JP2003071724A - 切断砥石 - Google Patents

切断砥石

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JP2003071724A
JP2003071724A JP2001263233A JP2001263233A JP2003071724A JP 2003071724 A JP2003071724 A JP 2003071724A JP 2001263233 A JP2001263233 A JP 2001263233A JP 2001263233 A JP2001263233 A JP 2001263233A JP 2003071724 A JP2003071724 A JP 2003071724A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 切断砥石が使用限界径に到達して廃棄される
容積が少なくなり、且つ反りの発生も少なくなる切断砥
石を提供する。 【解決手段】 取付穴12を有し、砥石部の使用限界よ
りも小さな外径を有する円形の金属製コア部14と、砥
粒と該砥粒を結合するための樹脂結合剤とを含んで金属
製コア部と同様の厚みを成し、金属製コア部の外周部に
接着剤等で固着された円環状のレジノイド砥石部16と
で切断砥石を形成し、砥石が消耗すればそれを除去する
ことにより、金属製コア部を再使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被削材を切断するため
に比較的小さな厚みを備えた円板状の切断砥石に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】L型鋼、I型鋼、H型鋼など鋼材やスラ
ブ、ビレットのような鋼片を切断するために比較的小さ
な厚みを備えた円板状の切断砥石が知られている。この
ような切断砥石は、一般に、内周側から外周側に至るま
で砥粒が樹脂結合材によって結合されたレジノイド砥石
組織により構成されており、外径が予め設定された限界
径に到達すると、新品に交換されるようになっている。
【0003】
【発明が解決すべき課題】ところで、上記切断砥石は、
その外径が当初の径の約2/3に設定された使用限界径
に到達すると廃棄されることから、切断砥石のうちの当
初の容積のたとえば40%程度が廃棄されるので、地球
環境に対する負荷は比較的大きなものであった。このよ
うな不都合は、鋼片などを切断するためのたとえば15
00mm程度の外径を有する大型切断砥石ほど顕著であ
る。
【0004】また、一般に、外径に比較して厚みが小さ
な円板状の切断砥石では、内外周および厚み方向におい
て密度を均一とすることが比較的困難であるために熟成
中の膨張や収縮の不均一となって反りが発生して歩留り
が十分に得られ難くなるという欠点があった。このよう
な不都合も、大型切断砥石となるほど顕著である。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、切断砥石が使用
限界径に到達して廃棄される容積が少なくなり、且つ反
りの発生も少なくなる切断砥石を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、被削材を切断するた
めに比較的小さな厚みを備えた円板状の切断砥石であっ
て、(a) 取付穴を有し、前記切断砥石の使用限界径より
も小さな外径を有する円形の金属製コア部と、(b) 砥粒
とその砥粒を相互に結合するための樹脂結合剤とを含ん
でその金属製コア部と同様の厚みを成し、その金属製コ
ア部の外周に固着された円環状のレジノイド砥石部と
を、含むことにある。
【0007】
【発明の効果】このようにすれば、円形の金属製コア部
とその外周にそれと同様の厚みの円環状のレジノイド砥
石部が固着されることにより切断砥石が構成されている
ことから、レジノイド砥石部が使用限界径まで使用され
ることにより消耗したその切断砥石を金属製コア部から
除去することによってその金属製コア部を再使用するこ
とができるので、使用済切断砥石の廃棄容積が少なくさ
れる。また、切断砥石の中央部が金属製コア部により構
成されていることから、全体がレジノイド砥石から構成
される切断砥石に比較して高強度となると同時にレジノ
イド砥石部が径方向に均一な密度となって製品の反りの
発生が少なくなるので、高い歩留りが得られる。また、
切断砥石が全体として高強度となる結果、切断作業中に
おける反りに起因する斜断が好適に解消される。
【0008】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記円板状の金
属製コア部と前記円環状のレジノイド砥石部とは、相互
に接着剤により接着される。さらに好ましくは、それら
金属製コア部と円環状のレジノイド砥石部との接着面
は、回転軸心に対して傾斜したテーパ面とされる。この
ようにすれば、回転軸心と平行な接着面を用いる場合に
比較して、接着面積が増加させられるので、相互に強固
に固着される。
【0009】また、好適には、前記円板状の金属製コア
部と前記円環状のレジノイド砥石部とは、相互に接着剤
により接着されるとともに、固定装置により相互に機械
的に固定されたものである。このようにすれば、レジノ
イド砥石部は、金属製コア部の外周に接着されるだけで
なく、固定装置によっても機械的にも固定されるので、
一層強固に固着される。
【0010】また、好適には、前記切断砥石は、760
〜1500mmの外径と、その外径の1/80〜1/1
50の厚みたとえば6〜15mmの厚みとを有するもの
である。このようにすれば、比較的大きなスラブやビレ
ットを切断できる比較的大径且つ円板状の大型切断砥石
が構成され得る。
【0011】また、好適には、前記金属製コア部は、前
記レジノイド砥石部の外径に対して、50〜70%の外
径を備えたものである。このようにすれば、金属製コア
部の再利用により使用済切断砥石の廃棄容積が少なくさ
れるとともに、全体がレジノイド砥石から構成される切
断砥石に比較して高強度となると同時に反りの発生が少
なくなるので、高い歩留りが得られる。
【0012】また、好適には、前記金属製コア部は、炭
素鋼板、アルミニウム合金板、鉄鋳物板のいずれかから
構成されたものである。このようにすれば、そのような
金属板材から構成される金属製コア部の厚みのばらつき
がなく、また、金属製コア部を設けない切断砥石に比較
して、レジノイド砥石部の均一性が向上するので全体と
して高品質な切断砥石が得られる。
【0013】また、好適には、前記レジノイド砥石は、
その樹脂結合剤と同系統の樹脂接着剤により金属製コア
部に接着されたものである。このようにすれば、レジノ
イド砥石部の金属性コア部に対する接着強度が一層高め
られ、切断砥石の耐久性が高められる。
【0014】また、好適には、前記金属製コア部は、そ
の外周に固着されたレジノイド砥石部よりも厚み寸法が
所定値だけ小さくされる。このようにすれば、被削材の
切断時における切断砥石の回転抵抗すなわち切削抵抗が
小さくなるので、発熱が軽減されるとともに耐久性が高
められる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は切断砥石10の一部を切り欠いて
示す正面図であり、図2はその切断砥石10の要部断面
図であり、図3はその切断砥石10の製造工程を説明す
る図である。なお、図2の断面図においては、理解を容
易とするために縦横比が変更されており、厚み方向の倍
率が径方向に比較して大きくされている。
【0016】上記切断砥石10は、取付穴12を有し、
その切断砥石10の使用限界径たとえば製品径の50〜
70%の外径を有する円板形の金属製コア部14と、砥
粒と該砥粒を相互に結合するための樹脂結合剤とを含ん
でその金属製コア部14と同様の厚みに成形され、且つ
その金属製コア部14の外周に固着された円環板状のレ
ジノイド砥石部16とを備え、全体として円板状を成し
ている。レジノイド砥石部16は金属製コア部14と同
様の厚みではあるが、金属製コア部14がレジノイド砥
石部16よりも所定値だけ小さくなるようにわずかに相
違させられていてもよい。
【0017】上記レジノイド砥石部16は、金属製コア
部14の外周に対してたとえばエポキシ樹脂接着剤など
の所定の接着剤により接着されるだけでなく、固定装置
18によって機械的にも固定されている。この固定装置
18は、金属製コア部14の外周面のうちの厚み方向の
一端部から外周側へ一体的に突設された固定フランジ部
20と、その金属製コア部14の外周面のうちの厚み方
向の他端部に嵌め付けられたリング状のフランジ部材2
2と、それら固定フランジ部20およびフランジ部材2
2に両端部が固定された複数本の固定ピン24とから構
成されている。それら複数本のピン24が固定フランジ
部20とフランジ部材22との間に挟み込まれたレジノ
イド砥石部16の内周部を厚み方向に貫通させられてい
ることにより、レジノイド砥石部16が金属製コア部1
4の外周部に機械的に固定されている。
【0018】上記金属製コア部14は、炭素鋼板、アル
ミニウム合金板、鉄鋳物板のいずれかの板材から打ち抜
き、プレスなどを用いて円板状に構成されたものであ
り、レジノイド砥石部16の外径の50〜70%の外径
を備えている。また、上記レジノイド砥石部16は、通
常のレジノイド砥石と同様の製造工程に従って、溶融ア
ルミナ砥粒、炭化珪素砥粒などの一般砥粒がレジンボン
ドとして機能する熱硬化性樹脂たとえばフェノール樹脂
またはエポキシ樹脂によって結合されたものである。こ
のレジノイド砥石部16は、比較的厚みが小さくて強度
が得られ難いため、その補強のためにガラス繊維網、カ
ーボン繊維網などの補強材26が厚み方向の中央部に埋
設されている。
【0019】以上のようにして構成された切断砥石10
は、たとえば760〜1500mmφの外径と、その外
径の1/80〜1/150の厚み寸法たとえば6〜15
mm程度の厚み寸法とを有する所謂大型切断砥石であ
り、たとえばL型鋼、I型鋼、H型鋼など鋼材やスラ
ブ、ビレットのような鋼片を切断するために、その被削
材の長手方向に対して平行な回転軸心Cまわりに回転駆
動された状態で、その被削材の長手方向に対して直交す
る方向へ移動させられる。予め設定された使用限界径に
到達して廃棄された切断砥石10は、金属製コア部14
の外周に残ったレジノイド砥石部16を除去してその金
属製コア部14を回収するための回収処理が行われる。
先ず、加熱処理されることによりレジノイド砥石部16
の樹脂結合剤が分解されてその結合力を弱められ、次い
で除去処理されることにより金属製コア部14の外周に
残ったレジノイド砥石部16が振動や打撃などの機械的
刺激を用いて剥離され、仕上げ処理により表面仕上げが
行われることにより金属製コア部14が回収されるとと
もに、剥離されたレジノイド砥石部16が廃棄される。
このレジノイド砥石部16の廃棄量は金属製コア部14
を用いない切断砥石に比較して大幅に減少させられる。
また、回収された金属製コア部14は、切断砥石10の
製造工程(図3の工程P2)において再使用される。
【0020】上記切断砥石10は、図3の工程図に示す
工程を経て製造される。図3において、工程P1では、
金属製コア部14側のレジノイド砥石部16と接着させ
られる接着面すなわち外周面やフランジ部20の外周面
および側面とフランジ部材22の外周面および側面に、
レジノイド砥石部16のレジンボンドと同系統の樹脂か
らなる接着剤たとえばフェノール樹脂接着剤が塗布され
るとともに乾燥される。工程P2では、使用済み切断砥
石の焼成などによって回収された金属製コア部14が図
示しない成形金型内にセットされる。この成形金型は、
定盤上に載置される円筒状の外型と、その内側に嵌め入
れられる下型および押(上)型と、それら下型および押
型をプレス方向の移動可能に位置決めするためにそれら
の中央穴に嵌め入れられる中子とを備えているので、上
記金属製コア部14は、その取付穴12内に上記中子が
嵌め入れられた状態で下型上にセットされる。次の工程
P3では、砥石原料が上記成形金型内に必要量の半分だ
け充填される。この砥石原料は、砥粒、フェノール樹脂
粉体、液状フェノール樹脂、充填剤などが混練されたも
のである。次いで、工程P4において、ガラス繊維網、
カーボン繊維網などの補強材26が上記砥石原料上に載
置された後、工程P5において残りの砥石原料がその補
強材26上に載置されて成形金型内に充填される。次い
で、フェノール樹脂接着剤が塗布されたフランジ部材2
2が、工程P6において金属製コア部14と嵌合するよ
うに成形金型内にセットされた後、工程P7において所
定のプレス装置を用いて上記押し型に荷重が負荷される
プレスが行われる。これにより、上記砥石原料が押し固
められて切断砥石10と同様の形状の成形品が得られ
る。このようにして得られた成形品は、成形金型から脱
型された後、工程P8において200℃程度の温度で熟
成されることにより、接着面に予め塗布されたフェノー
ル樹脂接着剤およびレジノイド砥石部16が硬化させら
れる。続いて、工程P9においてドリルにて下穴が形成
され、工程P10においてその穴に固定ピン24が差し
入れられた状態で固定される。この固定ピン(固定ボル
ト)24は螺合により固定されてもよいし、圧入、かし
めなどにより固定されてもよい。そして、図示しない工
程において検査され、検査合格のものが出荷される。
【0021】次に、本発明の他の実施例の切断砥石30
を説明する。なお、以下の説明において前述の実施例と
共通する部分は同一の符号を付して説明を省略する。図
4は、本発明の他の実施例の切断砥石30の一部を切り
欠いて示す正面図であり、図5はその切断砥石30の要
部断面図である。図5も理解を容易とするためにその縦
横比が変更されているが、図2と同じではない。
【0022】図4および図5において、切断砥石30の
金属製コア部14の外周面すなわち接着面32は、回転
軸心Cに対してたとえば45°程度に傾斜したテーパ面
に形成されており、その接着面32にレジノイド砥石部
16の内周面が接着されている。上記金属製コア部14
の厚みHC は、レジノイド砥石部16の厚みHA と略同
様ではあるがわずかにたとえば1乃至2mm程度小さく
設定されている。
【0023】図6は、上記切断砥石30に用いられる金
属製コア部14の他の例を示している。この場合の金属
製コア部14の外周面すなわち接着面32は、全体とし
ては図4および図5に示す例と同様に約45°程度に傾
斜したテーパ面に形成されているが、接着面積を一層増
加させるために、1乃至2mm程度の高さの細かな階段
状に形成されている。
【0024】図7は、上記切断砥石30の製造工程を説
明する図である。工程P11では、金属製コア部14側
のレジノイド砥石部16と接着させられる外周面すなわ
ち接着面32にレジノイド砥石部16のレジンボンドと
同系統の樹脂からなる接着剤たとえばフェノール樹脂接
着剤が塗布されるとともに乾燥される。工程P12で
は、使用済み切断砥石の焼成などによって回収された金
属製コア部14が図示しない成形金型内にセットされ
る。この成形金型は、定盤上に載置される円筒状の外型
と、その内側に嵌め入れられる下型および押(上)型
と、それら下型および押型をプレス方向の移動可能に位
置決めするためにそれらの中央穴に嵌め入れられる中子
とを備えているので、上記金属製コア部14は、その取
付穴12内に上記中子が嵌め入れられた状態で下型上に
セットされる。次の工程P13では、砥石原料が上記成
形金型内に必要量の半分だけ充填される。この砥石原料
は、砥粒、フェノール樹脂粉体、液状フェノール樹脂、
充填剤などが混練されたものである。次いで、工程P1
4において、ガラス繊維網、カーボン繊維網などの補強
材26が上記砥石原料上に載置された後、工程P15に
おいて残りの砥石原料がその補強材26上に載置されて
成形金型内に充填される。次いで、フェノール樹脂接着
剤が塗布されたフランジ部材22が、工程P16におい
て金属製コア部14と嵌合するように成形金型内にセッ
トされた後、所定のプレス装置を用いて上記押し型に荷
重が負荷されるプレスが行われる。これにより、上記砥
石原料が押し固められて切断砥石30と同様の形状の成
形品が得られる。このようにして得られた成形品は、成
形金型から脱型された後、工程P17において200℃
程度の温度で熟成されることにより、接着面に予め塗布
されたフェノール樹脂接着剤およびレジノイド砥石部1
6が硬化させられる。続いて、工程P18において検査
され、検査合格のものが出荷される。
【0025】本実施例の切断砥石30は、レジノイド砥
石部16が金属製コア部14のテーパ面状の接着面32
において接着されることにより、固定装置18を設けな
くても十分に大きな接着強度が得られるとともに、金属
製コア部14を回収するときには、加熱後にわずかなス
トロークで金属製コア部14を抜くだけで容易に金属製
コア部14をその外周のレジノイド砥石部16から分離
される。
【0026】以下、本発明者等が行った実験例を以下に
説明する。
【0027】(実験例1)試験砥石1の仕様に示す外形
1500mmφ×厚み15mm×穴径203.2mmφ
の大型切断砥石を図3に示す工程を経て図1および図2
に示すように作成し、破壊試験条件1に示す条件に従っ
て破壊試験を行ったところ、3回の破壊試験においても
破壊が発生せず、労働安全法の基準をクリアした。ま
た、ユーザにおける切断作業において斜断がなく良好な
切断面が得られた。なお、レジノイド砥石部の明細にお
いて、FAはフライヤブル(偏平)アランダム砥粒を示
し、24は砥粒の番数を示し、Sは結合度を示し、10
は組成を示し、BCCYはフェノール樹脂ボンドを示し
ている。
【0028】試験砥石1の仕様 ・金属製コア部の外径:900mm ・挟み込み長さ: 50mm ・固定ボルト: 24本 ・レジノイド砥石部の明細:FA24S10BCCY ・ガラス繊維補強材: 外径1500mm×内径800
mm、3枚破壊試験条件1 ・実用周速である4800m/minの2倍の周速で回
転(n=3)
【0029】(実験例2)試験砥石2の仕様に示す外形
860mmφ×厚み7mm×穴径50.8mmφの大型
切断砥石を図7に示す工程を経て図4および図6に示す
ように作成し、破壊試験条件2に示す条件に従って破壊
試験を行ったところ破壊が発生せず、労働安全法の基準
をクリアした。また、ユーザにおける切断作業において
斜断がなく良好な切断面が得られた。
【0030】試験砥石2の仕様 ・金属製コア部の外径:500mm ・テーパの径方向寸法: 10mm ・レジノイド砥石部の明細:A20O10BCCY ・ガラス繊維補強材: 外径860mm×内径400m
m、1枚破壊試験条件2 ・実用周速である3800m/minの2倍の周速で回
【0031】上述のように、本実施例の切断砥石10、
30によれば、円形の金属製コア部14とその外周にそ
れと同様の厚みの円環状のレジノイド砥石部16が固着
されることにより切断砥石が構成されていることから、
切断砥石10が使用限界径まで使用されることにより消
耗したレジノイド砥石部16を金属製コア部14から熱
処理を用いて除去することによってその金属製コア部1
4を再使用することができるので、使用済切断砥石の廃
棄容積が少なくされる。また、切断砥石10、30の中
央部が従来の切断砥石の中央部に比較して数倍以上の引
っ張り強度を有する金属製コア部14により構成されて
いることから、全体が高強度となると同時にレジノイド
砥石部16が径方向寸法が短くなって均一な密度とな
り、製品の反りの発生が少なくなるので、高い歩留りが
得られる。また、全体として切断砥石10が高強度とな
る結果、切断作業中における反りに起因する斜断が好適
に解消される。
【0032】また、本実施例の切断砥石10によれば、
円板状の金属製コア部14と円環状のレジノイド砥石部
16とを、相互に機械的に固定する固定装置18が含ま
れていることから、レジノイド砥石部16は、金属製コ
ア部14の外周に接着されるだけでなく、固定装置18
によって機械的にも固定されるので、レジノイド砥石部
16が一層強固に固着され、耐破壊性が高められる。
【0033】また、本実施例の切断砥石30によれば、
円環状のレジノイド砥石部16が円板状の金属製コア部
14のテーパ面状の接着面32において接着されること
により大きな接着面積が得られて、固定装置18を設け
なくても十分に大きな接着強度が得られるので、レジノ
イド砥石部16が一層強固に固着され、耐破壊性が高め
られる。また、金属製コア部14を回収するときには、
加熱後にわずかなストロークで金属製コア部14を抜く
だけで容易に金属製コア部14をその外周のレジノイド
砥石部16から分離される利点がある。
【0034】また、本実施例の切断砥石10、30は、
760〜1500mmの外径と、その外径の1/80〜
1/150の厚みたとえば6〜15mmの厚みとを有す
るものであることから、比較的大きなビレットやスラブ
などを切断できる比較的大径且つ円板状の大型切断砥石
が構成され得る。
【0035】また、本実施例の切断砥石10、30で
は、金属製コア部14が、レジノイド砥石部16の外径
に対して、50〜70%の外径を備えたものであること
から、金属製コア部14の再利用により使用済切断砥石
の廃棄容積が少なくされるとともに、全体がレジノイド
砥石から構成される切断砥石に比較して高強度となると
同時に反りの発生が少なるので、高い歩留りが得られ
る。
【0036】また、本実施例の切断砥石10、30で
は、金属製コア部14が、炭素鋼板、アルミニウム合金
板、鉄鋳物板のいずれかから構成されたものであること
から、そのような金属板材から構成される金属製コア部
14の厚みのばらつきがなく、高品質な切断砥石10、
30となる。
【0037】また、本実施例の切断砥石10、30で
は、レジノイド砥石部16は、そのレジンボンド(樹脂
結合剤)と同系統の樹脂接着剤を用いて金属製コア部1
4に接着されているので、一層高強度で固着され、切断
砥石10、30の耐久性が高められる利点がある。
【0038】また、本実施例の切断砥石10、30にお
いて、金属製コア部14が炭素鋼から構成される場合
は、その金属製コア部14の熱膨張率(α=10×10
-6)とレジノイド砥石部16の熱膨張率(α=12〜1
3×10-6)とが近似するので、一層高強度で固着さ
れ、切断砥石10、30の耐久性が高められる利点があ
る。
【0039】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0040】たとえば、前述の実施例では、金属製コア
部14の外周に固着された円環状のレジノイド砥石部1
6は、その金属製コア部14と同様の厚みに成形されて
いるが、金属製コア部14の厚みとレジノイド砥石部1
6の厚みとはある程度の差があっても差し支えない。た
だし、金属製コア部14の厚みがレジノイド砥石部16
の厚みよりもやや小さい場合には、被削材切断時の回転
抵抗すなわち側面摩擦抵抗を低下させる点において有利
である。
【0041】また、前述の実施例の固定装置18は、種
々の変形が加えられ得るものであり、たとえば金属製コ
ア部14の外周面に嵌め付けられているフランジ部材2
2を周方向において複数個に分割し、分割された部分毎
にアリ溝などにより径方向の移動不能に係合させられる
ようにされてもよい。
【0042】また、前述の実施例のレジノイド砥石部1
6は、厚み方向の中間部にガラス繊維網などの補強材2
6が埋設されたものであったが、その補強材26が設け
られていなくてもよいし、複数層設けられていてもよ
い。また、レジノイド砥石部16は、単一の砥粒が均一
に結合されたものであったが、たとえば厚み方向におい
て複数種類の砥粒が積層されるものであってもよいし、
砥粒自身にコーティングが施されたものであってもよ
い。
【0043】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の切断砥石を示す一部を切り
欠いて示す正面図である。
【図2】図1の実施例の要部を拡大して示す断面図であ
って、厚み方向の寸法が径方向に比較して拡大されてい
る。
【図3】図1および図2の実施例を製造するためのの製
造工程を説明するプロセスチャートである。
【図4】本発明の他の実施例の切断砥石を示す一部を切
り欠いて示す正面図である。
【図5】図4の実施例の要部を拡大して示す断面図であ
って、厚み方向の寸法が径方向に比較して拡大されてい
る。
【図6】図4および図5の金属製コア部の他の例を、一
部を切り欠いて説明する図である。
【図7】図4および図5の実施例の切断砥石を製造する
ためのの製造工程を説明するプロセスチャートである。
【符号の説明】
10:切断砥石 12:取付穴 14:金属製コア部 16:レジノイド砥石部 18:固定装置 30:切断砥石 32:接着面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 健二 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内 Fターム(参考) 3C063 AA02 AB03 BA03 BA12 BB03 BB04 BC03 BG01 BG07 BH06 BH07 BH09 EE31 FF11 FF23 FF30

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被削材を切断するために比較的小さな厚
    みを備えた円板状の切断砥石であって、 取付穴を有し、前記切断砥石の使用限界径よりも小さな
    外径を有する円形の金属製コア部と、 砥粒と該砥粒を相互に結合するための樹脂結合剤とを含
    んで該金属製コア部と同様の厚みを成し、該金属製コア
    部の外周に固着された円環状のレジノイド砥石部とを、
    含むことを特徴とする切断砥石。
  2. 【請求項2】 前記円板状の金属製コア部と前記円環状
    のレジノイド砥石部とは、相互に接着剤により接着され
    るとともに、それら金属製コア部と円環状のレジノイド
    砥石部との接着面は、回転軸心に対して傾斜したテーパ
    面とされたものである請求項1の切断砥石。
  3. 【請求項3】 前記円板状の金属製コア部と前記円環状
    のレジノイド砥石部とは、相互に接着剤により接着され
    るとともに、固定装置により相互に機械的に固定された
    ものである請求項1の切断砥石。
  4. 【請求項4】 760〜1500mmの外径と、該外径
    の1/80〜1/150の厚みとを有するものである請
    求項1乃至3のいずれかの切断砥石。
  5. 【請求項5】 前記金属製コア部は、前記砥石部の外径
    に対して、50〜70%の外径を備えたものである請求
    項1乃至4のいずれかの切断砥石。
  6. 【請求項6】 前記金属製コア部は、炭素鋼板、アルミ
    ニウム合金板、鉄鋳物板のいずれかから構成されたもの
    である請求項1乃至5のいずれかの切断砥石。
  7. 【請求項7】 前記金属製コア部は、その外周に固着さ
    れたレジノイド砥石部よりも厚み寸法が所定値だけ小さ
    くされたものである請求項1乃至6のいずれかの切断砥
    石。
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JP2011148083A (ja) * 2009-12-22 2011-08-04 Nittetsu Corrosion Prevention Co Ltd 回転研削工具およびその製造方法

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