JP2003071917A - 延伸フイルム製造設備の調湿装置 - Google Patents

延伸フイルム製造設備の調湿装置

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JP2003071917A
JP2003071917A JP2001271101A JP2001271101A JP2003071917A JP 2003071917 A JP2003071917 A JP 2003071917A JP 2001271101 A JP2001271101 A JP 2001271101A JP 2001271101 A JP2001271101 A JP 2001271101A JP 2003071917 A JP2003071917 A JP 2003071917A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】温水槽を走行する未延伸フイルムの蛇行を防止
してしわの発生を未然に防止でき、安定した調湿ができ
る。 【解決手段】未延伸フイルムFを温水槽11に導入して
所定時間温水に浸すことにより調湿し、延伸機に送り出
す延伸フイルム製造設備の調湿装置であって、温水槽
に、温水中を案内する複数のガイドロール12u,12
dを設け、前記ガイドロール12u,12dを、入口か
ら出口にかけて複数本ごとに複数のロール群A〜Dに区
分けし、前記ロール群A〜Dごとに、ガイドロール12
u,12dの回転速度をそれぞれ調整可能なロール速度
制御装置17を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性プラスチ
ックからなる2軸(配向)延伸フイルムを製造する設備
において、延伸前に温水槽内を通過させて調湿する時に
未延伸フイルムの蛇行やしわの発生を防止できる調湿装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば2軸延伸フイルムの製造設備で
は、延伸機への導入前に、未延伸フイルムを適度に可塑
化して結晶化を抑制し、延伸作業における切断を極小化
するために、未延伸フイルムを調湿装置の温水槽に複数
のガイドロールを介して導入し所定時間浸漬させてい
る。
【0003】前記ガイドロールは、未延伸フイルムとの
間に温水が入り込むとともに、未延伸フイルムは幅方向
(TD方向)で両端部が分厚く、中央部が薄いために、
未延伸フイルムをスムーズに案内できるゴム製ロールが
一般的に採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このゴム製
ロールは、運転時間が経過すると、温水により徐々に膨
潤されてロール径が変化し、周速が変化する。またすべ
てのゴム製ロールが同じ比率でロール径が大きくなるよ
うなことはなく、また同一のゴム製ロールでも軸心方向
に沿う位置でロール径が異なる。
【0005】このため、調湿時の未延伸フイルムはガラ
ス転位点に達して軟化状態にあり、引張力が作用する部
分では、縦方向(MD方向)に容易に延伸されてフイル
ム幅が狭くなり、さらに延伸が進めば、未延伸フイルム
に縦方向のしわが生じる。また部分的に弛み状態で走行
する未延伸フイルムは、ガイドロールとの間に大量の温
水が介在されることで容易に蛇行し、走行位置を修正す
るときに大きいしわ後が残ることがある。さらに、弛み
状態の走行の次に強い引張力を受けると、その場でしわ
が形成される。これらのしわは、コートスジとなって製
品品位の著しい低下となるばかりではなく、フイルムの
切断を引き起こす要因となる。そして、未延伸フイルム
幅が安定しないことにより、同時2軸延伸機では、フイ
ルム幅が広いとリンクレバーがシート端部をはじき出し
てしまう蹴り出し現象や、フイルム幅が狭いと延伸中に
クリップによるフイルム把持が外れる耳跳び現象が生
じ、切断の要因となるおそれがある。
【0006】本発明は上記問題点を解決して、温水槽を
走行する未延伸フイルムの蛇行を防止してしわの発生を
未然に防止でき、安定した調湿ができる延伸フイルム製
造設備の調湿装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明は、未延伸フイルムを温水槽に導
入して所定時間温水に浸すことにより調湿し、延伸機に
送り出す延伸フイルム製造設備の調湿装置であって、温
水槽に、温水中を案内する複数のガイドロールを設け、
前記ガイドロールを回転駆動するロール回転駆動装置を
設けるとともに、各ガイドロールの回転速度をそれぞれ
調整可能な速度調整手段を設けたものである。
【0008】上記構成によれば、ガイドロールを介して
温水槽の温水中を走行する未延伸フイルムの湿潤状態お
よび走行状態に応じて、速度調整手段により各ガイドロ
ールの回転速度をそれぞれ調整することにより、各ガイ
ドロールで未延伸フイルムを適正な速度で送ることがで
きる。これにより、未延伸フイルムの蛇行を防止できて
しわの発生を未然に防止でき、安定した調湿が可能とな
る。
【0009】また請求項2記載の発明は、未延伸フイル
ムを温水槽に導入して所定時間温水に浸すことにより調
湿し、延伸機に送り出す延伸フイルム製造設備の調湿装
置であって、温水槽に、温水中を案内する複数のガイド
ロールを設け、前記ガイドロールを、入口から出口にか
けて複数本ごとに複数のロール群に区分けし、前記ロー
ル群ごとに、ガイドロールの回転速度をそれぞれ調整可
能な速度調整手段を設けたものである。
【0010】上記構成によれば、ガイドロールを介して
温水槽の温水中を走行する未延伸フイルムの湿潤状態お
よび走行状態に応じて、速度調整手段により各ガイドロ
ールの回転速度をロール群ごとにそれぞれ調整すること
により、各部位で未延伸フイルムを適正な速度で送り出
すことができる。これにより、未延伸フイルムの蛇行を
防止できてしわの発生を未然に防止でき、安定した調湿
が可能となる。また、未延伸フイルムの吸湿速度差から
挙動が接近する隣接する複数のガイドロールからなるロ
ーラ群ごとに速度調整機能を持たせることにより、ガイ
ドロール個別に速度調整するのに比較して、回転速度の
制御が容易で、ガイドロールの回転駆動装置も削減で
き、設備コストを低減することができる。
【0011】さらに請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは2記載の構成において、速度調整手段は、温水槽の
出口の未延伸フイルムの移動速度が、入口の移動速度よ
り5mm/秒を越えない範囲でロール回転駆動装置を制
御するように構成したものである。
【0012】上記構成によれば、温水槽での調湿によ
り、未延伸フイルムが幅方向および送り方向に伸びる
が、ガイドロールにより送り出される未延伸フイルムの
入口の移動速度より、出口の移動速度が5mm/秒を越
えて速くなると、未延伸フイルムが引っ張られ過ぎて幅
が狭くなり破断するおそれがある。したがって、速度調
整手段により、入口と出口での速度差を5mm/秒以内
とすることにより、未延伸フイルムの破断を未然に防止
することができる。
【0013】さらにまた請求項4記載の発明は、未延伸
フイルムを温水槽に導入して所定時間温水に浸すことに
より調湿し、延伸機に送り出す延伸フイルム製造設備の
調湿装置であって、前記温水槽の出口に、ロール揺動装
置により調整ロールをフイルム面に垂直な軸心周りに揺
動可能な導出ロール手段を設け、温水槽から導出された
未延伸フイルムの端部を検出する端部検出装手段を設
け、前記端部検出手段の検出信号に基づいて導出ロール
手段を操作して前記調整ロールの揺動により未延伸フイ
ルムの導出位置を調整する蛇行制御手段とを配置したも
のである。
【0014】上記構成によれば、端部検出手段により未
延伸フイルムの端部位置を検出し、この検出信号に基づ
いて蛇行制御手段によりロール揺動装置を駆動して調整
ロールを揺動することにより、未延伸フイルムの導出位
置を修正することができる。したがって、未延伸フイル
ムの蛇行を防止することができ、安定した調湿が可能と
なる。
【0015】また請求項5記載の発明は、請求項4の構
成において、端部位置検出手段を、入力端が未延伸フイ
ルムの端部に当接される接触子を有するとともに出力端
に検出片が取り付けられ未延伸フイルムの走行方向と平
行な軸心周りに揺動自在に支持された揺動リンクと、該
揺動リンクの検出片に吹き付けた検出エアのエア圧によ
り、前記揺動リンクを介して未延伸フイルム端部を検出
可能なエアセンサ部とで構成したものである。
【0016】上記構成によれば、エアセンサにより揺動
リンクを介して間接的に未延伸フイルムの端部を検出す
るようにしたので、未延伸フイルムに水分が含まれてい
ても、水分による誤動作がなく、高精度で未延伸フイル
ムの端部位置を検出することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】ここで、本発明に係る2軸延伸フ
イルム製造設備の調湿装置の実施の形態を図1〜図6に
基づいて説明する。
【0018】このフイルム製造設備は、熱可塑性高分子
化合物であるポリアミド、ナイロン、ポリエステル、P
DT、ポリオレフィンなどの単層のプラスチックフイル
ム(以下フイルムと略す)や、複数層のラミネートフィ
ルムなどを製造するもので、図6に示すように、押出機
1からダイ2を介して成形されたフイルムFは、冷却ド
ラム(キャステイングロール)3に密着されて急冷さ
れ、未延伸フイルムFが成形される。
【0019】この未延伸フイルムFは、本発明に係る調
湿装置4の調湿用の温水槽11に導入され、複数のガイ
ドロール12u,12dにより樹脂の種類に対応して所
定時間浸漬されることにより、フイルムFが適度に可塑
化されて結晶化が抑制され、延伸作業における切断が極
小化される。
【0020】調湿後の未延伸フイルムFは、2軸同時延
伸されるフラット型の延伸機5に導入され、図3に示す
ように、両端部を複数のクリップ11に把持されて縦方
向の延伸倍率が2.0〜5.0倍に、横方向の延伸倍率
が2.0〜4.0倍になるようにそれぞれ延伸される。
さらにこの延伸フイルムFは、熱処理手段6により熱処
理された後、巻取り機7に巻き取られる。
【0021】前記調湿装置4は、図1に示すように、温
水槽11の入口に導入ロール13が配置されるととも
に、出口に前後一対の調整ロール14F,14Rを有す
る導出ロール装置(導出ロール手段)20が設けられて
いる。
【0022】また導入ロール13と調整ロール14F,
14Rとの間には、温水槽11の温水面上に入口側から
出口側に所定間隔をあけて配置される上ガイドロール1
2uと、温水槽11の温水内に入口側から出口側に所定
間隔をあけて配置される下ガイドロール12dが配置さ
れ、未延伸フイルムFが上下ガイドロール12u,12
dを介して上部および下部で迂回されて温水面を出没し
浸漬するように構成されている。そして、上下ガイドロ
ール12u,12dが入口側から順に4本ずつ区分され
て、たとえば第1〜第4ロール群A〜Dが設けられてい
る。
【0023】これら第1〜第4ロール群A〜Dには、た
とえば図2に示すように、スプロケット15aとチェー
ン15bからなる巻掛け伝動機構15により連結連動さ
れ、各ロール駆動モータ16A〜16Dにより第1〜第
4ロール群A〜Dごとに上下ガイドロール12u,12
dが同期して回転駆動される。また、前記第1〜第4ロ
ール群A〜Dの上下ガイドロール12u,12dの回転
速度を調整可能なロール速度制御装置(速度調整手段)
17が設けられており、ロール速度制御装置17により
各ロール駆動モータ16A〜16Dのモータ制御部16
a〜16Dに速度指令値が出力される。
【0024】このロール速度制御装置17には、各ロー
ル駆動モータ16A〜16Dに設けられたロータリーエ
ンコーダ18A〜18Dにより回転速度が検出されて入
力されている。ところで、温水槽11の入口と出口で
は、未延伸フイルムFが調湿されることにより伸びる
が、第1ロール群Aより第4ロール群Dの回転速度が大
きくなりすぎると、未延伸フイルムFが引っ張られすぎ
て幅が縮み、破断するおそれがある。反対に第4ロール
群Dの回転速度が遅すぎると、未延伸フイルムFの張り
が緩くなり過ぎて蛇行し、破断するおそれがある。そこ
で、このロール速度制御装置17では、ロール駆動モー
タ16A〜16Dの回転速度とガイドロール12u,1
2dの直径から未延伸フイルムFの移動速度を演算し、
入口端の第1ロール群Aの未延伸フイルムFの送り速度
より、出口端の第4ロール群Dの未延伸フイルムFの送
り速度が5mm/秒を越えて速くならないように、ロー
ル駆動モータ16A〜16Dの回転速度を制御してい
る。これにより、未延伸フイルムFが引っ張られすぎて
破断するのを防止することができる。
【0025】なお、上記ロール速度制御装置17により
ロール駆動モータ16A〜16Dの回転速度制御を自動
的に行ったが、各ロール駆動モータ16A〜16Dの回
転速度計と、未延伸フイルムFの移動状態とを目視しつ
つ、入口と出口での送り速度の差が5mm/秒となるよ
うに、作業員によりロール駆動モータ16A〜16Dの
回転速度を手動により制御することもでき、手動により
速度調整手段を構成することもできる。
【0026】また前記導出ロール装置20は、図3,図
4に示すように、温水槽11に取り付けられた支持台2
1に、ローラテーブル22が搬送される未延伸フイルム
Fの面に垂直な軸体23を介して揺動自在に支持され、
このローラテーブル22上に、前後一対の調整ロール1
4F,14Rが回転自在に支持されている。また支持台
21とローラテーブル22の間に油圧式揺動シリンダ2
9が連結して配置され、ローラテーブル11を介して調
整ロール14F,14Rを軸体23を中心に揺動させる
ことができる。
【0027】また導出ロール装置15の後部下方には、
後調整ロール14Rから下方に繰り出された未延伸フイ
ルムFの端部位置を検出する複数の間接式の端部エアセ
ンサ(端部位置検出手段)24が両側部にそれぞれ配設
されている。この端部エアセンサ24は、図5に示すよ
うに、揺動リンク25とエアセンサ部26からなり、揺
動リンク25は、未延伸フイルムFの走行方向と平行な
ピン25a介して揺動自在に支持され、その入力端に未
延伸フイルムFの端部に当接する接触子25bが取り付
けられ、また出力端に未延伸フイルムFと平行な検出片
25cが取り付けられている。エアセンサ部26は、U
字形のセンサ本体26aが検出片25cに遊嵌し、セン
サ本体26aのノズル孔26bから検出片25cに検出
エアを吹き付けるように構成され、そのエア圧により検
出片25cの位置を検出することができる。これによ
り、未延伸フイルムFに水分が付着していても、誤作動
することなく未延伸フイルムFの端部位置を精度良く検
出することができる。
【0028】さらに端部エアセンサ24の検出信号に基
づいて、導出ロール装置15の揺動シリンダ29を操作
し調整ロール14F,14Rを揺動して未延伸フイルム
Fの導出位置を調整する蛇行制御装置(蛇行制御手段)
27が設けられている。
【0029】蛇行制御装置27は、たとえば未延伸フイ
ルムFがフイルム搬送方向に向かって左側にずれている
のが端部エアセンサ24により検出された場合、この検
出信号に基づいて、切換弁28から揺動シリンダ29を
収縮する側に油圧を供給するように、切換弁28に操作
信号が出力され、ローラテーブル11と調整ロール14
F,14Rが右側Rに揺動される。これにより、左側に
ずれて導出されていた未延伸フイルムFが右側にずれて
正常位置に復帰される。そして未延伸フイルムFが正常
位置に戻ったのが端部エアセンサ24で検出されると、
蛇行制御装置27により切換弁28を介して揺動シリン
ダ29が進展されて、ローラテーブル11と調整ロール
14F,14Rが正常位置に復帰される。
【0030】上記構成において、熱可塑性高分子化合物
材料を押出機1で加熱溶融して押出機1からダイ2を介
して押出し、表面温度が0〜25℃の冷却ロール3に巻
回されて急冷され未延伸フイルムFが形成される。この
未延伸フイルムFは、調湿装置4で導入ロール12から
第1〜第4ロール群A〜Dのガイドロール12u,12
dに案内されて約10分間温水槽11の20〜80℃の
温水に浸漬され、調整ロール14F,14Rを介して導
出される。そして、延伸機5により所定の延伸温度で縦
方向および横方向に同時に所定倍率、たとえば2.0〜
4.0倍に延伸され、さらに熱処理手段6により、熱固
定処理および熱弛緩処理、冷却処理を施した後、巻取り
機7に所定速度で巻き取られる。
【0031】上記実施の形態によれば、調湿装置4にお
いて、ガイドロール12u,12dを介して温水槽11
の温水中を走行する未延伸フイルムFの湿潤状態および
走行状態に応じて、ロール速度制御装置17により各ロ
ール群A〜Dのガイドロール12u,12dの回転速度
をそれぞれ調整することにより、各ガイドロール12
u,12dから未延伸フイルムFを適正な速度で走行さ
せて送り出すことができる。これにより、未延伸フイル
ムFの蛇行を防止できてしわの発生を未然に防止するこ
とができ、未延伸フイルムFの幅の変動も小さく、安定
したシー調湿が可能となる。また、調湿装置4で未延伸
フイルムFの吸湿速度に起因した挙動が近い4本のガイ
ドロール12u,12dを一群として5つのローラ群A
〜Dとし、ロール速度制御装置17により、これらロー
ラ群A〜Dごとに回転速度を調整できるので、ガイドロ
ール12u,12dを個別に速度調整するのに比較し
て、回転速度の制御が容易で、ガイドロール12u,1
2dを駆動するロール駆動モータ16A〜16Dも削減
でき、設備コストを低減することができる。
【0032】またロール速度制御装置17では、ガイド
ロール12u,12dの回転速度を、温水槽11におけ
る調湿で伸びる未延伸フィルムFに対して、温水槽11
の入口側の未延伸フィルムFの移動速度より、出口側の
移動速度が5mm/秒をオーバーしない範囲で制御する
ので、未延伸フィルムFが引っ張られ過ぎたり、緩みす
ぎて破断するのを未然に防止することができる。
【0033】さらに、端部エアセンサ24で未延伸フイ
ルムFの端部位置を検出し、この検出信号に基づいて蛇
行制御装置27により揺動シリンダ29を駆動して調整
ロール14F,14Rを揺動することにより、未延伸フ
イルムFの導出位置を修正することができる。したがっ
て、未延伸フイルムFの蛇行を防止してしわの発生を防
止することができる。
【0034】さらにまた、端部エアセンサ24を間接式
とし、接触子25bにより揺動リンク25を介して未延
伸フイルムFの端部に接触させ、揺動リンク25に設け
られた検出片25cを検出するようにしたので、未延伸
フイルムFに水分が含まれていても、水分により測定精
度が低下することもない。
【0035】なお、上記実施の形態では、フラット式同
時2軸延伸機5を使用したが、フラット式逐次2軸延伸
装置やチューブラ式同時2軸延伸機であってもよい。
【0036】
【発明の効果】以上に述べたごとく請求項1記載の発明
によれば、ガイドロールを介して温水槽の温水中を走行
する未延伸フイルムの湿潤状態および走行状態に応じ
て、速度調整手段により各ガイドロールの回転速度をそ
れぞれ調整することにより、各ガイドロールで未延伸フ
イルムを適正な速度で送ることができる。これにより、
未延伸フイルムの蛇行を防止できてしわの発生を未然に
防止でき、安定した調湿が可能となる。
【0037】また請求項2記載の発明によれば、ガイド
ロールを介して温水槽の温水中を走行する未延伸フイル
ムの湿潤状態および走行状態に応じて、速度調整手段に
より各ガイドロールの回転速度をロール群ごとにそれぞ
れ調整することにより、各部位で未延伸フイルムを適正
な速度で送り出すことができる。これにより、未延伸フ
イルムの蛇行を防止できてしわの発生を未然に防止で
き、安定した調湿が可能となる。また、未延伸フイルム
の吸湿速度差から挙動が接近する隣接する複数のガイド
ロールからなるローラ群ごとに速度調整機能を持たせる
ことにより、ガイドロール個別に速度調整するのに比較
して、回転速度の制御が容易で、ガイドロールの回転駆
動装置も削減でき、設備コストを低減することができ
る。
【0038】さらに請求項3記載の発明によれば、温水
槽での調湿により、未延伸フイルムが幅方向および送り
方向に伸びるが、ガイドロールにより送り出される未延
伸フイルムの入口の移動速度より、出口の移動速度が5
mm/秒を越えて速くなると、未延伸フイルムが引っ張
られ過ぎて幅が狭くなり破断するおそれがある。したが
って、速度調整手段により、入口と出口での速度差を5
mm/秒以内とすることにより、未延伸フイルムの破断
を未然に防止することができる。
【0039】さらにまた請求項4記載の発明によれば、
端部検出手段により未延伸フイルムの端部位置を検出
し、この検出信号に基づいて蛇行制御手段によりロール
揺動装置を駆動して調整ロールを揺動することにより、
未延伸フイルムの導出位置を修正することができる。し
たがって、未延伸フイルムの蛇行を防止することがで
き、安定した調湿が可能となる。
【0040】また請求項5記載の発明によれば、エアセ
ンサにより揺動リンクを介して間接的に未延伸フイルム
の端部を検出するようにしたので、未延伸フイルムに水
分が含まれていても、水分による誤動作がなく、高精度
で未延伸フイルムの端部位置を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る延伸フイルム製造設備の実施の形
態を示し、調湿装置の構成図である。
【図2】同調湿装置のロール群のロール駆動装置を示す
構成図である。
【図3】同調湿装置の導出ロール装置を示す平面図であ
る。
【図4】同調湿装置の導出ロール装置を示す背面図であ
る。
【図5】同調湿装置の端部エアセンサを示す構成図であ
る。
【図6】同延伸フイルム製造設備を示す全体構成図であ
る。
【符号の説明】
F 未延伸フイルム A〜D 第1〜第4ロール群 1 押出機 2 ダイ 3 冷却ドラム 4 調湿装置 5 延伸機 6 熱処理手段 7 巻取り機 11 温水槽 12u,12d ガイドロール 13 導入ロール 14F,14R 調整ロール 16A〜16D ロール駆動モータ 17 ロール速度制御装置 18A〜18D ロータリーエンコーダ 20 導出ロール装置 22 ローラテーブル 23 軸体 24 端部エアセンサ 25 揺動リンク 25b 接触子 25c 検出片 26 センサ部 27 蛇行制御装置 29 揺動シリンダ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】未延伸フイルムを温水槽に導入して所定時
    間温水に浸すことにより調湿し、延伸機に送り出す延伸
    フイルム製造設備の調湿装置であって、 温水槽に、温水中を案内する複数のガイドロールを設
    け、 前記ガイドロールを回転駆動するロール回転駆動装置を
    設けるとともに、各ガイドロールの回転速度をそれぞれ
    調整可能な速度調整手段を設けたことを特徴とする延伸
    フイルム製造設備の調湿装置。
  2. 【請求項2】未延伸フイルムを温水槽に導入して所定時
    間温水に浸すことにより調湿し、延伸機に送り出す延伸
    フイルム製造設備の調湿装置であって、 温水槽に、温水中を案内する複数のガイドロールを設
    け、 前記ガイドロールを、入口から出口にかけて複数本ごと
    に複数のロール群に区分けし、 前記ロール群ごとに、ガイドロールの回転速度をそれぞ
    れ調整可能な速度調整手段を設けたことを特徴とする延
    伸フイルム製造設備の調湿装置。
  3. 【請求項3】速度調整手段は、温水槽の出口の未延伸フ
    イルムの移動速度が、入口の移動速度より5mm/秒を
    越えない範囲でロール回転駆動装置を制御するように構
    成したことを特徴とする請求項1または2記載の延伸フ
    イルム製造設備の調湿装置。
  4. 【請求項4】未延伸フイルムを温水槽に導入して所定時
    間温水に浸すことにより調湿し、延伸機に送り出す延伸
    フイルム製造設備の調湿装置であって、 前記温水槽の出口に、ロール揺動装置により調整ロール
    をフイルム面に垂直な軸心周りに揺動可能な導出ロール
    手段を設け、 温水槽から導出された未延伸フイルムの端部を検出する
    端部検出装手段を設け、 前記端部検出手段の検出信号に基づいて導出ロール手段
    を操作して前記調整ロールの揺動により未延伸フイルム
    の導出位置を調整する蛇行制御手段とを配置したことを
    特徴とする延伸フイルム製造設備の調湿装置。
  5. 【請求項5】端部位置検出手段を、 入力端が未延伸フイルムの端部に当接される接触子を有
    するとともに出力端に検出片が取り付けられ未延伸フイ
    ルムの走行方向と平行な軸心周りに揺動自在に支持され
    た揺動リンクと、 該揺動リンクの検出片に吹き付けた検出エアのエア圧に
    より、前記揺動リンクを介して未延伸フイルム端部を検
    出可能なエアセンサ部とで構成したことを特徴とする請
    求項4記載の延伸フイルム製造設備の調湿装置。
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