JP2003072313A - 乗用車用タイヤ - Google Patents

乗用車用タイヤ

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JP2003072313A
JP2003072313A JP2001264407A JP2001264407A JP2003072313A JP 2003072313 A JP2003072313 A JP 2003072313A JP 2001264407 A JP2001264407 A JP 2001264407A JP 2001264407 A JP2001264407 A JP 2001264407A JP 2003072313 A JP2003072313 A JP 2003072313A
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Shinji Kawakami
伸二 河上
Yoshitaka Udagawa
好隆 宇田川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温でのグリップ力を改良し、耐ブローアウ
ト性の低下を抑制した乗用車用タイヤを提供する。 【解決手段】 キャップトレッドと低発熱性のアンダー
トレッドとを有する乗用車用タイヤにおいて、過酸化ベ
ンゾイル等の過酸化物を含有するトルエン等の有機溶剤
にゴム組成物を浸漬して得られる回収ゴムをキャップト
レッドゴム組成物に配合するとともに、前記アンダート
レッドの全トレッドに対する体積分率が0.5〜0.7
である乗用車用タイヤ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗用車用タイヤに
関し、さらに詳しくは、回収ゴムを配合し、高温でのグ
リップ力を改良し、耐ブローアウト性の低下を抑制した
乗用車用タイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】乗用車用タイヤ、特に高グリップ力を要
求されるレース用タイヤ等の高性能タイヤでは、タイヤ
走行によるトレッドゴムが高温になるので、高温のグリ
ップ力を向上させるために比較的高温のヒステリシス損
失(tanδ(60℃)等)を大きくする必要があっ
た。このためには、ポリマーを改質したり、樹脂系配合
剤を配合することが知られているが、高温でのグリップ
力の改善は不十分であった。また、ヒステリシス損失を
大きくするとゴムが発熱しやすいために、トレッドゴム
のポリマーが分解したり配合剤が揮発して、ゴムに気泡
が発生してスポンジ状になるブローアウトが発生しやす
くなり、トレッドセパレーション等のタイヤの破壊につ
ながってしまうという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、高温でのグリップ力を改良し、耐ブローアウト性の
低下を抑制した乗用車用タイヤを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、キャッ
プトレッドと低発熱性のアンダートレッドとを有する乗
用車用タイヤにおいて、過酸化物を含有する有機溶剤に
ゴム組成物を浸漬して得られる回収ゴムをキャップトレ
ッドゴム組成物に配合するとともに、前記アンダートレ
ッドの全トレッドに対する体積分率が0.5〜0.7で
ある乗用車用タイヤが提供される。
【0005】このように、キャップトレッドゴム組成物
に過酸化物を含有する有機溶剤にゴム組成物を浸漬して
得られる回収ゴムを配合することによって、高温でのグ
リップ力を大幅に向上させることができる。また、比較
的低発熱性のアンダートレッドを体積分率が0.5〜
0.7となるように多量に用いることでブローアウトの
発生を有効に防止することができる。したがって、高温
でのグリップ力が良好であるにもかかわらず、耐ブロー
アウト性の低下を抑制した乗用車用タイヤを得ることが
できる。
【0006】また、本発明によれば、前記回収ゴムの配
合量が、ゴム100重量部に対し、1〜30重量部であ
る前記乗用車用タイヤが提供される。
【0007】また、本発明によれば、前記過酸化物の含
有量が、前記有機溶剤の0.01〜50重量%であっ
て、前記回収ゴムが前記過酸化物の分解生成物を5重量
%以下含有する前記乗用車用タイヤが提供され、前記過
酸化物が過酸化ベンゾイルであり、前記有機溶剤がトル
エンであるのがさらに好ましい。
【0008】また、本発明によれば、前記回収ゴムを1
00〜160℃の温度で5〜30分熱処理した前記乗用
車用タイヤが提供される。
【0009】さらに、本発明によれば、アンダートレッ
ドゴム組成物のtanδ(60℃)が0.15以下であ
る前記乗用車用タイヤが提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の回収ゴムの原料となるゴ
ム組成物は、ゴム組成物全般である。すなわち、ゴム組
成物は、加硫されていても、加硫されていなくても(未
加硫)よく、部分的に加硫されているもの、加硫度が充
分でないものも含まれる。加硫ゴム組成物としては、例
えば、自動車等のタイヤ、ケーブル、シート、パッキ
ン、成形屑ゴム、ホース、ベルト等の各種ゴム製品を挙
げることができる。これらは、他の構成部材、例えばブ
ラスメッキスチールコードなどの鋼材、ポリエステルカ
ーカスコードといった有機繊維等の樹脂を含んでいても
よい。また、未加硫ゴム組成物としては、加硫の程度
が、加硫ゴム製品の加硫の程度に及ばない部分を少なく
とも一部に有するゴム組成物であれば、特に制限なく挙
げることができ、加硫ゴム製品の工場で排出される未加
硫くずゴム等を主に挙げることができる。具体的には、
混練り工程や成形工程等の際に、早期加硫や加硫むら
(焼け、スコーチ)を起こして排出されたゴム端材、加
硫工程時にいわゆるだれ等を起こして排出された不良物
等を挙げることができる。これらも同様に、上述したよ
うな鋼材、有機繊維等の他の構成部材を含んでいてもよ
い。また、これらのゴム組成物は、後述する本発明のゴ
ム組成物に含有されるゴム、充填剤等を含んでいてもよ
い。充填剤としては、後述するゴム組成物の分解処理が
より好適に行われる観点から、カーボンブラックを含有
していることが好ましい。
【0011】本発明において、ゴム組成物を一旦分解処
理し、その後本発明の回収ゴムを得る、またはゴム組成
物を分解処理して本発明の回収ゴムを得るものである。
本発明において、ゴム組成物の分解処理は、過酸化物を
含有する有機溶剤に、ゴム組成物を浸漬又は浸漬攪拌す
ることにより行われる。
【0012】ここで、ゴム組成物の分解処理に使用され
る過酸化物としては、公知の有機過酸化物を広く用いる
ことができるが、具体的には、過酸化ベンゾイル、ジイ
ソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド(商品名パ
ークミルP(日本油脂社製)など)、t−ブチルハイド
ロパーオキサイド(80%ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド溶液など)、p−メンタンハイドロパーオキサイド
(商品名パーメンタH(日本油脂社製)など)、クメン
ハイドロパーオキサイド(商品名パークミルH−80
(日本油脂社製)など)等の有機過酸化物のほか、アゾ
ビスイソブチロニトリル等のラジカル発生剤等も挙げる
ことができる。これら過酸化物は、爆発防止のために水
などを含んでいてもよい。これらのうちでも特に過酸化
ベンゾイルが好ましい。
【0013】また、有機溶剤としては、常圧常温下で液
状であって、過酸化物を溶解しうるものであれば公知の
ものを広く用いることができる。具体的には炭化水素、
アルコールなどを挙げることができ、炭化水素は、飽和
または不飽和いずれであってもよく、芳香族、脂肪族、
脂環族などに特に限定されない。このような有機溶剤と
しては、たとえばベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキ
サン、デカリン(デカヒドロナフタレン)、メタノー
ル、エタノール、テトラリン(テトラヒドロナフタレ
ン)、シクロヘキサンなどを挙げることができ、特に好
ましくはトルエン、ベンゼン、キシレンである。
【0014】ゴム組成物を分解する処理液は、上記の有
機溶剤に過酸化物を0. 01〜50重量%、好ましくは
0.1〜10重量%、更に好ましくは0.5〜2重量%
の濃度で含有するものを用いる。この範囲であると、反
応が効率的に進むという利点があるからである。この処
理液は、有機溶剤及び/又は過酸化物を2種以上含有し
ていてもよい。処理液として、特に好ましくは過酸化ベ
ンゾイルを0.01〜50重量%含有するトルエン溶液
を用いることができる。
【0015】本発明において、過酸化物を含有した上記
有機溶剤中にゴム組成物を浸漬又は浸漬攪拌するが、こ
の際、ゴム組成物と有機溶剤との比、ゴム組成物(m
g)/有機溶剤(ml)が好ましくは30以下、更に好
ましくは15以下、最も好ましくは5以下となるように
浸漬又は浸漬攪拌する。上記比がこの範囲内であると、
ゴム成分を容易に分離することができるからである。な
お、上記比は、ゴム組成物が、鋼材や樹脂等の他の構成
部材を含む場合は、その他の構成部材の重量部分を除い
て、上記範囲とすることが好ましい。また、ゴム組成物
の分解処理は、処理液にゴム組成物を浸漬又は浸漬攪拌
することにより行われるが、ゴム組成物に応じてこれら
の表面に処理液を多量に流す方法、スプレー塗布等いか
なる手段を用いることもできる。
【0016】また、本発明において、過酸化物を含有し
た上記有機溶剤中にゴム組成物を浸漬又は浸漬攪拌する
際のゴム組成物の形状に特に限定はないが、ゴム成分と
他の成分との分離を容易にする観点から、少なくとも1
の辺が2mm超であるブロック体にすることが好まし
い。従って、ゴム組成物の形状としては、加硫ゴム廃材
や未加硫ゴムくずをそのままで、特に処理を行わず、必
要な場合は、少なくとも1つの辺が2mm超であり、一
辺が2〜40mm、好ましくは2.5〜10mmのブロ
ック体に細分したものとしてもよい。この範囲である
と、ゴム組成物からのゴム成分の分離が容易であり、ま
た裁断工程が容易であるからである。また、上記分解処
理方法の処理温度において、特に高温にする必要はな
く、好ましくは0〜40℃、さらに好ましくは10〜3
0℃、特に好ましくは環境温度である。
【0017】本発明において、ゴム組成物を上記のよう
に分解処理し、処理後の溶液から、充填剤や、鋼材や樹
脂等の他の構成部材等の固形分を除去する。ここで、固
形分の分離法としては、遠心分離、膜分離、濾過等の通
常の分離手段を取ることができる。こうして得られる固
形分除去後の回収液状物は、液状ゴムとともに、処理液
として使用した有機溶剤、過酸化物、および過酸化物の
分解生成物を含有するものである。このため、真空蒸留
もしくは加熱蒸留を行い、または放置して、回収液状物
から有機溶剤をできるだけ除去する。続いて、析出して
きた過酸化物および過酸化物の分解生成物をメタノー
ル、水等でできるだけ除去し、粘性液状体の本発明の回
収ゴムを得る。
【0018】本発明において、得られた回収ゴムは、重
合を促し、分子量を増やすという観点から、熱処理に付
すことが好ましい。ここで、熱処理は、100〜160
℃で、好ましくは120〜140℃で、5〜30分、好
ましくは10〜20分加熱するものである。この範囲内
であると、分子量が大きくなり、弾性が付与されるから
である。
【0019】本発明において、上記のように、ゴム組成
物を分解処理し、必要に応じて熱処理することにより得
られる回収ゴムは、重量平均分子量が5000〜3万で
ある液状ゴムである。本発明の回収ゴムは、原料である
ゴム組成物を分解処理する際に使用された微量の過酸化
物や、過酸化物の分解生成物、硫黄等の加硫剤を含有し
ていても良い。過酸化物の分解生成物としては、例え
ば、過酸化物の水酸化物を挙げることができる。ここ
で、回収ゴム中の過酸化物の分解生成物の含有量は、5
重量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは、
2重量%以下である。本発明の回収ゴムは、メタノール
や水等で処理し、不溶物を回収することにより、容易
に、重量平均分子量1万以上の純粋な回収ゴムとするこ
とができる。
【0020】本発明の回収ゴムは分子量が比較的大きい
ため、ゴム組成物の原料として充分に再利用することが
できる。本発明の回収ゴムは、公知のゴムや公知の液状
ポリマー、公知のアロマオイルと比較して、特異な性質
を持つ。例えば、本発明の回収ゴムを配合したキャップ
トレッドゴム組成物は、従来公知の原料ゴムを配合した
キャップトレッドゴム組成物に比して、高温のヒステリ
シス損失(tanδ(60℃)等)が大きい。この特異
な特性を有する理由は現時点では充分解明されておら
ず、定かではないが、過酸化物やその分解生成物、加硫
剤等の微量の不純物を含有しているため、また回収ゴム
が極性基を有するためと発明者らは考えている。
【0021】本発明に係る回収ゴムの配合量は、ゴム成
分100重量部に対し、1〜30重量部、さらには5〜
20重量部とするのが好ましい。1重量部以上とするこ
とで、高温でのグリップ力をさらに改善でき、30重量
部以下とすることで耐摩耗性能の悪化を抑制することが
できるからである。
【0022】また、本発明の回収ゴムを配合するキャッ
プトレッドゴム組成物に含まれるゴムとしては、特に限
定されず、公知のゴムを挙げることができ、例えば、天
然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレン−
ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、
ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)等の
ゴムおよびこれらのブレンド物等を挙げることができ
る。
【0023】また、本発明のキャップトレッドゴム組成
物は公知の充填剤を含むことができ、例えば、カーボン
ブラック、シリカ、酸化亜鉛、炭酸カルシウム等、好ま
しくはカーボンブラック、シリカを挙げることができ
る。本発明において、充填剤の配合量は、ゴム100重
量部に対し、1重量部以上、さらには10〜130重量
部とするのが好ましい。
【0024】本発明のキャップトレッドゴム組成物は、
上述の原料ゴム、カーボンブラック等の充填剤以外に、
公知の他の樹脂、エラストマー、他の配合剤、ゴム副資
材を広く含有していてもよい。たとえば加硫(硬化)促
進剤、加硫促進助剤、活性剤、加硫遅延剤、軟化剤、可
塑剤、粘着剤、粘着付与剤、硬化剤、発泡剤、発泡助
剤、補強剤、老化防止剤、着色剤、顔料、難燃剤、離型
剤などが配合されていてもよい。これらは、練り加工
時、加硫時、補強充填時などのいずれの工程で配合され
たものであってもよい。
【0025】本発明のキャップトレッドゴム組成物の製
造方法としては、特に限定されないが、例えばゴムの原
料、回収カーボンブラックおよび必要に応じてその他の
添加剤と2軸押出機、バンバリミキサー、ニーダー等を
用いて、50〜180℃程度に加熱下、混練して製造す
る方法を用いることができる。
【0026】また、耐ブローアウト性の低下を抑制する
ために、本発明のアンダートレッドの全トレッドに対す
る体積分率が0.5〜0.7と通常のタイヤに比べ多く
なるように設定されている。この値が0.5未満である
と耐ブローアウト性の低下を抑制効果が低減してしま
い、0.7を超えると耐摩耗性能が悪化してしまうから
である。
【0027】アンダートレッドは、キャップトレッドよ
りも低発熱性のゴムが使用されるが、例えば、アンダー
トレッドゴム組成物のtanδ(60℃)を0.15以
下、さらには、0.12以下とするのが好ましい。
【0028】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに説明す
るが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するもので
はない。回収ゴムの原料となるゴム組成物の調製 表1に示すような成分組成で配合・混練し、148℃で
30分間加熱して加硫し、ゴム組成物を調製した。
【0029】
【表1】
【0030】上記表1に使用した各成分は、以下のもの
を使用した。 カーボンブラック:N339 老化防止剤:N−フェニル−N’−(1,3−ジメチル
ブチル)−p−フェニレンジアミン 加硫促進剤:N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスル
フェンアミド
【0031】回収ゴムの調製 過酸化ベンゾイル(以下BPOと略称する)濃度が1重
量%のトルエン溶液7リットルに対し、上記で得られた
ゴム組成物を70g浸漬し、攪拌することにより、サラ
サラの液状化物(懸濁液)を得た。この懸濁液を遠心分
離し、透明な溶液相と、固形状生成物とに分離した。こ
の透明な溶液相を放置してトルエンを飛ばし、析出する
BPOおよび安息香酸を濾過および水洗により除去し、
回収ゴムを得た。回収ゴムは、粘着質な液状体であり、
重量平均分子量が約10000であった。また、回収ゴ
ムの赤外線吸収スペクトルを調べたところ、ポリイソプ
レンに帰属するピーク(極性基を含む)、安息香酸に帰
属するピークが観測された。これらのピークから、回収
ゴムは、ポリイソプレン骨格を有する液状ゴムであり、
BPOの分解生成物である安息香酸を2重量%有するも
のであることがわかった。
【0032】実施例1および比較例1 表2に示すような成分組成(重量部)で配合・混練され
たシート状のゴム組成物を得、これを160℃で15分
間加熱加硫し、厚さ2mmのキャップトレッド用の加硫
ゴム組成物シートを得た。得られた各試験片について、
以下の各試験に供した。破断強度、破断伸び、100%モジュラス JIS K6251に準拠して測定した。tanδ(0℃)、tanδ(60℃) JIS K6254に準拠して測定した。
【0033】
【表2】
【0034】上記表2に使用した各成分は、以下のもの
を使用した。 油展SBR:日本ゼオン(株)製、ゴム:オイル=2:
1の重量比で油展したエマルジョンSBR、スチレン含
有量=35重量% カーボンブラック:N114 老化防止剤:N−フェニル−N’−(1,3−ジメチル
ブチル)−p−フェニレンジアミン 加硫促進剤:N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスル
フェンアミド 上記表2に示すように、本発明の回収ゴムを配合した実
施例1は、比較例1に比べ、60℃におけるtanδが
大幅に増大した。これは、このキャップトレッドゴム組
成物を乗用車用タイヤのキャップトレッドに用いるとタ
イヤの高温時のグリップ力を大幅に改善できることを意
味する。
【0035】実施例2〜3および比較例2 上記で得られた実施例1のキャップトレッドゴム組成物
をキャップトレッドに使用し、アンダートレッドには、
60℃におけるtanδが0.10である天然ゴムを主
成分としたアンダートレッドゴム組成物を配置し、アン
ダートレッドの全トレッドに対する体積分率を下記表3
のように変えた各乗用車用タイヤ(タイヤサイズ=19
5/65R15 91H)を作製した。得られた各タイ
ヤを五人乗り国産乗用車に装着し、サーキットを10周
高速走行させた後に、左側後輪タイヤについてトレッド
部分を切断してブローアウトの発生の有無を目視観察し
た。
【0036】
【表3】
【0037】アンダートレッドの体積分率が0.5〜
0.7である実施例2〜3のタイヤは、ブローアウトが
発生せず良好な結果が得られた。アンダートレッドの体
積分率が0.5未満の0.3である比較例2のタイヤ
は、トレッドに気泡が発生するブローアウトが認められ
た。
【0038】
【発明の効果】本発明に従って、過酸化物を含有する有
機溶剤にゴム組成物を浸漬して得られる回収ゴムをキャ
ップトレッドゴム組成物に配合するとともに、アンダー
トレッドの全トレッドに対する体積分率を0.5〜0.
7とすることによって、高温でのグリップ力を改良し、
耐ブローアウト性の低下を抑制した乗用車用タイヤを得
ることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャップトレッドと低発熱性のアンダー
    トレッドとを有する乗用車用タイヤにおいて、過酸化物
    を含有する有機溶剤にゴム組成物を浸漬して得られる回
    収ゴムをキャップトレッドゴム組成物に配合するととも
    に、前記アンダートレッドの全トレッドに対する体積分
    率が0.5〜0.7である乗用車用タイヤ。
  2. 【請求項2】 前記回収ゴムの配合量が、ゴム100重
    量部に対し、1〜30重量部である請求項1に記載の乗
    用車用タイヤ。
  3. 【請求項3】 前記過酸化物の含有量が、前記有機溶剤
    の0.01〜50重量%であって、前記回収ゴムが前記
    過酸化物の分解生成物を5重量%以下含有する請求項1
    または2に記載の乗用車用タイヤ。
  4. 【請求項4】 前記回収ゴムを100〜160℃の温度
    で5〜30分熱処理した請求項1〜3のいずれか1項に
    記載の乗用車用タイヤ。
  5. 【請求項5】 前記過酸化物が過酸化ベンゾイルであ
    り、前記有機溶剤がトルエンである請求項1〜4のいず
    れか1項に記載の乗用車用タイヤ。
  6. 【請求項6】 アンダートレッドゴム組成物のtanδ
    (60℃)が0.15以下である請求項1〜5のいずれ
    か1項に記載の乗用車用タイヤ。
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