JP2003072831A - 滅菌用包装材料 - Google Patents

滅菌用包装材料

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JP2003072831A JP2001306945A JP2001306945A JP2003072831A JP 2003072831 A JP2003072831 A JP 2003072831A JP 2001306945 A JP2001306945 A JP 2001306945A JP 2001306945 A JP2001306945 A JP 2001306945A JP 2003072831 A JP2003072831 A JP 2003072831A
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Masashi Funayama
政志 船山
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 (1)剥離性の良い、剥離片が生じない滅菌
用包装材料を提供する。(2)放射線滅菌および電子線
滅菌による被滅菌物の劣化防止方法を提供する。(3)
滅菌後長期に渡り、微生物および酸素の侵入のない包装
容器を提供する。 【解決手段】 微孔性素材(第一層)1と、有孔性素材
(第二層)2と無孔性素材(第三層)3とにより構成さ
れる滅菌用包装材料に於いて、第一層と第二層とが剥離
不能の状態で積層され、更に、第二層と第三層とは、剥
離可能の状態で積層されている滅菌用包装材料。被滅菌
物を前記滅菌用包装材料に充填して滅菌した後、当該滅
菌物と脱酸素剤とをハイバリア性フイルムで被覆して保
存する。また、被滅菌物を、不活性ガスの流入口と空気
の流出口を持つハイバリア性フィルム製包材で被覆し、
更に、包材内部を不活性ガスで置換した後、放射線また
は電子線で滅菌する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品領域、医療
領域、食品領域等で汎用されるエチレンオキシドガス滅
菌、高圧蒸気滅菌、プラズマ滅菌、ガンマ線滅菌、電子
線滅菌、高圧蒸気滅菌等に使用される滅菌用包装材料に
関する。本発明は更に、被滅菌物の劣化の少ない電子線
滅菌および放射線滅菌の方法に関する。更に本発明は、
滅菌品の滅菌後の保存方法に関する。
【0002】
【従来の技術】 滅菌用バッグ、ムルチバッグ等の滅菌
に使用される既存の包装材料は、蓋材(第一層)と平面
性または立体性の容器(第二層)のみによって構成され
ており、滅菌剤であるエチレンオキシドガス、過酸化水
素、水蒸気等を容器内に浸透させる為、第一層と第二層
の一方には、微孔性の素材である紙または不織布(例:
タイベック(デュポン社製)、クリスパー(東洋紡績社
製))等を使用しなければならなかった。
【0003】 その為、従来の素材には、(1)第一層
と第二層の剥離性が悪い。(2)第一層と第二層の何れ
かに紙を使用した場合には、開封時に異物として嫌われ
る剥離片が生じる。(3)エチレンオキシドガス、過酸
化水素、水蒸気等を容器内に浸透させる構造である為、
微孔性素材にピンホールが存在した場合、(a)滅菌後
の時間の経過と共に細菌が侵入する可能性がある。
(b)放射線滅菌品および、電子線滅菌品の滅菌中およ
び保存時の酸素による劣化が著しい(白色素材品の場合
は保存中の白度低下が著しい)等の問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 本発明の目的は前
記問題点を解決することにある。即ち、従来の二層構造
から三層構造にすることにより、(1)前記滅菌包装材
料の第一層と第二層の剥離性の問題を解決する滅菌用包
装材料を提供すること。(2)前記滅菌包装材料の第一
層と第三層の何れかに紙を使用した場合にも、剥離片が
生じない滅菌用包装材料を提供すること。(3)各種滅
菌後品に、細菌の侵入や酸化劣化の生じない保存方法を
提供すること。(4)放射線滅菌および電子線滅菌によ
り、被滅菌物が酸素により劣化することを防止すること
(例えば、白色素材品の滅菌中および滅菌後の保存中の
白度低下を防止すること)にある。
【0005】
【課題を解決する為の手段】上記目的を達成する為、本
発明の発明者らは鋭意研究を重ねた結果、 (1)微孔性素材(第一層)と、ヒートシール性を有す
る有孔性素材(第二層)と、無孔性素材(第三層)とに
より構成される滅菌用包装材料に於いて、第一層と第二
層とが剥離不能の状態で積層され、更に、第二層と第三
層とは、剥離可能の状態で積層されていることを特徴と
する滅菌用包装材料。 (2)無孔性素材(第一層)と、ヒートシール性を有す
る有孔性素材(第二層)と、微孔性素材(第三層)とに
より構成される滅菌用包装材料に於いて、第一層と第二
層とが剥離可能の状態で積層され、更に、第二層と第三
層とは、剥離不能の状態で積層されていることを特徴と
する滅菌用包装材料。 (3)微孔性素材(第一層)と、ヒートシール性を有す
るカットテープ(第二層)と無孔性素材(第三層)とに
より構成される滅菌用包装材料に於いて、第一層と第二
層とが剥離不能の状態で積層され、更に、第二層と第三
層とは、剥離可能の状態で積層されていることを特徴と
する滅菌用包装材料。 (4)無孔性素材(第一層)と、ヒートシール性を有す
るカットテープ(第二層)と微孔性素材(第三層)とに
より構成される滅菌用包装材料に於いて、第一層と第二
層とが剥離可能の状態で積層され、更に、第二層と第三
層とは、剥離不能の状態で積層されていることを特徴と
する滅菌用包装材料。 (5)被滅菌物を(1)、(2)、(3)または(4)
に記載の滅菌用包装材料に充填して滅菌した後、当該滅
菌物と脱酸素剤とをハイバリア性フィルムで被覆して保
存する方法。 (6)被滅菌物をハイバリア性フィルムで被覆し、更
に、包材内部を不活性ガスで置換した後、放射線または
電子線で滅菌する方法。 (7)不活性ガスの流入口と空気の流出口を持つことを
特徴とする放射線滅菌または電子線滅菌に使用するハイ
バリア性フィルム製包材。 (8) (1)、(2)、(3)または(4)に記載の
滅菌用包装材料に被滅菌物と脱酸素剤とを充填して滅菌
した後、ハイバリア性フィルムで包装して保存する方
法。が本課題の解決に有効であることを見出し、本発明
を完成した。
【0006】 即ち、本発明は、(1)微孔性素材(第
一層)と、ヒートシール性を有する有孔性素材(第二
層)と、無孔性素材(第三層)とにより構成される滅菌
用包装材料に於いて、第一層と第二層とが剥離不能の状
態で積層され、更に、第二層と第三層とは、剥離可能の
状態で積層されていることを特徴とする滅菌用包装材料
に関する。
【0007】 更に本発明は、(2)無孔性素材(第一
層)と、ヒートシール性を有する有孔性素材(第二層)
と、微孔性素材(第三層)とにより構成される滅菌用包
装材料に於いて、第一層と第二層とが剥離可能の状態で
積層され、更に、第二層と第三層とは、剥離不能の状態
で積層されていることを特徴とする滅菌用包装材料に関
する。
【0008】 更に本発明は、(3)微孔性素材(第一
層)と、ヒートシール性を有するカットテープ(第二
層)と、無孔性素材(第三層)とにより構成される滅菌
用包装材料に於いて、第一層と第二層とが剥離不能の状
態で積層され、更に、第二層と第三層とは、剥離可能の
状態で積層されていることを特徴とする滅菌用包装材料
に関する。
【0009】 更に本発明は、(4)無孔性素材(第一
層)と、ヒートシール性を有するカットテープ(第二
層)と微孔性素材(第三層)とにより構成される滅菌用
包装材料に於いて、第一層と第二層とが剥離可能の状態
で積層され、更に、第二層と第三層とは、剥離不能の状
態で積層されていることを特徴とする滅菌用包装材料に
関する。
【0010】 更に本発明は、(5)被滅菌物を
(1)、(2)、(3)または(4)に記載の滅菌用包
装材料に充填して滅菌した後、当該滅菌物と脱酸素剤と
をハイバリア性フィルムで被覆して保存する方法に関す
る。
【0011】 更に本発明は、(6)被滅菌物をハイバ
リア性フィルムで被覆し、更に、包材内部を不活性ガス
で置換した後、放射線または電子線で滅菌する方法に関
する。
【0012】 更に本発明は、(7)不活性ガスの流入
口と空気の流出口を持つことを特徴とする放射線滅菌ま
たは電子線滅菌に使用するハイバリア性フィルム製包材
に関する。
【0013】 更に本発明は、(8) (1)、
(2)、(3)または(4)に記載の滅菌用包装材料に
被滅菌物と脱酸素剤とを充填して滅菌した後、ハイバリ
ア性フィルムで包装して保存する方法に関する。
【0014】 本発明の第一層または第三層に使用され
る微孔性素材は、低分子化合物を透過させ、微生物の透
過し難い素材である紙または不織布(タイベック(デュ
ポン社製)、クリスパー(東洋紡績製))等の素材を使
用する。当該紙、または不織布(タイベック、クリスパ
ー)にはラテックス等の高分子化合物を塗布することに
より、更に微生物を透過し難くすることが、好ましい。
【0015】 本発明の第二層に使用されるヒートシー
ル性を有する有孔性素材(第二層)としては、エチレン
−アクリル酸エチル共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹
脂、ハイインパクトポリスチレン樹脂の何れかまたはこ
れらを二種以上混合したものからなる孔径と孔数が調製
されたものであることを特徴とするが、滅菌用包装材料
に適するヒートシール性を有する有孔性素材であれば、
素材はこれらに限定されない。
【0016】 本発明の第二層に使用される有孔性素材
の孔の直径は、0.01mm〜1mmであることが好ま
しい。孔数は1個/1cm〜10個/1cmである
ことが好ましい。
【0017】 本発明の第一層または第三層に使用され
る微孔性素材と、第二層に使用されるヒートシール性を
有する有孔性素材とは、滅菌用包装材料として成型され
る以前に、予め、剥離不能の状態に強固に貼合すること
が必要である。その貼合方法は、感熱接着、溶融押し出
しでラミネーションする方法、接着剤によるドライラミ
ネーション法、ウエットラミネーション法等の公知の方
法が考えられる。
【0018】 無孔性素材と、ヒートシール性を有する
有孔性素材(カットテープも同様)との接着強度は、T
型剥離強度(室温20°C、湿度65%(R/H)、剥
離速度300mm/分)で300g/25mm〜600
g/25mmであることが好ましい。また、微孔性素材
と、有孔性素材との接着強度は、紙層間破壊を起こす
程、強固に設定することがより好ましい。
【0019】 本発明に係わる滅菌用包装材料に被滅菌
物と脱酸素剤とを充填して滅菌した後、当該滅菌用包装
材料を高密度ポリエチレンや塩化ビニリデン等の気体不
透過性被包で包装して保存することにより、被滅菌物の
酸素による酸化を防止することが可能である。また、当
該滅菌用包装材料にピンホールが存在した場合でも、微
生物の侵入防止が可能となる。
【0020】 本発明に係わる滅菌用包装材料に被滅菌
物と脱酸素剤とを充填し、更に、気体不透過性被包で包
装して数週間〜数ケ月間保存し、充分に脱酸素した後、
電子線滅菌することにより、従来の滅菌方法と比較し
て、被滅菌物の白度の上昇防止(酸化防止)および微生
物の侵入防止(長期保存)が可能となる。
【0021】 本発明に係わるハイバリア性フィルムで
被滅菌物を被覆し、更に、包材内部を不活性ガスで置換
した後、放射線または電子線で滅菌することにより、従
来の滅菌方法と比較して、被滅菌物の白度の上昇防止
(酸化防止)および長期保存が可能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】 図1および図2は本発明に係わ
る滅菌用包装材料の実施の形態の一例を示したもので、
図1は本発明に係わる滅菌用包装材料の縦断面図を示
し、図2は本発明に係わる滅菌用包装材料の層構造を示
す拡大縦断面図である。
【0023】 本発明に係わる滅菌用包装材料は、第一
に(1)微孔性素材1とヒートシール性を有する有孔性
素材2と無孔性素材3によって構成されているかまた
は、第二に(2)無孔性素材とヒートシール性を有する
有孔性素材と微孔性素材とによって構成されている。本
発明に係わる滅菌用包装材料はまた、(3)前記、ヒー
トシール性を有する有孔性素材の2がヒートシール性を
有するカットテープ5により構成されている場合もあ
る。ここで、微孔性素材1とヒートシール性を有する有
孔性素材2とは、剥離不能に積層されているいることが
必要で、その貼合方法は感熱接着、溶融押し出しにより
ラミネーションする方法、ドライラミネーション法、ウ
エットラミネーション法、接着剤を用いる等の公知の方
法で貼合することが可能である。同様に、無孔性素材4
とヒートシール性を有する有孔性素材とは、剥離不能に
積層されている。更にまた、ヒートシール性を有する有
孔性素材の2がヒートシール性を有するカットテープ5
により構成されている場合も同様に構成されている。
【0024】 本発明に係わる滅菌用包装材料は、次
に、(1)ヒートシール性を有する有孔性素材2と無孔
性素材3とは、剥離可能に積層されている。同様に、
(2)ヒートシール性を有する有孔性素材と微孔性素材
とは、剥離不能に積層されている。更にまた、ヒートシ
ール性を有する有孔性素材がヒートシール性を有するカ
ットテープ5により構成されている場合も同様に構成さ
れている。
【0025】 無孔性素材(3または4)と、ヒートシ
ール性を有する有孔性素材2(ヒートシール性を有する
カットテープ5も同様)との接着強度は、T型剥離強度
(室温20°C、湿度65%(R/H)、剥離速度30
0mm/分)で300g/25mm〜600g/25m
mであることが好ましい。また、微孔性素材1(または
6)と、ヒートシール性を有する有孔性素材2(ヒート
シール性を有するカットテープ5も同様)との接着強度
は、紙層間破壊を起こす程、強固に設定することが好ま
しい。
【0026】 本発明に使用されるヒートシール性を有
する有孔性素材2(および5)の材質は、エチレン−ア
クリル酸エチル共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共
重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂、
ハイインパクトポリスチレン樹脂の何れかまたはこれら
を二種以上混合した樹脂を主体としたフィルムに適度の
孔径と孔数の孔7を設けたものが使用され、経済性の点
から、ポリエチレン樹脂フィルムが好適である。孔径と
孔数は特に限定されるものではないが、0.01mm〜
1mmが好ましい。但し、電子線滅菌および放射線滅菌
の包材としては、ポリプロピレン樹脂は選択しないこと
が好ましい。
【0027】 無孔性素材3(または4)と、ヒートシ
ール性を有する有孔性素材2(カットテープ5も同様)
とを剥離可能に積層する方法は、ヒートシール性を有す
る有孔性素材2(カットテープ5も同様)の軟化温度+
20°C以上であり、かつ、フィルムの溶融温度以下の
温度で熱圧着することにより、得られる。所望の剥離強
度は温度、圧力、処理速度等の条件設定によって、任意
に調製が可能である。界面の接着強度は、T型剥離強度
(室温20°C、湿度65%(R/H)、剥離速度30
0mm/分)で300g/25mm〜600g/25m
mに設定することが好ましい。
【0028】 本発明に係わる脱酸素剤とは、エージレ
ス(三菱化学製)、オキシーター(上野製薬製)等、食
品等に添付して、共存する酸素を奪うことにより長期保
存を実現する為の化学製品をさす。
【0029】 本発明に係わるハイバリア性フィルムと
は、酸素透過度が低く、水蒸気透過度も低いフィルムの
ことで、具体的には、(二延伸ポリエチレン/エバール
/低密度ポリエチレン)により構成されるフィルム、
(二軸延伸ビニロンの両面にサランコートしたフィルム
/低密度ポリエチレン)により構成されるフィルム、ポ
リ塩化ビニリデン樹脂塗工フィルム、酸化アルミニウム
蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム、酸化ケイ素
蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム等のことであ
る。フィルムは前例に限定されるものではなく、電子線
滅菌または放射線滅菌により、劣化の認められない酸素
透過度が低く、水蒸気透過度も低いフィルムであればす
べて本発明に含まれる。
【0030】 本発明に係わる不活性ガスとは、一般に
食品の保存に用いられる炭酸ガス、窒素ガス、炭酸ガス
および窒素ガスの混合ガス等を意味するが、ネオン、ア
ルゴン、キセノン、クリプトン等の通常不活性ガスと称
するガスも含まれる。
【0031】 本発明に係わる不活性ガス置換の為の容
器は、図3に示した様に、不活性ガス導入口(9)と空
気導出口(10)とを持つ構造になっている。不活性ガ
ス導入口(9)からノズルにより、容器底部迄不活性ガ
ス(二酸化炭素の場合、分子量44.0)を導入し、空
気導出口(10)から分子量の小さい空気(見掛けの分
子量28.8)を導出する構造になっている。当該構造
をとることにより、不活性ガスが容器の底部に届き易
く、空気を容器外部に押し出し易くなる効果がある。
【0032】
【実施例】 以下に実施例を示す。本発明は以下の実施
例により、何等、限定されるものではない。
【0033】《実施例1.》 −−− 滅菌用包装材料の調製(その1) −−− 微孔性素材(第一層:図1(a)−1)として、予め片
面側にコロナ放電の易接着処理を施した60g/m
上質紙を使用し、有孔性素材(第二層:図1(a)−
2)として直径1mmの孔が3個/1cm開いている
厚さ30ミクロンのポリエチレン樹脂を使用し、更に、
無孔性素材(第三層:図1(a)−3)として厚さ30
ミクロンのポリエチレンテレフタレート樹脂を使用して
三層構成の滅菌用包装材料を得た。得られた滅菌用包装
材料の第一層と第二層の界面接着状態は、強固で、無理
な剥離を試みると第一層は紙層間破壊を起こした。第二
層と第三層のT型剥離強度は、600g/25mmであ
った。
【0034】《実施例2.》 −−− 滅菌用包装材料の調製(その2) −−− 無孔性素材(第一層)として、厚さ30ミクロンのポリ
エチレン樹脂を使用して、有孔性素材(第二層)として
直径1mmの孔が5個/1cm開いている厚さ30ミ
クロンのポリプロピレン樹脂を使用し、微孔性素材(第
三層)として予め片面側にコロナ放電の易接着処理を施
した64g/mのトレイ型上質紙を使用して、三層構
成の滅菌用包装材料を得た。得られた滅菌用包装材料の
第二層と第三層の界面接着状態は、強固で、無理な剥離
を試みると第三層は紙層間破壊を起こした。第二層と第
三層のT型剥離強度は550g/25mmであった。
【0035】《実施例3.》 −−− 滅菌用包装材料の調製(その3) −−− 微孔性素材(第一層)として、予め片面側にコロナ放電
の易接着処理を施した64g/mの上質紙を使用し、
カットテープ(第二層)として厚さ30ミクロン、巾4
0mmのポリプロピレン樹脂を使用し、無孔性素材(第
三層)として厚さ30ミクロンのトレイ型ポリエチレン
樹脂(深さ3cm)を使用して三層構成の滅菌用包装材
料(容器)を得た。得られた滅菌用包装材料の第一層と
第二層の界面接着状態は、強固で、無理な剥離を試みる
と第一層は紙層間破壊を起こした。第二層と第三層のT
型剥離強度は600g/25mmであった。
【0036】《実施例4.》 −−− 滅菌用包装材料の調製(その4) −−− 無孔性素材(第一層:図1(b)−1)として、厚さ3
0ミクロンのポリエチレン樹脂を使用して、カットテー
プ(第二層:図1(b)−2)として厚さ30ミクロ
ン、巾40mmのポリプロピレン樹脂を使用し、微孔性
容器(第三層:図1(b)−3)として64g/m
トレイ型コート紙を使用して、三層構成の滅菌用包装材
料を得た。得られた滅菌用包装材料の第二層と第三層の
界面接着状態は、強固で、無理な剥離を試みると第三層
は紙層間破壊を起こした。第一層と第二層のT型剥離強
度は520g/25mmであった。
【0037】《実施例5.》 −−− 本発明に係わる滅菌用包装材料による滅菌(そ
の1) −−− 実施例1で調製した本発明に係わる滅菌用包装材料10
0包の各々に、日本薬局方ガーゼ(大きさ10cm×1
0cm)各5枚を折り畳んで収納し、密封した後、通常
の条件でエチレンオキシドガス滅菌を実施した。当該滅
菌用包装材料を滅菌釜から取り出し、目視にて包装状態
を点検したが、当該滅菌用包装材料のガス交換(エアレ
ーション)による破裂は認められなかった。
【0038】《実施例6.》 −−− 本発明に係わる滅菌用包装材料による滅菌(そ
の2) −−− 二延伸ポリエチレン/エバール/低密度ポリエチレンに
より構成されるハイバリア性フィルムを素材とし、不活
性ガスの流入口と空気の流出口を持つ、本発明に係わる
滅菌用包装材料100包の各々に、綿棒200本を収納
し、空気を窒素ガスで置換、密封した後、電子線滅菌を
実施した(照射線量25kGy)。電子線滅菌後に、当
該滅菌用包装材料100包の各々の綿棒の白度を点検し
た。その結果、綿棒の白度(吸光度)の低下は何れの検
体に於ても、電子線滅菌前の3%以下であった。窒素ガ
ス置換操作をしないで電子線滅菌を実施した検体の白度
(吸光度)の低下は、何れの検体に於ても10%〜15
%であった。室温で6ケ月保存後に、綿棒の白度を点検
した。その結果、綿棒の白度(吸光度)の低下は何れの
検体に於ても、電子線滅菌前の5%以下であった。窒素
ガス置換操作をしないで電子線滅菌を実施した検体の白
度(吸光度)の低下は、何れの検体に於ても電子線滅菌
前の30%〜48%であった。
【0039】《実施例7.》 −−− 本発明に係わる滅菌用包装材料による滅菌(そ
の3) −−− 実施例1で調製した本発明に係わる滅菌用包装材料10
0包の各々に、日本薬局方ガーゼ(大きさ10cm×1
0cm)5枚を折り畳んで収納し、更に、エージレス
(三菱化学製)1個を収納、密封した後、ポリ塩化ビニ
リデン樹脂塗工ポリエチレンフィルムで密封した。室温
で2週間保存した後、当該滅菌用包装材料100包に電
子線滅菌を実施した(照射線量25kGy)。電子線滅
菌後に、当該滅菌用包装材料100包の各々の日本薬局
方ガーゼの白度を点検した。その結果、その結果、ガー
ゼの白度(吸光度)の低下は何れの検体に於ても、電子
線滅菌前の3%以下であった。窒素ガス置換操作をしな
いで電子線滅菌を実施した検体の白度(吸光度)の低下
は、何れの検体に於ても12%〜18%であった。室温
で24ケ月保存後に、ガーゼの白度を点検した。その結
果、ガーゼの白度(吸光度)の低下は何れの検体に於て
も、電子線滅菌前の5%以下であった。窒素ガス置換操
作をしないで電子線滅菌を実施した検体の白度(吸光
度)の低下は、何れの検体に於ても電子線滅菌前の33
%〜48%であった。
【0040】
【発明の効果】本発明により、(1)剥離性の良い、剥
離片が生じない滅菌用包装材料の提供が可能になる。
(2)放射線滅菌および電子線滅菌による被滅菌物の劣
化防止が可能になる。(3)滅菌後長期に渡り、微生物
および酸素の侵入のない包装容器の提供が可能になる。
【0041】
【図面の簡単な説明】
【図1(a)】本発明に係わる滅菌用包装材料の一例を
示した断面図。第一層が微孔性素材(1)、第二層がヒ
ートシール性を有する有孔性素材(2)、第三層(3)
が無孔性素材によって構成される。
【図1(b)】本発明に係わる滅菌用包装材料の一例を
示した断面図。第一層が微孔性素材(1)、第二層がヒ
ートシール性を有するカットテープ(7)、第三層
(3)が無孔性素材によって構成される。
【図2】図1に示す滅菌用包装材料の層構造を示す拡大
断面図。
【図3】電子線滅菌用滅菌用包装材料の一例を示した
図。
【符号の説明】
1 微孔性素材(第一層) 2 ヒートシール性を有する有孔性素材(第二層) 3 無孔性素材(第三層) 4 無孔性素材(第一層) 5 ヒートシール性を有するカットテープ(第二層) 6 微孔性素材(第三層) 7 孔 8 剥離面 9 不活性ガスの流入口 10 空気の流出口 11 着脱口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65B 55/08 B65B 55/08 B B65D 81/24 B65D 81/24 L 81/26 81/26 R // A61L 2/08 A61L 2/08 2/26 2/26 A Fターム(参考) 3E067 AB01 AB81 AB83 BA12A BB14A BB15A BB16A BB18A BB25A CA04 CA24 EA06 EE25 EE28 FB12 GB03 GC03 3E086 AD01 BA04 BA13 BA14 BA15 BA33 BB58 CA01 CA28 4C058 BB05 BB06 BB07 EE24 JJ15 KK03 KK06 4F100 AK04 AK42 AS00A AS00B AS00C BA03 BA07 DC11B DG10 DJ00A DJ00C GB15 GB66 JL00 JL12B JL14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微孔性素材(第一層)と、ヒートシール
    性を有する有孔性素材(第二層)と、無孔性素材(第三
    層)とにより構成される滅菌用包装材料に於いて、第一
    層と第二層とが剥離不能の状態で積層され、更に、第二
    層と第三層とは、剥離可能の状態で積層されていること
    を特徴とする滅菌用包装材料。
  2. 【請求項2】 無孔性素材(第一層)と、ヒートシール
    性を有する有孔性素材(第二層)と、微孔性素材(第三
    層)とにより構成される滅菌用包装材料に於いて、第一
    層と第二層とが剥離可能の状態で積層され、更に、第二
    層と第三層とは、剥離不能の状態で積層されていること
    を特徴とする滅菌用包装材料。
  3. 【請求項3】 微孔性素材(第一層)と、ヒートシール
    性を有するカットテープ(第二層)と、無孔性素材(第
    三層)とにより構成される滅菌用包装材料に於いて、第
    一層と第二層とが剥離不能の状態で積層され、更に、第
    二層と第三層とは、剥離可能の状態で積層されているこ
    とを特徴とする滅菌用包装材料。
  4. 【請求項4】 無孔性素材(第一層)と、ヒートシール
    性を有するカットテープ(第二層)と、微孔性素材(第
    三層)とにより構成される滅菌用包装材料に於いて、第
    一層と第二層とが剥離可能の状態で積層され、更に、第
    二層と第三層とは、剥離不能の状態で積層されているこ
    とを特徴とする滅菌用包装材料。
  5. 【請求項5】 被滅菌物を請求項1、請求項2、請求項
    3または請求項4に記載の滅菌用包装材料に充填して滅
    菌した後、当該滅菌物と脱酸素剤とをハイバリア性フィ
    ルムで被覆して保存する方法。
  6. 【請求項6】 被滅菌物をハイバリア性フィルムで被覆
    し、更に、包材内部を不活性ガスで置換した後、放射線
    または電子線で滅菌する方法。
  7. 【請求項7】 不活性ガスの流入口と空気の流出口を持
    つことを特徴とする放射線滅菌または電子線滅菌に使用
    するハイバリア性フィルム製包材。
  8. 【請求項8】 請求項1、請求項2、請求項3および請
    求項4に記載の滅菌用包装材料に被滅菌物と脱酸素剤と
    を充填して滅菌した後、ハイバリア性フィルムで包装し
    て保存する方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112407588A (zh) * 2019-08-20 2021-02-26 肖特股份有限公司 用于气体或蒸气可净化包装的膜和包装件及其使用方法

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