JP2003073184A - セラミック筒状部材およびその製造方法 - Google Patents

セラミック筒状部材およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】メタライズ材料を必要最低限の使用量に抑制
し、コストダウンに寄与するとともに、ムラなく、均質
な厚みのメタライズ層を内面に形成したセラミック筒状
部材とその製造方法を提供する。 【解決手段】ペースト供給管4が接続されたノズル5
a、5bをセラミック筒状部材1の筒内に挿入するとと
もに、供給管4を通じて粘度が1〜100ポイズのメタ
ライズペースト6をノズル5a、5b先端に供給し、ノ
ズル5a,5b先端よりメタライズペースト6を吐出さ
せ、筒状部材1内面の一部にメタライズ層7を塗布形成
し、焼成することによって、セラミック筒状部材1の内
面の一部に、筒状部材1内面との接触角θが30〜85
゜のメタライズ層7を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミック筒状部
材の内面の一部にメタライズ層が形成されたセラミック
筒状部材とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来より、各種機能性セラミックスの分野
においては、セラミックスが有する電気的な特性を有効
に活用するために、その表面にメタライズ層を形成する
ことが行われているが、その中でも、酸素センサ等のよ
うに、固体電解質からなる円筒体の表面および内部の対
向する位置に、白金などの電極を形成するためのメタラ
イズ層を形成することが行われている。
【0003】従来、このような円筒体の内面にメタライ
ズ層を形成する方法としては、1)焼結されたセラミッ
ク筒状部材の内面にメッキ法にて、内面全域にメタライ
ズ層を形成したり、2)メタライズペーストを内面に充
填した後、余剰分は排出させ、内面全域に前記メタライ
ズペーストを塗布して、メタライズ層を形成することが
一般に行われている。また、最近では、3)内面の一部
にメタライズ層を形成する方法としてセラミックシート
の所定箇所に通常のスクリーン印刷法等によって印刷塗
布した後に、このセラミックシートを円柱体に巻き付け
て円筒体を形成することも提案されている。
【0004】一方、上記のようなセラミックスの電気的
性質を利用した様々な電気素子の普及に伴い、その電気
素子の大きさも、ダウンサイジング化され、小型で高機
能なものが必要とされてきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
1)2)の方法では、いずれもセラミック筒状部材の内
面全面にメタライズ層を形成する方法であるために、過
剰にメタライズ材料を使用することとなり、特にPtな
どの貴金属によって形成する場合においては、電気素子
のコストアップにつながるという課題があった。また、
3)の巻き付け法では、製造工程が非常に煩雑であり、
量産性に欠けるなどの問題があった。
【0006】また、ダインサイジング化に対応すべく、
筒状部材の大きさが小さくなり、その内径の小さなセラ
ミック筒状部材の内面の一部に必要最低限のメタライズ
材料でメタライズ層を形成することが求められている
が、上記の方法のうち、1)2)では、内部の一部に形
成することができず、3)の方法では、小さな円筒体を
形成するのに限界があり、安定した製造が難しいもので
あった。
【0007】また、従来より一般に用いられているセラ
ミックシート表面に印刷塗布するメタライズペーストを
用いてスクリーン印刷法などによって、シート表面に印
刷塗布すると、焼成後の得られたメタライズ層に厚みの
バラツキが発生しやすいという問題があった。この厚み
バラツキは単なる電気信号の伝達などを担う配線層にお
いては、大きな影響はないものの、酸素センサなどの電
気素子の電極として利用する場合、素子の性能に大きく
影響を及ぼすこととなるために、できる限り厚みバラツ
キを低減することが望まれている。
【0008】本発明は前記課題に対してなされたもので
あり、その目的は、メタライズ材料を必要最低限の使用
量に抑制し、コストダウンに寄与するとともに、ムラな
く、均質な厚みのメタライズ層を内面に形成したセラミ
ック筒状部材とその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミック筒状
部材は、セラミック筒状部材の内面の一部に、メタライ
ズ層を形成してなる部材であって、前記メタライズ層の
前記筒状内面との接触角θが30〜85゜であることを
特徴とするものであり、前記メタライズ層が、前記筒状
部材内面における長手方向の一部、且つ周方向の一部に
形成されていることを特徴とするものであり、また、セ
ラミック筒状部材の内径が、5mm以下であることを特
徴とする。
【0010】また、前記メタライズ層の平均厚みが20
μm以下であり、前記メタライズ層の厚みバラツキが、
平均厚みに対して20%以下であることによって、電気
素子などに適用した場合における素子の性能を安定化さ
せることができる。
【0011】さらに、本発明のセラミック筒状部材は、
セラミック筒状部材が固体電解質からなり、前記メタラ
イズ層が白金を主体とする導体からなる電気素子として
有効である。
【0012】また、本発明のセラミック筒状部材の製造
方法によれば、セラミック筒状部材を作製する工程と、
粘度が1〜100ポイズのメタライズペーストを調製す
る工程と、ペースト供給管が接続されたノズルを前記筒
状部材の筒内に挿入するとともに、前記供給管を通じて
前記メタライズペーストをノズル先端に供給し、該ノズ
ル先端より前記メタライズペーストを吐出させ、前記筒
状部材内面の一部にメタライズ層を塗布形成する工程
と、前記メタライズ層を焼成する工程と、を具備するこ
とを特徴とするものである。かかる方法によって、前記
メタライズ層が、前記筒状部材内面における長手方向の
一部、且つ周方向の一部に形成することができる。ま
た、セラミック筒状部材と前記メタライズ層とは同時焼
成されることが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のセラミック筒状部材の一
例について、図1の(a)概略断面図および(b)概略
横断面図をもとに説明する。図1のセラミック筒状部材
1によれば、少なくとも筒状部材1の内面の一部にメタ
ライズ層2が形成されており、焼成によって一体的に形
成されている。
【0014】このセラミック筒状部材1は、一般的なセ
ラミック材料、例えば、アルミナ、ジルコニア、チタニ
ア、チタン酸ジルコン酸鉛、ガラス等の酸化物セラミッ
クスは勿論のこと、窒化珪素、窒化アルミニウム、炭化
珪素等の非酸化物セラミックスを用いることができる。
特に、固体電解質のジルコニア、チタニア系セラミック
を好適に使用できる。
【0015】また、セラミック筒状部材1の形状は、筒
状を呈していればよく、円筒状、多角形筒状等に使用す
ることができる。更に、その端部は、閉塞されていても
何ら問題ない。特に、昨今のダウンサイジングの傾向か
ら内径が、5mm以下であることが好ましい。
【0016】一方、メタライズ層2は、公知の導電性金
属材料、例えば、鉄、ニッケル、アルミニウム、銀、
銅、金、白金、タングステン、モリブデンの群から選ば
れる少なくとも1種を用いることができる。特にセラミ
ック筒状部材1と同時焼成によって形成されたものであ
ることが望ましいことから、上記セラミック筒状部材1
の材質に応じて、適宜選択されるが、特に、上記セラミ
ック材料に対しては、白金、タングステン、モリブデン
の群から選ばれる少なくとも1種を好適に使用すること
ができる。
【0017】また、酸素センサ等の素子においては、セ
ラミック筒状部材1が、ジルコニア、チタニアなどの固
体電解質からなる場合には、メタライズ層2は、素子電
極としての機能を合わせもつ必要から、白金を主体とす
るものであることが望ましく、また、酸素センサ素子と
して、メタライズ層2の形成部と対向する筒状部材1の
外表面にメタライズ層3が形成され、メタライズ層2、
3がセンサ素子の一対の電極を形成する。
【0018】本発明によれば、図2に示すようにメタラ
イズ層2のセラミック筒状部材1内面との接触角θが3
0〜85゜、特に40〜80°であることが重要であ
る。これは、接触角θが30゜未満では、有効な厚みを
有するメタライズ層2を得るためにはメタライズ層2の
面積をより広く確保しなければならず、無駄なメタライ
ズ材料を使用するため、特に貴金属材料からなる場合、
コストアップに繋がることになる。また、接触角θが8
5゜を越えると、厚みのバラツキが発生しやすくなる。
【0019】また、酸素センサなどの電気素子を形成す
る場合、図1(b)のように、セラミック筒状部材1の
外面に外側電極となるメタライズ層3が形成されてお
り、このメタライズ層3と対向する内面に形成されてお
ればよいことから、このメタライズ層2は、前記筒状部
材1内面の周方向あるいは長手方向全域に形成する必要
はなく、メタライズ層3と対向する必要最低限の部分に
メタライズ層を形成せしめればよい。従って、このメタ
ライズ層2は、コストダウンの観点からも前記筒状部材
1内面における長手方向の一部、且つ周方向の一部に形
成されていることが望ましいものである。
【0020】また、酸素センサなどの素子の検知特性に
おいて、前記メタライズ層2の厚みバラツキが大きくな
ると、メタライズ層2の抵抗のバラツキが発生し、応答
時間のバラツキが発生しやすくなる影響がある。このよ
うな影響を最小限に抑える上では、メタライズ層2の厚
みバラツキは、平均厚みに対して、20%以下、特に1
5%以下であることが望ましい。
【0021】更に、前記メタライズ層2の平均厚みが2
0μmを越えるとメタライズ材料を必要以上に使用する
ことになり、コストアップに繋がり、また厚みが厚くな
るにつれて、厚みバラツキが大きくなる傾向にあること
から、平均厚みは20μm以下、特に15μm以下であ
ることが望ましい。
【0022】次に、本発明のセラミック筒状部材を製造
する方法の一例について説明する。まず、セラミック筒
状部材を公知の成形方法によって作製する。例えば、押
出し成形、プレス成形、鋳込み成形等を使用できる。特
に量産性の観点からは押出し成形が好ましい。
【0023】一方、メタライズペーストは所定のメタラ
イズ材料、有機バインダー、溶剤、添加剤等を調合し、
公知の調製方法によって調製する。例えば、ボールミ
ル、振動ミル、サンドミル、ロール等を用いて調製する
ことができる。
【0024】次に、上記のペーストを用いてセラミック
筒状部材の内面にメタライズ層を形成する。本発明によ
れば、メタライズ層を形成する方法としては、図3、図
4に示すように、セラミック筒状部材1の筒内に、ペー
スト供給管4が接続されたノズル5a、5bを挿入する
とともに、前記供給管4を通じて前記メタライズペース
ト6をノズル5a、5b先端に供給し、該ノズル5a、
5b先端より前記メタライズペースト6を吐出させ、前
記筒状部材1内面の一部にメタライズ層7を形成するこ
とが重要である。
【0025】具体的な形成方法について、まず、第1の
方法としては、図3に示すように、セラミック筒状部材
1の筒内に、ペースト供給管4の先端部分に、筒状開口
8を有するノズル5aを取付け、これを筒内に挿入し、
ノズル5a先端を前記筒状部材1の内面に接触させつ
つ、ノズル5aをメタライズ層の形成部分に応じて前後
左右に動作させ、メタライズパターン状に塗布すること
によって形成することができる。
【0026】また、他の手段としては、図4に示すよう
に、ペースト供給管4の先端に、メタライズ層の形状に
対応した凹部9を有し、その凹部9の底部に供給孔10
が設けられたノズル5bを取付け、このノズル5bを筒
状部材1の内面に接触させた状態で、供給管4、供給孔
10を通じて凹部9内にペースト6を供給した後、ノズ
ル5bを内面から離間することによって、ペースト6が
内面に転写され、メタライズ層7を形成することでき
る。
【0027】上記のメタライズ層の形成に際して用いる
ペーストの粘度は、1〜100ポイズに調整されている
ことが好ましい。この粘度が1ポイズ未満では、メタラ
イズ層としての導通を維持することが困難になりやす
く、また、前記メタライズ層の前記筒状内面との接触角
θが30゜未満になりやすく、有効なメタライズ層を得
るためにメタライズ層面積を広くしなければならずコス
トアップに繋がる。
【0028】また、上記図4の方法においては、ペース
ト粘度が1ポイズ未満では、ノズル先端凹部9とメタラ
イズ層7を形成する筒状部材1の内壁との接触部分から
ペーストがにじみ出し、パターン精度が劣化しやすくな
る。
【0029】一方、前記メタライズペーストの粘度が1
00ポイズを越えると前記メタライズ層が厚く形成され
るため、メタライズ材料を必要以上に使用することにな
り、コストアップに繋がるため、前記メタライズペース
トの粘度は前記範囲を好適に使用することができる。ま
た、ノズル内部の供給孔の流路抵抗が増加し、ペースト
の供給に大きな負荷を要するため、量産時のタクトタイ
ムが長くなる傾向にある。また、図4の方法で転写離れ
不良を生じやすくなり、転写不良を生じやすい。
【0030】上記の方法によって、セラミック筒状部材
内面における長手方向の一部、且つ周方向の一部にメタ
ライズ層を形成することができる。
【0031】また、上記の手段のうち、図3の方法は、
細線状のパターンを形成する場合には、好適であるが、
図1で示したような電極パターンのように、所定の面積
を有する平面状のメタライズ層を形成する場合、メタラ
イズ層の厚みを均一にするためには、ノズル5aの前後
左右の動きとペーストの供給量を精度よく行う必要があ
る。
【0032】これに対して、図4の方法では、凹部9内
に一旦ペーストを充填させた後に転写することから、ペ
ースト自体の粘度を制御することによって、厚みのバラ
ツキを低減し、均一な厚みのメタライズ層を形成するこ
とができる。特に、この方法におけるペーストの最適粘
度は、5〜50ポイズである。
【0033】次に、メタライズ層を焼成する。メタライ
ズ層の焼成は、メタライズ材料に応じて酸化雰囲気、還
元雰囲気中で、最適焼成温度で焼成される。例えば、白
金の場合には、酸化雰囲気または還元雰囲気下で130
0〜1500℃、タングステンの場合には、非酸化性雰
囲気または還元雰囲気下で1400〜1600℃で焼成
される。
【0034】また、上記の製造方法においては、セラミ
ック筒状部材は、メタライズペーストを塗布する前に、
焼成されていてもよいが、未焼成の状態でペーストを塗
布し、同時焼成することによって、焼成工程を一回にす
ることができ、コストダウンを図ることができるため好
適に使用することができる。
【0035】
【実施例】実施例1 まず、平均粒径1μmのアルミナ粉末に対して、セルロ
ース系バインダー、滑材および水を添加、混練して、押
出し成形にて円筒状に成形した後、室温にて所定時間、
乾燥させ、直径4mm、内径2mm、長さ68mmのセ
ラミック円筒部材を作製した。
【0036】一方、平均粒径1μmの白金粉末に対し
て、アクリル系バインダーおよびテルピネオールを調合
し、3本ロールにて10回パス混合した後、テルピネオ
ールにて希釈し、0.5〜120ポイズに粘度調製した
メタライズペーストを得た。
【0037】得られた前記メタライズペーストを図3の
円筒状開口を有するノズル5a先端を取り付けたペース
ト供給管に充填した。そして、セラミック円筒部材1の
筒内にノズル5aを挿入し、0.1MPaの圧力にてペ
ーストを供給し、ノズル先端からペーストを吐出させ
た。それと同時に、ノズル5aを長さ12mmの範囲で
長手方向に往復運動させ、且つ、周方向に前記セラミッ
ク円筒部材1を回転運動させ、実効面積が長さ12m
m、円弧幅1.8mmの概略長方形のパターンのメタラ
イズ層を形成した。その後、前記セラミック円筒部材を
回転運動を停止し、ノズル3aを長手方向へセラミック
円筒部材1の端部まで移動させ、取り出し電極をセラミ
ック円筒部材1の内面に形成した。なお、実効面積は、
厚みが10μm以上となっている部分の面積を意味す
る。
【0038】そして、上記筒内内面にメタライズ層を形
成したセラミック円筒部材を1500℃にて2時間焼成
して、セラミック円筒部材を作製した。
【0039】得られたセラミック円筒部材について、周
方向に破断し、該断面にてメタライズ層の形状をSEM
観察にて測定した。メタライズ層の厚みを任意に20箇
所を測定し、平均厚みを算出した。また、測定した20
箇所のメタライズ層の厚みのうちの最大値及び最小値の
差を平均厚みで割った値を厚みバラツキとした。更に、
断面において、平均厚みに相当するメタライズ層外辺部
の交点とセラミック円筒部材上のメタライズ端部点とを
結ぶ直線と、メタライズ端部点におけるセラミック円筒
部材内壁とでなす角度を接触角θとし、その接触角θを
算出した。また、上記の実効面積のメタライズ層を形成
するために必要とした白金使用量を測定した。その結果
を表1に示した。
【0040】さらに、このセラミック円筒部材を用いて
λ型酸素センサを作成し、センサにおける応答時間のバ
ラツキ(秒)を測定し、その結果を表1に示した。
【0041】実施例2 実施例1にて筒状開口8を有するノズル5aに代えて、
図4に示したような長さ12.05mm、円弧幅1.8
5mm、深さ18μmの概略長方形のメタライズパター
ンに相当する凹部9を有する先端ノズル5bを使用し、
ノズル5bを円筒部材内に挿入し、ノズル5b先端を円
筒部材1に接触させ、ノズル5b先端の凹部9に粘度が
0.5〜120ポイズのメタライズペーストを供給した
後、前記凹部9内のペーストを円筒部材1の内面に転写
させて、メタライズ層を形成した。
【0042】そして、上記筒内内面にメタライズ層を形
成した前記セラミック円筒部材1を1500℃にて2時
間焼成した。そして、実施例1と同様な方法で評価を行
い、その結果を表1に示した。 比較例 実施例1で作製したセラミック円筒部材の内部に、粘度
が5ポイズの白金ペーストを充填した後、排出して、筒
内全面にメタライズ層を形成し、その後、実施例1と同
様にして焼成した。円筒部材内部に形成されたメタライ
ズ層について、実施例1と同様にして評価を行った。
【0043】
【表1】
【0044】表1の結果から明らかなように、図3、図
4の方法に従い、ペーストを1〜100ポイズに制御す
ることによって、接触角が30〜85°のメタライズ層
を形成することができた。しかも、このメタライズ層
は、厚みバラツキが20%以下と小さいものであった。
また、センサにおける応答時間のバラツキも0.1以下
の良好な特性を示した。特に、図3と図4の方法とを比
較すると、図4の方法の方が厚みバラツキが小さいこと
がわかる。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明によれば、
内径の小さいセラミック筒状部材の内面の長手方向の一
部、且つ周方向の一部にメタライズ層を形成することが
でき、メタライズ材料の使用量を抑制することができ、
コストダウンに寄与することができ、しかも、ムラな
く、均質な厚みのメタライズ層を形成できる。これによ
って酸素センサなどの電気素子における電極の形成に適
用することによって性能を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるセラミック筒状部材の(a)縦
断面の斜視図と、(b)概略横断面図である。
【図2】本発明におけるメタライズ層の要部拡大図であ
る。
【図3】本発明におけるメタライズ層の形成方法の一例
を説明するための概略図である。
【図4】本発明におけるメタライズ層の形成方法の他の
例を説明するための概略図である。
【符号の説明】
1 セラミック筒状部材 2、3、7 メタライズ層 4 ペースト供給管 5a,5b ノズル 6 ペースト 8 筒状開口 9 凹部 10 供給孔

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック筒状部材の内面の一部に、メタ
    ライズ層を形成してなる部材であって、前記メタライズ
    層の前記筒状部材内面との接触角θが30〜85゜であ
    ることを特徴とするセラミック筒状部材。
  2. 【請求項2】前記メタライズ層が、前記筒状部材内面に
    おける長手方向の一部、且つ周方向の一部に形成されて
    いることを特徴とする請求項1記載のセラミック筒状部
    材。
  3. 【請求項3】前記メタライズ層の厚みバラツキが、平均
    厚みに対して20%以下であることを特徴とする請求項
    1または請求項2記載のセラミック筒状部材。
  4. 【請求項4】前記セラミック筒状部材の内径が、5mm
    以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のい
    ずれか記載のセラミック筒状部材。
  5. 【請求項5】前記セラミック筒状部材が、固体電解質か
    らなり、前記メタライズ層が白金を主体とする導体から
    なることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか
    記載のセラミック筒状部材。
  6. 【請求項6】前記メタライズ層の平均厚みが20μm以
    下であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいず
    れか記載のセラミック筒状部材。
  7. 【請求項7】セラミック筒状部材を作製する工程と、粘
    度が1〜100ポイズのメタライズペーストを調製する
    工程と、ペースト供給管が接続されたノズルを前記筒状
    部材の筒内に挿入するとともに、前記供給管を通じて前
    記メタライズペーストをノズル先端に供給し、該ノズル
    先端より前記メタライズペーストを吐出させ、前記筒状
    部材内面の一部にメタライズ層を塗布形成する工程と、
    前記メタライズ層を焼成する工程と、を具備することを
    特徴とするセラミック筒状部材の製造方法。
  8. 【請求項8】前記メタライズ層が、前記筒状部材内面に
    おける長手方向の一部、且つ周方向の一部に形成されて
    いることを特徴とする請求項7記載のセラミック筒状部
    材の製造方法。
  9. 【請求項9】前記セラミック筒状部材と、前記メタライ
    ズ層とを同時焼成することを特徴とする請求項7または
    請求項8記載のセラミック筒状部材の製造方法。
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