JP2003073064A - 乗客コンベヤの安全装置 - Google Patents

乗客コンベヤの安全装置

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JP2003073064A
JP2003073064A JP2001269416A JP2001269416A JP2003073064A JP 2003073064 A JP2003073064 A JP 2003073064A JP 2001269416 A JP2001269416 A JP 2001269416A JP 2001269416 A JP2001269416 A JP 2001269416A JP 2003073064 A JP2003073064 A JP 2003073064A
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safety device
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JP2001269416A
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Akira Hida
晃 飛田
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Mitsubishi Electric Building Solutions Corp
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Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作動した異常検出素子を識別して、再起動可
能であるか否か判別できる乗客コンベヤの安全装置を得
る。 【解決手段】 乗客コンベヤの所定箇所に設置されて異
常を検出すると作動する異常検出素子の各接点をそれぞ
れ直列に接続して乗客コンベヤを起動及び停止させる運
転スイッチ30に接続された運転回路を構成するもので
あって、上記異常検出素子の接点の開閉を検知すること
により作動した異常検出素子を識別する検出素子識別手
段60と、この検出素子識別手段60の識別結果を表示
する表示手段29、68とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、異常が発生する
と、その異常を識別して表示するようにした乗客コンベ
ヤの安全装置に係る。
【0002】
【従来の技術】図6から図10は、従来の乗客コンベヤ
の安全装置、特にエスカレータの安全装置を示す。図6
は、階間に跨設されたエスカレータの傾斜路頂部の機械
室を示し、この機械室には駆動機9が収納されている。
この駆動機9は駆動電動機10及びブレーキ11を備
え、駆動チェーン12を介して両側に設けられた一対の
上部スプロケット13の一方を駆動する。
【0003】上部スプロケット13と下部スプロケット
14には図8に示したとおり、無端状の踏段チェーン1
5が巻き掛けられており、更に、上部スプロケット13
と同軸にラチエットホイール19も固着されている。踏
段チエーン15の側部を前輪軸17が貫通しており、貫
通した両端に前輪18が支承されて、レール上を転動す
るようになっている。前輪軸17には踏段1が係止され
ており、往路側で一方の乗降口から他方の乗降口へ乗客
を搬送し、他方の乗降口で反転して復路を形成して循環
する。乗降口の乗場には、踏段1と乗場との乗り移りを
容易にするため、踏段1のクリートと噛合するくし板2
が取り付けられている。
【0004】更に、踏段1の両側には、狭隙を隔ててス
カートガード6が立設され、その上部には傾斜路に沿っ
て所定の高さで内側板3が立設されている。この内側板
3の頂部には移動手摺4が取り付けられており、移動手
摺駆動チェーン20に駆動されて上下の乗降口で下方に
反転して循環するようになっている。更に、両外側には
外側板5が装着されている。
【0005】駆動チェーン12には、シュー22が摺接
しており、このシュー22は、アーム23を介して、踏
段1の両側部に支承された軸24に連結されている。こ
の軸24の一方の端部には、爪25とカム26が取り付
けられている。カム26は常時駆動チェーン異常検出ス
イッチ27を押圧している。機械室にはエスカレータの
運転を制御する制御盤21が設置されていて、上面には
ブザー29が取り付けられている。
【0006】エスカレータの上部乗降口と下部乗降口に
は、キーで操作するロータリ式の運転スイッチ30が取
り付けられていて、「起動」側へ回すとエスカレータが
始動し、「停止」側へ回すと停止する。同じくキー操作
によって作動してブザー29を鳴動させるブザースイッ
チ31も設けられている。また、非常停止釦28もエス
カレータの上部と下部に取り付けられていて、エスカレ
ータを非常停止させることができる。
【0007】図7に従って、シュー22の動作を詳述す
ると、駆動チェーン12に摺接している状態では、爪2
5はラチエットホイール19よりも上位にあり、また、
カム26はマイクロスイッチからなる駆動チェーン異常
検出スイッチ27と係合して、その常開接点を閉成させ
ている。
【0008】駆動チェーン12が破断すると、シュー2
2は、図7に矢印Dで示したとおり自重で下降して軸2
4を図示のA方向へ回転させる。この回転により爪25
は符号25′で示したとおり回転してラチエットホィー
ル19と噛み合って逆転を防止し、踏段1の下降を阻止
する。一方、カム26は軸24がA方向へ回転すること
により符号26′で示したとおり回転して駆動チェーン
異常検出スイッチ27との係合が外れ、その常開接点を
開放させて駆動電動機10を消勢する。
【0009】また、駆動チェーン12に異物、例えば、
荷造り紐32が絡み付き、この荷造り紐32にシュー2
2が乗り上げると、図7に矢印Uで示したとおり上昇し
て軸24を図示のB方向へ回転させる。この回転により
爪25は符号25″で示したとおり上昇するが、ラチエ
ットホィール19と噛み合うことはない。一方、カム2
6は軸24がB方向へ回転することにより符号26″で
示したとおり回転して駆動チェーン異常検出スイッチ2
7との係合が一時的に外れ、その常開接点を開放させて
エスカレータを停止させる。
【0010】更に、図8及び図9に示したとおり、乗降
口付近のスカートガード6の背面にはスカートガード異
常検出スイッチ42が取り付けられている。このスカー
トガード6と踏段1の狭隙に異物が挟まってスカートガ
ード6が変形するとスカートガード異常検出スイッチ4
2が作動してエスカレータを停止させるようになってい
る。更にまた、踏段チェーン15は緊張ばね16によっ
て常時緊張されており、この踏段チェーン15が異常に
伸びるとチェーン異常検出スイッチ41が作動してエス
カレータを停止させるようになっている。
【0011】次に、図10に従ってエスカレータの制御
回路を説明する。非常停止釦28の接点28a、駆動チ
ェーン異常検出スイッチ27の接点27a、チェーン異
常検出スイッチ41の接点41a、スカートガード異常
検出スイッチ42の接点42aは、それぞれ直列に接続
されて運転スイッチ30に接続されている。運転スイッ
チ30の起動接点30aと停止接点30bは直列に接続
されて駆動電動機接触器51に接続されている。駆動電
動機接触器51の常開補助接点51aは起動接点30a
と並列に接続されて自己保持回路を形成し、操作キーを
運転スイッチ30から抜脱して接点30aが開放しても
駆動電動機接触器51は継続して付勢される。また、ブ
レーキコイル52は駆動電動機接触器51と並列に接続
されていて、駆動電動機10が付勢されると同時にブレ
ーキ11が開放されるようになっている。
【0012】次に、動作について説明する。エスカレー
タを起動させる場合は、起動に先立ってブザースイッチ
31を操作してブザー接点31aを導通させ、ブザー2
9を鳴動させて周囲に注意を喚起する。エスカレータが
正常で、非常停止接点28a、駆動チェーン異常検出接
点27a、チェーン異常検出接点41a、スカートガー
ド異常検出接点42a等の異常検出素子が異常を検出し
ていない場合、運転スイッチ30を「起動」側へ回すこ
とにより、駆動電動機接触器51及びブレーキコイル5
2が付勢されて、常開補助接点51aが閉成して自己保
持をすると共に、ブレーキ11が開放され、駆動電動機
10が起動してエスカレータは運転状態となる。
【0013】エスカレータの運転中に、いずれかの異常
検出素子が異常を検出したとすると、その異常検出素子
の接点が開放されて駆動電動機接触器51及びブレーキ
コイル52は、共に消勢されてエスカレータは停止す
る。例えば、踏段1上で乗客が転倒し、衣服が踏段1と
スカートガード6の間に引き込まれる危険がある為に非
常停止釦28が押された場合、接点28aは一時的に開
放されてエスカレータは停止する。この場合、運転スイ
ッチ30を操作すれば再起動させることができる。
【0014】また、駆動チェーン12が破断した場合
は、駆動チェーン異常検出スイッチ27の常開接点27
aが開放されたままとなり、エスカレータを再起動させ
ることはできない。このように異常検出素子は、動作が
一時的なものと、恒常的なものとが混在しており、しか
もいずれの異常検出素子が作動したか不明であるので、
ビルの係員は停止原因を不明にしたまま目視できる範囲
で周囲の安全を確認した後、自己の判断で運転スイッチ
30を操作していた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来の乗客コンベヤの
安全装置は、上記のとおり構成されていたので、いずれ
の異常検出素子が作動したか不明のまま運転スイッチ3
0が操作され、動作が一時的な異常検出素子による場合
は再起動できるが、動作が恒常的なものの場合は再起動
できず、専門技術者に依頼していた。しかし、例えば、
駆動チェーン12に荷造り紐32が絡み付き、この荷造
り紐32にシュー22が乗り上げると、カム26と駆動
チェーン異常検出スイッチ27との係合が一時的に外れ
る。このため常開接点27aが開放してエスカレータは
停止する。このとき、シュー22が荷造り紐32から外
れておれば、カム26は正常な位置に戻るため、エスカ
レータは再起動可能な状態になる。
【0016】駆動チェーン12に荷造り紐32を絡み付
けた状態で再起動しても、シュー22が荷造り紐32に
乗り上げて再度エスカレータが停止するか、荷造り紐3
2がシュー22にも絡んでシュー22を変形させてしま
うことも考えられる。即ち、駆動チェーン12のような
基本的構成部分に係る異常検出素子27が作動した場合
は、専門技術者による点検を受けた後、エスカレータを
起動させる必要があるにも拘らず、いずれの異常検出素
子が作動したか不明のまま運転スイッチ30を操作して
エスカレータを再起動させていたので、被害を増大させ
る危険がある、という問題があった。
【0017】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、作動した異常検出素子を識別し
て、再起動可能であるか否か判別できる乗客コンベヤの
安全装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る乗客コン
ベヤの安全装置は、乗客コンベヤの所定箇所に設置され
て異常を検出すると作動する異常検出素子の各接点がそ
れぞれ直列に接続され、更に乗客コンベヤを起動及び停
止させる運転スイッチに接続されて運転回路を構成する
ものであって、上記運転回路を構成する異常検出素子の
接点の開閉を検知することにより作動した異常検出素子
を識別する検出素子識別手段と、この検出素子識別手段
の識別結果を表示する表示手段とを備えたものである。
【0019】請求項2に係る乗客コンベヤの安全装置
は、請求項1の乗客コンベヤの安全装置において、人為
操作によって作動して検出素子識別手段による識別結果
を表示手段に表示させる表示指令手段と、常時開放状態
で運転スイッチによる乗客コンベヤの起動を阻止し、上
記表示指令手段の操作によって閉成して上記運転スイッ
チによる起動を可能とする安全確認手段とを設けたもの
である。
【0020】請求項3に係る乗客コンベヤの安全装置
は、請求項1又は2の乗客コンベヤの安全装置におい
て、検出素子識別手段は、作動した異常検出素子を識別
して軽微な異常と重大な異常に種類分けをするものと
し、表示手段は、上記種類分けに対応した態様で識別結
果を表示するようにしたものである。
【0021】請求項4に係る乗客コンベヤの安全装置
は、請求項3の乗客コンベヤの安全装置において、表示
手段を、異常の種類に対応して異なる音を発生するブザ
ーとしたものである。
【0022】請求項5に係る乗客コンベヤの安全装置
は、請求項3の乗客コンベヤの安全装置において、表示
手段を、異常の種類を表示するランプとしたものであ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1から図3は、
この発明の実施の形態1である乗客コンベヤの安全装置
を示し、乗客コンベヤとしてエスカレータを例示したも
のである。異常検出素子の設置箇所は従来と同様であっ
て、以下、図6から図9を参照して説明する。
【0024】図1は、エスカレータの安全装置の電気回
路接続図である。図において、(+)及び(−)は、制
御電源に接続された母線、27aは、カム26に常時押
圧されて閉成している駆動チェーン異常検出スイッチ2
7の常開接点で、駆動チェーン12が破断するとカム2
6との係合が外れて開放し、エスカレータを停止させ
る。28aは、エスカレータの上部と下部に取り付けら
れた非常停止釦28の常閉接点で、人為操作によって開
放されてエスカレータを停止させる。
【0025】29は機械室に設置された制御盤21の上
面に取り付けられたブザー29で、識別結果を表示する
表示手段として機能する。30aはエスカレータの上部
乗降口と下部乗降口に取り付けられたキーで操作される
ロータリ式の運転スイッチ30の起動接点で、常時開放
していて「起動」側へ回すと閉成してエスカレータを起
動させる。30bは同じく運転スイッチ30の常時閉成
の停止接点で、「停止」側へ回すと開放してエスカレー
タを停止させる。31aは人為操作によって作動するブ
ザースイッチ31の常開接点からなるブザー接点で、後
述の検出素子識別手段60による識別結果を知得できる
態様でブザー29を鳴動させるように指令する表示指令
手段として機能するものである。
【0026】41aは、緊張ばね16によって常時緊張
されている踏段チェーン15が異常に伸びると作動する
チェーン異常検出スイッチ41の常開接点で、正常状態
では閉成しており、異常を検出すると開放してエスカレ
ータを停止させる。42aは、乗降口付近のスカートガ
ード6の背面に取り付けられたスカートガード異常検出
スイッチ42の常閉接点で、スカートガード6と踏段1
の狭隙に異物が挟まると、スカートガード6に押圧され
て作動してエスカレータを停止させる。
【0027】51は、各異常検出素子の接点28a、2
7a、41a、…、42aの直列回路に運転スイッチ3
0の各接点30a及び30bを介して接続された駆動電
動機接触器で、上記各接点の閉成によって付勢されてエ
スカレータの駆動電動機10に電源を供給する。51a
及び51bは駆動電動機接触器51の常開補助接点で、
補助接点51aは起動接点30aと並列に接続されて自
己保持回路を形成する。52は、駆動電動機接触器51
と並列に接続されたブレーキコイルで、駆動電動機10
への給電と同時にブレーキ11を開放する。53は、直
列に接続された異常検出素子の接点のうち、最終段であ
るスカートガード異常検出接点42aの母線(−)側の
端子と母線(−)の間に接続された抵抗器である。
【0028】L0は母線(+)を示し、L1は非常停止
接点28aと駆動チェーン異常検出接点27aの間に接
続された信号線で、接点28aの開放により「0」電位
となる。L2は駆動チェーン異常検出接点27aとチェ
ーン異常検出接点41aの間に接続された信号線で、接
点28a又は27aの開放により「0」電位となる。L
3はチェーン異常検出接点41aと次段の異常検出接点
との間に接続された信号線で、接点28a、27a、及
び41aのうち少なくとも何れかの開放により「0」電
位となる。同様に、L(n−1)はスカートガード異常
検出接点42aと前段の異常検出接点との間に接続され
た信号線、L(n)はスカートガード異常検出接点42
aと起動接点30aの間に接続された信号線で、それぞ
れ異常検出素子の接点の開放により「0」電位となる。
【0029】60は異常検出素子の接点28a、27
a、41a、…、42aの開閉を検知することにより作
動した異常検出素子を識別する検出素子識別手段で、C
PU61と、ROM62と、RAM63と、駆動電動機
接触器51の常開補助接点51bに接続された信号線L
(+)、信号線L1、L2、L3、…、L(n−1)及
びL(n)が接続された入力装置64と、出力装置65
と、この出力装置65に接続された重大異常検出リレー
66と、同じく軽微異常検出リレー67とからなる。
【0030】66aは重大異常検出リレー66の常開接
点、67aは軽微異常検出リレー67の常開接点であ
る。68は、検出素子識別手段60の識別結果を表示す
る表示手段である異常表示ランプで、重大異常と軽微異
常に予め種類分けされて取り付けられていて作動対応の
異常表示ランプが点灯する。69は重大異常を表す常開
接点66aの閉成によって断続電圧を発生させる断続回
路である。
【0031】次に、上記安全装置の動作と、エスカレー
タの運転管理を、図2及び図3に基いて説明する。エス
カレータは運転中とする。エスカレータが停止したとす
ると、手順S11から手順S12へ移り、異常検出素子
の作動による停止か、又は運転スイッチ30を操作した
ことによる停止かを判別する。その判別の詳細を図3に
示す。
【0032】図3において、手順S121で、入力装置
64を介して信号線L1〜L(n)の電位を読み取って
RAM63に記録する。手順S122で変数k=1に初
期設定する。手順S123で信号線L(k)の電位を調
べる。「0」電位でない場合は手順S124、手順S1
25、手順S123のループで順次信号線L1〜L
(n)の電位を調べる。手順S124で最後の信号線L
(n)の電位まで調べ終えた結果、「0」電位の信号線
L1〜L(n)がなかった場合は、異常は検出されなか
ったことになる。即ち、図1において、異常検出素子の
接点28a、27a〜42aが全て閉成していることに
なる。従って運転スイッチ30の操作によってエスカレ
ータは停止したことになる。手順S123で「0」電位
の信号線L(k)が検出された場合は、異常検出素子の
作動によって停止したことになる。
【0033】図2の手順S12において、エスカレータ
が運転スイッチ30の操作によって停止したとされた場
合は、処理を終了する。異常検出素子の作動によって停
止したとされた場合は、手順S13で作動した異常検出
素子を識別し、その異常が重大異常であるか軽微異常で
あるか種類分けをする。その判別の詳細を図3に示す。
【0034】図3の手順S13において、手順S12で
異常検出素子が作動したとされた場合、手順S131
で、始めて「0」電位となった信号線L(k)と一つ手
前の信号線L(k−1)との間に接続された異常検出接
点が開放されたことになる。そこで、信号線L(k−
1)とL(k)の間に接点が接続された異常検出素子
を、ROM62に予め記録された異常検出素子識別テー
ブル62aから読み取る。手順S132で、読み取られ
た異常検出素子を示す異常表示ランプ68を点灯させて
表示する。
【0035】手順S133で、識別された異常検出素子
を軽微異常と重大異常に種類分けをする。即ち、異常検
出素子を軽微異常と重大異常に種類分けをして予め記録
された種類分けテーブル62bをROM62に設けてお
く。この種類分けテーブル62bから識別された異常検
出素子が属する種類を読み取る。手順S134で、種類
分けに応じて重大異常検出リレー66又は軽微異常検出
リレー67が付勢される。
【0036】図2において、異常検出素子が識別され種
類分けされると手順S13から手順S14に移る。ブザ
ースイッチ31が操作されると、手順S15で、異常検
出素子が重大異常の場合は、重大異常検出リレー66の
常開手接点66aが閉成してブザー29を断続音で鳴動
させる。軽微異常の場合は、軽微異常検出リレー67の
常開手接点67aが閉成してブザー29を連続音で鳴動
させる。
【0037】ビルの係員は、ブザー29の鳴動音によっ
て識別して、連続音の場合は周囲の安全確認をした後、
手順S18で自己の判断で運転スイッチ30を操作す
る。断続音の場合は専門技術者へ点検を依頼し、その許
可を得て運転スイッチ30を操作する。この操作によっ
て手順S19で、駆動電動機接触器51が付勢されてエ
スカレータが再起動すると共に、常開接点51bの閉成
により、手順S121で書き込まれた信号線L1〜L
(n)の電位に係るRAM63の内容がリセットされ
る。
【0038】上記実施の形態1によれば、駆動電動機接
触器51を付勢する運転回路を構成する異常検出素子の
接点の直列回路からなる安全装置の上記接点の開閉を検
知することにより作動した異常検出素子を識別して異常
表示ランプ68に表示すると共に、その異常検出素子が
重大異常に属するものか、軽微異常に属するものか種類
分けをし、それぞれ異なる態様でブザーを鳴動させるよ
うにしたので、ビルの係員の自己判断で再起動可能であ
るか否か容易に判別することができ、エスカレータを再
起動させたために、被害を増大させるのを防止すること
ができる。
【0039】実施の形態2.図4及び図5は、この発明
の実施の形態2を示す。図中、図1から図3と同符号は
同一部分を示す。図4において、70は表示指令手段で
あるブザースイッチ31の接点31aが閉成されると付
勢されて時限復帰の常開接点70aを閉成させる時限リ
レーからなる安全確認リレーで、時限復帰の常開接点7
0aが閉成している間は起動スイッチ30aによる駆動
電動機接触器51の付勢が可能となり、開放した後は付
勢が阻止される。
【0040】図5において、図2と同符号は同一処理を
示し、説明を省略する。手順S14で、ブザースイッチ
31が操作されてブザー接点31aが閉成されると、図
2と同様に手順S15以下の処理において、識別結果に
よってそれぞれ異なる態様でブザーを鳴動させると共
に、手順SA1で安全確認リレー70が付勢されて時限
復帰の常開接点70aを閉成させる。手順SA2と手順
S18aで接点70aが閉成されている間に運転スイッ
チ30を操作して起動接点30aを閉成させると手順S
19に移り、エスカレータは起動する。安全確認リレー
70の時限が経過して接点70aが開放されると処理は
終了し、エスカレータを再起動させることはできない。
再起動させるには、手順S14に戻ってブザースイッチ
31を再度操作する必要がある。
【0041】上記実施の形態2によれば、ブザースイッ
チ31の操作によって付勢されて運転スイッチ30によ
る起動を可能とする安全確認リレー70を設けたので、
異常の種類を確認することなくエスカレータを再起動さ
せるのを阻止することができる。なお、上記実施の形態
1及び2では、いずれもエスカレータについて述べた
が、移動歩道についても同様である。
【0042】
【発明の効果】この発明は上記のとおり構成されている
ので、以下の効果を奏する。請求項1に係る乗客コンベ
ヤの安全装置は、乗客コンベヤの所定箇所に設置されて
異常を検出すると作動する異常検出素子の各接点がそれ
ぞれ直列に接続され、更に乗客コンベヤを起動及び停止
させる運転スイッチに接続されて運転回路を構成するも
のであって、上記異常検出素子の接点の開閉を検知する
ことにより作動した異常検出素子を識別する検出素子識
別手段と、この検出素子識別手段の識別結果を表示する
表示手段とを備えたものである。このため、乗客コンベ
ヤの再起動に先立って、ビルの係員は自己判断で再起動
可能であるか否か容易に判別することができ、エスカレ
ータの再起動によって被害を増大させるのを防止するこ
とができる、という効果を奏する。
【0043】請求項2に係る乗客コンベヤの安全装置
は、請求項1の乗客コンベヤの安全装置において、人為
操作によって作動して検出素子識別手段による識別結果
を表示手段に表示させる表示指令手段と、常時開放状態
で運転スイッチによる乗客コンベヤの起動を阻止し、上
記表示指令手段の操作によって閉成して上記運転スイッ
チによる起動を可能とする安全確認手段とを設けたもの
である。このため、発生した異常の識別結果を確認する
ことなく、エスカレータを再起動させるのを阻止するこ
とができる、という効果を奏する。
【0044】請求項3に係る乗客コンベヤの安全装置
は、請求項1又は2の乗客コンベヤの安全装置におい
て、検出素子識別手段は、作動した異常検出素子を識別
して軽微な異常と重大な異常に種類分けするものとし、
表示手段は、種類に対応した態様で識別結果を表示する
ようにしたものである。このため、ビルの係員は自己判
断で再起動可能であるか否か容易に判別することがで
き、エスカレータを再起動させたために、被害を増大さ
せるのを防止することができる、という効果を奏する。
【0045】請求項4に係る乗客コンベヤの安全装置
は、請求項3の乗客コンベヤの安全装置において、表示
手段を、異常の種類に対応して異なる音を発生するブザ
ーとしたものである。このため、再起動可否を容易に知
ることができる、という効果を奏する。
【0046】請求項5に係る乗客コンベヤの安全装置
は、請求項3の乗客コンベヤの安全装置において、表示
手段を、異常の種類を表示するランプとしたものであ
る。このものにあっても、再起動可否を容易に知ること
ができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における乗客コンベ
ヤの安全装置の電気回路接続図。
【図2】 この発明の実施の形態1における乗客コンベ
ヤの安全装置の動作を示す流れ図。
【図3】 この発明の実施の形態1における乗客コンベ
ヤの安全装置の動作の詳細を示す流れ図。
【図4】 この発明の実施の形態2における乗客コンベ
ヤの安全装置の電気回路接続図。
【図5】 この発明の実施の形態1における乗客コンベ
ヤの安全装置の動作を示す流れ図。
【図6】 乗客コンベヤの要部を示す斜視図。
【図7】 乗客コンベヤの異常検出素子を示す斜視図。
【図8】 乗客コンベヤの異常検出素子の取付位置を示
す側面図。
【図9】 乗客コンベヤの異常検出素子の取付位置を示
す正面図。
【図10】 従来の乗客コンベヤの安全装置の電気回路
接続図。
【符号の説明】
1 踏段、 2 くし板、 3 内側板、 4
移動手摺、 5 外側板、 6 スカートガード、
9 駆動機、 10 駆動電動機、11 ブレー
キ、 12 駆動チェーン、 13 上部スプロケ
ット、14 下部スプロケット、 15 踏段チェー
ン、 16 緊張ばね、17 前輪軸、 18 前
輪、 19 ラチエットホイール、 20 移動手
摺駆動チェーン、 21 制御盤、 22 シュ
ー、 23 アーム、 24 軸、 25 爪、
26 カム、 27 駆動チェーン異常検出スイ
ッチ、 28 非常停止釦、 29 ブザー、
30 運転スイッチ、 31 ブザースイッチ、
32 荷造り紐、 41 チェーン異常検出スイッ
チ、 42 スカートガード異常検出スイッチ、
51 駆動電動機接触器、 52 ブレーキコイル、
53 抵抗器、 60 検出素子識別手段、
66 重大異常検出リレー、 67 軽微異常検出リ
レー、 68 異常表示ランプ、 69 断続回
路、 70 安全確認リレー。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗客コンベヤの所定箇所に設置されて異
    常を検出すると作動して接点を解放する異常検出素子の
    上記各接点がそれぞれ直列に接続されて、上記乗客コン
    ベヤを起動及び停止させる運転スイッチに接続され、上
    記異常検出素子の上記接点の閉成状態で上記乗客コンベ
    ヤの起動を可能とし、開放されると上記乗客コンベヤを
    非常停止させる乗客コンベヤの安全装置において、上記
    異常検出素子の上記接点の開閉を検知することにより作
    動した上記異常検出素子を識別する検出素子識別手段
    と、この検出素子識別手段の識別結果を表示する表示手
    段とを備えた乗客コンベヤの安全装置。
  2. 【請求項2】 人為操作によって作動して検出素子識別
    手段による識別結果を表示手段に表示させる表示指令手
    段と、常時開放状態で運転スイッチによる乗客コンベヤ
    の起動を阻止し、上記表示指令手段の操作によって閉成
    して上記運転スイッチによる起動を可能とする安全確認
    手段とを設けた請求項1に記載の乗客コンベヤの安全装
    置。
  3. 【請求項3】 検出素子識別手段は、作動した異常検出
    素子を識別して軽微な異常と重大な異常に種類分けする
    ものとし、表示手段は、上記種類に対応した態様で上記
    識別結果を表示するものとした請求項1又は2に記載の
    乗客コンベヤの安全装置。
  4. 【請求項4】 表示手段を、異常の種類に対応して異な
    る音を発生するブザーとした請求項3に記載の乗客コン
    ベヤの安全装置。
  5. 【請求項5】 表示手段を、異常の種類を表示するラン
    プとした請求項3に記載の乗客コンベヤの安全装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010013254A (ja) * 2008-07-04 2010-01-21 Toshiba Elevator Co Ltd 乗客コンベアの制御装置
JP2012176811A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Toshiba Elevator Co Ltd 乗客コンベア

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