JP2003073270A - 安定性および溶出性の良好なプラバスタチンナトリウム錠 - Google Patents

安定性および溶出性の良好なプラバスタチンナトリウム錠

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JP2003073270A
JP2003073270A JP2001261208A JP2001261208A JP2003073270A JP 2003073270 A JP2003073270 A JP 2003073270A JP 2001261208 A JP2001261208 A JP 2001261208A JP 2001261208 A JP2001261208 A JP 2001261208A JP 2003073270 A JP2003073270 A JP 2003073270A
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pravastatin sodium
tablet
pravastatin
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JP2001261208A
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English (en)
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Norio Toda
則夫 遠田
Junko Matsuda
純子 松田
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NISSHIN SEIYAKU KK
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NISSHIN SEIYAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】錠剤中の主薬プラバスタチンナトリウムのラク
トン体への変化による変質を防止し、溶出性の良好な錠
剤を提供する。 【解決手段】錠剤の賦形成分として中性ないしpH9以
上である物質を用いて、プラバスタチンナトリウム錠を
製造する方法として2つあるが、これらの方法において
プラバスタチンを含む医薬組成物の水性分散液のpHは
9未満である。ひとつはプラバスタチンナトリウムおよ
びpH9以上の賦形成分を用い湿式造粒法により製造し
打錠する方法。また、もうひとつはプラバスタチンナト
リウムと中性の賦形成分およびその他の慣用成分からな
る医薬組成物を直接法によって打錠する方法。これらの
製造法により製剤化されるプラバスタチンナトリウム錠
は長期にわたりラクトン体の増加を抑制し、安定性を保
持し、かつ溶出性が良好な錠剤を提供することが可能と
なった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高脂血症治療薬で
あるプラバスタチンナトリウム錠において、錠剤中のプ
ラバスタチンナトリウムのラクトン体への変化による変
質を抑制し、かつ長期間にわたり安定性良好な錠剤であ
り、JP13溶出試験法第2法(パドル法)に準じ試験を
行うとき、良好な溶出性が得られる錠剤の提供を可能に
した医薬品組成物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラバスタチンナトリウムは、低pH領
域においてラクトン体に変化し、その薬理効果を実質上
失うことが知られている。そのため特開平2−6406
号においては、プラバスタチンおよびその医薬組成物の
水性分散液を9以上のpHに高くする塩基性化合物、特
に酸化マグネシウムを添加することを提案している。
【0003】さらに、特開2000−229855号で
は、酸化マグネシウムのような強塩基性化合物を使用す
ることは、製剤技術上および取り扱い上好ましくないと
し、強塩基性化合物を使用しない安定性に優れたプラバ
スタチンナトリウム錠として、中性ないしpH9未満の
賦形成分を含有することを特徴とする錠剤の製造法を提
案している。
【0004】特開2000−229855号では錠剤の
賦形成分として中性ないしpH9未満である慣用成分を
加え、緩衝作用または制酸作用のある物質を賦形成分の
一部として用いる方法や、またマンニトールをベースと
して直接法によって打錠して得た錠剤は、湿式造粒法に
よる場合と異なり、ラクトン体への変化を防止できるだ
けでなく、崩壊時間および溶出時間が遅延しないという
ものである。
【0005】以上のように、プラバスタチンは低pH領
域ではラクトン体に変化することから、慣用成分を用い
常法により製造した錠剤は長期にわたり安定性を保持で
きない。また中性ないしpH9未満のプラバスタチンナ
トリウム錠剤においても湿式造粒によるものは安定性を
満足しない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プラバ
スタチンナトリウムを含有する医薬組成物、特に錠剤に
おいて長期にわたり安定性の良好な製剤を得る手段とし
て、特開平2−6406号および特開2000−229
855号は有効な方法ではあるものの、製剤技術上およ
び取り扱い上好ましくなく、必ずしも有効成分のプラバ
スタチンの安定性も十分とは言えず、プラバスタチンの
ラクトン体生成の抑制と溶出性並びに含量均一性などの
製剤化の点において満足でき得るものではなかった。
【0007】従って、有効成分が製造中およびその後の
保存において安定で、しかも良好な溶出を示すもので、
製剤化が煩雑でなく、製剤物性の評価が良好な圧縮成型
した医薬組成物の開発が強く求められていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記課
題を解決すべく鋭意研究した結果、医薬組成物を製造す
るうえで使用される賦形成分において、成分そのものは
中性ないしpH9以上を示す成分であるが、有効成分の
プラバスタチンナトリウムおよびその医薬組成物との混
合物の水性分散液はpH9未満である。
【0009】また、プラバスタチンナトリウムおよびp
H9以上の賦形成分を含み、かつ、その他の慣用成分か
らなる医薬組成物であるが、このものの水性分散液のp
Hは9未満である医薬組成物を湿式造粒することによる
ものと、プラバスタチンナトリウムと中性賦形成分とし
て無水乳糖またはトレハロース、崩壊剤および滑沢剤よ
りなる混合物を直接打錠することにより、製剤の安定
性、均一性、溶出性が良好な製剤を得た。
【0010】つぎに、実施例、比較例、安定性試験例お
よび溶出試験例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する
が、これらに限定されるものではない。
【0011】
【実施例1】 プラバスタチンナトリウムおよび乳糖、結晶セルロー
ス、炭酸水素ナトリウムを混合した後、70%エタノー
ル溶液を加え練合造粒し、乾燥する。乾燥後、滑沢剤で
あるステアリン酸マグネシウムを添加混合し、1錠あた
り90mgとなるように打錠する。この錠剤の水性分散
液のpHは9未満である。
【0012】
【実施例2】 プラバスタチンナトリウムおよび乳糖、結晶セルロー
ス、コーンスターチ、無水リン酸二ナトリウムを混合し
た後、70%エタノール溶液を加え練合造粒し、乾燥す
る。乾燥後、滑沢剤であるステアリン酸マグネシウムを
添加混合し、1錠あたり90mgとなるように打錠す
る。 この錠剤の水性分散液のpHは9未満である。
【0013】
【実施例3】 プラバスタチンナトリウムおよび結晶セルロースと無水
乳糖を混合した後、滑沢剤であるステアリン酸マグネシ
ウムを添加混合し、直接打錠により1錠あたり90mg
となるように打錠する。この錠剤の水性分散液のpHは
9未満である。
【0014】
【実施例4】実施例3における無水乳糖に変えてトレハ
ロースを74mgとした以外は同じ。この錠剤の水性分
散液のpHは9未満である。
【0015】
【比較例1】以上の実施例を評価する上で、比較例とし
て常法の製造方法である以下の処方で製剤化を行い検討
した。 プラバスタチンナトリウムおよび乳糖、コーンスター
チ、ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースカル
シウムを混合した後、70%エタノール溶液を加え練合
造粒し、乾燥する。乾燥後、滑沢剤であるステアリン酸
マグネシウムを添加混合し、1錠あたり90mgとなる
ように打錠した。
【0016】
【安定性試験】以上のようにして得られた打錠品につい
て、安定性試験として以下の条件で高速液体クロマトグ
ラフ法により、プラバスタチンナトリウムのラクトン体
の経時的推移を測定し、得られた結果を表1に示す。
【0017】
【試験条件】カラム:液体クロマトグラフ用オクタデシ
ルシリル化シリカゲル(5μm)を内径4.6mm、長
さ150mmのステンレス管に充填したもの。 温度:40℃付近の一定温度 移動相:水/メタノール/酢酸(100)/トリエチル
アミン(500:500:1:1) 流量:プラバスタチンナトリウムの保持時間が約13分
となるよう調整する。 注入量:10μL
【0018】
【表1】
【0019】表1の結果によれば、プラバスタチンナト
リウム錠の安定性に関し、本発明の製造法により得られ
た製剤は50℃保存の2週間後、4週間後とラクトン体
の増加は認められないが、製剤化の常法に従い製造した
比較例の結果では経時間毎に増加する傾向が認められ、
不安定であることが判明した。た。
【0020】
【溶出試験】次に得られた打錠品について、以下の条件
で溶出試験を行い、溶出開始15分後の溶出率を測定
し、得られた結果を表2に示す。 溶出試験法:JP13、溶出試験法第2法(パドル法) 試験液:JP13、崩壊試験法第1液(pH1.2)9
00mL 回転数:50rpm
【0021】
【表2】
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、プラバスタチンナトリウム錠の製剤化にあた
り、長期にわたりラクトン体の増加が認められなく安定
性を保持し、かつ、溶出性が良好な製剤の製造が可能と
なったのである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C076 AA36 AA37 BB01 CC21 CC44 DD25A DD25Z DD26A DD26Z DD41 DD67A EE31A FF04 FF06 FF09 FF36 FF61 4C206 AA01 AA02 DB03 DB56 MA02 MA03 MA05 MA55 MA72 NA03 ZC33

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中性ないしpH9以上の賦形成分を含有
    する医薬組成物であって、その水性分散液が中性ないし
    pH9未満であることを特徴とするプラバスタチンナト
    リウム錠
  2. 【請求項2】 pH9以上の賦形成分が炭酸水素ナトリ
    ウムまたは無水リン酸二ナトリウムである請求項1記載
    のプラバスタチンナトリウム錠
  3. 【請求項3】 プラバスタチンナトリウム、乳糖、炭酸
    水素ナトリウムまたは無水リン酸二ナトリウム、崩壊剤
    よりなる混合物の湿式造粒物に滑沢剤を添加後、打錠し
    て製造した錠剤
  4. 【請求項4】 プラバスタチンナトリウムに中性の賦形
    成分として無水乳糖、崩壊剤および滑沢剤よりなる混合
    物を直接打錠によって製造した錠剤
  5. 【請求項5】 プラバスタチンナトリウムに中性の賦形
    成分としてトレハロース、崩壊剤および滑沢剤よりなる
    混合物を直接打錠によって製造した錠剤
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JP2022541948A (ja) * 2019-07-26 2022-09-28 チョン クン ダン ファーマシューティカル コーポレイション エソメプラゾール及び炭酸水素ナトリウムを含む安定した薬学的組成物
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