JP2003075865A - 光書込装置および光書込方法 - Google Patents

光書込装置および光書込方法

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JP2003075865A JP2001230060A JP2001230060A JP2003075865A JP 2003075865 A JP2003075865 A JP 2003075865A JP 2001230060 A JP2001230060 A JP 2001230060A JP 2001230060 A JP2001230060 A JP 2001230060A JP 2003075865 A JP2003075865 A JP 2003075865A
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雅昭 荒木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像の目視による観察における光散乱性と、
画像記録媒体への画像の書込みにおける光透過性とい
う、光学的に相異なる特性が求められる点を解決すると
ともに、その画像記録媒体に書き込まれる画像の表示品
質を高めることができる光書込装置および光書込方法を
提供する。 【解決手段】 画像が表示される画像表示画面102
と、その画像表示画面102に、画像を観察用に表示さ
せることと、画像を表わす光の照射により画像が書き込
まれる画像記録媒体10に対し画像を書込用に仲立ちさ
せることとの双方の役割を、切換自在に担わせる役割切
換手段105とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像表示画面に表
示された画像を、画像を表わす光の照射により画像が書
き込まれる画像記録媒体に書き込む光書込装置および光
書込方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のコンピュータと関連機器及びイン
ターネット・モバイル通信を核とする情報通信環境の急
速な進歩と普及によって、情報のデジタル化の効用が広
く認められ、IT革命が起こりつつある。ビジネス/パ
ブリック/プライベートのさまざまな場面で時間や空間
を越えてデジタル情報が利用され、私たちのライフスタ
イルに大きな影響を与えている。
【0003】情報のデジタル化の進展によって、流通す
る全情報量及びデジタル化情報比率が急激に伸び、コン
テンツも多様化している。情報環境の整備によって生産
性が高まる一方、これまで以上に膨大な情報群の中から
意味のある情報を選択し、理解して判断/行動するサイ
クルの効率化も求められている。こうした環境変化の中
で、デジタルデータと人を結ぶインターフェースとして
不可欠な電子ディスプレイは、その発展が現在の情報環
境構築の基盤であったことは言うまでもなく、さらにそ
の役割がこれまで以上に高まっている。
【0004】一方、紙媒体もディスプレイと並んで情報
表示媒体としての役割りを果たし続けている。情報電子
化の進展によってペーパーレス化が進めば紙の消費は減
るものと期待されたが、それに反して現実には情報用紙
の消費量は増加傾向にある。この原因として、紙の形で
流通させる慣行に大きな変化が起こっていない、流通す
る電子化情報の増大と連動してプリント出力の機会も増
えている、プリントが簡便になり一過性の情報や編集途
中の文書を気軽にプリントしてしまう(短寿命な文書の
出力増加)、紙を使わずディスプレイだけで一連の作業
をするのに不便を感じている人が多い、情報の電子化に
よって全体的な生産性が向上している、などが挙げられ
る。今後もますます増加していくデジタル情報流通量に
連動して紙の消費も世界規模で増えていくことになれ
ば、地球環境保全の意味からも重大な社会問題を引き起
こすことになり、これらの対処も考えていく必要があ
る。
【0005】以上の背景を踏まえ、今後の情報化社会の
中で求められる情報表示媒体のひとつの手段として、電
子ディスプレイの長所と紙の長所を併せもったデジタル
ペーパーまたは電子ペーパーと呼ばれる画像記録媒体が
提案されている。技術領域について明確な定義はない
が、例えば、紙のような形態や特性を重視し、書換えを
含むデジタル機能を付加するため、表示媒体技術とし
て、(マイクロカプセル)電気泳動方式、二色粒子
回転制御方式、強誘電液晶方式、ゲストホスト液晶
方式、トナーディスプレイ方式、コレステリック液
晶方式、などが提案され、一部の商品化を含めて研究開
発が進められている。
【0006】上記方式はいずれも反射型表示であり、一
度画像を書込むと電圧などのエネルギを印加し続けるこ
となく画像を保持できるメモリ性を有し、フレキシブル
化が可能なものである。現時点では、目指す方向性に共
通点があるものの、印刷並の高画質対応性、動画適性、
高信頼なメモリ性、紙のようなフレキシブル性、カラー
適性、低価格性などを全て兼ね備えた理想的な技術候補
が現われている状況にはなく、性能は一長一短と言え
る。
【0007】画像記録媒体として求められる特性には上
記の項目及びその他安定な繰返し書込み性、機械的負荷
に対する耐性、追記性などいろいろあるが、中でも従来
のディスプレイとプリンタ出力を介した紙の使い分けだ
けでは成し得なかった重要な機能として、ディスプレイ
で見ている情報を瞬間的に手で持てるシート状の形にす
る機能が挙げられる。複数枚のシートを使うことで紙が
もつ一覧性・空間的配置の自由度をサポートでき、これ
らの特性を備えることにより、思考や討議の妨げや、疲
労、紙消費の無駄が防止され、知的作業が支援される。
この時、電子ぺ一パー一枚当りの価格が高いと、複数枚
の所有が困難になる、紙を扱うような気軽さが損なわれ
る、紙のような流通性が損なわれる、などの理由から知
的作業を支援する機能が損なわれることになる。従っ
て、上記の機能を低価格で実現できる画像記録媒体が求
められている。
【0008】上述の機能、すなわちディスプレイで見て
いる情報を瞬間的に手で持てるシート状の形にする機能
を実現するには、a)表示素子と駆動素子が統合配置さ
れたシート状ディスプレイをそのまま使う、b)表示シ
ートと分離可能な駆動装置を用いて書込み、シートを分
離する、の2通りが考えられる。
【0009】a)については、1画面につき1組の駆動
装置をもつことが必須になり、1枚当りのコストの増大
を招く。また、実際的な文書読解などで必要な高解像度
の画像を出力するためには高精細かつ高速駆動が可能な
駆動素子・回路をシート状の基材上に形成する必要があ
り、現在の技術では実用レベルに達していない。また、
フィルム基板上の薄膜トランジスタ形成技術の進歩など
によって達成された場合でも、なおコストの増大によっ
て複数枚を気軽に扱う環境を提供するのが困難である。
【0010】b)については、表示シートと駆動装置を
分離することによって、1枚当りのコストの増大を防ぐ
ことができ、複数枚使用をサポートできる実際的な手段
である。しかし、表示素子の色(反射率)変化速度が遅
い方式や書込み動作が一次元的な素子による順次書込み
方式であると、出力に時間を要し、瞬間的な書換えをサ
ポートできない。従って、二次元的な駆動素子による瞬
間的な書込みが必要となり、さらに迅速に表示シートと
駆動装置を分離するためには、コネクタなどの接続素子
が極力簡易である必要がある。このような機能を実現す
る具体的な方法として、上記の候補技術のと光導電体
を組み合わせた光書込み型画像記録媒体が特開2000
−111942号公報、日本画像学会 Japan H
ardcopy 2000論文集 p89−92で提案
されている。この方式によれば、媒体に画素単位の配線
パターンを必要とせず、一対の基材上の透明電極への所
定電圧の印加と媒体外側から二次元的な光パターンの照
射を同時に行うと瞬間的に画像を形成することができ
る。媒体と電圧印加装置との接続も電極数の2ヶ所だけ
であり、非常に簡便に着脱を行うことが出来る。この技
術を使って実際に二次元の光パターンの照射を行うに
は、例えば液晶パネルやプロジェクタなどを使うことが
出来る。
【0011】パーソナルコンピュータ等で作成された文
書や絵の情報をCRTや液晶表示装置等の画像表示装置
に表示しておき、その表示された情報を手に何枚も持っ
て閲覧できるような媒体(ハードコピー媒体)に変換す
る手段としては、紙へのプリントアウトが一般的であ
る。また、これ以外に、画面に表示された情報をインス
タントカメラ等により撮影して写真フイルムに変換する
というようなことも行なわれている。いずれの場合であ
っても所定の時間を必要とし、このため思考が中断され
て創作的作業の効率が低下するという問題がある。
【0012】また、近年では、森林資源の保護や廃棄物
処理といった環境問題から、紙に変わる新しいハードコ
ピー媒体への期待が高まっている。そのような背景か
ら、前述した光書込型記録媒体である新規の画像記録媒
体の研究が盛んに行われている。例えば、H.Yosh
ida,T.Takizawaら“Reflectiv
e Display with Photocondu
ctive Layerand a Bistabl
e,Reflective Cholesteric
Mixture”SID’96 APPLICATIO
NS DIGEST p59〜p62に記載されている
ように、コレステリック液晶よりなる表示層とアモルフ
ァスシリコンよりなる光スイッチング層とを備えた画像
記録媒体や、Japan Hardcopy’96 F
all Meeting p25に記載されているよう
に、メモリ性のある液晶素子と有機感光体を積層した画
像入カシステムであるエルグラフィシステムなどが知ら
れている。
【0013】通常、このような光書込型記録媒体である
画像記録媒体は、所定の電圧を光スイッチング層に印加
しつつ、受光した光量により光スイッチング層のインピ
ーダンスを変化させて表示層に印加される電圧を制御す
ることにより表示層を駆動して画像表示を行なうもので
ある。
【0014】このような画像記録媒体の表示層に用いる
表示材料としては、コレステリック液晶の他に、ネマチ
ック液晶、ツイストネマチック液晶、スーパーツイスト
液晶、スメクチック液晶などの液晶材料や、表面安定化
強誘電液晶、液晶材料をポリマ分散化したポリマ分散型
液晶、液晶材料をカプセル化したカプセル化液晶などが
知られている。これらのうち、メモリ性を有する表示材
料を利用したものは、記録表示状態を保持するのに電力
を必要としないため、画像情報を記録表示した後、画像
記録媒体を書込装置から切り離して持ち歩くことが可能
である。このようなメモリ性を有する表示材料として
は、コレステリック液晶、強誘電液晶や、ポリマ分散化
液晶、カプセル化液晶などがある。
【0015】コレステリック液晶を用いた画像記録媒体
は、CRTや液晶表示装置の表示画面を瞬時に記録(転
写)することができ、紙へのプリントアウト若しくはイ
ンスタントカメラ等による写真撮影と比較し、ハードコ
ピーの作成にあたり時間が短くて済み、思考が中断され
ることが緩和されて創作的作業の効率が低下するという
ことが防止される。また、森林資源の保護や廃棄物処理
といった環境問題も解消することができる。
【0016】また、公共の施設やショッピングモール等
に設置され、画像が表示される画像表示画面とタッチパ
ネルを有し、ユーザが直接指でタッチパネルのメニュー
ボタンなどにタッチすることで、画像表示画面に、例え
ば各階の様々な情報を閲覧することのできる情報端末
(情報キオスク端末と称する)が普及している。この情
報キオスク端末は、ユーザがメニュー形式の情報選択画
面から、操作画面上で直接的もしくは間接的な指示動作
を行なって情報を選択し、選択され表示された情報を目
視で確認した後に、その結果を記憶するか、手書きでメ
モを取るか、あるいはプリンタが内蔵されている場合
は、紙にプリントアウトして持ち運ぶ等が行なわれて
る。情報量が少ない場合は記憶も容易であるが、情報量
が増えてくると手書きによりメモ用紙などに書き写す労
力や時間がかかるという問題がある。また、紙にプリン
トすることができる場合であっても、紙へのプリント待
ち時間が長かったり、表示画面の情報をプリントアウト
する操作が、コンピュータ操作に慣れていない人には分
かりにくかったり、一時的な利用のために紙資源を浪費
してしまうといった無駄が生じている。そこで、上記コ
レステリック液晶を用いた画像記録媒体により、情報キ
オスク端末の画像表示画面を瞬時に書き込むことによ
り、上記問題を解消することができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】前述した、特開200
0−111942号公報、日本画像学会 JapanH
ardcopy 2000論文集 p89−92で提案
された技術により二次元の光パターンの照射を行なう場
合、液晶パネルやプロジェクタを使ういずれの方法にお
いても画像記録媒体への書込み中に重要なことは、画像
記録媒体の光導電層に鮮明な光パターンを結像または投
影することである。実際に画像記録媒体に瞬間的に画像
書込みを行なう場合の手順としては、液晶パネルやプロ
ジェクタにより写し出されている画像を見て確認した
り、画像の切換え操作を行なったりしながら必要に応じ
て瞬間的に画像記録媒体に画面コピーを取ることにな
る。
【0018】一般に、見せるための画像表示には画面上
(液晶パネル上やプロジェクタ表示パネル上)からの光
は一定の散乱性があって一定の視野角に亘って画像の認
識が可能である必要がある。一方、画像記録媒体に画像
を書込む時には光導電層表面には散乱性ではなく平行光
を照射するような分解能の高い光束を照射する必要があ
る。すなわち、画像を見て確認する時と画像記録媒体に
画像を書込む時とで、光学的に異なる特性が求められる
ことになる。通常、液晶ディスプレイは視認性が高まる
ように拡散光源のバックライトが用いられ、プロジェク
タは拡大光学系を使って画像の光学的パターンを散乱性
表示パネルに投影して散乱性画像を作っている。これら
はいずれも見るための光学パターンを得るために最終的
に散乱性となる画像を作っている。画像記録媒体書込装
置と別体の表示装置とを併用する場合には光学的な機能
を分離すればよいが、二次元光学パターン作製パネルが
2セット必要になり高コスト化、大型化する。また、見
ている部分のうちの好きな個所だけそのまま画像記録媒
体に取り込むという感覚が失われる。
【0019】図1に光書込み型画像記録媒体の基本構成
と書込みの概念図、図2に液晶書込み装置を使用した場
合、図3にプロジェクタを使用した場合の書込みの概念
図を示す。
【0020】図1は画像記録媒体の基本構成と書込み光
の照射方向を示すものであり、前出の日本画像学会 J
apan Hardcopy 2000論文集 p89
−92で提案されている構成であるが、この画像記録媒
体である画像記録媒体10は、内面に透明のべた電極1
2,16をもつ一対の基板11,17の間に、光吸収層
14を介してコレステリック液晶の表示層13と光導電
体層(有機感光体層15)を積層する。液晶の交流駆動
を可能にするため、光導電体層15として、電荷輸送層
152の上下に電荷発生層151,153を配置する構
造をとって、対称的なキャリア移動を行えるようにして
いる。書込みの際には光導電体層に二次元的な強度分布
により画像を表わす書込み光を照射し、電極12,16
間に一定のパルス電圧を印加する。すると、強い光が照
射された部分は電場下の光励起によって光導電体層15
のインピーダンスが低下し、表示層13への分圧が増加
する。コレステリック液晶表示層13のしきい値を考慮
した適正なパルス電圧を印加すると、そのコレステリッ
ク液晶内で照射光量に応じたフォーカルコニック相(透
明)とプレーナ相(選択反射色)との間のスイッチング
が行われる。書込み装置に二次元の調光素子を使うこと
によって、一括露光で瞬時に画像を画像記録媒体に転写
することができる。
【0021】図2は液晶パネル20を書込み装置として
使用した場合の従来例である。この書込み装置の場合、
画像状の光学パターンを形成した液晶層21の部分をバ
ックライトが通過する、しないの差によって画像記録媒
体10に光パターンを照射する。このとき、画像記録媒
体10には、パルス発生器30からの書込み用のパルス
電圧が与えられる。
【0022】バックライトからの光の散乱成分を抑制す
るためには、指向性をもつLEDをバックライトとして
用いることができる。ただしこの構成の場合、画像記録
媒体を配置しない状態でもパネルから出力される光は当
然指向性が高く、これを直視するディスプレイとして兼
用することには向かない書込み装置となってしまう。
【0023】図3は、プロジェクタ40を書込み装置と
して使用した場合の応用例である。画像状の光学パター
ンを形成したプロジェクタからの光パターンをそのまま
画像記録媒体10の光導電層に照射している。画像記録
媒体を配置しない状態では書込み光パターンは何らかの
対象物に当って散乱しない限り画像として認識できな
い。
【0024】図2、図3のいずれのも、画像記録媒体を
配置してその表示面の背面から書込み光を照射する構成
をとっているが、画像記録媒体内部の光吸収層(黒色)
14(図1参照)の存在により、表示面(その画像記録
媒体の表面(図1の上面))側から液晶パネルまたはプ
ロジェクタが出力している表示を直接観察することはで
きない。あくまでも画像記録媒体上には書換え動作を行
ったあとに表示されることになる。従ってこの部分の構
成だけではページめくりのような、定型的な書換え動作
にしか対応できず、入力が頻繁に変化しているような状
況下では画像の変化を認識できないため、別体のディス
プレイ装置が必要になる。
【0025】また、画像記録媒体では、書き込まれる液
晶層に最適な駆動信号と画面表示が必要とされる。しか
し、画像記録媒体への書込みは、閲覧用の画像表示の状
態で行なわれるため、必ずしも書込用の条件に見合った
状態で書込みが行なわれるものでもなく問題である。ま
た、画像記録媒体と画像書込装置との特性の違いに起因
して、最終的に得られる画像記録媒体における階調表現
や色等に関して、閲覧に適した画像を得ることが困難で
ある場合もある。さらに、CRTや液晶表示装置の画面
に表示された画像のサイズやフォント等の表示形態が、
手にとって閲覧する画像記録媒体に適していない場合も
ある。また、次々に開発される各種の画像記録媒体に対
して、画像書込装置の特性と駆動信号だけで対応するこ
とは困難である。さらに、見開きタイプの画像記録媒体
の場合、画像表示装置の表示画面を単純に転写したので
は、左右もしくは上下が反転してしまうという閲覧上の
不都合もある。
【0026】さらに、情報キオスク端末の画像表示画面
を、画像記録媒体により瞬時に書き込む場合、手書きに
よりメモ用紙などに書き写す労力や時間、あるいは紙へ
のプリント待ち時間やコンピュータ操作の不慣れによる
問題は解消されるものの、近年の情報キオスク端末にお
ける情報は、その情報キオスク端末が設置されている施
設のみではなく、その情報は種々の施設で使用されるケ
ースが増えつつあり、そのようなケースに好適な情報キ
オスク端末が望まれている。
【0027】本発明は、上記事情に鑑み、画像の目視に
よる観察における光散乱性と、画像記録媒体への画像の
書込みにおける光透過性という、光学的に相異なる特性
が求められる点を解決するとともに、その画像記録媒体
に書き込まれる画像の表示品質を高めることができる光
書込装置および光書込方法を提供することを目的とす
る。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の光書込装置は、画像が表示される画像表示画面と、
上記画像表示画面に、画像を観察用に表示させること
と、画像を表わす光の照射により画像が書き込まれる画
像記録媒体に対し画像を書込用に仲立ちさせることとの
双方の役割を、切換自在に担わせる役割切換手段とを備
えたことを特徴とする。
【0029】ここで、本発明の光書込装置における上記
役割切換手段は、上記画像表示画面上での画像の光学的
性質を相互に異なる性質に切り換えることにより上記双
方の役割を切り換えるものであることが、視認性に優れ
た表示画像と、高画質な画像記録媒体上の画像書き込み
が両立するため好ましい。
【0030】また、本発明の光書込装置において、制御
信号に応じて可逆的に光散乱性と光透過性とに切り換わ
る調光層を有し、上記役割切換手段は、上記調光層を光
散乱性と光透過性とに切り換えることにより、上記画像
表示画面上での画像の光学的性質を切り換えるものであ
ることも、簡易な構成で、表示と書き込みに適した光学
的性質に切り換えることが出来るため、好ましい態様で
ある。
【0031】さらに、本発明の光書込装置において、画
像信号に応じた光学パターンを生成する透過型表示パネ
ルを備え、上記調光層が前記透過型表示パネル前面に配
備されて上記画像表示画面を構成するものであって、さ
らに、上記透過型表示パネルに、その透過型表示パネル
背面側から指向性の光を照射するバックライトを備える
ことも、装置全体の厚さを薄く出来るため、好ましい。
【0032】また、本発明の光書込装置において、画像
信号に応じた光学パターンを生成する透過型表示パネル
を備え、上記調光層が上記透過型表示パネル前面にその
透過型表示パネルとは離間して配備されて上記画像表示
画面を構成するものであって、さらに、上記透過型表示
パネルと上記調光層との間に上記透過型表示パネル上の
光学パターンを上記調光層に結像する2次元レンズアレ
イを備えることも、特殊なバックライトでなく一般的な
バックライト光源を使用することが出来るため、好まし
い態様である。
【0033】さらに、本発明の光書込装置において、上
記画像記録媒体は、画像を表わす光の照射と電圧との双
方の刺激を受けて画像が書き込まれるものであって、上
記画像記録媒体に画像書込用の電圧を印加する電圧印加
手段を備え、上記役割切換手段は、上記調光層を、上記
電圧印加手段により上記画像記録媒体に画像書込用の電
圧が印加されるタイミングとの間で調整されたタイミン
グで光透過性に遷移させてその後再び光散乱性に遷移さ
せるものであることも、確実に、高画質な画像を、画像
記録媒体上に書き込むことが出来るため、好ましい。
【0034】また、本発明の光書込装置において、上記
調光層は、光散乱性と光透過性とに個別に制御が可能な
複数の領域に分割されたものであって、上記画像記録媒
体の、上記画像表示画面上の位置を検知する検知手段を
備え、上記役割切換手段は、上記調光層の、上記画像記
録媒体と重なる領域のみ、その画像記録媒体への画像書
込用に光透過性切り換えるものであることも、書き込み
を行いたい情報以外の表示領域の画像の視認性を良好に
保つことが出来るため、好ましい態様である。
【0035】さらに、本発明の光書込装置において、上
記画像表示画面と上記調光層とを有する表示パネルと、
上記表示パネルにその表示パネル裏面側から光を照射し
てその表示パネルを構成する画像表示画面上に画像を写
し出す画像表示部とを備え、上記役割切換手段は、上記
表示パネルを構成する調光層を光散乱性と光透過性とに
切り換えるものであることも、大型サイズの表示画面も
容易に形成でき、かつ強い指向性を有するプロジェクタ
出射光をそのまま、画像記録媒体への書込光として利用
出来るため、焦点位置への厳密な位置合わせが必要な
く、高画質な画像を書き込むことが出来るため、好まし
い。
【0036】また、本発明の光書込装置において、上記
画像記録媒体は、画像を表わす光の照射と電圧との双方
の刺激を受けることにより画像が書き込まれるものであ
って、その画像記録媒体を上記表示パネル上に配置した
ときのその画像記録媒体に画像書込用の電圧を印加する
電圧印加手段を備えるものであってもよい。
【0037】さらに、本発明の光書込装置における上記
調光層は、良好な切換速度で透過、散乱を切り換えられ
るポリマ中にネマティック液晶層が粒子状に分散した構
造を有するものであってもよい。
【0038】また、本発明の光書込装置において、上記
役割切換手段は、この光書込装置を構成する部材のうち
の少なくとも1つの部材の位置もしくは姿勢を相互に異
なる位置もしくは姿勢に切り換えることにより、上記双
方の役割を切り換えるものであることが、視認性に優れ
た表示画面の位置、姿勢と、書込みが容易に行える位
置、姿勢を両立することが出来て、好ましい。
【0039】さらに、本発明の光書込装置における上記
役割切換手段は、上記画像表示画面に、観察用の画像
と、上記画像記録媒体への画像書込用の画像とを切り換
えて表示することにより上記双方の役割を切り換えるも
のであると、書込画像の多彩なバリエーション得ること
ができる。
【0040】また、本発明の光書込装置において、上記
画像記録媒体は、画像を表わす光の照射と電圧との双方
の刺激を受けて可視画像が書き込まれるものであって、
上記画像記録媒体に画像書込用の電圧を印加する電圧印
加手段と、上記役割切換手段により、上記画像表示画面
上に、上記電圧印加手段による上記画像記録媒体への画
像書込用の電圧印加の期間と少なくとも一部が重なる期
間だけ一時的に画像書込用の画像が表示されるように上
記電圧印加手段による画像書込用の電圧の印加のタイミ
ングと、上記役割切換手段による上記画像表示画面上へ
の画像書込用の画像の表示タイミングとを調整するタイ
ミング制御手段とを備えることも、より確実に高画質な
画像を書き込めるため、好ましい態様である。
【0041】さらに、本発明の光書込装置において、上
記画像記録媒体が、上記画像表示画面に画像書込用の画
像が表示された時に、この表示された画像と同一の可視
画像の書込用にこの表示された画像からの光の照射を受
ける画像書込位置にセットされたことを検知する媒体セ
ンサを備えることも、切り換え動作を自動化し、簡便か
つ確実な切り換えが出来るため、好ましい。
【0042】また、本発明の光書込装置において、上記
画像表示画面に画像書込用の画像が表示された時に、こ
の表示された画像と同一の可視画像の書込用にこの表示
された画像からの光の照射を受ける画像書込位置に配置
された画像記録媒体を上記画像表示画面に表示される画
像の一画素分のピッチよりも短い距離だけその画像に対
し平行移動させる媒体移動手段を備え、上記役割切換手
段は、上記画像記録媒体が前記媒体移動手段による移動
を受ける毎に画像書込みのためのタイミング制御を行な
うものであることも、実際の解像度以上の高解像度画像
を書き込むことが出来るため、好ましい。
【0043】さらに、本発明の光書込装置において、上
記画像記録媒体が、上記画像表示画面に画像書込用の画
像が表示された時に、この表示された画像と同一の可視
画像の書込用にこの表示された画像からの光の照射を受
ける画像書込位置と、書き込まれた可視画像を観察する
書込画像観察位置との間での移動が自在に支持されたも
のであって、上記タイミング制御手段は、上記画像記録
媒体が上記画像書込位置にあるときに、上記画像記録媒
体への画像書込みのためのタイミング制御を行なうもの
であることも好ましい。
【0044】また、本発明の光書込装置において、画像
データを受信する画像受信手段を備え、上記役割切換手
段は、上記画像表示画面に、上記画像受信手段で受信さ
れた画像データに基づく観察用の画像および画像書込用
の画像を表示するものであって、上記役割切換手段によ
り、上記画像表示画面に、上記画像受信手段により受信
された画像データに基づく画像書込用の画像が表示され
た場合に、課金データを記録する課金データ記録手段
と、上記課金データ記録手段により記録された課金デー
タを送信する課金データ送信手段とを備えることも好ま
しい。
【0045】さらに、本発明の光書込装置において、操
作子と、通信回線に接続され該通信回線を経由して上記
操作子の操作に応じたアクセスを行なって画像を受信す
る通信手段と、上記通信手段により受信された画像を上
記画像表示画面に表示する画像表示制御手段とを備える
ことが、様々な情報を入手しやすく、かつ、活用しやす
くするため、好ましい。
【0046】また、上記目的を達成する本発明の光書込
方法は、所定の表示パネルの裏面側からその表示パネル
に光を照射することによりその表示パネル上に画像を写
し出し、画像を表わす光の照射を受けて目視による観察
に供せられる画像が記録される画像記録媒体を上記表示
パネル上に配置してその記録媒体に画像を書き込む光書
込方法において、上記表示パネルとして、制御信号に応
じて可逆的に光透過性と光散乱性とに切り換わる調光層
を有する表示パネルを採用し、上記調光層を光散乱性に
切り換えて上記表示パネル上に写し出される画像を観察
し、上記表示パネル上に写し出される画像の上記画像記
録媒体への書込みにあたっては、上記調光層を光透過性
に切り換えるとともにその表示パネル上に上記画像記録
媒体を配置してその画像記録媒体への画像書込みを行な
うことを特徴とする。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0048】図4は、本発明の第1実施形態の光書込装
置から第6実施形態の光書込装置までを含む基本構成を
表わすブロック図である。
【0049】図4に示す点線内が、本発明の第1実施形
態の光書込装置から第6実施形態の光書込装置(以下、
光書込装置1と総称する)までを含む基本構成を表わす
ブロック図である。また、この図4には、画像を表わす
光の照射による刺激を利用した画像書込みが行なわれる
画像記録媒体10も示されている。
【0050】図4に示す光書込装置1には、コンピュー
タ,TV,固定電話,携帯電話,その他さまざまなネッ
トワークに接続された情報機器や画像情報が蓄積された
情報記録媒体の再生装置等の情報源から、なんらかの画
像データを受信する画像受信部101が備えられてい
る。
【0051】また、光書込装置1には、受信した情報に
基づく画像が表示される画像表示画面102、および光
照射部103が備えられている。
【0052】また、光書込装置1には、画像表示画面1
02に、画像を観察用に表示させることと、画像を表わ
す光の照射により画像が書き込まれる画像記録媒体10
に対し画像を書込用に仲立ちさせることとの双方の役割
を、切換自在に担わせる役割切換手段105が備えられ
ている。この役割切換手段105は、画像表示画面10
2上での画像の光学的性質を相互に異なる性質に切り換
えることにより、上記双方の役割を切り換えるものであ
る。
【0053】さらに、光書込装置1は、制御信号に応じ
て可逆的に光散乱性と光透過性とに切り換わる後述する
調光層を有し、役割切換手段105は、その調光層を光
散乱性と光透過性とに切り換えることにより、画像表示
画面102上での画像の光学的性質を切り換える。
【0054】ここでいう光学的性質とは、光書込装置1
から出射される照射光の指向性、照射光量、照射光波長
の他、画像を表示する画像表示画面102が画像観察用
の場合は反射表示になり、画像書込用の場合は透過表示
に切り換わる表示方式の変更も含む。例えば、画像表示
画面102に半透過型液晶パネルを利用し、人が観察す
る場合は外光を反射する反射型表示を採用し、画像記録
媒体10に画像を書き込む場合は液晶パネルの背面から
指向性を有するバックライト光源で露光することで、観
察用の画像と書込用の画像とに切り換える。画像そのも
のを切り換える場合の具体的な例としては、画像のサイ
ズ、画像の回転、反転、フォントタイプ、フォントサイ
ズ、縦書き、横書き、字間、行間、階調表現方法(2値
表示か多値表示かなど)、画像のトリミングの有無、画
像の表示位置(センタリングや左右、上下揃え)などの
ほか、操作用のタスクバーなどを隠し、コンテンツのみ
をフルスクリーン表示させるなどが挙げられる。また、
画像の輝度やコントラストなどを調整することも含む。
上記画像サイズを変更する場合、透過型液晶パネルなど
が光書込装置1の画面である場合は、画像データ上で画
像の拡大、縮小がなされることが容易であるが、プロジ
ェクタ装置からの光を散乱状態のスクリーンに投影した
ものを画面とした場合は、通常の投影用レンズとは別に
焦点を可変するレンズなどを用いることで、物理的に表
示している画像サイズを縮小、拡大することもできる。
【0055】また、この役割切換手段105は、この光
書込装置1を構成する部材のうちの少なくとも1つの部
材の位置もしくは姿勢を相互に異なる位置もしくは姿勢
に切り換えることにより、上記双方の役割を切り換える
ものでもある。
【0056】ここでいう位置もしくは姿勢としては、画
像観察時には画像表示画面102が観察者に見やすい角
度や、見やすい高さに設定されているが、画像書込時で
は、例えば画像記録媒体10を画像表示画面102に平
行にできるだけ密着して配置しやすくするために、画像
表示画面102が水平に近づくように傾斜を緩めたり、
画面の高さを変えたりすることなどが含まれる。また、
画像観察時には表示画面をさえぎるものは配置できない
が、画像書込時には、画像記録媒体10に電圧を印加す
るための接続用コネクタや画像記録媒体10をセットす
るトレイ、あるいは画面の情報を画像記録媒体10に結
像するための2次元レンズアレイなどの光学アタッチメ
ントのような部材が画像表示画面102上に伸縮自在な
支持部材に保持されて出現する構成などが挙げられる。
【0057】また、画像記録媒体10は、画像を表わす
光の照射と電圧との双方の刺激を受けて画像が書き込ま
れるものであって、光書込装置1は、この画像記録媒体
10に画像書込用の電圧を印加する電圧印加手段106
を備え、役割切換手段105は、後述する調光層を、電
圧印加手段106により画像記録媒体10に画像書込用
の電圧が印加されるタイミングとの間で調整されたタイ
ミングで光透過性に遷移させてその後再び光散乱性に遷
移させるものである。
【0058】さらに、調光層は、光散乱性と光透過性と
に個別に制御が可能な複数の領域に分割されたものであ
って、光書込装置1は、画像記録媒体10の、画像表示
画面102上の位置を検知する媒体位置検出センサ10
4(本発明にいう検知手段の一例)を備え、役割切換手
段105は、調光層の、画像記録媒体10と重なる領域
のみ、その画像記録媒体10への画像書込用に光透過性
切り換えるものでもある。
【0059】さらに、光書込装置1には、役割切換手段
105で切り換えられた役割に応じて表示画面,光学条
件,機械的配置をそれぞれ制御する表示画面制御部10
8,光学条件制御部109,機械的配置制御部110が
備えられている。
【0060】ここで、画像表示画面102と画像記録媒
体10への光照射を行なう光照射部103は、バックラ
イトを有する透過型の液晶パネルの他、CRT(Cat
hode Ray Tube)やFED(Field
Emission Disply)、蛍光表示素子、プ
ラズマ発光素子、EL発光素子、LED発光素子などを
2次元的に配列した自発光型のディスプレイ、さらに光
拡散性のスクリーンに画像を投影して表示するプロジェ
クタ型表示装置などを用いることができる。
【0061】ここで、光書込装置1から照射される画像
を表わす光の刺激によって画像書込みが行なわれる画像
記録媒体10について詳細に説明する。
【0062】光の刺激によって画像の書込みが行なわれ
る画像記録媒体10としては、光感応性層と表示層を備
えた構成の画像記録媒体を用いることができる。上記光
感応性層としては、光によって直接発色反応が起こるフ
ォトクロミズム材料を用いる場合は、光感応性層と表示
層が兼用できるため、媒体の構成を簡略化できる長所は
あるが、書込み光以外の波長光による消色が起こりやす
いため、画像の安定性に欠ける面がある。一方、光感応
性層を光導電性の材料で構成した場合は、露光によるイ
ンピーダンス変化を利用するため、電圧を印加している
ときのみ表示層に影響を及ぼし、記録された画像の維持
性の点では好ましい。そのような光導電材料としては、
無機系としてはセレン、アモルファスシリコン、酸化亜
鉛、BSOなどが適用可能であり、特にアモルファスシ
リコンは人体への安全性が高く、両極性のキャリアが発
生すること、キャリアの移動度も高いことから好ましい
が、シート状の表示記録媒体としてフレキシブル基板へ
の適性が良好で、製造工程に高温の熱処理や時間のかか
るプロセスを必要としない、有機系のものを採用するこ
とがより好ましい。そのような有機系の光導電層は電子
写真プロセスに用いる感光体として用いられている材料
を用いることができる。有機系の光導電材料には電荷発
生と電荷輸送を同時に行なう材料も適用できるが、一般
的には電荷発生層と電荷輸送層に機能分離された構成の
ものが良好な光感度特性を示すため多用されている。具
体的に電荷発生層材料としては、ペリレン系、フタロシ
アニン系、ビスアゾ系、ジチオピトケロピロール系、ス
クワリリウム系、アズレニウム系、チアピリリウム・ポ
リカーボネート系など光照射により電荷が発生する有機
材料が適用可能である。電荷発生層の作製方法として
は、真空蒸着法やスパッタ法などドライな膜形成法のほ
か、溶剤やあるいは分散材を用いてのスピンコート法、
ディップ法などが適用可能である。また、電荷輸送層を
構成する電荷輸送材料としては、トリニトロフルオレン
系、ポリビニルカルバゾール系、オキサジアゾール系、
ピラリゾン系、ヒドラゾン系、スチルベン系、トリフェ
ニルアミン系、トリフェニルメタン系、ジアミン系など
が適用可能である。また、LiClO4を添加したポリ
ビニルアルコールやポリエチレンオキシドのようなイオ
ン導電性材料の適用も可能である。電荷輸送層の作製方
法としては、真空蒸着法やスパッタ法などドライな膜形
成法のほか、溶剤やあるいは分散材を用いて作製した塗
布液のスピンコート法、ディップコート法、アプリケー
タ法、ダイコート法などが適用可能である。
【0063】また、有機光導電層は、少なくとも電荷発
生層/電荷輸送層/電荷発生層の各層をこの順に積層し
てなる場合は表示層への交流電圧の印加が可能になり、
表示層として汎用的な液晶材料を用いることが出来るた
め望ましい。またさらに中央の電荷輸送層中に電荷発生
層を作製し、電荷発生層/電荷輸送層/電荷発生層/電
荷輸送層/電荷発生層の構成も適用可能である。
【0064】上記の光感応層として光導電材料を用いた
場合、表示層としては、電界応答性の表示材料、あるい
は電流の通電によって表示が行なえるものなどが利用で
きる。前者の表示材料としては、ネマチック、スメクチ
ック、カイラルスメクチックC相等の強誘電液晶、ディ
スコテック、コレステリック系などの液晶を含む表示素
子およびそれらにゲストとして2色性色素を添加したゲ
ストホスト液晶素子、電気泳動を利用した表示素子、電
気浸透を利用した表示素子、2色に塗り分けられた粒子
の回転を利用した表示素子、着色した帯電粒子や電荷が
注入された粒子の電界による飛翔を利用した表示素子、
電界応答性のフレーク配向を利用した表示素子などが適
用可能である。上記した表示材料は系全体をマイクロカ
プセル内に封入し、そのマイクロカプセルをバインダー
に分散させて表示層を構成しても良く、その場合は、表
示層の形成を塗布プロセスで行なうことができ、表示層
形成後の耐機械特性にすぐれる等の長所があり、画像記
録媒体をラフハンドリング可能で軽量薄型のシート状に
できるためより好ましい。また、液晶系材料は高分子中
に分散したものや、液晶中に高分子を若干混合した物、
または液晶そのものが高分子化したものも利用できる。
一方、後者の電流応答性の表示素子としては、エレクト
ロクロミー現象を発現する無機あるいは有機系の表示材
料を用いることもできる。
【0065】上記の表示素子の中で、特に電気泳動や2
色粒子の回転を利用した表示素子、着色した帯電粒子や
電荷が注入された粒子の電界による飛翔を利用した表示
素子、またはスメクチック液晶、カイラルスメクチック
C相等の強誘電液晶、あるいはコレステリック液晶等を
基本とした表示材料は、表示のメモリー性を有してお
り、電圧印加後もバッテリーを必要とせずに表示内容を
維持することが出来るため、書込装置から切り離して紙
のような使い勝手が実現できるため、望ましい。特にコ
レステリック液晶を主体とする表示素子は、偏光板やカ
ラーフィルターを必要とせずに、選択波長反射特性を利
用して、高い反射率のカラー表示を行なう事が出来るた
め、特に好ましい。コレステリック液晶の選択反射表示
を利用してカラー表示を行なう場合は、コレステリック
液晶層の下地として光吸収層を設けることで、より、反
射光の視認性が高まる。このような光吸収層としてはL
CDのブラックマトリクスなどに使われるフォトレジス
ト材料などを用いることができる。
【0066】また、このような画像記録媒体の支持基材
としてはガラスまたはプラスチック等を利用できるが、
紙ハードコピーに近いフレキシブル性やラフな取扱いに
も耐えられる機械強度に優れる点でプラスチック材料を
用いる事が望ましい。そのようなプラスチック基板とし
ては、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系
フィルム、ポリカーボネート、ポリイミドなどを用いる
ことができる。基板の厚みとしては、自己支持性やフレ
キシブル性、軽量性、重ねた時の厚みなどの点で75μ
mから500μm程度が好適である。
【0067】また、画像記録媒体の構成として、光導電
層と表示層の組合せを用いた場合は、光書込装置の電圧
印加部と画像記録媒体の電極とを電気的に接続して、画
像記録媒体に電圧を印加することが必要である。そのよ
うな構成としては、まず画像記録媒体の2枚の基板電極
から引き出された接点端子と光書込装置内の電圧印加部
に接続した接点端子とを、クリップ状のコネクタでワン
タッチで着脱自在に接続する構成が、手軽に画像記録媒
体に画像を書込むことができ、また持ち運ぶことも容易
であるため望ましい。
【0068】図5は、本発明の第1実施形態の光書込装
置が画像観察用の姿勢に切り換えられた状態を示す図、
図6は、図5に示す光書込装置が画像書込用の姿勢に切
り換えられた状態を示す図である。
【0069】本発明の第1実施形態の光書込装置100
には、上面に画像表示画面102が配備されるとともに
側面に画像記録媒体10への電源供給用のケーブル付き
コネクタ150が収納される部材120が備えられてい
る。この部材120は、ヒンジ部130によって本体側
筐体140に回動自在に支持されている。画像表示画面
102は、ユーザが画面を観察する場合は、自然に画面
を閲覧することができるような角度に設定されている。
また、ユーザが画像表示画面102の画像を画像記録媒
体10に書き込む場合は、図6に示すように、先ず部材
120に収納されているコネクタ部150を引き出す。
すると、それを検知して、図示しない内蔵モータがゆっ
くり作動してヒンジ部130が回動し、これにより部材
120の姿勢が斜めの状態から水平の状態に切り換えら
れる。次いで、ユーザは、コネクタ部150を画像記録
媒体10に装着して水平状態に設定された画像表示画面
102上に画像記録媒体10をセットする。画像表示画
面102の角度は画像記録媒体10をセットしやすい水
平方向に変更されており、このような角度では、画像表
示画面102上にセットされた画像記録媒体10がすべ
り落ちたりしないので、画像記録媒体10の位置決めを
容易に行なうことができる。また、画像記録媒体10を
画像表示画面102に密着してセットすることができ
る。
【0070】尚、ここでは、画像観察時に画像表示画面
102を見やすい角度に設定する例で説明したが、角度
は図6に示す角度のままで部材120の位置を下に移動
する構成を採用して画像表示画面102を見やすい高さ
に設定してその画像表示画面102の画像を観察しても
よい。
【0071】次に、本実施形態の光書込装置100にお
ける画像表示及び画像記録媒体10への書込みが行なわ
れる画像表示画面102の構成について説明する。画像
表示画面102には、指向性を有するバックライトと透
過型の液晶パネルが用いられる。指向性バックライトに
は±4°の指向性をもつ白色LEDを二次元的に調密配
列させたものを、液晶パネルには一般的なTN型液晶パ
ネルが用いられる。さらに、上記指向性バックライトと
液晶パネルの間には、光透過状態と光散乱状態を可逆的
に制御可能な調光層としてポリマー中にネマティック液
晶層をドロップ状に分散させ、これを透明電極を有する
一対のフィルム基板で挟持したフィルム(例えば日本板
硝子ウムプロダクツ社のウムフイルム)が配置されてい
る。
【0072】画像観察時では、上記調光層に電界が印加
されていないため、光散乱状態になり、指向性バックラ
イトの出射光は適度に拡散され、透過型液晶パネルの表
示画面も広い視野角で観察しやすいものになっている。
また、前述したような、画像記録媒体10への書込みを
準備する画像表示画面の角度の変更が行なわれた後で
も、画像記録媒体10に電圧印加が行なわれないうち
は、光散乱状態のままで画面を確認することが容易に行
なえる設定になっている。画像を書き込む領域に画像記
録媒体10の位置決めが行なわれ、その画像記録媒体1
0に電圧印加を開始するボタンが押された後に、その信
号に同期して上記調光層にも所定の電圧が印加され、光
透過状態に切り換わる。この動作により、指向性バック
ライトの光が散乱することなく液晶パネルを通じて画像
記録媒体10の光導電層に到達し、そのパターンに応じ
た電界が液晶層に印加されて、瞬時に画像を書き込むこ
とができる。
【0073】図7は、本発明の第2実施形態の光書込装
置が画像観察用の姿勢に切り換えられた状態を示す図、
図8は、図7に示す光書込装置が画像書込用の姿勢に切
り換えられた状態を示す図である。
【0074】尚、前述した光書込装置100の構成要素
と同じ構成要素には同一の符号を付して説明する。
【0075】図7に示すように、光書込装置200を構
成する画像表示画面102が画像観察用の姿勢に切り換
えられた状態では、画像表示画面102をさえぎるもの
がないが、図8に示すように、画像表示画面102が画
像書込用の姿勢に切り換えられた状態では、画像表示画
面102の画像を画像記録媒体10に結像するための2
次元レンズアレイ201がその画像表示画面102上に
伸縮自在な支持部材202に保持されて出現する。画像
表示画面102には、通常の拡散バックライトを有する
透過型液晶が用いられるが、もちろんCRTやその他、
一般的なモニター用に使用されている電子表示装置でも
構わない。このような表示装置を用いれば、画像観察時
は通常のモニターを見るのと同様な見やすさで情報の閲
覧、メニュー選択などの操作が可能である。また、第1
実施形態の光書込装置100で説明したと同様にして画
像記録媒体10への書込み準備が行なわれると、画像表
示画面102が水平方向になるように角度が変更される
とともに、さらに通常は画像表示画面102の背後に格
納された伸縮自在な支持部材202に保持された2次元
レンズアレイ201が画面上に出現するしくみになって
いる。この2次元レンズアレイ201は画像表示画面1
02の発光点に焦点が合うように自動的に支持部材20
2の制御によって位置決めが可能で、かつ2次元レンズ
アレイ201の上部に画像記録媒体10を載せるだけ
で、画像記録媒体10の光導電層部にピントが合うよう
に2次元レンズアレイ201の上部周辺に位置決め用の
スペーサが一体的に形成されている。このように2次元
レンズアレイ201がセッティングされた光書込装置2
00に画像記録媒体10を載せて電圧を印加することに
より、画像記録媒体10に鮮明な画像を書き込むことが
できる。
【0076】図9は、本発明の第3実施形態の光書込装
置の構成断面図である。
【0077】本実施形態の光書込装置300は、画像信
号に応じた光学パターンを生成する透過型液晶パネル3
04を備え、調光層302が透過型液晶パネル304前
面に配備されて画像表示画面102を構成するものであ
って、さらに、透過型液晶パネル304に、その透過型
液晶パネル304の背面側から指向性の光を照射するバ
ックライト照射部303(図4に示す光照射部103に
相当)を備えている。画像観察時では、調光層302で
あるポリマー中にネマティック液晶層をドロップ状に分
散させ、これを透明電極を有する一対のフィルム基板で
挟持したフィルム(例えば日本板硝子ウムプロダクッ社
のウムフィルム)が光散乱状態にあるため、バックライ
ト照射部303から液晶パネル304を透過したパター
ンは、視認性にすぐれた拡散光のパターンとして観察で
きる。画像記録媒体10に画像を書き込む時は、上記調
光層302に画像記録媒体10を密着させ、パルス発生
器301(図4に示す電圧印加手段106に相当)から
画像表示媒体10に電圧を印加する。また、これと同期
して調光層切換部305(図4に示す役割切換手段10
5に相当)から調光層302に特性切換電圧信号S(本
発明にいう制御信号に相当)を印加して透明状態にす
る。これにより、指向性を有する光学パターンを画像記
録媒体10の光導電層に劣化なく投影することができ
る。この結果、表示画像を画面上で確認しながら必要な
画像を瞬時に画像記録媒体10に書き込むことができる
システムが実現される。
【0078】図10は、本発明の第4実施形態の光書込
装置の構成断面図である。
【0079】尚、図9に示す光書込装置300の構成要
素と同じ構成要素には同一の符号を付して説明する。
【0080】図10に示す光書込装置400は、画像信
号に応じた光学パターンを生成する透過型の液晶パネル
304を備え、調光層302が液晶パネル304の前面
にその液晶パネル304とは離間して配備されて画像表
示画面102を構成するものであって、さらに、液晶パ
ネル304と調光層302との間に液晶パネル304上
の光学パターンを調光層302に結像する2次元レンズ
アレイ402を備えている。調光層302は、調光層切
換部305からの特性切換電圧信号Sに応じて可逆的に
光拡散性と光透過性とに切り換わる。
【0081】液晶パネル304は、通常バックライト4
03(図1に示す光照射部103に相当)からの拡散光
源をバックライトとする一般的なものであり、そのまま
直視しても視認性に優れた表示画面が得られるが、本実
施形態では画像観察時に2次元レンズアレイ402で一
旦拡散スクリーン上に投影した画像を表示画像として観
察する。次に、調光層302の表面に画像記録媒体10
を密着して配置し、画像書込用の画像に切り換えて、調
光層302と画像記録媒体10とに調光層切換部305
からの特性切換電圧信号Sとパルス発生器301からの
電圧とを同期的に印加し、これにより調光層302が透
明状態になるとともに、液晶パネル304の画像が2次
元レンズアレイ402で画像記録媒体10の光導電層に
結像され、その光学パターンに従った鮮明な反射画像が
画像記録媒体10に記録される。
【0082】図11は、本発明の第5実施形態の光書込
装置の構成断面図である。
【0083】この光書込装置500には、プロジェクタ
501と、その投影画像を目視で閲覧する表示パネルと
して特性切換電圧信号Sに応じて可逆的に光散乱性と光
透過性とに切り換わる調光層302(日本板硝子ウムプ
ロダクツ社のウムフィルム)が備えられている。プロジ
ェクタ501としてはデジタルマイクロミラーデバイス
を使ったデジタル・ライト・プロセッシング方式のもの
が用いられる。この方式のプロジェクタ501は光学パ
ターンの明暗コントラストが高く、かつ1画素の開口率
が高いため、明るい画像が表示できる特徴があり好まし
い。尚、これとは別に、透過型液晶変調素子を使った液
晶プロジェクタを用いることもできる。
【0084】本実施形態の光書込装置500では、画像
観察時では、プロジェクタ501を動作させ、これに画
像信号を入力し、焦点を調光層302の位置に合わせて
おく。この状態で調光層302を特性切換電圧信号Sに
応じて図り散乱状態にすることにより、プロジェクタ5
01からの出力画像を調光層302で結像し、前方散乱
によって、調光層302の表面側から視認性に優れた画
像を得ることができる。表示された画像を画像記録媒体
10に書き込む必要が生じた時点で、表示画面となって
いる光散乱状態の調光層302上に画像記録媒体10を
重ね、画像記録媒体10の一対の電極に、パルス発生器
301から電圧を印加する。この時、画像記録媒体10
の電極部への電圧印加は、パルス発生器301に接続し
た図示しないケーブルの先端部がクリップ状になったコ
ネクタで画像記録媒体10の電極部を挟み込むように接
触させて行なう。クリップ状のコネクタ部表面には、電
圧パルスの印加を開始するボタンがあり、このボタンの
押下により、電圧パルスと調光層302からの特性切換
電圧信号Sを供給するリレースイッチをON状態にする
ための同期信号が電圧―調光層切換同期制御部502か
ら発生するようになっている。これにより、画像記録媒
体10に電圧パルスが印加されている時間、調光層30
2には調光層切換部305から透明状態に切り換えるた
めの特性切換電圧信号Sが印加される。このようにし
て、プロジェクタ501からの投影像が調光層302で
散乱することなく画像記録媒体10の光導電層に到達
し、画像記録媒体10に良好な画像を瞬時に書き込むこ
とができる。
【0085】図12は、本発明の第6実施形態の光書込
装置の構成断面図である。
【0086】本実施形態の光書込装置600では、表示
画面としての調光層302上に画像記録媒体10を載置
した場合に、その位置を検出する媒体位置検出センサ6
01が用いられる。その他の構成は、前述した図11に
示す光書込装置500の構成と同様である。
【0087】媒体位置検出センサ601には、赤外線発
光部601aと赤外線受光部601bが備えられてい
る。媒体位置検出センサ601による媒体位置検出は、
表示画面(調光層302)内側から、表示画面全体に対
して一定強度の赤外線が赤外線発光部601aから拡散
放射され、その反射光パターンを赤外線受光部601b
を構成する2次元CMOSセンサ上にレンズを介して結
像することにより行なわれる。画像観察時において、表
示画面を閲覧してメニュー選択操作しているときは、そ
の2次元CMOSセンサ上にユーザの手や指などの影が
検知されることがあるが、検知される反射パターンを予
め決められた画像記録媒体10のサイズや形状のパター
ンとして記憶し、かつ検出されたパターンとそれらを比
較演算するパターン比較部602が備えられている。こ
のため、画像記録媒体10が表示画面に載置された場合
あるいは表示画面に近接した場合にのみ、書込用の画像
であると判定されて観察用の画像から書込用の画像に切
り換えが行なわれるようになっている。これにより、観
察用の画像から書込用の画像ヘの移行が、画像記録媒体
10を表示画面に載置するというユーザの自然な行為の
みで自動的に達成できる。さらに、2次元CMOSセン
サによって媒体が表示画面上のどの位置に置かれている
のかを2次元的な座標でリアルタイムに検出し、表示画
面である調光層302のうちの少なくとも検出した座標
領域を含む部分を選択的に透明状態にする構成となって
いる。調光層302は粗い領域ごとに透明、散乱が制御
できるように、電極をいくつかのセグメントに分離して
駆動できるように構成、配線してあり、媒体位置検出セ
ンサ601で検出された座標に対応して、同時に電圧が
印加されるセグメント電極の組み合わせが決まる。この
ような構成の光書込装置600上で画像を観察した後、
所望の情報に画像記録媒体10を合わせて、画像記録媒
体10の一対の電極に、電圧印加用のパルス発生器30
1に接続されたケーブルの先端部のクリップ状コネクタ
で挟み込むように接触させ、所望の電圧パルスを印加す
る。この時、電圧パルスを印加する開始ボタンは、クリ
ップ状のコネクタ部表面にあり、このボタンの押下によ
り発生する電圧―調光切換同期制御部502からの同期
信号が、調光層302に特性切換電圧信号Sを供給する
電源に接続されたスイッチのリレーをON状態にし、画
像記録媒体10に電圧パルスが印加されている時間、上
記媒体位置検出センサ601によって画像記録媒体10
の位置が検出され、調光層302の、検出され選択され
た領域のみが透明状態に切り換わる。次いで、プロジェ
クタ501からの光が指向性を失わずに直接画像記録媒
体10の光導電層に到達し、良好な画像を記録すること
ができる。
【0088】図13は、本発明の第7実施形態の光書込
装置の斜視図である。
【0089】図13に示す光書込装置700は、公共の
施設やショッピングモール等に設置される、いわゆる情
報キオスク端末であり、この光書込装置700には、メ
ニューボタンなどの機能を有するタッチパネル(タッチ
パネルシステムズ社製インテリタッチ)(本発明にいう
操作子の一例)が画像表示画面701内に備えられてい
る。ユーザは直接指でメニューボタンなどにタッチする
ことで、情報の選択操作を直感的に行なうことができ
る。
【0090】また、光書込装置700には、無線通信回
線に接続されその無線通信回線を経由して上記タッチパ
ネルの操作に応じたアクセスを行なって画像を送受信す
る送受信部702と、その送受信部702により受信さ
れた画像を画像表示画面701に表示する画像表示制御
手段703と、画像記録媒体10を格納するトレイ70
4とが備えられている。
【0091】この光書込装置700では、画像表示画面
701で情報を閲覧した後、画像記録媒体10を画像表
示画面701上に近接させることで、前述した図12に
示す光書込装置600と同様にして観察用の画像から書
込用の画像に切り換わり、その後画像記録媒体10への
電圧パルス印加を指示するボタンを押すことで、前述し
た図11に示す光書込装置500と同様に、画像記録媒
体10に所望の画像を写し取ることができる。
【0092】図14は、図13に示す光書込装置がネッ
トワークに組み込まれた一例を示す図である。
【0093】図14には、ホストコンピュータ2および
記憶装置3が接続されるとともにインターネットに接続
されるローカルエリアネットワーク4が示されている。
このローカルエリアネットワーク4に、複数の光書込装
置700が接続されている。このように接続して、複数
の光書込装置700どうしやホストコンピュータ2ある
いは記憶装置3とのデータ交換を自在に行なってもよ
い。これら複数の光書込装置700で表示され画像記録
媒体10に書き込まれる情報としては、例えばショッピ
ングモールなどにおいては、店補情報やその位置情報、
または日替わりの特売商品の広告や、割引クーポン件な
ど、単に情報を閲覧するだけでなく、その情報を持ち運
んで利用することが便利な情報などが考えられる。ま
た、病院などにこれらの光書込装置700を設置した場
合には、患者が診察カードなどを兼用する画像記録媒体
10をそれら光書込装置700にかざして、次に受ける
診察や治療、検査に関する指示や、その場所までの地図
などがある。このように、1枚もしくは複数枚の画像記
録媒体10を、異なる場所に設置された複数の光書込装
置700間で持ち運び、その場所ごとでの情報を閲覧
し、写し取る用途がある。さらには、このような情報端
末を、駅,店舗,ショッピングセンター,市役所,観光
名所,博物館,美術館など、なんらかのガイド情報を表
示する場所に設置し、ユーザが複数箇所の端末で情報を
閲覧しながら、同じ画像記録媒体に情報を写しとり、あ
るいは書き換えながら移動するようにしてもよい。
【0094】図15、図16に本発明の第8,第9実施
形態の基本構成を、図17に調光層の基本構成と原理を
示す。
【0095】図15、図16に示す光書込装置800,
900は、詳細は後述するが、画像表示画面と調光層3
02とを有する表示パネルと、その表示パネルにその表
示パネル裏面側から光を照射してその表示パネルを構成
する画像表示画面上に画像を写し出す画像表示部とを備
え、役割切換手段105は、上記表示パネルを構成する
調光層302を光散乱性と光透過性とに切り換えるもの
である。また、画像記録媒体10は、画像を表わす光の
照射と電圧との双方の刺激を受けることにより画像が書
き込まれるものであって、光書込装置800,900
は、その画像記録媒体10を上記表示パネル上に配置し
たときのその画像記録媒体10に画像書込用の電圧を印
加する電圧印加手段としてのパルス発生器301を備え
ている。さらに、調光層302は、ポリマ中にネマティ
ック液晶層が粒子状に分散した構造を有するものであ
る。
【0096】図17に示されるように、調光層302は
例えばポリマー302_1の内部に液晶のドロップ(粒
子状の液晶)302_2を分散させたものであり、一対
の透明電極302_3,302_4の間に電界を印加し
ない状態(図17(A)の状態)では液晶がランダムに
配向して全体として散乱性を示すが、電界を印加した状
態(図17(B)の状態)では液晶が特定方向に配列
し、全体として透明になるものであり、調光パネルとし
て製品化されている(例えばhttp://www.n
sg.co.jp/umu/index.html 参
照)。透過と散乱(白濁)の変化は瞬間的かつ可逆的で
ある。
【0097】図15に、液晶パネルと調光層とからなる
表示パネルにバックライトを照射してその表示パネル上
に画像を表示する光書込装置800の基本構成を示す。
【0098】この光書込装置800には、指向性バック
ライトを照射するバックライト照射部303が備えられ
ており、そのバックライト照射部303と液晶パネル3
04との間に、図17を参照して説明した調光層302
が設けられている。この実施形態では、液晶パネル30
4と調光層302との組合せが本発明にいう表示パネル
に相当し、液晶パネル304とバックライト照射部30
3との組合せが本発明にいう画像表示部に相当する。
【0099】この調光層302には、役割切換手段10
5からの特性切換電圧信号Sが入力され、この調光層3
02は、その特性切換電圧信号Sの切換えに応じて、光
散乱状態と光透過状態との間で瞬時にその光学特性質が
切り換わる。
【0100】液晶パネル304上には、バックライト照
射部303からのバックライトの照射を受けて画像が写
し出される。
【0101】またこの液晶パネル304上には、必要に
応じて画像記録媒体10が載置される。この図15で
は、液晶パネル304と画像記録媒体10が離れている
ように描かれているが、画像記録媒体10に画像を書き
込む場合は、画像記録媒体10は液晶パネル304上に
密着するように載置される。
【0102】液晶パネル304上に置かれた画像記録媒
体10には、画像の書込みにあたり、パルス発生器30
1により、書込用パルス電圧が印加される。
【0103】この構成にすると、まず画像記録媒体10
を配置しない状態で調光層302を散乱状態にしておく
ことで液晶パネル302から出力される光学パターン像
が散乱性となり直視で画像を容易に確認できる。この画
像を確認しながら、画像記録媒体10に写し取りたい状
況になった際に画像記録媒体10を液晶パネル304上
に接するように配置し、調光層302を透過状態にする
とともに画像記録媒体10に所定のパルス電圧を印加す
ることで瞬間的に画像記録媒体10に書込みを行なうこ
とができる。このような構成の場合には、画像記録媒体
10には一対の電極間に印加する電圧を供給する2ヶ所
の接続だけ、パルス発生器301との間で着脱できるよ
うにしておけばよく、書込み前後のシート着脱も容易で
ある。
【0104】図16に、プロジェクタによる第9実施形
態の光書込装置の基本構成を示す。
【0105】この光書込装置900には、プロジェクタ
501により画像が写し出されるスクリーンとして調光
層302が用いられており、図15に示す実施形態の場
合と同様、この調光層302には、役割切換手段105
からの特性切換電圧信号Sが入力され、この調光層30
2は、その特性切換電圧信号Sの切換に応じて、光散乱
状態と光透過状態との間で瞬時にその光学的性質が切り
換わる。
【0106】また、調光層302上には、画像記録媒体
10が接するように配置され、そのように配置された画
像記録媒体10には、画像の書込みにあたり、パルス発
生器301により書込用のパルス電圧が印加される。
【0107】この図16に示す構成の場合、調光層30
2自体が本発明にいう表示パネルに相当し、プロジェク
タ501が本発明にいう画像表示部に相当する。
【0108】この図16に示す構成の場合にはプロジェ
クタ501の前方適当な位置で結像するようにそのプロ
ジェクタ501の光学系を設定し、その位置に調光層3
02を配設する。画像記録媒体10を配置しない状態で
調光層302を散乱状態にしておくと、この調光層30
2がプロジェクタ501のスクリーンとして機能し、結
像像が前方散乱してその前方から光学パターン像を直視
できる。この画像を確認しながら、画像記録媒体10に
写し取りたい状況になった際に画像記録媒体10を調光
層302上に接するように配置し、調光層302を透過
状態にするとともに画像記録媒体10に所定のパルス電
圧を印加することで瞬間的に画像記録媒体10に書込み
を行なうことができる。プロジェクタ501から調光層
302までの距離を長めにとっておけば、被写界深度が
高くなり、画像記録媒体10がきちんと調光層302に
接していなくても良好な画像を写し取ることができる。
【0109】
【実施例】(実施例1)モノカラー画像記録媒体とし
て、基板にはITOをスパッタリングした125μm厚
のPETフィルムを使用し、コレステリック液晶表示層
として、正の誘電率異方性を有するネマチック液晶E8
(メルク社製)74.8部、右旋性のカイラル剤CB1
5(BDH社製)21部/R1011(メルク社製)
4.2部を界面重合法によりポリウレアカプセルとした
ものをバインダ樹脂と混合して印刷塗布した。光導電層
は、ペリレン系顔料の電荷発生層と、バインダ樹脂にト
リフェニルアミン系の正孔輸送材料を分散した電荷輸送
層によって形成した。光吸収層には厚さ約1μmの黒色
樹脂を用いた。これにより、厚さ約0.3mmでフレキ
シブル、ブルーグリーン色と透明(背景の黒色)間の色
変化を起こし、光照射による一括書込みが可能なモノカ
ラー画像記録媒体を提供できる。
【0110】装置の基本構成は図15の通りであり、上
記の光書込み型画像記録媒体への画像書込み装置とし
て、指向性バックライトと液晶パネルを用いた。指向性
バックライトには±4°の指向性をもつLEDを二次元
的に稠密配列させたものを、液晶パネルには一般的なT
N型液晶パネルを用いた。指向性バックライトと液晶パ
ネルの間に配置する調光層としては、図17に示すポリ
マー中にネマティック液晶層をドロップ状に分散させ、
これを透明電極を有する一対のフィルム基板で挟持した
フィルム(例えば日本板硝子ウムプロダクツ社のウムフ
ィルム)を用いた。
【0111】画像書込み装置に画像記録媒体を重ねない
状態で書込み装置の指向性LEDを点灯し、液晶パネル
に画像情報を入力し、調光層に電圧を印加しない散乱状
態にしておくと、液晶パネルには散乱性の画像が表示さ
れ、これを容易に目視で確認でき、ディスプレイとして
使用できた。表示された画像を画像記録媒体にコピーす
る必要が生じた時点で、液晶パネル上に画像記録媒体を
重ね、画像記録媒体の一対の電極に所望の電圧を印加す
ると同時に調光層にもこれを透過状態に変化させるに必
要な電圧を印加すると、指向性バックライトの光が散乱
することなく液晶パネルを通じて画像記録媒体の光導電
層に届き、画像信号となって画像記録媒体への印加電圧
と協調して画像記録媒体に瞬時に画像を形成できた。こ
の結果、薄型の液晶パネル1枚をディスプレイ及び書込
みパネルとして兼用でき、画像を確認しながら必要な画
像を瞬時に画像記録媒体にコピーできるシステムが可能
になった。
【0112】(実施例2)装置の基本構成は図16の通
りである。実施例1のモノカラー画像記録媒体を用い、
光書込み装置としてプロジェクタを、プロジェクタから
の投影像を確認する表示パネルとして透過−散乱可逆層
を用いた。プロジェクタとしては好ましくはデジタルマ
イクロミラーデバイスを使ったデジタル・ライト・プロ
セッシング方式が適当であるが、小型液晶パネルを使っ
た液晶方式でもよい。表示パネルとして用いる調光層に
は実施例1と同様の日本板硝子ウムプロダクツ社のウム
フィルムを使用した。
【0113】画像記録媒体を配置しない状態でプロジェ
クタを動作させ、これに画像信号を入力し、焦点を調光
層の位置に合わせておく。この状態で調光層に電圧を印
加せずに散乱状態としておくと、プロジェクタからの出
力画像は調光層で結像し、前方散乱し、前方から画像を
確認できた。表示された画像を画像記録媒体にコピーす
る必要が生じた時点で、調光層上に画像記録媒体を重
ね、画像記録媒体の一対の電極に所望の電圧を印加する
と同時に調光層にもこれを透過状態に変化させるに必要
な電圧を印加すると、プロジェクタからの光パターンが
散乱することなく画像記録媒体の光導電層に届き、画像
信号となって画像記録媒体への印加電圧と協調して画像
記録媒体に瞬時に画像を形成できた。この結果、プロジ
ェクタが一台あれば、調光層のスイッチングだけでディ
スプレイ及び書込みパネルとして兼用でき、画像を確認
しながら必要な画像を瞬時に画像記録媒体にコピーでき
るシステムが可能になった。また、一般にプロジェクタ
の被写界深度を大きめに設計しておけば、画像記録媒体
が調光層に密着していない状態でも鮮明な画像を写し取
ることが可能である。
【0114】図18は、本発明の第10実施形態の光書
込装置のブロック図である。
【0115】第10実施形態の光書込装置1000は、
詳細は後述するが、本発明にいう役割切換手段の役割は
画像表示制御部1020が担い、この画像表示制御部1
020は、画像表示画面1010に、観察用の画像と、
画像記録媒体1100(もしくは1300)への画像書
込用の画像とを切り換えて表示することにより、画像を
観察用に表示させることと、画像記録媒体1100に対
し画像を書込用に仲立ちさせることとの双方の役割を切
り換えるものである。
【0116】図18に示す光書込装置1000には、画
像が表示される画像表示画面1010が備えられてい
る。また、この光書込装置1000には、画像表示画面
1010に、閲覧用の画像(本発明にいう観察用の画像
に相当)と、画像を表わす光の照射による刺激を利用し
た画像書込みが行なわれる画像記録媒体1100への画
像書込用の画像とを切り換えて表示する画像表示制御部
1020が備えられている。ここで、画像記録媒体11
00は、画像を表わす光の照射と電圧との双方の刺激を
受けて可視画像が書き込まれる光書込型記録媒体であ
る。この光書込装置1000は、画像表示画面1010
に、閲覧用の画像と画像書込用の画像とを切り換えて表
示するものであるため、その画像記録媒体1100への
書込みにあたり、例えば閲覧用の画像よりも画像書込用
の画像の輝度やコントラストを高くする等、その画像記
録媒体1100の光感度等に見合った状態に合わせ込む
ようにして書込みを行なうことができる。また、画像記
録媒体1100の大きさ等に応じて見やすいフォントの
太さに変更すること等もできる。従って、画像記録媒体
1100に書き込まれる画像の表示品質を高めることが
できる。
【0117】また、光書込装置1000には、画像記録
媒体1100に画像書込用の電圧を印加する電圧印加部
(書込部)1030が備えられている。さらに、画像表
示制御部1020により、画像表示画面1010上に、
電圧印加部1030による画像記録媒体1100への画
像書込用の電圧印加の期間と少なくとも一部が重なる期
間だけ一時的に画像書込用の画像が表示されるように電
圧印加部1030による画像書込用の電圧の印加のタイ
ミングと、画像表示制御部1020による画像表示画面
1010上への画像書込用の画像表示タイミングとを調
整するタイミング制御部1040が備えられている。こ
のように、画像表示画面1010を閲覧用の画像から書
込用の画像に切り換えるにあたり、電圧印加時のタイミ
ングで行なうことにより、ユーザが操作子等により表示
画面を切り換える場合と比較し、ユーザの手間を削減す
ることができる。また、一般に、画像書込用の画像は、
閲覧用の画像よりも光量を上げる場合が多い。その場
合、光書込装置1000の消費電力をなるべく小さくす
るには、画像書込用の画像に切り換えている時間を短く
することが望ましい。そこで、電圧印加時にのみ、閲覧
用の画像から書込用の画像に切り換えることで光書込装
置1000の消費電力を小さく抑えることができる。
【0118】また、光書込装置1000には、画像記録
媒体1100が、画像表示画面1010に画像書込用の
画像が表示された時に、この表示された画像と同一の可
視画像の書込用にこの表示された画像からの光の照射を
受ける画像書込位置にセットされたことを検知するとと
もに、その画像記録媒体1100の特性を検知する媒体
センサ1050が備えられている。閲覧用の画像と画像
書込用の画像との切り換えを電圧印加時に行なう場合
は、書込電圧を印加する側と画面を表示する側との間で
同期を取る装置が必要となる。しかし、一般に、電圧印
加部1030は、画像記録媒体1100に装着させる
等、独立させて用いる方が使い勝手がよい。このような
場合は、閲覧用の画像と画像書込用の画像との切り換え
を電圧印加時に行なうことなく、即ち非同期のシステム
を採用する。このようにすると、システム構成が簡素化
されて低コスト化および小型化が可能となる。ここで
は、上記媒体センサ1050により、画像記録媒体11
00が画像書込位置にセットされたことを検知し、その
検知結果に基づいて、閲覧用の画像と画像書込用の画像
との切り換えを行なうことにより、上記システムを実現
することができる。
【0119】さらに、光書込装置1000には、画像表
示画面1010に画像書込用の画像が表示された時に、
この表示された画像と同一の可視画像の書込用にこの表
示された画像からの光の照射を受ける画像書込位置に配
置された後述する多層構造の画像記録媒体1300を画
像表示画面1010に表示される画像の一画素分のピッ
チよりも短い距離だけ画像に対し平行移動させる媒体移
動部1060が備えられている。画像表示制御部102
0は、画像記録媒体1300が媒体移動部1060によ
る移動を受ける毎に画像書込みのためのタイミング制御
を行なう。
【0120】また、上記画像記録媒体1300は、画像
表示画面1010に画像書込用の画像が表示された時
に、この表示された画像と同一の可視画像の書込用にこ
の表示された画像からの光の照射を受ける画像書込位置
と、書き込まれた可視画像を閲覧する書込画像閲覧位置
との間での移動が自在に支持されるものであって、上記
タイミング制御部1040は、画像記録媒体1300が
画像書込位置にあるときに、画像記録媒体1300への
画像書込みのためのタイミング制御を行なうものであ
る。画像転写方式による光書込みでは、通常オリジナル
画像を超える解像度での書込みは困難である。そこで、
詳細は後述するが、積層構造を有する画像記録媒体13
00を、媒体移動部1060により各層毎に少しズラし
て画像を高解像度用の画像に変更した後、書き込むこと
で、見かけ上の画像をオリジナルの画像よりも高解像度
とすることができる。これは、画像表示画面1010と
してTFT等の、配線やTFT部分等光の透過しない部
分がある表示デバイスを用いる場合、特に有効な手段で
ある。
【0121】さらに、光書込装置1000には、画像デ
ータを受信する画像受信部1070が備えられている。
ここで、上記画像表示制御部1020は、画像表示画面
1010に、画像受信部1070で受信された画像デー
タに基づく閲覧用の画像および画像書込用の画像を表示
するものである。また、この光書込装置1000には、
画像表示制御部1020により、画像表示画面1010
に、画像受信部1070により受信された画像データに
基づく画像書込用の画像が表示された場合に、課金デー
タを記録する課金データ記録部1080と、その課金デ
ータ記録部1080により記録された課金データを送信
する課金データ送信部1090とが備えられている。こ
のようにすると、画像記録媒体への書込時にのみ有料コ
ンテンツを表示させることができ、デジタル加工が困難
なコンテンツ配信システムを構築することができる。
【0122】図19は、図1に示す画像表示画面を示す
図である。
【0123】図19(a)には、光書込装置1000を
構成する表示デバイス1002に備えられた画像表示画
面1010が示されている。この画像表示画面1010
上には、閲覧用の画像1010aが表示されている。ま
た、表示デバイス1002には、操作子群1002aが
備えられている。一方、図19(b)には、操作子群1
002aの操作により画像書込用の画像1010bに切
り換えられた状態の画像表示画面1010が示されてい
る。また、表示デバイス1002の端部に備えられたヒ
ンジ部1003で保持された画像記録媒体1100も示
されている。この画像記録媒体1100には、画像書込
用の画像1010bが書き込まれた(転写された)可視
画像1100aが示されている。
【0124】画像記録媒体1100に可視画像1100
aを書き込む場合は、ユーザは、操作子群1002aを
操作して、閲覧用の画像1010aから画像書込用の画
像1100bに切り換える。例えば、閲覧用の画像10
10aよりも画像書込用の画像1010bの輝度やコン
トラストを高く設定したり、画像記録媒体1100に可
視画像1100aが書き込まれた場合を想定して見やす
いフォントの太さに変更する。このようにして、画像記
録媒体1100の光感度等に合わせ込むようにしてお
き、その画像記録媒体1100に可視画像1100aを
書き込む。
【0125】尚、画像記録媒体1100の特性に見合っ
て変更する表示特性としては、画面光量、表示スピー
ド、表示タイミング(インターレース、プログレッシブ
シーケンス等)、濃度、階調、階調表現方法、色数、色
調、表示サイズ、反射率、フォントサイズ、画像方向、
ネガポジ反転、2アップ4アップ等の複数画面表示があ
る。具体的な応用例としては、画像記録媒体1100が
2値であるにもかかわらず、画像表示画面1010が多
階調表示されていると、その画像記録媒体1100の可
視画像1100aの、2値かスレッショルド近辺におけ
る濃度画像の見栄えが悪くなる。そこで、画像記録媒体
1100の可視画像1100aを見やすい画像にするた
めに、書き込みを行なう前に2値化しておく。この時、
2値のレベルを画像記録媒体1100の細かな特性に合
わせることにより、さらに見やすい画像が得られる。若
しくは、多階調表示方式を濃度方式から面積階調方式に
画像を変更することで画像記録媒体1100に適した画
像を形成することができる。このようにして、画像記録
媒体1100の表示品質を向上させることができる。
【0126】図20は、閲覧用の画像と画像書込用の画
像との切り換えを、信号線を経由して電圧印加時に行な
う様子を示す図である。
【0127】図20には、図19に示す画像表示画面1
010,画像記録媒体1100,ヒンジ部1003に加
えて、電圧印加部1030(図18参照)および同期信
号線1031が示されている。電圧印加部1030は、
画像記録媒体1100に装着される。また、電圧印加部
1030と画像表示画面1010は同期信号線1031
で接続される。ここでは、図18に示す画像表示制御部
1020により、画像表示画面1010上に、電圧印加
部1030による画像記録媒体1100への画像書込用
の電圧印加の期間と少なくとも一部が重なる期間だけ一
時的に画像書込用の画像が表示されるように電圧印加部
1030による画像書込用の電圧の印加のタイミング
と、画像表示制御部1020による画像表示画面101
0上への画像書込用の画像表示タイミングとをタイミン
グ制御部1040で調整し、画像表示画面1010と電
圧印加部1030とのやり取りを同期信号線1031を
経由して行なう。これにより、画像記録媒体1100へ
の書込みにあたり、電圧印加時のみ自動的に画像表示画
面1010を、閲覧用の画像1010aから書込用の画
像1010bへと切り換える。このようにすると、ユー
ザによる画像表示画面1010の切り換えの手間もな
く、画像記録媒体1100の表示品質(反射率、コント
ラスト、フォントの太さ等)を向上させることができ
る。
【0128】一般に、画像書込用の画像1010bは、
閲覧用の画像1010aよりも光量を上げる場合が多
く、その場合、消費電力も大きくなる。そこで、光書込
装置1000の消費電力をなるべく小さく抑えるため
に、画像書込用の画像1010bに切り換えている時間
を短くすることが好ましい。ここでは、電圧印加時にの
み、閲覧用の画像1010aから書込用の画像1010
bに切り換えることで消費電力を小さく抑えることがで
きる。
【0129】図21は、閲覧用の画像と画像書込用の画
像との切り換えを、無線を経由して電圧印加時に行なう
様子を示す図である。
【0130】図21には、画像記録媒体1100に装着
された電圧印加部1030上に設けられた無線部103
2aと、表示デバイス1002上に設けられた無線部1
032bが示されている。これら無線部1032a,1
032bを経由して、電圧印加時にのみ自動的に画像表
示画面1010を、閲覧用の画像1010aから書込用
の画像1010bへと切り換えてもよい。
【0131】図22は、無線を経由して画像切り換えを
行なうためのプログラムのシーケンスを示す図である。
【0132】最初の時点では、画像表示画面1010は
閲覧用の画像1010aの状態にある。また、画像記録
媒体1100は画像表示画面1010上に重ねられてい
るものとする。先ず、ステップS1において、図示しな
い書込電圧印加スイッチをオンしてステップS2に進
む。ステップS2では、書込部側である電圧印加部10
30に設けられた無線部1032aからデバイス画像切
換信号を発信する。
【0133】ステップS3では、デバイス画像切換信号
を無線部1032bで受信してステップS4に進む。ス
テップS4では、このデバイス画像切換信号により、画
像表示画面1010を閲覧用の画像1010aから書込
用の画像1010bに切り換える。さらにステップS5
において、書込用の画像1010bに切り換えたことを
示すデバイス画像表示切換済み信号を無線部1032b
から発信する。
【0134】ステップS6では、無線部1032bから
発信されたデバイス画像表示切換済み信号を無線部10
32aで受信する。さらにステップS7において、電圧
印加部1030で書込電圧を画像記録媒体1100に印
加する。次にステップS8に進み、書込電圧印加終了信
号を無線部1032aから発信する。
【0135】ステップS9では、書込電圧印加終了信号
を無線部1032bで受信してステップS10に進む。
ステップS10では、画像表示画面1010を閲覧用の
画像1010aに切り換えてこのシーケンスを終了す
る。
【0136】図23は、閲覧用の画像と画像書込用の画
像との切り換えを、画像表示画面上に画像記録媒体がセ
ットされた時点で行なう様子を示す図である。
【0137】図23には、画像記録媒体1100が、画
像表示画面1010に画像書込用の画像1010bが表
示された時に、この表示された画像1010bと同一の
可視画像の書込用にこの表示された画像1010bから
の光の照射を受ける画像書込位置にセットされたことを
検知するとともに、その画像記録媒体1100の特性を
検知する媒体センサ1050が示されている。ここで
は、電圧印加部1030は画像記録媒体1100に装着
させており、上記媒体センサ1050により、画像記録
媒体1100が画像書込位置にセットされたことを検知
し、その検知結果に基づいて、閲覧用の画像1010a
と画像書込用の画像1010bとの切り換えを行なう。
このようにすることにより、同期を取ることにより電圧
印加時に閲覧用の画像1010aと画像書込用の画像1
010bとの切り換えを行なう場合と比較し、構成が簡
素化されて低コスト化および小型化が可能となる。
【0138】図24は、図23に示す媒体センサの検知
結果に基づいて、画像切り換えを行なうためのプログラ
ムのシーケンスを示す図である。
【0139】先ず、ステップS21において、画像記録
媒体1100を画像表示画面1010にセットする。次
に、ステップS22において、画像記録媒体1100が
画像表示画面1010にセットされたことを媒体センサ
1050で検知し、その媒体センサ1050から媒体セ
ンサ信号を出力する。さらに、ステップS23に進み、
その媒体センサ信号を図18に示すタイミング制御部1
020を経由して画像表示制御部1020で受信してス
テップSS24に進む。ステップS24では、画像表示
画面1010を書込用の画像1010bに切り換える。
ここで、ステップS25において、電圧印加部1030
から書込電圧が画像記録媒体1100に印加される。印
加された書込電圧による書込みが終了した時点で、ステ
ップS26において、画像記録媒体1100を画像表示
画面1010から取り外す。さらにステップS27にお
いて、媒体センサ1050の媒体センサ信号をオフして
ステップS28に進む。ステップS28では、画像表示
画面1010を閲覧用の画像1010aに切り換えてこ
のシーケンスを終了する。
【0140】図25は、画像記録媒体の構造を示す断面
図である。
【0141】図25には、発光画像パターンからなる画
像書込用の画像1010bが形成された画像表示画面1
010上に、画像記録媒体1100が載置されている。
この画像記録媒体1100は、上から順次、ベース基板
1101,透明電極1102,反射率変化素子110
3,感光体層1104,透明電極1105,ベース基板
1106が積層されてなる構造を有する。一般に、画像
記録媒体としては、この画像記録媒体1100のよう
に、感光体層1104による抵抗値の変化を利用して、
画像表示画面1010の画像1010bが表わす光量パ
ターンを電圧の分布パターンに変化する、その電圧によ
り表示反射率が変化する媒体(デバイス)が好ましい。
このような構造だと、自己書換型の画像記録媒体と比較
し、電極を構成する微細パターンが不要なため、製造コ
ストが安価で済む。
【0142】図26は、画像記録媒体における各領域を
示す図である。
【0143】図26に示す画像記録媒体1100には、
書込用の画像1010bが表示されるアナログ情報書換
可能領域1110と、前述した媒体センサ1050によ
り検知される媒体特性検知領域1120と、画像書込時
(転写時)に書き込みが不可能な書込不可能領域113
0とが備えられている。この書込不可能領域1130に
は、デジタル情報書込可能領域1140が設けられてい
る。また、画像記録媒体1100の種類が複数になった
場合には、それら画像記録媒体1100の種類を認識す
る必要がある。そこで、書込不可能領域1130の一部
に識別用のマーキング(記号やバーコード)1150を
施したり、内蔵メモリ1160を備えその内蔵メモリ1
160内に必要な情報を記録させたりする。内蔵メモリ
1160としては、通常のICメモリを用いる場合と、
画像記録媒体1100自体のメモリ性を利用して、その
画像記録媒体1100自体に情報を記録させる場合とが
ある。さらに、光書込装置1000の機種が特定できな
い場合には、電圧印加部1030に、その光書込装置1
000に備えられた画像表示画面1010の表示状態を
検知するセンサ(図示せず)を備えることで、表示画像
を調整することができる。また、画像記録媒体1100
に一旦書き込みを行ない、書き込まれた画像をそのセン
サで取り込みフィードバックすることで最終的に書込用
の画像に切り換える方法もある。いずれの場合も電圧印
加部1030にこれらの情報を読み込むための機能やセ
ンサが組み込まれる。このように、閲覧用の画像101
0aから書込用の画像1010bへの切り換えにあた
り、画像記録媒体1100のサイズや感度特性等の情報
が必要となるが、これらの情報を画像記録媒体1100
側に記録することで、画像記録媒体1100の種類が変
わっても適切な書込用の画像1010bに変更して書き
込みを行なうことが可能となる。
【0144】次に、画像記録媒体への画像の書き込みを
行なうためのプログラムのシーケンスについて説明す
る。
【0145】図27は、画像記録媒体の特性に合わせ
て、画像記録媒体に画像を書き込むためのプログラムの
シーケンスを示す図である。
【0146】先ず、ステップS31において、画像記録
媒体1100を光書込装置1000へセットする。次い
で、ステップS32において、光書込装置1000によ
り画像記録媒体1100の種類を認識する。さらに、ス
テップS33において、光書込装置1000を構成する
表示デバイス1002と画像記録媒体1100の特性フ
ァイルより書込時の表示特性を算出してステップS34
に進む。
【0147】ステップS34では、画像表示画面101
0へ画像記録媒体1100をセット、若しくは書込電圧
印加スイッチをオンすると同時に、画像表示画面101
0を、算出した表示特性に切り換える。ステップS35
では、必要に応じて所望の書込情報も画像記録媒体11
00に書き込む。さらにステップS36において、画像
表示画面1010を閲覧用の画像1010aに切り換え
てこのシーケンスを終了する。
【0148】図28は、閲覧用の画像特性に合わせて、
画像記録媒体に画像を書き込むためのプログラムのシー
ケンスを示す図である。
【0149】先ず、ステップS41において、画像記録
媒体1100を光書込装置1000へセットする。次い
で、ステップS42において、光書込装置1000によ
り画像記録媒体1100の種類を認識する。さらに、ス
テップS43において、閲覧者の指示、若しくは自動的
に書込時の表示形式を算出してステップS44に進む。
【0150】ステップS44では、書込電圧印加スイッ
チをオンすると同時に、画像表示画面1010を、算出
した表示特性に切り換える。ステップS45では、必要
に応じて所望の書込情報も画像記録媒体1100に書き
込む。さらにステップS46において、画像表示画面1
010を閲覧用の画像1010aに切り換えてこのシー
ケンスを終了する。
【0151】図29は、表示デバイスがPC(パーソナ
ルコンピュータ)の場合に、そのPCの画像を画像記録
媒体に書き込むためのプログラムのシーケンスを示す図
である。
【0152】先ず、ステップS51において、光書込装
置1000で画像記録媒体1100の種類を認識する。
次に、ステップS52において、PC側で画像記録媒体
1100と表示デバイスの特性ファイルを検索する。さ
らに、ステップS53において、画像記録媒体1100
と表示デバイスの特性ファイルから表示特性を算出して
ステップS54に進む。
【0153】ステップS54では、必要に応じて書込条
件を設定後、表示変更ソフトウェアを待機させる。ステ
ップS55では、図示しない外部スイッチより書込信号
を受信する。さらにステップS56において、画像表示
画面1010を書込用の表示に変更するとともに、書込
部(電圧印加部1030)に書込同期パルスを発信す
る。次いで、ステップS57において、画像表示画面1
010を、書込時間経過後、閲覧用の画像1010aに
切り換えてこのシーケンスを終了する。表示デバイスが
PCのような演算機能を持つ場合は、このように画像調
整機能をPC側に持たせると、光書込装置1000の機
能を低減することができる。
【0154】図30は、演算機能を持たない表示デバイ
スの場合、その表示デバイスの画像を画像記録媒体に書
き込むためのプログラムのシーケンスを示す図である。
【0155】先ず、ステップS61において、書込部で
画像記録媒体1100の種類を認識する。次に、ステッ
プS62において、光書込装置1000で画像記録媒体
1100と表示デバイス1002の特性ファイルを検索
する。さらに、ステップS63において、画像記録媒体
1100と表示デバイス1002の特性ファイルから表
示特性を算出する。
【0156】ステップS64では、必要に応じて書込条
件を設定後、表示変更ソフトウェアを待機させる。ステ
ップS65では、図示しない外部スイッチより書込信号
を受信する。さらにステップS66において、表示デバ
イス1002の表示ドライバへ書込用表示特性信号を発
信し、画面を書込用の表示に変更するとともに、書込駆
動信号を発生させる。次いで、ステップS67におい
て、画像表示画面1010を、書込時間経過後、閲覧用
の画像1010aに切り換えるための信号を送り、この
シーケンスを終了する。このように、演算機能を持たな
い、若しくは画像特性を変更できない表示デバイス10
02を用いる場合は、演算機能を書込部に持たせて書込
信号の電圧波形を変更するようにする。
【0157】図31は、図18に示す媒体移動部の断面
を示す図である。
【0158】図31には、ELパネル等の表示デバイス
2に載置された媒体移動部1060が示されている。ま
た、表示デバイス1002上には、照射エリア制限用お
よび焦点合わせ用の結像光学シート1200が載置され
ており、その結像光学シート1200上に後述する多層
構造の画像記録媒体1300が載置されている。画像記
録媒体1300には、電圧印加部1030が装着されて
いる。媒体移動部1060は、画像記録媒体1300
を、表示デバイス1002に備えられた画像表示画面1
010に表示される画像の一画素分のピッチよりも短い
距離L(1/nピッチ)だけ画像に対し平行移動させ
る。
【0159】図32は、図31に示す媒体移動部の構造
を示す図である。
【0160】媒体移動部1060には、ステッピングモ
ータ1061と、駆動ゴムロール1062と、支持ゴム
ロール1063と、支持スライドレール1064とが備
えられている。画像記録媒体1300は、支持スライド
レール1064に載置され、ステッピングモータ106
1を介して駆動ゴムロール1062により支持ゴムロー
ル1063で支持されながらA方向に自在に移動する。
【0161】図33は、多層構造の画像記録媒体の断面
を示す図である。
【0162】この画像記録媒体1300は、上下にベー
ス基板1301,1307を備え、それらベース基板1
301,1307の間に、透明電極1302,反射率変
化素子1303,感光体層1304,透明電極130
5,絶縁層1306からなる層がN層積層されてなる構
成である。
【0163】前述したように、画像転写方式による光書
込みでは、通常オリジナル画像を超える解像度での書き
込みは困難である。そこで、上記画像記録媒体1300
を用いて、媒体移動部1060により各層毎に少しズラ
して画像を高解像度用の画像に変更しながら書き込むこ
とで、見かけ上の画像をオリジナルの画像よりも高解像
度とすることができる。
【0164】図34は、図33に示す画像記録媒体に高
解像度に光書込みを行なうためのプログラムのシーケン
スを示す図である。
【0165】先ず、ステップS71において、書き込む
画像を画像表示画面1010に表示させる。その時、オ
リジナル画像の情報(解像度)を取り込んでおく。次
に、ステップS72において、焦点深度の補正と、高解
像度用に照射エリアを制限する光学補正シート(結像光
学シート1200)を表示デバイス1002上にセット
する。さらに、ステップS73において、画像記録媒体
1300をセットする。
【0166】次にステップS74に進み、画像記録媒体
1300の種類(層構造)および媒体移動部1060に
よる移動を図示しないセンサで検知する。ステップS7
5では、書込印加スイッチのオンにより多層構造の第1
層目に書き込む。さらにステップS76において、第1
層目への書き込み終了後、媒体移動部1060を1/n
ピッチだけ移動する。次いで、ステップS77におい
て、自動的に多層構造の第2層目に書き込む。ステップ
S78では、第2層目への書き込み終了後、媒体移動部
1060を1/nピッチだけ移動する。ステップS79
では、第3層目から第N層目までの書込みを上述したよ
うにして繰り返し行なう。ステップS80において、N
層までの書込みが終了した時点でこのシーケンスを終了
する。このように、多層構造の画像記録媒体では、一般
的に配線間やTFT部分は光が透過しないことから、書
き込む位置をズラして複数回(ここではN回)書き込む
ことで見かけ上の解像度を上げることができる。尚、こ
こでは、画像記録媒体1300を移動させる手段とし
て、ステッピングモータ1061,駆動ゴムロール10
62,支持ゴムロール1063,支持スライドレール1
064を備えた媒体移動部1060で説明したが、これ
以外に、ソレノイドや振動デバイスを用いた媒体移動部
で画像記録媒体1300を移動させてもよい。
【0167】図35は、4枚の画像記録媒体が折り畳ま
れた状態で光書込装置上に載置された状態を示す図、図
36は、図35に示す4枚の画像記録媒体が広げられた
状態を示す図である。
【0168】図35には、4つの画像記録媒体1100
_1,1100_2,1100_3,1100_4が折
り畳まれた状態で、光書込装置1000を構成する表示
デバイス1002の画像表示画面1010上に載置され
ている。これら4つの画像記録媒体1100_1,11
00_2,1100_3,1100_4は、折り畳み機
能を有するヒンジ部1003_1,1003_2で保持
されている。一方、図36には、ヒンジ部1003_
1,1003_2を介して4つの画像記録媒体1100
_1,1100_2,1100_3,1100_4が広
げられて大画面が実現された状態が示されている。この
ように、画像記録媒体1100_1,1100_2,1
100_3,1100_4をヒンジ部1003_1,1
003_2を介して大画面表示を可能せしめるととも
に、そのヒンジ部1003_1,1003_2で折り畳
むことで1/4の大きさにすることができるため、携帯
性を向上させることができる。ここで、4つの画像記録
媒体1100_1,1100_2,1100_3,11
00_4に画像を書き込む場合は、折り畳んだ状態で各
画像記録媒体1100_1,1100_2,1100_
3,1100_4に順次書き込むことができる。折り畳
んだ状態では表示デバイス1002側からみて1枚目
(画像記録媒体1100_1)より4枚目(画像記録媒
体1100_4)の方が光量が低下するため、各画像記
録媒体1100_1,1100_2,1100_3,1
100_4毎に書き込みの光量等の表示特性を最適化す
ることが必要である。
【0169】また、このような折り畳み方式を採用する
と、各画像記録媒体1100_1,1100_2,11
00_3,1100_4毎に表示の向きを変更しないと
開いた時点で1つの画像が形成できない。そこで、各画
像記録媒体1100_1,1100_2,1100_
3,1100_4に書き込むタイミング毎に画像の向き
と表示特性を切り換えて画像変換して書き込むことで表
示デバイス1002のみでは不可能な大画面一括表示が
可能となる。
【0170】図37は、図36に示す4枚の画像記録媒
体が画像変換されて一括表示された状態を示す図であ
る。
【0171】図37(a)には、4枚の画像記録媒体1
100_1,1100_2,1100_3,1100_
4からなる一括表示された大画面が示されている。一
方、図37(b)には、これら画像記録媒体1100_
1,1100_2,1100_3,1100_4を実現
するための書込画像A,B,C,Dが示されている。光
書込装置1000では、このような画像A,B,C,D
に変換して画像記録媒体1100_1,1100_2,
1100_3,1100_4に書き込むことにより、見
開き状態で閲覧した時に適した向きの画像にしている。
このようにして、大画面を閲覧することができる。
【0172】図38は、図37に示す4枚の画像記録媒
体からなる一括表示された大画面を得るためのプログラ
ムのシーケンスを示す図である。
【0173】先ず、ステップS81において、折畳式の
画像記録媒体1100_1,1100_2,1100_
3,1100_4をセットする。次に、ステップS82
において、最上層の画像記録媒体1100_1にのみ書
込電圧を印加する。さらに、ステップS73において、
上から2層目の画像記録媒体1100_2の見開き時の
表示方向に画像表示画面1010の画像を変更する。ス
テップS84では、画像記録媒体1100_2にのみ書
込電圧を印加する。
【0174】さらに、ステップS85において、上から
3層目の画像記録媒体1100_3の見開き時の表示方
向に画像表示画面1010の画像を変更し、ステップS
86において、画像記録媒体1100_3にのみ書込電
圧を印加する。
【0175】次いで、ステップS87において、上から
4層目の画像記録媒体1100_4の見開き時の表示方
向に画像表示画面1010の画像を変更する。さらに、
ステップS88において、画像記録媒体1100_4に
のみ書込電圧を印加する。その後、ステップS89にお
いて、書込み終了を受けてこのシーケンスを終了する。
尚、ここでは、4枚の画像記録媒体の例で説明したが、
4枚の画像記録媒体よりもさらに多数枚の画像記録媒体
であってもよい。また、この時、複数枚の画像記録媒体
を1つの書込部で共有することも可能である。
【0176】ビジネス的な応用例としては、デジタルコ
ンテンツに関するものがある。従来の新聞、雑誌、本に
代表される紙への印刷によるアナログ記録媒体による配
信は、紙を流通させるものであるため、流通コストや時
間がかかるという問題がある。それに対して、電子配信
で直接デジタル情報をユーザに送る方式が試みられてい
るが、PC上での新聞、雑誌、本の閲覧はユーザにとっ
て快適ではなく、発信者側もデジタルコンテンツの再配
信や二次利用の危険性に対して、さまざまなセキュリテ
ィを行なう必要があり普及の妨げとなっている。一方、
FAXや紙へのプリンティングは紙の消費、使用後の廃
棄の手間がかかり、家庭向けの導入の妨げになってい
る。
【0177】そこで、閲覧方法として書き換え可能な、
上述した画像記録媒体を用いることで、配信はデジタル
で行ない、閲覧にはアナログ変換後の画像記録媒体で閲
覧可能とすることにより、デジタル配信の低コストと速
さのメリット、ユーザの閲覧段階ではデジタル的な加工
が困難であることによる二次使用の危険性の回避、およ
び紙を消費しないという閲覧環境を同時に実現すること
ができる。この場合のビジネスフローとなるデジタルー
アナログコンテンツ配信システムについて、図39を参
照して説明する。
【0178】図39は、デジタルーアナログコンテンツ
配信システムのプログラムのシーケンスである。
【0179】ここでは、コンテンツ発信元からユーザに
画像記録媒体と書込部が無料で配布される。また、ユー
ザとコンテンツ発信元との間には、課金システムが構築
される。ユーザは、コンテンツ発信元から所望の画像デ
ータを図1に示す画像受信部1070で受信し、その所
望の画像が表示された場合に課金データ記録部1080
に課金データを記録し、記録された課金データを課金デ
ータ送信部1090からコンテンツ発信元に向けて送信
する。
【0180】先ず、ユーザによる発信依頼(ステップS
91)が、デジタルコンテンツ作製者であるコンテンツ
発信元に送られる(ステップS92)。コンテンツ発信
元では、必要な部分をアナログ出力専用画像フォーマッ
トに変換する(ステップS93)。さらに、アナログ出
力可能な機器のIPキーを付加する(ステップS9
4)。次いで、インターネット配信を行なう(ステップ
S95)。ユーザはこのインターネット配信を受信する
(ステップS96)。さらに、ユーザは画像記録媒体へ
アナログ出力する(ステップS97)。このようにし
て、ユーザは書込部により所望の画像データを画像記録
媒体に記録する。尚、画像記録媒体は再利用することが
できる(ステップS98)。
【0181】図40は、図39に示す配信システムにお
ける画像記録媒体への任意書込みのプログラムのフロー
チャートである。
【0182】先ず、ステップS101において、アナロ
グ出力専用画像フォーマットファイルを受信する。次
に、ステップS102において、内容の概要、目次等の
無料情報を表示する。さらに、ステップS103におい
て、画像記録媒体への出力(書込み)の可否を判定す
る。画像記録媒体への出力を行なわないと判定した場合
は、ステップS108に進みこのシーケンスを終了す
る。一方、画像記録媒体への出力を行なうと判定した場
合は、ステップS104において書込みの承認を行な
う。ここで、ステップS107において、出力を実施す
る旨の情報(課金データ)を記録してステップS101
に戻る。ステップS104において全ての書込みの承認
が行なわれると、ステップS105において、画像記録
媒体へアナログを出力(書込み)する。尚、画像記録媒
体は再利用することができる(ステップS106)。
【0183】図41は、図39に示す配信システムにお
ける画像記録媒体への自動書込みのプログラムのフロー
チャートである。
【0184】先ず、ステップS111において、アナロ
グ出力専用画像フォーマットファイルを受信する。次
に、ステップS112において、出力装置(光書込装
置)のIPとIDを確認する。さらに、ステップS11
3において、画像記録媒体へアナログ出力(書込み)す
る。ステップS114において、ユーザは受信された画
像を閲覧する。さらに、ステップS115において、画
像記録媒体を光書込装置に再セットする。このようにし
て、画像記録媒体への自動書込みを行なう。
【0185】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
画像の目視による観察における光散乱性と、画像記録媒
体への画像の書込みにおける光透過性という、光学的に
相異なる特性が求められる点を解決するとともに、その
画像記録媒体に書き込まれる画像の表示品質を高めるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光書込み型画像記録媒体の基本構成を示す図で
ある。
【図2】光書込み型画像記録媒体に液晶パネルで書込む
方式の構成図である。
【図3】光書込み型画像記録媒体にプロジェクタで書込
む方式の構成図である。
【図4】本発明の第1実施形態の光書込装置から第6実
施形態の光書込装置までを含む基本構成を表わすブロッ
ク図である。
【図5】本発明の第1実施形態の光書込装置が画像観察
用の姿勢に切り換えられた状態を示す図である。
【図6】図5に示す光書込装置が画像書込用の姿勢に切
り換えられた状態を示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態の光書込装置が画像観察
用の姿勢に切り換えられた状態を示す図である。
【図8】図7に示す光書込装置が画像書込用の姿勢に切
り換えられた状態を示す図である。
【図9】本発明の第3実施形態の光書込装置の構成断面
図である。
【図10】本発明の第4実施形態の光書込装置の構成断
面図である。
【図11】本発明の第5実施形態の光書込装置の構成断
面図である。
【図12】本発明の第6実施形態の光書込装置の構成断
面図である。
【図13】本発明の第7実施形態の光書込装置の斜視図
である。
【図14】図13に示す光書込装置がネットワークに組
み込まれた一例を示す図である。
【図15】本発明の第8実施形態の光書込装置の基本構
成を示す図である。
【図16】本発明の第9実施形態の光書込装置の基本構
成を示す図である。
【図17】調光層の基本構成を示す図である。
【図18】本発明の第10実施形態の光書込装置のブロ
ック図である。
【図19】図1に示す画像表示画面を示す図である。
【図20】閲覧用の画像と画像書込用の画像との切り換
えを、信号線を経由して電圧印加時に行なう様子を示す
図である。
【図21】閲覧用の画像と画像書込用の画像との切り換
えを、無線を経由して電圧印加時に行なう様子を示す図
である。
【図22】無線を経由して画像切り換えを行なうための
プログラムのシーケンスを示す図である。
【図23】閲覧用の画像と画像書込用の画像との切り換
えを、画像表示画面上に画像記録媒体がセットされた時
点で行なう様子を示す図である。
【図24】図23に示す媒体センサの検知結果に基づい
て、画像切り換えを行なうためのプログラムのシーケン
スを示す図である。
【図25】画像記録媒体の構造を示す断面図である。
【図26】画像記録媒体における各領域を示す図であ
る。
【図27】画像記録媒体の特性に合わせて、画像記録媒
体に画像を書き込むためのプログラムのシーケンスを示
す図である。
【図28】閲覧用の画像特性に合わせて、画像記録媒体
に画像を書き込むためのプログラムのシーケンスを示す
図である。
【図29】表示デバイスがPC(パーソナルコンピュー
タ)の場合に、そのPCの画像を画像記録媒体に書き込
むためのプログラムのシーケンスを示す図である。
【図30】演算機能を持たない表示デバイスの場合、そ
の表示デバイスの画像を画像記録媒体に書き込むための
プログラムのシーケンスを示す図である。
【図31】図18に示す媒体移動部の断面を示す図であ
る。
【図32】図31に示す媒体移動部の構造を示す図であ
る。
【図33】多層構造の画像記録媒体の断面を示す図であ
る。
【図34】図33に示す画像記録媒体に高解像度に光書
込みを行なうためのプログラムのシーケンスを示す図で
ある。
【図35】4枚の画像記録媒体が折り畳まれた状態で画
像表示装置上に載置された状態を示す図である。
【図36】図35に示す4枚の画像記録媒体が広げられ
た状態を示す図である。
【図37】図36に示す4枚の画像記録媒体が画像変換
されて一括表示された状態を示す図である。
【図38】図37に示す4枚の画像記録媒体からなる一
括表示された大画面を得るためのプログラムのシーケン
スを示す図である。
【図39】デジタルーアナログコンテンツ配信システム
のプログラムのシーケンスである。
【図40】図39に示す配信システムにおける画像記録
媒体への任意書込みのプログラムのフローチャートであ
る。
【図41】図39に示す配信システムにおける画像記録
媒体への自動書込みのプログラムのフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1,100,200,300,400,500,60
0,700,800,900,1000 光書込装置 2 ホストコンピュータ 3 記憶装置 4 ローカルエリアネットワーク 10,1100,1100_1,1100_2,110
0_3,1100_4,1300 画像記録媒体 20 液晶パネル 21 液晶層 30 パルス発生器 40 プロジェクタ 101 画像受信部 102,701 画像表示画面 103 光照射部 104 媒体位置検出センサ 105 役割切換手段 106 電圧印加手段 108 表示画面制御部 109 光学条件制御部 110 機械的配置制御部 120 部材 130 ヒンジ部 140 筐体 150 コネクタ部 201,402 2次元レンズアレイ 202 支持部材 301 パルス発生器 302 調光層 302_1 ポリマー 302_2 液晶のドロップ(粒子状の液晶) 302_3,302_4 透明電極 303 バックライト照射部 304 液晶パネル 305 調光層切換部 403 バックライト 501 プロジェクタ 502 電圧―調光層切換同期制御部 601 媒体位置検出センサ 601a 赤外線発光部 601b 赤外線受光部 602 パターン比較部 702 送受信部 703 画像表示制御手段 704 トレイ 1002 表示デバイス 1002a 操作子群 1003,1003_1,1003_2 ヒンジ部 1010 画像表示画面 1010a 閲覧用の画像 1010b 画像書込用の画像 1020 画像表示制御部 1030 電圧印加部(書込部) 1031 同期信号線 1032a,1032b 無線部 1040 タイミング制御部 1050 媒体センサ 1060 媒体移動部 1061 ステッピングモータ 1062 駆動ゴムロール 1063 支持ゴムロール 1064 支持スライドレール 1070 画像受信部 1080 課金データ記録部 1090 課金データ送信部 1100a 可視画像 1101,1106,1301,1307 ベース基板 1102,1105,1302,1305 透明電極 1103 反射率変化素子 1104,1304 感光体層 1110 アナログ情報書換可能領域 1120 媒体特性検知領域 1130 書込不可能領域 1140 デジタル情報書込可能領域 1150 マーキング 1160 内蔵メモリ 1200 結像光学シート 1303 反射率変化素子 1306 絶縁層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 泰則 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 三田 恒正 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 荒木 雅昭 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 氷治 直樹 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 Fターム(参考) 2H088 EA12 GA02 GA03 GA04 GA17 HA08 HA28 HA29 JA05 JA09 JA13 JA14 JA17 JA22 MA03 2H091 FA15Y FA41Z HA07 LA11 LA17 MA10 2H092 JA24 LA02 LA12 NA01 NA07 NA29 PA06 PA07 PA13 QA07 QA09 QA10 QA11 QA13 RA05 5C051 AA02 CA06 DA06 DB02 DB08 DB28 DC02 DC05 DC07 DE02 DE26 FA00 5C062 AA01 AA35 AB01 AB20 AB22 AB25 AB33 AB38 AC04 AC05 AC34 AC66 AD06 AE15 BD00

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像が表示される画像表示画面と、 前記画像表示画面に、画像を観察用に表示させること
    と、画像を表わす光の照射により画像が書き込まれる画
    像記録媒体に対し画像を書込用に仲立ちさせることとの
    双方の役割を、切換自在に担わせる役割切換手段とを備
    えたことを特徴とする光書込装置。
  2. 【請求項2】 前記役割切換手段は、前記画像表示画面
    上での画像の光学的性質を相互に異なる性質に切り換え
    ることにより、前記双方の役割を切り換えるものである
    ことを特徴とする請求項1記載の光書込装置。
  3. 【請求項3】 制御信号に応じて可逆的に光散乱性と光
    透過性とに切り換わる調光層を有し、 前記役割切換手段は、前記調光層を光散乱性と光透過性
    とに切り換えることにより、前記画像表示画面上での画
    像の光学的性質を切り換えるものであることを特徴とす
    る請求項2記載の光書込装置。
  4. 【請求項4】 画像信号に応じた光学パターンを生成す
    る透過型表示パネルを備え、前記調光層が前記透過型表
    示パネル前面に配備されて前記画像表示画面を構成する
    ものであって、さらに、前記透過型表示パネルに、該透
    過型表示パネル背面側から指向性の光を照射するバック
    ライトを備えたことを特徴とする請求項3記載の光書込
    装置。
  5. 【請求項5】 画像信号に応じた光学パターンを生成す
    る透過型表示パネルを備え、前記調光層が前記透過型表
    示パネル前面に該透過型表示パネルとは離間して配備さ
    れて前記画像表示画面を構成するものであって、さら
    に、前記透過型表示パネルと前記調光層との間に前記透
    過型表示パネル上の光学パターンを前記調光層に結像す
    る2次元レンズアレイを備えたことを特徴とする請求項
    3記載の光書込装置。
  6. 【請求項6】 前記画像記録媒体は、画像を表わす光の
    照射と電圧との双方の刺激を受けて画像が書き込まれる
    ものであって、 前記画像記録媒体に画像書込用の電圧を印加する電圧印
    加手段を備え、 前記役割切換手段は、前記調光層を、前記電圧印加手段
    により前記画像記録媒体に画像書込用の電圧が印加され
    るタイミングとの間で調整されたタイミングで光透過性
    に遷移させてその後再び光散乱性に遷移させるものであ
    ることを特徴とする請求項3記載の画像書込装置。
  7. 【請求項7】 前記調光層は、光散乱性と光透過性とに
    個別に制御が可能な複数の領域に分割されたものであっ
    て、 前記画像記録媒体の、前記画像表示画面上の位置を検知
    する検知手段を備え、前記役割切換手段は、前記調光層
    の、前記画像記録媒体と重なる領域のみ、該画像記録媒
    体への画像書込用に光透過性切り換えるものであること
    を特徴とする請求項3記載の画像書込装置。
  8. 【請求項8】 前記画像表示画面と前記調光層とを有す
    る表示パネルと、 前記表示パネルに該表示パネル裏面側から光を照射して
    該表示パネルを構成する画像表示画面上に画像を写し出
    す画像表示部とを備え、 前記役割切換手段は、前記表示パネルを構成する調光層
    を光散乱性と光透過性とに切り換えるものであることを
    特徴とする請求項4記載の光書込装置。
  9. 【請求項9】 前記画像記録媒体は、画像を表わす光の
    照射と電圧との双方の刺激を受けることにより画像が書
    き込まれるものであって、該画像記録媒体を前記表示パ
    ネル上に配置したときの該画像記録媒体に画像書込用の
    電圧を印加する電圧印加手段を備えたことを特徴とする
    請求項8記載の光書込装置。
  10. 【請求項10】 前記調光層は、ポリマ中にネマティッ
    ク液晶層が粒子状に分散した構造を有するものであるこ
    とを特徴とする請求項8記載の光書込装置。
  11. 【請求項11】 前記役割切換手段は、この光書込装置
    を構成する部材のうちの少なくとも1つの部材の位置も
    しくは姿勢を相互に異なる位置もしくは姿勢に切り換え
    ることにより、前記双方の役割を切り換えるものである
    ことを特徴とする請求項1記載の光書込装置。
  12. 【請求項12】 前記役割切換手段は、前記画像表示画
    面に、観察用の画像と、前記画像記録媒体への画像書込
    用の画像とを切り換えて表示することにより、前記双方
    の役割を切り換えるものであることを特徴とする請求項
    1記載の光書込装置。
  13. 【請求項13】 前記画像記録媒体は、画像を表わす光
    の照射と電圧との双方の刺激を受けて可視画像が書き込
    まれるものであって、 前記画像記録媒体に画像書込用の電圧を印加する電圧印
    加手段と、 前記役割切換手段により、前記画像表示画面上に、前記
    電圧印加手段による前記画像記録媒体への画像書込用の
    電圧印加の期間と少なくとも一部が重なる期間だけ一時
    的に画像書込用の画像が表示されるように前記電圧印加
    手段による画像書込用の電圧の印加のタイミングと、前
    記役割切換手段による前記画像表示画面上への画像書込
    用の画像の表示タイミングとを調整するタイミング制御
    手段とを備えたことを特徴とする請求項12記載の光書
    込装置。
  14. 【請求項14】 前記画像記録媒体が、前記画像表示画
    面に画像書込用の画像が表示された時に、この表示され
    た画像と同一の可視画像の書込用にこの表示された画像
    からの光の照射を受ける画像書込位置にセットされたこ
    とを検知する媒体センサを備えたことを特徴とする請求
    項12記載の光書込装置。
  15. 【請求項15】 前記画像表示画面に画像書込用の画像
    が表示された時に、この表示された画像と同一の可視画
    像の書込用にこの表示された画像からの光の照射を受け
    る画像書込位置に配置された画像記録媒体を前記画像表
    示画面に表示される画像の一画素分のピッチよりも短い
    距離だけ該画像に対し平行移動させる媒体移動手段を備
    え、 前記役割切換手段は、前記画像記録媒体が前記媒体移動
    手段による移動を受ける毎に画像書込みのためのタイミ
    ング制御を行なうものであることを特徴とする請求項1
    3記載の光書込装置。
  16. 【請求項16】 前記画像記録媒体が、前記画像表示画
    面に画像書込用の画像が表示された時に、この表示され
    た画像と同一の可視画像の書込用にこの表示された画像
    からの光の照射を受ける画像書込位置と、書き込まれた
    可視画像を観察する書込画像観察位置との間での移動が
    自在に支持されたものであって、 前記タイミング制御手段は、前記画像記録媒体が前記画
    像書込位置にあるときに、前記画像記録媒体への画像書
    込みのためのタイミング制御を行なうものであることを
    特徴とする請求項13記載の光書込装置。
  17. 【請求項17】 画像データを受信する画像受信手段を
    備え、 前記役割切換手段は、前記画像表示画面に、前記画像受
    信手段で受信された画像データに基づく観察用の画像お
    よび画像書込用の画像を表示するものであって、 前記役割切換手段により、前記画像表示画面に、前記画
    像受信手段により受信された画像データに基づく画像書
    込用の画像が表示された場合に、課金データを記録する
    課金データ記録手段と、 前記課金データ記録手段により記録された課金データを
    送信する課金データ送信手段とを備えたことを特徴とす
    る請求項12記載の光書込装置。
  18. 【請求項18】 操作子と、 通信回線に接続され該通信回線を経由して前記操作子の
    操作に応じたアクセスを行なって画像を受信する通信手
    段と、 前記通信手段により受信された画像を前記画像表示画面
    に表示する画像表示制御手段とを備えたことを特徴とす
    る請求項1記載の光書込装置。
  19. 【請求項19】 所定の表示パネルの裏面側から該表示
    パネルに光を照射することにより該表示パネル上に画像
    を写し出し、画像を表わす光の照射を受けて目視による
    観察に供せられる画像が記録される画像記録媒体を前記
    表示パネル上に配置して該記録媒体に画像を書き込む光
    書込方法において、 前記表示パネルとして、制御信号に応じて可逆的に光透
    過性と光散乱性とに切り換わる調光層を有する表示パネ
    ルを採用し、 前記調光層を光散乱性に切り換えて前記表示パネル上に
    写し出される画像を観察し、 前記表示パネル上に写し出される画像の前記画像記録媒
    体への書込みにあたっては、前記調光層を光透過性に切
    り換えるとともに該表示パネル上に前記画像記録媒体を
    配置して該画像記録媒体への画像書込みを行なうことを
    特徴とする光書込方法。
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