JP2003075438A - Pivka−iiの測定方法 - Google Patents

Pivka−iiの測定方法

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JP2003075438A JP2001268632A JP2001268632A JP2003075438A JP 2003075438 A JP2003075438 A JP 2003075438A JP 2001268632 A JP2001268632 A JP 2001268632A JP 2001268632 A JP2001268632 A JP 2001268632A JP 2003075438 A JP2003075438 A JP 2003075438A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 精度が良く安定的で、かつ簡便なPIVKA
−IIの免疫学的測定法を提供すること。 【解決手段】 抗PIVKA−II抗体を担持させた粒子
状担体を用いて試料中のPIVKA−IIを免疫学的に測
定する方法において、該担体の凝集を阻害する物質の存
在下において該担体と該試料とを接触させることを特徴
とするPIVKA−IIの免疫学的測定法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PIVKA−IIの
免疫学的測定法、PIVKA−II測定用試薬、並びにP
IVKA−II測定用キットに関する。
【0002】
【従来の技術】PIVKA−II(Protein In
duced by VitaminK Absence
or Antagonist II)は、ビタミンK依
存性血漿蛋白質の一つであるプロトロンビンの前駆物質
で、アミノ末端領域にある10個のグルタミン酸残基に
ついてのγ−カルボキシル化の程度が不完全なものを指
して言う。一方、カルボキシル化の程度が完全なものを
正常プロトロンビンと言い、PIVKA−IIは正常プロ
トロンビンのγ−カルボキシグルタミン酸残基について
の脱カルボキシル化体であるとも言えることから、PI
VKA−IIという名称以外に異常プロトロンビン(Ab
normal prothrombin)と呼ばれるこ
ともある。通常、10個のグルタミン酸残基中いくつが
γ−カルボキシル化を受けるかにより数種類のPIVK
A−IIが混在した状態で存在している。
【0003】PIVKA−II測定の臨床的な有用性とし
ては、ビタミンKの不足状態あるいは抑制状態において
当該γ−カルボキシル化が不完全となり、その結果PI
VKA−IIが血液中に出現するので、ビタミンKの不足
状態あるいは抑制状態のマーカーとなることが知られて
いる。また最近では、肝細胞腫瘍にともなって血中にP
IVKA−IIが出現することが明らかにされ、従来肝細
胞腫瘍の良いマーカーとされてきたα−フェトプロテイ
ン(AFP)が陰性を示す肝細胞腫瘍患者においてもP
IVKA−IIが高濃度に出現することがあることから、
AFPと並び肝細胞腫瘍を検出するマーカーとしても広
く用いられている。
【0004】現在用いられているPIVKA−IIの測定
方法としては、特異的モノクローナル抗体もしくはポリ
クローナル抗体を吸着させたプラスチックプレート等の
固相担体と、血清や血漿等の生物学的試料との一次反応
を行った後に、反応結合物と未反応物の分離(以下、B
/F分離とも称する)を行い、蛍光物質、酵素、放射性
同位元素等で標識したヒトプロトロンビンに特異的なモ
ノクローナル抗体もしくはポリクローナル抗体との二次
反応を行って、反応により形成された免疫複合体の蛍
光、発光量、酵素活性、放射能等を測定する免疫学的測
定法が最も一般的である。
【0005】一般に、このような免疫学的測定法におい
て、B/F分離の操作は、測定を煩雑にし、時間のかか
るものにしている主な原因の一つとなっている。B/F
分離は、通常、チューブ、マイクロタイターウェル等の
反応管から未反応物を含む反応液を廃棄した後、洗浄液
の供給、インキュベーション、洗浄液の廃棄という洗浄
操作を数回繰り返すことにより行われるが、これらの煩
雑な操作を迅速簡便に行うために様々な技術が開発され
ている。例えば、一次抗体を担持させた担体(一次担
体)としてラテックス等の不溶性粒子を利用した測定法
は、フィルターにより迅速簡便にB/F分離が実施でき
ることから自動化しやすいという特徴があり、広く用い
られている。また、担体として磁性粒子を用いた測定法
は、磁力を利用して更に簡便にB/F分離を行うことが
できる方法として知られている。
【0006】従って、臨床的に有用なPIVKA−IIに
ついても、このような技術を応用して迅速簡便に測定を
行う方法の開発が望まれていた。また、特にこのような
粒子を担体として利用した測定法においては、測定条件
によって溶液中の粒子が不安定になり凝集しやすくなっ
たり、または、用いる試料や測定対象によっては担体に
担持された抗体と非特異的に反応する因子が存在し、該
因子が担体を凝集させることにより二次反応が阻害され
て負の測定誤差を生じるという問題点があることが解っ
てきた。このような問題点はPIVKA−IIの測定にお
いても生じることが明らかになり、測定の精度や安定性
が損なわれ、全自動化を困難にしていた。従って、これ
らの問題点を解決し、臨床的に非常に有用なPIVKA
−IIの測定を、精度良く簡便に行う方法の開発が望まれ
ていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、精度が良く
安定的で、かつ簡便なPIVKA−IIの免疫学的測定法
を提供することを解決すべき課題とする。本発明はま
た、精度が良く安定的で、かつ簡便なPIVKA−IIの
免疫学的測定を可能にするPIVKA−II測定用試薬お
よびPIVKA−II測定用キットを提供することを解決
すべき課題とする。
【0008】
【課題を解決する手段】本発明者らは、上記課題を解決
するために鋭意検討した結果、抗PIVKA−II抗体を
担持させた粒子状担体を用いるPIVKA−IIの免疫学
的測定法において、該担体の凝集を阻害する物質の存在
下において該担体と該試料とを接触させることにより、
該担体の凝集を阻害することができ、その結果、測定誤
差を回避できることを見出した。本発明は、これらの知
見に基づいて成し遂げられたものである。
【0009】すなわち、本発明によれば、抗PIVKA
−II抗体を担持させた粒子状担体を用いて試料中のPI
VKA−IIを免疫学的に測定する方法において、該担体
の凝集を阻害する物質の存在下において該担体と該試料
とを接触させることを特徴とするPIVKA−IIの免疫
学的測定法が提供される。
【0010】本発明の好ましい態様によれば、担体の凝
集を阻害する物質が、試料中に存在する担体を凝集させ
る因子に対する抗体であることを特徴とする測定法;担
体の凝集を阻害する物質が、ヒトのIgG、IgM、I
gGもしくはIgMの部分鎖、または、IgGもしくは
IgMの部分ペプチドに対する抗体であることを特徴と
する測定法;担体の凝集を阻害する物質が、ヒトIgM
のH鎖に対する抗体であることを特徴とする測定法;担
体の凝集を阻害する物質と試料とを反応させた後、これ
と抗PIVKA−II抗体を担持させた粒子状担体を接触
させることを特徴とする測定法;粒子状担体の粒径が
0.05〜10μmであることを特徴とする測定法;担
体が磁性担体であることを特徴とする測定法;担体が高
分子担体であることを特徴とする測定法;抗PIVKA
−II抗体が標識されていることを特徴とする測定法;免
疫学的測定法が、第1の抗PIVKA−II抗体、及び該
抗体とは異なる抗原決定基を認識する第2の抗PIVK
A−II抗体を用いるサンドイッチ法であることを特徴と
する測定法;第1の抗PIVKA−II抗体および/又は
第2の抗PIVKA−II抗体が標識されていることを特
徴とする測定法;第2の抗PIVKA−II抗体が状担体
に担持されていることを特徴とする測定法;担体が標識
されていることを特徴とする測定法;並びに、(1)抗
PIVKA−II抗体を担持させた粒子状担体と試料とを
接触させて抗PIVKA−II抗体と試料中のPIVKA
−IIとを反応させる工程、及び(2)粒子状担体の凝集
の度合いを測定することにより、該試料中に存在するP
IVKA−IIの量を測定する工程を含むことを特徴とす
る測定法:が提供される。
【0011】本発明の別の側面によれば、抗PIVKA
−II抗体を担持させた粒子状担体の凝集を阻害する物質
を含有することを特徴とする、PIVKA−II測定用試
薬が提供される。
【0012】本発明のさらに別の側面によれば、少なく
とも、(1)抗PIVKA−II抗体を担持させた粒子状
担体を含む試薬、及び(2)該担体の凝集を阻害する物
質を含む試薬を含むことを特徴とするPIVKA−II測
定用キットが提供される。本発明の好ましい態様によれ
ば、前記抗PIVKA−II抗体とは異なる抗原決定基を
認識する第2の抗PIVKA−II抗体を含有する試薬を
さらに含むことを特徴とするキット;並びに、(1)抗
PIVKA−II抗体を担持させた粒子状担体を含む試
薬、及び(2)該担体の凝集を阻害する物質を含む試薬
が、同一の懸濁液に含有されていることを特徴とする、
キットが提供される。
【0013】本発明のさらに別の側面によれば、抗PI
VKA−II抗体を担持させた粒子状担体および該抗体と
は異なる抗原決定基を認識する第2の抗PIVKA−II
抗体を用いてPIVKA−IIを免疫学的に測定する方法
において、該担体の粒径が0.05〜4μmであること
を特徴とするPIVKA−IIの免疫学的測定法が提供さ
れる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明においてPIVKA−II(P
rotein Induced by Vitamin
K Absence or Antagonist
II)とは、ビタミンK依存性血漿蛋白質の一つであるプ
ロトロンビンの前駆物質で、アミノ末端領域にある10
個のグルタミン酸残基についてのγ−カルボキシル化の
程度が不完全なものを指して言う。この蛋白質には、通
常、10個のグルタミン酸残基が存在しており、その中
のいくつかがγ−カルボキシル化を受けているかにより
数種類のPIVKA−IIが混在した状態で存在してい
る。
【0015】本発明の免疫学的測定法は、試料中のPI
VKA−IIの測定を目的としており、本発明においてP
IVKA−IIとは、特に断らない限り、数種類のPIV
KA−IIが混在しているものを意味する。本発明で用い
る試料の種類は特に限定されないが、好ましくは生物学
的試料であり、例えば、被験者の血液、血清、血漿、
尿、唾液等の体液、種々の細胞、組織やそれらの抽出液
等が挙げられる。
【0016】本発明のPIVKA−IIの免疫学的測定法
は、抗PIVKA−II抗体を担持させた粒子状担体を用
いて試料中のPIVKA−IIを免疫学的に測定する方法
である。
【0017】本発明において粒子状担体に担持される抗
PIVKA−II抗体は、抗原抗体反応によりPIVKA
−IIと特異的に結合する抗体であればいかなるものでも
よいが、PIVKA−IIがプロトロンビンの前駆物質
で、アミノ末端領域にある10個のグルタミン酸残基の
γ−カルボキシル化の程度が不完全なものであることか
ら、PIVKA−IIと反応するがプロトロンビンとは反
応しない抗体を用いることが好ましい。このような抗体
としては、例えば、10個のグルタミン酸残基を含むア
ミノ末端領域に対する抗体が挙げられる。
【0018】本発明で用いる抗PIVKA−II抗体とし
てはポリクローナル抗体でもモノクローナル抗体でもよ
いが、好ましくはモノクローナル抗体である。なお、抗
PIVKA−II抗体は公知であり、例えば、特開昭60
−60557号公報、特開平5−249108号公報、
及び特開平7−313186号公報(これら公開特許公
報に記載の内容は全て本明細書の開示の一部として本明
細書中に引用するものとする)に記載の方法、又は当業
者に公知の通常の抗体取得方法により取得することがで
きる。
【0019】抗PIVKA−IIモノクローナル抗体の作
成方法の一例を以下に示す。先ず、ワーファリン服用者
血漿よりBaSO4 、BaCO3処理してヒトプロトロ
ンビンを吸着除去し、次にDE−52 Cellulo
seによるイオン交換をおこない、最後にPIVKA−
IIおよび正常プロトロンビンと反応する抗プロトロンビ
ン抗体を用いたアフィニティーカラムに吸着せしめ、4
M塩酸グアニジンで溶出し、透析し、濃縮して精製PI
VKA−IIを得る。次にこの精製PIVKA−IIをマウ
スに免疫してその脾臓細胞を採取し、Koehler
G.等の方法(KoehlerG.Milstein
C.Deviation of specificant
ibody−producting culture a
nd tumor lines by cell fusi
on.Eur.J.Immunol.1976;6:5
11−9)によりミエローマ細胞株P3U1と細胞融合
し、限界希釈法により3回クローニングを行うことによ
り、正常プロトロンビンとは反応せずにPIVKA−II
とのみ反応する抗体産生セルラインとして確立される細
胞が分泌するモノクローナル抗体を抗PIVKA−IIモ
ノクローナル抗体として取得することができる。
【0020】抗PIVKA−II抗体を担持させる粒子状
担体としては、測定に用いられる種々の溶液に実質的に
不溶性のものであれば特に限定されないが、磁性粒子、
ポリスチレン等の高分子またはそのラテックス、ゼラチ
ン、リポソーム、赤血球などの生体成分等を用いるのが
好ましい。中でも、迅速簡便なB/F分離を実現する観
点においては磁性粒子が特に好ましく、具体的には、例
えば、四酸化三鉄(Fe34)、三酸化二鉄(Fe
23)、種々のフェライト、鉄、マンガン、ニッケル、
コバルト、クロムなどの金属、コバルト、ニッケル、マ
ンガンなどの合金からなる微粒子等の磁性粒子が好まし
く用いられる。また、これらの磁性粒子を、ポリスチレ
ン等の高分子のラテックスや、ゼラチン、リポソーム、
赤血球などの生体成分等の内部に含まれる形で調製した
り、表面に固定化したものを好ましく用いることができ
る。
【0021】このような粒子状担体を用いた免疫学的測
定におけるB/F分離は、フィルター法、二抗体法、沈
降法等により行うことができるが、磁性粒子の場合には
磁力を利用して迅速簡便に行うことができる。これらの
担体の粒径は、精度良くB/F分離を行うことができれ
ばいかなる大きさでもよいが、粒径が小さすぎると分離
の効率が悪く、凝集し易くなり、大きすぎると沈殿し易
くなる。従って、粒径の下限は、0.05μm、好まし
くは0.1μm、上限は10μm、好ましくは4μm、
より好ましくは2μmが適当であり、粒径の範囲はこれ
ら上限と下限の組み合わせから選ばれる。担体の粒径の
具体的範囲としては、通常、0.05〜10μm、好ま
しくは0.05〜4μm、より好ましくは0.1〜2μ
mが適当である。
【0022】上記したような担体に抗PIVKA−II抗
体を担持させる方法としては、それ自体既知の通常用い
られる方法により行うことができる。具体的には、例え
ば、化学結合法、物理吸着法等が挙げられ、中でも化学
結合法が好ましく用いられる。物理的に吸着させる方法
としては、不溶性磁性粒子に、抗体または抗原を直接固
定化する方法、アルブミンなどの他のタンパク質に化学
的に結合させてから吸着させて固定化する方法が挙げら
れる。化学的に担持させる方法としては、磁性粒子の表
面に存在するアミノ基、カルボキシル基、メルカプト
基、ヒドロキシル基、アルデヒド基、エポキシ基などを
化学的に修飾することにより抗体または抗原分子と結合
させることができる官能基を利用して、直接粒子上に固
定化する方法、粒子と抗体または抗原分子の間にスペー
サー分子を化学結合で導入して固定化する方法、アルブ
ミンなどの他のタンパク質に抗体または抗原を化学結合
させた後、そのタンパク質を粒子に化学結合させる方法
が挙げられる。その他、固定化したい抗体または抗原と
特異的に結合する物質(たとえば抗体、プロテインAな
ど)を粒子表面に物理的または化学的に結合させた後、
目的の抗体または抗原を結合させることにより粒子表面
に固定化する方法も挙げられる。これらの方法の詳細に
ついては、特開平6−160387号公報等にも開示さ
れている。
【0023】本発明の抗PIVKA−II抗体を担持させ
た担体を用いるPIVKA−IIの免疫学的測定法の一例
としては、抗PIVKA−II抗体と試料中のPIVKA
−IIとを反応させた後に、担体の凝集の度合いを測定す
ることにより、該試料中に存在するPIVKA−IIの量
を測定する方法が挙げられる。
【0024】具体的には、例えば、ラテックス凝集反
応、赤血球凝集反応、ゼラチン凝集反応、金属コロイド
凝集反応等の、担体の凝集の度合いがすなわち反応の強
度として得られる測定法が挙げられる。これらの凝集反
応は、比濁法、沈降法、粒子を直接計数する方法等によ
ってその凝集度合いを測定することができる。例えば、
ラテックス凝集反応を用いた測定法の場合は、抗PIV
KA−II抗体を担持させたポリスチレン等のラテックス
を試料と接触させた後、試料中に存在するPIVKA−
IIによって生じた担体の凝集度合いを吸光度や散乱光測
定法等の光学的方法により測定すればよい。
【0025】しかしここで、試料中に上記担体を凝集さ
せる因子が存在すると、PIVKA−IIに由来しない非
特異的な凝集が生じるために測定値に誤差を生じる可能
性がある。試料中に上記担体を凝集させる因子が存在す
る可能性がある場合は、該因子の活性を阻害する物質の
存在下で試料と担体とを接触させることによって、精度
良く安定的な測定を行うことができる。また、溶液中に
おける担体の分散状態が不安定になるために凝集が生じ
る場合には、溶液中での担体の安定性を増すことによっ
て該担体の凝集を阻害する物質を添加することにより、
安定的な測定を行うことができる。すなわち、本発明の
好ましい態様によれば、抗PIVKA−II抗体を担持さ
せた粒子状担体を用いて試料中のPIVKA−IIを免疫
学的に測定する方法において、該担体の凝集を阻害する
物質の存在下において該担体と該試料とを接触させるこ
とを特徴とするPIVKA−IIの測定方法が提供され
る。
【0026】上記発明における免疫学的測定法として、
例えば、酵素免疫測定法、蛍光免疫測定法、化学発光
法、電気化学発光法、放射免疫測定法等の標識化免疫測
定法を好ましく用いることができる。
【0027】これらの方法を用いる場合、より精度の高
い測定のためには、担体に担持された抗PIVKA−II
抗体(第1の抗PIVKA−II抗体)と、該抗体とは異
なる抗原決定基を認識する第2の抗PIVKA−II抗体
とを用いるサンドイッチ法による測定が特に好ましい。
ここで第2の抗PIVKA−II抗体としては、第1の抗
PIVKA−II抗体とは異なる抗原決定基を認識してP
IVKA−IIと特異的に結合する抗体であればいかなる
ものでもよいが、例えば、抗プロトロンビン抗体(PI
VKA−IIとプロトロンビンの共通抗原に対する抗体)
や、10個のグルタミン酸残基を含むアミノ末端領域中
に存在する、第1の抗PIVKA−II抗体とは異なる抗
原決定基を認識する抗体等が挙げられる。これらの中
で、抗プロトロンビン抗体が好ましく用いられる。
【0028】本発明で用いることができる抗プロトロン
ビン抗体は、好ましくは、トロンビンと反応しない抗プ
ロトロンビン抗体である。このような抗プロトロンビン
抗体は例えば以下の方法により作製することができる。
まず、新鮮ヒト血漿よりShapiro等(Shapi
ro S.et al.The purificatio
n of human prothrombin.Thr
omb.Diath.Haemorph.,1966;
16:469−90)の方法により精製ヒトプロトロン
ビンを得る。次にこのヒトプロトロンビンでウサギを免
疫し、採血して抗血清を得る。抗血清に硫酸アンモニウ
ムを加えて塩析し、透析後、DE−52Cellulo
seでイオン交換する。これを、ヒトプロトロンビンア
フィニティ カラムにかけ、4M塩酸グアニジンで溶出
して抗ヒトプロトロンビンウサギIgG抗体を得る。透
析して塩酸グアニジンを除去後トロンビンアフィニティ
カラムにかけて、素通り分画を採取し、トロンビンと反
応しない抗プロトロンビン抗体とする。また上記のポリ
クローナル抗体の他に、精製ヒトプロトロンビンをマウ
スに免疫してその脾臓細胞を採取し、上記したKoeh
ler G.等の方法によりミエローマ細胞株P3U1
と細胞融合し、限界希釈法により3回クローニングをお
こない、トロンビンと反応せずにPIVKA−IIおよび
正常プロトロンビンと反応する抗プロトロンビン抗体産
生セルラインとして確立される細胞が分泌するモノクロ
ーナル抗体をトロンビンと反応しない抗プロトロンビン
抗体として使用することもできる。
【0029】第2の抗PIVKA−II抗体は、抗PIV
KA−II抗体と同様に担体に担持させてもよい。該担体
としては、前記の抗PIVKA−II抗体の担持に用いる
ものと同様に適宜選択して用いればよい。この場合、第
1の抗PIVKA−II抗体を磁性粒子に担持させた場合
は、簡便にB/F分離を行うために、磁性を有さない粒
子が好ましく用いられる。このような担体としては、前
記したポリスチレン等の高分子またはそのラテックス、
ゼラチン、リポソーム、赤血球のような生体成分等が挙
げられる。
【0030】サンドイッチ法を用いて測定を行う場合に
は、第1の抗PIVKA−II抗体または第2の抗PIV
KA−II抗体を、用いる測定法に応じて標識する。標識
物質としては、例えば、酵素免疫測定法ではHRP(H
orse Radish Peroxidase)、ア
ルカリフォスファターゼ等の酵素が挙げられ、蛍光免疫
測定法ではEu(ユーロピウム)等の蛍光物質が、放射
免疫測定法では125I、131I、14C等の放射性同位元素
が挙げられる。また、第1の抗PIVKA−II抗体また
は第2の抗PIVKA−II抗体を標識するのではなく、
いずれかの担体を標識する方法が、本発明において好ま
しく用いられる。該担体を標識する物質も、用いる測定
法に応じて適宜選択することができ、例えば、蛍光免疫
測定法により測定を行う場合には蛍光物質であればいず
れも使用できるが、Eu(ユーロピウム)、Tb(テル
ビウム)、Sm(サマリウム)等の希土類キレートが特
に好ましく用いられる。
【0031】具体的には、例えば、抗PIVKA−II抗
体(一次抗体)を担持させた担体と試料とを接触(一次
反応)させた後、B/F分離を行い、標識化担体に担持
された抗プロトロンビン抗体(二次抗体)または標識化
抗プロトロンビン抗体との二次反応を行って、反応によ
り形成された免疫複合体の蛍光、発光、酵素活性、放射
能等の標識物質のシグナルを測定する。この場合、試料
中に該担体を凝集させる因子が存在すると非特異的な凝
集が生じてしまい、二次抗体の反応を妨げたり、蛍光や
化学発光の検出を妨害する等により測定値に誤差を生じ
る。しかし、本発明の方法を用いて、該因子の活性を阻
害する物質の存在下で接触させることによって、このよ
うな測定誤差を回避し、精度良く安定的な測定を簡便に
行うことができる。また、溶液中において担体の分散状
態が不安定になるために凝集が生じてしまう場合には、
溶液中での担体の安定性を増すことによって該担体の凝
集を阻害する物質を添加することにより、安定的な測定
を行うことができる。本発明の方法は、一次抗体および
二次抗体の両方が担体に担持されている場合に、特に好
適である。
【0032】本発明で用いることができる担体の凝集を
阻害する物質としては、試料中に存在する担体を凝集さ
せる因子を認識してこの活性(即ち、担体を凝集させる
活性)を阻害するものであれば特に限定されないが、具
体的には、例えば、該因子に対する抗体が挙げられる。
このような抗体としては、例えば、ヒトのIgG、Ig
M、IgGもしくはIgMの部分鎖、または、IgGも
しくはIgMの部分ペプチドに対する抗体が挙げられ
る。IgGもしくはIgMの部分鎖に対する抗体として
は、例えば、H鎖(heavy chain)、L鎖
(light chain)、J鎖(joining
chain)等に対する抗体が挙げられ、IgGもしく
はIgMの部分ペプチドに対する抗体としては、例え
ば、F(ab’)2フラグメント、Fcフラグメント、
pFc’フラグメント等に対する抗体が挙げられる。中
でも、PIVKA−IIの免疫学的測定法においては、I
gMのH鎖に対する抗体である抗μ抗体が特に好ましく
用いられる。これらの抗体はポリクローナル抗体、モノ
クローナル抗体のいずれを用いても良いし、取得に用い
る動物種も限定されるものではない。また、これらの抗
体はそれ自体既知の通常用いられる方法により取得して
用いてもよいし、市販のものを任意に選択して用いるこ
ともできるが、目的の抗体以外の抗体や他の物質をでき
るだけ排除するために、アフィニティカラム等を用いて
十分に精製してから用いることが好ましい。また、溶液
中において粒子状担体の分散状態が不安定になるために
凝集が生じてしまう場合には、溶液中において該担体の
分散状態の安定性を増す効果を有する物質を、本発明の
担体の凝集を阻害する物質として添加してもよい。その
ような物質としては、例えば、種々の界面活性剤、蛋白
質等が挙げられる。
【0033】免疫測定系中の担体を凝集させる因子の活
性を阻害する物質の添加濃度としては、PIVKA−II
の測定精度に問題がない程度に該因子の活性を阻害しう
る濃度であれば特に限定されず、用いる該物質の種類・
力価等によって最適な濃度を決めることができる。具体
的な添加濃度は、後記する方法によりその効果を測定し
て決めればよい。具体的には、抗体の添加濃度として
は、例えば、抗μ抗体の場合には、下限が0.1mg/
ml、好ましくは1mg/ml、上限が20mg/m
l、好ましくは10mg/ml、濃度範囲としては、
0.1〜20mg/ml、好ましくは1〜10mg/m
l程度が適当である。
【0034】また、上記したような担体を凝集させる因
子の活性を阻害する物質の添加方法としては、試料にあ
らかじめ添加することにより該試料中に存在する担体を
凝集させる因子の活性を阻害し、その後に上記担体と接
触させてもよいし、該担体を含む溶液等にあらかじめ添
加して調製し、この溶液を試料に接触させることによっ
て該因子の活性を阻害してもよい。
【0035】このような担体の凝集を阻害する物質の添
加の効果は、抗原の添加回収率を測定する方法、担体の
凝集度合いを測定する方法等によって判定することがで
きる。ここで、抗原の添加回収率とは、測定された抗原
の量を添加した抗原の量で除して100を乗じた値
(%)である。すなわち、実験的に目的の抗原を添加す
ることにより存在する抗原量が既知である測定系を用い
て、上記した物質を添加した場合と添加しない場合の測
定値を得て、抗原の添加回収率を求めることにより、該
物質の添加効果を判定することができる。
【0036】一方、担体の凝集度合いを測定することに
より該物質の添加効果を判定する方法としては、例え
ば、該物質を添加した場合と添加しない場合の担体の凝
集度合いを比較してもよいし、サンドイッチ法を用いた
場合には、一次反応時と二次反応時の凝集の度合いを比
較してもよい。具体的には、例えば、蛍光免疫測定法を
用いてサンドイッチ法によりPIVKA−IIの測定を行
う場合には、測定と平行して任意の波長における反応液
の吸光度(A)の測定を行い、得られた値を用いて、以下
の式から凝集度合いを求めることができる。
【0037】凝集度合い(%)=((一次反応時の反応
液のA−二次反応時の反応液のA)/一次反応時の反応
液のA)×100
【0038】測定を行う吸光度の波長としては、吸収曲
線が最大値を示す波長において測定を行うのが好ましい
が、担体の粒径によって吸収曲線が変化するので、用い
た担体の粒径に基づいて任意に決定すればよい。
【0039】定量を行う場合は、予め既知の濃度のPI
VKA−IIを試料として測定を行い、得られた定量値を
試料のPIVKA−II濃度に対して図示することにより
検量線が得られるので、濃度未知の試料の反応定量値か
らPIVKA−IIの濃度を求めることができる。
【0040】本発明の試薬は、少なくとも、抗PIVK
A−II抗体を担持させた粒子状担体の凝集を阻害する物
質を含有し、PIVKA−IIの免疫学的測定に用いられ
るものである。例えば、該物質として抗μ抗体を用いる
場合には、該抗体を0.1〜20mg/ml程度含有す
る溶液等の形態で調製することができる。このような試
薬を用いれば、PIVKA−IIの免疫学的測定を精度良
く安定的に、かつ簡便に行うことができる。
【0041】本発明のキットは、少なくとも、(1)抗
PIVKA−II抗体を担持させた粒子状担体を含む試
薬、及び(2)該担体の凝集を阻害する物質を含む試薬
を含み、PIVKA−IIの免疫学的測定に用いられるも
のである。また、前記抗PIVKA−II抗体とは異なる
抗原決定基を認識する第2の抗PIVKA−II抗体を含
有する試薬をさらに含んでいてもよい。抗PIVKA−
II抗体を担持させた粒子状担体を含む試薬、及び該担体
の凝集を阻害する物質を含む試薬は、同一の懸濁液に含
有されていてもよい。上記試薬の形態は特に限定され
ず、液体でも固体でもよく、液体の形態も懸濁液又は溶
液など任意の形態とすることができる。
【0042】本発明のキットは、本発明の免疫学的測定
法を行うことができるものであればいかなる構成のもの
でもよく、例えば、前記した懸濁液の他に、反応希釈
液、基質溶液、基質溶解液、洗浄液、反応停止液等を含
んでいてもよい。このようなキットを用いることによ
り、PIVKA−IIの免疫学的測定を迅速簡便に、か
つ、精度良く安定的に行うことができる。以下に、実施
例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は
以下の実施例により限定されるものではない。
【0043】
【実施例】なお、本実施例において用いた抗PIVKA
−IIモノクローナル抗体、抗プロトロンビン抗体、PI
VKA−II抗原はいずれも特開昭60−60557号公
報、特開平5−249108号公報に記載の方法により
調製したものである。
【0044】実施例1:試薬類の調製 標識物質としてEu(ユーロピウム)を用いた蛍光免疫
測定法により、PIVKA−IIの測定を行うこととし
た。まず、試薬類の調製を行った。(1)溶液の調製 (a)反応溶液:0.15Mトリス緩衝液(pH8.
0)、0.5M NaCl、0.01% Tween2
0、0.1% NaN3、0.1% Benzamid
ine、0.5% EDTA、0.5% BSA (b)洗浄液:LPIA−A700用BF液(三菱化学
社製) (c)アルカリ液:LPIA−A700用アルカリ液
(三菱化学社製)
【0045】(2)抗PIVKA−II抗体を担持させた
Mgラテックス試薬の調製 平均粒径1.09μmの磁性体含有ポリスチレンラテッ
クス(ローヌプーラン社製;以下、これを「Mgラテッ
クス」と称する)に、抗PIVKA−IIモノクローナル
抗体(特開昭60−60557号公報、特開平5−24
9108号公報に記載の方法により調製)を、カルボジ
イミドを用いて化学結合法により固定化した。その後、
BSAで処理することにより粒子を安定化させ、緩衝液
に0.1%の濃度で懸濁させて、抗PIVKA−II抗体
を担持させたMgラテックス試薬とした。
【0046】(3)抗プロトロンビン抗体を担持させた
Euラテックス試薬の調製 Euキレート化合物であるEuNTA(ユーロピウム−
ナフトイルトリフルオロアセトン)化合物1×10-4
ルと、TOPO(トリオクチルホスホスフィンオキシ
ド)2×10-4モルをアセトン40gに溶解した後、平
均粒径0.21μlのポリスチレンラテックス(セラダ
イン社製)3gを水40mlに懸濁させたものと混合し
た。混合物中のアセトンをエバポレーターにより除去し
て、ラテックス粒子にEuNTAをTOPOと協同抽出
させ、Euキレートで標識されたラテックス(以下、E
uラテックスと称する。)を調製した。TOPOとの協
同抽出によりEuキレート化合物をラテックス内部に閉
じこめる方法は、特開昭54−101439号公報等に
記載の方法に従って行った。
【0047】EuラテックスにもMgラテックスと同様
に化学結合法で抗プロトロンビン抗体(特開昭60−6
0557号公報、特開平5−249108号公報に記載
の方法により調製)を固定化し、BSAで処理した後、
0.003%の濃度で緩衝液に懸濁して抗プロトロンビ
ン抗体を担持させたEuラテックス試薬を調製した。
【0048】実施例2:LPIA−A700による蛍光
免疫測定 後述する(1)〜(5)については、すべて以下に示す
方法に従い、全自動分析装置LPIA−A700(三菱
化学社製)を用いて測定を行った。標識物質として用い
たEu(ユーロピウム)は励起されてから蛍光を発する
までにタイムラグを有するので、LPIA−A700を
用いた時間分解蛍光免疫測定を行った。
【0049】まず、反応溶液100μl、脱イオン水1
24μl、サンプル26μl、Mgラテックス試薬50
μlをキュベット中にて混合し、37℃で4分30秒間
反応(一次反応)させたのち、Mgラテックスを磁石で
トラップしながらBF液で洗浄することにより、B/F
分離を行った。キュベット中のMgラテックスに反応溶
液100μl、脱イオン水100μl、Euラテックス
試薬100μlを加えて混合し、37℃で12分反応
(二次反応)させた。反応後、一次反応と同様にMgラ
テックスを磁石でトラップしながらBF液で洗浄した。
キュベット中のMgラテックスにアルカリ液400μl
を添加して処理し、EuラテックスとMgラテックスと
の結合をはずした。処理後、磁石によりMgラテックス
をトラップしてアルカリ液を分取し、LPIA−A70
0を用いてアルカリ液中に残存したEuラテックスに由
来する遅延蛍光の量を測定して、検体中のPIVKA−
II量を求めた。
【0050】また、反応と平行してLPIA−A700
により波長540nmにおける反応液の吸光度(A540)
を測定し、得られた値を用いて、以下の式からMgラテ
ックスの凝集度合いを求めた。
【0051】凝集度合い(%)=((一次反応時の反応
液のA540−二次反応時の反応液のA540)/一次反応時
の反応液のA540)×100
【0052】(1)担体を凝集させる因子の活性を阻害
する物質の添加効果 9例の正常人ヒト血清にPIVKA−II抗原(エーザイ
社製)を400mAU/mlとなるように添加して、測
定用サンプルとした。反応溶液には、担体を凝集させる
因子の活性を阻害する物質としてヤギ抗μ抗体(IIC
社製)を3mg/mlを加え、ヤギ抗μ抗体無添加の対
象と抗原の添加回収率を比較した。抗原の添加回収率
は、測定された抗原の量を、添加した抗原の量で除して
100を乗じた値(%)である。その結果、ヤギ抗μ抗
体を添加した系ではMgラテックスの凝集が抑制されて
おり、添加回収率が安定していることが解った。ヤギ抗
μ抗体無添加の場合の結果を図1に、ヤギ抗μ抗体を添
加した場合の結果を図2に示した。
【0053】(2)抗PIVKA−II抗体と他の抗体に
おける、担体を凝集させる因子の活性を阻害する物質の
添加効果の比較 担体を凝集させる因子を含むことをあらかじめ確認した
ヒト血清をサンプルとして用いた。反応溶液にヤギ抗μ
抗体を3mg/ml加え、ヤギ抗μ抗体無添加の対象と
Mgラテックスの凝集度合いを比較した。Mgラテック
スとしては、抗PIVKA−II抗体を担持させたMgラ
テックス試薬の他に、抗PIVKA−II抗体と同様の方
法で抗HBsAg抗体(3A10F3、15A3、8H
5の3クローン)または抗T3抗体(E20425の1
クローン)を担持させたMgラテックス、及び、抗体を
担持していないMgラテックス(抗体なし)を使用し
た。抗HBsAg抗体は、公知の方法に従って組換えH
BsAg蛋白質およびモノクローナル抗体の調製を行
い、得られたクローンの中から特異性や感度等に優れた
クローンとして上記3クローンを選択して用いた。抗T
3抗体は、バイオデザイン社製のものを用いた。
【0054】その結果、上記サンプルを用いると抗PI
VKA−IIを担持させたMgラテックスは強く凝集する
が、反応溶液にヤギ抗μ抗体を3mg/ml添加するこ
とにより凝集を顕著に抑制できることが示された。ま
た、他の4種の抗体では凝集は起こらず、ヤギ抗μ抗体
の添加による影響もないことが確認できた。これによ
り、本発明がPIVKA−IIの測定に非常に有効である
ことが示された。結果を図3に示した。
【0055】(3)試作キットを用いた測定1(検量線
の作成) 担体を凝集させる因子の活性を阻害する物質として15
mg/mlの抗μ抗体を含むキットの試作品を作製し、
これを用いてLPIA−A700による全自動測定を行
った。PIVKA−II抗原をそれぞれ0、20、40、
100、1000、10000、30000、5000
0mAU/mlとなるように調製した緩衝液をサンプル
とした。その結果、30000mAU/mlまでは十分
に定量的な測定濃度領域が得られることが確認された。
結果を図4に示す。
【0056】(4)試作キットを用いた測定2(感度の
検討) 上記(3)と同じ試作キットを用いて、LPIA−A7
00による測定を行った。PIVKA−II抗原をそれぞ
れ0、10、20、30、40mAU/mlとなるよう
に調製した緩衝液をサンプルとし、N=10で測定した
(Nはサンプル数)。得られた値を±2SD法により解
析した結果、感度、すなわち定量的測定が可能な抗原の
最低濃度は10mAU/mlと求められた。これは、全
自動の蛍光免疫測定法においては十分に高い感度であっ
た。結果を図5に示す。
【0057】(5)試作キットを用いた測定3(従来技
術との比較) 上記(3)および(4)と同じ試作キットを用いて、L
PIA−A700による測定を行った。サンプルとして
は、300人より採取した血清検体を用いることとし、
対照として、電気化学発光免疫測定法を用いた分析装置
であるピコルミ8220(エーザイ社製)による測定を
行った。測定後、LPIA−A700による測定値と、
ピコルミ8220による測定値との相関性をプロットし
て解析したところ、図6に示したように相関計数は0.
99と高い値を示した。
【0058】一般にピコルミ8220で用いられている
電気化学発光免疫測定法は、LPIA−A700で用い
られている蛍光免疫測定法に比して感度が高く、高い精
度を得られることが知られている。しかし、上記の結果
より、本発明の方法および該方法を行うキットを用いれ
ば、蛍光免疫測定法を用いた全自動分析装置であるLP
IA−A700を用いても、ピコルミ8220と同等の
精度で安定的にPIVKA−IIの測定が行えることが示
された。
【0059】
【発明の効果】本発明の方法を用いれば、抗PIVKA
−II抗体を担持させた担体の凝集を回避し、精度良く安
定的にPIVKA−IIの測定を行うことができる。ま
た、本発明の方法を行うキットを用いれば、蛍光免疫測
定法を用いる全自動測定においても、高い感度で精度良
く測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2の(1)において、各サンプルに対し
てヤギ抗μ抗体を添加しなかった場合の凝集率および添
加回収率を示した図である。
【図2】実施例2の(1)において、各サンプルに対し
てヤギ抗μ抗体を添加した場合の凝集率および添加回収
率を示した図である。
【図3】本発明の方法が、他の抗原の測定に比べて、P
IVKA−IIの測定において特に有効であることを示し
た図である。
【図4】本発明のキットの試作品を用いて、LPIA−
A700による測定を行った場合の検量線の図である。
【図5】本発明のキットの試作品を用いて、LPIA−
A700による測定を行った場合の感度の図である。
【図6】本発明のキットの試作品を用いてLPIA−A
700による測定を行った場合の測定値と、エーザイ社
製ピコルミ8220による測定値の相関を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/553 G01N 33/553 (72)発明者 渡辺 啓祐 茨城県つくば市吉沼3495−7

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗PIVKA−II抗体を担持させた粒子
    状担体を用いて試料中のPIVKA−IIを免疫学的に測
    定する方法において、該担体の凝集を阻害する物質の存
    在下において該担体と該試料とを接触させることを特徴
    とするPIVKA−IIの免疫学的測定法。
  2. 【請求項2】 担体の凝集を阻害する物質が、試料中に
    存在する担体を凝集させる因子に対する抗体であること
    を特徴とする、請求項1に記載の測定法。
  3. 【請求項3】 担体の凝集を阻害する物質が、ヒトのI
    gG、IgM、IgGもしくはIgMの部分鎖、また
    は、IgGもしくはIgMの部分ペプチドに対する抗体
    であることを特徴とする請求項1又は2に記載の測定
    法。
  4. 【請求項4】 担体の凝集を阻害する物質が、ヒトIg
    MのH鎖に対する抗体であることを特徴とする請求項1
    から3の何れかに記載の測定法。
  5. 【請求項5】 担体の凝集を阻害する物質と試料とを反
    応させた後、これと抗PIVKA−II抗体を担持させた
    粒子状担体を接触させることを特徴とする請求項1から
    4の何れかに記載の測定法。
  6. 【請求項6】 粒子状担体の粒径が0.05〜10μm
    であることを特徴とする、請求項1から5の何れかに記
    載の測定法。
  7. 【請求項7】 担体が磁性担体であることを特徴とする
    請求項1から6の何れかに記載の測定法。
  8. 【請求項8】 担体が高分子担体であることを特徴とす
    る請求項1から7の何れかに記載の測定法。
  9. 【請求項9】 抗PIVKA−II抗体が標識されている
    ことを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の測定
    法。
  10. 【請求項10】 免疫学的測定法が、第1の抗PIVK
    A−II抗体、及び該抗体とは異なる抗原決定基を認識す
    る第2の抗PIVKA−II抗体を用いるサンドイッチ法
    であることを特徴とする請求項1から9の何れかに記載
    の測定法。
  11. 【請求項11】 第1の抗PIVKA−II抗体および/
    又は第2の抗PIVKA−II抗体が標識されていること
    を特徴とする、請求項10に記載の測定法。
  12. 【請求項12】 第2の抗PIVKA−II抗体が担体に
    担持されていることを特徴とする請求項10又は11に
    記載の測定法。
  13. 【請求項13】 担体が標識されていることを特徴とす
    る請求項12に記載の測定法。
  14. 【請求項14】 (1)抗PIVKA−II抗体を担持さ
    せた粒子状担体と試料とを接触させて抗PIVKA−II
    抗体と試料中のPIVKA−IIとを反応させる工程;及
    び (2)粒子状担体の凝集の度合いを測定することによ
    り、該試料中に存在するPIVKA−IIの量を測定する
    工程を含むことを特徴とする、請求項1から13の何れ
    かに記載の測定法。
  15. 【請求項15】 抗PIVKA−II抗体を担持させた粒
    子状担体の凝集を阻害する物質を含有することを特徴と
    する、PIVKA−II測定用試薬。
  16. 【請求項16】 少なくとも、(1)抗PIVKA−II
    抗体を担持させた粒子状担体を含む試薬、及び(2)該
    担体の凝集を阻害する物質を含む試薬を含むことを特徴
    とするPIVKA−II測定用キット。
  17. 【請求項17】 前記抗PIVKA−II抗体とは異なる
    抗原決定基を認識する第2の抗PIVKA−II抗体を含
    有する試薬をさらに含むことを特徴とする請求項16に
    記載のキット。
  18. 【請求項18】 (1)抗PIVKA−II抗体を担持さ
    せた粒子状担体を含む試薬、及び(2)該担体の凝集を
    阻害する物質を含む試薬が、同一の懸濁液に含有されて
    いることを特徴とする、請求項16又は17に記載のキ
    ット。
  19. 【請求項19】 抗PIVKA−II抗体を担持させた粒
    子状担体および該抗体とは異なる抗原決定基を認識する
    第2の抗PIVKA−II抗体を用いてPIVKA−IIを
    免疫学的に測定する方法において、該担体の粒径が0.
    05〜4μmであることを特徴とするPIVKA−IIの
    免疫学的測定法。
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