JP2003078178A - 熱電変換材料、その製造方法、およびそれらを用いた熱電変換モジュール - Google Patents
熱電変換材料、その製造方法、およびそれらを用いた熱電変換モジュールInfo
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Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 機械的強度が大きく、性能特性に優れた熱電
変換素子、熱電変換素子に用いる熱電変換材料を短時間
で歩留まり良く製造する方法、および熱電効果に優れた
熱電変換モジュールを提供する。 【解決手段】 熱電変換材料を構成する2種以上の元素
からなる素材を高周波溶解法を用いて溶解した後、高周
波を印加して電磁撹拌しながら凝固させることにより、
高周波により発生する磁場の方向に結晶粒のa軸が配向
してなる六方晶構造を有する熱電変換材料の溶製材を作
成し、次いでそれを融解温度以下でL字型ダイスを用い
て1回または2回以上L字押出しして熱電変換素子と
し、それを組み込んで熱電変換モジュールを作成する。
変換素子、熱電変換素子に用いる熱電変換材料を短時間
で歩留まり良く製造する方法、および熱電効果に優れた
熱電変換モジュールを提供する。 【解決手段】 熱電変換材料を構成する2種以上の元素
からなる素材を高周波溶解法を用いて溶解した後、高周
波を印加して電磁撹拌しながら凝固させることにより、
高周波により発生する磁場の方向に結晶粒のa軸が配向
してなる六方晶構造を有する熱電変換材料の溶製材を作
成し、次いでそれを融解温度以下でL字型ダイスを用い
て1回または2回以上L字押出しして熱電変換素子と
し、それを組み込んで熱電変換モジュールを作成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱電変換材料、そ
の製造方法、およびそれらを用いた熱電変換モジュール
に関する。より詳細には、従来の溶製法に比べて大幅に
製造時間が短縮され、かつ性能指数が向上した熱電変換
材料、その製造方法、およびそれらを用いた熱電変換モ
ジュールに関する。
の製造方法、およびそれらを用いた熱電変換モジュール
に関する。より詳細には、従来の溶製法に比べて大幅に
製造時間が短縮され、かつ性能指数が向上した熱電変換
材料、その製造方法、およびそれらを用いた熱電変換モ
ジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】熱電変換材料の熱電特性は結晶構造に依
存して異方性を示し、性能指数Zは結晶方位により異な
ることが知られている。Bi、Te、SeおよびSbの
いずれか2種以上を成分とする合金は六方晶構造を示
し、性能指数Zは結晶のC面方向(またはa軸方向)に
おいて性能指数が高い。そのため、これらの合金は結晶
方位を揃えるために、帯域溶融処理を用いる一方向凝固
法により、溶製されている。通常の一方向凝固法におい
ては、原料を加熱溶融させた後、溶湯を数cm/時間程
度の極めて遅い速度で引き上げながら凝固させる必要が
あり、合金塊の製作に多大な時間を要する、また引き上
げ中の溶湯の温度勾配を厳密に制御する必要がある、さ
らに、固相の成長方向において最初に固化した部分と遅
れて固化した部分では組成にずれが生じるために、均一
な特性を有する部分が十分に得られにくく、歩留まりが
悪い、などの問題を抱えている。
存して異方性を示し、性能指数Zは結晶方位により異な
ることが知られている。Bi、Te、SeおよびSbの
いずれか2種以上を成分とする合金は六方晶構造を示
し、性能指数Zは結晶のC面方向(またはa軸方向)に
おいて性能指数が高い。そのため、これらの合金は結晶
方位を揃えるために、帯域溶融処理を用いる一方向凝固
法により、溶製されている。通常の一方向凝固法におい
ては、原料を加熱溶融させた後、溶湯を数cm/時間程
度の極めて遅い速度で引き上げながら凝固させる必要が
あり、合金塊の製作に多大な時間を要する、また引き上
げ中の溶湯の温度勾配を厳密に制御する必要がある、さ
らに、固相の成長方向において最初に固化した部分と遅
れて固化した部分では組成にずれが生じるために、均一
な特性を有する部分が十分に得られにくく、歩留まりが
悪い、などの問題を抱えている。
【0003】また一方向凝固法等による溶製材は劈開し
やすく極めて脆く、切断加工などの際に破壊しやすく、
この点からも歩留まりは極めて低い。そのため、特に微
細な熱電変換モジュールを製作する場合や、機械的強度
が要求される用途においては、粉末冶金法を用いて製作
され、溶製材を上回る特性が得られる場合もあるが、結
晶の方向がランダムになりやすいこと、また酸化や不純
物の影響も大きくなること、さらに製造プロセスが煩雑
になるなどの問題がある。最近、合金粉末を押出成形し
て配向性を向上させる試みも行われているが、溶製材を
超える性能指数を得ることは未だに困難な状況にある。
やすく極めて脆く、切断加工などの際に破壊しやすく、
この点からも歩留まりは極めて低い。そのため、特に微
細な熱電変換モジュールを製作する場合や、機械的強度
が要求される用途においては、粉末冶金法を用いて製作
され、溶製材を上回る特性が得られる場合もあるが、結
晶の方向がランダムになりやすいこと、また酸化や不純
物の影響も大きくなること、さらに製造プロセスが煩雑
になるなどの問題がある。最近、合金粉末を押出成形し
て配向性を向上させる試みも行われているが、溶製材を
超える性能指数を得ることは未だに困難な状況にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明においては、上
記の従来技術の欠点を解決するため、機械的強度が大き
く、性能特性に優れた熱電変換素子、熱電変換素子に用
いる合金塊を短時間で歩留まり良く製造する方法、およ
び熱電効果に優れた熱電変換モジュールを提供すること
を目的とする。
記の従来技術の欠点を解決するため、機械的強度が大き
く、性能特性に優れた熱電変換素子、熱電変換素子に用
いる合金塊を短時間で歩留まり良く製造する方法、およ
び熱電効果に優れた熱電変換モジュールを提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の熱電
変換材料は、2種以上の元素からなる素材を溶解し凝固
させ、次いで融解温度以下でL字型ダイスを用いて1回
または2回以上L字押出してなる熱電変換材料であっ
て、凝固後の結晶粒が六方晶のa軸方向に配向してなる
ことを特徴とする。本発明の請求項2の熱電変換材料
は、2種以上の元素からなる素材を溶解した後、電場と
磁場をかけて電磁撹拌しながら凝固させ、次いで融解温
度以下でL字型ダイスを用いて1回または2回以上L字
押出してなる熱電変換材料であって、加工後の結晶粒が
六方晶のa軸方向に配向してなる六方晶構造を有するこ
とを特徴とする。本発明の請求項3の熱電変換材料は、
2種以上の元素からなる素材を高周波溶解法を用いて加
熱溶解した後、高周波を印加して電磁撹拌しつつ、高周
波により発生する電場と磁場をかけながら凝固させ、次
いで融解温度以下でL字型ダイスを用いて1回または2
回以上L字押出してなる熱電変換材料であって、加工後
の結晶粒が六方晶のa軸方向に配向してなる六方晶構造
を有することを特徴とする。本発明の請求項4の熱電変
換材料は、L字押出前またはL字押出後、もしくはL字
押出前後に通常の押出加工を施してなることを特徴とす
る。本発明の請求項5の熱電変換材料は、素材が、B
i、Te、SeおよびSbのいずれか2種以上からなる
ことを特徴とする。本発明の請求項6の熱電変換材料
は、X線回折法を用いて測定した(110)面と(01
5)面の強度比(110)/(015)が0.25〜3
であることを特徴とする。本発明の請求項7の熱電変換
材料は、結晶粒径が0.1〜50μmであることを特徴
とする。
変換材料は、2種以上の元素からなる素材を溶解し凝固
させ、次いで融解温度以下でL字型ダイスを用いて1回
または2回以上L字押出してなる熱電変換材料であっ
て、凝固後の結晶粒が六方晶のa軸方向に配向してなる
ことを特徴とする。本発明の請求項2の熱電変換材料
は、2種以上の元素からなる素材を溶解した後、電場と
磁場をかけて電磁撹拌しながら凝固させ、次いで融解温
度以下でL字型ダイスを用いて1回または2回以上L字
押出してなる熱電変換材料であって、加工後の結晶粒が
六方晶のa軸方向に配向してなる六方晶構造を有するこ
とを特徴とする。本発明の請求項3の熱電変換材料は、
2種以上の元素からなる素材を高周波溶解法を用いて加
熱溶解した後、高周波を印加して電磁撹拌しつつ、高周
波により発生する電場と磁場をかけながら凝固させ、次
いで融解温度以下でL字型ダイスを用いて1回または2
回以上L字押出してなる熱電変換材料であって、加工後
の結晶粒が六方晶のa軸方向に配向してなる六方晶構造
を有することを特徴とする。本発明の請求項4の熱電変
換材料は、L字押出前またはL字押出後、もしくはL字
押出前後に通常の押出加工を施してなることを特徴とす
る。本発明の請求項5の熱電変換材料は、素材が、B
i、Te、SeおよびSbのいずれか2種以上からなる
ことを特徴とする。本発明の請求項6の熱電変換材料
は、X線回折法を用いて測定した(110)面と(01
5)面の強度比(110)/(015)が0.25〜3
であることを特徴とする。本発明の請求項7の熱電変換
材料は、結晶粒径が0.1〜50μmであることを特徴
とする。
【0006】また本発明の請求項8の熱電変換材料の製
造方法は、熱電変換材料を構成する2種以上の元素から
なる素材を加熱溶解した後、電場と磁場をかけて電磁撹
拌しながら凝固させ、次いで融解温度以下でL字型ダイ
スを用いて1回または2回以上L字押出することを特徴
とする。本発明の請求項9の熱電変換材料の製造方法
は、熱電変換材料を構成する2種以上の元素からなる素
材を高周波溶解法を用いて加熱溶解した後、高周波を印
加して電磁撹拌しつつ、電場と磁場をかけながら凝固さ
せ、次いで融解温度以下でL字型ダイスを用いて1回ま
たは2回以上L字押出することを特徴とする。本発明の
請求項10の熱電変換材料の製造方法は、熱電変換材料
を構成する2種以上の元素からなる素材を高周波溶解法
を用いて加熱溶解した後、高周波を印加して電磁撹拌し
つつ、高周波により発生する電場と磁場をかけながら凝
固させ、次いで融解温度以下でL字型ダイスを用いて1
回または2回以上L字押出することを特徴とする。本発
明の請求項11の熱電変換材料の製造方法は、熱電変換
材料を構成する2種以上の元素からなる素材を高周波溶
解法を用いて加熱溶解した後、溶解物の溶解温度以下の
温度となるように高周波を印加することを特徴とする。
本発明の請求項12の熱電変換材料の製造方法は、L字
押出前またはL字押出後、もしくはL字押出前後に通常
の押出加工を施すことを特徴とする。本発明の請求項1
3の熱電変換材料の製造方法は、素材がBi、Te、S
eおよびSbのいずれか2種以上からなることを特徴と
する。
造方法は、熱電変換材料を構成する2種以上の元素から
なる素材を加熱溶解した後、電場と磁場をかけて電磁撹
拌しながら凝固させ、次いで融解温度以下でL字型ダイ
スを用いて1回または2回以上L字押出することを特徴
とする。本発明の請求項9の熱電変換材料の製造方法
は、熱電変換材料を構成する2種以上の元素からなる素
材を高周波溶解法を用いて加熱溶解した後、高周波を印
加して電磁撹拌しつつ、電場と磁場をかけながら凝固さ
せ、次いで融解温度以下でL字型ダイスを用いて1回ま
たは2回以上L字押出することを特徴とする。本発明の
請求項10の熱電変換材料の製造方法は、熱電変換材料
を構成する2種以上の元素からなる素材を高周波溶解法
を用いて加熱溶解した後、高周波を印加して電磁撹拌し
つつ、高周波により発生する電場と磁場をかけながら凝
固させ、次いで融解温度以下でL字型ダイスを用いて1
回または2回以上L字押出することを特徴とする。本発
明の請求項11の熱電変換材料の製造方法は、熱電変換
材料を構成する2種以上の元素からなる素材を高周波溶
解法を用いて加熱溶解した後、溶解物の溶解温度以下の
温度となるように高周波を印加することを特徴とする。
本発明の請求項12の熱電変換材料の製造方法は、L字
押出前またはL字押出後、もしくはL字押出前後に通常
の押出加工を施すことを特徴とする。本発明の請求項1
3の熱電変換材料の製造方法は、素材がBi、Te、S
eおよびSbのいずれか2種以上からなることを特徴と
する。
【0007】さらに本発明の請求項14の熱電変換モジ
ュールは、請求項1〜7何れか記載の熱電変換材料から
p型及びn型の熱電変換素子を作成し、それぞれの熱電
変換素子の結晶粒のC面方向またはa軸方向に電流また
は熱が流れるようにp型およびn型の熱電変換素子を金
属セグメントを介して接合してなる熱電変換素子対を、
少なくとも1つ有することを特徴とするものである。
ュールは、請求項1〜7何れか記載の熱電変換材料から
p型及びn型の熱電変換素子を作成し、それぞれの熱電
変換素子の結晶粒のC面方向またはa軸方向に電流また
は熱が流れるようにp型およびn型の熱電変換素子を金
属セグメントを介して接合してなる熱電変換素子対を、
少なくとも1つ有することを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明においては、熱電変換材料
を構成する2種以上の元素からなる素材を高周波溶解法
を用いて溶解した後、高周波を印加して電磁撹拌しなが
ら凝固させることにより、高周波により発生する磁場の
方向に結晶粒のa軸が配向してなる六方晶構造を有する
熱電変換材料の溶製材を作成し、次いでそれを融解温度
以下でL字型ダイスを用いて1回、または2回以上L字
押出しすることにより、機械的強度が大きく、性能特性
に優れた熱電変換素子に用いる合金塊を短時間で歩留ま
り良く製造することが可能となり、熱電効果に優れた熱
電変換モジュールを作成することが可能となった。以
下、本発明について説明する。
を構成する2種以上の元素からなる素材を高周波溶解法
を用いて溶解した後、高周波を印加して電磁撹拌しなが
ら凝固させることにより、高周波により発生する磁場の
方向に結晶粒のa軸が配向してなる六方晶構造を有する
熱電変換材料の溶製材を作成し、次いでそれを融解温度
以下でL字型ダイスを用いて1回、または2回以上L字
押出しすることにより、機械的強度が大きく、性能特性
に優れた熱電変換素子に用いる合金塊を短時間で歩留ま
り良く製造することが可能となり、熱電効果に優れた熱
電変換モジュールを作成することが可能となった。以
下、本発明について説明する。
【0009】まず、本発明の熱電変換材料の合金成分に
ついて説明する。熱電材料としては、Bi2Te3系、P
b−Te系、Si−Ge系、Bi−Sb系、β−Zn4
Sb3系、CoSb3系、ケイ化物系(FeSi2系、M
g2Si系、MnSi1.73系など)、酸化物系(Nax
CoO系、(ZnO)mIn2O3系など)を上げること
ができるが、本発明においては特に良好な熱電特性が得
られるBi、Te、SeおよびSbのいずれか2種以上
を成分とするBi−Te系、Sb−Te系、Bi−Se
系などの二元合金、Bi−Te−Se系、Bi−Te−
Sb系、Bi−Se−Sb系などの三元合金、Bi−T
e−Se−Sb系などの四元合金、さらにこれらの合金
に添加元素を10重量%程度以下添加したものを用いる
ことが好ましい。
ついて説明する。熱電材料としては、Bi2Te3系、P
b−Te系、Si−Ge系、Bi−Sb系、β−Zn4
Sb3系、CoSb3系、ケイ化物系(FeSi2系、M
g2Si系、MnSi1.73系など)、酸化物系(Nax
CoO系、(ZnO)mIn2O3系など)を上げること
ができるが、本発明においては特に良好な熱電特性が得
られるBi、Te、SeおよびSbのいずれか2種以上
を成分とするBi−Te系、Sb−Te系、Bi−Se
系などの二元合金、Bi−Te−Se系、Bi−Te−
Sb系、Bi−Se−Sb系などの三元合金、Bi−T
e−Se−Sb系などの四元合金、さらにこれらの合金
に添加元素を10重量%程度以下添加したものを用いる
ことが好ましい。
【0010】上記のBi、Te、SeおよびSbのいず
れか2種以上の元素、またはさらに10重量%程度以下
の添加元素を、アルミナのような非導電性のセラミック
ス材料からなる坩堝に入れて加熱溶解するが、その外側
からグラファイトからなる坩堝を配置し、アルゴン雰囲
気でパージし、その外側に加熱用の高周波コイルを配置
して高周波を印加して高周波加熱することが好ましい。
高周波加熱により溶融した溶湯には交流磁場による渦電
流が誘起され、この渦電流と磁場とによって中心に向か
う電磁力が発生し、溶湯は自動的に十分に撹拌される。
れか2種以上の元素、またはさらに10重量%程度以下
の添加元素を、アルミナのような非導電性のセラミック
ス材料からなる坩堝に入れて加熱溶解するが、その外側
からグラファイトからなる坩堝を配置し、アルゴン雰囲
気でパージし、その外側に加熱用の高周波コイルを配置
して高周波を印加して高周波加熱することが好ましい。
高周波加熱により溶融した溶湯には交流磁場による渦電
流が誘起され、この渦電流と磁場とによって中心に向か
う電磁力が発生し、溶湯は自動的に十分に撹拌される。
【0011】高周波加熱による溶解は、下記のような利
点がある。すなわち高周波加熱で溶解した後、坩堝内の
温度が溶湯の凝固温度以下となるように、高周波コイル
に印加する電圧および電流を制御する。このようにする
と溶湯は電磁力により撹拌され、溶湯の凝固過程でデン
ドライトが切断されながら、かつ電場と磁場がかかった
状態で凝固するので、結晶が同一方向に揃いながら急速
に凝固する。そして急速凝固により結晶成長が抑制され
るので結晶が微細化する。結晶は、磁場の向きと同一方
向にa軸が配向した六方晶の構造を有している。このよ
うに、凝固過程において高周波を印加して溶湯を電磁撹
拌しつつ、電場と磁場をかけながら凝固させることによ
り、数十分程度の凝固時間で、偏析の少ない、結晶粒が
a軸に配向した微細組織の熱電変換材料用合金塊が得ら
れる。なお、電磁攪拌手段は、高周波加熱に限定される
ものでなく、誘導電流が発生する誘導加熱であればよ
く、低周波誘導加熱または高周波加熱コイルと低周波加
熱コイルと組み合わせてもよい。
点がある。すなわち高周波加熱で溶解した後、坩堝内の
温度が溶湯の凝固温度以下となるように、高周波コイル
に印加する電圧および電流を制御する。このようにする
と溶湯は電磁力により撹拌され、溶湯の凝固過程でデン
ドライトが切断されながら、かつ電場と磁場がかかった
状態で凝固するので、結晶が同一方向に揃いながら急速
に凝固する。そして急速凝固により結晶成長が抑制され
るので結晶が微細化する。結晶は、磁場の向きと同一方
向にa軸が配向した六方晶の構造を有している。このよ
うに、凝固過程において高周波を印加して溶湯を電磁撹
拌しつつ、電場と磁場をかけながら凝固させることによ
り、数十分程度の凝固時間で、偏析の少ない、結晶粒が
a軸に配向した微細組織の熱電変換材料用合金塊が得ら
れる。なお、電磁攪拌手段は、高周波加熱に限定される
ものでなく、誘導電流が発生する誘導加熱であればよ
く、低周波誘導加熱または高周波加熱コイルと低周波加
熱コイルと組み合わせてもよい。
【0012】次いで上記のようにして得られた熱電変換
材料用合金塊は、展延性を有するアルミニウム、銅、ま
たはそれらの合金からなるカプセルに挿入した後に押出
用ダイスに配置し、合金塊12の融解温度以下である2
00〜550℃に加熱して20〜30分保持した後、図
1に示すようにL字型ダイス13を用いてプランジャー
14によりL字押出しする。このように、L字押出しす
ることにより、断面積を変化させることなく合金塊に剪
断歪みが付加され、通常の押出加工による素子よりも均
一で微細な粒径を有する素子が得られ、性能が向上す
る。L字押出しは1回だけ実施しただけでもよいが、2
回以上実施することにより粒子はさらに微細化する。ま
た、前段のL字型ダイス13の屈曲方向と後段のL字型
ダイスの屈曲方向を変えてL字押出ししてもよい。さら
に、L字押出する前に通常の押出加工を施して予備成形
してからL字押出してもよいし、L字押出により成形体
が脆化する場合はL字押出後に通常の押出加工を施して
もよい。またL字押出の前後に通常の押出加工を施して
もよいし、通常押出とL字押出を交互に複数回施しても
よい。このように合金塊に通常押出とL字押出による塑
性加工を施すことにより、結晶粒が0.1〜50μm程
度に微細化され、機械的強度が優れた、且つ優れた性能
指数を有する熱電変換材料が得られる。結晶粒が0.1
μm未満は製造上困難であり、50μmを超えると性能
指数が悪くなる。
材料用合金塊は、展延性を有するアルミニウム、銅、ま
たはそれらの合金からなるカプセルに挿入した後に押出
用ダイスに配置し、合金塊12の融解温度以下である2
00〜550℃に加熱して20〜30分保持した後、図
1に示すようにL字型ダイス13を用いてプランジャー
14によりL字押出しする。このように、L字押出しす
ることにより、断面積を変化させることなく合金塊に剪
断歪みが付加され、通常の押出加工による素子よりも均
一で微細な粒径を有する素子が得られ、性能が向上す
る。L字押出しは1回だけ実施しただけでもよいが、2
回以上実施することにより粒子はさらに微細化する。ま
た、前段のL字型ダイス13の屈曲方向と後段のL字型
ダイスの屈曲方向を変えてL字押出ししてもよい。さら
に、L字押出する前に通常の押出加工を施して予備成形
してからL字押出してもよいし、L字押出により成形体
が脆化する場合はL字押出後に通常の押出加工を施して
もよい。またL字押出の前後に通常の押出加工を施して
もよいし、通常押出とL字押出を交互に複数回施しても
よい。このように合金塊に通常押出とL字押出による塑
性加工を施すことにより、結晶粒が0.1〜50μm程
度に微細化され、機械的強度が優れた、且つ優れた性能
指数を有する熱電変換材料が得られる。結晶粒が0.1
μm未満は製造上困難であり、50μmを超えると性能
指数が悪くなる。
【0013】以上のようにして得られた熱電変換材料の
性能指数Zは、結晶の比抵抗を減少させると向上する。
比抵抗の減少は、結晶の抵抗が低いC面を一方向に配向
させることにより達成できる。すなわち、C面の結晶配
向度の高いものほど性能指数Zが優れていることにな
る。結晶配向度はX線回折法を用いて評価することがで
きる。図2は高周波溶解し、高周波を印加しつつ、電場
と磁場をかけながら凝固させたBi−Te系の熱電変換
材料の試料断面のX線回折パターンの一例である。(0
15)面、(1010)面、およびC面に垂直な(11
0)面の回折強度が大きいことが判る。(110)面の
回折強度が強くなると他の面の回折強度はそれにつれて
弱くなる。したがって(110)面の回折強度と(01
5)面の回折強度の比(110)/(015)が大きい
ほど、結晶面が(110)面に垂直である度合いが強く
なり、性能指数Zが優れていることになる。本発明の熱
電変換材料においては、X線回折強度の比(110)/
(015)は0.25〜3であることが好ましい。その
下限は、原材料である粉末のX線回折強度の比(11
0)/(015)が0.25であるからであり、一方上
限は特に限定されないが、解析強度の比が3を超えるこ
とは製造上困難である。
性能指数Zは、結晶の比抵抗を減少させると向上する。
比抵抗の減少は、結晶の抵抗が低いC面を一方向に配向
させることにより達成できる。すなわち、C面の結晶配
向度の高いものほど性能指数Zが優れていることにな
る。結晶配向度はX線回折法を用いて評価することがで
きる。図2は高周波溶解し、高周波を印加しつつ、電場
と磁場をかけながら凝固させたBi−Te系の熱電変換
材料の試料断面のX線回折パターンの一例である。(0
15)面、(1010)面、およびC面に垂直な(11
0)面の回折強度が大きいことが判る。(110)面の
回折強度が強くなると他の面の回折強度はそれにつれて
弱くなる。したがって(110)面の回折強度と(01
5)面の回折強度の比(110)/(015)が大きい
ほど、結晶面が(110)面に垂直である度合いが強く
なり、性能指数Zが優れていることになる。本発明の熱
電変換材料においては、X線回折強度の比(110)/
(015)は0.25〜3であることが好ましい。その
下限は、原材料である粉末のX線回折強度の比(11
0)/(015)が0.25であるからであり、一方上
限は特に限定されないが、解析強度の比が3を超えるこ
とは製造上困難である。
【0014】本発明の熱電変換モジュールは以下のよう
にして作成される。まずBi、Te、SeおよびSbの
いずれかの元素からp型熱電変換材料となる2種以上を
選択し、またはさらに添加元素を加え高周波溶解し、次
いで高周波を印加して電磁撹拌しつつ、電場と磁場をか
けながら凝固させ、p型熱電変換材料用合金塊を溶製す
る。得られた合金塊を前記のように、その結晶のC面方
向(またはa軸方向)に一致する方向に1回又は複数回
のL字押し出し、又はL字押し出しと通常の押し出しの
組み合わせよりなる塑性加工を施してp型熱電変換材料
を得る。このようにして得られたp型熱電変換材料を切
削加工してp型素子とする。同様にして、Bi、Te、
SeおよびSbのいずれかの元素からp型熱電変換材料
を得、得られたn型熱電変換材料をp型素子と同一形状
に切削加工してn型素子とする。
にして作成される。まずBi、Te、SeおよびSbの
いずれかの元素からp型熱電変換材料となる2種以上を
選択し、またはさらに添加元素を加え高周波溶解し、次
いで高周波を印加して電磁撹拌しつつ、電場と磁場をか
けながら凝固させ、p型熱電変換材料用合金塊を溶製す
る。得られた合金塊を前記のように、その結晶のC面方
向(またはa軸方向)に一致する方向に1回又は複数回
のL字押し出し、又はL字押し出しと通常の押し出しの
組み合わせよりなる塑性加工を施してp型熱電変換材料
を得る。このようにして得られたp型熱電変換材料を切
削加工してp型素子とする。同様にして、Bi、Te、
SeおよびSbのいずれかの元素からp型熱電変換材料
を得、得られたn型熱電変換材料をp型素子と同一形状
に切削加工してn型素子とする。
【0015】次いで、図3に示すように、p型素子1の
合金結晶のC面に垂直な面に相当する片面、およびn型
素子2の合金結晶のC面に垂直な面に相当する片面に、
両者を接続するように電極3を形成させる。そしてp型
素子1およびn型素子2の反対側の面(それぞれ合金結
晶のC面に垂直な面に相当)にそれぞれ電極4aおよび
4bを形成させる。この電極4aおよび4bの裏面にセ
ラミックの恒温プレート5を貼付して、1対の熱電変換
素子対10からなる熱電変換モジュールが構成される。
そして図4に示すように、この熱電変換素子対10を複
数個直列に接続して熱電変換モジュール11が構成され
る。
合金結晶のC面に垂直な面に相当する片面、およびn型
素子2の合金結晶のC面に垂直な面に相当する片面に、
両者を接続するように電極3を形成させる。そしてp型
素子1およびn型素子2の反対側の面(それぞれ合金結
晶のC面に垂直な面に相当)にそれぞれ電極4aおよび
4bを形成させる。この電極4aおよび4bの裏面にセ
ラミックの恒温プレート5を貼付して、1対の熱電変換
素子対10からなる熱電変換モジュールが構成される。
そして図4に示すように、この熱電変換素子対10を複
数個直列に接続して熱電変換モジュール11が構成され
る。
【0016】
【実施例】以下、実施例にて本発明をさらに詳細に説明
する。p型熱電変換材料用合金として、Bi、Te、お
よびSbを、溶解後の組成が((Bi2Te3)0.2(Sb2Te3)0.8
+4%Te)となるようにそれぞれ秤量し、アルミナ坩堝に
充填し、アルゴン雰囲気下で高周波(電圧:160V、
コイル電流:250A)を印加し、5分間均熱して溶湯
を十分に撹拌した。次いで高周波の出力を低下(電圧:
100V、コイル電流:150A)させて15分間印加
して溶湯を固化し、p型熱電変換材料用合金塊(試料:
A1)を得た。また、比較用として、加熱溶解後、高周
波を印加せずに溶湯を固化したp型熱電変換材料用合金
塊(試料:C1)を得た。n熱電変換材料用合金とし
て、Bi、Te、SeおよびSbI3を、溶解後の組成
が((Bi2Te3)0.95(Bi2Se3)0.05(Sb2Te3)0.05+0.05SbI3)
となるようにそれぞれ秤量し、アルミナ坩堝に充填し、
p型熱電変換材料用合金の場合と同一条件で高周波溶解
し、高周波を印加しながら固化し、n型熱電変換材料用
合金塊(試料:B1)を得た。また、比較用として、加
熱溶解後、高周波を印加せずに溶湯を固化したn型熱電
変換材料用合金塊(試料:D1)を得た。
する。p型熱電変換材料用合金として、Bi、Te、お
よびSbを、溶解後の組成が((Bi2Te3)0.2(Sb2Te3)0.8
+4%Te)となるようにそれぞれ秤量し、アルミナ坩堝に
充填し、アルゴン雰囲気下で高周波(電圧:160V、
コイル電流:250A)を印加し、5分間均熱して溶湯
を十分に撹拌した。次いで高周波の出力を低下(電圧:
100V、コイル電流:150A)させて15分間印加
して溶湯を固化し、p型熱電変換材料用合金塊(試料:
A1)を得た。また、比較用として、加熱溶解後、高周
波を印加せずに溶湯を固化したp型熱電変換材料用合金
塊(試料:C1)を得た。n熱電変換材料用合金とし
て、Bi、Te、SeおよびSbI3を、溶解後の組成
が((Bi2Te3)0.95(Bi2Se3)0.05(Sb2Te3)0.05+0.05SbI3)
となるようにそれぞれ秤量し、アルミナ坩堝に充填し、
p型熱電変換材料用合金の場合と同一条件で高周波溶解
し、高周波を印加しながら固化し、n型熱電変換材料用
合金塊(試料:B1)を得た。また、比較用として、加
熱溶解後、高周波を印加せずに溶湯を固化したn型熱電
変換材料用合金塊(試料:D1)を得た。
【0017】次いで一部の本発明のp型およびn型熱電
変換材料用合金(試料:A1およびB1)に、下記のよ
うにしてL字押出しを施した。すなわち、それぞれの合
金塊をアルミニウム(純度99.99%)製のカプセル
に挿入した後L字型ダイス内に挿入し、450℃で30
分間保持した後アルミニウムカプセルを除去し、合金塊
を取り出し、それぞれ試料A2(p型)、B2(n型)
とした。
変換材料用合金(試料:A1およびB1)に、下記のよ
うにしてL字押出しを施した。すなわち、それぞれの合
金塊をアルミニウム(純度99.99%)製のカプセル
に挿入した後L字型ダイス内に挿入し、450℃で30
分間保持した後アルミニウムカプセルを除去し、合金塊
を取り出し、それぞれ試料A2(p型)、B2(n型)
とした。
【0018】また上記と同一の試料A1およびB1に、
下記のようにしてL字型ダイスを用いてL字押出した。
すなわち、それぞれの合金塊をアルミニウム(純度9
9.99%)製のカプセルに挿入した後、前段のL字型
ダイス内に挿入し、250℃で30分間保持した後L字
押出し、次いで押し出し成形体を450℃に加熱した後
段のL字ダイスに挿入して20分間保持した後L字押出
し、その後アルミニウムカプセルを除去し、合金塊を取
り出し、それぞれ試料A3(p型)、B3(n型)とし
た。なお、後段のL字型ダイスにおける屈曲方向は、前
段のL字型ダイスにおける屈曲方向に対して反対の屈曲
方向となるようにした。
下記のようにしてL字型ダイスを用いてL字押出した。
すなわち、それぞれの合金塊をアルミニウム(純度9
9.99%)製のカプセルに挿入した後、前段のL字型
ダイス内に挿入し、250℃で30分間保持した後L字
押出し、次いで押し出し成形体を450℃に加熱した後
段のL字ダイスに挿入して20分間保持した後L字押出
し、その後アルミニウムカプセルを除去し、合金塊を取
り出し、それぞれ試料A3(p型)、B3(n型)とし
た。なお、後段のL字型ダイスにおける屈曲方向は、前
段のL字型ダイスにおける屈曲方向に対して反対の屈曲
方向となるようにした。
【0019】さらに、試料A1およびB1の合金塊をア
ルミニウム(純度99.99%)製のカプセルに挿入し
た後押出機の原料シリンダー内に挿入し、250℃で3
0分間保持した後、押出比:10で押出し、次いで押し
出し成形体を450℃に加熱したL字ダイスに挿入して
20分間保持した後L字押出し、その後アルミニウムカ
プセルを除去し、合金塊を取り出し、それぞれ試料A4
(p型)、B4(n型)とした。
ルミニウム(純度99.99%)製のカプセルに挿入し
た後押出機の原料シリンダー内に挿入し、250℃で3
0分間保持した後、押出比:10で押出し、次いで押し
出し成形体を450℃に加熱したL字ダイスに挿入して
20分間保持した後L字押出し、その後アルミニウムカ
プセルを除去し、合金塊を取り出し、それぞれ試料A4
(p型)、B4(n型)とした。
【0020】さらにまた、試料A1およびB1の合金塊
をアルミニウム(純度99.99%)製のカプセルに挿
入した後L字型ダイス内に挿入し、250℃で30分間
保持した後、L字押出し、次いで押し出し成形体を45
0℃に加熱した押出機の原料シリンダー内に挿入して2
0分間保持した後通常の押出加工を施し、その後アルミ
ニウムカプセルを除去し、合金塊を取り出し、それぞれ
試料:A5(p型)、B5(n型)とした。
をアルミニウム(純度99.99%)製のカプセルに挿
入した後L字型ダイス内に挿入し、250℃で30分間
保持した後、L字押出し、次いで押し出し成形体を45
0℃に加熱した押出機の原料シリンダー内に挿入して2
0分間保持した後通常の押出加工を施し、その後アルミ
ニウムカプセルを除去し、合金塊を取り出し、それぞれ
試料:A5(p型)、B5(n型)とした。
【0021】さらにまた、試料A1およびB1の合金塊
をアルミニウム(純度99.99%)製のカプセルに挿
入し、合金の結晶のC面方向が押出方向と一致するよう
に押出機の原料シリンダー内に挿入し、250℃で30
分間保持した後、押出比:10で押出し、次いで押し出
し成形体を450℃に加熱したL字ダイスに挿入して2
0分間保持した後L字押出し、さらに押し出し成形体を
550℃に加熱した押出機の原料シリンダー内に挿入し
て10分間保持した後通常の押出加工を施し、その後ア
ルミニウムカプセルを除去し、合金塊を取り出し、それ
ぞれ試料A6(p型)、B6(n型)とした。
をアルミニウム(純度99.99%)製のカプセルに挿
入し、合金の結晶のC面方向が押出方向と一致するよう
に押出機の原料シリンダー内に挿入し、250℃で30
分間保持した後、押出比:10で押出し、次いで押し出
し成形体を450℃に加熱したL字ダイスに挿入して2
0分間保持した後L字押出し、さらに押し出し成形体を
550℃に加熱した押出機の原料シリンダー内に挿入し
て10分間保持した後通常の押出加工を施し、その後ア
ルミニウムカプセルを除去し、合金塊を取り出し、それ
ぞれ試料A6(p型)、B6(n型)とした。
【0022】上記のようにして得られた試料:A1、B
1、C1、D1、A2、B2、A3、B3、A4、B
4、A5、B5、A6、B6からX線回折用の試片を切
り出し、管電圧:50kV、管電流:190mA、X線
源:CuKαの条件でそれぞれのX線回折パターンを測
定し(110)面の回折強度と(015)面の回折強度
の比(110)/(015)を求めた。結果を表1に示
す。
1、C1、D1、A2、B2、A3、B3、A4、B
4、A5、B5、A6、B6からX線回折用の試片を切
り出し、管電圧:50kV、管電流:190mA、X線
源:CuKαの条件でそれぞれのX線回折パターンを測
定し(110)面の回折強度と(015)面の回折強度
の比(110)/(015)を求めた。結果を表1に示
す。
【0023】
【表1】
【0024】次に、試料:A1、B1、C1、D1、A
2、B2、A3、B3、A4、B4、A5、B5、A
6、B6から、縦:25mm、横:3mm、厚さ:3m
mで、縦方向で規定される面が合金結晶のC面(a軸方
向)となるように、それぞれ試験片を切り出し、評点間
距離:20mmで抗折力試験を実施した、結果を表1に
示す。
2、B2、A3、B3、A4、B4、A5、B5、A
6、B6から、縦:25mm、横:3mm、厚さ:3m
mで、縦方向で規定される面が合金結晶のC面(a軸方
向)となるように、それぞれ試験片を切り出し、評点間
距離:20mmで抗折力試験を実施した、結果を表1に
示す。
【0025】表1に示すように、本発明の高周波溶解
し、高周波を印加しつつ、電場と磁場をかけながら固化
し熱電変換材料用合金(試料A1、B1)は、高周波を
印加せずに固化した熱電変換材料用合金(試料C1、D
1)と同等以上の抗折力を示す。また、L字押出し加工
を1回(試料A2、B2)、または2回施し(試料A
3、B3)、または通常の押出加工を施し次いでL字押
出加工し(試料A4、B4)、またはL字押出加工し次
いで通常の押出加工を施し(試料A5、B5)、さらに
またはL字押出加工の前後で通常の押出加工を施す(試
料A6、B6)ことにより、さらに抗折力や性能指数が
向上することが判る。
し、高周波を印加しつつ、電場と磁場をかけながら固化
し熱電変換材料用合金(試料A1、B1)は、高周波を
印加せずに固化した熱電変換材料用合金(試料C1、D
1)と同等以上の抗折力を示す。また、L字押出し加工
を1回(試料A2、B2)、または2回施し(試料A
3、B3)、または通常の押出加工を施し次いでL字押
出加工し(試料A4、B4)、またはL字押出加工し次
いで通常の押出加工を施し(試料A5、B5)、さらに
またはL字押出加工の前後で通常の押出加工を施す(試
料A6、B6)ことにより、さらに抗折力や性能指数が
向上することが判る。
【0026】次に、試料:A1、B1、C1、D1、A
2、B2、A3、B3、A4、B4、A5、B5、A
6、B6から、縦:17mm、横:2.5mm、厚さ:
2.5mmで、縦方向で規定される面が合金結晶のC面
となるように、それぞれ試験片を切り出し、性能指数
(Z)の評価用試料とした。性能指数(Z)は下記の式 Z=α2/(ρκ) で表される。ここでα:熱起電力、ρ:電気抵抗率、
κ:熱伝導率である。上記のそれぞれの試料について、
C面と平行方向におけるα、ρ、κを測定し、Zを算定
した。結果を表1に示す。
2、B2、A3、B3、A4、B4、A5、B5、A
6、B6から、縦:17mm、横:2.5mm、厚さ:
2.5mmで、縦方向で規定される面が合金結晶のC面
となるように、それぞれ試験片を切り出し、性能指数
(Z)の評価用試料とした。性能指数(Z)は下記の式 Z=α2/(ρκ) で表される。ここでα:熱起電力、ρ:電気抵抗率、
κ:熱伝導率である。上記のそれぞれの試料について、
C面と平行方向におけるα、ρ、κを測定し、Zを算定
した。結果を表1に示す。
【0027】表1に示すように、本発明の実施例に係る
高周波溶解し、高周波を印加しながら固化した熱電変換
材料用合金(試料A1、B1)は、比較例の高周波を印
加せずに固化した熱電変換材料用合金(試料C1、D
1)より優れた性能指数を示し、合金の結晶においてC
面方向に一致する方向に塑性変形を施しても(試料A
2、B2、A3、B3、A4、B4、A5、B5、A
6、B6)、高周波を印加せずに固化した熱電変換材料
用合金や通常法による熱電変換材料用合金と同等以上の
性能指数を示し、また塑性変形においてL字加工を繰り
返したり、L字加工の前後で押出加工を付加することに
より、性能指数がさらに向上することが判る。
高周波溶解し、高周波を印加しながら固化した熱電変換
材料用合金(試料A1、B1)は、比較例の高周波を印
加せずに固化した熱電変換材料用合金(試料C1、D
1)より優れた性能指数を示し、合金の結晶においてC
面方向に一致する方向に塑性変形を施しても(試料A
2、B2、A3、B3、A4、B4、A5、B5、A
6、B6)、高周波を印加せずに固化した熱電変換材料
用合金や通常法による熱電変換材料用合金と同等以上の
性能指数を示し、また塑性変形においてL字加工を繰り
返したり、L字加工の前後で押出加工を付加することに
より、性能指数がさらに向上することが判る。
【0028】次に、試料:A1、B1、C1、D1、A
2、B2、A3、B3、A4、B4、A5、B5、A
6、B6の各試験片を走査型電子顕微鏡を用いて観察
し、結晶の大きさを測定した。結果を表1に示す。表1
に示すように高周波を印加しつつ、電場と磁場をかけな
がら固化した実施例の熱電変換材料用合金(試料:A
1、B1、A2、B2、A3、B3、A4、B4、A
5、B5、A6、B6)は、比較例の高周波を印加せず
に固化した熱電変換材料用合金(試料:C1、D1)よ
りも結晶粒の大きさが小さく、またL字押出を繰り返し
た熱電変換材料用合金(試料:A3、B3)や、L字押
出の前後で通常の押出加工を付加した熱電変換材料用合
金(試料:A4、B4、A5、B5、A6、B6)は、
1回のみのL字押出を施した熱電変換材料用合金(試
料:A2、B2)よりも結晶粒の大きさが小さいことが
分かる。従って、本発明によれば、結晶粒をより微細化
でき、熱伝導率を小さくすることができ、熱電材料の性
能を向上させることができる。
2、B2、A3、B3、A4、B4、A5、B5、A
6、B6の各試験片を走査型電子顕微鏡を用いて観察
し、結晶の大きさを測定した。結果を表1に示す。表1
に示すように高周波を印加しつつ、電場と磁場をかけな
がら固化した実施例の熱電変換材料用合金(試料:A
1、B1、A2、B2、A3、B3、A4、B4、A
5、B5、A6、B6)は、比較例の高周波を印加せず
に固化した熱電変換材料用合金(試料:C1、D1)よ
りも結晶粒の大きさが小さく、またL字押出を繰り返し
た熱電変換材料用合金(試料:A3、B3)や、L字押
出の前後で通常の押出加工を付加した熱電変換材料用合
金(試料:A4、B4、A5、B5、A6、B6)は、
1回のみのL字押出を施した熱電変換材料用合金(試
料:A2、B2)よりも結晶粒の大きさが小さいことが
分かる。従って、本発明によれば、結晶粒をより微細化
でき、熱伝導率を小さくすることができ、熱電材料の性
能を向上させることができる。
【0029】次に、試料A1とB1、試料C1とD1、
試料A2とB2、試料A3とB3、試料A4とB4、試
料A5とB5、試料A6とB6のそれぞれの合金塊か
ら、3.0mm×3.0mm×5.0mmの大きさのチ
ップを切り出し、それぞれ1対のp型熱電変換素子およ
びn型熱電変換素子とし、下記のようにして熱電変換素
子対を作成した。すなわち、図2に示すように、試料A
1、C1、A2、A3、A4、A5、およびA6のp型
素子1の合金結晶のC面に垂直な面に相当する片面、お
よび試料B1、D1、B2、B3、B4、B5、および
B6のn型素子2の合金結晶のC面に垂直な面に相当す
る片面に、p型素子1とn型素子2の両者を接続するよ
うに銅板をハンダ付けして電極3を形成させた。そして
p型素子1およびn型素子2の反対側の面(それぞれ合
金結晶のC面に垂直な面に相当)にそれぞれ銅板をハン
ダ付けして電極4aおよび4bを形成させる。この電極
4a、および4bの裏面にアルミナの恒温プレート5を
熱伝導グリースで接着して、それぞれ1対の熱電変換素
子対10を構成した。そして電極4aおよび4bにそれ
ぞれリード線6aおよび6bを接続し、真空槽7内に収
納した。次いでリード線6aおよび6bに直流電源8を
接続してp型素子1およびn型素子2に電流を流し、放
熱面(恒温プレート5)と電極3との間の温度差を測定
した。結果を表2に示す。表2において、温度差は恒温
プレート温度25℃で1〜25A通電した際の最大値を
示す。
試料A2とB2、試料A3とB3、試料A4とB4、試
料A5とB5、試料A6とB6のそれぞれの合金塊か
ら、3.0mm×3.0mm×5.0mmの大きさのチ
ップを切り出し、それぞれ1対のp型熱電変換素子およ
びn型熱電変換素子とし、下記のようにして熱電変換素
子対を作成した。すなわち、図2に示すように、試料A
1、C1、A2、A3、A4、A5、およびA6のp型
素子1の合金結晶のC面に垂直な面に相当する片面、お
よび試料B1、D1、B2、B3、B4、B5、および
B6のn型素子2の合金結晶のC面に垂直な面に相当す
る片面に、p型素子1とn型素子2の両者を接続するよ
うに銅板をハンダ付けして電極3を形成させた。そして
p型素子1およびn型素子2の反対側の面(それぞれ合
金結晶のC面に垂直な面に相当)にそれぞれ銅板をハン
ダ付けして電極4aおよび4bを形成させる。この電極
4a、および4bの裏面にアルミナの恒温プレート5を
熱伝導グリースで接着して、それぞれ1対の熱電変換素
子対10を構成した。そして電極4aおよび4bにそれ
ぞれリード線6aおよび6bを接続し、真空槽7内に収
納した。次いでリード線6aおよび6bに直流電源8を
接続してp型素子1およびn型素子2に電流を流し、放
熱面(恒温プレート5)と電極3との間の温度差を測定
した。結果を表2に示す。表2において、温度差は恒温
プレート温度25℃で1〜25A通電した際の最大値を
示す。
【0030】
【表2】
【0031】表2に示すように、本発明の実施例に係
る、高周波溶解し、高周波を印加しつつ電場と磁場をか
けながら固化した熱電変換材料用合金(試料A1、B
1)は、比較例の高周波を印加せずに固化した熱電変換
材料用合金(試料C1、D1)よりも高い最大温度差を
示し、合金の結晶においてC面方向に一致する方向に塑
性変形を施す(試料A2、B2、試料A3、B3、試料
A4、B4、試料A5、B5、試料A6、B6)ことに
よりさらに最大温度差が増大しており、熱電効果に優れ
ていることが判る。
る、高周波溶解し、高周波を印加しつつ電場と磁場をか
けながら固化した熱電変換材料用合金(試料A1、B
1)は、比較例の高周波を印加せずに固化した熱電変換
材料用合金(試料C1、D1)よりも高い最大温度差を
示し、合金の結晶においてC面方向に一致する方向に塑
性変形を施す(試料A2、B2、試料A3、B3、試料
A4、B4、試料A5、B5、試料A6、B6)ことに
よりさらに最大温度差が増大しており、熱電効果に優れ
ていることが判る。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明の熱電変換材料お
よびその製造方法によれば、熱電変換材料を構成する2
種以上の元素からなる素材を溶解し凝固させ、次いで融
解温度以下でL字型ダイスを用いて1回、または2回以
上L字押出しすることにより、通常の押し出し加工によ
る熱電変換材料よりも均一で微細な粒径を有し、機械的
強度が大きく、性能特性に優れた熱電変換素子材料を短
時間で歩留まり良く製造することができる。しかも、素
材を溶解した後、電場と磁場をかけて電磁攪拌しなが
ら、凝固させることにより、短い凝固時間で、偏析の少
ない、結晶粒がa軸に配向した微細組織の熱電変換材料
をえることができる。そして、本発明の熱電変換モジュ
ールによれば、上記熱電変換材料を用いているので、優
れた熱電効果を示す熱電変換モジュールを得ることがで
きる。
よびその製造方法によれば、熱電変換材料を構成する2
種以上の元素からなる素材を溶解し凝固させ、次いで融
解温度以下でL字型ダイスを用いて1回、または2回以
上L字押出しすることにより、通常の押し出し加工によ
る熱電変換材料よりも均一で微細な粒径を有し、機械的
強度が大きく、性能特性に優れた熱電変換素子材料を短
時間で歩留まり良く製造することができる。しかも、素
材を溶解した後、電場と磁場をかけて電磁攪拌しなが
ら、凝固させることにより、短い凝固時間で、偏析の少
ない、結晶粒がa軸に配向した微細組織の熱電変換材料
をえることができる。そして、本発明の熱電変換モジュ
ールによれば、上記熱電変換材料を用いているので、優
れた熱電効果を示す熱電変換モジュールを得ることがで
きる。
【図1】L字型ダイスの概略図である
【図2】熱電変換材料のX線回折パターンの一例であ
る。
る。
【図3】本発明の熱電変換素子対の概念図である。
【図4】本発明の熱電変換モジュールの概念図である。
1 p型素子
2 n型素子
3 電極
4a 電極
4b 電極
5 恒温プレート
6a リード線
6b リード線
7 真空槽
8 直流電源
9 セラミック板
10 熱電変換素子対
11 熱電変換モジュール
12 合金塊
13 L字型ダイス
14 プランジャー
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 井上 勝
山口県下松市東豊井1296番地の1 東洋鋼
鈑株式会社技術研究所内
Claims (14)
- 【請求項1】 2種以上の元素からなる素材を溶解し凝
固させ、次いで融解温度以下でL字型ダイスを用いて1
回または2回以上L字押出してなる熱電変換材料であっ
て、最終のL字押し出し後の結晶粒が六方晶のa軸方向
に配向してなることを特徴とする熱電変換材料。 - 【請求項2】 2種以上の元素からなる素材を溶解した
後、電場と磁場をかけて電磁撹拌しながら凝固させてな
る請求項1に記載の熱電変換材料。 - 【請求項3】 2種以上の元素からなる素材を高周波溶
解法を用いて加熱溶解した後、高周波を印加して電磁撹
拌しつつ、高周波により発生する電場と磁場をかけなが
ら凝固させてなる請求項1に記載の熱電変換材料。 - 【請求項4】 L字押出前またはL字押出後、もしくは
L字押出前後に通常の押出加工を施してなる、請求項1
〜3のいずれかに記載の熱電変換材料。 - 【請求項5】 素材が、Bi、Te、SeおよびSbの
いずれか2種以上の元素からなることを特徴とする請求
項1〜4のいずれかに記載の熱電変換材料。 - 【請求項6】 X線回折法を用いて測定した(110)
面と(015)面の強度比(110)/(015)が
0.25〜3であることを特徴とする、請求項1〜5の
いずれかに記載の熱電変換材料。 - 【請求項7】 結晶粒径が0.1〜50μmであること
を特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の熱電変
換材料。 - 【請求項8】 熱電変換材料を構成する2種以上の元素
からなる素材を加熱溶解した後、電場と磁場をかけて電
磁撹拌しながら凝固させ、次いで融解温度以下でL字型
ダイスを用いて1回または2回以上L字押出することを
特徴とする熱電変換材料の製造方法。 - 【請求項9】 熱電変換材料を構成する2種以上の元素
からなる素材を高周波溶解法を用いて加熱溶解した後、
高周波を印加して電磁撹拌しつつ、電場と磁場をかけな
がら凝固させることを特徴とする、請求項8に記載の熱
電変換材料の製造方法。 - 【請求項10】 熱電変換材料を構成する2種以上の元
素からなる素材を高周波溶解法を用いて加熱溶解した
後、高周波を印加して電磁撹拌しつつ、高周波により発
生する電場と磁場をかけながら凝固させることを特徴と
する、請求項8に記載の熱電変換材料の製造方法。 - 【請求項11】 熱電変換材料を構成する2種以上の元
素からなる素材を高周波溶解法を用いて加熱溶解した
後、溶解物の溶解温度以下の温度となるように高周波を
印加することを特徴とする、請求項8に記載の熱電変換
材料の製造方法。 - 【請求項12】 L字押出前またはL字押出後、もしく
はL字押出前後に通常の押出加工を施すことを特徴とす
る、請求項8〜10のいずれかに記載の熱電変換材料の
製造方法。 - 【請求項13】 素材がBi、Te、SeおよびSbの
いずれか2種以上の元素からなることを特徴とする、請
求項8〜12のいずれかに記載の熱電変換材料の製造方
法。 - 【請求項14】 請求項1〜7何れか記載の熱電変換材
料からp型及びn型の熱電変換素子を作成し、それぞれ
の熱電変換素子の結晶粒のC面方向またはa軸方向に電
流または熱が流れるようにp型およびn型の熱電変換素
子を金属セグメントを介して接合してなる熱電変換素子
対を、少なくとも1つ有することを特徴とする熱電変換
モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001267644A JP2003078178A (ja) | 2001-09-04 | 2001-09-04 | 熱電変換材料、その製造方法、およびそれらを用いた熱電変換モジュール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001267644A JP2003078178A (ja) | 2001-09-04 | 2001-09-04 | 熱電変換材料、その製造方法、およびそれらを用いた熱電変換モジュール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003078178A true JP2003078178A (ja) | 2003-03-14 |
Family
ID=19093747
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001267644A Withdrawn JP2003078178A (ja) | 2001-09-04 | 2001-09-04 | 熱電変換材料、その製造方法、およびそれらを用いた熱電変換モジュール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003078178A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009083508A3 (de) * | 2007-12-28 | 2010-01-14 | Basf Se | Extrusionsverfahren zur herstellung verbesserter thermoelektrischer materialien |
KR101615172B1 (ko) | 2014-06-11 | 2016-04-25 | 한국전기연구원 | 열전성능이 향상된 열전재료의 제조방법 |
-
2001
- 2001-09-04 JP JP2001267644A patent/JP2003078178A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009083508A3 (de) * | 2007-12-28 | 2010-01-14 | Basf Se | Extrusionsverfahren zur herstellung verbesserter thermoelektrischer materialien |
KR101615172B1 (ko) | 2014-06-11 | 2016-04-25 | 한국전기연구원 | 열전성능이 향상된 열전재료의 제조방법 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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