JP2003078422A - 軟判定復号装置及び軟判定復号方法 - Google Patents

軟判定復号装置及び軟判定復号方法

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JP2003078422A
JP2003078422A JP2001264355A JP2001264355A JP2003078422A JP 2003078422 A JP2003078422 A JP 2003078422A JP 2001264355 A JP2001264355 A JP 2001264355A JP 2001264355 A JP2001264355 A JP 2001264355A JP 2003078422 A JP2003078422 A JP 2003078422A
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英夫 吉田
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八郎 藤田
Katsuhiro Shimizu
克宏 清水
Junichi Abe
淳一 安部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光信号の品質が劣化しても、ある程度は誤り
訂正を実施することができるが、比較結果が反転する識
別点が中間の識別レベルの近傍である場合(信頼度情報
が低い場合)、精度よく誤り訂正を実施することができ
ない課題があった。 【解決手段】 重み付け回路15がバイナリエンコーダ
14から出力された軟判定結果を前後の符号を考慮して
変更し、ブロックターボ復号器17が変更後の軟判定結
果に基づいて誤り訂正の繰返し復号を実施するように構
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、軟判定を実施し
て光信号を復号する軟判定復号装置及び軟判定復号方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は例えば「Omar AIT SA
B,“FEC Contribution in su
bmarine transmission syst
ems”,SubOptic2001,paper.P
4.2.6,Kyoto,2001」に示された従来の
軟判定復号装置を示す構成図であり、図において、1は
伝送路である光ファイバ、2は光ファイバ1から光信号
を受信すると、その光信号を電気信号(以下、受信信号
と称する)に変換するフロントエンド、3は相互に異な
る複数の識別レベルと受信信号を比較し、その比較結果
である2値信号を出力するマルチレベル識別器である。
【0003】4はマルチレベル識別器3の比較結果が反
転する識別点(識別レベル)を判別し、その識別点を示
す情報(以下、信頼度情報と称する)を当該2値信号に
付加して、qビットの2進信号(軟判定結果)を出力す
るバイナリエンコーダ、5は直列/並列変換回路、6は
qビットの2進信号に基づいて誤り訂正の繰返し復号を
実施するブロックターボ復号器である。
【0004】次に動作について説明する。まず、光ファ
イバ10029中を伝送される光信号は、途中の光増幅
器による雑音加算や光ファイバ1の分散と非線形効果に
よる波形歪などの影響を受けて、品質が劣化する。従来
の軟判定復号装置は、品質が劣化している光信号を正確
に復号するために軟判定を実施して誤り訂正を行うよう
にしている。
【0005】フロントエンド2は、光ファイバ1から光
信号を受信すると、その光信号を電気信号に変換し、そ
の電気信号を受信信号としてマルチレベル識別器3に出
力する。マルチレベル識別器3は、フロントエンド2か
ら受信信号を受けると、相互に異なる複数の識別レベル
と受信信号を比較し、その比較結果である2値信号を出
力する。即ち、受信信号が識別レベルより大きければ
“1”の信号を出力し、受信信号が識別レベルより小さ
ければ“0”の信号を出力する。なお、図9の例では、
7つの識別レベルと比較しているので、7つの2値信号
を出力する。
【0006】バイナリエンコーダ4は、マルチレベル識
別器3から複数の2値信号を受けると、マルチレベル識
別器3の比較結果が反転する識別点を判別する。例え
ば、7つの識別レベルと比較する場合において、1,2
番目に大きい識別レベルとの比較結果が“0”、3〜7
番目に大きい識別レベルとの比較結果が“1”である場
合、2番目に大きい識別レベルと3番目に大きい識別レ
ベルの間で、比較結果が反転しているので、この2つの
識別レベル間が識別点であると判別する。
【0007】バイナリエンコーダ4は、上記のようにし
て比較結果が反転する識別点を判別すると、その識別点
を示す情報を当該2値信号に付加して、qビットの2進
信号(軟判定結果)を出力する。なお、その識別点を示
す情報は、比較結果の確からしさを示す信頼度情報とな
り、qビットのうち、下位q−1ビットが信頼度情報に
なるので、例えば、q=3の場合、下位2ビットが信頼
度情報になる。したがって、バイナリエンコーダ4の出
力するqビットの2進信号は、“111,110,10
1,100,000,001,010,011”の何れ
かとなる。ただし、上記例では、中間の識別レベル(4
番目に大きい識別レベル)との比較結果が“1”である
ので、バイナリエンコーダ4の出力するqビットの2進
信号は、“111,110,101,100”の何れか
となる。
【0008】直列/並列変換回路5は、バイナリエンコ
ーダ4が軟判定結果であるqビットの2進信号をシリア
ル出力すると、直列/並列変換を実施して、qビットの
2進信号をパラレル出力する。ブロックターボ復号器6
は、所定の復号アルゴリズムを実行することにより、q
ビットの2進信号に基づいて誤り訂正の繰返し復号を実
施する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の軟判定復号装置
は以上のように構成されているので、光信号の品質が劣
化しても、ある程度は誤り訂正を実施することができる
が、比較結果が反転する識別点が中間の識別レベルの近
傍である場合(信頼度情報が低い場合)、精度よく誤り
訂正を実施することができない課題があった。
【0010】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、精度よく誤り訂正を実施すること
ができる軟判定復号装置及び軟判定復号方法を得ること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係る軟判定復
号装置は、軟判定手段から出力された軟判定結果を前後
の符号を考慮して変更する変更手段を設けたものであ
る。
【0012】この発明に係る軟判定復号装置は、軟判定
結果の信頼度情報が所定レベルより低い場合、前後の符
号が“0”であれば、変更手段がその軟判定結果を
“1”寄りに変更するようにしたものである。
【0013】この発明に係る軟判定復号装置は、軟判定
結果の信頼度情報が所定レベルより低い場合、前後の符
号が“1”であれば、変更手段がその軟判定結果を
“0”寄りに変更するようにしたものである。
【0014】この発明に係る軟判定復号装置は、軟判定
結果の信頼度情報が所定レベルより低い場合、前の符号
が“0”であって後の符号が“1”であれば、変更手段
がその軟判定結果を“1”寄りに変更するようにしたも
のである。
【0015】この発明に係る軟判定復号装置は、軟判定
結果の信頼度情報が所定レベルより低い場合、前の符号
が“1”であって後の符号が“0”であれば、変更手段
がその軟判定結果を“0”寄りに変更するようにしたも
のである。
【0016】この発明に係る軟判定復号装置は、変更手
段が軟判定結果の信頼度情報に基づいて伝送系の符号間
干渉量を推定し、その符号間干渉量に基づいて当該軟判
定結果の変更度合を決定するようにしたものである。
【0017】この発明に係る軟判定復号装置は、軟判定
結果の変更規則が信号フレームのオーバヘッドに埋め込
まれている場合、変更手段がその変更規則にしたがって
軟判定結果を変更するようにしたものである。
【0018】この発明に係る軟判定復号装置は、変更手
段が既知のビットパターンに係る誤り率に応じて軟判定
結果の変更規則を動的に変更するようにしたものであ
る。
【0019】この発明に係る軟判定復号方法は、軟判定
結果を前後の符号を考慮して変更するようにしたもので
ある。
【0020】この発明に係る軟判定復号方法は、軟判定
結果の信頼度情報に基づいて伝送系の符号間干渉量を推
定し、その符号間干渉量に基づいて当該軟判定結果の変
更度合を決定するようにしたものである。
【0021】この発明に係る軟判定復号方法は、軟判定
結果の変更規則が信号フレームのオーバヘッドに埋め込
まれている場合、その変更規則にしたがって軟判定結果
を変更するようにしたものである。
【0022】この発明に係る軟判定復号方法は、既知の
ビットパターンに係る誤り率に応じて軟判定結果の変更
規則を動的に変更するようにしたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による軟
判定復号装置を示す構成図であり、図において、11は
伝送路である光ファイバ、12は光ファイバ11から光
信号を受信すると、その光信号を電気信号(以下、受信
信号と称する)に変換するフロントエンド、13は相互
に異なる複数の識別レベルと受信信号を比較し、その比
較結果である2値信号を出力するマルチレベル識別器、
14はマルチレベル識別器13の比較結果が反転する識
別点(識別レベル)を判別し、その識別点を示す情報
(以下、信頼度情報と称する)を当該2値信号に付加し
て、qビットの2進信号(軟判定結果)を出力するバイ
ナリエンコーダである。なお、フロントエンド12、マ
ルチレベル識別器13及びバイナリエンコーダ14から
軟判定手段が構成されている。
【0024】15はバイナリエンコーダ14から出力さ
れたqビットの2進信号を前後の符号を考慮して変更す
る重み付け回路(変更手段)、16は直列/並列変換回
路、17はqビットの2進信号に基づいて誤り訂正の繰
返し復号を実施するブロックターボ復号器である。な
お、直列/並列変換回路16及びブロックターボ復号器
17から復号手段が構成されている。図5はこの発明の
実施の形態1による軟判定復号方法を示すフローチャー
トである。
【0025】次に動作について説明する。最初に光通信
の符号間干渉について説明する。図2はある情報ビット
列“0,1,0,0,1,1,1,0”について、符号
間干渉がある場合とない場合のフロントエンド12の波
形を模式的に示している。ただし、光信号の符号形式は
Return−to−zero、フロントエンド12に
は等化フィルタが含まれているものとする。
【0026】一般的に光伝送系には、送信機、伝送路及
び受信機の3要素で決定される伝達関数が存在し、その
良し悪しによって受信機のフロントエンド12の出力波
形に歪みが現れる。ナイキストフィルタと呼ばれる形状
の伝達関数を有する系、即ち、理想的な伝達関数を有す
る系では、図2(a)に示すように、各ビットが隣接ビ
ットに干渉しない(歪みのない)波形が得られる。波形
歪みによって隣接ビットに干渉する現象は「符号間干
渉」と呼ばれ、パルスの裾引きなどで知られている。
【0027】一方、図2(b)は符号間干渉のある場合
の受信機のフロントエンド12の出力波形である。実際
の光伝送系では、理想的な伝達関数を得ることが極めて
難しいため、一般的には図2(b)に示すように、
“0”が連続した後の“1”が立ち上がりきらず、次ビ
ットに裾を引く波形となる。2ビット目の“1”に着目
すると、本来7ビット目の“1”が到達している点線レ
ベルまで立ち上がるべき波形がそこまで至らず、次の3
ビット目で“0”に立ち下がるところが緩やかに裾を引
き3ビット目の識別点(タイムスロットの真中)で
“0”に立ち下がりきっていない。これは、系の周波数
帯域が不足する場合に特によく起きるものであり、高ビ
ットレートになればなる程、この現象は起こりやすい。
【0028】図3は符号間干渉が存在する場合、どうよ
うなビット列に着目すべきかを示す説明図である。判定
対象ビットに前後2ビットを加えた5ビットのワードを
考える。図3に示すように“010,010,000,
011,010”という軟判定結果が得られたとする。
ここで、下位2ビットは信頼度情報を表している。
【0029】通常“*00”は最も信頼度が低いため、
この例の真中のビットの軟判定結果“000”は最も不
確かであるが、前後を比較的高い信頼度の“0”で挟ま
れているため、真中のビットは立ち上がりきっていない
と考えるのが妥当である。従って、1ポイント“1”寄
りの判定結果に置き換えることがふさわしい。この場
合、信頼度情報は変わらず“00”で判定符号を“0”
から“1”に変更することになる。因みに、5ビットの
ワードの軟判定結果が“010,010,100,01
1,010”であれば、図3(b)に示すように、真中
のビット“100”は“101”とするのが望ましい。
【0030】以下、図1の軟判定復号装置の動作を具体
的に説明する。まず、フロントエンド12は、光ファイ
バ11から光信号を受信すると、その光信号を電気信号
に変換し、その電気信号を受信信号としてマルチレベル
識別器13に出力する(ステップST1)。マルチレベ
ル識別器13は、フロントエンド12から受信信号を受
けると、相互に異なる複数の識別レベルと受信信号を比
較し、その比較結果である2値信号を出力する(ステッ
プST2)。即ち、受信信号が識別レベルより大きけれ
ば“1”の信号を出力し、受信信号が識別レベルより小
さければ“0”の信号を出力する。なお、図1の例で
は、7つの識別レベルと比較しているので、7つの2値
信号を出力する。
【0031】バイナリエンコーダ14は、マルチレベル
識別器13から複数の2値信号を受けると、マルチレベ
ル識別器13の比較結果が反転する識別点を判別する
(ステップST3)。例えば、7つの識別レベルと比較
する場合において、1,2番目に大きい識別レベルとの
比較結果が“0”、3〜7番目に大きい識別レベルとの
比較結果が“1”である場合、2番目に大きい識別レベ
ルと3番目に大きい識別レベルの間で、比較結果が反転
しているので、この2つの識別レベル間が識別点である
と判別する。
【0032】バイナリエンコーダ14は、上記のように
して比較結果が反転する識別点を判別すると、その識別
点を示す情報を当該2値信号に付加して、qビットの2
進信号(軟判定結果)を出力する(ステップST4)。
なお、その識別点を示す情報は、比較結果の確からしさ
を示す信頼度情報となり、qビットのうち、下位q−1
ビットが信頼度情報になるので、例えば、q=3の場
合、下位2ビットが信頼度情報になる。したがって、バ
イナリエンコーダ4の出力するqビットの2進信号は、
“111,110,101,100,000,001,
010,011”の何れかとなる。ただし、上記例で
は、中間の識別レベル(4番目に大きい識別レベル)と
の比較結果が“1”であるので、バイナリエンコーダ1
4の出力するqビットの2進信号は、“111,11
0,101,100”の何れかとなる。
【0033】重み付け回路15は、バイナリエンコーダ
14からqビットの2進信号を受けると、前後の符号を
考慮してqビットの2進信号、即ち、軟判定結果の信頼
度情報又は判定符号を変更する(ステップST5)。以
下、3ビットの軟判定結果を例にして変更処理を説明す
る。ただし、前後のビットは信頼度情報が“*10”
(*は任意)以上であって、同符号であるとする。即
ち、“011”もしくは“010”の組み合わせか、
“111”もしくは“110”の組み合わせであるもの
とする。
【0034】このとき、真中のビットの信頼度情報が
“01”以下で低い場合、即ち、真中のビットが“00
1”,“000”,“100”,“101”である場
合、例えば、真中のビットの軟判定結果を1つ上にずら
すように変更する。つまり、“001”は“000”
に、“000”は“100”に、“100”は“10
1”に、“101”は“110”にという具合に変更す
る。
【0035】このように、軟判定結果を変更した方が望
ましいと考えられるビット列は、少なくとも4通りある
(図4を参照)。何れも前2ビット、後ろ2ビットが同
符号のものである。(a)のように“0,0”に挟まれ
た場合は、重み付け回路15によって1つ“1”寄りに
書き換え、(b)のように“1,1”に挟まれた場合
は、重み付け回路15によって1つ“0”寄りに書き換
える。また、(c)のように“0,0”から“1,1”
に立ち上がる場合には、ひとつ“1”寄りに書き換え、
(d)のように“1,1”から“0,0”に立ち下がる
場合には、ひとつ“0”寄りに書き換える。
【0036】直列/並列変換回路16は、重み付け回路
15が軟判定結果であるqビットの2進信号をシリアル
出力すると、直列/並列変換を実施して、qビットの2
進信号をパラレル出力する(ステップST6)。ブロッ
クターボ復号器17は、所定の復号アルゴリズムを実行
することにより、qビットの2進信号に基づいて誤り訂
正の繰返し復号を実施する(ステップST7)。
【0037】以上で明らかなように、この実施の形態1
によれば、重み付け回路15がバイナリエンコーダ14
から出力された軟判定結果を前後の符号を考慮して変更
するようにした構成したので、軟判定結果の信頼度情報
が低い場合でも、精度よく誤り訂正を実施することがで
きる効果を奏する。
【0038】実施の形態2.図6はこの発明の実施の形
態2による軟判定復号装置を示す構成図であり、図にお
いて、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので
説明を省略する。18は軟判定結果の信頼度情報に基づ
いて伝送系の符号間干渉量を推定し、その符号間干渉量
に基づいて当該軟判定結果の変更度合を決定する変更度
合決定部(変更手段)である。図7はオーバヘッドの中
にトレーニングバイトが配置されているフレームフォー
マットを示す説明図である。図8はトレーニングバイト
の一例を示す説明図であり、24ビットのトレーニング
バイトには、図4で示した4パターン×2の8パターン
をすべて含んでいる。それぞれのパターンの真中のビッ
トを矢印で示している。
【0039】次に動作について説明する。上記実施の形
態1では、軟判定結果の変更度合が固定的であるものに
ついて示したが、変更度合決定部18が軟判定結果の信
頼度情報に基づいて伝送系の符号間干渉量を推定するこ
とにより、その符号間干渉量に基づいて当該軟判定結果
の変更度合を決定するようにしてもよい。具体的には次
の通りである。
【0040】変更度合決定部18は、例えば、図8の左
から“0,0,1,1,1”に着目すると、真中のビッ
トはあらかじめ“1”であることが分かっているので、
軟判定結果の信頼度情報が例えば“11”なのか“1
0”なのかによって、その伝送系の符号間干渉量を定量
的に知ることができる。仮に信頼度情報として“11”
が最も多く観測されれば、この伝送系は符号間干渉が極
めて小さく、このパターンにおいては、重み付け回路1
5が信頼度情報を変更する必要がないと判断する。一
方、仮に信頼度情報として“00”が一番多く観測され
れば、符号間干渉が極めて大きいと判断できるため、こ
のパターンにおいては、重み付け回路15が信頼度情報
を2レベル上、即ち、“10”まで変更しても良いと判
断する。
【0041】このように、あらかじめ分かっている固定
パターンをオーバヘッドにトレーニングバイトとして埋
め込むことにより、その伝送系の符号間干渉量を知るこ
とができるので、それに基づいて信頼度情報の変更度合
を変えることにより、常に最適な信頼度情報を得ること
ができる。信頼度情報の変更度合は、あらかじめテーブ
ル化しておき、時々刻々と得られる信頼度情報の確から
しさの統計データをもとに、当該テーブルを動的に書き
換えるようにする。そうすることで、伝送路の状態が時
間的に変動するような場合でも、常に最適な信頼度情報
を得ることができ、誤り訂正能力がさらに向上する。
【0042】以上で明らかなように、この実施の形態2
によれば、軟判定結果の信頼度情報に基づいて伝送系の
符号間干渉量を推定し、その符号間干渉量に基づいて当
該軟判定結果の変更度合を決定するように構成したの
で、伝送路の状態が時間的に変動するような場合でも、
精度よく誤り訂正を実施することができる効果を奏す
る。
【0043】実施の形態3.上記実施の形態1,2で
は、特に言及していないが、重み付け回路15における
軟判定結果の変更規則が信号フレームのオーバヘッドに
埋め込まれている場合、その変更規則にしたがって軟判
定結果を変更するようにしてもよい。これにより、回路
規模の増大を招くことなく、軟判定結果を変更すること
ができる効果を奏する。
【0044】また、重み付け回路15は、既知のビット
パターンに係る誤り率に応じて軟判定結果の変更規則を
動的に変更するようにしてもよい。即ち、軟判定結果の
変更規則が信号フレームのオーバヘッドに埋め込まれて
いる場合、随時、信頼度情報とそれに対応して発生する
誤り率とを比較し、その比較結果に応じて軟判定結果の
変更規則を動的に変更する。これにより、装置交換や時
間変動などで、伝送系のパラメータが変わった場合で
も、特に調整を施すことなく、誤り訂正能力を高めるこ
とができる効果を奏する。
【0045】上記実施の形態1〜3では、軟判定復号装
置を光受信機に適用する例について示したが、本発明の
原理を適用できるものであれば、無線、有線に拘わら
ず、如何なる受信機にも適用可能であることは言うまで
もない。また、上記実施の形態1〜3では、誤り訂正復
号器としてブロックターボを用いるものについて示した
が、軟判定を用いる方式であれば、これに限るものでは
ない。
【0046】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、軟判
定手段から出力された軟判定結果を前後の符号を考慮し
て変更する変更手段を設けるように構成したので、軟判
定結果の信頼度情報が低い場合でも、精度よく誤り訂正
を実施することができる効果がある。
【0047】この発明によれば、軟判定結果の信頼度情
報が所定レベルより低い場合、前後の符号が“0”であ
れば、変更手段がその軟判定結果を“1”寄りに変更す
るように構成したので、誤り訂正能力を高めることがで
きる効果がある。
【0048】この発明によれば、軟判定結果の信頼度情
報が所定レベルより低い場合、前後の符号が“1”であ
れば、変更手段がその軟判定結果を“0”寄りに変更す
るように構成したので、誤り訂正能力を高めることがで
きる効果がある。
【0049】この発明によれば、軟判定結果の信頼度情
報が所定レベルより低い場合、前の符号が“0”であっ
て後の符号が“1”であれば、変更手段がその軟判定結
果を“1”寄りに変更するように構成したので、誤り訂
正能力を高めることができる効果がある。
【0050】この発明によれば、軟判定結果の信頼度情
報が所定レベルより低い場合、前の符号が“1”であっ
て後の符号が“0”であれば、変更手段がその軟判定結
果を“0”寄りに変更するように構成したので、誤り訂
正能力を高めることができる効果がある。
【0051】この発明によれば、変更手段が軟判定結果
の信頼度情報に基づいて伝送系の符号間干渉量を推定
し、その符号間干渉量に基づいて当該軟判定結果の変更
度合を決定するように構成したので、伝送路の状態が時
間的に変動するような場合でも、精度よく誤り訂正を実
施することができる効果がある。
【0052】この発明によれば、軟判定結果の変更規則
が信号フレームのオーバヘッドに埋め込まれている場
合、変更手段がその変更規則にしたがって軟判定結果を
変更するように構成したので、回路規模の増大を招くこ
となく、軟判定結果を変更することができる効果があ
る。
【0053】この発明によれば、変更手段が既知のビッ
トパターンに係る誤り率に応じて軟判定結果の変更規則
を動的に変更するように構成したので、装置交換や時間
変動などで、伝送系のパラメータが変わった場合でも、
特に調整を施すことなく、誤り訂正能力を高めることが
できる効果がある。
【0054】この発明によれば、軟判定結果を前後の符
号を考慮して変更するように構成したので、軟判定結果
の信頼度情報が低い場合でも、精度よく誤り訂正を実施
することができる効果がある。
【0055】この発明によれば、軟判定結果の信頼度情
報に基づいて伝送系の符号間干渉量を推定し、その符号
間干渉量に基づいて当該軟判定結果の変更度合を決定す
るように構成したので、伝送路の状態が時間的に変動す
るような場合でも、精度よく誤り訂正を実施することが
できる効果がある。
【0056】この発明によれば、軟判定結果の変更規則
が信号フレームのオーバヘッドに埋め込まれている場
合、その変更規則にしたがって軟判定結果を変更するよ
うに構成したので、回路規模の増大を招くことなく、軟
判定結果を変更することができる効果がある。
【0057】この発明によれば、既知のビットパターン
に係る誤り率に応じて軟判定結果の変更規則を動的に変
更するように構成したので、装置交換や時間変動など
で、伝送系のパラメータが変わった場合でも、特に調整
を施すことなく、誤り訂正能力を高めることができる効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による軟判定復号装
置を示す構成図である。
【図2】 符号間干渉を示す説明図である。
【図3】 符号間干渉が存在する場合、どうようなビッ
ト列に着目すべきかを示す説明図である。
【図4】 軟判定結果を変更した方が望ましいと考えら
れるビット列を示す説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による軟判定復号方
法を示すフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態2による軟判定復号装
置を示す構成図である。
【図7】 オーバヘッドの中にトレーニングバイトが配
置されているフレームフォーマットを示す説明図であ
る。
【図8】 トレーニングバイトの一例を示す説明図であ
る。
【図9】 従来の軟判定復号装置を示す構成図である。
【符号の説明】
11 光ファイバ、12 フロントエンド(軟判定手
段)、13 マルチレベル識別器(軟判定手段)、14
バイナリエンコーダ(軟判定手段)、15 重み付け
回路(変更手段)、16 直列/並列変換回路(復号手
段)、17 ブロックターボ復号器(復号手段)、18
変更度合決定部(変更手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 英夫 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 藤田 八郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 清水 克宏 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 安部 淳一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5B001 AA13 AB05 AC04 AD06 5J065 AC02 AE01 AF01 AH07 AH14 AH15 AH21 5K002 AA04 DA06 FA01 5K014 AA01 BA05 EA01 GA02 HA01

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光信号を受信すると、その受信信号を複
    数の識別レベルと比較して、その受信信号の軟判定結果
    を出力する軟判定手段と、上記軟判定手段から出力され
    た軟判定結果に基づいて誤り訂正を実施する復号手段と
    を備えた軟判定復号装置において、上記軟判定手段から
    出力された軟判定結果を前後の符号を考慮して変更する
    変更手段を設けたことを特徴とする軟判定復号装置。
  2. 【請求項2】 変更手段は、軟判定結果の信頼度情報が
    所定レベルより低い場合、前後の符号が“0”であれ
    ば、その軟判定結果を“1”寄りに変更することを特徴
    とする請求項1記載の軟判定復号装置。
  3. 【請求項3】 変更手段は、軟判定結果の信頼度情報が
    所定レベルより低い場合、前後の符号が“1”であれ
    ば、その軟判定結果を“0”寄りに変更することを特徴
    とする請求項1記載の軟判定復号装置。
  4. 【請求項4】 変更手段は、軟判定結果の信頼度情報が
    所定レベルより低い場合、前の符号が“0”であって後
    の符号が“1”であれば、その軟判定結果を“1”寄り
    に変更することを特徴とする請求項1記載の軟判定復号
    装置。
  5. 【請求項5】 変更手段は、軟判定結果の信頼度情報が
    所定レベルより低い場合、前の符号が“1”であって後
    の符号が“0”であれば、その軟判定結果を“0”寄り
    に変更することを特徴とする請求項1記載の軟判定復号
    装置。
  6. 【請求項6】 変更手段は、軟判定結果の信頼度情報に
    基づいて伝送系の符号間干渉量を推定し、その符号間干
    渉量に基づいて当該軟判定結果の変更度合を決定するこ
    とを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか
    1項記載の軟判定復号装置。
  7. 【請求項7】 変更手段は、軟判定結果の変更規則が信
    号フレームのオーバヘッドに埋め込まれている場合、そ
    の変更規則にしたがって軟判定結果を変更することを特
    徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記
    載の軟判定復号装置。
  8. 【請求項8】 変更手段は、既知のビットパターンに係
    る誤り率に応じて軟判定結果の変更規則を動的に変更す
    ることを特徴とする請求項7記載の軟判定復号装置。
  9. 【請求項9】 光信号を受信すると、その受信信号を複
    数の識別レベルと比較して、その受信信号の軟判定結果
    を出力し、その軟判定結果に基づいて誤り訂正を実施す
    る軟判定復号方法において、上記軟判定結果を前後の符
    号を考慮して変更することを特徴とする軟判定復号方
    法。
  10. 【請求項10】 軟判定結果の信頼度情報に基づいて伝
    送系の符号間干渉量を推定し、その符号間干渉量に基づ
    いて当該軟判定結果の変更度合を決定することを特徴と
    する請求項9記載の軟判定復号方法。
  11. 【請求項11】 軟判定結果の変更規則が信号フレーム
    のオーバヘッドに埋め込まれている場合、その変更規則
    にしたがって軟判定結果を変更することを特徴とする請
    求項9または請求項10記載の軟判定復号方法。
  12. 【請求項12】 既知のビットパターンに係る誤り率に
    応じて軟判定結果の変更規則を動的に変更することを特
    徴とする請求項11記載の軟判定復号方法。
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