JP2003073702A - ニオブ粉末およびその製造方法 - Google Patents

ニオブ粉末およびその製造方法

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JP2003073702A JP2001267592A JP2001267592A JP2003073702A JP 2003073702 A JP2003073702 A JP 2003073702A JP 2001267592 A JP2001267592 A JP 2001267592A JP 2001267592 A JP2001267592 A JP 2001267592A JP 2003073702 A JP2003073702 A JP 2003073702A
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niobium powder
niobium
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ppm
oxygen
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Toshiyuki Osako
敏行 大迫
Tetsushi Komukai
哲史 小向
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はキャパシタ製造用としてより低
酸素含有量の微細ニオブ粉末とその製造方法の提供を課
題とする。 【解決手段】 ニオブ化合物を、アルカリ土類金属、ア
ルカリ金属、希土類金属の内の少なくとも一種と共に加
熱処理して還元反応を起こさせ、反応生成物よりニオブ
粉末を回収する方法において、還元生成物を不活性ガス
雰囲気中で還元性の酸に投入し、還元反応により生成し
た酸化物を溶解し、ニオブ粉末中の酸素不純物含有量A
(単位 重量ppm)と、BET比表面積B(単位 m
2/g)との比(ppm/(m2/g))が3100以下
であるニオブ粉末を回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はキャパシタを製造す
るのに適したニオブ粉末とその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】アルカリ金属やアルカリ土類金属などと
ニオブフッ化物やニオブ酸化物とを混合し、加熱して還
元反応を生ぜしめ、反応生成物よりニオブ粉を得る方法
が知られている。このようにして得られるニオブ粉は微
粉末であり、比表面積が大きいことが知られている。
【0003】ところで、微粉末では一般に表面活性が高
く、表面層が酸化されやすく、その結果不純物としての
酸素量がほぼ粉末の比表面積に比例するとされる。微細
なニオブ粉の場合、ニオブ自体が酸化され易く、かつ酸
化物が安定なためこの傾向が顕著である。
【0004】電解キャパシタとして用いるには比表面積
の大きい微細粉末が容量を大きくできることから好まし
い。しかし、不純物としての酸素は低いことが望まれ
る。
【0005】これまで知られているニオブ粉末ではm2
/g当たり、3500〜5000ppm、ものによって
はそれ以上の酸素を含有しているとされている。なおこ
こでいう比表面積とはBET法によって得られた測定値
のことをいう。同様な用途で検討されているタンタル粉
末では2000ppm程度の酸素含有量との報告もある
が、タンタルの原子量181とニオブの原子量93とを
考慮し、原子比で考えるとタンタルにおける2000重
量ppmの酸素はニオブにおける3900重量ppmに
相当することとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はキャパシタ製
造用としてより低酸素含有量の微細ニオブ粉末とその製
造方法の提供を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは従来のもの
に比べ優れた特性が得られるニオブ粉末について検討を
進めた結果、ニオブ粉末の比表面積当たりの酸素含有量
を3100ppm以下とするればキャパシタ用としてよ
り好適になることを見出し本発明に至った。
【0008】すなわち、本発明のニオブ粉末は、ニオブ
粉末中の酸素不純物含有量A(単位重量ppm)と、B
ET比表面積B(単位 m2/g)との比(ppm/
(m2/g))が3100以下であることを特徴とする
ニオブ粉末である。
【0009】そして、本発明の別の態様は上記ニオブ粉
末の製造方法であって、ニオブ化合物を、アルカリ土類
金属、アルカリ金属、希土類金属の内の少なくとも一種
と共に加熱処理して還元反応を起こさせ、反応生成物よ
りニオブ粉末を回収する方法において、還元生成物を不
活性ガス雰囲気中で還元性の酸に投入し、還元反応によ
り生成した酸化物を溶解し、ニオブ粉末を回収するもの
である。
【0010】
【発明の実施の形態】キャパシタ用ニオブ粉末の比表面
積当たりの酸素含有量を3100ppm以下とすること
で、特に漏れ電流が著しく低下しキャパシタの信頼性を
大きく改善することができる。ニオブ酸化物、ニオブフ
ッ化物などをアルカリ土類金属、アルカリ金属、ミッシ
ュメタルのような希土類金属で加熱還元して得られるニ
オブ粉末では、還元終了時には、粉末の酸素量は非常に
少ないと考えられる。しかし、還元反応で生成したアル
カリ土類金属や、アルカリ金属や、希土類金属の酸化物
やフッ化物などを除去するため、還元反応生成物を大気
中に取り出し、その後、酸洗や水洗を行い上記酸化物や
フッ化物を溶解除去してニオブ粉末を得るが、これらの
工程でニオブ粉末表面が酸化してしまう。
【0011】このようなニオブ粉末をコンデンサ形状に
成形・焼成すると表面の酸素が拡散し、ニオブ粉末中の
不純物元素と結合し、これが安定なニオブ酸化膜の形成
を阻害し、キャパシタの特性向上を阻むと考えられる。
【0012】本発明の製造方法はこのような低酸素含有
量のニオブ粉末を得る方法であって、還元反応生成物を
不活性ガス雰囲気中で酸に投入することにより、ニオブ
粉末の還元反応終了直後の清浄表面を大気などの酸化雰
囲気に暴露することなく酸化物を溶解除去し、ニオブ粉
末を回収することにより粉末の含有酸素量を低く押さえ
るものである。さらにこのときに塩酸などの還元性の酸
を用いることによって、酸洗時の酸素量の増加を抑制
し、酸素量を低くすることができ、上記のキャパシタ用
原料として好適なニオブ粉末を得ることができるのであ
る。
【0013】
【実施例】次に実施例を用いて本発明をさらに説明す
る。 (実施例1〜5)酸化ニオブ100gと金属マグネシウ
ム片48gとをステンレス容器に入れ、内部を真空状態
とした後アルゴン雰囲気とし、ステンレス容器ごと電気
炉にて加熱し、900℃で4時間保持して還元反応を生
じさせた。その後、ステンレス容器を電気炉から取り出
して放冷した。
【0014】次に、反応生成物をアルゴン雰囲気中で取
り出し、そのままアルゴン雰囲気内に保持した11.5
Nの塩酸溶液中に投入した。
【0015】こうして得た粉末を表1に示した種々の条
件で酸洗処理し生成した酸化マグネシウムを除去した。
これらを水洗、エタノール洗浄後、真空乾燥して本発明
のニオブ粉末を得た。
【0016】これらのニオブ粉末をキャパシタ用の原料
粉末とした。これを0.5g計量し圧粉成形、1300
℃、1hの真空焼結を行って多孔質焼成体とした。そし
て、これらの試料をリン酸水溶液中,10Vの電圧で1
0時間の化成処理を行った後、35%硫酸中でLCRメ
ータ(Agilent製4263B)を用いCV値(容
量Cと化成電圧Vの積で,電解コンデンサの特性を表す
一般的指標)を測定した。また、エレクトロメータを用
い15Vの直流電圧を印加して漏れ電流を測定した。得
られた結果を表1に併せて示した。なお、実施例1〜4
はいずれも還元直後の粉末を大気中に暴露することなし
に、アルゴン気流中で酸に投入した。
【0017】 表1 実施例 雰囲気 酸 BET 酸素量 単位面積当 CV値 漏れ電 流 番 号 (m2/g) (ppm) たり酸素量 (μFV/g) (nA) 1 アルゴン中 1.0規定塩酸 5.0 11000 2200 76000 56 2 アルゴン中 1.0規定硝酸 2.5 7700 3000 75000 78 3 アルゴン中 1.0規定塩酸 1.9 5300 2800 72000 35 4 アルゴン中 1.5規定塩酸 1.4 3900 2800 76500 42 5 アルゴン中 1.0規定塩酸 2.5 6500 2600 74000 30 実施例の各試料の粉末の比表面積は異なるが、単位比表
面積当たりの酸素含有量はいずれも3100ppm以下
である。これらの粉末から作製した焼成体では、漏れ電
流はいずれも10〜50nAと小さい。また、実施例2
と実施例4は酸の種類のみを変えたものであるが、両者
を比較すると硝酸に比べて塩酸を用いた方が、酸素量が
少ないことがわかる。
【0018】(比較例1〜4)ステンレス容器内に徐々
に大気を導入し、表面を安定化させた後に取り出し、か
つ表2の条件に従った以外は実施例1と同様にしてニオ
ブ分を得た。これらの粉末をキャパシタ用の原料粉末と
した。これを0.5g計量し圧粉成形、1300℃、1
hの真空焼結を行って多孔質焼成体とした。これらの試
料を化成処理後、35%硫酸中でLCRメータを用いC
V値を測定した。また15Vの直流電圧を印加して漏れ
電流をエレクトロメータにより測定した。得られた結果
を表2に併せて示した。
【0019】 表2 実施例 雰囲気 酸 BET 酸素量 単位面積当 CV値 漏れ電 流 番 号 (m2/g) (ppm) たり酸素量 (μFV/g) (nA) 1 大気中 1.0規定塩酸 1.4 5300 3800 78000 121 2 大気中 1.0規定硝酸 2.5 115000 4600 72000 143 3 大気中から 1.0規定塩酸 1.4 4900 3500 73500 143 アルゴン中 4 大気中 1.0規定塩酸 2.5 8000 3300 71000 166 比較例1〜4は大気中に暴露後、酸に投入した。これら
の粉末ではいずれも単位比表面積当たりの酸素量は33
00〜5000ppmである。これらの粉末から作製し
た焼成体では漏れ電流が、100〜200nAと実施例
に比べて大きくなっている。比較例3は、取り出し時は
大気導入で行ったが、酸での溶解はアルゴン雰囲気中で
行った。しかし、やはり単位比表面積当たりの酸素量は
大きくなっており、漏れ電流も大きい。なお、CV値に
ついては粉末の酸素量によって顕著な相違は見られなか
った。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
単位面積当たりの酸素量を3100ppm以下とするこ
とで、漏れ電流の少ない良好なキャパシタを得ることが
できる。また、還元終了直後の清浄な表面を持つニオブ
粉末を酸化雰囲気中に暴露することなく、保護雰囲気を
保ったまま酸洗することで、このような酸素量のニオブ
粉末を得ることができる。またその際、塩酸などの還元
性の酸を用いることによってさらに酸素量を低くするこ
とができる、このようにして得られた、酸素含有量の低
いニオブ粉末はキャパシタ用の材料として好適である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ニオブ粉末中の酸素不純物含有量A(単位
    重量ppm)と、BET比表面積B(単位 m2
    g)との比(ppm/(m2/g))が3100以下で
    あることを特徴とするニオブ粉末。
  2. 【請求項2】ニオブ化合物を、アルカリ土類金属、アル
    カリ金属、希土類金属の内の少なくとも一種と共に加熱
    処理して還元反応を起こさせ、反応生成物よりニオブ粉
    末を回収する方法において、還元生成物を不活性ガス雰
    囲気中で酸に投入し、還元反応により生成した酸化物を
    溶解し、ニオブ粉末を回収することを特徴とするニオブ
    粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】使用する酸が還元性の酸である請求項1ま
    たは2記載の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2484927C1 (ru) * 2012-05-05 2013-06-20 Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Институт химии и технологии редких элементов и минерального сырья им. И.В. Тананаева Кольского научного центра Российской академии наук (ИХТРЭМС КНЦ РАН) Способ получения порошка ниобия

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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RU2484927C1 (ru) * 2012-05-05 2013-06-20 Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Институт химии и технологии редких элементов и минерального сырья им. И.В. Тананаева Кольского научного центра Российской академии наук (ИХТРЭМС КНЦ РАН) Способ получения порошка ниобия

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