JP2003071549A - 連続鋳造方法及び装置 - Google Patents

連続鋳造方法及び装置

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JP2003071549A
JP2003071549A JP2001262764A JP2001262764A JP2003071549A JP 2003071549 A JP2003071549 A JP 2003071549A JP 2001262764 A JP2001262764 A JP 2001262764A JP 2001262764 A JP2001262764 A JP 2001262764A JP 2003071549 A JP2003071549 A JP 2003071549A
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core
molten metal
electromagnet
cooling rolls
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JP2001262764A
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Katsuaki Morita
克明 森田
Mitsuhiro Yoshida
光宏 吉田
Tatsufumi Aoi
辰史 青井
Hideki Tonaka
英樹 戸中
Hiroshi Nakajima
宏 中嶋
Tomoe Kuwata
知江 桑田
Shinya Kanamori
信弥 金森
Katsuyoshi Miyake
勝義 三宅
Takahiko Tanahashi
▲たか▼彦 棚橋
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一対の冷却ロール間に溶融金属を供給して、
連続的に帯板を鋳造する連続鋳造装置において、溶融金
属の漏れを電磁気的に防止する。 【解決手段】 互いに平行かつ水平に配置され、対向す
る外周面が各々下降するように、反対方向に回転する一
対の冷却ロール1、2と、この冷却ロール1、2の軸方
向両側に冷却ロール1、2と接触しないように配設した
一対の絶縁板5と、この絶縁板5外側に配設するコア4
a及び交流コイル4bを有する一対の電磁石4とを有
し、コア4aの形状の適正化により、鉛直方向に磁束密
度の勾配を持った鉛直方向の磁場を発生させ、同磁場に
より、冷却ロール1、2間に供給された溶融金属が冷却
ロール1、2と絶縁板5との空隙Gから漏れるのを防止
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の冷却ロール
間に溶融金属を供給して、連続的に帯板を鋳造する連続
鋳造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造装置において、機械的押し付け
力を利用して、堰を冷却ロール端面に接触させて、溶鋼
等の溶融金属の漏れを塞き止めており、その接触のため
堰の摩耗や溶鋼への不純物混入が問題となっていた。
【0003】この問題に対処するため、溶融金属の漏れ
を電磁気的に制限する連続鋳造装置が提案されている。
特開平8−257697号公報で開示されているものを
1例として図5に示す。この装置は互いに平行かつ水平
に配置された一対の冷却ロール51と、これらの冷却ロ
ール51によって形成された谷状空間から、溶融金属
(以下、鋼を例にとり、溶鋼とする。)Sが漏れるのを
塞き止めるために設けられた電磁堰52とを要部として
構成されている。
【0004】電磁堰52は冷却ロール51の軸方向両側
にそれぞれ配設され、冷却ロール端面51aと接触しな
いように空隙L1’−L2’−L3’を保持して設置さ
れている。冷却ロール51は図示されていない駆動手段
によって、対向する外周面が各々下降するように互いに
反対方向に回転駆動されている。
【0005】電磁堰52は、マグネットコア54と、マ
グネットコア54の左右の端部に設けられた一対の磁極
55と、交流コイル56とを要部として構成しており、
磁極55は冷却ロールの外周部に沿って円弧状に配置さ
れるとともに、これら磁極間に反磁性体からなるシール
ド材58が配置されている。
【0006】上記構成の連続鋳造装置では、冷却ロール
51を駆動し、これらの冷却ロール51によって形成さ
れた谷状空間に、同空間を臨む図示されていない供給ノ
ズルから溶鋼Sが供給され、これらの冷却ロール51の
外周面で溶鋼Sが凝固して凝固シェルが生成される。こ
の凝固シェルは冷却ロール51の回転に伴って下方へと
導かれ、冷却ロール51の近接部(キス点59)で圧着
されて1枚の帯板(鋼板)となり、連続的に押し出され
る。
【0007】このとき、電磁堰52が冷却ロール端面5
1aと接触しない様に設置されているため、冷却ロール
51に溜められた溶鋼Sは、電磁堰52と冷却ロール端
面51aとの空隙から漏れようとする。そこで、このよ
うな溶鋼Sの漏れを制限するため、図示されていない交
流電源から交流コイル56に交流電流が供給される。
【0008】交流コイル56に交流電流が供給される
と、マグネットコア54及び磁極55を介して、溶鋼S
が漏れようとする部分の冷却ロール端面51a及び溶鋼
Sの表面に水平方向の交番磁場が発生する。この磁場に
よる電磁誘導現象により、溶鋼Sには溶鋼Sの漏れを制
限する方向に電磁力が働く。かくして電磁堰52と冷却
ロール端面51aとの空隙から溶鋼Sの漏れが塞き止め
られる。
【0009】このように、図5に示す連続鋳造装置にお
いては、電磁堰52と冷却ロール端面51aとを接触さ
せること無く、電磁気的に溶鋼Sの漏れを塞き止めるこ
とができる。そのため、電磁堰52の摩耗を防止するこ
とができ、また溶鋼Sへの不純物混入を防止することが
できる。これにより堰の寿命を大幅に長くすることがで
き、かつ鋳造される帯板(鋼板)の品質が向上する。
【0010】このような電磁堰を利用する連続鋳造装置
は、様々なものが提案されている。例えば、第1の例と
して、特開平8−257697号公報にて開示されてお
り、図5にて示している連続鋳造装置においては、磁極
55間にシールド材58を配置することにより、交番磁
束を冷却ロール51方向へ迂回させて作用させ、冷却ロ
ール51の端面部の電磁気的圧力を高める工夫が提案さ
れている。また、磁極55と冷却ロール端面51a間の
距離L1’、L2’、L3’を調整することにより、溶
鋼高さに応じた保持圧力になるように、すなわち、鉛直
方向の電磁気的圧力が下部ほど強くなるように勾配をも
たせ、交番磁束による余剰な加熱を防止する工夫が提案
されている。
【0011】他に、第2の例として、特開平6−099
251号公報に開示されている連続鋳造装置において
は、冷却ロール上下から溶鋼端部を挟み込む位置まで延
びた高比透磁率のコアによって、冷却ロールに近接した
を導電セグメントに磁場を誘導し、溶鋼端部に集中させ
ることで、溶鋼と導電性セグメントをほぼ非接触状態と
する装置が提案されている。
【0012】さらに、第3の例として、特開平8−03
9200号公報に開示されている装置においては、垂直
磁場を利用して溶鋼の側壁を閉じ込める装置が提案され
ており、主垂直磁場に加えて付加的な垂直磁場を利用す
ることで側壁に閉じ込めた溶鋼を安定化させる工夫が提
案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】第1の例における装置
では、図6に示すように、下部ほど強く上部ほど弱い鉛
直方向の電磁気的圧力勾配Pmが溶鋼に付与される。し
かし、このような電磁気的圧力勾配では溶鋼保持面66
aの上側端部において曲率の大きな部分が生じてしま
い、当該箇所における溶鋼表面流65によって生じる慣
性力64の影響で漏れを生じる恐れがある。
【0014】第2の例における装置では、電磁石コア及
び導電セグメントの形状が冷却ロール形状によって制限
されるため、電磁気的圧力勾配が特定のものに制限され
てしまう。従って、溶鋼の流れ及び表面形状を安定化さ
せるために必要な鉛直方向の電磁気的圧力勾配を適正に
形成することができない。
【0015】第3の例における装置では、主垂直磁場と
付加的な垂直磁場とが相互に干渉し合うため、溶鋼の側
端部に作用させる磁場を適正に形成するのが非常に困難
である。また、相互の磁場を生成するためのコイル及び
コア同士が磁気結合により干渉し合うため、双方の独立
した制御を実現するのが非常に困難である。さらにこの
ような複数の磁場を生成する装置においては、装置構成
が非常に複雑となる。
【0016】第1の例におけるシールド材及び第2の例
における導電性セグメントは、交番磁束によって誘導加
熱されるため、電力損失が非常に大きくなってしまう。
このため過大な電力を必要とする。また、これらの誘導
加熱される部分を冷却するための装置が必要となり、装
置全体が非常に複雑な構成となる。
【0017】第1の例における装置では、溶鋼に対して
水平磁場を利用して、溶鋼の漏れを制限する方法である
ため、溶鋼に作用する磁場が冷却ロール端面を磁路の一
部としてしまい、冷却ロール端面が誘導加熱され、その
結果、電力損失が非常に大きくなってしまう。
【0018】従って、本発明は、簡単な装置構成で、電
力損失が小さく、溶融金属に対して適正な電磁気的圧力
勾配を形成することにより、溶融金属の形状を安定に保
持して、溶融金属の漏れを電磁気的に防止する連続鋳造
装置を提供することを課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】斯かる課題を解決するた
め、本発明に係る連続鋳造方法では、互いに平行かつ水
平に配置され、対向する外周面が各々下降するように反
対方向に回転する一対の冷却ロールに、溶融金属を供給
し、この冷却ロールの下側から、連続的に帯板を得る連
続鋳造方法において、前記冷却ロール間に供給された溶
融金属における前記冷却ロールの端面側に、鉛直方向の
磁束密度の勾配を持つ、鉛直方向の磁場を発生させるこ
とを特徴とする。前記鉛直方向の磁束密度の勾配を持
つ、鉛直方向の磁場により、前記冷却ロール間に供給さ
れた溶融金属に、この磁場による誘導電流を発生させ、
同誘導電流と前記鉛直方向の磁場との相互作用による電
磁力を発生させることにより、溶融金属が冷却ロールと
絶縁板との空隙から漏れるのを防止することができる。
【0020】また、斯かる課題を解決するため、本発明
に係る連続鋳造装置では、互いに平行かつ水平に配置さ
れ、対向する外周面が各々下降するように、反対方向に
回転する一対の冷却ロールと、この冷却ロールの軸方向
両側に冷却ロールと接触しないように配設する一対の絶
縁板と、この絶縁板外側に配設するコア及び交流コイル
を有する一対の電磁石とを有する連続鋳造装置におい
て、前記電磁石が、前記冷却ロール間に供給された溶融
金属を、冷却ロールと前記絶縁板との空隙から漏れるの
を防止するように、電磁石の磁場による溶融金属の誘導
電流とその磁場との相互作用による電磁力が働くべく、
鉛直方向に磁束密度の勾配を持ち、鉛直方向の磁場を発
生するものであることを特徴とする。前記電磁石に交流
電流を供給して、前記特徴を持つ磁場を発生させること
により、前記冷却ロール間の溶融金属に誘導電流を発生
させ、同誘導電流と前記特徴を持つ磁場との相互作用に
よる電磁力によって、前記冷却ロール間の溶融金属が冷
却ロールと前記絶縁板との空隙から漏れるのを防止する
ことができる。
【0021】また、斯かる課題を解決するため、本発明
に係る連続鋳造装方法では、前記溶融金属の上側端部お
ける前記磁束密度を、前記溶融金属の下側よりも、重力
による静圧に相当する磁束密度に対して相対的に大きく
して、溶融金属の上側端部に与える電磁力を大きくする
ことを特徴とする。前記特徴を持つ磁場により、溶融金
属の上側端部に与える電磁力が大きくなり、溶融金属の
上側端部を、相対する電磁石からより遠くに押しやる形
状とすることができ、溶融金属の上側端部の曲率を低減
し、その曲率の低減が、溶融金属の表面流による溶融金
属の外側方向へ働く慣性力を低減し、溶融金属の表面形
状を安定化し、漏れが生じないようにする。
【0022】また、斯かる課題を解決するため、本発明
に係る連続鋳造装置では、前記電磁石が、溶融金属の上
側端部に与える電磁力を大きくして、溶融金属の上側端
部を、相対する電磁石からより遠くに押しやる形状とな
るように、電磁石による鉛直方向の磁束密度が、溶融金
属の上側端部において、溶融金属の下側よりも、重力に
よる静圧に相当する磁束密度に対して相対的に大きい磁
場を発生するものであることを特徴とする。このような
磁場により、溶融金属の上側端部に与える電磁力を大き
くして、溶融金属の上側端部を、相対する電磁石からよ
り遠くに押しやる形状とすることで、溶融金属の上側端
部の曲率を低減し、溶融金属の表面流による慣性力を低
減して、結果的に溶融金属の表面形状を安定化し、漏れ
が生じないようにすることができる。
【0023】また、斯かる課題を解決するため、本発明
に係る連続鋳造装置では、前記電磁石のコアの形状を適
正化したことを特徴とする。前記電磁石のコアの形状を
適正化することにより、前記鉛直方向の磁束密度の勾配
が、溶融金属に対して適正な電磁気的圧力を形成し、溶
融金属の形状を安定に保持することができるよう、か
つ、電磁石による余分な交番磁束が誘導加熱を引き起こ
さず、電力損失が少なくなるようにすることができる。
【0024】具体的には、本発明に係る連続鋳造装置で
は、前記電磁石のコアを正面からみた形状において、コ
ア上部ほど幅広く、コア下部ほど幅狭くし、コアを側面
から見た形状において、コア上部の磁極の高さをコア下
部の磁極高さよりも小さくしたことを特徴とする。
【0025】また、本発明に係る連続鋳造装置では、前
記電磁石のコアを側面からみた形状において、コア上部
ほど幅狭く、コア下部ほど幅広くしたことを特徴とす
る。
【0026】また、本発明に係る連続鋳造装置では、前
記電磁石のコアの磁極先端面に曲率を設けることを特徴
とする。
【0027】また、本発明に係る連続鋳造装置では、前
記冷却ロールの端面に対して、前記電磁石のコア上部磁
極面とコア下部磁極面の先端の相対位置をずらしたこと
を特徴とする。
【0028】また、本発明に係る連続鋳造装置では、前
記電磁石のコアの磁極間距離が、保持する溶融金属の高
さよりも長い(高い)ことを特徴とする。
【0029】また、斯かる課題を解決するため、本発明
に係る連続鋳造装置では、前記電磁石が、波高値を時間
的に変化させ、波高値の変化する位相を互いにずらした
交流電流を複数部のコイルに供給できるように、複数部
に分割したコイルを有することを特徴とする。このよう
に複数部に分割したコイルに前記特徴を持つ交流電流を
供給することにより、溶融金属の側端部に作用する磁束
密度(電磁気的圧力)を空間的(鉛直方向)に、かつ時
間的に変化させることができるため、溶融金属の表面流
及び表面形状が安定となり、漏れが生じないように制御
することができる。
【0030】また、斯かる課題を解決するため、本発明
に係る連続鋳造方法では、複数部に分割した前記電磁石
のコイルに、波高値を時間的に変化させ、波高値の変化
する位相を各部のコイルでずらした交流電流を供給し
て、溶融金属の側端部に作用する磁束密度(電磁気的圧
力)を空間的(鉛直方向)に、かつ時間的に変化させる
ことにより、溶融金属の表面流及び表面形状を安定と
し、漏れが生じないようする方法を特徴とする。
【0031】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1に示すように、
本発明の実施の形態に係る連続鋳造装置は、互いに平行
かつ水平に配置された一対の冷却ロール1、2と、これ
らの冷却ロール1、2によって形成された谷状空間から
溶融金属(以下、ステンレス鋼や普通鋼などの鋼を例に
とり、溶鋼とする)3が漏れるのを塞き止めるために設
けられた一対の電磁石4と、一対の絶縁板5とを要部と
して構成されている。
【0032】絶縁板5は冷却ロール1、2の軸方向両側
にそれぞれ配設され、冷却ロール端面1a、2aと平行
に、かつ接触しないように空隙Gを保持して設置されて
いる。絶縁板5は、例えばセラミックスなどの耐熱性材
料によって作られている。冷却ロール1、2は図示され
ていない駆動手段によって、対向する外周面が各々下降
するように互いに反対方向に回転駆動されている。冷却
ロール1、2としては、例えば銅合金にニッケルメッキ
を施したものなどが採用される。
【0033】電磁石4はコア4aとコイル4bとから構
成されており、コア4aは上部と下部に2つの磁極6
a、6bを持ち、冷却ロール1、2の円周に沿ったV字
状谷状空間の形状にほぼ合致するよう上部ほど幅広に下
部ほど幅狭になっている。即ち、図3(a)に示すコア
上部磁極6aの幅L1の方が、コア下部磁極6bの幅L
2よりも長い構成となっている。コア4aとしては、例
えば珪素鋼板やフェライトなどの強磁性体が採用され
る。コイル4bはコア4aを軸として取り囲むように巻
かれており、図示されていない交流電源によって交流電
流が供給される。
【0034】上記構成の連続鋳造装置では、冷却ロール
1、2を駆動し、これらの冷却ロール1、2が作る谷状
空間に、供給ノズル7から溶鋼3を供給すると、冷却ロ
ール1、2の外周面で溶鋼3が凝固して凝固シェルが生
成される。この凝固シェルは冷却ロール1、2の近接部
(キス点)で圧着されて一枚の帯板(鋼板)8となり、
連続的に押し出される。
【0035】このとき、絶縁板5が冷却ロール端面1
a、2aと接触しないように設置されているため、冷却
ロール1、2間に溜められた溶鋼3は、絶縁板5と冷却
ロール端面1a、2aとの空隙Gから漏れようとする。
そこで、このような溶鋼3の漏れを防止するため、交流
電源から電磁石4に交流電流が供給される。供給する交
流電流の周波数は高いほど電磁気的圧力を溶鋼表面に集
中させることができるが、周波数が高いとより大きな電
源容量が必要となる。そのため効率よく電磁気的圧力を
発生させるには、供給する交流電流の周波数は1kHz
乃至200kHz程度が望ましく、2kHz乃至25k
Hz程度が最も望ましい。
【0036】電磁石4のコイル4bに交流電流が流れる
と、コア4aを介して、冷却ロール1、2間のV字形谷
状空間の溶鋼3の漏れようとする保持面の側端部3bに
沿って、鉛直方向の磁場21が作用する(図2(b)参
照)。この磁場21による電磁誘導現象により、溶鋼3
内には誘導電流22が流れる。溶鋼3内に流れる誘導電
流22は溶鋼3内の磁場21と相互に作用する。その結
果、溶鋼3には溶鋼3の漏れを防止する方向に電磁力2
3が働く。また、絶縁板5は溶鋼の輻射熱から電磁石を
保護するために設置されている。かくして、絶縁板5と
冷却ロール端面1a、2aとの空隙Gから溶鋼3の漏れ
が塞き止められる。即ち、絶縁板5と冷却ロール端面1
a、2aとを接触させること無く、電磁気的に溶鋼3の
漏れを塞き止めることができるため、絶縁板5や冷却ロ
ール端面1a、2aの摩耗を防止することができ、かつ
溶鋼3への不純物混入を防止することができ、製造され
る帯板8の品質を向上させることができる。
【0037】このとき、溶鋼3の表面形状を安定化さ
せ、漏れを生じさせないようにするためには、図6
(b)に示すように、表面流65及び表面の曲率により
生じる慣性力64を低減するような形状とする必要があ
る。このような溶鋼3の表面流及び表面形状を安定化さ
せ、漏れを生じさせないようにするための溶鋼の保持面
の形状の例を図2(b)に示す。この図2(b)で示す
ように、溶鋼の保持面の上側端部3aを、相対する電磁
石4からより遠くの方向に、即ち、溶鋼内部の方向に押
しやる形状とすることで、図6(b)において慣性力6
4が作用していた上側端部3aの曲率を低減することが
できる。この結果、当該箇所における慣性力64を低減
でき、結果的に溶鋼3の表面形状を安定化し、漏れが生
じないように保持することが可能となる。溶鋼の保持面
3a、3bの形状は、溶鋼が漏れようとする方向に作用
する重力による静圧Poと、漏れを塞き止めようとする
電磁気的圧力Pmとのバランスにより決まる。溶鋼表面
に作用する磁束密度の自乗は、保持面形状を決定する電
磁気的圧力Pmに比例するため、溶鋼表面に作用する磁
束密度を制御することで保持面形状を制御することが可
能となる。
【0038】例えば、図2(a)に示すように、溶鋼保
持面上側端部3aにおける電磁気的圧力Pmの方が、保
持面下側の電磁気的圧力Pmよりも、重力による静圧P
oに対して相対的に強くなるような、鉛直方向の磁束密
度勾配を設けることで、図2(b)に示すような形状の
保持面を形成することができる。このとき、保持面下側
においても溶鋼の静圧Poに対してより大きい電磁気的
圧力Pmを作用させ得る磁束密度が必要である。
【0039】このように、本発明による連続鋳造装置に
おいては、溶鋼3を安定化させ、漏れを生じさせないよ
うにするため、電磁石4によって発生する鉛直方向の磁
場21が、鉛直方向に適正な磁束密度勾配を持つことが
特徴である。具体的には、例えば、本発明における電磁
石構成において、図3に示すように、L1〜L7の長さ
を適正化することで、溶鋼3を安定化させるための任意
の鉛直方向の磁束密度勾配を形成することができる。
【0040】例えば、図3(a)に示すように、コアを
正面から見た形状において、冷却ロール1、2間のV字
形谷状空間の形状に合わせてコア上部磁極6aの幅L1
はコア下部磁極6bの幅L2よりも長く構成されるが、
コア下部の断面積が狭くなってしまうため、コア下部が
磁気飽和してしまう恐れがある。したがって、磁気飽和
が生じないように、かつ上記例のような溶鋼を安定化
し、漏れを生じさせない磁束密度勾配を形成するために
は、図3(b)に示すように、コアを側面から見た形状
において、コア上部磁極高さL5よりもコア下部磁極高
さL6を長く構成する必要がある。また、図3(b)に
示すように、コアを側面から見た形状において、磁気飽
和が生じないように、必要に応じて、コア下部奥行き幅
L4をコア上部奥行き幅L3よりも長い構成することが
望ましい。これらの構成によりコア下部の断面積がコア
上部の断面積に匹敵する広さとなり(若しくは、コア下
部の方が広くなり)、コア下部の磁気飽和を防止すると
ともに、溶鋼には適正な鉛直方向の磁束密度勾配を作用
させることができる。 また、前述したように、溶鋼3
が漏れを生じず、かつ安定な保持形状となるには、電磁
石4による電磁気的圧力が作用して、保持面上側端部3
aの上方において、曲率を低減するのに十分な磁場が必
要であり、また保持面上側端部3aの下方においても、
溶鋼の静圧Poに対向するために十分な磁場が必要であ
る。このように保持面上側端部3aの全域において十分
な磁場を作用させるためには、コアの磁極間距離(高
さ)L7は、保持すべき溶鋼の高さよりも長く(高く)
するほうが望ましい。
【0041】一方で、冷却ロール1、2間のV字形谷状
空間の形状に合わせて、コア上部幅L1をコア下部幅L
2よりも長い構成とすることで、コア4aを介して形成
される磁場は、溶鋼の保持面形状に合わせて形成され、
鉛直方向の磁場を利用することにより冷却ロール端面1
a、2aの表面に余分な磁場が作用することを防止で
き、溶鋼の保持すべき面に集中して磁路を形成すること
ができる。これにより、冷却ロール端面1a、2aの表
面に作用する余分な磁場を減少でき、その磁場の誘導加
熱に起因する電力損失を低減することができる。したが
って、電力損失が小さく、電磁気的に溶鋼の漏れを防止
する連続鋳造装置を構成することができる。
【0042】上記連続鋳造装置の電磁石コア4aの端面
形状4cは、図3(a)に実線で示すように直線状とす
る以外に、例えば破線で示すように、冷却ロール1、2
の円周形状に合わせた円弧状としたり、また一点鎖線で
示すように階段状としてもよい。溶鋼3の保持面3a、
3bに適正な鉛直方向の磁束密度勾配を形成し、かつ冷
却ロール端面1a、2aの表面に作用する磁場による熱
損失を低減するために、任意の形状とすることができ
る。
【0043】さらに、図3(c)に示すように、上記連
続鋳造装置の電磁石コア4aを上部から見た形状におい
て、磁極は直線により構成される形状とする以外に、図
3(d)、(e)に示すように、磁極の水平断面におい
て、塞き止めようとする溶鋼に対向する面の磁極形状に
凹または凸の曲率Rを持たせることもできる。溶鋼に作
用する磁束密度の大きさは、磁極先端部と塞き止めよう
とする溶鋼との距離に依存するため、磁極先端面6c、
6dに曲率Rを持たせることにより(特に塞き止めよう
とする溶鋼上部において)、水平方向の磁束密度分布を
印加することができる。このように水平方向に磁束密度
分布をつけることにより、水平方向の溶鋼保持面形状を
安定化できるよう制御することが可能となる。本装置に
おいては、このように水平方向にも磁束密度分布を設け
ることも可能である。
【0044】一方で、図3(f)、(g)に示すよう
に、コア上部磁極面6cとコア下部磁極面6dの先端位
置(塞き止めようとする溶鋼からの距離)を距離dだけ
ずらし、磁極先端面と塞き止めようとする溶鋼までの距
離を制御することによっても、鉛直方向の磁束密度勾配
を制御することが可能である。鉛直方向の磁束密度勾配
を制御することによる効果は前述した通りである。
【0045】また、本発明における電磁堰は、絶縁板5
と電磁石コア4a及びコイル4bのみから構成されてお
り、さらに単一の磁場発生機構により溶鋼を安定化さ
せ、漏れを生じさせない装置構成とすることができる。
即ち、従来装置で必要であったシールド材や導電セグメ
ント、或いは溶鋼を安定化させるための付加的磁場発生
機構が不要であり、極めて簡単な装置構成とすることが
でき、比較的安価な設備費となり、設置スペースも狭く
することができる。
【0046】図4は本発明における電磁石コイル4bに
流す交流電流波形の例を示したものである。図4(a)
は第1の実施例における電流波形、図4(b)には第2
の実施例における電流波形を示す。第1の実施例におい
ては、すべてのコイルにおいて励磁周期T1の交流電流
波形を通電する。このような交流電流を供給すること
で、本発明による前記効果を実現することができる。図
4(a)においては、交流電流の波高値が時間的に変化
せず一定値をとる例を示しているが、交流電流の波高値
は時間的に変化するものでも良い。交流電流の周波数
(励磁周期T1の逆数)は前述した通り2kHz乃至2
5kHz程度が最も望ましい。
【0047】(実施例2)第2の実施例にとしては、図
4(b)に示すように、コイルを上部と下部とで2つに
分け、各部のコイルに波高値が時間的にモジュレート周
期T2にて変化する交流電流を、モジュレートする位相
をΦだけずらして供給する。交流電流の周波数(励磁周
期T1の逆数)は前述した通り2kHz乃至25kHz
程度が最も望ましく、モジュレート周波数(モジュレー
ト周期T2の逆数)は溶鋼流れが追従できる周波数が望
ましく、1Hz乃至1000Hz程度が望ましい。
【0048】このような交流電流を供給することで、例
えばコイル上部の電流波高値がコイル下部の電流波高値
よりも大きい時刻においては、電磁石4のコア上部磁極
6aにおける漏れ磁束の方が下部磁極6bよりも大きく
なり、結果的に溶鋼保持面上側端部3aの上方に相対的
に強い磁束密度(電磁気的圧力)が作用する。逆に、コ
イル下部の電流波高値がコイル上部の電流波高値よりも
大きい時刻においては溶鋼保持面上側端部3aの下方に
相対的に強い磁束密度(電磁気的圧力)が作用する。
【0049】また、このような制御により、溶鋼保持面
上側端部3aに作用する磁束密度(電磁気的圧力)を空
間的(鉛直方向)に、かつ時間的に変化させることがで
き、溶鋼表面の流動及び表面形状が安定となり、漏れが
生じないように制御することが可能となる。
【0050】ここでは、コイルを上部と下部の2つに分
割した例を示したが、3つあるいはそれ以上の分割をし
ても同様の効果をえることが可能である。
【0051】
【発明の効果】以上、実施例に基づいて詳細に説明した
ように、請求項1及び請求項3に係る発明によれば、互
いに平行かつ水平に配置され、対向する外周面が各々下
降するように、反対方向に回転する一対の冷却ロール
と、この冷却ロールの軸方向両側に冷却ロールと接触し
ないように配設する一対の絶縁板と、この絶縁板外側に
配設するコア及び交流コイルを有する一対の電磁石とを
有し、前記電磁石より鉛直方向に磁束密度の勾配を持っ
た、鉛直方向の磁場を発生させ、同磁場により前記冷却
ロール間の溶融金属に発生する誘導電流と同磁場の相互
作用による電磁力によって、前記冷却ロール間に供給さ
れた前記溶融金属が前記冷却ロールと前記絶縁板との空
隙から漏れるのを防止することが可能となる。
【0052】請求項2及び請求項4に係る発明によれ
ば、前記電磁石により発生した鉛直方向の磁束密度が、
溶融金属の保持面の上側端部において、溶融金属の保持
面の下側よりも、重力による静圧に相当する磁束密度に
対して相対的に大きくなるような鉛直方向の磁束密度勾
配を設けたことにより、溶融金属の保持面の上側端部
を、相対する電磁石からより遠くに押しやる形状とする
ことで、溶融金属の表面流による慣性力が作用していた
溶融金属の保持面の上側端部の曲率を低減することがで
きる。この結果、当該箇所における慣性力を低減でき、
結果的に溶融金属の表面形状を安定化し、漏れが生じな
いようにすることが可能となる。
【0053】請求項5及び請求項6に係る発明によれ
ば、本発明における電磁石構成において、図3に示すL
1〜L6の長さを適正化することで、コア部での磁気飽
和を防止するとともに、溶融金属を安定化させるための
任意の鉛直方向の磁束密度勾配を形成することができ
る。また、鉛直方向の磁場を利用して、磁場を溶融金属
の保持面形状に合わせて形成することにより、溶融金属
の保持すべき面に集中して磁路を形成することができ、
冷却ロール端面の表面に余分な磁場が作用することを防
止できる。これにより、冷却ロール端面の表面に作用す
る余分な磁場による誘導加熱に起因する電力損失を低減
することができ、電力損失の小さい、電磁気的に溶融金
属の漏れを防止する連続鋳造装置を構成することができ
る。
【0054】請求項7に係る発明によれば、電磁石コア
の磁極先端面に曲率をつけることにより、水平方向に磁
束密度分布をつけることができ、水平方向の溶融金属の
保持面形状を安定化できるよう制御することが可能とな
る。
【0055】請求項8に係る発明によれば、電磁石のコ
ア上部磁極面とコア下部磁極面の先端の相対位置をずら
すことにより、磁極先端と塞き止めようとする溶融金属
までの距離を調整することができるため、鉛直方向の磁
束密度勾配を制御することが可能である。そのため、溶
融金属の漏れを生じさせず、かつ安定な保持形状とする
ことができる。
【0056】請求項9に係る発明によれば、溶融金属保
持面より磁極間距離が長く(高く)なるため、溶融金属
保持面の上面部の上部において、溶融金属保持面の上部
の形状の曲率を低減するのに十分な電磁気的圧力を作用
させる磁場を形成でき、また、溶融金属保持面の下部に
おいても、溶融金属の静圧に対して十分な電磁気的圧力
を作用させる磁場が形成できる。そのため、溶融金属の
漏れを生じさせず、かつ安定な保持形状とすることがで
きる。
【0057】請求項10及び請求項11に係る発明によ
れば、複数部に分割した各コイル部において、位相差の
ある交流電流を供給することで、溶融金属保持面に作用
する磁束密度(電磁気的圧力)を空間的(鉛直方向)
に、かつ時間的に変化させることができるため、溶融金
属の表面流及び表面形状が安定となり、漏れが生じない
ように制御することが可能となる。
【0058】請求項1乃至請求項11に係る発明によれ
ば、付加的磁場発生機構が不要で冷却設備を簡素にでき
るため、装置構成が極めて簡単となり、省設置スペース
となり、安価な装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る連続鋳造装置の一実施形態の概略
構成である。
【図2】本発明における溶融金属高さと溶融金属高さに
応じた静圧Po及び電磁気的圧力Pmとの関係及び溶融
金属保持面の概略形状の側面図である。
【図3】本発明における電磁石コアの概略構成である。
【図4】本発明における電磁石コイル4bに流す交流電
流波形の例を示したものである。
【図5】従来の溶融金属の漏れを電磁気的に制限する連
続鋳造装置の一例の概略図である。
【図6】従来装置での溶融金属高さと溶融金属高さに応
じた静圧Po及び電磁気的圧力Pmとの関係及び溶融金
属保持面の概略形状の側面図である。
【符号の説明】
1、2 冷却ロール 1a、2a 冷却ロール端面 3 溶融金属(溶鋼) 3a 溶融金属(溶鋼)保持面上側端部 3b 溶融金属(溶鋼)保持面側端部 4 電磁石 4a 電磁石コア 4b 電磁石コイル 5 絶縁板 6a コア上部磁極 6b コア下部磁極 6c コア上部磁極面 6d コア下部磁極面 G 空隙(絶縁板5〜冷却ロール端面1a、2a)
フロントページの続き (72)発明者 吉田 光宏 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 青井 辰史 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 戸中 英樹 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 中嶋 宏 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 桑田 知江 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 金森 信弥 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 三宅 勝義 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 棚橋 ▲たか▼彦 神奈川県川崎市宮前区有馬5丁目6番8号 Fターム(参考) 4E004 AA09 DA13 MB11 RA01 RA08 RA10 SA06 SB01 SC01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに平行かつ水平に配置され、対向す
    る外周面が各々下降するように反対方向に回転する一対
    の冷却ロールに、溶融金属を供給し、この冷却ロールの
    下側から、連続的に帯板を得る連続鋳造方法において、 前記冷却ロール間に供給された溶融金属における前記冷
    却ロールの端面側に、鉛直方向の磁束密度の勾配を持
    つ、鉛直方向の磁場を発生させることを特徴とする連続
    鋳造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の連続鋳造方法において、 前記溶融金属の上側端部の上方における前記磁束密度
    を、前記溶融金属の上側端部の下方よりも相対的に大き
    くして、溶融金属の上側端部に与える電磁力を大きくす
    ることを特徴とする連続鋳造方法。
  3. 【請求項3】 互いに平行かつ水平に配置され、対向す
    る外周面が各々下降するように反対方向に回転する一対
    の冷却ロールと、この冷却ロールの軸方向両側に冷却ロ
    ールと接触しないように配設する一対の絶縁板と、この
    絶縁板外側に配設するコア及び交流コイルを有する一対
    の電磁石とを有する連続鋳造装置において、 前記電磁石が、前記冷却ロール間に供給された溶融金属
    を、冷却ロールと前記絶縁板との空隙から漏れるのを防
    止するように、鉛直方向に磁束密度の勾配を持ち、鉛直
    方向の磁場を発生するものであることを特徴とする連続
    鋳造装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の連続鋳造装置において、 前記電磁石が、溶融金属の上側端部に与える電磁力を大
    きくして、溶融金属の上側端部を、相対する電磁石から
    より遠くに押しやる形状となるように、電磁石による鉛
    直方向の磁束密度が、溶融金属の上側端部において、溶
    融金属の下側よりも、重力による静圧に相当する磁束密
    度に対して相対的に大きい磁場を発生するものであるこ
    とを特徴とする連続鋳造装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4記載の連続鋳造装
    置において、 前記電磁石のコアを正面からみた形状において、コア上
    部ほど幅広く、コア下部ほど幅狭くし、コアを側面から
    見た形状において、コア上部の磁極の高さをコア下部の
    磁極高さよりも小さくすることを特徴とする連続鋳造装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項3乃至請求項5のいずれかに記載
    の連続鋳造装置において、 前記電磁石のコアを側面からみた形状において、コア上
    部ほど幅狭く、コア下部ほど幅広くすることを特徴とす
    る連続鋳造装置。
  7. 【請求項7】 請求項3乃至請求項6のいずれかに記載
    の連続鋳造装置において、 前記電磁石のコアの磁極先端面に曲率を設けることを特
    徴とする連続鋳造装置。
  8. 【請求項8】 請求項3乃至請求項7のいずれかに記載
    の連続鋳造装置において、 前記冷却ロールの端面に対して、前記電磁石のコア上部
    磁極面とコア下部磁極面の先端の相対位置をずらすこと
    を特徴とする連続鋳造装置。
  9. 【請求項9】 請求項3乃至請求項8のいずれかに記載
    の連続鋳造装置において、 前記電磁石のコアの磁極間距離が、保持する溶融金属の
    高さよりも長いことを特徴とする連続鋳造装置。
  10. 【請求項10】 請求項3乃至請求項9のいずれかに記
    載の連続鋳造装置において、 前記電磁石が、波高値を時間的に変化させ、波高値の変
    化する位相を互いにずらした交流電流を複数部のコイル
    に供給できるように、複数部に分割したコイルを有する
    ことを特徴とする連続鋳造装置。
  11. 【請求項11】 請求項3乃至請求項9のいずれかに記
    載の連続鋳造装置において、 複数部に分割した前記電磁石のコイルに、波高値を時間
    的に変化させ、波高値の変化する位相を各部のコイルで
    ずらした交流電流を供給して、溶融金属の側端部に作用
    する磁束密度を空間的に、かつ時間的に変化させること
    により、溶融金属の表面流及び表面形状を安定とし、漏
    れが生じないようする方法を特徴とする連続鋳造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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