JPH10340779A - 浮揚溶解装置 - Google Patents
浮揚溶解装置Info
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- JPH10340779A JPH10340779A JP15099397A JP15099397A JPH10340779A JP H10340779 A JPH10340779 A JP H10340779A JP 15099397 A JP15099397 A JP 15099397A JP 15099397 A JP15099397 A JP 15099397A JP H10340779 A JPH10340779 A JP H10340779A
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Abstract
い孔を有する磁性体13を設ける。
Description
揚力を強化した浮揚溶解装置に関する。
において、1は長手方向に冷却水を通す冷却水通水路4
を有する良導電金属製のセグメント11が周方向に絶縁
物12を介して積層されて有底の円筒状に形成されその
底部に溶湯を出す流出口5及びそれに続く流出口5より
内径の大きい出湯管部6を有するるつぼ、2は主に溶湯
8に溶解エネルギを与える上誘導コイル、3は主に溶湯
8に浮揚力を与える下誘導コイル、9は上誘導コイル2
の交流電源、10は下誘導コイル3の交流電源を示す。
るつぼ1の外径側に巻回された上誘導コイル2は交流電
源9により付勢されてるつぼ1内の金属を溶かし溶湯8
にするとともに、溶湯8の側面に水平方向の電磁力を与
えて浮揚した溶湯8を安定させている。下誘導コイル3
は上誘導コイル2より低い周波数の交流電源10により
付勢されて溶湯8に大きな浮揚力を与える。この流出口
5の部分で穴径をすぼめて、出湯管部6では穴径を広げ
て下誘導コイル3により溶湯8に浮揚力を与える。この
図6の例は本件出願人によって特願平6−41660号
にて既に提案されている。
3によりるつぼ1のセグメント11の外周に誘導した電
流はセグメント11の表層を周回して内側では外表層と
極性が逆になり対向する上下誘導コイル2、3と同方向
に流れる。一方セグメント11間の絶縁物の部分を通し
てるつぼ1内に進入した磁束は被溶解金属と鎖交して被
溶解金属に誘導電流を誘起して被溶解金属を溶解して溶
湯8にする。この溶湯8に誘起して前記誘導電流はセグ
メント11の内層を周回する電流と方向が逆になるので
両電流間に電磁反発力が発生して溶湯8をるつぼ1から
浮揚させる。この電磁反発力は、特に流出口5の近辺に
周回電流が集中することから溶湯8の底部で大きい反発
力となり溶湯8を安定して浮揚させる。前記の出湯管部
6の内径を流出口5の内径より広げたことは、流出口5
の部分にセグメント11の内層を周回する電流を集中さ
せるために有効な手段である。
を断続的に変化させる等して溶湯8を流出口5から出湯
し、例えば下方の図示していない鋳型に鋳込み鋳型内で
凝固させて鋳物を製造する。
は、上下誘導コイルを別々の電源から付勢して溶湯に与
える浮揚力と、溶解加熱電力とを別々に制御しているの
で、浮揚溶解を安定して運転するには適しているが、別
々の電源を必要とするために、電源設備のスペースが広
くなったり、設備が高価になる問題がある。これを避け
るために、例えば、誘導コイルを下側を密に、上にいく
に従って疎になるようにピッチを変えて巻くことが成さ
れているが、この場合は、溶融金属の溶融量、および種
類等が異なる場合に電磁力のバランスが不良になるケー
スがあるので、その際はバランスが取れる誘導コイルに
交換する必要が生じる等の問題がある。また、浮揚力を
大きくする他の方法の一つに流出口の孔径を小さくする
ことが有効であるが、そこから溶湯を出湯するためには
必要最小限の径以下にはできない。
れたもので、その目的とするところは、浮揚力を強化し
て一電源であっても安定した浮揚溶解が可能になる浮揚
溶解装置を提供することにある。
に請求項1記載の発明は、長手方向に冷却水を通す冷却
水通水路を有する良導電金属製のセグメントが周方向に
絶縁物を介して積層されて有底の円筒状に形成されその
底部に溶湯を出す流出口を有するるつぼと、るつぼの外
径側に設けられた誘導コイルと、前記誘導加熱コイルを
付勢する電源とを備えた浮揚溶解装置において、前記流
出口の下方に該流出口の径より大きい孔を有する磁性体
を設けたことを特徴とする。
記載の浮揚溶解装置において、磁性体は上面側の外径が
下面の外径より小さくなるように、高さ方向の途中から
外径をすぼめて形成することができる。さらに、請求項
3の発明のように、請求項1または請求項2に記載の浮
揚溶解装置において、磁性体は表面に絶縁皮膜を有する
薄綱板を円周方向に積層して形成することができる。
を通電してそれによる磁界の等ポテンシャル線を記載し
た磁界の解析図で(a)は流出口の下部の出湯管部に磁
性体を設けた場合の磁界の等ポテンシャル線図、(b)
は磁性体を設けない場合の磁界の等ポテンシャル線図を
示す。この図5(a)は上記の流出口に磁性体を設けた
構成の磁界の解析結果であり、誘導コイルの磁束の一部
が磁性体を通って流出口からるつぼ内に進入して溶湯に
鎖交していることを示している。そして、図中のポテン
シャル線の数とポテンシャル線間の値Δとを磁性体の有
無について比較することにより、出湯管部から流出口を
通してるつぼ内に進入する磁束の密度の比率を求めるこ
とができる。この比率は下式の通りである。
ない(b)の場合に比較してるつぼ内に進入する磁束の
密度が1.35倍に増加する。溶湯に生じる浮揚力は磁
束密度の二乗に比例するので、磁性体を設けた場合、溶
湯を安定して浮揚させることが可能になる。なお、磁性
体の上部をすぼめて、上部の外径が下部の外径より小さ
くなるようにすることにより流出口よりるつぼ内に進入
する磁束の密度をより高くすることが可能になる。
に積層して磁性体を形成することにより、フェライトコ
アを使用した一体成形の磁性体よりも高い飽和磁束密度
の磁性体になるので、その部分へ磁束がより集中できて
溶湯に生じる浮揚力をより大きくすることが可能にな
る。さらに請求項4の発明のように、長手方向に冷却水
を通す冷却水通水路を有する良導電金属製のセグメント
が周方向に絶縁物を介して積層されて有底の円筒状に形
成されその底部に溶湯を出す流出口を有するるつぼと、
るつぼの外径側に設けられた誘導コイルと、前記誘導加
熱コイルを付勢する電源と、前記流出口に挿入して流出
口より流出する溶湯を冷却して凝固させる円筒形のスリ
ーブと、該スリーブを冷却する冷却器とを備えた浮揚溶
解装置において、前記スリーブの外周側に磁性体を設け
て、該磁性体の下面が前記冷却器に接するように配備す
ることができる。
流出口にスリーブを挿入して、該スリーブを冷却器で冷
却して、流出口から流出する溶湯をスリーブで冷却して
凝固させて、連続的に鋳片にする連続鋳造装置として使
用する際は、スリーブの外周側に設けた磁性体が下面で
冷却器と接しているので、溶湯からの熱流はスリーブか
ら冷却器に伝達するとともに、磁性体を通して冷却器に
伝達して溶湯の冷却を助けることが可能になる。
の構成図を示す。この図1において、従来例と同一の符
号を付けた部材はおおよそ同一の機能を有するのでその
説明は省略する。この図1において、1は長手方向に冷
却水を通す冷却水通水路4を有する良導電金属製のセグ
メント11が周方向に絶縁物12を介して積層されて有
底の円筒状に形成されその底部に溶湯を出す流出口5及
びそれに続く流出口5より内径の大きい出湯管部6を有
するるつぼ、22は溶湯8に溶解エネルギと浮揚力とを
与える誘導コイル、9は誘導コイル2の交流電源、13
は流出口5の下方に設けた磁性体を示す。るつぼ1の外
径側に巻回された誘導コイル22はるつぼ1、同底部お
よび出湯管部6に跨がる一つのコイルでなり、交流電源
9により付勢されてるつぼ1内の金属を溶かし溶湯8に
するとともに、溶湯8の側面および底面に電磁力を与え
て溶湯8を浮揚させている。磁性体13は、この場合、
磁性粉末を焼結して円筒形に一体成形したフェライトコ
アであり、出湯管部6内に設けられており、それにより
るつぼ1内に進入する磁束の密度を増加さるので、磁束
密度の増加分の二乗に比例して浮揚力が増加して、その
分溶湯を安定して浮揚させる。
た被溶解金属は誘導コイル22により溶解されて、ま
た、溶解中を通して浮揚力を与えられて浮揚状態で溶湯
8になる。溶解完了後は誘導コイル22の電流を断続的
に変化させる等して溶湯8を流出口5から出湯し例え
ば、図示していない下方の鋳型に鋳込み鋳型内で凝固さ
せて鋳物を製造する。
成図を示す。この図2において、14は流出口5(図1
参照)の下方に設ける磁性体を示す。この磁性体14は
図1の実施例と同様な円筒形のフェライトコアであり、
かつ上面(流出口側)の外径が下面の外径より小さくな
るように、高さ方向の途中から外径をすぼめて形成され
ている。すなわち、流出口側の厚みを他部より薄くして
磁束の集中を図っている。
成図を示す。この図3において、15は流出口の下方に
設ける磁性体を示す。この磁性体15は表面に絶縁被覆
を施された薄い短冊形の磁性綱板を放射状に積層して円
筒形を形成している。この構成では図1、2の磁性体1
3、14のように磁性粉末を焼結したものに比べて飽和
磁束密度を上げ、より磁束を集中させることができる。
部の構成図を示す。この図4において、1は長手方向に
冷却水を通す冷却水通水路4を有する良導電金属製のセ
グメント11が周方向に絶縁物12を介して積層されて
有底の円筒状に形成されその底部に溶湯を出す流出口5
及びそれに続く流出口5より内径の大きい出湯管部6を
有するるつぼ、22は溶湯8に溶解エネルギと浮揚力と
を与える誘導コイル、9は誘導コイル22の交流電源、
13は流出口5の下部に設けた磁性体、16は流出口5
に挿入されたスリーブ、17はスリーブ16を冷却する
冷却器を示す。
22は交流電源9により付勢されてるつぼ1内の金属を
溶かし溶湯8にするとともに、溶湯8の側面および底面
に電磁力を与えて溶湯8を浮揚させている。スリーブ1
6は流出口5に挿入されており、該スリーブ16の外周
側に磁性体13が配備されている。また、スリーブ16
は下部で冷却器17により冷却されており、磁性体13
は下面で前記冷却器17に接してスリーブ16からの伝
達熱を冷却器17に伝達している。
た被溶解金属は誘導コイル2により溶解されて、また、
溶解中を通して浮揚力を与えられて浮揚状態で溶湯8に
なる。溶解完了後は誘導コイル2の電流を断続的に変化
させる等して溶湯8を流出口5から出湯し、磁性体13
と冷却器17とで冷却されているスリーブ16内で冷却
されて鋳片になり、図示していないピンチロールにより
徐々に下方に引き抜かれる。
体を設けることにより磁束をそこに集中させてるつぼ内
に進入する磁束の密度を増加させ、浮揚力を増加させる
ことにより一電源で安定し浮揚溶解を可能にしているの
で、電源設備のスペースを少なくし、設備のコストを削
減する効果がある。
それによる磁界の等ポテンシャル線を記載した磁界の解
析図で(a)は流出口の下部の出湯管部に磁性体を設け
た場合の磁界の等ポテンシャル線図、(b)は磁性体を
設けない場合の磁界の等ポテンシャル線図
Claims (4)
- 【請求項1】長手方向に冷却水を通す冷却水通水路を有
する良導電金属製のセグメントが周方向に絶縁物を介し
て積層されて有底の円筒状に形成されその底部に溶湯を
出す流出口を有するるつぼと、るつぼの外径側に設けら
れた誘導コイルと、前記誘導加熱コイルを付勢する電源
とを備えた浮揚溶解装置において、前記流出口の下方に
該流出口の径より大きい孔を有する磁性体を設けたこと
を特徴とする浮揚溶解装置。 - 【請求項2】請求項1記載の浮揚溶解装置において、磁
性体は上面側の外径が下面の外径より小さくなるよう
に、高さ方向の途中から外径をすぼめて形成したことを
特徴とする浮揚溶解装置。 - 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の浮揚溶解
装置において、磁性体は表面に絶縁皮膜を有する薄綱板
を円周方向に積層して形成したことを特徴とする浮揚溶
解装置。 - 【請求項4】長手方向に冷却水を通す冷却水通水路を有
する良導電金属製のセグメントが周方向に絶縁物を介し
て積層されて有底の円筒状に形成されその底部に溶湯を
出す流出口を有するるつぼと、るつぼの外径側に設けら
れた誘導コイルと、前記誘導加熱コイルを付勢する電源
と、前記流出口に挿入して流出口より流出する溶湯を冷
却して凝固させる円筒形のスリーブと、該スリーブを冷
却する冷却器とを備えた浮揚溶解装置において、前記ス
リーブの外周側に磁性体を設けて、該磁性体の下面が前
記冷却器に接するように配備したことを特徴とする浮揚
溶解装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15099397A JP3783335B2 (ja) | 1997-06-09 | 1997-06-09 | 浮揚溶解装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15099397A JP3783335B2 (ja) | 1997-06-09 | 1997-06-09 | 浮揚溶解装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10340779A true JPH10340779A (ja) | 1998-12-22 |
JP3783335B2 JP3783335B2 (ja) | 2006-06-07 |
Family
ID=15508947
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15099397A Expired - Fee Related JP3783335B2 (ja) | 1997-06-09 | 1997-06-09 | 浮揚溶解装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3783335B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001241858A (ja) * | 1999-12-29 | 2001-09-07 | General Electric Co <Ge> | 電磁束集中用の案内管構造物 |
JP2018189246A (ja) * | 2017-04-28 | 2018-11-29 | シンフォニアテクノロジー株式会社 | コールドクルーシブル溶解炉 |
CN112708858A (zh) * | 2020-12-17 | 2021-04-27 | 王殿儒 | 磁控液体阴极电弧等离子体蒸发离化源、镀膜装置及方法 |
-
1997
- 1997-06-09 JP JP15099397A patent/JP3783335B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2001241858A (ja) * | 1999-12-29 | 2001-09-07 | General Electric Co <Ge> | 電磁束集中用の案内管構造物 |
JP2018189246A (ja) * | 2017-04-28 | 2018-11-29 | シンフォニアテクノロジー株式会社 | コールドクルーシブル溶解炉 |
CN112708858A (zh) * | 2020-12-17 | 2021-04-27 | 王殿儒 | 磁控液体阴极电弧等离子体蒸发离化源、镀膜装置及方法 |
CN112708858B (zh) * | 2020-12-17 | 2023-03-10 | 王殿儒 | 磁控液体阴极电弧等离子体蒸发离化源、镀膜装置及方法 |
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JP3783335B2 (ja) | 2006-06-07 |
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