JP2003073817A - スパッタリングターゲット及びその配置方法 - Google Patents

スパッタリングターゲット及びその配置方法

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JP2003073817A
JP2003073817A JP2001265093A JP2001265093A JP2003073817A JP 2003073817 A JP2003073817 A JP 2003073817A JP 2001265093 A JP2001265093 A JP 2001265093A JP 2001265093 A JP2001265093 A JP 2001265093A JP 2003073817 A JP2003073817 A JP 2003073817A
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permeability
sputtering surface
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JP2001265093A
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English (en)
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Katsuo Sugawara
克生 菅原
Sadao Saito
定雄 斉藤
Yoshiaki Takada
佳明 高田
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 漏れ磁束密度を大きくすることができ、スパ
ッタ面内の異方性も透磁率で見られる以上に大きくする
ことができ、したがって、薄膜の有する機能の面内不均
一性を大幅に改善することができ、その結果、高品質の
薄膜を形成することが可能なスパッタリングターゲット
及びその配置方法を提供する。 【解決手段】 本発明のターゲットは、コバルトを主成
分とし内部に歪みを導入したターゲット11のスパッタ
面11a内の一方向の透磁率をスパッタ面内最小透磁率
μ11、スパッタ面11a内におけるスパッタ面内最小透
磁率μ11と直交する方向の透磁率をスパッタ面内最大透
磁率μ12、スパッタ面11aに対して垂直方向の透磁率
をスパッタ面垂直方向透磁率μ13とし、さらに、スパッ
タ面垂直方向透磁率μ13をスパッタ面内最大透磁率μ12
より大としたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜形成用のスパ
ッタリングターゲット及びその配置方法に関し、特に、
マグネトロンスパッタ法により、LSI、VLSI等の
半導体装置の電極及び配線、あるいは多種機能性を有す
るコーティング膜等を形成する際に用いて好適なスパッ
タリングターゲット及びその配置方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、薄膜を形成する方法の1種にマグ
ネトロンスパッタ法がある。この方法は、基板の温度上
昇を低く抑えることができ、ターゲットへ大電力を投入
してスパッタ速度を大きくすることができ、数十nm〜
数μmオーダーの膜厚を容易に得ることができる等の利
点があるために、現在では最も多用されている成膜方法
の1つである。この方法では、基板に対向して配置され
たターゲットの裏側に永久磁石を配置し、この永久磁石
により生じる漏れ磁束によりスパッタ面上に磁界を形成
し、この磁界と電界が直交するマグネトロン放電を発生
させてスパッタ面から原子を叩き出し、この原子を基板
上に付着させて薄膜とする。ここでは、スパッタ面上の
磁界が均一であるほど、基板上に成膜される薄膜の膜厚
が均一なものとなる。
【0003】例えば、成膜の対象となるものがシリコン
ウェハのような比較的小面積の場合には、ターゲットの
形状を円板状とし、このターゲットの裏側に、中央部に
N極が、周縁部にS極がそれぞれくるように複数の永久
磁石を環状に配置し、これらの永久磁石により生じる漏
れ磁束によりスパッタ面上に均一な磁界を形成すること
で、シリコンウェハ上の所望の位置に電極及び配線を形
成している。ところで、このシリコンウェハを用いたL
SI、VLSI等の半導体装置においては、高集積化が
進展するに伴い、電極及び配線材料として、従来より用
いられてきたAl薄膜あるいはAl合金薄膜に替わり、
高純度コバルトを用いてコバルトシリサイド薄膜を製造
する試みがなされている。
【0004】一方、アモルファスコバルト薄膜をガラス
板や耐熱性透明プラスチック板の表面に形成して電磁波
遮断用の被膜とすることにより、OA機器の電磁波遮断
性能を向上させたいという要望があり、1mあるいはそ
れ以上の長さの長尺のターゲットを用いたマグネトロン
スパッタ法が試みられている。図8は、従来の高純度コ
バルトターゲットの一例を示す平面図であり、このター
ゲット1は、高純度コバルトインゴットをクロス圧延し
て得られる長尺の矩形平板状のもので、平滑な表面がス
パッタ面1aとされ、このスパッタ面1a内の互いに直
交する2方向の透磁率μ1、μ2は等しいとされている。
【0005】このターゲット1は、マグネトロンスパッ
タ装置内の環状のスパッタ領域に配置された複数の永久
磁石上に載置され、これらの永久磁石により生じる漏れ
磁束によりスパッタ面1a上に磁界Hが環状に形成され
る。この環状の磁界Hは磁界トンネルと称される。この
ターゲット1では、マグネトロン放電により発生した電
子は、この磁界トンネルに沿ってドリフト力を受けて空
間中のガスを次々にイオン化し、これらのイオンはスパ
ッタ面1aに衝突する際に、高いイオンエネルギーでタ
ーゲット1を構成する原子を叩き出す。これらの原子は
スパッタ面1aに平行に配置された基板上に高いエネル
ギーで付着するので、膜強度に優れた薄膜を形成するこ
とができる。
【0006】図9は、従来の高純度コバルトターゲット
の他の一例を示す平面図であり、このターゲット2は、
高純度コバルトインゴットをクロス圧延して得られる矩
形平板状のターゲット部材3を複数個、永久磁石の配列
方向に沿って並べたものである。このターゲット部材3
は、平滑な表面がスパッタ面3aとされ、このスパッタ
面3a内の互いに直交する2方向の透磁率μ1、μ2は等
しいとされている。
【0007】これらのターゲット部材3、3、…を、マ
グネトロンスパッタ装置内のスパッタ領域に永久磁石の
配列方向に沿って配列することで、各々のターゲット部
材3では、永久磁石により生じる漏れ磁束によりスパッ
タ面3a上に磁界Hが形成される。そして、各ターゲッ
ト部材3により形成される磁界Hは永久磁石が配置され
る方向に沿って連なることで、スパッタ面3a、3a、
…上に環状の磁界トンネルが形成される。このターゲッ
ト2においても、上述したターゲット1と同様に膜強度
に優れた薄膜を形成することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のターゲット1は、長尺かつ矩形平板状のものである
から、このターゲット1のスパッタ面1a上に環状の磁
界トンネルを形成する必要がある。したがって、スパッ
タ面1aの両端部の磁界の方向を、略半円状になるよう
に変える必要がある。しかしながら、この両端部におけ
る方向の異なる磁界が、磁界トンネルに対して影響を及
ぼすために、磁界の均一性が両端部から中央部にかけて
損なわれ、その結果、得られた薄膜の面内均一性が低下
するという問題点があった。
【0009】また、上述した従来の他のターゲット2に
おいても環状の磁界トンネルを形成する必要があるため
に、両端部のターゲット部材3,3では磁界の方向を変
える必要がある。しかしながら、両端部のターゲット部
材3,3と、これらの間に配置されたターゲット部材
3,3では、磁界の方向が異なるために互いに影響を及
ぼし合うこととなり、その結果、両端部近傍における磁
界の均一性が損なわれ、得られた薄膜の面内均一性が低
下するという問題点があった。
【0010】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであって、漏れ磁束密度を大きくすることがで
き、スパッタ面内の異方性も透磁率で見られる以上に大
きくすることができ、したがって、薄膜の有する機能の
面内不均一性を大幅に改善することができ、その結果、
高品質の薄膜を形成することが可能なスパッタリングタ
ーゲット及びその配置方法を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討し
た結果、コバルトを主成分とするスパッタリングターゲ
ットの漏れ磁束密度を大きくし、スパッタ面内の異方性
も透磁率で見られる以上に大きくするためには、スパッ
タリングターゲットのスパッタ面内の透磁率に異方性を
持たせ、かつスパッタ面垂直方向透磁率をスパッタ面内
最大透磁率より大とすることが有効であり、そのために
は、コバルトのインゴットに一方向より再結晶温度(4
50℃)以下で温間圧延を施し、その後、同一方向より
冷間圧延を施すことにより、内部に歪を導入した状態
で、圧延方向で同一面内の透磁率が最小となり、圧延方
向と直交する方向で同一面内の透磁率が最大となり、さ
らに、スパッタ面に垂直な方向の透磁率が前記スパッタ
面内最大透磁率より大となることを知見し、本発明を完
成するに至った。
【0012】すなわち、本発明の請求項1記載のスパッ
タリングターゲットは、コバルトを主成分とし内部に歪
みを導入してなるスパッタリングターゲットにおいて、
スパッタ面内の一方向の透磁率をスパッタ面内最小透磁
率とし、前記スパッタ面内の前記一方向と直交する方向
の透磁率をスパッタ面内最大透磁率とし、前記スパッタ
面に対して垂直方向の透磁率をスパッタ面垂直方向透磁
率とし、該スパッタ面垂直方向透磁率を前記スパッタ面
内最大透磁率より大としたことを特徴とする。
【0013】請求項2記載のスパッタリングターゲット
は、請求項1記載のスパッタリングターゲットにおい
て、前記スパッタ面内最小透磁率を8.0以上かつ1
1.5以下とし、前記スパッタ面内最大透磁率を9.0
以上かつ12.1未満とし、前記スパッタ面垂直方向透
磁率を25.0以上かつ36.0未満としたことを特徴
とする。
【0014】請求項3記載のスパッタリングターゲット
は、請求項2記載のスパッタリングターゲットにおい
て、前記スパッタ面内の一方向は、前記コバルトに一方
向より温間圧延、冷間圧延を順次施した際の圧延方向と
一致していることを特徴とする。
【0015】請求項4記載のスパッタリングターゲット
は、請求項3記載のスパッタリングターゲットにおい
て、前記温間圧延の圧下率は5〜30%であり、前記冷
間圧延の圧下率は5〜20%未満であることを特徴とす
る。
【0016】請求項5記載のスパッタリングターゲット
は、請求項3または4記載のスパッタリングターゲット
において、前記温間圧延及び冷間圧延は、コバルトの再
結晶温度以下で行われたことを特徴とする。
【0017】請求項6記載のスパッタリングターゲット
の配置方法は、請求項1ないし5のいずれか1項記載の
スパッタリングターゲットをマグネトロンスパッタリン
グ装置内のスパッタ領域に配置する方法であって、前記
スパッタリングターゲットのスパッタ面内最大透磁率の
方向が、前記スパッタ領域中の磁界トンネルに沿うよう
に、配置することを特徴とする。
【0018】請求項7記載のスパッタリングターゲット
の配置方法は、請求項6記載のスパッタリングターゲッ
トの配置方法において、前記スパッタリングターゲット
は、略矩形板状のターゲットからなり、このターゲット
のスパッタ面内最大透磁率の方向が、このターゲットが
配置されるスパッタ領域の磁界トンネルに沿うように、
配置することを特徴とする。
【0019】請求項8記載のスパッタリングターゲット
の配置方法は、請求項6記載のスパッタリングターゲッ
トの配置方法において、前記スパッタリングターゲット
は、前記スパッタ領域の磁界トンネルに沿って配列され
る第1のターゲット部材と、この第1のターゲット部材
の両端部に近接して配置される第2のターゲット部材と
からなり、前記第1のターゲット部材のスパッタ面内最
大透磁率の方向が、前記第2のターゲット部材のスパッ
タ面内最大透磁率の方向と直交するように、配置するこ
とを特徴とする。
【0020】請求項9記載のスパッタリングターゲット
の配置方法は、請求項6記載のスパッタリングターゲッ
トの配置方法において、前記スパッタリングターゲット
は、前記スパッタ領域に沿って配列される複数個のター
ゲット部材からなり、これらのターゲット部材のうち、
配列方向の両端部に位置するスパッタ部材のスパッタ面
内最大透磁率の方向が、これらのターゲット部材を除く
ターゲット部材のスパッタ面内最大透磁率の方向と直交
するように、配置することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明のスパッタリングタ
ーゲット及びその配置方法の各実施の形態について図面
を参照して説明する。
【0022】[第1の実施の形態]図1は、本発明の第
1の実施の形態に係る高純度コバルトのスパッタリング
ターゲットを示す斜視図、図2は同平面図であり、この
ターゲット11は、コバルトの含有量が99.90〜9
9.98重量%の高純度コバルトのインゴットに、温間
圧延、冷間圧延を順次施すことにより、長尺かつ矩形板
状のターゲットとされ、その表面がスパッタ面11aと
されている。
【0023】このターゲット11は、スパッタ面11a
の短手方向が圧延方向と一致し、かつ、長手方向が圧延
方向と直交するように、コバルトの再結晶温度(450
℃)以下の温度で温間圧延、室温で冷間圧延が順次施さ
れる結果、このスパッタ面11aにおいては、当該面内
で圧延方向に沿う透磁率がスパッタ面内最小透磁率μ 11
となり、圧延方向と直交する方向の透磁率がスパッタ面
内最大透磁率μ12となる。また、このスパッタ面11a
に対して垂直な方向の透磁率がスパッタ面垂直方向透磁
率μ13となる。
【0024】上記のスパッタ面内最小透磁率μ11は8.
0以上かつ11.5以下であり、スパッタ面内最大透磁
率μ12は9.0以上かつ12.1未満であり、スパッタ
面垂直方向透磁率μ13は25.0以上かつ36.0未満
である。そして、これらスパッタ面内最小透磁率μ11
スパッタ面内最大透磁率μ12、スパッタ面垂直方向透磁
率μ13各々の値は、常に次式 μ11<μ12<μ13 を満たすようになっている。なお、上記のスパッタ面内
最大透磁率μ12とスパッタ面内最小透磁率μ11との差は
0.5以上あることが好ましい。
【0025】次に、スパッタ面内最小透磁率μ11、スパ
ッタ面内最大透磁率μ12、スパッタ面垂直方向透磁率μ
13各々の数値を上記の様に限定した理由を説明する。ま
ず、スパッタ面垂直方向透磁率μ13を25.0以上かつ
36.0未満と限定した理由は、例えば、スパッタ面内
最大透磁率μ12が12.1未満という条件下では、3
6.0以上では歪量が小さくスパッタ面内の異方性が十
分に発揮されず、また、25.0未満では十分な漏れ磁
束が得られないからである。なお、スパッタ面内最大透
磁率μ12が12.1以上の条件下では、スパッタ面垂直
方向透磁率μ13が36.0未満であっても、結晶の配向
が小さくなり、十分な漏れ磁束が得られない。
【0026】次いで、スパッタ面垂直方向透磁率μ13
36.0未満という条件下で、スパッタ面内最小透磁率
μ11を11.5以下と限定した理由は、スパッタ面内最
小透磁率μ11が11.5を超えると、このターゲット1
1の下側に複数個の永久磁石を配列した際に、これらの
永久磁石によりスパッタ面11a上に漏れる磁束の強度
が弱く、強度の十分な磁界Hが得られず、その結果、マ
グネトロン放電を十分に行うことができないからであ
る。
【0027】また、スパッタ面垂直方向透磁率μ13が3
6.0未満という条件下で、スパッタ面内最大透磁率μ
12を9.0以上と限定した理由は、スパッタ面内最大透
磁率μ12が9.0を下回ると、スパッタ面11a内の磁
界Hが不均一なものとなり、特に端部側の磁界Hの不均
一性が大きなものとなり、成膜した際に膜の厚みが不均
一なものとなるからである。このように、膜によって得
られる機能にも膜厚のばらつきに起因するばらつきが生
じ、結果的に、膜の信頼性が低下する。
【0028】このターゲット11のコバルトの含有量を
99.90〜99.98重量%と限定した理由は、含有
量が99.90重量%未満では、圧延工程において所定
の圧下率に到達する前に割れやマイクロクラックが生じ
てしまい、ターゲットとしての形状を保持することがで
きないために好ましくなく、また、含有量が99.98
重量%を超えると、圧延時にスパッタ面に波打ちと称さ
れるうねりが生じ、スパッタ面における平滑性が低下す
るからである。
【0029】このターゲット11では、温間圧延、冷間
圧延が順次施されるが、温間圧延を再結晶温度(450
℃)以下の温度で施すことにより、コバルト結晶のC軸
方向が圧延面に対して垂直に、さらに、圧延方向に対し
ても垂直になろうとするため、 a.圧延面に垂直な方向 b.圧延面に平行かつ圧延方向に対して平行な方向 c.圧延面に平行かつ圧延方向に対して直交する方向 の3方向で透磁率に異方性が生じることとなる。
【0030】この温間圧延後、冷間圧延を施すことで、
内部に歪が導入され、結晶内部で磁化に必要な磁壁の移
動・回転が妨げられることとなり、その結果、透磁率が
低く抑えられる。この透磁率の低下は、スパッタ面垂直
方向透磁率μ13において顕著に現れるが、スパッタ面内
最小透磁率μ11及びスパッタ面内最大透磁率μ12におい
ても認められ、これらの透磁率の差が小さくなる。
【0031】ここで、ターゲット11における透磁率及
び歪と漏れ磁束との関係について説明する。高純度コバ
ルトのインゴットは、温間圧延を施した後、冷間圧延を
施すことにより、板状の高純度コバルトターゲットとな
る。このターゲットでは、冷間圧延を施すことで内部に
歪が導入されるが、結晶内部では磁化に必要な磁壁の移
動・回転が妨げられることとなるため、透磁率が低くな
る傾向がある。
【0032】透磁率が低くなる傾向は、特にコバルト結
晶の場合、容易磁化方向であるC軸方向で強く現れるた
め、スパッタ面垂直方向透磁率μ13が著しく低下し、ス
パッタ面内においても透磁率の異方性が小さくなる。一
方、漏れ磁束は透磁率と歪の関数F(透磁率、歪)であ
るから、一見透磁率が低い様に見えても、歪み量が大き
ければ漏れ磁束も大きくなる。したがって、スパッタ面
内における異方性も、透磁率において見られる以上に大
きいことになる。
【0033】なお、再結晶温度(450℃)を超える温
度で温間圧延を施した場合には、コバルト結晶のC軸方
向が圧延面に対して垂直方向に揃わずにランダムな状態
となるので、圧延方向とそれに直交する方向とで透磁率
に異方性が生じることはない。
【0034】このターゲット11は、マグネトロンスパ
ッタ装置内の長尺かつ略矩形状のスパッタ領域に沿って
配置された複数の永久磁石上に配置される。これらの永
久磁石により漏れ磁束が生じ、これらの漏れ磁束により
スパッタ面11a上のスパッタ領域に沿って磁界トンネ
ルと称される磁界Hが形成される。
【0035】ここでは、スパッタ面11aの短手方向の
透磁率がスパッタ面内で最小であるから、発生する漏れ
磁束はスパッタ面11a上に容易に漏れ出すこととな
る。また、スパッタ面11aの長手方向の透磁率がスパ
ッタ面内で最大であるから、磁界トンネルの方向が変わ
る両端部から漏れる磁束が最小限に留められ、両端部か
ら中央部に向けて漏れる磁束が抑制される。これによ
り、スパッタ面11aには短手方向に均一な磁界が形成
されることとなり、結果的に、スパッタ面11a上の磁
場の均一性が高まる。これにより、このターゲット11
を用いて成膜すると、得られる薄膜の膜厚が均一化さ
れ、膜としての信頼性も向上する。
【0036】このターゲット11では、マグネトロン放
電により発生した電子は、上述した磁界トンネルに沿っ
て移動する間に、ドリフト力を受けて空間中のガスを次
々にイオン化する。これらのイオンはスパッタ面11a
に衝突するが、この際、高いイオンエネルギーでターゲ
ット11を構成する原子を叩き出すので、これらの原子
はスパッタ面11aに平行に配置された基板上に高いエ
ネルギーで付着することとなり、膜強度に優れた薄膜が
形成される。
【0037】このターゲット11を作製するには、ま
ず、真空溶解法により、コバルトの含有量が99.90
〜99.98重量%の高純度コバルトインゴットを作製
し、熱間圧延後、この高純度コバルト熱間圧延板に、温
間圧延、冷間圧延を同一方向に順次施すことで得られ
る。なお、温間圧延はコバルトの再結晶温度(450
℃)以下で施され、冷間圧延は室温程度の温度で施され
る。
【0038】この温間圧延では、コバルトの再結晶温度
(450℃)以下で圧延する際に、圧延方向を一定にす
ることにより、同一平面内において、圧延方向で透磁率
がスパッタ面内で最小となり、前記圧延方向と直交する
方向で透磁率がスパッタ面内で最大となる。したがっ
て、この一方向圧延を施すことで、スパッタ面11a内
の透磁率に異方性を持たせることができる。
【0039】ここで、温間圧延の圧下率は5〜30%が
好ましい。その理由は、温間圧延の圧下率が5%未満で
は、次に続く冷間圧延を最大限に施したとしても、C軸
を十分に垂直に配向させることが困難となり、圧下率が
30%を超えると、次に続く冷間圧延を5%以上の圧下
率で実施すると板が割れてしまうからである。
【0040】また、冷間圧延の圧下率は5〜20%未満
が好ましい。その理由は、冷間圧延の圧下率が5%未満
では、板内部に蓄積される歪みが十分に得られず、圧下
率が20%以上であると、板が割れてしまうからであ
る。温間圧延と冷間圧延の圧下率の合計は、25〜50
%未満であることが好ましい。
【0041】以上説明したように、本実施形態のターゲ
ット11によれば、スパッタ面内最小透磁率μ11を8.
0以上かつ11.5以下、スパッタ面内最大透磁率μ12
を9.0以上かつ12.1未満、スパッタ面垂直方向透
磁率μ13を25.0以上かつ36.0未満としたので、
スパッタ面垂直方向透磁率μ13を36.0未満に抑制す
ることができ、スパッタ面内における透磁率の異方性、
すなわち最小透磁率μ 11と最大透磁率μ12との差を小さ
くすることができる。
【0042】これにより、漏れ磁束密度を大きくするこ
とができ、スパッタ面11a内の異方性も透磁率で見ら
れる以上に大きくすることができ、したがって、スパッ
タ面11aの短手方向に沿って均一な磁界Hを形成する
ことができ、その結果、スパッタ面11a上の磁場の均
一性を高めることができる。以上により、このターゲッ
ト11を用いて成膜した場合に、得られる薄膜の有する
機能の面内不均一性を大幅に改善することができ、高品
質の薄膜を形成することができる。
【0043】[第2の実施の形態]図3は、本発明の第
2の実施の形態に係る高純度コバルトのスパッタリング
ターゲットを示す平面図であり、このターゲット21
は、中心部を構成する長尺かつ矩形板状のターゲット
(第1のターゲット部材)22と、このターゲット22
の長手方向の両端部に隣接して配置された矩形板状のタ
ーゲット(第2のターゲット部材)23、23とにより
構成されている。
【0044】このターゲット22の短手方向の長さは、
ターゲット23、23それぞれの長手方向の長さと等し
いとされている。そして、ターゲット22の両端部にタ
ーゲット23、23を配置することで、全体の形状が長
尺かつ矩形状のターゲットとされている。これらのター
ゲット22、23は、第1の実施の形態のターゲット1
1と全く同様、その主成分はコバルトの含有量が99.
90〜99.98重量%の高純度コバルトからなる。
【0045】これらのターゲット22、23は、コバル
トの含有量が上記の範囲の高純度コバルトのインゴット
に一方向に、再結晶温度(450℃)以下の温度で温間
圧延、室温で冷間圧延を順次施すことにより得られる。
【0046】例えば、ターゲット22では、温間圧延及
び冷間圧延が順次施された方向、すなわちスパッタ面2
2aの短手方向における透磁率がスパッタ面内最小透磁
率μ 21とされ、圧延方向に直交する方向、すなわちスパ
ッタ面22aの長手方向における透磁率がスパッタ面内
最大透磁率μ22とされ、さらに、スパッタ面22aに対
して垂直な方向の透磁率がスパッタ面垂直方向透磁率μ
23とされている。
【0047】また、ターゲット23では、温間圧延及び
冷間圧延が順次施された方向、すなわちスパッタ面23
aの短手方向における透磁率がスパッタ面内最小透磁率
μ31とされ、温間圧延及び冷間圧延の圧延方向に直交す
る方向、すなわちスパッタ面23aの長手方向における
透磁率がスパッタ面内最大透磁率μ32とされ、さらに、
スパッタ面23aに対して垂直な方向の透磁率がスパッ
タ面垂直方向透磁率μ 33とされている。
【0048】これらターゲット22、23のスパッタ面
内最小透磁率μ21、μ31は8.0以上かつ11.5以下
とされ、スパッタ面内最大透磁率μ22、μ32は9.0以
上かつ12.1未満とされ、スパッタ面垂直方向透磁率
μ23、μμ33は25.0以上かつ36.0未満とされて
いる。
【0049】これらターゲット22、23は、マグネト
ロンスパッタ装置内の長尺かつ略矩形状のスパッタ領域
に沿って配置された複数の永久磁石上に配置される。ま
ず、ターゲット22を、スパッタ領域の主要部である中
央部に配置し、次いで、ターゲット23、23のそれぞ
れの長手方向がターゲット22の短手方向に一致するよ
うに、これらターゲット23、23をターゲット22の
長手方向の両端部に配置する。
【0050】これらターゲット22、23は、その下に
配置された複数の永久磁石により漏れ磁束が生じ、これ
らの漏れ磁束によりスパッタ面22a、23a上のスパ
ッタ領域に沿って磁界トンネルと称される磁界Hが形成
される。このターゲット22では、スパッタ面22aの
短手方向の透磁率がスパッタ面内で最小であるから、発
生する漏れ磁束はスパッタ面22a上に容易に漏れ出す
こととなる。
【0051】また、ターゲット23、23では、スパッ
タ面23aの短手方向の透磁率がスパッタ面内で最小で
あるから、発生する漏れ磁束はスパッタ面23a上に容
易に漏れ出すこととなる。一方、ターゲット22では、
スパッタ面22aの長手方向の透磁率がスパッタ面内で
最大であることから、ターゲット23、23間に配置さ
れたターゲット22の長手方向と平行となる磁場方向成
分の磁束がスパッタ面22aに漏れ難くなっている。こ
れにより、スパッタ面22a上には短手方向に沿った均
一な磁界Hが形成され、スパッタ面23a上にも短手方
向に沿った磁界Hが形成される。
【0052】このターゲット21では、マグネトロン放
電により発生した電子は、上述した磁界トンネルに沿っ
て移動する間に、ドリフト力を受けて空間中のガスを次
々にイオン化する。これらのイオンはスパッタ面22
a、23a、23aに衝突するが、この際、高いイオン
エネルギーでターゲット22、23、23を構成する原
子を叩き出すので、これらの原子はスパッタ面22a、
23a、23aに平行に配置された基板上に高いエネル
ギーで付着することとなり、膜強度に優れた薄膜が形成
される。なお、このターゲット21の製造方法は、上述
した第1の実施の形態のターゲット11の製造方法と全
く同様である。
【0053】以上説明したように、本実施形態のターゲ
ット21によれば、ターゲット22の両端部にターゲッ
ト23、23を配置し、これらターゲット22、23の
スパッタ面の短手方向における透磁率をスパッタ面内最
小透磁率μ21、μ31とし、スパッタ面の長手方向におけ
る透磁率をスパッタ面内最大透磁率μ22、μ32とし、さ
らに、スパッタ面に対して垂直な方向の透磁率をスパッ
タ面垂直方向透磁率μ 23、μ33としたので、漏れ磁束密
度を大きくすることができ、スパッタ面22a内の異方
性も透磁率で見られる以上に大きくすることができる。
【0054】したがって、スパッタ面22aの短手方向
に沿って均一な磁界Hを形成することができ、スパッタ
面22a上の磁場の均一性を高めることができる。これ
により、このターゲット21を用いて成膜した場合に、
得られる薄膜の有する機能の面内不均一性を大幅に改善
することができ、高品質の薄膜を形成することができ
る。
【0055】[第3の実施の形態]図4は、本発明の第
3の実施の形態に係る高純度コバルトのスパッタリング
ターゲットを示す平面図であり、このターゲット41
は、同一の大きさの矩形板状のターゲット(部材)が複
数個、スパッタ領域に直線状に配列されたもので、スパ
ッタ領域に直線状に配列された複数枚のターゲット(部
材)42、42、…(図4では6枚)と、これらターゲ
ット42、42、…の両端部に位置する一対のターゲッ
ト(部材)43、43とにより構成されている。
【0056】ターゲット42では、スパッタ面42aの
長手方向に沿った透磁率がスパッタ面内最小透磁率μ41
とされ、短手方向に沿った透磁率がスパッタ面内最大透
磁率μ42とされ、さらに、スパッタ面42aに対して垂
直な方向の透磁率がスパッタ面垂直方向透磁率μ43とさ
れている。
【0057】ターゲット43では、ターゲット42と反
対に、スパッタ面43aの短手方向に沿った透磁率がス
パッタ面内最小透磁率μ51とされ、長手方向に沿った透
磁率がスパッタ面内最大透磁率μ52とされ、さらに、ス
パッタ面43aに対して垂直な方向の透磁率がスパッタ
面垂直方向透磁率μ53とされている。
【0058】これらターゲット42、43のスパッタ面
内最小透磁率μ41、μ51は8.0以上かつ11.5以下
とされ、スパッタ面内最大透磁率μ42、μ52は9.0以
上かつ12.1未満とされ、スパッタ面垂直方向透磁率
μ43、μμ53は25.0以上かつ36.0未満とされて
いる。
【0059】これらのターゲット42、43、…は、第
1の実施の形態のターゲット11と全く同様、その主成
分はコバルトの含有量が99.90〜99.98重量%
の高純度コバルトからなる。これらのターゲット42、
43、…は、コバルトの含有量が上記の範囲の高純度コ
バルトのインゴットに、再結晶温度(450℃)以下の
温度で温間圧延を施し、その後、室温で冷間圧延を施す
ことにより得られる。
【0060】これらターゲット42、43、…は、マグ
ネトロンスパッタ装置内の長尺かつ略矩形状のスパッタ
領域に沿って配置された複数の永久磁石上に配置され
る。まず、ターゲット42、42、…を、長辺が互いに
隣接するように、スパッタ領域の主要部である中央部に
配置し、次いで、ターゲット43、43をターゲット4
2、42、…の配列方向の両端部に、その長辺がターゲ
ット42の長辺に隣接するように配置する。
【0061】これらターゲット42、43、…は、その
下に配置された複数の永久磁石により漏れ磁束が生じ、
これらの漏れ磁束によりスパッタ面42a、43a、…
上のスパッタ領域に沿って磁界トンネルと称される磁界
Hが形成される。ターゲット42、42、…では、スパ
ッタ面42aの長手方向の透磁率がスパッタ面内で最小
であるから、発生する漏れ磁束はスパッタ面42a上に
容易に漏れ出すこととなる。
【0062】また、ターゲット43、43では、スパッ
タ面43aの短手方向の透磁率がスパッタ面内で最小で
あるから、発生する漏れ磁束はスパッタ面43a、43
a上に容易に漏れ出すこととなる。一方、既に述べたタ
ーゲット42、42、…では、スパッタ面42aの短手
方向の透磁率がスパッタ面内で最大であるから、ターゲ
ット43、43間に配置されたターゲット42、42、
…の短手方向と平行となる磁場方向成分の磁束がスパッ
タ面42a、42a、…に漏れ難くなっている。これに
より、スパッタ面42a、42a、…上には長手方向に
沿った均一な磁界Hが形成され、スパッタ面43a、4
3a上にも長手方向に沿った磁界Hが形成される。
【0063】このターゲット41では、マグネトロン放
電により発生した電子は、上述した磁界トンネルに沿っ
て移動する間に、ドリフト力を受けて空間中のガスを次
々にイオン化する。これらのイオンはスパッタ面42
a、43a、…に衝突するが、この際、高いイオンエネ
ルギーでターゲット42、43、…を構成する原子を叩
き出すので、これらの原子はスパッタ面42a、43
a、…に平行に配置された基板上に高いエネルギーで付
着することとなり、膜強度に優れた薄膜が形成される。
なお、このターゲット41の製造方法は、上述した第1
の実施の形態のターゲット11の製造方法と全く同様で
ある。
【0064】以上説明したように、本実施形態のターゲ
ット41によれば、スパッタ領域に直線状に配列された
ターゲット42、42、…の両端部にターゲット43、
43を配置し、ターゲット42のスパッタ面42aの長
手方向に沿った透磁率をスパッタ面内最小透磁率μ41
短手方向に沿った透磁率をスパッタ面内最大透磁率
μ 42、スパッタ面42aに垂直方向の透磁率をスパッタ
面垂直方向透磁率μ43とし、ターゲット43のスパッタ
面43aの短手方向に沿った透磁率をスパッタ面内最小
透磁率μ51、長手方向に沿った透磁率をスパッタ面内最
大透磁率μ52、スパッタ面43aに垂直方向の透磁率を
スパッタ面垂直方向透磁率μ53としたので、漏れ磁束密
度を大きくすることができ、スパッタ面42a、43
a、…内の異方性も透磁率で見られる以上に大きくする
ことができる。
【0065】したがって、スパッタ面42a、43a、
…の長手方向に沿って均一な磁界Hを形成することがで
き、その結果、スパッタ面42a、43a、…上の磁場
の均一性を高めることができる。これにより、このター
ゲット41を用いて成膜した場合に、得られる薄膜の有
する機能の面内不均一性を大幅に改善することができ、
高品質の薄膜を形成することができる。
【0066】[第4の実施の形態]図5は、本発明の第
4の実施の形態に係る高純度コバルトのスパッタリング
ターゲットを示す部分平面図であり、このターゲット6
1は、上述した第1の実施の形態に係るターゲットを複
数枚、マグネトロンスパッタ装置内のスパッタ領域に沿
って配置したもので、図6ではスパッタ領域の角部にタ
ーゲット61A、61Bを配置した状態を示している。
【0067】これらターゲット61A、61Bは、スパ
ッタ面61a、61bの短手方向に沿った透磁率がスパ
ッタ面内最小透磁率μ11、長手方向に沿った透磁率がス
パッタ面内最大透磁率μ12、スパッタ面61a、61b
に対して垂直な方向の透磁率がスパッタ面垂直方向透磁
率μ13とされている。
【0068】このターゲット61では、ターゲット61
Aの長辺の端部にターゲット61Bの短辺を当接するよ
うに配置されているので、その下にくの字型に配置され
た複数の永久磁石により漏れ磁束が生じ、これらの漏れ
磁束によりスパッタ面61a、61b上のスパッタ領域
に沿って磁界トンネルと称される磁界Hが形成される。
【0069】ターゲット61Aでは、スパッタ面61a
の短手方向の透磁率がスパッタ面内で最小であるから、
発生する漏れ磁束はスパッタ61a上に容易に漏れ出す
こととなる。ターゲット61Bにおいても、ターゲット
61Aと同様に、スパッタ面61bの短手方向の透磁率
がスパッタ面内で最小であるから、スパッタ面61b上
に容易に漏れ出ることとなる。
【0070】一方、ターゲット61Aのスパッタ面61
aの長手方向の透磁率はスパッタ面内で最大であるか
ら、前記ターゲット61Bに隣接して配置されたターゲ
ット61Aの長手方向と平行となる磁場方向成分の磁束
がスパッタ面61aに漏れ難くなっている。
【0071】同様に、ターゲット61Bでは、スパッタ
面61bの長手方向の透磁率がスパッタ面内で最大であ
るから、ターゲット61Aに隣接して配置されたターゲ
ット61Bの長手方向と平行となる磁場方向成分の磁束
がスパッタ面61bに漏れ難くなっている。これによ
り、スパッタ面61a上には短手方向に沿った均一な磁
界Hが形成され、スパッタ面61b上にも同様に、短手
方向に沿った均一な磁界Hが形成される。
【0072】本実施形態のターゲット61においても、
上述した第1の実施の形態のターゲット11と全く同様
に、スパッタ面61a、61bの短手方向に沿って均一
な磁界Hを形成することができ、その結果、スパッタ面
上の磁場の均一性を高めることができる。したがって、
得られる薄膜の有する機能の面内不均一性を大幅に改善
することができ、高品質の薄膜を形成することができ
る。
【0073】図6は、本実施形態のターゲット61の変
形例を示す部分平面図であり、このターゲット71は、
ターゲット61Aの短辺にターゲット61Bの長辺の端
部を当接するように配置した点が上記のターゲット61
と異なる。このターゲット71においても、上述したタ
ーゲット61と全く同様の作用・効果を奏することがで
きる。
【0074】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明のスパ
ッタリングターゲットについて具体的に説明する。な
お、本発明は、下記の実施例により限定されるものでは
ない。
【0075】(実施例)まず、真空溶解法により、コバ
ルトの含有量が99.90〜99.98重量%の高純度
コバルトインゴットを作製した。次いで、この高純度コ
バルトインゴットを1150℃にて鍛造し、長さ800
mm、幅130mm、厚み40mmの長方形状の高純度
コバルト板とした。次いで、例えばグラインダー等の研
削装置を用いて上述の高純度コバルト板の表面を研削
し、その表面に付着する不純物や汚れ等を除去した。そ
の後、1150℃にて熱間圧延を施し、長さ800m
m、幅260mm、厚み20mmの長方形状の高純度コ
バルト厚板とした。ここでは、この熱間圧延の圧下率を
50%とした。
【0076】次いで、上記の高純度コバルト厚板の表面
を研磨し、その後、この高純度コバルト厚板に一方向
(幅方向)に、コバルトの再結晶温度(450℃)以下
の温度、例えば400℃で温間圧延を施し、長さ800
mm、幅346mm、厚み15mmの長方形状の高純度
コバルト厚板とした。なお、この温間圧延の圧下率は2
5%であった。
【0077】次いで、この高純度コバルト厚板に、圧延
方向が上記の温間圧延と同一となるように、室温で冷間
圧延を施し、長さ800mm、幅380mm、厚み1
3.5mmの長方形状の高純度コバルト厚板とした。な
お、この冷間圧延の圧下率は10%であった。次いで、
この高純度コバルト厚板を切断し、長さ600mm、幅
290mm、厚み13.5mmのターゲットAとした。
【0078】さらに、この高純度コバルト厚板と同様の
方法で作製した高純度コバルト厚板を切断し、長さ29
0mm、幅100mm(圧延方向)、厚み13.5mm
のターゲットBを2枚とし、これらターゲットA及びタ
ーゲットBを図3のように組み合わせ、成膜試験用のタ
ーゲットとした。
【0079】(比較例1) −スパッタ面垂直方向透磁率が36.0以上の場合− まず、上記実施例と全く同様の方法により高純度コバル
トインゴットを作製し、この高純度コバルトインゴット
を1150℃にて鍛造し、長さ800mm、幅130m
m、厚み50mmの長方形状の高純度コバルト板とし
た。次いで、例えばグラインダー等の研削装置を用いて
上述の高純度コバルト板の表面を研削し、その表面に付
着する不純物や汚れ等を除去した。その後、1150℃
にて熱間圧延を施し、長さ800mm、幅260mm、
厚み24.5mmの長方形状の高純度コバルト厚板とし
た。ここでは、この熱間圧延の圧下率を50%とした。
【0080】次いで、上記の高純度コバルト厚板の表面
を研磨し、その後、この高純度コバルト厚板に一方向
(幅方向)に、室温で冷間圧延を施し、長さ800m
m、幅320mm、厚み19.6mmの長方形状の高純
度コバルト厚板とした。なお、この冷間圧延の圧下率は
20%であった。
【0081】次いで、この高純度コバルト厚板に、圧延
方向が上記の冷間圧延と同一となるように、コバルトの
再結晶温度(450℃)以下の温度、例えば420℃で
温間圧延を施し、長さ800mm、幅426mm、厚み
14.7mmの長方形状の高純度コバルト厚板とした。
なお、この温間圧延の圧下率は25%であった。次い
で、この高純度コバルト厚板を切断及び面削し、長さ6
00mm、幅290mm、厚み13.5mmのターゲッ
トAとした。
【0082】さらに、この高純度コバルト厚板と同様の
方法で作製した高純度コバルト厚板を切断し、長さ29
0mm、幅100mm(圧延方向)、厚み13.5mm
のターゲットBを2枚とし、これらターゲットA及びタ
ーゲットBを図3のように組み合わせ、成膜試験用のタ
ーゲットとした。
【0083】(比較例2) −スパッタ面垂直方向透磁率が36.0未満、かつスパ
ッタ面内最大透磁率が9.0未満となる場合− まず、上記実施例と全く同様の方法により表面が研削さ
れた高純度コバルト板を作製し、その後、この高純度コ
バルト板に1150℃にて熱間圧延を施し、長さ800
mm、幅260mm、厚み24.5mmの長方形状の高
純度コバルト厚板とした。ここでは、この熱間圧延の圧
下率を50%とした。
【0084】次いで、上記の高純度コバルト厚板の表面
を研磨し、その後、この高純度コバルト厚板に、コバル
トの再結晶温度(450℃)以下の温度、例えば420
℃で幅方向、長さ方向交互(クロス圧延)に温間圧延を
施し、長さ914mm、幅303mm、厚み18.4m
mの長方形状の高純度コバルト厚板とした。なお、この
温間圧延の圧下率は25%であった。
【0085】次いで、この高純度コバルト厚板に、室温
で幅方向、長さ方向交互(クロス圧延)に冷間圧延を施
し、長さ1029mm、幅336mm、厚み14.7m
mの長方形状の高純度コバルト厚板とした。なお、この
冷間圧延の圧下率は20%であった。次いで、この高純
度コバルト厚板を切断及び面削し、最終形状が長さ80
0mm、幅290mm、厚み13.5mmの成膜試験用
のターゲットとした。
【0086】(比較例3) −スパッタ面垂直方向透磁率が36.0未満、かつスパ
ッタ面内最小透磁率が11.5以上となる場合− まず、上記実施例と全く同様の方法により、表面が研磨
された高純度コバルト厚板を作製した。
【0087】次いで、この高純度コバルト厚板に、室温
で一方向(幅方向)に冷間圧延を施し、長さ800m
m、幅290mm、厚み18mmの長方形状の高純度コ
バルト厚板とした。なお、この冷間圧延の圧下率は10
%であった。次いで、この高純度コバルト厚板を面削・
切断し、最終形状が長さ800mm、幅290mm、厚
み13.5mmの成膜試験用のターゲットとした。
【0088】次に、実施例及び比較例1〜3のターゲッ
トを用いてマグネトロンスパッタリングを行い、基板上
にコバルト薄膜を形成し、評価用の試料とした。マグネ
トロンスパッタリングの成膜条件は、Arガス圧を0.
4Pa、スパッタパワーを3.5W/cm2とした。ま
た、成膜範囲は、290mm×800mmとした。
【0089】次に、実施例及び比較例1〜3のターゲッ
ト各々に対して、スパッタ面内最大透磁率、スパッタ面
内最小透磁率、スパッタ面垂直透磁率及び漏れ磁束密度
を測定した。また、実施例の評価用の試料に対しては、
図3に示した薄膜25のA〜E点それぞれにおける膜厚
を測定した。比較例1〜3の評価用の試料に対しても同
様に、図8に示した薄膜5のA〜E点それぞれにおける
膜厚を測定した。
【0090】漏れ磁束密度は、実施例及び比較例1〜3
のターゲットをマグネトロンスパッタリング装置に組み
込んだ状態で測定した。この状態では、ターゲットの下
面側に配置された永久磁石により生じる漏れ磁束によ
り、スパッタ面上に磁界が形成されるので、このスパッ
タ面上をガウスメータに接続されるホール素子プローブ
で全面掃引し、その時の最大値をもって漏れ磁束密度と
した。
【0091】ただし、実施例及び比較例1では、図7
(a)に示すように、両側のターゲットBを除き、中央
部のターゲットAについてのみ漏れ磁束密度を測定し
た。このターゲットAでは、スパッタ面の端から内側に
かけて50mmの周辺領域は板を回り込んでくる磁束の
影響が強いので、この周辺領域を除外した領域Rについ
てのみ漏れ磁束密度を測定した。また、比較例2、3に
おいては、図7(b)に示すように、ターゲットCにお
いて上記のターゲットAに対応する領域についてのみ漏
れ磁束密度を測定した。このターゲットCにおいても周
辺領域を除外した領域Rについてのみ漏れ磁束密度を測
定した。
【0092】表1に、これらの測定結果を示す。
【表1】
【0093】表1によれば、実施例のターゲットでは、
中央部のターゲットAにより得られる薄膜の膜厚(C〜
E)は495〜501nmであり、比較例1及び2の薄
膜の膜厚(C〜E)と比べてバラツキが小さいことが分
かった。また、実施例のターゲットの漏れ磁束密度は2
55Gで、比較例1及び2の漏れ磁束密度(220G、
235G)と比べて明らかに大きいことが分かった。ま
た、比較例3のターゲットでは、成膜することができ
ず、膜厚を測定することができなかった。また、漏れ磁
束密度は136Gで、実施例のターゲットと比べて大き
く低下していた。
【0094】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のス
パッタリングターゲットによれば、スパッタ面内の一方
向の透磁率をスパッタ面内最小透磁率とし、前記スパッ
タ面内の前記一方向と直交する方向の透磁率をスパッタ
面内最大透磁率とし、前記スパッタ面に対して垂直方向
の透磁率をスパッタ面垂直方向透磁率とし、該スパッタ
面垂直方向透磁率を、前記スパッタ面内最大透磁率より
大としたので、漏れ磁束密度を大きくすることができ、
スパッタ面内の異方性も透磁率で見られる以上に大きく
することができる。したがって、成膜された薄膜の有す
る機能の面内不均一性を大幅に改善することができ、そ
の結果、高品質の薄膜を得ることができる。
【0095】本発明のスパッタリングターゲットの配置
方法によれば、本発明のスパッタリングターゲットのス
パッタ面内最大透磁率の方向が、マグネトロンスパッタ
リング装置内のスパッタ領域中の磁界トンネルに沿うよ
うに、本発明のスパッタリングターゲットをスパッタ領
域に配置するので、薄膜の有する機能の面内不均一性が
大幅に改善された薄膜を成膜することができ、その結
果、高品質の薄膜を容易に作製することができる。
【0096】以上により、漏れ磁束密度を大きくするこ
とができ、スパッタ面内の異方性も透磁率で見られる以
上に大きくすることができ、したがって、薄膜の有する
機能の面内不均一性を大幅に改善することができ、その
結果、高品質の薄膜を形成することが可能なスパッタリ
ングターゲット及びその配置方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態のスパッタリング
ターゲットを示す斜視図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態のスパッタリング
ターゲットを示す平面図である。
【図3】 本発明の第2の実施の形態のスパッタリング
ターゲットを示す図であり、(a)はスパッタリングタ
ーゲットを示す平面図、(b)は成膜された薄膜を示す
平面図である。
【図4】 本発明の第3の実施の形態のスパッタリング
ターゲットを示す平面図である。
【図5】 本発明の第4の実施の形態のスパッタリング
ターゲットを示す平面図である。
【図6】 本発明の第4の実施の形態のスパッタリング
ターゲットの変形例を示す平面図である。
【図7】 スパッタリングターゲットの漏れ磁束密度を
測定する領域を示す図であり、(a)は実施例及び比較
例1の測定領域を示す平面図、(b)は比較例2、3の
測定領域を示す平面図である。
【図8】 従来の高純度コバルトターゲットの一例を示
す図であり、(a)はスパッタリングターゲットを示す
平面図、(b)は成膜された薄膜を示す平面図である。
【図9】 従来の高純度コバルトターゲットの他の例を
示す平面図である。
【符号の説明】 1 ターゲット 1a スパッタ面 2 ターゲット 3 ターゲット部材 3a スパッタ面 5 薄膜 11 ターゲット 11a スパッタ面 21 ターゲット 22 ターゲット(第1のターゲット部材) 22a スパッタ面 23 ターゲット(第2のターゲット部材) 23a スパッタ面 25 薄膜 41 ターゲット 42 ターゲット(部材) 42a スパッタ面 43 ターゲット(部材) 43a スパッタ面 61 ターゲット 61A、61B ターゲット 61a、61b スパッタ面 71 ターゲット A、B、C ターゲット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 佳明 兵庫県三田市テクノパーク十二番地の六 三菱マテリアル株式会社三田工場内 Fターム(参考) 4K029 BA06 BD02 DC03 DC07 DC43 4M104 BB04 DD40 HH20

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コバルトを主成分とし内部に歪みを導入
    してなるスパッタリングターゲットにおいて、 スパッタ面内の一方向の透磁率をスパッタ面内最小透磁
    率とし、前記スパッタ面内の前記一方向と直交する方向
    の透磁率をスパッタ面内最大透磁率とし、前記スパッタ
    面に対して垂直方向の透磁率をスパッタ面垂直方向透磁
    率とし、 該スパッタ面垂直方向透磁率を前記スパッタ面内最大透
    磁率より大としたことを特徴とするスパッタリングター
    ゲット。
  2. 【請求項2】 前記スパッタ面内最小透磁率を8.0以
    上かつ11.5以下とし、前記スパッタ面内最大透磁率
    を9.0以上かつ12.1未満とし、前記スパッタ面垂
    直方向透磁率を25.0以上かつ36.0未満としたこ
    とを特徴とする請求項1記載のスパッタリングターゲッ
    ト。
  3. 【請求項3】 前記スパッタ面内の一方向は、前記コバ
    ルトに一方向より温間圧延、冷間圧延を順次施した際の
    圧延方向と一致していることを特徴とする請求項2記載
    のスパッタリングターゲット。
  4. 【請求項4】 前記温間圧延の圧下率は5〜30%であ
    り、前記冷間圧延の圧下率は5〜20%未満であること
    を特徴とする請求項3記載のスパッタリングターゲッ
    ト。
  5. 【請求項5】 前記温間圧延及び冷間圧延は、コバルト
    の再結晶温度以下で行われたことを特徴とする請求項3
    または4記載のスパッタリングターゲット。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項記載の
    スパッタリングターゲットをマグネトロンスパッタリン
    グ装置内のスパッタ領域に配置する方法であって、 前記スパッタリングターゲットのスパッタ面内最大透磁
    率の方向が、前記スパッタ領域中の磁界トンネルに沿う
    ように、配置することを特徴とするスパッタリングター
    ゲットの配置方法。
  7. 【請求項7】 前記スパッタリングターゲットは、略矩
    形板状のターゲットからなり、 このターゲットのスパッタ面内最大透磁率の方向が、こ
    のターゲットが配置されるスパッタ領域の磁界トンネル
    に沿うように、配置することを特徴とする請求項6記載
    のスパッタリングターゲットの配置方法。
  8. 【請求項8】 前記スパッタリングターゲットは、前記
    スパッタ領域の磁界トンネルに沿って配列される第1の
    ターゲット部材と、この第1のターゲット部材の両端部
    に近接して配置される第2のターゲット部材とからな
    り、 前記第1のターゲット部材のスパッタ面内最大透磁率の
    方向が、前記第2のターゲット部材のスパッタ面内最大
    透磁率の方向と直交するように、配置することを特徴と
    する請求項6記載のスパッタリングターゲットの配置方
    法。
  9. 【請求項9】 前記スパッタリングターゲットは、前記
    スパッタ領域に沿って配列される複数個のターゲット部
    材からなり、 これらのターゲット部材のうち、配列方向の両端部に位
    置するスパッタ部材のスパッタ面内最大透磁率の方向
    が、これらのターゲット部材を除くターゲット部材のス
    パッタ面内最大透磁率の方向と直交するように、配置す
    ることを特徴とする請求項6記載のスパッタリングター
    ゲットの配置方法。
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