JP2003078445A - トランスポンダ - Google Patents

トランスポンダ

Info

Publication number
JP2003078445A
JP2003078445A JP2001263847A JP2001263847A JP2003078445A JP 2003078445 A JP2003078445 A JP 2003078445A JP 2001263847 A JP2001263847 A JP 2001263847A JP 2001263847 A JP2001263847 A JP 2001263847A JP 2003078445 A JP2003078445 A JP 2003078445A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
interrogator
transponder
spread
spread code
responder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001263847A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriyuki Nishibori
典幸 西堀
Tatsuya Sasaki
達也 佐々木
Shigeto Hirakuri
滋人 平栗
Yuji Hirao
裕司 平尾
Takayuki Kasai
貴之 笠井
Hirokazu Kasai
広和 笠井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Signal Co Ltd
Railway Technical Research Institute
Original Assignee
Nippon Signal Co Ltd
Railway Technical Research Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Signal Co Ltd, Railway Technical Research Institute filed Critical Nippon Signal Co Ltd
Priority to JP2001263847A priority Critical patent/JP2003078445A/ja
Publication of JP2003078445A publication Critical patent/JP2003078445A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Train Traffic Observation, Control, And Security (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の応答器に対し各応答器毎に同一の拡散
符号であって周期の異なる符号を割り当てることによっ
て、符号間干渉を低減して同時に受信可能な応答器の数
を増やす。 【解決手段】 質問波を送信する質問器Qと、受信した
質問波に拡散符号を用いて変調をかけスペクトル拡散通
信方式により応答信号を送信する複数の応答器A,Bと
を備え、上記質問器Qで受信した応答信号を読み込んで
上記応答器A,Bの拡散符号との相関値を求め各応答器
A,Bを識別して受信信号を取り込む鉄道運行用のトラ
ンスポンダにおいて、上記複数の応答器A,Bは、各応
答器A,B毎に同一の拡散符号であってそれぞれ周期t
1,t2の異なる符号を割り当てられて応答信号を送信す
るものとし、上記質問器Qは、上記応答器A,Bの拡散
符号との相関値を求めた拡散符号の周期t1,t2を判定
して各応答器A,Bを識別するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、質問器と応答器と
を組み合わせ応答器から質問器への通信にスペクトル拡
散通信方式を用い主として鉄道運行用のトランスポンダ
に関し、詳しくは、複数の応答器に対し各応答器毎に同
一の拡散符号であって周期の異なる符号を割り当てるこ
とによって、符号間干渉を低減して同時に受信可能な応
答器の数を増やすことができるトランスポンダに係るも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のトランスポンダは、図7
に示すように、質問波を送信する質問器Qと、受信した
質問波に拡散符号を用いて変調をかけスペクトル拡散通
信方式により応答信号を送信する複数の応答器A,Bと
を備え、上記質問器Qで受信した応答信号を読み込んで
上記応答器A,Bの拡散符号との相関値を求め各応答器
A,Bを識別して受信信号を取り込むようになってい
た。この場合、上記1台の応答器A又はBには、それぞ
れデータ1,0に対応して二つの拡散符号を割り当てて
受信した質問波に変調をかけていた。
【0003】そして、第1の応答器Aは、二つの拡散符
号発生器1a,1bと、この拡散符号発生器1a,1b
の切換器2と、乗算器3とを備えており、第2の応答器
Bは、二つの拡散符号発生器1c,1dと、この拡散符
号発生器1c,1dの切換器5と、乗算器6とを備えて
いた。
【0004】また、質問器Qは、質問波発生器7と、乗
算器8と、相関部9と、復号器10a,10bとを備え
ていた。なお、上記相関部9は、上記第1の応答器Aに
対応する二つの相関器11a,11bと、二つの拡散符
号発生器12a,12bとを備えると共に、上記第2の
応答器Bに対応する二つの相関器11c,11dと、二
つの拡散符号発生器12c,12dとを備えていた。そ
して、図7において、符号15,16はそれぞれ質問器
Qの送信アンテナ、受信アンテナを示している。また、
符号17,18はそれぞれ第1の応答器Aの受信アンテ
ナ、送信アンテナを示し、符号19,20はそれぞれ第
2の応答器Bの受信アンテナ、送信アンテナを示してい
る。
【0005】この状態で、質問器Qの質問波発生器7か
ら質問波を送信し、第1及び第2の応答器A,Bで受信
して、該応答器A,Bから応答信号を上記質問器Qへ送
信したとする。このとき、上記第1の応答器Aでは、該
応答器Aから質問器Qへ送信する応答信号のデータ内容
により切換器2で例えば拡散符号発生器1aに切り換
え、第1の拡散符号を用いて乗算器3で質問波に変調を
かけ、スペクトル拡散通信方式により応答信号を送信す
る。一方、第2の応答器Bでは、該応答器Bから質問器
Qへ送信する応答信号のデータ内容により切換器5で例
えば拡散符号発生器1cに切り換え、第3の拡散符号を
用いて乗算器6で質問波に変調をかけ、スペクトル拡散
通信方式により応答信号を送信する。
【0006】質問器Qでは、上記第1及び第2の応答器
A,Bからの応答信号を受信して、乗算器8で質問波を
掛け算して質問波成分を除去し、拡散符号を抽出して相
関部9へ入力する。この相関部9内では、相関器11a
と拡散符号発生器12aとの組合せ、相関器11bと拡
散符号発生器12bとの組合せ、相関器11cと拡散符
号発生器12cとの組合せ、相関器11dと拡散符号発
生器12dとの組合せにより、第1及び第2の応答器
A,Bからの応答信号がどの拡散符号発生器1a,1
b,1c,1dの拡散符号と相関値がピークになるかを
判定する。この相関値がピークになった拡散符号により
第1又は第2の応答器A,Bを識別し、第1の復号器1
0aで応答信号を復号し第1の応答器A用データとして
受信信号を取り込み、第2の復号器10bで応答信号を
復号し第2の応答器B用データとして受信信号を取り込
んでいた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来のトランスポンダにおいては、図7に示すように、1
台の応答器A又はBに対してそれぞれ二つの拡散符号発
生器1a,1b又は1c,1dで二つの拡散符号を割り
当てていたので、1台の質問器Qで複数の応答器A,B
からのデータを同時に読み込む際には、各応答器A,B
から受信した拡散符号が異なるため、互いに大きく影響
しあい、特定の拡散符号の位相差ゼロにおける自己相関
値(以下、「自己相関ピーク」という)の識別能力が低
下することがあった。また、二つの拡散符号の切り替り
目で部分相互相関値が生じ、自己相関ピークの識別に影
響を与えてその識別能力が低下することがあった。さら
に、各応答器A,Bの遠近の差により応答器A,B毎に
応答信号の受信レベルが異なる場合、受信レベルの低い
応答信号が受信レベルの高い応答信号の自己相関ピーク
に大きく影響され、自己相関ピークの識別能力がより低
下することがあった。このように複数の応答器A,Bの
拡散符号相互間で干渉が発生し、多くの応答器からの応
答信号を同時に受信できないことがあった。
【0008】また、トランスポンダのシステム全体で使
用可能な拡散符号の全種類のうち、二つの拡散符号を1
台の応答器に割り当てるため、システム全体として実現
できる応答器対応のチャンネル数を多くすることができ
ないものであった。さらに、1台の応答器に対してそれ
ぞれ二つの拡散符号を割り当てるので、各応答器は二つ
の拡散符号発生器と一つの切換器を必要とし、また、そ
の応答器が複数台あることから、システム全体として用
いる拡散符号が多くなり、質問器Qは使用する拡散符号
の種類分の相関器と拡散符号発生器を必要とし、システ
ム全体として用いる部品点数が多くなってコスト高とな
るものであった。
【0009】そこで、本発明は、このような問題点に対
処し、複数の応答器に対し各応答器毎に同一の拡散符号
であって周期の異なる符号を割り当てることによって、
符号間干渉を低減して同時に受信可能な応答器の数を増
やすことができるトランスポンダを提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によるトランスポンダは、質問波を送信する
質問器と、受信した質問波に拡散符号を用いて変調をか
けスペクトル拡散通信方式により応答信号を送信する複
数の応答器とを備え、上記質問器で受信した応答信号を
読み込んで上記応答器の拡散符号との相関値を求め各応
答器を識別して受信信号を取り込む鉄道運行用のトラン
スポンダにおいて、上記複数の応答器は、各応答器毎に
同一の拡散符号であってそれぞれ周期の異なる符号を割
り当てられて応答信号を送信するものとし、上記質問器
は、上記応答器の拡散符号との相関値を求めた拡散符号
の周期を判定して各応答器を識別するようにしたもので
ある。
【0011】このような構成により、質問器で質問波を
送信し、受信した質問波に拡散符号を用いて変調をかけ
スペクトル拡散通信方式により応答信号を送信する複数
の応答器は、各応答器毎に同一の拡散符号であってそれ
ぞれ周期の異なる符号を割り当てられて応答信号を送信
し、上記質問器は、受信した応答信号を読み込んで上記
応答器の拡散符号との相関値を求め各応答器を識別して
受信信号を取り込む際に、上記応答器の拡散符号との相
関値を求めた拡散符号の周期を判定して各応答器を識別
するように動作する。これにより、複数の応答器の拡散
符号間の干渉を低減して同時に受信可能な応答器の数を
増やすことができる。
【0012】また、他の手段によるトランスポンダは、
質問波を送信する質問器と、受信した質問波に拡散符号
を用いて変調をかけスペクトル拡散通信方式により応答
信号を送信する複数の応答器とを備え、上記質問器で受
信した応答信号を読み込んで上記応答器の拡散符号との
相関値を求め各応答器を識別して受信信号を取り込む鉄
道運行用のトランスポンダにおいて、上記複数の応答器
は、各応答器毎に同一の拡散符号であってそれぞれ周期
の異なる符号を割り当てられると共に任意の位相情報を
付加した拡散符号が加算された応答信号を送信するもの
とし、上記質問器は、上記応答器の拡散符号との相関値
を求めた拡散符号の周期を判定すると共に位相情報の付
加された拡散符号が加算されたものを判定して各応答器
を識別するようにしたものである。
【0013】このような構成により、質問器で質問波を
送信し、受信した質問波に拡散符号を用いて変調をかけ
スペクトル拡散通信方式により応答信号を送信する複数
の応答器は、各応答器毎に同一の拡散符号であってそれ
ぞれ周期の異なる符号を割り当てられると共に任意の位
相情報を付加した拡散符号が加算された応答信号を送信
し、上記質問器は、受信した応答信号を読み込んで上記
応答器の拡散符号との相関値を求め各応答器を識別して
受信信号を取り込む際に、上記応答器の拡散符号との相
関値を求めた拡散符号の周期を判定すると共に位相情報
の付加された拡散符号が加算されたものを判定して各応
答器を識別するように動作する。これにより、複数の応
答器の拡散符号間の干渉を低減して同時に受信可能な応
答器の数を増やすことができる。
【0014】そして、上記複数の応答器に割り当てる拡
散符号の周期を予め決めておき、質問器において複数の
応答器の拡散符号との相関値を求めた拡散符号の周期を
判定して、同時に受信している応答器の数を特定するよ
うにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて詳細に説明する。図1は第一の発明によ
るトランスポンダの実施の形態を示すブロック図であ
る。このトランスポンダは、マイクロ波を利用した質問
器と応答器とを組み合わせ応答器から質問器への通信に
スペクトル拡散通信方式を用い主として鉄道運行用のも
ので、図1に示すように、質問器Qと、複数の応答器
A,Bとを備えて成る。なお、符号15,16はそれぞ
れ質問器Qの送信アンテナ、受信アンテナを示してい
る。また、符号17,18はそれぞれ第1の応答器Aの
受信アンテナ、送信アンテナを示し、符号19,20は
それぞれ第2の応答器Bの受信アンテナ、送信アンテナ
を示している。
【0016】上記質問器Qは、質問波を複数の応答器
A,Bに対して送信すると共に該複数の応答器A,Bか
らの応答信号を受信するもので、質問波を発生させて送
信アンテナ15に送る質問波発生器7と、受信アンテナ
16で受信した応答信号に上記質問波発生器7の質問波
を掛け算して拡散符号を抽出する乗算器8と、受信した
応答信号を乗算器8を介して読み込んで上記応答器A,
Bの拡散符号との相関値を求める相関部21と、この相
関部21からの相関値を入力し各応答器A,Bを識別し
て受信信号を取り込む復号部22とを備えて成る。
【0017】第1及び第2の応答器A,Bは、上記質問
器Qから送信されて受信した質問波に拡散符号を用いて
変調をかけスペクトル拡散通信方式により応答信号を該
質問器Qに送信するもので、それぞれ拡散符号を発生さ
せる拡散符号発生器23a,23bと、該拡散符号発生
器23a,23bで発生された拡散符号を上記質問器Q
から受信した質問波に掛け算して変調する乗算器3,6
とを備えている。
【0018】ここで、本発明においては、上記複数の応
答器A,Bは、各応答器A,B毎に同一の拡散符号であ
ってそれぞれ周期の異なる符号を割り当てられて応答信
号を送信するものとされ、上記質問器Qは、上記応答器
A,Bの拡散符号との相関値を求めた拡散符号の周期を
判定して各応答器A,Bを識別するものとされている。
すなわち、第1の応答器Aは、或る特定の拡散符号を発
生させる拡散符号発生器23aを一つだけ備えており、
その拡散符号を出力する周期は例えばt1とされてい
る。また、第2の応答器Bは、上記拡散符号発生器23
aの拡散符号と同一の拡散符号を発生させる拡散符号発
生器23bを一つだけ備えており、その拡散符号を出力
する周期は上記t1とは異なる周期、例えばt2とされて
いる。
【0019】そして、質問器Q内の相関部21は、上記
応答器A,Bからの応答信号の拡散符号との相関値を求
める一つの相関器24を備え、この相関器24に対して
上記応答器A,Bからの応答信号の拡散符号と同一の拡
散符号を発生させて送る拡散符号発生器25を一つだけ
備えている。また、復号部22は、上記相関器24で相
関値を求めた拡散符号についてその周期がt1又はt2の
どちらであるかを判定する周期判定回路26を備え、周
期がt1の拡散符号が入力することにより第1の応答器
A用のデータであると判定する受信有無判定回路27a
と、周期がt2の拡散符号が入力することにより第2の
応答器B用のデータであると判定する受信有無判定回路
27bとを備えている。
【0020】次に、このように構成されたトランスポン
ダの動作について、図2に示すタイミング線図を参照し
て説明する。まず、図1において、質問器Qの質問波発
生器7から質問波を送信し、第1及び第2の応答器A,
Bで受信して、該応答器A,Bから応答信号を上記質問
器Qへ送信する。このとき、第1の応答器Aからは、そ
の拡散符号発生器23aにより、図2(a)に示すよう
に周期t1の拡散符号を割り当てられた応答信号が送信
される。また、第2の応答器Bからは、その拡散符号発
生器23bにより、図2(b)に示すように周期t2の
拡散符号を割り当てられた応答信号が送信される。
【0021】次に、上記第1及び第2の応答器A,Bか
ら送信された応答信号は、質問器Qで受信される。この
とき、受信信号に対して乗算器8で質問波発生器7から
の質問波を掛け算して質問波成分を除去し、上記それぞ
れの応答信号から拡散符号を抽出する。この抽出された
拡散符号が相関部21へ入力して、その内部の拡散符号
発生器25の拡散符号と相関がとられ、相関値を求め
る。ここで、図2(a),(b)に示すように、応答器
Aからの応答信号には周期t1の拡散符号が割り当てら
れ、応答器Bからの応答信号には周期t2の拡散符号が
割り当てられているので、相関部21で求めた相関値に
は、図2(c)に示すように、周期t1の応答器Aの自
己相関ピークと、周期t2の応答器Bの自己相関ピーク
とが現れる。
【0022】次に、上記相関部21で求められた相関値
は、復号部22へ入力して内部の周期判定回路26で拡
散符号の周期を判定し、応答器A又はBのどちらのもの
かが識別されて分離される。すなわち、図2(d)に示
すように、周期t1の自己相関ピークを有するものは第
1の応答器Aからの相関値とされ、図2(f)に示すよ
うに、周期t2の自己相関ピークを有するものは第2の
応答器Bからの相関値とされる。ここで、複数の応答器
の識別の仕方としては、以下のものが考えられる。一つ
は、自己相関ピークの現れる周期が何種類あるかを調べ
ることにより、何台の応答器から応答信号を受信してい
るかを検出することである。他は、自己相関ピークの現
れる周期が予め設定した周期と同じであるかを調べるこ
とにより、どの応答器から応答信号を受信しているかを
検出することである。
【0023】そして、このように識別分離された各応答
器A,Bからの相関値が受信有無判定回路27a,27
bに入力して受信信号の有無が判定され、図2(e)に
示すように応答器A用データの受信であると判定されて
受信有無判定回路27aから出力され、図2(g)に示
すように応答器B用データの受信であると判定されて受
信有無判定回路27bから出力される。
【0024】これにより、複数の応答器A,Bに対し各
応答器A,B毎に同一の拡散符号であって周期の異なる
符号を割り当てることで、符号間干渉が低減されて自己
相関ピークの識別能力が向上する。したがって、同時に
受信可能な応答器の数が増加する。また、上記複数の応
答器A,Bに割り当てる拡散符号の周期を予め決めてお
き、質問器Qにおいて複数の応答器A,Bの拡散符号と
の相関値を求めた拡散符号の周期を判定することによ
り、同時に受信している応答器の数を特定できる。
【0025】図3は第二の発明によるトランスポンダの
実施の形態を示すブロック図である。この第二の発明に
よるトランスポンダは、図1に示すトランスポンダに対
し、複数の応答器A,Bは、各応答器A,B毎に同一の
拡散符号であってそれぞれ周期の異なる符号を割り当て
られると共に任意の位相情報を付加した拡散符号が加算
された応答信号を送信するものとし、質問器Qは、上記
応答器A,Bの拡散符号との相関値を求めた拡散符号の
周期を判定すると共に位相情報の付加された拡散符号が
加算されたものを判定して各応答器A,Bを識別するよ
うにしたものである。以下、図1の構成と相違する部分
についてのみ説明する。
【0026】すなわち、第1の応答器Aは、特定の拡散
符号を周期t1で発生させる拡散符号発生器23aに対
し、上記拡散符号に時間aの遅延を与える遅延回路28
aと、上記拡散符号発生器23aからの拡散符号と上記
遅延回路28aからの遅延時間aを有する拡散符号とを
加算する加算器29aとを付加した構成とされている。
なお、符号30aは、応答器Aから質問器Qへ送信する
応答信号のデータ内容により遅延時間aを与えるか否か
を切り換える切換器を示している。また、第2の応答器
Bは、上記と同一の拡散符号を周期t2で発生させる拡
散符号発生器23bに対し、上記拡散符号に時間bの遅
延を与える遅延回路28bと、上記拡散符号発生器23
bからの拡散符号と上記遅延回路28bからの遅延時間
bを有する拡散符号とを加算する加算器29bとを付加
した構成とされている。なお、符号30bは、応答器B
から質問器Qへ送信する応答信号のデータ内容により遅
延時間bを与えるか否かを切り換える切換器を示してい
る。
【0027】そして、質問器Qは、その内部の復号部2
2に、図1に示す受信有無判定回路27a,27bに代
えて、周期t1の拡散符号に対して遅延時間aを有する
拡散符号が加算された信号であるかにより第1の応答器
A用のデータであると判定するデータ判定回路31a
と、周期t2の拡散符号に対して遅延時間bを有する拡
散符号が加算された信号であるかにより第2の応答器B
用のデータであると判定するデータ判定回路31bとを
備えたものである。
【0028】次に、このように構成された第二の発明に
よるトランスポンダの動作について、図4に示すタイミ
ング線図を参照して説明する。まず、図3において、質
問器Qの質問波発生器7から質問波を送信し、第1及び
第2の応答器A,Bで受信して、該応答器A,Bから応
答信号を上記質問器Qへ送信する。このとき、第1の応
答器Aからは、その拡散符号発生器23a及び遅延回路
28a並びに加算器29aにより、図4(a)に示すよ
うに周期t1の拡散符号を割り当てられると共に遅延時
間aを有する拡散符号が加算された応答信号が送信され
る。また、第2の応答器Bからは、その拡散符号発生器
23b及び遅延回路28b並びに加算器29bにより、
図4(b)に示すように周期t2の拡散符号を割り当て
られると共に遅延時間bを有する拡散符号が加算された
応答信号が送信される。
【0029】次に、上記第1及び第2の応答器A,Bか
ら送信された応答信号は、質問器Qで受信される。この
とき、受信信号に対して乗算器8で質問波発生器7から
の質問波を掛け算して質問波成分を除去し、上記それぞ
れの応答信号から拡散符号を抽出する。この抽出された
拡散符号が相関部21へ入力して、その内部の拡散符号
発生器25の拡散符号と相関がとられ、相関値を求め
る。ここで、図4(a),(b)に示すように、応答器
Aからの応答信号には周期t1の拡散符号が割り当てら
れると共に遅延時間aを有する拡散符号が加算され、応
答器Bからの応答信号には周期t2の拡散符号が割り当
てられると共に遅延時間bを有する拡散符号が加算され
ているので、相関部21で求めた相関値には、図4
(c)に示すように、周期t1の応答器Aの自己相関ピ
ークと、この周期t1から時間aだけ遅延した応答器A
の自己相関ピークと、周期t2の応答器Bの自己相関ピ
ークと、この周期t2から時間bだけ遅延した応答器B
の自己相関ピークとが現れる。
【0030】次に、上記相関部21で求められた相関値
は、復号部22へ入力して内部の周期判定回路26で拡
散符号の周期を判定し、応答器A又はBのどちらのもの
かが識別されて分離される。すなわち、図4(d)に示
すように、周期t1の自己相関ピークを有するものは第
1の応答器Aからの相関値とされ、図4(f)に示すよ
うに、周期t2の自己相関ピークを有するものは第2の
応答器Bからの相関値とされる。
【0031】そして、このように識別分離された各応答
器A,Bからの相関値がデータ判定回路31a,31b
に入力して自己相関ピークの現れ方が判定される。すな
わち、図4(e)に示すように、周期t1の自己相関ピ
ークだけの時点では加算無しでデータは0となり、周期
t1から時間aだけ遅延して自己相関ピークがある時点
では加算有りでデータは1となり、第1の応答器A用の
データであると判定されてデータ判定回路31aから出
力される。また、図4(g)に示すように、周期t2の
自己相関ピークだけの時点では加算無しでデータは0と
なり、周期t2から時間bだけ遅延して自己相関ピーク
がある時点では加算有りでデータは1となり、第2の応
答器B用のデータであると判定されてデータ判定回路3
1bから出力される。
【0032】これにより、複数の応答器A,Bに対し各
応答器A,B毎に同一の拡散符号であって周期の異なる
符号を割り当てられると共に任意の位相情報を付加した
拡散符号が加算された応答信号を送信することで、符号
間干渉が低減されて自己相関ピークの識別能力が向上す
る。
【0033】なお、以上の説明では、複数の応答器A,
Bに対して同一の拡散符号を割り当てるものとしたが、
この場合は各応答器A,B毎の相関値の自己相関ピーク
が重なることがある。これにより、自己相関ピークの識
別能力が低下する場合は、1台の応答器に割り当てる拡
散符号は一つとし、各応答器毎に互いに異なる拡散符号
を割り当てるようにしてもよい。
【0034】図5及び図6は、本発明によるトランスポ
ンダの具体的な応用例を示す説明図である。図5は、列
車の運行管理において、質問器Qを地上に設置された例
えば支柱32上に取り付け、複数の応答器A,Bをそれ
ぞれレール上を走行する列車33a,33bに取り付け
たものである。この場合、レール34a,34b上を走
行する列車33a,33bについて、上記質問器Qの通
信領域に存在する応答器A,Bからの応答信号を該質問
器Qで同時に受信して読み取ることにより、どの列車3
3a,33bが質問器Qに対応する走行ブロックに在線
するかを識別して、列車の検知を行う。
【0035】また、図6は、同じく列車の運行管理にお
いて、質問器Qを地上に設置された例えば支柱32から
延びるアーム35でレール34a,34bの上方に取り
付け、複数の応答器A,Bをそれぞれレール34a,3
4bの軌道内の地面に設置したものである。この場合、
レール34aから成る1番線に列車33が存在しないと
すると、質問器Qと応答器Aとは通信して応答信号を受
信する。レール34bから成る2番線に列車33が存在
するときは、該列車33により質問器Qと応答器Bとの
間の通信が遮断され、質問器Qは応答器Bからの応答信
号を受信できない。この応答器Bからの応答信号を受信
できないことを認識して、2番線に列車33が存在する
ことを検知する。
【0036】なお、質問器Q及び複数の応答器A,Bの
設置状態は、図5及び図6に示す以外に、質問器Qを列
車に設置し、応答器A,Bを地上に設置してもよい。ま
た、質問器Q及び複数の応答器A,Bともに列車に設置
してもよい。この最後の設置例は、例えば一方の列車の
後尾部に応答器を設置し、他方の列車の先頭部に質問器
Qを設置して、駅構内等で列車と列車とを連結する場合
の検知などが考えられる。
【0037】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されたので、
請求項1に係る発明によれば、複数の応答器は、各応答
器毎に同一の拡散符号であってそれぞれ周期の異なる符
号を割り当てられて応答信号を送信し、質問器は、受信
した応答信号を読み込んで上記応答器の拡散符号との相
関値を求め各応答器を識別して受信信号を取り込む際
に、上記応答器の拡散符号との相関値を求めた拡散符号
の周期を判定して各応答器を識別することができる。こ
れにより、複数の応答器の拡散符号間の干渉を低減して
自己相関ピークの識別能力を向上し、同時に受信可能な
応答器の数を増やすことができる。また、一つの拡散符
号を複数の応答器に割り当てるので、システム全体とし
て実現できるチャンネル数を多くできる。さらに、質問
器は一つの拡散符号に対応する相関器と拡散符号発生器
を有するだけでよく、システム全体として用いる部品点
数を削減してコスト低下を図ることができる。
【0038】また、請求項2に係る発明によれば、複数
の応答器は、各応答器毎に同一の拡散符号であってそれ
ぞれ周期の異なる符号を割り当てられると共に任意の位
相情報を付加した拡散符号が加算された応答信号を送信
し、質問器は、受信した応答信号を読み込んで上記応答
器の拡散符号との相関値を求め各応答器を識別して受信
信号を取り込む際に、上記応答器の拡散符号との相関値
を求めた拡散符号の周期を判定すると共に位相情報の付
加された拡散符号が加算されたものを判定して各応答器
を識別することができる。これにより、複数の応答器の
拡散符号間の干渉を低減して自己相関ピークの識別能力
を向上し、同時に受信可能な応答器の数を増やすことが
できる。
【0039】また、請求項3に係る発明によれば、上記
複数の応答器に割り当てる拡散符号の周期を予め決めて
おき、質問器において複数の応答器の拡散符号との相関
値を求めた拡散符号の周期を判定して、同時に受信して
いる応答器の数を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一の発明によるトランスポンダの実施の形
態を示すブロック図である。
【図2】 上記のトランスポンダの動作を説明するため
のタイミング線図である。
【図3】 第二の発明によるトランスポンダの実施の形
態を示すブロック図である。
【図4】 上記のトランスポンダの動作を説明するため
のタイミング線図である。
【図5】 本発明によるトランスポンダの具体的な応用
例を示す説明図であり、列車の運行管理において、質問
器を地上に設置し、複数の応答器をそれぞれ列車に取り
付けた例を示すものである。
【図6】 本発明によるトランスポンダの具体的な応用
例を示す説明図であり、列車の運行管理において、質問
器を地面の上方に設置し、複数の応答器をそれぞれ地面
の軌道内に設置した例を示すものである。
【図7】 従来のトランスポンダを示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
Q…質問器 A…第1の応答器 B…第2の応答器 7…質問波発生器 21…相関部 22…復号部 23a,23b,25…拡散符号発生器 24…相関器 26…周期判定回路 27a,27b…受信有無判定回路 28a,28b…遅延回路 29a,29b…加算器 31a,31b…データ判定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 達也 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 平栗 滋人 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 平尾 裕司 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 笠井 貴之 埼玉県久喜市大字江面字大谷1836番1 日 本信号株式会社久喜事業所内 (72)発明者 笠井 広和 埼玉県久喜市大字江面字大谷1836番1 日 本信号株式会社久喜事業所内 Fターム(参考) 5H161 AA01 CC16 DD21 5K022 EE02 EE21 EE31 5K067 AA03 AA42 BB05 CC10 DD17 DD24 EE02 EE10 EE22 EE33 HH22

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】質問波を送信する質問器と、受信した質問
    波に拡散符号を用いて変調をかけスペクトル拡散通信方
    式により応答信号を送信する複数の応答器とを備え、上
    記質問器で受信した応答信号を読み込んで上記応答器の
    拡散符号との相関値を求め各応答器を識別して受信信号
    を取り込む鉄道運行用のトランスポンダにおいて、 上記複数の応答器は、各応答器毎に同一の拡散符号であ
    ってそれぞれ周期の異なる符号を割り当てられて応答信
    号を送信するものとし、 上記質問器は、上記応答器の拡散符号との相関値を求め
    た拡散符号の周期を判定して各応答器を識別するものと
    した、ことを特徴とするトランスポンダ。
  2. 【請求項2】質問波を送信する質問器と、受信した質問
    波に拡散符号を用いて変調をかけスペクトル拡散通信方
    式により応答信号を送信する複数の応答器とを備え、上
    記質問器で受信した応答信号を読み込んで上記応答器の
    拡散符号との相関値を求め各応答器を識別して受信信号
    を取り込む鉄道運行用のトランスポンダにおいて、 上記複数の応答器は、各応答器毎に同一の拡散符号であ
    ってそれぞれ周期の異なる符号を割り当てられると共に
    任意の位相情報を付加した拡散符号が加算された応答信
    号を送信するものとし、 上記質問器は、上記応答器の拡散符号との相関値を求め
    た拡散符号の周期を判定すると共に位相情報の付加され
    た拡散符号が加算されたものを判定して各応答器を識別
    するものとした、ことを特徴とするトランスポンダ。
  3. 【請求項3】上記複数の応答器に割り当てる拡散符号の
    周期を予め決めておき、質問器において複数の応答器の
    拡散符号との相関値を求めた拡散符号の周期を判定し
    て、同時に受信している応答器の数を特定することを特
    徴とする請求項1又は2記載のトランスポンダ。
JP2001263847A 2001-08-31 2001-08-31 トランスポンダ Pending JP2003078445A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001263847A JP2003078445A (ja) 2001-08-31 2001-08-31 トランスポンダ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001263847A JP2003078445A (ja) 2001-08-31 2001-08-31 トランスポンダ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003078445A true JP2003078445A (ja) 2003-03-14

Family

ID=19090541

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001263847A Pending JP2003078445A (ja) 2001-08-31 2001-08-31 トランスポンダ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003078445A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100709473B1 (ko) * 2006-02-06 2007-04-19 주식회사 경호엔지니어링 종합건축사사무소 와류전환형 방풍도로
JP2007253635A (ja) * 2006-03-20 2007-10-04 Railway Technical Res Inst 列車検知システム
JP2013075645A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Nippon Signal Co Ltd:The 列車位置検知システム
JP2014033291A (ja) * 2012-08-02 2014-02-20 Mitsubishi Electric Corp スペクトル拡散受信装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100709473B1 (ko) * 2006-02-06 2007-04-19 주식회사 경호엔지니어링 종합건축사사무소 와류전환형 방풍도로
JP2007253635A (ja) * 2006-03-20 2007-10-04 Railway Technical Res Inst 列車検知システム
JP2013075645A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Nippon Signal Co Ltd:The 列車位置検知システム
JP2014033291A (ja) * 2012-08-02 2014-02-20 Mitsubishi Electric Corp スペクトル拡散受信装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR940009240B1 (ko) 신호 판별 장치
US9361488B2 (en) Single or dual complex subcarrier downconversion
US6580358B1 (en) Dual mode transmitter-receiver and decoder for RF transponder tags
CN103842842B (zh) 高速、高分辨率、宽范围、低功率模拟相关单元和雷达传感器
FR2775350B1 (fr) Systeme detecteur pour controle d'acces et ensemble detecteur pour la mise en oeuvre d'un tel systeme
DE60120703D1 (de) Passiver transponder mit niedrigem energieverbrauch
JP2003078445A (ja) トランスポンダ
JP4650053B2 (ja) 質問器、応答器、位置検出方法および位置検出用プログラム
JPH0712932A (ja) タグの識別装置
JP2002048862A (ja) 移動体進行方向検知装置
EP0793357A3 (en) Correlator and synchronous tracking apparatus for a spread spectrum receiver using the same
WO2006011208A1 (ja) 無線通信制御装置および無線通信システム
Elhillali et al. Enhanced high data rate communication system using embedded cooperative radar for intelligent transports systems
JPH113498A (ja) 車両位置検出システム
WO2007072563A1 (ja) Rfidシステム及びrfid読み取り装置
JP2000296775A (ja) スペクトラム拡散通信方式による鉄道用トランスポンダ
JP2005055374A (ja) 無線センサー、無線通信方法及び無線通信システム
KR100214283B1 (ko) 무선 수전형 범용 원격인식 시스템과 그 장치
US5671248A (en) Spread spectrum communication equipment
JP4738059B2 (ja) パルスレーダ装置
KR100956231B1 (ko) Rf 프론트엔드 직접 포지션닝을 위한 saw 대역 제한필터와 saw 직접 상관용 정합 필터를 융합한 구조를갖는 수신 장치
JPH08327730A (ja) 移動体識別装置
JP2953434B2 (ja) 2次レーダ追尾管制における測距方法及び装置
JPH09191270A (ja) スペクトラム拡散を用いた送受信器、通信システム並びに送信方法及び通信方法
JPH06177808A (ja) 移動体識別装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040420

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060704

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060711

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061107