JP2005349454A - 鋼の連続鋳造方法及び鋳型内溶鋼の電磁力制御装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 電磁ブレーキ、電磁攪拌とも十分な性能を確保すること。
【解決手段】 溶鋼3に電磁ブレーキ又は電磁攪拌を選択的に作用させる技術である。鋳型長辺の外側に、浸漬ノズル2を挟んで各1個ずつで4個の電磁コイルを配置する。夫々の鉄芯4は2個ずつに分割し、分割した鉄芯4a,4bの外周部に励磁コイル5を巻き回す。鉄芯4a,4bの外周部に励磁コイル6を巻き回す。電磁攪拌時は、各長辺側の2個の電磁コイルに通電する交流電流の位相を反転させ、流速を20cm/秒以上とする。電磁ブレーキ時は、1個の電磁コイル当たり、2個の鉄芯4a,4bの外周に巻き回した励磁コイル5に、または、3個の励磁コイル5,6に直流電流を通電し、溶鋼に0.15(T)以上の磁束密度を与える。
【効果】 十分な電磁ブレーキ性能と電磁攪拌性能が共に確保できる。
【選択図】 図13

Description

本発明は、たとえばスラブを連続鋳造するに際し、鋳型内溶鋼の流れを制御しつつ連続鋳造する方法、および、この連続鋳造方法を実施する鋳型内溶鋼の電磁力制御装置に関するものである。
鋼の連続鋳造では、通常、2つの吐出孔を有する浸漬ノズルを使用して鋳型内に溶鋼を給湯している。浸漬ノズルからの溶鋼吐出流は、鋳型の短辺内壁に衝突した後、図14に矢印で示したように、上下方向に分散して鋳型1内の全域に行き渡るため、溶鋼吐出流を制御して鋳型1内の流動状態を制御もしくは調整することは、操業上ならびに品質管理上重要な技術である。なお、図14中の2は浸漬ノズル、2aは浸漬ノズル2の吐出孔、3は溶鋼を示す。
このような鋳型内における溶鋼の流動状態の制御を実現するための方法として、目的に合わせて浸漬ノズルの形状を設計する方法、鋳型内の溶鋼に電磁力を作用させる方法などがある。このうち、後者の溶鋼に電磁力を作用させる方法は、大きく分けて2種類に大別され、それぞれ、溶鋼吐出流に電磁制動を与える電磁ブレーキ、溶鋼を攪拌する電磁攪拌と呼ばれている。
電磁ブレーキは、溶鋼の流速を低下させるために溶鋼流速が速い領域に静磁場を印可して制動を得るもので、静磁場は、一般的には、鉄芯に巻いたコイルに直流電流を供給することで印可する。一方、電磁攪拌は、鉄芯に巻いたコイルに交流電流を印可することで溶鋼中に動磁場を印可し、溶鋼中に生じるローレンツ力によって溶鋼を攪拌するものである。
この電磁ブレーキと電磁攪拌の自由な選択は、鋳込み時の操業の自由度を確保する上で重要であり、すでに幾つかの方法が提案されている。
たとえば、スラブ等の連続鋳造において、奇数個のコイルの中心に位置する磁極鉄芯を浸漬ノズルの吐出位置に配置し、直流または交流の電流を選択的に印可することで、電磁ブレーキと電磁攪拌を兼用可能とする技術が開示されている。
特開昭63−188461号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、コイルの中心に位置する磁極鉄芯を浸漬ノズルの吐出位置に配置しているので、電磁ブレーキ時に浸漬ノズルに磁場が印可されると、浸漬ノズルに沿って上昇流が発生するなど、鋳造に悪い影響を及ぼす溶鋼流動が発生するという問題がある。
なお、この特許文献1に記載の技術にあった問題を解決すべく、発明者らは、磁極が浸漬ノズルの吐出位置と対向しないように、偶数個の励磁コイルを配置し、直流又は2相交流を選択的に印可することにより電磁ブレーキと電磁攪拌を共に効率良く兼用できる技術を特願2003−122720号で提案した。
発明者らが提案した技術は、特許文献1にあった問題を解決できるものであるが、電磁攪拌性能については更なる性能向上が望まれている。
本発明が解決しようとする問題点は、従来の電磁ブレーキと電磁攪拌の兼用技術では、共に十分な性能を確保することができないという点である。
発明者は、前記特願2003−122720号で提案した技術において、電磁攪拌性能について更なる性能向上を達成すべく種々の数値解析によるシミュレーションを重ねた結果、以下の本発明を成立させた。
すなわち、本発明の鋼の連続鋳造方法は、
電磁ブレーキと電磁攪拌の兼用技術における更なる性能向上を達成するために、
鋳型の外周に配置された励磁コイルに直流又は交流の電流を供給することにより、鋳型内の溶鋼に電磁制動又は電磁攪拌を選択的に作用させて鋼を連続鋳造する方法において、
鋳型長辺の外側に配置される電磁コイルは、浸漬ノズルを挟んで各n個ずつ(nは自然数)、鋳型合計で4n個配置され、
これらそれぞれの磁極鉄芯は、各2個ずつに分割され、これら分割された磁極鉄芯のそれぞれの外周部に巻き回された2個の励磁コイルと、前記分割された2個の磁極鉄芯の外周部に巻き回された1個の励磁コイルを有し、
鋳型内溶鋼を電磁攪拌する際には、前記各長辺側の2n個の電磁コイルに通電する交流電流の位相を反転させて、メニスカス全体を旋回する流動状態での流速が20cm/秒以上となるようにし、
また、鋳型内溶鋼に電磁ブレーキを付与する際には、1個の電磁コイル当たり、前記分割された2個の磁極鉄芯の外周に巻き回した励磁コイルに直流電流を通電するか、または、前記3個の励磁コイルに直流電流を通電し、各電磁コイルによって鋳型内溶鋼に0.15(T)以上の磁束密度を与えることを主要な特徴としている。
前記本発明の鋼の連続鋳造方法は、
鋳型長辺の外側に、浸漬ノズルを挟んで各n個ずつ、鋳型合計で4n個配置され、
各2個ずつに分割された磁極鉄芯と、これら分割された磁極鉄芯のそれぞれの外周部に巻き回された2個の励磁コイルと、前記分割された2個の磁極鉄芯の外周部に巻き回された1個の励磁コイルを有する、それぞれの電磁コイルにおける前記磁極鉄芯の設置位置を、
鋳型壁との間隔が、電磁ブレーキを付与する際には、前記各電磁コイルによる鋳型内溶鋼に与える磁束密度が0.15(T)以上となり、また、電磁攪拌を行う際には、メニスカス全体を旋回する流動状態での流速が20cm/秒以上となるような位置となしたことを主要な特徴とする本発明の鋳型内溶鋼の電磁力制御装置を使用することで実施できる。
かかる本発明においては、鋳型長辺の外側に、浸漬ノズルを挟んで各n個ずつ、鋳型合計で4n個配置した電磁コイルそれぞれに、各2個ずつに分割された磁極鉄芯と、これら分割された磁極鉄芯のそれぞれの外周部に巻き回された2個の励磁コイルと、前記分割された2個の磁極鉄芯の外周部に巻き回された1個の励磁コイルを有するようになすと共に、前記磁極鉄芯を、鋳型壁との間隔が、電磁ブレーキを付与する際には、前記各電磁コイルによる鋳型内溶鋼に与える磁束密度が0.15(T)以上となり、また、電磁攪拌を行う際には、メニスカス全体を旋回する流動状態での流速が20cm/秒以上となるような位置となすことで、鋳型内の広範囲において、電磁攪拌性能と電磁ブレーキ性能の向上が図れるようになる。
前記の本発明において、各電磁コイルによる鋳型内溶鋼に与える磁束密度が0.15(T)以上となるような位置に、鋳型壁との間隔を存して磁極鉄芯を設置するのは、電磁ブレーキ性能を確保するためには、0.15(T)以上の磁束密度が必要だからであり、発明者らのシミュレーション解析の結果によれば、鋳型と磁極鉄芯との間隔は、160mm以下の場合に、0.15(T)以上の磁束密度が確保できた。
一方、良好な電磁攪拌を行うには、メニスカス全体を旋回する流動状態でその流速が20cm/秒以上となることが必要で、発明者らのシミュレーション解析の結果によれば、前記間隔が40mm以上の場合に20cm/秒以上の前記流速を得ることができた。
なお、これらの磁束密度、流速を得るための鋳型壁と磁極鉄芯との間隔は、使用する鋳型や鋳型に鋳込む溶鋼などの各種条件によって若干の相違があることは言うまでもない。
本発明により、電磁ブレーキと電磁攪拌の兼用技術において、十分な電磁ブレーキ性能と電磁攪拌性能が共に確保できるという利点がある。
以下、本発明の着想から課題解決に至るまでの過程と共に本発明を実施するための最良の形態について、図1〜図13を用いて説明する。
発明者らは、以下の数値解析によるシミュレーション結果から、電磁攪拌を行うに際しては鋳型と磁極鉄芯(以下、単に「鉄芯」と言う。)を離すことが非常に有効であることを知見した。
図1は、長辺側が1250mm、短辺側が235mmの内寸の鋳型(長辺側の厚み42.5mm、短辺側の厚み55mm)における鋳型長辺の外側に、幅が350mmの鉄芯4を、その一方端(図1の紙面左側)が鋳型内から80mmの位置となるように、185mmの間隔を存して、浸漬ノズル2を挟むように各1個ずつ、鋳型合計で4個配置した場合の設置位置関係を説明する図である。そして、この位置関係において、以下の解析条件でシミュレーションした場合における攪拌力分布の結果を、図2に示している。
(数値解析条件)
周波数:1.5Hz
コイル電流:50000AT
溶鋼導電率:7.14×105S/m
鋳型導電率:3.75×107S/m
鉄芯比透磁率:500
一般的に、スラブの連続鋳造において、電磁攪拌として良好なものは、メニスカス域全体が旋回する流動状態であるが、図1のように、断面積が大きな鉄芯4を鋳型1に密着させた場合には、鋳型1を貫通する磁束強度が強くなるために、図2に示したように、鋳型1の短辺方向への攪拌力が強くなり、電磁攪拌としては良好なものではなかった。
一方、鉄芯4を鋳型1から6cm離して配置(図3参照)したほかは図1と同じ条件でシミュレーションした場合の攪拌力分布を図4に示す。鋳型1と鉄芯4の間に間隔を設けることにより、鋳型短辺方向への磁気抵抗が生じ、図4に示すように、攪拌力が鋳型長辺方向を向いて旋回流が得られる攪拌力分布となることが判明した。
但し、図3のように、ただ鋳型1と鉄芯4の間に間隔を設けただけでは、鋳型1の隅(図4では紙面左上及び右下の隅)には攪拌力が存在せず、良好な旋回流が得られるとは言えない。
このように、図1及び図2、図3及び図4のシミュレーション結果から、攪拌力は浸漬ノズルを挟むように配置した鉄芯の間に生じていることが確認された。従って、攪拌力が得られる領域を増やすには、鉄芯を鋳型の隅に設置することが考えられる。
ところで、図1〜図4は通常鋳型の場合におけるシミュレーション結果を示したものであるが、鋳型の幅によっては鋳型中心に鉄芯が位置しないツイン鋳型の場合にも、図5に示したように、略同様の結果が得られた。なお、図5(a)(b)はツイン鋳型の場合の図2及び図4と同じ条件のシミュレーション結果を示した図である。
以下、このツイン鋳型を使用した場合のシミュレーション結果に基づいて説明する。
しかしながら、鉄芯を鋳型の隅に設置するということは、浸漬ノズルの吐出孔付近には鉄芯が存在しないことにほかならず、溶鋼吐出流速が速くなる浸漬ノズルの吐出孔付近に静磁場を印可しなければならない電磁ブレーキ時には望ましいことではない。
そこで、発明者らは、図6に示すように、前記幅が350mmのそれぞれの鉄芯4を、110mmの間隔を存した幅が120mmの2つの鉄芯4a,4bに分割することにより、鉄芯位置は電磁ブレーキ時に望ましい位置から変更することなく、攪拌力が得られる領域を増加できると考えた。
この図6のように、鉄芯を分割した場合における、垂直断面の鉄芯中心位置における鋳型内水平断面での攪拌力分布を同図に併せて示すが、発明者らの前記シミュレーションの結果に基づく考え方、すなわち、鉄芯を鋳型から離して設置すること、鉄芯を分割することは、共に電磁ブレーキ性能を低下させることになることが判明した。なお、図6では、鉄芯を分割した以外の解析条件、鉄芯の鋳型への設置位置は前記図1と同じである。
従って、発明者らは、電磁ブレーキ性能を確保するために、コイル電流の印可方法について検討した。図7は分割された鉄芯4a,4bの断面図を示し、分割した鉄芯4a,4b毎にコイル5を内側に巻き、分割した鉄芯4を2つまとめて外側にコイル6を巻いている。
電磁ブレーキ時の電流印可方法としては、図7(a)の3つのコイル5,6に電流を印可する方法、(b)の外側のコイル6にのみ電流を印可する方法、(c)の内側の2つのコイル5のみに電流を印可する方法の3通りが考えられ、それぞれについて数値解析による検討を行った結果を図8に示す。
図8(a)は、図8(b)に示す磁束密度比較位置Aにおける磁束密度の値を電流印可方法と鋳型と鉄芯との距離で検討した結果を示したものである。図8(a)を見ると、電磁ブレーキは、図7(a)、図7(b)、図7(c)で示した電流印可方法の順に高い磁束密度が得られている。これらの結果より、達成する磁束密度の大きさと、消費電力を考えると図7(b)で示した方法で印可するのが最も効率的であること、電磁ブレーキ性能が不足する場合には図7(a)の方法で印可することが望ましいことが判った。
次に、発明者らは2相交流攪拌として、図9に示す電流位相配置(以下、「2相−1」と言う。)について検討した。2相−1の場合における攪拌力分布を図10(a)(b)に、メニスカス域での流動分布を図10(c)に示す。
図10(c)から、2相−1の電流位相配置の場合は、一応旋回流が得られていることは判るが、良好な旋回流が得られていないことは明らかである。これは、電磁攪拌力が不足していることが原因である。2相電磁攪拌では、2対の鉄芯(対向側もいれれば4対の鉄芯)を一組の電磁攪拌コイルとして配置するが、図9に示す2相−1の場合は、同位相の電磁攪拌コイルを並列に設置しているだけであるので、隣り合ったコイル組み同士の相互作用は殆どないからである。図10(a)(b)に示す攪拌力分布からもコイル組間に攪拌力が生じていないことが確認できる。
そこで、発明者らは、2相電磁攪拌の電磁攪拌力を上げるために、図11に示す電流位相配置(以下、「2相−2」と言う。)について検討を行った。この2相−2の電流位相配置は、前記の2相−1の電流位相配置におけるコイル組同士の位相を反転(位相差180°)させたものである。
2相−2の場合における攪拌力分布を図12(a)(b)に、メニスカス域の流動を図12(c)に示す。図12(a)(b)に示すように、2相−2の電流位相配置では、コイル組同士の相互作用から、コイル組間にも攪拌力が得られて、広域かつ2相−1の電流位相配置に比べて1.5倍以上の攪拌力が得られていることが判る。また、図12(c)に示すメニスカス域での流動も鋳型隅まで良好な旋回流が得られていることが判る。
本発明は、発明者等による以上のシミュレーション解析による結果に基づいて成されたものであり、図13に示したように、鋳型1の長辺側の外側に、浸漬ノズル2を挟んでたとえば各1個ずつ、鋳型合計で4個の鉄芯4を左右対称に配置する。そして、前記鉄芯4を各2個ずつに分割して、これら分割した鉄芯4a,4bのそれぞれの外周部に、2個の励磁コイル5を巻き回し、この分割した2個の鉄芯4a,4bの外周部に1個の励磁コイル6を巻き回す。
このように成されたそれぞれの電磁コイルにおける、前記鉄芯4の設置位置を、鋳型1壁との間隔Lが、電磁ブレーキを付与する際には、前記各電磁コイルによる鋳型内溶鋼3に与える磁束密度が0.15(T)以上となり、また、電磁攪拌を行う際には、メニスカス全体を旋回する流動状態での流速が20cm/秒以上となるような位置となすのである。
発明者らが、前記間隔Lを、0,5,10,20,30,40,60,80,100,120,140,160,180,200mmとした場合の電磁ブレーキ、電磁攪拌の可否についてシミュレーション解析を行った結果、前記間隔Lが160mm以下の場合に、前記各電磁コイルによって0.15(T)以上の磁束密度を鋳型1内溶鋼3に与えることができた。また、前記間隔Lが40mm以上の場合に、メニスカス全体を旋回する流動状態の流速が20cm/秒以上となって、電磁攪拌が可能であった。
すなわち、発明者らのシミュレーション解析の結果によれば、鋳型と鉄芯の間隔Lを40〜160mmとすれば、電磁ブレーキと電磁攪拌の両性能を共に満足できる結果が得られることになる。これが本発明の鋳型内溶鋼の電磁力制御装置であり、本発明の連続鋳造方法は、この本発明の電磁力制御装置を使用して、鋼の連続鋳造を行うものである。
なお、本発明は上記した例に限らないことは勿論であり、各請求項に記載の技術的思想の範囲内であれば、適宜実施の形態を変更しても良いことは言うまでもない。また、本発明では、浸漬ノズルが鋳型中心に位置する必要はないことも、先に説明した通りである。
以上の本発明は、浸漬ノズルを使用する連続鋳造であれば、湾曲型、垂直型など、どのような方式の連続鋳造であっても適用できる。また、スラブの連続鋳造だけでなくブルームの連続鋳造にも適用できる。
鋳型長辺の外側に、浸漬ノズルを挟んで各1個ずつ、鋳型合計で4個、電磁コイルの鉄芯を配置した場合の設置位置関係を説明する図である。 (a)は図1の場合における攪拌力分布の結果を示した図、(b)は(a)を簡略化した図である。 図1において鉄芯を鋳型から6cm離した場合の配置図である。 (a)は図3の場合における攪拌力分布の結果を示した図、(b)は(a)を簡略化した図である。 (a)(b)はツイン鋳型の場合の図2及び図4と同じ条件のシミュレーション結果を示した図である。 図3における鉄芯を分割した場合の図に、攪拌力分布を併せて示したものである。 電磁ブレーキ時の電流印可方法を説明する図で、(a)は3つのコイルに電流を印可するもの、(b)は外側のコイルにのみ電流を印可するもの、(c)は内側の2つのコイルのみに電流を印可する方法である。 (a)は(b)に示す磁束密度比較位置Aにおける磁束密度の値を電流印可方法と鋳型と鉄芯との距離で検討した結果を示した図、(b)は磁束密度比較位置Aを示す図である。 2相交流攪拌の場合の電流位相配置を説明する図である。 (a)は図9の攪拌力分布を示した図、(b)は(a)を簡略化した図、(c)はメニスカス域での流動分布を示した図である。 図9の電流位相配置におけるコイル組同士の位相を反転(位相差180°)したものである。 (a)は図11の攪拌力分布を示した図、(b)は(a)を簡略化した図、(c)はメニスカス域での流動分布を示した図である。 本発明を説明する図で、(a)は垂直断面図、(b)は全体斜視図、(c)は水平断面図である。 浸漬ノズルからの溶鋼吐出流を説明する図である。
符号の説明
1 鋳型
2 浸漬ノズル
2a 吐出孔
3 溶鋼
4,4a,4b 鉄芯
5,6 コイル

Claims (2)

  1. 鋳型の外周に配置された励磁コイルに直流又は交流の電流を供給することにより、鋳型内の溶鋼に電磁ブレーキ又は電磁攪拌を選択的に作用させて鋼を連続鋳造する方法であって、
    鋳型長辺の外側に配置される電磁コイルは、浸漬ノズルを挟んで各n個ずつ(nは自然数)、鋳型合計で4n個配置され、
    これらそれぞれの磁極鉄芯は、各2個ずつに分割され、これら分割された磁極鉄芯のそれぞれの外周部に巻き回された2個の励磁コイルと、前記分割された2個の磁極鉄芯の外周部に巻き回された1個の励磁コイルを有し、
    鋳型内溶鋼を電磁攪拌する際には、前記各長辺側の2n個の電磁コイルに通電する交流電流の位相を反転させて、メニスカス全体を旋回する流動状態での流速が20cm/秒以上となるようにし、
    また、鋳型内溶鋼に電磁ブレーキを付与する際には、1個の電磁コイル当たり、前記分割された2個の磁極鉄芯の外周に巻き回した励磁コイルに直流電流を通電するか、または、前記3個の励磁コイルに直流電流を通電し、各電磁コイルによって鋳型内溶鋼に0.15(T)以上の磁束密度を与えることを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
  2. 請求項1記載の鋼の連続鋳造方法を実施する鋳型内溶鋼の電磁力制御装置であって、
    鋳型長辺の外側に、浸漬ノズルを挟んで各n個ずつ(nは自然数)、鋳型合計で4n個配置され、
    各2個ずつに分割された磁極鉄芯と、これら分割された磁極鉄芯のそれぞれの外周部に巻き回された2個の励磁コイルと、前記分割された2個の磁極鉄芯の外周部に巻き回された1個の励磁コイルを有する、それぞれの電磁コイルにおける前記磁極鉄芯の設置位置を、
    鋳型壁との間隔が、電磁ブレーキを付与する際には、前記各電磁コイルによる鋳型内溶鋼に与える磁束密度が0.15(T)以上となり、また、電磁攪拌を行う際には、メニスカス全体を旋回する流動状態での流速が20cm/秒以上となるような位置となしたことを特徴とする鋳型内溶鋼の電磁力制御装置。
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