JP2003079095A - 軸方向振動防止機構と同機構を備えたブラシレスモータ - Google Patents

軸方向振動防止機構と同機構を備えたブラシレスモータ

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JP2003079095A
JP2003079095A JP2001263073A JP2001263073A JP2003079095A JP 2003079095 A JP2003079095 A JP 2003079095A JP 2001263073 A JP2001263073 A JP 2001263073A JP 2001263073 A JP2001263073 A JP 2001263073A JP 2003079095 A JP2003079095 A JP 2003079095A
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magnetic
axial vibration
magnet
bearing housing
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Masahisa Tsuchiya
昌久 土屋
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Tokyo Parts Ind Co Ltd
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    • H02K5/04—Casings or enclosures characterised by the shape, form or construction thereof
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    • F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
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    • F16C25/04—Sliding-contact bearings self-adjusting
    • F16C25/045—Sliding-contact bearings self-adjusting with magnetic means to preload the bearing
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成でロータをスラスト軸受方向に付
勢させることによってスラスト軸受に受け止め、確実に
軸方向振動防止させる。 【解決手段】 駆動用マグネット（３）とこの駆動用マ
グネットを内側に取り付けたロータヨーク（１）とを有
するロータ（Ｒ）と、このロータの中心に取り付けられ
たシャフト（２）と、前記シャフトを回転自在に支承す
るラジアル軸受（７）とスラスト軸受（８）を有する軸
受ハウジング（９）とが備えられ、前記シャフトの基端
部を前記スラスト軸受に支承するように前記ロータをス
ラスト方向に付勢する手段の一つとして前記シャフトの
周囲に予圧発生用マグネット（４）が配され、この予圧
発生用マグネットに空隙を介して磁性体から成る軸受ハ
ウジング（９）を対向させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報記録ディスク
を回転駆動するスピンドルモータに関し、特に軸方向振
動防止機構とこの軸方向振動防止機構を備えたブラシレ
スモータ。
【０００２】
【従来の技術】近年、ＣＤ−ＲＯＭ、ＤＶＤ等の情報記
録ディスクは高速回転駆動が要求され、このディスクを
回転駆動するスピンドルモータの高速化が要望されてい
る。このようなモータは、ステータを形成するステータ
ベースの中央部に軸受ハウジングを固着し、この軸受ハ
ウジングの円筒内部に、ロータヨークの中央部に挿設さ
れたシャフトを回転自在に支承するラジアル軸受及びス
ラスト軸受が配設され、更に軸受ハウジングの円筒外周
部にステータコアを固着している。このステータコアに
は中央部から半径方向に突き出た複数の腕部に駆動コイ
ルが巻回され、電機子磁極を形成している。また、ロー
タヨークの円筒内周面側に円環状マグネットが固着さ
れ、この磁極はステータの電機子磁極に対向して配設さ
れている。
【０００３】一般的に情報記録ディスクはシャフトに関
する面内重量配分がアンバランスしているので、このよ
うなスピンドルモータにおいて、ディスクを装着したモ
ータが高速回転になるにつれて、シャフトに沿う方向に
ディスクの動的アンバランス量が分力し、縦振動を誘発
する。その結果、ディスク情報の読みとりエラーが発生
すると共に、ドライブ装置自体の振動、騒音も大きくな
ると言う問題がある。
【０００４】この問題を解決する基本的方法としては、
モータの回転中において、前記アンバランス分力以上の
強い安定した力を、予圧としてロータに加えておくこと
が取られている。また、ステータコアのシャフト方向中
心に対し、環状のロータマグネットのシャフト方向中心
を出力軸側にずらした位置にロータを配設することによ
り、スラスト方向の吸引力を強くして前記の予圧を得る
方法がある。
【０００５】更に、黄銅等非磁性材料から成る軸受ハウ
ジングの開口部周辺に環状のマグネットを固着して、対
面する磁性材料からなるロータヨークのシャフト挿着基
部の周辺を吸引させることにより前記予圧を得る方法も
ある。また、ロータヨークの内側のシャフト挿着基部に
環状のマグネットを固着し、このマグネットに対峙する
ラジアル軸受部を鉄系焼結金属材料で形成し、このラジ
アル軸受を前記マグネットで吸引させることにより前記
の予圧を得る方法もある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
磁気中心をずらす方法は漏洩磁束分が増大し強い磁気ノ
イズが発生し装置自体に支障をきたす欠点がある。ま
た、非磁性体材料から成る軸受ハウジングの開口部周辺
に環状の永久磁石を固着する方法は、永久磁石の固着部
材や接着作業が必要となり煩雑で、また接着した永久磁
石が脱落する欠点があった。
【０００７】更に、ロータヨークに対面する側のラジア
ル軸受部を鉄系焼結金属材料で形成しロータヨーク側の
永久磁石で吸引する方法は、使用できる軸受の材質が限
定される問題が有る。最近は高速で使用され特に音響性
を重要視するので、鉄系より銅系の焼結金属軸受や加工
寸法精度が優れていることから、銅系の動圧軸受用スリ
ーブが使用される事と、また鉄系焼結金属には非鉄金属
の含有が多いので強い磁気的吸引力が期待出来ない欠点
がある。
【０００８】そこで、本発明は前記の欠点を解決して、
簡単な構成であるが回転部をシャフトの延在方向に確実
に付勢させる磁気予圧を働かせて、信頼性の優れた軸方
向振動防止機構を提供するもので有る。
【０００９】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するに
は、回転部が取り付けられるシャフトと、固定部の中央
に設けられ、前記シャフトを回転自在に支承するスラス
ト軸受を保持する軸受ハウジングと、前記シャフトの端
部を前記スラスト軸受に圧接するように前記回転部を付
勢させる手段とを備えた軸方向振動防止機構において、
前記付勢させる手段は、軸受ハウジングの開口部とこの
開口部に対峙する回転部のシャフト挿着基部周辺にそれ
ぞれ磁気部材を配し、この磁気部材間の吸引作用により
前記回転部を付勢させることにより達成できる。
【００１０】また、前記付勢させる手段として、軸受ハ
ウジングの全体又は磁気部材が配置される部分、回転部
のヨークの全体又は磁気部材が配置される部分を磁性材
料で形成し、前記磁気部材を環状の永久磁石とこれに対
峙し吸引されるように配置された磁性材料からなる部材
でそれぞれ構成すれば達成できる。
【００１１】更に、前述の軸方向振動防止機構を固定部
として構成されたステータに対向配置して回転する回転
部として構成されたロータの軸受支持装置に備えること
により、前記課題を解決して、簡単な構成であるが回転
部をシャフトの延在方向に確実に付勢させる磁気予圧を
働かせ、軸方向の振動を抑制した信頼性の優れたブラシ
レスモータを得ることができる。
【００１２】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に従って説明する。図１は、本発明の第１の実施の形態
を示すモータの要部断面正面図である。図１において、
カップ状をしたロータヨーク１の中央部にシャフト２、
及びその内周側面に駆動用マグネット３が固着され、ま
た、ロータヨーク１のシャフト２の挿着基部の周面部１
ａにリング状の予圧用マグネット４が固着されている。
一方、ステータコア５にはコイル６が巻回され、中央環
状部５ａにラジアル軸受７とスラスト軸受８を内部に保
持した磁性材料からなる軸受ハウジング９が挿着され、
この軸受ハウジング９はステータベース１０に固着され
ている。
【００１３】なお、予圧用マグネット４の開口部４ａと
軸受ハウジング９の開口部９ａは回転を阻害しない程度
の近接したギャップを持って配置されており、また情報
記録ディスクを載置するターンテーブル１１は、シャフ
ト２の出力側端部に挿着されている。
【００１４】図１のような構成により予圧用マグネット
４は、軸受ハウジング９の開口部９ａを常に吸引するよ
うに対峙されているので、常にロータヨーク１は軸の延
在方向に付勢させられることになる。即ち、シャフト２
はスラスト軸受８の方向に吸引され、その端部は常にス
ラスト軸受８に圧接される事により、モータが高速駆動
されてもシャフト２の上下振動を抑制することができ
る。
【００１５】尚、ロータヨーク１を磁性材料で形成すれ
ば、予圧用マグネット４をロータヨーク１の磁性材料部
に直接吸着させることが出来るので、接着剤や機械的固
定を用いること無く強固な固着が得られる。また、予圧
用マグネット４の開口部４ａと軸受ハウジング９の開口
部９ａとの僅かな隙間に働く吸引力より、予圧用マグネ
ット４とロータヨーク１の周面部１ａとの間に働く吸引
力の方が大なので、予圧用マグネット４は軸受ハウジン
グ９側に剥取られることはない。
【００１６】図２は、図１に示すロータヨーク１を磁性
材料と非磁性材料で形成される構造に置き換えた要部断
面正面図である。図２において、ロータヨーク２１は、
磁性材料からなり駆動用マグネット３を保持する部分２
１Ａと、非磁性材料からなりシャフト２が挿通される部
分２１Ｂとで構成されている。このような構成におい
て、予圧用マグネット４は接着剤や圧入等でシャフトの
挿着基部に固着すれば良いが、図２に示すように鉄板等
の磁性材料で構成されるプレート２２をシャフト２が挿
通される部分２１Ｂのシャフト挿着基部に圧入し、これ
に予圧用マグネット４を前記のように磁気貼付すれば強
固な固着を得られ、尚且つ、予圧用マグネット４の破損
または脱落する事故を防止できる。なお、この置き換え
の形態はターンテーブル１１の非磁性材料からなる一部
をロータヨーク２１のシャフト２が挿通される部分２１
Ｂとして兼用し、スピンドルモータの薄型化を図る場合
においては大きな利点がある。
【００１７】図３は、図１に示したモータの軸受ハウジ
ング９を磁性材料と非磁性材料で形成される構造に置き
換えた要部断面正面図である。図３において、軸受ハウ
ジング３９は、ステータベース１０側が非磁性材料部３
９Ａと予圧用マグネット４側が磁性材料部３９Ｂとで構
成されている。ここにおける作用は前記の第１実施の形
態と同じである。なお、この置き換えの形態は、軸受ハ
ウジング３９を複雑な形状で用いる時、その部分を加工
性の良い黄銅棒等の非鉄材料、即ち、非磁性材料で製作
する場合においては大きな利点がある。
【００１８】図４は、本発明の第２の実施の形態を示す
モータの要部断面正面図である。図４に示すモータの構
成は、基本的に前記の図１と同じであるが、異なる所
は、予圧用マグネット２４が磁性材料から成る軸受ハウ
ジング２９の開口部周辺２９ａに磁気貼付されて、磁性
材料からなるカップ状をしたロータヨーク１のシャフト
２の挿着基部の周面部１ａを回転を阻害しない範囲の近
接したギャップを持って配置されている。
【００１９】図４のような構成により予圧用マグネット
２４は、ロータヨーク１のシャフト２の挿着基部の周面
部１ａを常に吸引するように対峙されているので、常に
ロータヨーク１はシャフトの延在方向に付勢させられる
ことになる。また、予圧用マグネット２４の開口部２４
ａとロータヨーク１のシャフト２の挿着基部の周面部１
ａとの僅かな隙間に働く吸引力より、予圧用マグネット
４と軸受ハウジング２９の開口部周辺２９ａとの間に働
く吸引力の方が大なので、予圧用マグネット２４はロー
タヨーク１側に剥取られることはない。
【００２０】なお、本発明に用いる軸受の材質及び形式
は、鉄系焼結軸受、銅系焼結軸受、樹脂軸受、複合材料
軸受、動圧軸受、静圧軸受等何等制約を受けるるもので
はない。
【００２１】
【発明の効果】以上説明したように、回転部の回転中に
発生するシャフトの軸方向の振動を防止する機構は、軸
受ハウジングの開口部とこの開口部に対峙する回転部の
シャフト挿着基部周辺にそれぞれ磁気部材を配し、この
磁気部材間の吸引作用により前記回転部を付勢さること
により提供できる。
【００２２】前記機構の付勢を、軸受ハウジングの全体
又は磁気部材が配置される部分、回転部のヨークの全体
又は磁気部材が配置される部分が磁性材料で形成され、
前記磁気部材は環状の永久磁石とこれに対峙し吸引され
るように配置された磁性材料からなる部材でそれぞれ構
成すれば簡単な構成で確実に提供できる。
【００２３】また、前記環状の永久磁石を磁性材料から
なる軸受ハウジングの開口部周辺、又は磁性材料からな
る回転部のシャフト挿着基部に直接磁気吸着により配設
すれば、接着剤や取付補助部材を必要とせず強固な固着
を提供し、永久磁石部の破損や接着不完全等による脱落
を防止することが出来る。
【００２４】更に、前述の軸方向振動防止機構を固定部
として構成されたステータに対向配置して回転する回転
部として構成されたロータの軸受支持装置に備えること
により、前記課題を解決して、簡単な構成であるが回転
部をシャフトの延在方向に確実に付勢させる磁気予圧を
働かせ、軸方向の振動を抑制した信頼性の優れたブラシ
レスモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施の形態を示すモータの要部
断面正面図である。
【図２】図１におけるロータヨークを別構造に置き換え
た要部断面正面図である。
【図３】図１における軸受ハウジングを別構造に置き換
えた要部断面正面図である。
【図４】本発明の第２の実施の形態を示すモータの要部
断面正面図である。
【符号の説明】
１ ロータヨーク ２ シャフト ３ 駆動用マグネット ４ 予圧用マグネット ５ ステータコア ６ コイル ７ ラジアル軸受 ８ スラスト軸受 ９ 軸受ハウジング １０ ステータベース １１ ターンテーブル
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成１４年５月２日（２００２．５．２）
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 軸方向振動防止機構と同機構を備えた
ブラシレスモータ
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報記録ディスク
を回転駆動するスピンドルモータ用いて好適な軸方向振
動防止機構とこの軸方向振動防止機構を備えたブラシレ
スモータに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、ＣＤ−ＲＯＭ、ＤＶＤ等の情報記
録ディスクは高速回転駆動が要求され、このディスクを
回転駆動するスピンドルモータの高速化が要望されてい
る。このようなモータは、ステータを形成するステータ
ベースの中央部に軸受ハウジングを固着し、この軸受ハ
ウジングの円筒内部に、ロータを構成するロータヨーク
の中央部に挿設されたシャフトを回転自在に支承するラ
ジアル軸受及びシャフトの基端をピボット支承するスラ
スト軸受が配設され、更に軸受ハウジングの円筒外周部
にステータコアを固着し、このステータコアに中央部か
ら半径方向に突き出た複数の突極に駆動コイルが巻回さ
れ、電機子ステータを形成している。また、ロータヨー
クの円筒内周面側に円環状マグネットが固着され、この
マグネットは前記ステータの突極のブレードに空隙を介
して対向するように配設されている。
【０００３】一般的に情報記録ディスクはシャフトに関
して面内重量配分がアンバランスしているので、このよ
うなスピンドルモータにおいて、ディスクを装着したモ
ータが高速回転になるにつれて、シャフトに沿う方向に
ディスクの動的アンバランス量が分力し、縦振動を誘発
する。その結果、ディスク情報の読みとりエラーが発生
すると共に、ドライブ装置自体の振動、騒音も大きくな
る問題がある。
【０００４】この問題を解決する基本的手段は、モータ
の回転中において、前記アンバランス分力以上の強い安
定した力を予圧としてロータに加え、軸方向に付勢させ
ておく必要がある。この予圧を与える手段は、ステータ
コアのブレードの中心と、これに対向する環状のロータ
マグネットの磁界中心をずらす手段が採用される。すな
わち、ステータコアのブレードの中心に対してロータを
出力軸側にずらした位置に配設することにより、スラス
ト方向の吸引力を強くして前記ロータをスラスト側に付
勢する予圧を得るものもある。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
磁気中心をずらす方法は、通常は期待した付勢力が得ら
れず、大きくずらすとマグネットの磁力が減少して特性
が悪化し、漏洩磁束分が増大し強い磁気ノイズが発生し
装置自体に支障をきたす欠点がある。
【０００６】そこで、本発明は前記の欠点を解決して、
簡単な構成でロータをスラスト軸受方向に確実に付勢さ
せる磁気予圧を発生させ、信頼性の優れた軸方向振動防
止機構と同機構を備えたブラシレスモータを提供するも
のである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するに
は、請求項１に示すように、駆動用マグネットとこの駆
動用マグネットを取り付けたロータヨークとを有するロ
ータと、このロータの中心に取り付けられたシャフト
と、前記シャフトを回転自在に支承するラジアル軸受と
スラスト軸受を有する軸受ハウジングとが備えられ、前
記ロータをスラスト軸受方向に付勢する手段として前記
シャフトの周囲に配された予圧発生用マグネットと、こ
の予圧発生用マグネットに空隙を介して対向させた磁性
部材とを備えれば達成できる。このようにすれば、駆動
用マグネットに影響を与えることなく、軸方向にロータ
を付勢させておくことができる。
【０００８】前記付勢させる手段として具体的には、請
求項２、３に示すように、前記付勢させる手段は前記ロ
ータヨークのシャフトの周囲に配した予圧発生用マグネ
ットと、この予圧発生用マグネットに対向して軸受ハウ
ジングの少なくとも一部が磁性材料で構成されたもの
で、この予圧発生用マグネットは環状に形成され、前記
ロータヨークのシャフト挿着部に磁気吸着により配設さ
れたものにすれば達成できる。このようにすれば、スペ
ース的に予圧発生用マグネットの配置空間に特別な配慮
が不要となる。
【０００９】また別の具体的手段は、請求項４、５に示
すように、前記付勢させる手段はシャフトを装着したと
き、シャフトの周囲となるように軸受ハウジングに配設
された前記予圧発生用マグネットと、前記ロータヨーク
の少なくとも前記予圧発生用マグネットに対向する部分
が磁性材料で構成され、前記予圧発生用マグネットは環
状に形成され、軸受ハウジングの頂部に磁気吸着により
配設されたもので達成できる。このようにしても、予圧
発生用マグネットの配置空間に特別な配慮が不要とな
り、予圧発生用マグネットはその強い磁力によって確実
に保持できる。そして、このような軸方向振動防止機構
を備えたブラシレスモータとしては、請求項６に示すよ
うに、請求項１乃至請求項５のいずれか１項に記載の軸
方向振動防止機構を備え、この軸方向振動防止機構にお
ける前記軸受ハウジングはステータベースに配され、こ
の軸受ハウジングの周囲に配した電機子コイルによって
前記ロータを駆動させるようにしたもので達成できる。
このようにすれば、軸方向のアンバランス成分があって
も振動を押さえ込めるブラシレスモータにできる。
【００１０】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に従って説明する。図１は、本発明の第１の実施の形態
の軸方向振動防止機構を備えたブラシレスモータを示す
モータの要部断面正面図である。図２は、図１に示すロ
ータヨーク１を磁性材料と非磁性材料で形成される構造
に置き換えた要部断面正面図である。図３は、図１に示
したモータの軸受ハウジングを磁性材料と非磁性材料で
形成される構造に置き換えた要部断面正面図である。図
４は、本発明の第２の実施の形態を示す軸方向振動防止
機構を備えたブラシレスモータの要部断面正面図であ
る。
【００１１】図１において、逆カップ状をしたロータヨ
ーク１の中央部にシャフト２、及びその内周側面に駆動
用マグネット３が固着され、また、ロータヨーク１のシ
ャフト２の挿着部の周面部１ａにリング状の予圧発生用
マグネット４が固着されている。一方、ステータコア５
には電機子コイル６が巻回され、中央環状部５ａにラジ
アル軸受７とスラスト軸受８を内部に保持した磁性材料
からなる軸受ハウジング９が挿着され、この軸受ハウジ
ング９はステータベース１０に固着されている。
【００１２】なお、予圧発生用マグネット４の開口部４
ａと軸受ハウジング９の開口部９ａは回転を阻害しない
程度の近接したギャップを持って配置されており、また
情報記録ディスクを載置するターンテーブル１１は、シ
ャフト２の出力側端部に挿着されている。
【００１３】このような構成により予圧発生用マグネッ
ト４は、軸受ハウジング９の開口部９ａを常に吸引する
ように空隙を介して対向されているので、常にロータヨ
ーク１は軸方向に付勢させられることになる。すなわ
ち、シャフト２はスラスト軸受８の方向に吸引され、そ
の端部は常にスラスト軸受８に圧接ピボット支承される
ことにより、モータが高速駆動されてもシャフト２の上
下振動を抑制することができる。
【００１４】なお、ロータヨーク１を磁性材料で形成す
れば、予圧発生用マグネット４をロータヨーク１のシャ
フトに周囲の磁性材料部分に直接吸着させることができ
るので、接着剤や機械的固定を用いること無く強固な固
着が得られる。また、予圧発生用マグネット４の開口部
４ａと軸受ハウジング９の開口部９ａとの僅かな隙間に
働く吸引力より、予圧発生用マグネット４とロータヨー
ク１の周面部１ａとの間に働く吸引力の方が大なので、
予圧発生用マグネット４は軸受ハウジング９側に剥取ら
れることはない。
【００１５】図２において、ロータヨーク２１は、駆動
用マグネット３を保持する磁性材部分２１Ａと、シャフ
ト２が挿通される非磁性材部分２１Ｂとで構成されてい
る。このような構成において、予圧発生用マグネット４
は接着剤や圧入等でシャフトの挿着基部に固着すれば良
いが、図２に示すように鉄板等の磁性材料で構成される
プレート２２をシャフト２が挿通される部分２１Ｂのシ
ャフト挿着部に圧入し、これに予圧発生用マグネット４
を前記のように磁気貼付すれば強固な固着を得られ、な
おかつ、予圧発生用マグネット４の破損または脱落する
事故を防止できる。なお、この変形例としてターンテー
ブル１１の非磁性材料からなる一部をロータヨーク２１
のシャフト２が挿通される部分２１Ｂとして兼用させる
ようにすれば、スピンドルモータの薄型化を図る場合に
おいて、大きな利点がある。
【００１６】図３では、軸受ハウジング３９は、ステー
タベース１０側が非磁性材料部３９Ａと予圧発生用マグ
ネット４側が磁性材料部３９Ｂとで構成されている。こ
こでその作用は前記の第１実施の形態と同じである。な
お、この置き換えの形態は、軸受ハウジング３９を複雑
な形状で用いる時、その部分を加工性の良い黄銅棒等の
非鉄材料、即ち、非磁性材料で製作する場合においては
大きな利点がある。
【００１７】図４に示すモータの構成は、基本的に前記
の図１と同じであるが、異なる所は、予圧発生用マグネ
ット２４が磁性材料から成る軸受ハウジング２９の開口
部周辺２９ａに磁気貼付されて、磁性材料からなる逆カ
ップ状をしたロータヨーク１のシャフト２の挿着部の周
面部１ａを回転を阻害しない範囲の近接した空隙を持っ
て配置されている。
【００１８】上記図４のような構成により予圧発生用マ
グネット２４は、ロータヨーク１のシャフト２の挿着部
の周面部１ａを常に吸引するように空隙を介して対向さ
れているので、常にロータヨーク１はシャフトの基端方
向に付勢させられることになる。また、予圧発生用マグ
ネット２４の開口部２４ａとロータヨーク１のシャフト
２の挿着部の周面部１ａとの僅かな隙間に働く吸引力よ
り、予圧発生用マグネット４と軸受ハウジング２９の開
口部周辺２９ａとの間に働く吸引力の方が大なので、予
圧用マグネット２４はロータヨーク１側に剥取られるこ
とはない。
【００１９】なお、ここで軸受の材質及び形式は、鉄系
焼結軸受、銅系焼結軸受、樹脂軸受、複合材料軸受、動
圧軸受、静圧軸受等用いられ、何ら制約を受けるもので
はない。
【００２０】
【発明の効果】以上説明したように請求項１によれば、
駆動用マグネットに影響を与えることなく、軸方向にロ
ータを付勢させておくことができるので、高速回転型で
あってもロータが軸方向に振動するのを防止した軸方向
振動防止機構が提供でき、請求項６によって軸方向のア
ンバランス成分があっても振動を押さえ込めるブラシレ
スモータが提供できることになる。
【００２１】請求項２、３に示すようにすれば、予圧発
生用マグネットの配置空間に特別な配慮が不要となる。
【００２２】請求項４、５に示すようにしても、予圧発
生用マグネットの配置空間に特別な配慮が不要となるの
で薄型にでき、予圧発生用マグネットはその強い磁力に
よって確実に保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施の形態を示す軸方向振動防
止機構を備えたブラシレスモータの要部断面正面図であ
る。
【図２】図１におけるロータヨークを別構造に置き換え
た要部断面正面図である。
【図３】図１における軸受ハウジングを別構造に置き換
えた要部断面正面図である。
【図４】本発明の第２の実施の形態を示す軸方向振動防
止機構を備えたブラシレスモータの要部断面正面図であ
る。
【符号の説明】 １ ロータヨーク ２ シャフト ３ 駆動用マグネット ４ 予圧発生用マグネット ５ ステータコア ６ コイル ７ ラジアル軸受 ８ スラスト軸受 ９ 軸受ハウジング １０ ステータベース １１ ターンテーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 3J102 AA01 BA03 BA19 CA22 DA02 DA10 FA16 GA03 5D109 BA14 BA16 BA17 BB05 BB12 BB21 BB22 BB27 5H605 AA04 BB05 BB14 BB19 CC04 DD05 EB03 EB06 EB13 EB17 EB39 5H607 AA04 BB01 BB07 BB14 BB17 BB25 CC01 DD02 GG03 GG09 GG10 GG12 GG19 JJ04 5H621 BB07 GA04 HH01 JK19 PP05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 回転部が取り付けられるシャフトと、回
    転部の中央に設けられ、前記シャフトを回転自在に支承
    するスラスト軸受を保持する軸受ハウジングと、前記シ
    ャフトの端部を前記スラスト軸受に摺接するように前記
    回転部を付勢させる手段とを備えた軸方向振動防止機構
    において、前記付勢させる手段は、軸受ハウジングの開
    口部とこの開口部に対峙する回転部のシャフト挿着基部
    周辺にそれぞれ磁気部材を配し、この磁気部材間の吸引
    作用により前記回転部を付勢させたことを特徴とする軸
    方向振動防止機構。
  2. 【請求項２】 前記付勢させる手段として、軸受ハウジ
    ングの全体又は磁気部材が配置される部分を磁性材料で
    形成した請求項１の軸方向振動防止機構。
  3. 【請求項３】 前記付勢させる手段として、回転部のヨ
    ークの全体又は磁気部材が配置される部分を磁性材料で
    形成した請求項１の軸方向振動防止機構。
  4. 【請求項４】 前記磁気部材は、環状の永久磁石とこれ
    に対峙してこの永久磁石に吸引されるように配置された
    磁性材料からなる部材でそれぞれ構成された請求項１乃
    至請求項３に記載の軸方向振動防止機構。
  5. 【請求項５】 前記環状の永久磁石を磁性材料からなる
    軸受ハウジングの開口部周辺又は磁性材料からなる回転
    部のシャフト挿着基部に磁気吸着により配設した請求項
    ４に記載の軸方向振動防止機構。
  6. 【請求項６】 請求項１乃至請求項５に記載の軸方向振
    動防止機構を、固定部として構成されたステータに対向
    配置して回転する回転部として構成されたロータの軸方
    向振動防止機構を備えたブラシレスモータ。
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