JP2003072490A - 車両用負荷駆動システム,信号出力装置および負荷駆動装置 - Google Patents

車両用負荷駆動システム,信号出力装置および負荷駆動装置

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JP2003072490A
JP2003072490A JP2001271988A JP2001271988A JP2003072490A JP 2003072490 A JP2003072490 A JP 2003072490A JP 2001271988 A JP2001271988 A JP 2001271988A JP 2001271988 A JP2001271988 A JP 2001271988A JP 2003072490 A JP2003072490 A JP 2003072490A
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signal
load
auxiliary
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JP2001271988A
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Shogo Kameyama
昌吾 亀山
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多重通信線を用いて重要度の高い電気負荷の
駆動制御を行うにあたり、多重通信線の通信状態が異常
となる場合でも消費電力の大きい大電力電気負荷の駆動
制御が可能な車両用負荷駆動システムを低コストで構成
する。 【解決手段】 車両用負荷駆動システム1は、コンビス
イッチ29とフロントECU3との間における多重通信
線43を介した通信処理が異常状態となると、コンビス
イッチ29からの電源多重指令信号Saに基づいてジャ
ンクションボックスJBの電源多重送信回路71が+B
電源ケーブル41に補助通信信号を重畳し、フロントE
CU3が+B電源ケーブル41から抽出した補助通信信
号に基づいて電気負荷を駆動制御するよう構成されてい
る。この車両用負荷駆動システムは、多重通信線が異常
状態となる場合でも大電力電気負荷を駆動制御でき、補
助通信信号用の導電ケーブルの新規増設が不要であるた
め低コストで構成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両において電気
負荷を駆動制御するにあたり、乗員による操作スイッチ
の操作状態に応じた電気負荷の駆動指令信号を多重通信
線を通じて伝達する車両用負荷駆動システムに関し、ま
た、車両用負荷駆動システムに備えられる負荷駆動装置
および信号出力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両には、電源装置(バッテ
リ)から出力される電源電圧の供給により駆動する電気
負荷が備えられており、このような電気負荷を駆動制御
するための車両用負荷駆動システムが備えられている。
そして、車両用負荷駆動システムは、信号出力装置およ
び負荷駆動装置を備えて構成されており、信号出力装置
が、信号経路としての導電ケーブルを通じて駆動指令信
号を出力すると、負荷駆動装置が、対象となる電気負荷
を駆動制御するよう構成されている。なお、車両用負荷
駆動システムにおいては、駆動指令信号の個数に応じた
本数の導電ケーブルが、信号出力装置から負荷駆動装置
にかけて配設される。
【0003】一方、近年の技術進歩により、車両に搭載
される電気負荷の個数は増加傾向にあり、電気負荷の個
数の増加に伴い、車両に搭載される導電ケーブルの本数
も増加することになる。このように導電ケーブルが増加
すると、車両のように導電ケーブルの配置スペースが狭
い場合には、導電ケーブルの配設作業が煩雑となる問題
が生じることになり、また、導電ケーブルの本数の増加
に伴うコストの上昇という問題も生じる。
【0004】そこで、このような問題に対して、物理的
には1本の導電ケーブル(例えば、同軸ケーブルなど)
で構成されるが、所定の通信プロトコルに基づいて信号
送受信を行うことで複数の駆動指令信号の送受信が可能
となる多重通信線を用いることで、導電ケーブルの物理
的な本数削減を図る構成が提案されている。例えば、灯
火類やワイパなどの制御処理を実行するフロント制御装
置(フロントECU)をエンジンルーム内に配置して、
灯火類などのスイッチであるコンビスイッチとフロント
ECUとを多重通信線で接続するのである。なお、フロ
ントECUおよびコンビスイッチには、マイクロコンピ
ュータ(以下、マイコンともいう)が備えられており、
マイコンが所定の通信プロトコルに基づいて内部処理を
実行することで、多重通信線を介した信号送受信が行わ
れる。
【0005】このように多重通信線を用いることで、車
両に搭載される電気負荷の個数が増加した場合でも、導
電ケーブルを増加することなく、各電気負荷の駆動制御
が可能となり、ケーブル配設作業の煩雑さを解消でき、
また、コストの上昇を抑えることができる。
【0006】しかし、多重通信線を介した信号送受信
は、ノイズなどの影響を受けることで駆動指令信号の送
受信が不可能となる場合があり、重要度の高い電気負荷
については、多重通信線を用いて駆動指令信号を送受信
するのには適さないという問題がある。なお、重要度の
高い電気負荷とは、安全性への配慮などから、常に駆動
可能であることが要求される電気負荷のことであり、例
えば、ヘッドランプ、ワイパおよびターン/ハザードラ
ンプなどが挙げられる。
【0007】このため、重要度の高い電気負荷について
は、他の電気負荷とは区別して、多重通信線ではなく、
スイッチと電気負荷とを直接接続する導電ケーブル(以
下、ジカ線という)を用いることで、ノイズなどの影響
を受けることなく、駆動指令信号の送受信が常に可能と
なるように構成している。
【0008】具体的には、図8に示すように、従来の車
両用負荷駆動システム101においては、重要度の高い
電気負荷(ロービーム用ヘッドランプ51Lo、ワイパ
モータ65、ターン/ハザードランプ61など)は、多
重通信線43ではなく、ジカ線144を介してコンビス
イッチ129から出力される駆動指令信号に基づいて駆
動制御される。このとき、ジカ線144は、ジャンクシ
ョンボックスJBの内部に備えられるリレースイッチR
Sに接続され、リレースイッチRSは、ジカ線144を
介して受信する駆動指令信号に基づいて、通電状態また
は遮断状態のいずれかに設定される。そして、リレース
イッチRSは、通電状態となることで重要度の高い電気
負荷に対して電力供給を行い、対象となる重要度の高い
電気負荷を駆動する。
【0009】また、その他の電気負荷(ハイビーム用ヘ
ッドランプ51Hi、クリアランスランプ57など)
は、マイクロコンピュータを主体として構成されたフロ
ント電子制御装置103(フロントECU103)によ
り駆動制御される。そして、フロントECU103は、
多重通信線43を介してコンビスイッチ129と接続さ
れており、多重通信線43を介してコンビスイッチ12
9からの駆動指令信号を受信し、駆動指令信号に基づい
て電気負荷を駆動制御する。
【0010】なお、車両用負荷駆動システム101は、
図8に示す5種類の電気負荷以外の電気負荷についても
駆動制御しているが、図8では図示を省略している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、今後の
さらなる車両の高機能化やインテリジェント化に伴い、
重要度の高い電気負荷の増加によるジカ線の本数増加が
予想されることから、重要度の高い電気負荷についても
多重通信線による信号送受信を行い、ジカ線の本数を削
減するという要求が高まると考えられる。
【0012】このような要求に応えつつ、重要度の高い
電気負荷を確実に駆動制御するためには、多重通信線を
用いるにあたり、通信異常に配慮した高度な通信プロト
コル(フォールトトレランスCAN(Controller Area
Network )など)を採用することや、多重通信線をもう
一系統増設して二重化する構成を採用することなどが考
えられる。しかし、高度な通信プロトコルを実現するに
は高性能の機器(マイコンなど)が必要となるためコス
トが上昇し、また、多重通信線を二重化する構成を採用
する場合には、物理的なケーブルが増加するため、ケー
ブル削減の効果が低下してしまうという問題が生じる。
【0013】ところで、電気負荷のうち、消費電力の小
さい小電力電気負荷(例えば、エアバックなど)につい
ては、電源電圧を供給するための電源経路を用いて、駆
動指令信号を送受信する構成のものが知られている。具
体的には、受信側に電源用コンデンサを備えて、駆動指
令信号の送受信を行わない期間に電源用コンデンサを充
電しておき、駆動指令信号の送受信を行う期間には、電
源用コンデンサに蓄積された電荷を用いて受信側装置に
電力供給するのである。つまり、電力供給が停止される
期間においては、電源用コンデンサに蓄積した電荷を用
いて受信側装置へ電力を供給するよう構成するのであ
る。
【0014】しかし、電源用コンデンサに蓄積可能な電
力量には上限があるため、消費電力の大きい大電力電気
負荷には適用が難しいという問題がある。なお、大容量
の電源用コンデンサを搭載することも考えられるが、こ
の場合には、コストが大幅に上昇し、また、体格(体
積)が増大するという問題が生じる。
【0015】また、特開2000−219100号公報
に記載のように、電源経路において、受信側を電流検出
方式で構成し、送信側を電圧検出方式で構成すること
で、電源経路を用いて駆動指令信号の送受信を行う構成
の車両用負荷駆動システムが提案されている。そして、
電源経路を用いて駆動指令信号の送受信を行う場合に
は、例えば、電源経路に通信用抵抗素子を直列に挿入し
て、この通信用抵抗素子を用いて電流値または電圧値を
検出する構成を採ることがある。
【0016】しかし、このように直列接続した通信用抵
抗素子を用いる場合、小電力電気負荷については電源経
路に流れる電流値が小さいため、通信用抵抗素子におけ
る電力損失が小さくなるものの、灯火系やワイパなどの
大電力電気負荷においては、電流値が大きいために、通
信用抵抗素子での電力損失が大きくなってしまう。この
ような通信用抵抗素子における電圧降下の影響や、発熱
の影響などが無視できず、制御に支障を来すことも考え
られる。
【0017】そこで、本発明は、上述した問題に対して
鑑みなされたものであり、多重通信線を用いて重要度の
高い電気負荷の駆動制御を行うにあたり、多重通信線の
通信状態が異常となる場合でも消費電力の大きい大電力
電気負荷の駆動制御が可能な車両用負荷駆動システムを
低コストで構成し、また、このような車両用負荷駆動シ
ステムを実現するための信号出力装置および負荷駆動装
置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた請求項1に記載の発明は、信号出力装置と負
荷駆動装置とを備えて、乗員による操作状態に応じて電
気負荷を駆動制御する車両用負荷駆動システムであっ
て、信号出力装置と負荷駆動装置との間における多重通
信線を介した通信処理が異常状態となると、信号出力装
置が駆動指令信号としての補助通信信号を電源経路に重
畳し、負荷駆動装置が電源経路から抽出した補助通信信
号に基づいて電気負荷を駆動制御することを特徴とす
る。
【0019】なお、信号出力装置は、車両の車室内に備
えられ、電源装置から電源経路を介して電力供給される
ことにより動作するものであり、乗員による操作スイッ
チの操作状態に応じた電気負荷の駆動指令信号を多重通
信線を介して出力する。また、負荷駆動装置は、車両の
車室外に備えられ、電源装置から電源経路を介して電力
供給されることにより動作するものであり、多重通信線
を介して信号出力装置から送信される駆動指令信号に基
づいて電気負荷を駆動制御する。
【0020】そして、信号出力装置は、第1多重通信異
常検出手段および補助信号出力手段を備えており、第1
多重通信異常検出手段が、多重通信線を介した通信処理
が異常状態であることを検出すると、補助信号出力手段
が、駆動指令信号としての補助通信信号を電源経路に重
畳することで、電源経路を通じて駆動指令信号を出力す
るよう構成されている。
【0021】また、負荷駆動装置は、第2多重通信異常
検出手段と補助信号抽出手段と補助制御手段とを備えて
おり、第2多重通信異常検出手段が、多重通信線を介し
た通信処理が異常状態であることを検出すると、補助信
号抽出手段が、電源経路に重畳された補助通信信号を抽
出し、補助制御手段が、抽出された補助通信信号に基づ
いて電気負荷を駆動制御することで、多重通信線が異常
状態となった場合でも、補助通信信号に基づいて電気負
荷を駆動制御するよう構成されている。
【0022】このような信号出力装置および負荷駆動装
置を備える車両用負荷駆動システムは、多重通信線が異
常状態となった場合でも、電源経路を通じて補助通信信
号を送受信することで、電気負荷の駆動制御を継続する
ことが可能となる。そして、このとき、既存の電源経路
を通じて補助通信信号を送受信することから、補助通信
信号用の導電ケーブルを新規に増設する必要がなくな
り、コストの上昇を抑えることができる。
【0023】また、電源経路を介した電力供給を停止す
ることなく、補助通信信号を電源経路に重畳すること
で、補助通信信号の送受信時期においても、電気負荷へ
の電力供給ができるため、電源用コンデンサを備える必
要が無くなり、コストの上昇を抑えることができる。さ
らに、補助通信信号の送受信時期においても、電源経路
を介した電力供給を停止しないことにより、十分な電力
を供給することができるため、大電力電気負荷の駆動が
可能となる。
【0024】よって、本発明の車両用負荷駆動システム
によれば、多重通信線を用いて重要度の高い電気負荷の
駆動制御を行うにあたり、多重通信線の通信状態が異常
となる場合でも消費電力の大きい大電力電気負荷の駆動
制御が可能となる。また、補助通信信号用の導電ケーブ
ルを新規に増設する必要がないため、低コストで車両用
負荷駆動システムを実現することができる。
【0025】なお、このような車両用負荷駆動システム
は、請求項7に記載の信号出力装置および請求項9に記
載の負荷駆動装置を用いて実現することができる。ま
た、上述(請求項1)の車両用負荷駆動システムにおい
ては、請求項2に記載のように、信号出力装置の補助信
号出力手段が、多重通信線における通信処理が異常状態
である場合に、電源電圧とは電圧値が異なるシフト電圧
を用いて補助通信信号を電源経路に重畳することで、負
荷駆動装置に対して補助通信信号を送信するとよい。
【0026】つまり、信号出力装置の補助信号出力手段
が、シフト電圧生成手段と切換手段と出力電圧制御手段
とを備えて、シフト電圧生成手段が、電源装置が出力す
る電源電圧とは電圧値が異なるシフト電圧を生成し、切
換手段が、負荷駆動装置に向かう電源経路への印加電圧
を電源電圧またはシフト電圧のいずれかに切り換え、出
力電圧制御手段が、第1多重通信異常検出手段による検
出結果に基づいて切換手段を駆動制御することにより、
負荷駆動装置に向かう電源経路への印加電圧を制御する
のである。
【0027】このとき、出力電圧制御手段は、多重通信
線における通信処理が異常状態ではない場合に、切換手
段を駆動制御して電源電圧を電源経路に印加すること
で、負荷駆動装置に対して電源電圧を供給し、また、多
重通信線における通信処理が異常状態である場合に、切
換手段を駆動制御してシフト電圧を用いて補助通信信号
を電源経路に重畳することで、負荷駆動装置に対して補
助通信信号を送信するのである。
【0028】このように、電源電圧とは電圧値が異なる
シフト電圧を用いて補助通信信号を送信することで、電
源電圧とシフト電圧との中間電圧値に設定した判定基準
値に基づいて電源経路の印加電圧値を判定することで、
補助通信信号の送信中であるか否かを識別することが可
能となる。つまり、負荷駆動装置は、電源経路の電圧値
に基づいて、電源電圧の供給状態であるのか補助通信信
号の通信状態であるのかを識別することができる。
【0029】また、このとき、シフト電圧を電源電圧よ
りも低い電圧値に設定することで、負荷駆動装置におい
て通信用抵抗素子を用いて補助通信信号を検出するにあ
たり、通信用抵抗素子における電力損失を抑えることが
できる。よって、本発明(請求項2)の車両用負荷駆動
システムによれば、電源経路を介して補助通信信号を送
受信するにあたり、電源経路の電圧値に基づいて電源電
圧の供給状態であるか補助通信信号の通信状態であるか
を識別することができ、信号出力装置から負荷駆動装置
に対して確実に補助通信信号を送信できる。また、シフ
ト電圧値を電源電圧値よりも低い電圧値に設定すること
で、多重通信線が異常状態となる場合に、通信用抵抗素
子における電力損失を抑えつつ、電気負荷を駆動制御す
ることが可能となる。
【0030】なお、シフト電圧は、負荷駆動装置の動作
や電気負荷の駆動に必要な最低電力が供給可能となる範
囲内で、電圧値を設定する必要がある。また、このよう
な車両用負荷駆動システムは、請求項8に記載の信号出
力装置を用いて実現することができる。
【0031】また、上述(請求項1または請求項2)の
車両用負荷駆動システムは、請求項3に記載のように、
負荷駆動装置の補助信号抽出手段が、電源経路に重畳さ
れる補助通信信号に応じた所定周波数帯域の信号を抽出
するフィルタ回路を備えるとよい。そして、このフィル
タ回路により補助通信信号を抽出するのである。
【0032】ここで、負荷駆動装置は、一般に電源電圧
として直流電圧が供給されて動作することから、電源経
路を介して供給される電源電圧は、周波数の低い低周波
電気信号とみなすことができる。これに対して、補助通
信信号は、所定の通信プロトコルに応じて変動すること
から、電源電圧よりも周波数が高い高周波電気信号と見
なすことができる。このため、補助通信信号に応じた所
定周波数帯域の信号を抽出するためのフィルタ回路(ハ
イパスフィルタ回路あるいはバンドパスフィルタ回路な
ど)を用いることで、電源経路に重畳された補助通信信
号を抽出することができる。
【0033】よって、本発明(請求項3)の車両用負荷
駆動システムによれば、負荷駆動装置が電源経路から補
助通信信号を精度良く抽出することができ、信号出力手
段から出力された駆動指令信号としての補助通信信号に
基づいて、電気負荷を駆動制御することができる。
【0034】なお、このような車両用負荷駆動システム
は、請求項10に記載の負荷駆動装置を用いて実現する
ことができる。ところで、多重通信線を介した通信処理
のみならず、電源経路を介した補助通信処理も異常状態
となった場合には、乗員からの指令に基づいて電気負荷
を駆動制御することはできなくなる。例えば、このよう
な事態が夜間に発生した場合には、乗員はヘッドランプ
を点灯することが不可能となり、異常発生時の状況によ
っては無点灯状態での運転という危険行為を避けること
ができず、乗員を危険にさらすことになる。
【0035】そこで、上述(請求項1から請求項3のい
ずれか)の車両用負荷駆動システムにおいては、請求項
4に記載のように、負荷駆動装置が、電源経路を介した
補助通信処理が異常状態であることを検出すると、フェ
ールセーフ実行手段がフェールセーフ処理を実行するよ
うに構成されるとよい。
【0036】つまり、信号出力装置と負荷駆動装置との
間での信号送受信が不可能となった場合には、負荷駆動
装置がフェールセーフ処理を実行することにより、車両
の安全な運転のために最低限必要となる電気負荷につい
て強制的に駆動して、最低限の安全性を確保するのであ
る。
【0037】このとき、負荷駆動装置は、補助通信異常
検出手段とフェールセーフ処理実行手段とを備えるよう
構成するとよい。そして、補助通信異常検出手段が電源
経路を介した補助通信処理が異常状態であることを検出
すると、フェールセーフ実行手段がフェールセーフ処理
を実行することで、車両運転の安全性を確保するのであ
る。
【0038】なお、フェールセーフ処理としては、例え
ば、請求項5に記載のように、ヘッドランプ、ターン/
ハザードランプおよびワイパのうち少なくとも1つを駆
動する処理を実行するとよい。すなわち、ヘッドランプ
を点灯することで、夜間における乗員の視界を確保する
ことが可能となり、ターン/ハザードランプを点滅する
ことで、周囲に対して車両の異常を通知することがで
き、ワイパを動作させることで、雨天時における乗員の
視界を確保することができる。
【0039】なお、このような車両用負荷駆動システム
は、請求項11および請求項12に記載の負荷駆動装置
を用いることで実現できる。ところで、車両に備えられ
る電気負荷は、電源供給方式によって2種類に分類する
ことができ、電源装置からの電源電圧の供給が常時許可
される常時可動負荷と、車両のイグニッションスイッチ
がオン状態であるときに電源電圧の供給が許可される運
転時可動負荷とがある。
【0040】そして、常時可動負荷は、例えば、ストッ
プランプやヘッドランプ等があり、イグニッションスイ
ッチの状態に依らず常に電源電圧の供給が許可されるバ
ッテリ直接電源(いわゆる+B電源)により駆動する。
また、運転時可動負荷は、例えば、クリアランスラン
プ、フォグランプ、コーナリングランプ、ターン/ハザ
ードランプ、ホーン、ワイパモータ、ウォッシャモータ
等があり、イグニッションスイッチがオン状態であると
きに電源電圧の供給が許可されるIG電源により駆動す
る。
【0041】なお、IG電源は、例えば、車室内に備え
られるリレーボックスからIG電源ケーブルを介して車
両各部に供給される。このとき、リレーボックスは、電
源装置(バッテリ)から+B電源ケーブルを介して+B
電源を受電して、イグニッションスイッチがオン状態と
なる場合に、+B電源をIG電源ケーブルに印加するよ
う構成される。
【0042】そして、従来の負荷駆動装置は、+B電源
およびIG電源の両方を受電可能に構成され、駆動指令
信号が入力されると、駆動対象の電気負荷が常時可動負
荷である場合には+B電源を供給し、また、駆動対象の
電気負荷が運転時可動負荷である場合にはIG電源を供
給して、各電気負荷の駆動制御を行う。なお、負荷駆動
装置は、電源供給が許可されていることを前提条件とし
て、さらに駆動指令が入力されることで電気負荷を駆動
制御するものであり、駆動指令は、乗員が操作スイッチ
(コンビスイッチなど)等を操作することで、多重通信
線を介して負荷駆動装置に入力される。
【0043】しかし、このように構成された負荷駆動装
置は、+B電源およびIG電源の両方を受電するために
2個の受電端子を備える必要があるためコストが高くな
り、また、車両用負荷駆動システムとしては、電源ケー
ブルとして+B電源ケーブルおよびIG電源ケーブルの
2本のケーブルを備える必要があるためコストが高くな
るという問題がある。
【0044】そこで、上述(請求項1から請求項5のい
ずれか)の車両用負荷駆動システムにおいて、運転時可
動負荷を少なくとも駆動制御する場合には、負荷駆動装
置が、イグニッションスイッチがオン状態であることを
表すIGオン信号を多重通信線または電源経路を介して
受信可能に構成されて、IGオン信号を受信した場合
に、運転時可動負荷への電力供給を許可するよう構成す
ると良い。
【0045】つまり、負荷駆動装置が、IG信号受信判
定手段と電力供給許可手段とを備えて構成され、IG信
号受信判定手段がIGオン信号を受信したか否かを判断
し、電力供給許可手段が、IG信号受信判定手段におい
てIGオン信号を受信したと判定された場合に、運転時
可動負荷への電力供給を許可するのである。
【0046】なお、電力供給許可手段は、例えば、IG
オン信号が入力される場合に、運転時可動負荷への+B
電源の供給を許可することで、運転時可動負荷への電力
供給を許可するように構成するとよい。このような電力
供給許可手段を備えた負荷駆動装置は、IG電源を受電
することなく+B電源のみを受電する構成であっても、
IGオン信号が入力される場合に限り+B電源からIG
電源を生成するものと見なすことができる。
【0047】この結果、負荷駆動装置は、IG電源用の
受電端子を備えることなく、イグニッションスイッチが
オン状態となる場合にのみ運転時可動負荷への電力供給
を許可することが可能になる。よって、本発明(請求項
6)の車両用負荷駆動システムによれば、負荷駆動装置
に備える受電端子を削減することができ、また、電源ケ
ーブルを削減することができるため、コストの低減を図
ることができる。
【0048】なお、このような車両用負荷駆動システム
は、請求項13に記載の負荷駆動装置を用いることで実
現できる。
【0049】
【発明の実施の形態】以下に、本発明が適用された実施
例について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施
の形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本
発明の技術的範囲に属する限り、種々の形態を採り得る
ことは言うまでもない。
【0050】まず、実施例として、図1に、車両におい
て電気負荷の駆動制御を行うためのフロント制御装置3
(以下、フロントECU3という)を備える車両用負荷
駆動システム1の概略構成を示す。図1に示すように、
車両用負荷駆動システム1は、車室の内部に備えられる
ジャンクションボックスJBおよびコンビスイッチ29
と、エンジンルームに備えられるフロントECU3およ
び電源装置BT(以下、バッテリBTともいう)を備え
て、乗員による操作スイッチの操作状態に基づいて各種
電気負荷を駆動制御するように構成されている。
【0051】なお、車両用負荷駆動システム1は、ロー
ビーム用ヘッドランプ51Lo、ワイパモータ65、タ
ーン/ハザードランプ61、ハイビーム用ヘッドランプ
51Hiおよびクリアランスランプ57のみではなく、
これら以外の電気負荷についても駆動制御しているが、
図1では、図示を省略している。
【0052】まず、バッテリBTは、車両の各部に対し
て+B電源ケーブル41を介して電源電圧(例えば、1
4[V])の供給を行うが、図1では、ジャンクション
ボックスJBおよびフロントECU3に電力供給するた
めの+B電源ケーブル41のみを記載し、その他の+B
電源ケーブルは図示を省略している。
【0053】次に、コンビスイッチ29は、多重通信線
43を介してフロントECU3と接続されており、乗員
による操作スイッチの操作状態に応じて多重通信線43
を通じて各電気負荷の駆動指令信号をフロントECU3
に対して出力する。なお、多重通信線43は、ジャンク
ションボックスJBを経由して、コンビスイッチ29か
らフロントECU3にかけて配設されるそして、フロン
トECU3およびコンビスイッチ29には、マイクロコ
ンピュータ(以下、マイコンともいう)が備えられてお
り、マイコンが所定の通信プロトコル(本実施例では、
LIN(Local Interconnect Network))に基づいて内
部処理を実行することで、多重通信線43を介した信号
送受信が行われる。このとき、コンビスイッチ29は、
フロントECU3との多重通信線43を介した通信処理
において、マスタとして動作する。
【0054】また、コンビスイッチ29は、ジカ線44
を介してジャンクションボックスJBに備えられる電源
多重送信回路71と接続されており、ジカ線44を通じ
て電源多重指令信号Saを電源多重送信回路71に対し
て出力する。そして、ジャンクションボックスJBに
は、ボディECU(図示省略)が備えられており、この
ボディECUは、多重通信線(多重通信ケーブル)を介
して他のECU、電気機器(コンビスイッチ29な
ど)、センサあるいはアクチュエータなどとの通信制御
を行うと共に、コンビスイッチ29とフロントECU3
との間で多重通信線43を介して送受信される各種信号
を中継する処理を行う。
【0055】また、ジャンクションボックスJBは、電
源装置BTから供給される電源電圧をフロントECU3
に供給する電源多重送信回路71を備えている。ここ
で、図2に、電源多重送信回路71の内部構成図を示
す。図2に示すように、電源多重送信回路71は、エミ
ッタが電源装置BTに接続されたPNP型トランジスタ
からなる電源用トランジスタTR31と、エミッタが電
圧シフト部LS31を介して電源装置BTに接続された
PNP型トランジスタからなる補助信号用トランジスタ
TR32とを備えている。
【0056】なお、電圧シフト部LS31は、3個のダ
イオードが同一方向の電流を許容するように直列接続さ
れて構成されており、一端に配置されるダイオードのア
ノードが電源装置BTに接続され、他端に配置されるダ
イオードのカソードが補助信号用トランジスタTR32
のエミッタに接続されている。つまり、3個のダイオー
ドからなる電圧シフト部LS31は、電源装置BTから
補助信号用トランジスタTR32に向かう電流のみを許
容するように接続される。そして、ダイオードでは1個
あたり0.7[V]の電圧降下が生じるため、通電時の
電圧シフト部LS31の全体では2.1[V]の電圧降
下が生じることになる。
【0057】そして、電源用トランジスタTR31は、
コレクタが第1ダイオードD31のアノードに接続され
ており、ベースが反転回路B32を介してジカ線44に
接続されており、このジカ線44は電源多重指令信号S
aを通信するためにコンビスイッチ29に接続されてい
る。なお、第1ダイオードD31は、カソードがフロン
トECU3に向かう+B電源ケーブル41に接続されて
いる。
【0058】また、補助信号用トランジスタTR32
は、コレクタが第2ダイオードD32のアノードに接続
されており、ベースが電源多重指令信号Saを通信する
ためのジカ線44に接続されている。なお、第2ダイオ
ードD32は、カソードがフロントECU3に向かう+
B電源ケーブル41に接続されている。
【0059】このように構成された電源多重送信回路7
1は、コンビスイッチ29から入力される電源多重指令
信号Saがハイレベルとなる場合には、電源用トランジ
スタTR31がオン状態(通電状態)となり、補助信号
用トランジスタTR32がオフ状態(遮断状態)となる
ため、バッテリBTが出力する電源電圧にほぼ等しい電
圧値の電圧を、+B電源ケーブル41を通じてフロント
ECU3に対して供給する。
【0060】また、電源多重指令信号Saがローレベル
となる場合には、電源用トランジスタTR31がオフ状
態(遮断状態)となり、補助信号用トランジスタTR3
2がオン状態(通電状態)となるため、電圧シフト部L
S31を介して電源装置BTからフロントECU3に対
して電流が流れることになる。このため、電源多重送信
回路71は、電源多重指令信号Saがローレベルとなる
場合には、電源多重指令信号Saがハイレベルとなる場
合よりも電圧シフト部LS31での電圧降下分だけ電圧
値が低いシフト電圧を、+B電源ケーブル41を通じて
フロントECU3に対して供給する。
【0061】したがって、電源多重送信回路71は、コ
ンビスイッチ29からの電源多重指令信号Saに基づい
て、フロントECU3に供給する電圧値を、電源電圧ま
たはシフト電圧のいずれかに切り換える動作を行ってい
る。ここで、コンビスイッチ29において実行される通
信経路設定処理について、図5に示すフローチャートに
基づいて説明する。
【0062】なお、通信経路設定処理は、所定の実行周
期毎(例えば、100[msec]毎)に実行されると
共に、コンビスイッチ29の操作状態が変化したときも
実行周期に拘わらず処理が実行される。また、車両のエ
ンジン始動時には、セルモータにおける電力消費量が大
きいことにより、バッテリ電圧が大きく変動することか
ら、マイコンの正常動作を確保できない領域があるた
め、通信経路設定処理の実行は禁止される。
【0063】そして、通信経路設定処理が開始される
と、まず、S510(Sはステップを表す)では、多重
通信線43を介したLINによる通信処理が異常状態で
あるか否かを判断しており、肯定判定する場合(異常状
態である場合)にはS530に移行し、否定判定する場
合(異常状態ではない場合)にはS520に移行する。
なお、S510では、通信相手(本実施例では、フロン
トECU3)から定期的に送信されてくるLIN通信信
号(定期送信信号)が、定期送信タイミングを経過して
も受信されない場合、および、LINに規定されている
ビットエラー、チェックサムなどが正常でない場合に、
異常状態であると判定する。
【0064】そして、S510で否定判定されてS52
0に移行すると、S520では、多重通信線43を介し
たLINによる通信処理を継続するように、コンビスイ
ッチ29のマイコン内で別途実行されるLIN通信制御
処理を継続させる。また、S510で肯定判定されてS
530に移行すると、S530では、メータパネルなど
に多重通信が異常状態であること表す警告灯を点灯する
ためのウォーニング表示処理を行い、乗員に対して多重
通信線が異常状態であることを通知する。
【0065】次のS540では、多重通信線43を介し
たLINによる通信処理を停止すると共に、+B電源ケ
ーブル41を介して駆動指令信号などの信号送受信を行
う補助通信処理としての電源多重通信処理を開始する。
具体的には、電源多重送信回路71に対して出力する電
源多重指令信号Saの出力レベルを適宜制御して、+B
電源ケーブル41に補助通信信号を重畳するよう電源多
重送信回路71を駆動するのである。なお、このとき、
補助通信信号による駆動指令信号での駆動制御対象とな
る電気負荷には、少なくとも重要度の高い電気負荷が含
まれる。
【0066】そして、S520またはS540の処理が
終了すると、本通信経路設定処理が終了する。つまり、
通信経路設定処理は、多重通信線43を介した通信処理
が異常状態であることを検出すると、多重通信線43を
介した通信処理を停止し、+B電源ケーブル41を介し
た補助通信処理(電源多重通信処理)を開始して、コン
ビスイッチ29とフロントECU3との間の信号送受信
経路を切り換える処理を行う。
【0067】次に、フロントECU3について、図3に
内部構成図を示すと共に、動作内容を説明する。なお、
図3では、フロントECU3の内部構成の他に、フロン
トECU3に接続される各種電気負荷やジャンクション
ボックスJBなどとの接続状態を記載している。
【0068】そして、フロントECU3は、マイクロコ
ンピュータ(マイコン)を主体に構成された制御回路1
1と、多重通信線43を介してジャンクションボックス
JBとの間で各種信号の送受信を行う通信インターフェ
ース13と、各電気負荷への電源供給の切換動作(スイ
ッチング動作)を行うインテリジェントパワースイッチ
ング素子IPSと、車室外に備えられる各機器からの信
号を受信する信号受信部15とを備えている。なお、フ
ロントECU3は、これらを内部に含むハイブリッドI
Cとして構成されており、また、各種電気信号の基準電
位となるフロントECUグランド(フロントECUGN
D)に接地されている。
【0069】まず、信号受信部15は、オルタネータが
正常発電状態であることを示すオルタL信号と、ウォッ
シャ液の液量が所定量以下であることを示すウォッシャ
レベル信号と、ボンネットが開放状態であることを示す
フードカーテシ信号とを受信する入力部である。そし
て、オルタL信号は、オルタネータに備えられるオルタ
L出力スイッチ31から出力され、ウォッシャレベル信
号は、ウォッシャ液タンクに備えられるウォッシャレベ
ル出力スイッチ33から出力され、フードカーテシ信号
は、ボンネットと車体フレームとの間に備えられるフー
ドカーテシ出力スイッチ35から出力される。
【0070】次に、電源多重受信回路73は、ジャンク
ションボックスJBの電源多重送信回路71が出力する
電圧を+B電源ケーブル41を通じて受電しており、フ
ロントECU3の内部に備えられる各部に電力供給する
と共に、+B電源ケーブル41に重畳された補助指令信
号を抽出して内部通信ケーブル77を介して制御回路1
1に出力する。
【0071】ここで、電源多重受信回路73の内部構成
図を図4に示す。なお、図4では、フロントECU3の
構成要素のうち、電源多重受信回路73、制御回路11
および左側ロービーム用ヘッドランプ51LLoを駆動
するためのインテリジェントパワースイッチング素子I
PSのみを記載しており、他の構成要素については記載
を省略している。
【0072】図4に示すように、電源多重受信回路73
は、ローパスフィルタ回路F41、ハイパスフィルタ回
路F42およびバッファB42を備えて構成されてい
る。そして、ローパスフィルタ回路F41は、+B電源
ケーブル41とインテリジェントパワースイッチング素
子IPSとを結ぶ経路に直列接続されたインダクタL4
1と、インダクタL41の端部のうちインテリジェント
パワースイッチング素子IPSに接続される端部とグラ
ンドとの間に配置される第1コンデンサC41を備えて
構成されている。つまり、ローパスフィルタ回路F41
は、+B電源ケーブル41から電圧値の変動が少ない安
定した電源電圧を抽出して、内部電源ケーブル75を通
じて制御回路11およびインテリジェントパワースイッ
チング素子IPSなどに供給するために設けられてい
る。
【0073】また、ハイパスフィルタ回路F42は、+
B電源ケーブル41とバッファB42とを結ぶ経路に直
列接続されたカップリングコンデンサC42と、カップ
リングコンデンサC42の端部のうちバッファB42に
接続される端部と基準電位ラインVS(例えば、2.5
[V])との間に配置される第1抵抗素子R42を備え
て構成されている。つまり、ハイパスフィルタ回路F4
2は、+B電源ケーブル41から補助通信信号を抽出す
るために設けられている。
【0074】さらに、バッファB42は、ハイパスフィ
ルタ回路F42が補助通信信号に基づいて出力する信号
の電圧レベルを、制御回路11の入力可能範囲内に変換
し、変換後の信号を内部通信ケーブル77を通じて制御
回路11に出力するために設けられている。
【0075】このようにして構成された電源多重受信回
路73は、ジャンクションボックスJBの電源多重送信
回路71から+B電源ケーブル41を介して供給される
駆動用電圧を抽出してフロントECU3の各部に供給す
ると共に、電気負荷の駆動指令信号を含む補助指令信号
を抽出して制御回路11に出力するように動作する。
【0076】また、図3において、インテリジェントパ
ワースイッチング素子IPSは、ジャンクションボック
スJBの電源多重送信回路71が出力する電圧を内部電
源ケーブル75を通じて受電しており、制御回路11か
らの指令信号に従いスイッチング駆動することで、受電
した電圧を接続先の電気負荷に対して駆動用の電圧とし
て供給する。このとき、インテリジェントパワースイッ
チング素子IPSは、電気負荷に対して低電位側(グラ
ンド側)ではなく、高電位側(電源装置BT側)に配置
されるハイサイド駆動構成であることから、通電停止時
に電気負荷が帯電することがないため、電気負荷の劣化
が進行するのを防ぐことができる。
【0077】なお、車両に備えられる電気負荷は、電源
供給方式によって2種類に分類することができ、電源装
置からの電源電圧の供給が常時許可される常時可動負荷
と、車両のイグニッションスイッチがオン状態であると
きに電源電圧の供給が許可される運転時可動負荷とがあ
る。そして、図3に示すように、本実施例の車両用負荷
駆動システム1では、常時可動負荷としてヘッドランプ
51L,51Rが備えられ、運転時可動負荷として、ホ
ーン53L,53R、コーナリングランプ55L,55
R、クリアランスランプ57L,57R、フロントフォ
グランプ59L,59R、ターン/ハザードランプ61
L,61R、ウォッシャモータ63L,63R、ワイパ
モータ65が備えられている。そして、ヘッドランプ5
1L,51Rには、それぞれハイビーム用ランプとロー
ビーム用ランプが備えられている。また、ワイパモータ
65は、低速駆動用巻線65Lと、高速駆動用巻線65
Hとで構成されている。さらに、各電気負荷の符号にお
いては、Lはその電気負荷が左側に、Rはその電気負荷
が右側に備えられることを表している。そして、これら
の電気負荷のうち、重要度の高い電気負荷としては、ヘ
ッドライトのロービーム、ハザードランプ、ワイパが挙
げられる。
【0078】このとき、インテリジェントパワースイッ
チング素子IPSから各電気負荷にかけて配設される電
源ケーブルとしては、常時可動負荷に電源電圧を供給す
る第1電源ケーブルC1と、運転時可動負荷に電源電圧
を供給する第2電源ケーブルC2とが備えられる。
【0079】また、インテリジェントパワースイッチン
グ素子IPSは、自身に流れる電流、自身に印加される
電圧および自身の温度の3要素を含む動作状態を検出し
ており、検出した3要素のうちいずれか1つでも正常範
囲を逸脱した場合には、外部からの指令に拘わらず、強
制的に自身を開放状態に設定する。
【0080】さらに、通信インターフェース13(より
詳細には、制御回路11)とジャンクションボックスJ
B(より詳細には、コンビスイッチや他のECUなど)
との間で、多重通信線43を介して実行される通信の通
信プロトコルは、前述したようにLINを採用してい
る。
【0081】そして、制御回路11は、マイコンでの内
部処理として、多重通信線43を介してジャンクション
ボックスJBから送信される駆動指令信号に基づいてイ
ンテリジェントパワースイッチング素子IPSを駆動制
御して対象となる電気負荷に電力供給することで、電気
負荷の駆動制御を行う。
【0082】また、制御回路11は、マイコンでの内部
処理として、多重通信線43を介して行われる通信処理
の異常状態を検出することで、コンビスイッチ29から
送信される各種信号の通信経路を判断する通信経路判定
処理を行う。ここで、通信経路判定処理の処理内容を、
図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0083】なお、制御回路11は、消費電力の低減を
目的として、外部からの入力信号に変化が無い状態が1
秒以上継続した場合には、通常動作状態からスリープ状
態に移行する。そして、スリープ状態となった制御回路
11では、必要最小限の処理動作のみを実行し、不必要
な処理動作を停止することで、電力消費量を低減してい
る。また、スリープ状態の制御回路11は、オルタL信
号あるいは通信インターフェース13からの信号入力が
あると、速やかに通常動作状態に移行して、通常の処理
動作を開始する。具体的には、制御回路11の内部に備
えられる電源制御回路(図2では図示省略)が、オルタ
L信号の非アクティブ状態からアクティブ状態へ変化す
る際のエッジ検出、あるいは、通信インターフェース1
3が通信信号がレセッシブ(無効)からドミナント(有
効)に移行する際のエッジ検出を行っており、電源制御
回路が、エッジ検出結果に基づいて、制御回路11の状
態をスリープ状態から通常動作状態に移行させる。
【0084】そして、通信経路判定処理は、制御回路1
1が通常動作状態である場合に、一定周期毎(例えば、
100[msec]毎)に繰り返し処理が実行される。
通信経路判定処理が開始されると、まず、S610で
は、多重通信線43を介したLINによる通信処理が異
常状態であるか否かを判断しており、肯定判定する場合
(異常状態である場合)にはS630に移行し、否定判
定する場合(異常状態ではない場合)にはS620に移
行する。なお、S610では、通信相手(本実施例で
は、コンビスイッチ29)から定期的に送信されてくる
LIN通信信号(定期送信信号)が、定期送信タイミン
グを経過しても受信されない場合に、異常状態であると
判定する。
【0085】そして、S610で否定判定されてS62
0に移行すると、S620では、多重通信線43を介し
たLINによる通信処理を継続するように、制御回路1
1のマイコン内で別途実行されるLIN通信制御処理を
継続させる。また、S610で肯定判定されてS630
に移行すると、S630では、+B電源ケーブル41か
ら電源多重受信回路73を介して入力される電源電圧の
電圧値をモニタする処理を行う。
【0086】続くS640では、S630でモニタした
電圧値に基づいて、+B電源ケーブル41を介して補助
通信信号が受信されているか否かを判断しており、肯定
判定する場合にはS650に移行し、否定判定する場合
には本通信経路判定処理を終了する。具体的には、電源
電圧とシフト電圧との中間電圧値に設定された判定用電
圧値とモニタした電圧値とを比較し、モニタした電圧値
が判定用電圧値より低い場合、または、図4のハイパス
フィルタ回路F42の出力が基準電位VSより低下した
場合には肯定判定する。つまり、S640では、+B電
源ケーブル41を介した電源多重通信処理が開始された
か否かを判断しており、開始されたと判定する場合には
S650に移行し、開始されていないと判定する場合に
は本通信経路判定処理を終了する。
【0087】そして、S640で肯定判定されてS65
0に移行すると、S650では、+B電源ケーブル41
を介した電源多重通信処理が正常状態であるか否かを判
断しており、肯定判定する場合(正常状態である場合)
にはS660に移行し、否定判定する場合(正常状態で
はない場合)にはS670に移行する。
【0088】S650で肯定判定されてS660に移行
すると、S660では、多重通信線43を介したLIN
による通信処理を停止すると共に、+B電源ケーブル4
1および電源多重受信回路73を介して補助通信信号を
受信する電源多重通信処理を開始し、補助通信信号に含
まれる駆動指令信号に基づいて、各電気負荷の駆動制御
処理を行う。
【0089】また、S650で否定判定されてS670
に移行すると、S670ではフェールセーフ処理を行
い、重要度の高い電気負荷について、強制的に駆動する
処理を行う。本実施例においては、ヘッドライトのロー
ビームを点灯し、ハザードランプを点滅し、ワイパを動
作させる。なお、ワイパについては、通信異常が発生す
る直前に駆動中であった場合にのみ、駆動するようにし
てもよい。
【0090】そして、S620、S660、S670の
いずれかの処理が終了するか、あるいはS640で否定
判定されると、本通信経路判定処理は終了する。つま
り、通信経路判定処理は、多重通信線43を介した通信
処理が異常状態であることを検出すると、多重通信線4
3を介した通信処理ではなく、+B電源ケーブル41を
介した電源多重通信処理によりコンビスイッチ29から
の駆動指令信号を受信し、対象となる電気負荷を駆動制
御する処理を行う。また、+B電源ケーブル41を介し
た電源多重通信処理が異常状態であることを検出する
と、フェールセーフ処理を実行する。
【0091】また、制御回路11は、マイコンでの内部
処理として、運転時可動負荷に対する電源供給の可否を
判断するためのIG電源供給許可判定処理を実行してお
り、図7にIG電源供給許可判定処理の処理内容を示す
フローチャートを示す。なお、IG電源供給許可判定処
理は、制御回路11が通常動作状態である場合に、一定
周期毎に繰り返し処理が実行される。
【0092】IG電源供給許可判定処理が開始される
と、まず、S310(Sはステップを表す)では、IG
オン信号が入力されているか否かを判断しており、肯定
判定する場合にはS320に移行し、否定判定する場合
にはS330に移行する。なお、IGオン信号は、車室
IRの内部に備えられるイグニッションスイッチがオン
状態であることを表す信号であり、ジャンクションボッ
クスJB、多重通信線43および通信インターフェース
13を通じて、制御回路11に入力される。また、多重
通信線43を介した通信処理が異常状態である場合に
は、+B電源ケーブル41を介した電源多重通信処理に
より、IGオン信号が入力される。
【0093】そして、S310で肯定判定されてS32
0に移行すると、S320では、IG電源の供給を許可
する処理を行う。具体的には、制御回路11の内部処理
に用いる内部フラグの1つとして用意されたIGオンフ
ラグを無効状態から有効状態に更新する。
【0094】なお、IGオンフラグが有効状態に設定さ
れると、制御回路11の内部で別途実行される負荷駆動
判定処理は、多重通信線を介して運転時可動負荷に対す
る負荷駆動指令信号の入力に応じて、対象となる運転時
可動負荷に対して電源供給を行う。また、負荷駆動判定
処理は、IGオンフラグが無効状態である場合には、多
重通信線を介して運転時可動負荷に対する負荷駆動指令
信号が入力された場合であっても、対象となる運転時可
動負荷に対する電源供給は行わない。さらに、負荷駆動
判定処理は、IGオンフラグの有効状態あるいは無効状
態に拘わらず、多重通信線を介して常時可動負荷に対す
る負荷駆動指令信号が入力された場合には、対象となる
常時可動負荷に対して電源供給を行う。
【0095】また、S310にて否定判定されてS33
0に移行すると、S330では、オルタL信号がアクテ
ィブ状態であるか否かを判断しており、肯定判定する場
合にはS340に移行し、否定判定する場合にはS36
0に移行する。なお、オルタL信号は、上述したよう
に、オルタネータが正常発電状態であることを示す信号
であり、オルタネータに備えられるオルタL出力スイッ
チ31から出力されて、制御回路11に入力される。
【0096】そして、S330で肯定判定されてS34
0に移行すると、S340では、S320と同様に、I
G電源の供給を許可する処理を行い、制御回路11の内
部処理に用いる内部フラグの1つとして用意されたIG
オンフラグを無効状態から有効状態に更新する。
【0097】なお、IGオン信号が未入力であるにも拘
わらず、S340でIGオンフラグを有効状態とするの
は、オルタL信号がアクティブ状態であることで、エン
ジンが運転状態であると判断できるからであり、即ち、
イグニッションスイッチがオン状態であると判断できる
からである。
【0098】続くS350では、IGオン信号が正常に
通信されていないことを乗員に知らせるためのIG不良
報知要求処理を行い、IGオン信号の通信異常を示す警
告表示をメータパネルなどに表示する処理を行う。具体
的には、制御回路11から多重通信線を通じてジャンク
ションボックスJB(詳細には、ボディECU)に対し
て、IG不良報知信号を送信する処理を行う。すると、
IG不良報知信号を受信したジャンクションボックスJ
Bは、警告表示をメータパネルなどの所定位置に表示す
る処理を実行する。
【0099】また、S330にて否定判定されてS36
0に移行すると、S360では、IG電源の供給を禁止
する処理を行い、制御回路11の内部処理に用いる内部
フラグの1つとして用意されたIGオンフラグを有効状
態から無効状態に設定変更する。なお、IGオンフラグ
が無効状態に設定されると、制御回路11の内部で別途
実行される負荷駆動判定処理は、多重通信線43または
+B電源ケーブル41を介して運転時可動負荷に対する
負荷駆動指令信号が入力された場合であっても、対象と
なる運転時可動負荷に対する電源供給は行わない。
【0100】そして、S320、S350またはS36
0での処理が終了すると、IG電源供給許可判定処理は
終了する。なお、IG電源供給許可判定処理は、一定周
期毎に実行されて、車両の運転状態に応じて、IGオン
フラグの状態を更新する。以上、説明したように、本実
施例の車両用負荷駆動システム1は、コンビスイッチ2
9とフロントECU3との間における多重通信線43を
介した通信処理が異常状態となると、コンビスイッチ2
9からの電源多重指令信号Saに基づいてジャンクショ
ンボックスJBの電源多重送信回路71が+B電源ケー
ブル41に補助通信信号を重畳し、フロントECU3が
+B電源ケーブル41から抽出した補助通信信号に基づ
いて電気負荷を駆動制御するよう構成されている。
【0101】このように構成された車両用負荷駆動シス
テム1は、多重通信線43が異常状態となった場合で
も、+B電源ケーブルを通じて補助通信信号を送受信す
ることで、フロントECU3がコンビスイッチ29から
の駆動指令信号を受信することができるため、電気負荷
の駆動制御を継続することが可能となる。そして、この
とき、既存の+B電源ケーブル41を通じて補助通信信
号を送受信することから、補助通信信号用の導電ケーブ
ルを新規に増設する必要がなくなり、車両用負荷駆動シ
ステムの製造コストの上昇を抑えることができる。
【0102】また、ジャンクションボックスJBにおけ
る電源多重送信回路71は、+B電源ケーブル41への
印加電圧を電源電圧またはシフト電圧のいずれかに切り
換えており、フロントECU3への+B電源ケーブル4
1を介した電力供給を停止することがない。そして、電
源多重送信回路71が、電源多重指令信号Saに基づき
電源電圧とシフト電圧とを切り替えて、補助通信信号を
+B電源ケーブル41に重畳することで、補助通信信号
の送受信時期においても電気負荷への電力供給ができる
ため、フロントECU3に電源用コンデンサを備える必
要が無くなり、車両用負荷駆動システムのコストの上昇
を抑えることができる。さらに、補助通信信号の送受信
時期においても、+B電源ケーブル41を介した電力供
給を停止しないことにより、十分な電力を供給すること
ができるため、大電力電気負荷の駆動が可能となる。
【0103】よって、本実施例の車両用負荷駆動システ
ムによれば、多重通信線を用いて重要度の高い電気負荷
の駆動制御を行うにあたり、多重通信線の通信状態が異
常となる場合でも消費電力の大きい大電力電気負荷の駆
動制御が可能となる。また、補助通信信号用の導電ケー
ブルを新規に増設する必要がないため、低コストで車両
用負荷駆動システムを実現することができる。
【0104】また、電源多重送信回路71が、フロント
ECU3に電力供給する+B電源ケーブルへの印加電圧
を、バッテリBTが出力する電源電圧またはシフト電圧
のいずれかに切り替えることで、補助通信信号を+B電
源ケーブルに重畳している。このように、電源多重送信
回路71が、電源電圧とは電圧値が異なるシフト電圧を
用いて補助通信信号を送信することで、フロントECU
3は、電源電圧とシフト電圧との中間電圧値に設定した
判定基準値に基づいて電源経路の印加電圧値を判定する
ことで、補助通信信号の送信中であるか否かを識別可能
となる。つまり、フロントECU3は、+B電源ケーブ
ルの電圧値に基づいて、電源電圧の供給状態であるのか
補助通信信号の通信状態であるのかを識別することがで
き、確実に補助通信信号を受信することができる。
【0105】また、このとき、シフト電圧が電源電圧よ
りも低い電圧値であるため、ハイパスフィルタ回路F4
2の第1抵抗素子R42における消費電力を小さくする
ことができ、電力損失を抑えることができる。ここで、
バッテリBTが出力する電源電圧は、直流電圧であるこ
とから、周波数の低い低周波電気信号とみなすことがで
き、補助通信信号は、所定の通信プロトコルに応じて変
動することから、電源電圧よりも周波数が高い高周波電
気信号と見なすことができる。そして、フロントECU
3に備えられる電源多重受信回路73は、ローパスフィ
ルタ回路F41にて電源電圧を抽出し、ハイパスフィル
タ回路F42にて補助通信信号を抽出することができ
る。
【0106】よって、本実施例の車両用負荷駆動システ
ムによれば、フロントECU3が+B電源ケーブルから
補助通信信号を精度良く抽出することができ、多重通信
線が異常状態となった場合でも、駆動指令信号としての
補助通信信号に基づいて、電気負荷を駆動制御すること
が出来る。
【0107】また、フロントECU3は、+B電源ケー
ブル41を介した補助通信処理が異常状態であることを
検出すると、フェールセーフ処理を実行するように構成
されている。これにより、多重通信線および+B電源ケ
ーブルのそれぞれの通信処理が異常状態となり、コンビ
スイッチ29とフロントECU3との間での信号送受信
が不可能となった場合においても、フェールセーフ処理
を実行することにより、車両の安全な運転のために最低
限必要となる電気負荷について強制的に駆動して、最低
限の安全性を確保することができる。
【0108】なお、フェールセーフ処理としては、ヘッ
ドライトのロービームを点灯し、ハザードランプを点滅
し、ワイパを動作させる処理を行っており、ヘッドラン
プを点灯することで夜間における乗員の視界を確保する
ことが可能となり、ターン/ハザードランプを点滅する
ことで周囲に車両の異常を通知することができ、ワイパ
を動作させることで雨天時における乗員の視界を確保す
ることができる。
【0109】さらに、本実施例の車両用負荷駆動システ
ムにおいては、フロントECU3が、運転時可動負荷を
駆動制御するにあたり、イグニッションスイッチがオン
状態であることを表すIGオン信号を受信した場合にの
み、運転時可動負荷への電力供給を許可するよう構成さ
れている。
【0110】なお、フロントECU3は、IGオン信号
が入力される場合に、+B電源を運転時可動負荷へ供給
することで、運転時可動負荷への電力供給を許可するよ
うに構成されている。このように構成されたフロントE
CU3は、IG電源を受電することなく+B電源のみを
受電する構成であっても、IGオン信号が入力される場
合に限り+B電源からIG電源を生成するものと見なす
ことができる。
【0111】この結果、フロントECU3は、IG電源
用の受電端子を備えることなく、イグニッションスイッ
チがオン状態となる場合にのみ運転時可動負荷への電力
供給を許可することが可能になる。よって、本実施例の
車両用負荷駆動システムによれば、フロントECU3に
備える受電端子を削減することができ、また、電源ケー
ブルを削減することができるため、コストの低減を図る
ことができる。
【0112】さらに、フロントECU3は、ハイブリッ
ドICとして備えられることから、小型化および軽量化
を図ることが出来ると共に、防水性や耐震性に優れ、塵
などに対して強靱に構成することができるため、設置環
境の制約を緩和することができ、車両への搭載性を向上
させることが出来る。
【0113】なお、本実施例においては、コンビスイッ
チ29およびジャンクションボックスJBが特許請求の
範囲に記載の信号出力装置に相当し、フロントECU3
が負荷駆動装置に相当し、+B電源ケーブル41が電源
経路に相当し、通信経路設定処理のS510が第1多重
通信異常検出手段に相当し、通信経路設定処理およびジ
ャンクションボックスJBの電源多重送信回路71が補
助信号出力手段に相当し、通信経路判定処理のS610
が第2多重通信異常検出手段に相当し、電源多重受信回
路73が補助信号抽出手段に相当し、通信経路判定処理
のS660が補助制御手段に相当する。
【0114】また、電圧シフト部LS31がシフト電圧
生成手段に相当し、電源用トランジスタTR31および
補助信号用トランジスタTR32が切換手段に相当し、
通信経路設定処理が出力電圧制御手段に相当する。さら
に、ハイパスフィルタ回路F42がフィルタ回路に相当
し、通信経路判定処理のS650が補助通信異常検出手
段に相当し、通信経路判定処理のS660がフェールセ
ーフ処理実行手段に相当し、IG電源供給許可判定処理
のS310がIG信号受信判定手段に相当し、IG電源
供給許可判定処理のS320およびS340が電力供給
許可手段に相当する。
【0115】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明は、上記実施例に限定されることはなく、種
々の態様をとることができる。例えば、多重通信線にお
ける通信プロトコルは、LINに限ることはなく、CA
N(Controller Area Network )、BEAN(Body Ele
ctronics Area Network )、ISO9141またはUA
RT(Universal Asynchronous Receiver Transmitter
)などを用いても良い。
【0116】また、電源多重受信回路73は、ハイパス
フィルタ回路F42に代えて、補助通信信号の周波数帯
域に対応した信号を抽出するバンドパスフィルタを備え
て構成しても良い。あるいは、電源多重受信回路73
は、電源多重通信による電圧変動が問題にならない場合
には、ローパスフィルタ回路F41を削除して構成して
も良い。
【0117】そして、コンビスイッチ29での通信経路
設定処理およびフロントECU3での通信経路判定処理
は、実行周期は100[msec]に限定されることは
なく、10秒以下の所定周期に設定するようにしても良
い。また、ジャンクションボックスとして、ボディEC
Uを備えないジャンクションボックスを用いる場合に
は、コンビスイッチ29に備えられるマイコンが、ボデ
ィECUを経由することなく、フロントECUと通信を
行うように構成しても良い。
【0118】さらに、車両用負荷駆動システムは、必要
最小限の情報に関する信号のみを+B電源ケーブルを介
した補助通信処理で送受信するように構成して、緊急時
における必要最小限の電気負荷を駆動するように構成し
ても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 車両において電気負荷の駆動制御を行うため
のフロント制御装置を備える車両用負荷駆動システムの
概略構成図である。
【図2】 電源装置から供給される電源電圧をフロント
制御装置に供給する電源多重送信回路の内部構成図であ
る。
【図3】 フロント制御装置の内部構成およびフロント
制御装置に接続される各種電気負荷等との接続状態を表
す説明図である。
【図4】 フロント制御装置の概略内部構成図およびフ
ロント制御装置に備えられる電源多重受信回路の内部構
成図である。
【図5】 コンビスイッチにおいて実行される通信経路
設定処理の処理内容を表すフローチャートである。
【図6】 フロント制御装置において実行される通信経
路判定処理の処理内容を表すフローチャートである。
【図7】 フロント制御装置において実行されるIG電
源供給許可判定処理の処理内容を示すフローチャートで
ある。
【図8】 従来の車両用負荷駆動システムの概略構成図
である。
【符号の説明】
1…車両用負荷駆動システム、3…フロント制御装置
(フロントECU)、11…制御回路、29…コンビス
イッチ、41…B電源ケーブル、43…多重通信線、4
4…ジカ線、51Lo…ヘッドランプ、57…クリアラ
ンスランプ、61…ターン/ハザードランプ、65…ワ
イパモータ、71…電源多重送信回路、73…電源多重
受信回路、75…内部電源ケーブル、77…内部通信ケ
ーブル、BT…電源装置(バッテリ)、F41…ローパ
スフィルタ回路、F42…ハイパスフィルタ回路、JB
…ジャンクションボックス、LS31…電圧シフト部、
TR31…電源用トランジスタ、TR32…補助信号用
トランジスタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K029 AA06 AA08 CC01 DD02 DD25 KK05 KK11 KK21 KK31 5K035 AA04 CC08 DD01 EE04 FF01 JJ01 LL18 MM04 MM06 MM09 5K048 BA42 DC04 DC06 EB02 GB05 HA01 HA02 HA11

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の車室内に備えられ、電源装置から
    電源経路を介して電力供給されることにより動作し、乗
    員による操作スイッチの操作状態に応じた電気負荷の駆
    動指令信号を多重通信線を介して出力する信号出力装置
    と、 車両の車室外に備えられ、前記電源装置から電源経路を
    介して電力供給されることにより動作し、前記多重通信
    線を介して前記信号出力装置から送信される前記駆動指
    令信号に基づいて電気負荷を駆動制御する負荷駆動装置
    と、を有する車両用負荷駆動システムであって、 前記信号出力装置は、前記多重通信線を介した通信処理
    が異常状態であることを検出する第1多重通信異常検出
    手段と、該第1多重通信異常検出手段により通信処理の
    異常が検出されると、前記駆動指令信号としての補助通
    信信号を前記電源経路に重畳する補助信号出力手段と、
    を備え、 前記負荷駆動装置は、前記多重通信線を介した通信処理
    が異常状態であることを検出する第2多重通信異常検出
    手段と、該第2多重通信異常検出手段により通信処理の
    異常が検出されると、前記電源経路に重畳された前記補
    助通信信号を抽出する補助信号抽出手段と、該補助信号
    抽出手段により抽出された前記補助通信信号に基づい
    て、前記電気負荷を駆動制御する補助制御手段と、を備
    えたこと、 を特徴とする車両用負荷駆動システム。
  2. 【請求項2】 前記信号出力装置の前記補助信号出力手
    段は、 前記電源装置が出力する電源電圧とは電圧値が異なるシ
    フト電圧を生成するシフト電圧生成手段と、 前記負荷駆動装置に向かう電源経路への印加電圧を、前
    記電源電圧または前記シフト電圧のいずれかに切り換え
    る切換手段と、 前記第1多重通信異常検出手段による検出結果に基づい
    て前記切換手段を駆動制御することにより、前記負荷駆
    動装置に向かう前記電源経路への印加電圧を制御する出
    力電圧制御手段と、を備え、 前記出力電圧制御手段は、前記多重通信線における通信
    処理が異常状態ではない場合に、前記切換手段を駆動制
    御して前記電源電圧を前記電源経路に印加することで、
    前記負荷駆動装置に対して前記電源電圧を供給し、ま
    た、前記多重通信線における通信処理が異常状態である
    場合に、前記切換手段を駆動制御して前記シフト電圧を
    用いて前記補助通信信号を前記電源経路に重畳すること
    で、前記負荷駆動装置に対して前記補助通信信号を送信
    すること、 を特徴とする請求項1に記載の車両用負荷駆動システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記負荷駆動装置の補助信号抽出手段
    は、 前記電源経路に重畳される前記補助通信信号に応じた所
    定周波数帯域の信号を抽出するフィルタ回路を備えて、
    該フィルタ回路により前記補助通信信号を抽出するこ
    と、 を特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用負
    荷駆動システム。
  4. 【請求項4】 前記負荷駆動装置は、 前記電源経路を介した補助通信処理が異常状態であるこ
    とを検出する補助通信異常検出手段と、 該補助通信異常検出手段により前記補助通信処理の異常
    が検出されると、フェールセーフ処理を実行するフェー
    ルセーフ処理実行手段と、を備えたこと、 を特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の
    車両用負荷駆動システム。
  5. 【請求項5】 前記フェールセーフ処理実行手段は、前
    記フェールセーフ処理として、ヘッドランプ、ターン/
    ハザードランプおよびワイパのうち少なくとも1つを駆
    動する処理を実行すること、 を特徴とする請求項4に記載の車両用負荷駆動システ
    ム。
  6. 【請求項6】 前記負荷駆動装置は、 車両のイグニッションスイッチがオン状態である場合に
    前記電源電圧の供給が許可される運転時可動負荷を少な
    くとも駆動制御しており、 前記イグニッションスイッチがオン状態であることを表
    すIGオン信号を前記多重通信線または前記電源経路を
    介して受信可能に構成されて、 前記IGオン信号を受信したか否かを判断するIG信号
    受信判定手段と、 該IG信号受信判定手段において前記IGオン信号を受
    信したと判定された場合に、前記運転時可動負荷への電
    力供給を許可する電力供給許可手段と、を備えること、 を特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の
    車両用負荷駆動システム。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6のいずれかに記載
    の車両用負荷駆動システムにおいて、車両の車室内に備
    えられ、電源装置から電源経路を介して電力供給される
    ことにより動作し、乗員による操作スイッチの操作状態
    に応じた電気負荷の駆動指令信号を多重通信線を介して
    負荷駆動装置に対して出力する信号出力装置であって、 前記多重通信線を介した通信処理が異常状態であること
    を検出する第1多重通信異常検出手段と、 該第1多重通信異常検出手段により通信処理の異常が検
    出されると、前記駆動指令信号としての補助通信信号を
    前記電源経路に重畳する補助信号出力手段と、 を備えることを特徴とする信号出力装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の信号出力装置であっ
    て、 前記補助信号出力手段は、 前記電源装置が出力する電源電圧とは電圧値が異なるシ
    フト電圧を生成するシフト電圧生成手段と、 前記負荷駆動装置に向かう電源経路への印加電圧を、前
    記電源電圧または前記シフト電圧のいずれかに切り換え
    る切換手段と、 前記第1多重通信異常検出手段による検出結果に基づい
    て前記切換手段を駆動制御することにより、前記負荷駆
    動装置に向かう前記電源経路への印加電圧を制御する出
    力電圧制御手段と、を備え、 前記出力電圧制御手段は、前記多重通信線における通信
    処理が異常状態ではない場合に、前記切換手段を駆動制
    御して前記電源電圧を前記電源経路に印加することで、
    前記負荷駆動装置に対して前記電源電圧を供給し、ま
    た、前記多重通信線における通信処理が異常状態である
    場合に、前記切換手段を駆動制御して前記シフト電圧を
    用いて前記補助通信信号を前記電源経路に重畳すること
    で、前記負荷駆動装置に対して前記補助通信信号を送信
    すること、 を特徴とする信号出力装置。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項6のいずれかに記載
    の車両用負荷駆動システムにおいて、車両の車室外に備
    えられ、電源装置から電源経路を介して電力供給される
    ことにより動作し、多重通信線を介して信号出力装置か
    ら送信される駆動指令信号に基づいて電気負荷を駆動制
    御する負荷駆動装置であって、 前記多重通信線を介した通信処理が異常状態であること
    を検出する第2多重通信異常検出手段と、 該第2多重通信異常検出手段により通信処理の異常が検
    出されると、前記電源経路に重畳された補助通信信号を
    抽出する補助信号抽出手段と、 該補助信号抽出手段により抽出された前記補助通信信号
    に基づいて、前記電気負荷を駆動制御する補助制御手段
    と、 を備えたことを特徴とする負荷駆動装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の負荷駆動装置であっ
    て、 前記補助信号抽出手段は、前記電源経路に重畳される前
    記補助通信信号に応じた所定周波数帯域の信号を抽出す
    るフィルタ回路を備えて、該フィルタ回路により前記補
    助通信信号を抽出すること、 を特徴とする負荷駆動装置。
  11. 【請求項11】 請求項9または請求項10に記載の負
    荷駆動装置であって、 前記電源経路を介した補助通信処理が異常状態であるこ
    とを検出する補助通信異常検出手段と、 該補助通信異常検出手段により補助通信処理の異常が検
    出されると、フェールセーフ処理を実行するフェールセ
    ーフ処理実行手段と、 を備えたことを特徴とする負荷駆動装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の負荷駆動装置であ
    って、 前記フェールセーフ処理実行手段は、前記フェールセー
    フ処理として、ヘッドランプ、ターン/ハザードランプ
    およびワイパのうち少なくとも1つを駆動する処理を実
    行すること、 を特徴とする負荷駆動装置。
  13. 【請求項13】 請求項9から請求項12のいずれかに
    記載の負荷駆動装置であって、 車両のイグニッションスイッチがオン状態である場合に
    前記電源電圧の供給が許可される運転時可動負荷を少な
    くとも駆動制御しており、 前記イグニッションスイッチがオン状態であることを表
    すIGオン信号を前記多重通信線または前記電源経路を
    介して受信可能に構成されて、 前記IGオン信号を受信したか否かを判断するIG信号
    受信判定手段と、 該IG信号受信判定手段において前記IGオン信号を受
    信したと判定された場合に、前記運転時可動負荷への電
    力供給を許可する電力供給許可手段と、 を備えることを特徴とする負荷駆動装置。
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