JP4188734B2 - レジノイド砥石 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、研削加工に関与する砥石部の内周側に金属製コア部を有する比較的薄手且つ大径のレジノイド砥石の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
多数の砥粒が合成樹脂結合剤により相互に結合して形成された円環状の砥石部と、その砥石部の内周側に固設された金属製のコア部とを備え、そのコア部が研削機械の回転主軸に把持固定されて軸心まわりに回転させられながら被削材に摺接されることにより、その被削材に研削加工や切断加工を施すレジノイド砥石が知られている。斯かる二重構造のレジノイド砥石は、上記コア部に相当する部分が上記砥石部と同じ砥石組織で一体に形成されたレジノイド砥石と比較して砥粒等の材料が少なくて済むことに加え、長時間の切断加工(研削加工)により外径が小さくなり使用に適さなくなったレジノイド砥石を回収し、分離したコア部を新たなレジノイド砥石の材料として再利用することができるという利点がある。
【0003】
ところで、砥石は大径化するにつれて必然的に重量が増大し、持ち運び等の取り扱いが困難になるという弊害が生じる。そこで、斯かる弊害を解消するために、砥石を軽量化するための様々な提案が為されている。例えば、特許文献1に記載された砥石がそれである。この砥石によれば、専ら研削加工に関与する砥石部と、研削機械の回転主軸に取り付けられるためのフランジ部とが別体として形成されており、それら砥石部及びフランジ部がボルト等により一体的に固定されて研削加工に使用される一方、砥石部及びフランジ部を分離することでそれらの重量が相対的に軽量となり容易に取り扱うことができる。
【0004】
【特許文献1】
特開昭58−66669号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した大径化による重量の増大は、研削加工に関与する砥石部の内周側に金属製コア部を有する砥石において顕著である。例えば、I型鋼、L型鋼、或いはH型鋼等の鋼材や、スラブ或いはビレット等の鋼片を切断するために使用される比較的薄手且つ大径のレジノイド砥石であって、例えば1500mmφ程度の外径を有する金属製コア部を有するレジノイド砥石の重量は、そのコア部に相当する部分がレジノイド砥石組織で一体に形成されたレジノイド砥石と比較して2倍以上となる。しかし、斯かる比較的薄手且つ大径のレジノイド砥石において、砥石部を直接ボルト等でフランジに固定するのは安全性に問題があり、実用に適さなかった。
【0006】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、安全性が高く取り扱いが容易な比較的薄手且つ大径のレジノイド砥石を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
斯かる目的を達成するために、本発明の要旨とするところは、多数の砥粒が合成樹脂結合剤により相互に結合して形成された円環状の砥石部と、その砥石部の内周側に設けられた金属製のコア部とから成るレジノイド砥石であって、そのコア部は、前記砥石部の内周側に固設された外周部と、その外周部の内周側に着脱可能に取り付けられる内周部とから成り、前記外周部の外周面は、その外周部の底面に対して非垂直を成すテーパ面であり、且つ前記外周面には前記外周部と同心円状にその底面に垂直な方向に掘り下げられた複数本の溝部が形成されたものであることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の効果】
このようにすれば、前記コア部は、前記砥石部の内周側に固設された外周部と、その外周部の内周側に着脱可能に取り付けられる内周部とから成る分割組立構造を有するものであることから、前記外周部及び内周部を相互に固定することで使用に際しての安全性を確保できると共に、前記外周部及び内周部を分離することでそれらの重量が相対的に軽量となり容易に持ち運び等することができる。また、前記外周部の外周面は、その外周部の底面に対して非垂直を成すテーパ面であり、且つ前記外周面には前記外周部と同心円状にその底面に垂直な方向に掘り下げられた複数本の溝部が形成されたものであることから、前記砥石部及び外周部の境界面の面積すなわち接着面積が大きくなり接着力が高められ、使用に際しての更なる安全性を確保できるという利点がある。すなわち、安全性が高く取り扱いが容易な比較的薄手且つ大径のレジノイド砥石を提供することができる。
【0009】
【発明の他の態様】
ここで、好適には、前記外周部及び内周部は、互いに異なる比重を有する金属材料により形成されたものである。このようにすれば、前記外周部及び内周部のうち何れか一方を比較的比重の軽い金属材料により形成することで、前記レジノイド砥石の取り扱いが更に容易になるという利点がある。
【0010】
また、好適には、前記内周部は、所定の研削機械の回転主軸に直接的に把持固定されるものである。このようにすれば、前記レジノイド砥石を所定の研削機械の回転主軸に取り付けるためのフランジが不要となるという利点がある。
【0011】
また、好適には、前記外周部及び内周部は、複数本の螺子により相互に固定されるものである。このようにすれば、実用的な態様の分割組立構造を有するレジノイド砥石を提供できるという利点がある。
【0013】
また、好適には、前記砥石部は、前記外周部の外周側に一体成形されたものである。このようにすれば、前記砥石部及び外周部の接着力が高められ、使用に際しての更なる安全性を確保できるという利点がある。
【0014】
また、好適には、前記レジノイド砥石は、専ら被削材の切断加工に用いられるものである。このようにすれば、安全性が高く取り扱いが容易な比較的大径の切断加工用レジノイド砥石を提供することができるという利点がある。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明に用いる図面に関して、各部の寸法比等は必ずしも正確には描かれていない。
【0016】
図1は、本発明の一実施例であるレジノイド砥石10を示す平面図であり、図2は、図1のII−II視断面図である。このレジノイド砥石10は、例えば、I型鋼、L型鋼、或いはH型鋼等の鋼材や、スラブ或いはビレット等の鋼片を切断するために使用される切断砥石であり、660乃至1500mmφの外径寸法とその外径寸法の1/80乃至1/50の厚み寸法を備えて比較的薄手且つ大径に形成されている。一例として、外径725mmφ×内径203.2mmφ×厚み13.5mmt程度の寸法を備えている。
【0017】
上記レジノイド砥石10は、多数の砥粒が合成樹脂結合剤により相互に結合して形成された円環状の砥石部12と、その砥石部12の内周側に設けられた金属製のコア部14とから構成されている。そのコア部14は、上記砥石部12の内周側に固設された外周部16と、その外周部16の内周側に着脱可能に取り付けられる内周部18とから成る分割組立構造を有する。上記砥石部12は、平均粒径250乃至1700μm程度のシリカ或いはアルミナ等の一般砥粒、又はCBN或いはダイヤモンド等の超砥粒が、フェノール樹脂等の合成樹脂結合剤により相互に結合されて形成されたレジノイド砥石組織から成るものであり、そのレジノイド砥石組織は、砥粒の体積割合が20乃至55%、合成樹脂結合剤の体積割合が10乃至30%程度、気孔の体積割合が10乃至50%程度とされている。
【0018】
上記外周部16は、上記砥石部12を構成するレジノイド砥石組織の熱膨張係数α(例えば10×10−6程度)に対し、α−5×10−6乃至α−5×10−6の範囲内の熱膨張係数を有するスチール等の金属材料により形成されるのが好ましい。これは、切断加工(研削加工)時の温度上昇に際して上記砥石部12と外周部16との間に生じる応力を可及的に小さくするためである。一方、上記内周部18は、上記外周部16の材料よりも比重が軽い例えばアルミニウム合金等の金属材料により形成されるのが好ましい。アルミニウム合金の熱膨張係数は、23×10−6程度であり、α−5×10−6乃至α−5×10−6の範囲外であるが、上記内周部18は、上記砥石部12に直接固設されるものではないことから、熱膨張係数の制約なしに比較的比重の軽い金属材料を選択することができる。
【0019】
前記外周部16は、外径530mmφ×内径400mmφ×厚み13.5mmt程度の寸法を備えており、その内周面から内周側に突出する形で突出部20が設けられている。また、その突出部20には、複数(図では12個)の螺子穴22がその厚み方向に貫通して形成されている。また、前記内周部18は、外径400mmφ×内径203.2mmφ×厚み12mmt程度の寸法を備えており、その外周側には上記突出部20と嵌め合わされるための環状の切欠部24が形成されている。この切欠部24における上記突出部20の螺子穴22に対応する部分には貫通穴26が設けられており、上記外周部16の突出部20と内周部18の切欠部24とが嵌め合わされた状態で、複数(図では12本)のボルト(螺子)28が上記貫通穴26に挿入されて上記螺子穴22に螺合させられることにより、前記外周部16及び内周部18が相互に固定される。前記内周部18の厚み寸法は、前記外周部16の厚み寸法と比較して所定値だけ薄く形成されているが、これは切断加工(研削加工)に際してレジノイド砥石10の回転抵抗すなわち切断抵抗を低減することを意図した構成である。
【0020】
図2に示すように、前記砥石部12と外周部16との境界面すなわち前記外周部16の外周面30は、その外周部16の底面32に対して例えば10°乃至50°程度の非垂直の角度を成すテーパ面である。また、上記外周面30には、前記外周部16と同心円状にその底面32に垂直な方向に掘り下げられた1乃至5mmの深さ寸法及び1乃至5mmの幅寸法を備えた3乃至5本(図では3本)の溝部34が形成されている。このように構成された外周面30の表面積は、前記外周部16の底面32に対して垂直を成し且つ溝部34が設けられていない円筒面の表面積と比較して1.2倍程度となる。
【0021】
図3は、前記レジノイド砥石10の製造工程の一例を示す工程図である。先ず、予備混合工程P1において、例えばフェノール樹脂等の合成樹脂結合剤粉末と所定の無機充填材等とが混合されて所謂ボンド粉が調合される。次に、撹拌混合工程P2において、上記予備混合工程P1において調合されたボンド粉と砥粒及び液状フェノール樹脂等の合成樹脂結合剤とが撹拌混合されて所謂杯土が調合される。この予備混合工程P1及び撹拌混合工程P2においては、前述した体積比を有するレジノイド砥石組織が形成されるように、各材料の調合比が予め定められている。次に、成形工程P3において、予め形成された前記コア部14の外周部16(或いは前記外周部16及び内周部18)が所定の成形型内に設置され、上記撹拌混合工程P2により調合された杯土がその成形型内に供給されて加圧成形される。この成形工程P3において、好適には、前記砥石部12及び外周部16の接着力を高めるために、上記成形型内に配置される前に前記外周部16の外周面30に明和化成(株)製液状フェノール樹脂MWB−5101等の接着剤が塗布される。そして、熟成工程P4において、上記ボンド粉の種類に応じて定められる温度にて熟成硬化させられることにより、前記外周部16の外周側に前記砥石部12が一体成形された後、予め形成された前記コア部14の内周部18が複数本のボルト28により前記外周部16と相互に固定されることにより、前記レジノイド砥石10が製造される。
【0022】
[実験例]
以下、本発明の効果を検証するために本発明者が行った試験について説明する。本試験では、実施例試料として、平均粒径1000μm程度のジルコニア砥粒を43%程度、フェノール樹脂である合成樹脂結合剤を20%程度、気孔を37%程度の体積割合で含むレジノイド砥石組織から成る砥石部12と前述した分割組立構造を有するコア部14とから成る外径725mmφ×内径203.2mmφ×厚み13.5mmt程度の寸法を備えたレジノイド砥石10を準備した。また、比較例試料1として、図4に示すように、実施例試料と同様に構成された砥石部12とスチール製の一体型コア部38とから成るレジノイド砥石36を、比較例試料2として、図5に示すように、全体が実施例試料の砥石部12と同様のレジノイド砥石組織から成り、強度を確保するためにグラスクロス(グラスファイバで織った布)42が厚み方向に均等の間隔で3枚埋設されると共に、比較的小径のグラスクロス42が両底面における研削加工に関与しない内周側に貼り付けられたレジノイド砥石40を準備した。それら比較例であるレジノイド砥石36及び40は、何れも実施例試料と同様に外径725mmφ×内径203.2mmφ×厚み13.5mmt程度の寸法を備えて形成されたものである。
【0023】
ここで、実施例試料のコア部14の重量は内外周部合わせて7.6kg程度、レジノイド砥石10の重量は15.8kg程度であった。また、比較例試料1のコア部38の重量は16.4kg程度、レジノイド砥石36の重量は24.6kg程度であり、比較例試料2のレジノイド砥石40の重量は14.2kg程度であった。実施例試料のレジノイド砥石10の重量は、比較例試料1のレジノイド砥石36と比較して明らかに軽いが、比較例試料2のレジノイド砥石40より若干重い。しかし、前記内周部18を取り外した残りの部分すなわち前記砥石部12及び外周部16の重量は12.8kg程度でありレジノイド砥石40と比較しても軽くなる。これは、本実施例のレジノイド砥石10が分割組立構造を有することにより取り扱いが容易であることを示している。
【0024】
本試験では、先ず、実施例試料、比較例試料1、及び比較例試料2の回転破壊試験を行った。その結果を次の表1に示す。
【0025】
Figure 0004188734
【0026】
表1の試験結果から、実施例試料のレジノイド砥石10は、従来技術である比較例試料1及び2のレジノイド砥石36及び40と比較して1.03倍の強度を示すことが確認された。前記レジノイド砥石10の使用周速度は80m/sである。表1の安全率は、破壊周速度を使用周速度で除した値を示しており、通常は2.0倍以上の値が要求されるが、実施例試料のレジノイド砥石10は十分にそれを満たしており、安全性に問題がないことが確認された。
【0027】
次に、実施例試料、比較例試料1、及び比較例試料2を用いて、例えば図6に示すように、所定の鋼片(ビレット)44の切断性能評価試験を行った。加工条件及び試験結果を次の表2に示す。なお、この試験結果において、「砥石摩耗量」は加工による砥石の減少重量を、「被削材研削量」は鋼片44の加工による減少重量を、「研削比」は被削材研削量を砥石摩耗量で除した値をそれぞれ示しており、何れも比較例試料2を100とした場合の相対値である。また、切断研削方式は、何れも定加重切断である。
【0028】
[表2]
[加工条件]
研削機械:ノリタケ切断試験テストマシン
被削材材質:SUS430ビレット
被削材寸法:130×130×2600(mm)
砥石周速度:80(m/s)
カット数:10カット
Figure 0004188734
【0029】
表2の試験結果から、実施例試料のレジノイド砥石10は、従来技術である比較例試料2のレジノイド砥石40と比較して49%増しの研削比を示すことが分かる。これは、実施例試料のレジノイド砥石10には補強のためのグラスクロス42が埋設されていないため、その結果として切れ味がよくなったことに加え、コア部14が金属材料により形成されていることから、切断加工に際して砥石が弾性により逃げることなく被削材研削量が増加したためであると考えられる。実施例試料のレジノイド砥石10は、従来技術である比較例試料1のレジノイド砥石36と比較しても2%増しの研削比を示している。すなわち、本発明のレジノイド砥石は、従来技術であるレジノイド砥石と同等或いはそれ以上の研削性能を示すことが確認された。
【0030】
このように、本実施例によれば、前記コア部14は、前記砥石部12の内周側に固設された外周部16と、その外周部16の内周側に着脱可能に取り付けられる内周部18とから成る分割組立構造を有するものであることから、前記外周部16及び内周部18を相互に固定することで使用に際しての安全性を確保できると共に、前記外周部16及び内周部18を分離することでそれらの重量が相対的に軽量となり容易に持ち運び等することができる。すなわち、安全性が高く取り扱いが容易な比較的薄手且つ大径のレジノイド砥石10を提供することができる。
【0031】
また、前記外周部16及び内周部18は、互いに異なる比重を有する金属材料により形成されたものであるため、前記外周部16及び内周部18のうち何れか一方を比較的比重の軽い金属材料により形成することで、前記レジノイド砥石10の取り扱いが更に容易になるという利点がある。
【0032】
また、前記外周部16及び内周部18は、複数本のボルト28により相互に固定されるものであるため、実用的な態様の分割組立構造を有するレジノイド砥石10を提供できるという利点がある。
【0033】
また、前記外周部16の外周面30は、その外周部16の底面32に対して非垂直を成すテーパ面であり、且つ前記外周部16と同心円状にその底面32に垂直な方向に掘り下げられた複数本の溝部34が形成されたものであるため、前記砥石部12及び外周部16の境界面の面積すなわち接着面積が大きくなり接着力が高められ、使用に際しての更なる安全性を確保できるという利点がある。
【0034】
また、前記砥石部12は、前記外周部16の外周側に一体成形されたものであるため、前記砥石部12及び外周部16の接着力が高められ、使用に際しての更なる安全性を確保できるという利点がある。
【0035】
また、前記レジノイド砥石10は、専ら被削材の切断加工に用いられるものであるため、安全性が高く取り扱いが容易な比較的大径の切断加工用レジノイド砥石10を提供することができるという利点がある。
【0036】
また、前記レジノイド砥石10は、前記コア部14に相当する部分が前記砥石部12と同じレジノイド砥石組織で一体に形成されたレジノイド砥石40等と比較して砥粒等の材料が少なくて済むことに加え、長時間の切断加工(研削加工)により外径が小さくなり使用に適さなくなったレジノイド砥石10を回収し、分離した外周部16を新たなレジノイド砥石10の材料として再利用できる。また、前記内周部18は、複数のレジノイド砥石10に共通して用いることもでき、半永久的に繰り返し使用できるという利点がある。
【0037】
また、前記コア部14は、前記外周部16及び内周部20から成る分割組立構造を有するものであることから、それらのうち何れか一方が何らかの要因で損傷してもレジノイド砥石10全体を廃棄せずに済むという利点がある。
【0038】
続いて、本発明の他の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明に用いる図面に関して、前述の実施例と重複する部分に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0039】
図7は、本発明の他の実施例であるレジノイド砥石48が所定の研削機械の回転主軸46に取り付けられた様子を説明する断面図である。このレジノイド砥石48は、上記回転主軸46のテーパ状先端部と嵌め合わされる取付穴52及びその取付穴52から反対側の底面へ貫通して設けられた貫通穴54が形成された内周部50を備えており、ボルト56がその貫通穴54に挿入されて上記回転主軸46に設けられた螺子穴58に螺合させられることにより、上記内周部50延いてはレジノイド砥石48が上記回転主軸46に把持固定される。
【0040】
このように、本実施例によれば、上記内周部50は、所定の研削機械の回転主軸46に直接的に把持固定されるものであるため、上記レジノイド砥石48を所定の研削機械の回転主軸46に取り付けるためのフランジが不要となるという利点がある。
【0041】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【0042】
例えば、前述の実施例において、前記レジノイド砥石10は、専ら被削材の切断加工に用いられるものであったが、本発明のレジノイド砥石の用途は切断加工に限定されるものではなく、一般的な被削材の外周研削等、種々の研削加工に用いられ得るものである。
【0043】
また、前述の実施例において、前記外周部16はスチールにより、前記内周部18はアルミニウム合金によりそれぞれ形成されていたが、これらは飽くまで金属材料の一例であり、前記レジノイド砥石10の用途及び前記砥石部12の砥石構造等に応じて様々な金属材料が適宜選択されて用いられる。また、前記外周部16及び内周部18が同じ金属材料により形成されるものであっても構わない。
【0044】
また、前述の実施例において、前記外周部16及び内周部18は、複数本のボルト(螺子)26により相互に固定されるものであったが、必要に応じて着脱可能な分割組立構造を有するのであれば、必ずしもボルト26により相互に固定されなくともよい。また、複数のボルト及びナットにより相互に固定されるものであっても構わない。
【0045】
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるレジノイド砥石を示す平面図である。
【図2】図1のII−II視断面図である。
【図3】図1のレジノイド砥石の製造工程の一例を示す工程図である。
【図4】一体型の金属製コア部を有する従来のレジノイド砥石を示す視断面図である。
【図5】全体がレジノイド砥石組織により形成された従来のレジノイド砥石を示す視断面図である。
【図6】図1、図4、又は図5のレジノイド砥石による鋼片の切断加工の様子を説明する斜視図である。
【図7】本発明の他の実施例であるレジノイド砥石が所定の研削機械の回転主軸に取り付けられた様子を説明する断面図である。
【符号の説明】
10、48:レジノイド砥石
12:砥石部
14:コア部
16:外周部
18、50:内周部
28:ボルト(螺子)
30:外周部の外周面
32:外周部の底面
34:溝部
46:回転主軸

Claims (6)

  1. 多数の砥粒が合成樹脂結合剤により相互に結合して形成された円環状の砥石部と、該砥石部の内周側に設けられた金属製のコア部とから成るレジノイド砥石であって、
    該コア部は、前記砥石部の内周側に固設された外周部と、該外周部の内周側に着脱可能に取り付けられる内周部とから成り、前記外周部の外周面は、該外周部の底面に対して非垂直を成すテーパ面であり、且つ前記外周面には前記外周部と同心円状にその底面に垂直な方向に掘り下げられた複数本の溝部が形成されたものであることを特徴とするレジノイド砥石。
  2. 前記外周部及び内周部は、互いに異なる比重を有する金属材料により形成されたものである請求項1のレジノイド砥石。
  3. 前記内周部は、所定の研削機械の回転主軸に直接的に把持固定されるものである請求項1又は2のレジノイド砥石。
  4. 前記外周部及び内周部は、複数本の螺子により相互に固定されるものである請求項1から3の何れかのレジノイド砥石。
  5. 前記砥石部は、前記外周部の外周側に一体成形されたものである請求項1からの何れかのレジノイド砥石。
  6. 前記レジノイド砥石は、専ら被削材の切断加工に用いられるものである請求項1からの何れかのレジノイド砥石。
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JP5841438B2 (ja) * 2012-01-27 2016-01-13 株式会社東京精密 切断用ブレード
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