JP2003071376A - 薄層塗布部の硬化方法 - Google Patents
薄層塗布部の硬化方法Info
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Abstract
レン系ポリマーを主成分とする硬化性組成物について、
特に建築用シーリング材として薄層施工になった場合に
も該薄層塗布部の硬化を促進させる、薄層塗布部の硬化
方法を提供する。 【解決手段】 本発明の硬化方法は、上記薄層塗布部の
表面に加水分解促進剤の溶液を塗布することを特徴とす
る。
Description
法、更に詳しくは、加水分解性シリル基含有イソブチレ
ン系ポリマーを主成分とする硬化性組成物について、特
に建築用シーリング材として目地周辺部分が薄層施工に
なった場合にも該薄層塗布部の硬化を促進させる方法に
関する。
性シリル基含有イソブチレン系ポリマーを主成分とする
硬化性組成物は、硬化触媒を混合することにより、該主
成分ポリマーの湿気硬化により硬化物を形成することか
ら、各種のシーリング材に使用されている。しかして、
この種組成物を特に高度な耐久性が要求される建築用シ
ーリング材に適用する場合、硬化触媒としてたとえば2
価の有機錫化合物を用い、および必要に応じて助触媒と
して塩基性物質を併用することにより、2成分形シーリ
ング材として弾性復元率の向上や、強靭性を付与する試
みが一般的に行なわれてきた(たとえば特公昭61−6
0867号公報参照)。しかしながら、夏場の日照壁面
などでは60〜90℃もしくはそれ以上になり、このよ
うに蓄熱した高温度被塗物(金属パネルなど)に施工し
た場合、厚み0.1mm以下の打設部位(薄層塗布部)
において、いわゆる薄層未硬化と呼ばれる現象が起るこ
とがわかった。
は、金属パネルが高温に達しているため、該薄層塗布部
のシーリング材が高温に晒される結果、硬化触媒である
非常に不安定な2価の有機錫化合物が、酸化等の影響を
受け易く、より安定な4価錫への変換過程で自己縮合を
引き起こし、このため触媒失活が起こり;また塩基性物
質も空気中の二酸化炭素との中和反応により、炭酸塩を
容易に形成することで、助触媒機能を失うことに起因し
ているものと推察される。たとえば、金属パネルの目地
シールとか、ガラス窓まわりのシール部分などの適用部
位において、薄層未硬化が発生することが多い。これに
対し、比較的厚みのある部位では、高温部と接触しない
内部は、上記触媒失活が免れるため、順次内部から触媒
が供給される結果、未硬化の現象が起らないことが考え
られる。このように夏場高温時の薄層施工においては、
未硬化の現象が多発するため、建物外壁表面の該未硬化
部に埃が付着し、さらに降雨などにより該埃の流出、あ
るいは未硬化部自体の流出によって、建物外壁が汚染さ
れるという問題があった。
題を解決すべき鋭意検討を進めたところ、上記薄層塗布
部の表面に加水分解促進剤の溶液を塗布すれば、硬化が
有効に促進されることを見出し、本発明を完成させるに
至った。
含有イソブチレン系ポリマーを主成分とする硬化性組成
物を塗布し、薄層塗布部が生じた場合、その薄層塗布部
の表面に加水分解促進剤の溶液を塗布することを特徴と
する薄層塗布部の硬化方法;並びに該硬化方法に用い
る、加水分解促進剤の溶液から成ることを特徴とする処
理液を提供するものである。
たとえばカルボン酸金属塩[オクテン酸錫、ステアリン
酸錫、ナフテン酸錫、ジブチル錫ラウレート、ジブチル
錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル
錫アセテート、ジオクチル錫ステアレート、ジオクチル
錫ラウレート、ジオクチル錫ジバーサテート、ジブチル
錫ビストリエトキシシリケート、ジブチル錫ビスイソノ
ニル・3−メルカプトプロピオネート、ジブチル錫ビス
アセチルアセトネート、ジブチル錫ビス(o−フェニル
フェノキサイド)、ジブチル錫ビスイソオクチルチオグ
リコレート、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキ
サイド、トリオクチル酸ビスマス、トリネオデカン酸ビ
スマス、ナフテン酸ビスマスなど]が特に好適であり、
その他にもアルキルチタン酸塩、有機珪素チタン酸塩等
が使用できる。
進剤を適当な溶剤(トルエン、メチルエチルケトン、ア
セトン、酢酸エチル、ヘキサンなど)に溶解した、通
常、濃度0.05〜75%(重量%、以下同様)の溶液
で構成され、さらに必要に応じて通常の皮膜形成物質、
たとえば反応性シリコーン化合物、(メタ)アクリル樹
脂共重合体、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等を適量
併用してもよい。なお、この場合、該皮膜形成物質を含
有する既存のプライマー処理液に加水分解促進剤を加え
たものを利用することもできる。
解性シリル基含有イソブチレン系ポリマーを主成分とす
る硬化性組成物、たとえば2成分形ポリイソブチレン系
シーリング材(サンスター技研(株)製、「ペンギンシ
ール7000」)の適用において薄層施工になった場合
にも、その薄層塗布部(厚み0.1mm以下)の硬化を
促進させるもので、その技術的手段として、上記処理液
を以下の要領で使用する。たとえば、上記シーリング材
を目地に塗布し、薄層塗布部が生じた場合、その薄層塗
布部の表面(実際の現場では薄層塗布部を含めシーリン
グ材塗布の全面)に処理液を塗布する。塗布量は、加水
分解促進剤の塗布量が0.001〜10g/m2、好ま
しくは0.05〜7g/m2となるように選定すればよ
い。0.001g/m2未満では、所望の硬化促進効果
が得られず、また10g/m2を越えると、残存する加
水分解促進剤によるベタツキが残り、ほこり等を付着さ
せ目地周辺を汚す傾向となる。
具体的に説明する。 実施例1〜4および比較例1 (1)試験体の作成 アルミニウム板上に2成分形ポリイソブチレン系シーリ
ング材(サンスター技研(株)製、「ペンギンシール7
000」)を厚み50μmで均一に塗布した後、60℃
のオーブンに24時間放置せしめ、薄層未硬化現象を呈
した試験体を作成する。
(株)製、「プライマーUM−2」)にジブチル錫ジオ
クトエート2%を加えたもの 実施例4:反応性シリコーン化合物含有プライマー(サ
ンスター技研(株)製、「プライマーSS−1」)にジ
ブチル錫ビスアセチルアセトネート5%を加えたもの 比較例1:ブランク(未処理)
ボン酸金属塩の塗布量:下記表1に示す)、23℃、5
0%RH下で24時間放置した後、指触により薄層未硬
化の有無を確認し、結果を表1に示す。 ×:指にシーリング材が付着 ○:付着しない
Claims (9)
- 【請求項1】 加水分解性シリル基含有イソブチレン系
ポリマーを主成分とする硬化性組成物を塗布し、薄層塗
布部が生じた場合、その薄層塗布部の表面に加水分解促
進剤の溶液を塗布することを特徴とする薄層塗布部の硬
化方法。 - 【請求項2】 薄層塗布部の厚みが0.1mm以下であ
る請求項1に記載の硬化方法。 - 【請求項3】 加水分解促進剤がカルボン酸金属塩であ
る請求項1または2に記載の硬化方法。 - 【請求項4】 加水分解促進剤の塗布量が0.001〜
10g/m2である請求項1乃至3のいずれか1つに記
載の硬化方法。 - 【請求項5】 加水分解促進剤に皮膜形成物質を併用す
る請求項1乃至4のいずれか1つに記載の硬化方法。 - 【請求項6】 皮膜形成物質が、反応性シリコーン化合
物、(メタ)アクリル樹脂共重合体、ポリエステル樹脂
またはウレタン樹脂である請求項5に記載の硬化方法。 - 【請求項7】 請求項1に記載の硬化方法に用いる、加
水分解促進剤の溶液から成ることを特徴とする処理液。 - 【請求項8】 加水分解促進剤がカルボン酸金属塩であ
る請求項7に記載の処理液。 - 【請求項9】 皮膜形成物質として、反応性シリコーン
化合物、(メタ)アクリル樹脂共重合体、ポリエステル
樹脂またはウレタン樹脂を併用した請求項7または8に
記載の処理液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001263764A JP2003071376A (ja) | 2001-08-31 | 2001-08-31 | 薄層塗布部の硬化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001263764A JP2003071376A (ja) | 2001-08-31 | 2001-08-31 | 薄層塗布部の硬化方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2003071376A true JP2003071376A (ja) | 2003-03-11 |
Family
ID=19090472
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2001263764A Pending JP2003071376A (ja) | 2001-08-31 | 2001-08-31 | 薄層塗布部の硬化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003071376A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2016024584A1 (ja) * | 2014-08-11 | 2017-06-08 | 株式会社カネカ | 積層体およびシーリング方法 |
-
2001
- 2001-08-31 JP JP2001263764A patent/JP2003071376A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPWO2016024584A1 (ja) * | 2014-08-11 | 2017-06-08 | 株式会社カネカ | 積層体およびシーリング方法 |
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