JP2003071231A - ガス分離精製装置およびその運転方法 - Google Patents

ガス分離精製装置およびその運転方法

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JP2003071231A JP2001267807A JP2001267807A JP2003071231A JP 2003071231 A JP2003071231 A JP 2003071231A JP 2001267807 A JP2001267807 A JP 2001267807A JP 2001267807 A JP2001267807 A JP 2001267807A JP 2003071231 A JP2003071231 A JP 2003071231A
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雅人 川井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原料ガス流量や原料ガス中の高付加価値ガス
濃度が経時的に変動した場合でも、高付加価値ガスの純
度および回収率を高く維持することができるガス分離精
製装置およびその運転方法を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 平衡型圧力変動吸着分離装置1と、速度
型圧力変動吸着分離装置2と、製品ガスの純度を計測す
る成分濃度計測手段35と、製品ガス流量を制御する製品
ガス流量制御手段33と、吸着分離装置1から排出される
ガスの流量を制御する排ガス流量制御装置34と、吸着分
離装置2に導入される原料ガスの流量を制御する原料ガ
ス流量制御手段32とを備え、流量制御手段33は、計測手
段35の計測値に応じて、ガス流量を制御することができ
るようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスの分離精製装
置およびその運転方法に関し、詳しくは、付加価値の高
いガスを回収して精製する装置およびその運転方法であ
って、特に、半導体製造装置などの雰囲気ガスとして使
用される付加価値の高いヘリウム、ネオン、クリプト
ン、キセノンなどの希ガスを回収再利用するのに最適な
分離精製装置およびその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路、液晶パネル、太陽電池
パネル、磁気ディスクなどの半導体製品を製造する工程
では、不活性ガス中でプラズマを発生させ、該プラズマ
によって半導体製品の各種処理を行なう装置、例えばス
パッタリング装置、プラズマCVD装置、リアクティブイ
オンエッチング装置などが広く用いられている。このよ
うな処理装置では、処理の対象となる基体などを処理チ
ャンバ内に送入するときはチャンバ内を窒素ガス雰囲気
としておき、プラズマ処理を行なう時点で希ガスのみ、
もしくは反応に寄与するガスと希ガスとをチャンバ内に
流して高周波放電などによりプラズマを発生させて処理
を行ない、次いで窒素ガスを流して基体を取り出す枚葉
処理といわれる方法で運転する。例えばプラズマ酸化な
どの処理では、反応に寄与するガスとして、若干量の酸
素が使用される。このような処理において使用される希
ガスとしては、従来は主としてアルゴンが用いられてき
たが、近年は、より高精密でかつプラズマダメージを防
止するためにイオン化ポテンシャルの低いクリプトンや
キセノンが注目されてきている。クリプトンやキセノン
は、空気中の存在比が極めて小さいこと、および分離工
程が複雑なことから極めて高価である。したがって、こ
のようなガスを使用するプロセスは、使用済みのガスを
回収して精製し、高効率で循環使用することを前提とし
て初めて経済性を持つ。回収したクリプトンやキセノン
は不純物濃度が少なくとも100ppm以下の高純度下で使用
される。分離精製の対象となる希ガスを含む混合ガス
は、主として希ガスと窒素とからなり、プラズマ酸化で
はこれに数%の酸素が含まれたものとなる。また、プラ
ズマCVDでは金属水素化物系ガスが含まれたものとな
り、リアクティブイオンエッチングではハロゲン化炭化
水素系ガスが含まれたものとなる。さらに、微量の不純
物や反応副生成物として、水分、一酸化炭素、二酸化炭
素、水素、炭化水素などが含まれることもある。
【0003】原料ガスより目的とするガスを分離回収す
る方法としては、圧力変動吸着分離(PSA)法がある。例
えば、空気を原料として酸素を製品として得ようとする
場合には、ゼオライトを吸着剤として用いて加圧下で空
気を流通させることによって、易吸着成分である窒素が
吸着剤側に固定され、難吸着成分である酸素が吸着剤層
より流出する。次いで、吸着剤層を空気の流通工程より
十分に低い圧力条件下におけば、吸着剤に固定されてい
た窒素が脱離する。相対的に高い圧力での吸着操作と相
対的に低い圧力での再生操作を繰り返すPSA操作は、短
時間での吸着-再生の切り替えが可能なため、吸着剤あ
たりの製品発生量を高めやすく、装置をコンパクトにし
やすいという利点を持つ。なお、この場合、目的とする
ガス成分は酸素ガスであり、原料となる空気中の酸素濃
度は一定である。ある流量の製品酸素を得ようとする場
合には、適宜圧縮機を選定して、製品酸素の取り出し量
および純度に応じて設計した吸着剤層に、原料を一定流
量で流通させていた。既存のPSA装置を用いて製品酸素
の純度を高める場合は、吸着剤層への流通量を一定とし
た吸着操作条件下において取り出し製品量を減少させて
いた。すなわち、従来のPSA装置では、必要とする製品
ガスの流量および純度に応じた吸着剤層を設計・選定
し、その中に一定濃度の原料を一定流量で流通させるこ
とによって、製品を得ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、半導
体製品の製造装置で使用された希ガス含有ガス(排ガ
ス)を原料とする場合には、製造装置の状態によって排
ガス流量およびその中の希ガス濃度が変動する。例え
ば、処理の対象となる基体を処理チャンバ内に送入する
前には、チャンバ内に窒素ガスを流通させながら真空排
気することにより、チャンバ内を清浄な窒素雰囲気とす
る。その後、基体をチャンバ内に送入する。この時、清
浄な窒素雰囲気を保持するため、窒素ガスの通気と真空
排気は継続されて行われている。したがって、基体の送
入前および送入時に排気されるガスはそのほとんどが窒
素ガスである。その後、窒素ガスから希ガスに流通ガス
が切り替わり、処理チャンバ内が希ガス雰囲気になって
から高周波放電などによりプラズマを発生させて処理を
行なう。すなわち、プラズマ処理が行なわれている時、
処理チャンバから排気されるガスは希ガスがそのほとん
どの成分を占める。次いで、高周波印加を停止してプラ
ズマを停止し、流通ガスを窒素ガスに切り替えた後、基
体を取り出す。プラズマ停止から基体が搬出される間に
排気されるガスは窒素ガスである。また、真空排気シス
テムからの不純物の逆拡散防止のため、処理チャンバと
真空排気システムの間には常時窒素ガスが通気されてい
る。この窒素ガスは処理チャンバから排気されたガスと
ともに排気される。さらに、真空ポンプの軸受け部から
の大気巻き込みを防止するため、窒素ガスが軸受け部に
通気され、その一部は真空排気系内部に導入され、排気
される。
【0005】以上述べたように、基体の処理チャンバへ
の搬入および搬出時、並びに処理チャンバの待機時に排
気されるガスのほとんどの成分は窒素ガスであり、一
方、プラズマ処理時の排気ガスは窒素と希ガスを含むも
のとなる。なお、それぞれの排気時におけるガス圧力は
大気圧である。したがって、処理チャンバでプラズマ処
理が終了して窒素ガス流通が行なわれても、排気ガス中
の希ガス量が速やかに減少することはない。すなわち、
処理チャンバ内の雰囲気と排気ガスの成分濃度の変化に
は時間遅れが生じ、その結果、排気ガス中の希ガス濃度
は常時変動することになる。さらに、処理チャンバへ流
通する窒素ガスと希ガスの流量は必ずしも一致しない。
これは、プラズマ処理時と基体の搬入搬出時に排気され
るガス総量が変化することを意味する。プラズマ処理時
間は半導体製品によって異なる。例えば、希ガス中に数
%の酸素ガスを添加して行なわれるプラズマ酸化処理の
場合、その形成する酸化膜厚に応じて処理時間は1分か
ら5分の間で決定される。しかも、酸化膜厚は数枚、も
しくは数10枚毎に異なることがあるため、その結果、排
気ガス中の最大希ガス濃度およびその時間は数10分から
数10時間毎に大幅に変動する場合がある。このように、
流量および/または希ガス濃度が逐次変動するような原
料ガスから目的とする希ガスを分離・精製するために、
従来のPSAシステムを用いると、PSAシステムに導入され
る原料ガス量と製品ガス量が一致しないため、連続長時
間運転を行なうと吸着圧力が高くなりすぎたり、低くな
りすぎたりして、その結果、その運転状態が不安定にな
るという問題があった。そのため、製品希ガスの純度が
極端に低下したり、希ガス回収率が安定しないという問
題があった。そこで、本発明は、半導体製品の製造装置
などの雰囲気ガスとして使用されるクリプトン、キセノ
ンなどの高付加価値ガスのガスを含む混合ガスを原料ガ
スとしてPSAプロセスによって回収するに当たって、原
料ガス流量や原料ガス中の高付加価値ガス濃度が経時的
に変動した場合でも、ガス分離精製装置を安定して運転
し、かつ高付加価値ガスを高効率で精製、回収すること
ができるガス分離精製装置およびその運転方法を提供す
ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のガス分離精製装置の運転方法は、圧力変動
吸着分離により精製された高付加価値ガスの成分濃度に
応じて、圧力変動吸着分離におけるガス流量を制御する
ことを特徴とする。本発明の運転方法では、圧力変動吸
着分離を、平衡吸着量差に基づいてガス成分を分離する
平衡型圧力変動吸着分離と、吸着速度差に基づいてガス
成分を分離する速度型圧力変動吸着分離とを組み合わせ
て行い、精製された高付加価値ガスの成分濃度に応じ
て、平衡型圧力変動吸着分離と速度型圧力変動型吸着分
離のうちいずれか一方または両方におけるガス流量を制
御することができる。本発明の運転方法では、精製され
た高付加価値ガスの成分濃度と、圧力変動吸着分離にお
けるガス圧力のうちいずれか一方または両方に応じて、
前記精製高付加価値ガスの導出量、原料ガス導入量、高
付加価値ガス以外のガスの導出量のうち少なくとも一つ
について流量制御を行なうことができる。本発明の運転
方法では、原料ガスのガス成分の組成比に応じて、圧力
変動吸着分離におけるガス流量を制御することができ
る。本発明では、流量および/または高付加価値ガス濃
度が経時的に変動する原料ガスを用いることもできる。
【0007】本発明のガス分離精製装置は、圧力変動吸
着分離により精製された高付加価値ガスの成分濃度を計
測する成分濃度計測手段と、この計測手段の計測値に応
じて、圧力変動吸着分離におけるガス流量を制御する流
量制御手段とを備えた構成とされている。本発明のガス
分離精製装置は、平衡吸着量差に基づいてガス成分を分
離する平衡型圧力変動吸着分離装置と、吸着速度差に基
づいてガス成分を分離する速度型圧力変動吸着分離装置
とを備え、流量制御手段が、平衡型圧力変動吸着分離と
速度型圧力変動型吸着分離のうちいずれか一方または両
方におけるガス流量を制御することができる構成を採用
できる。本発明のガス分離精製装置は、原料ガスの成分
ガスの組成比を計測する組成比計側手段を備え、流量制
御手段が、組成比計側手段の計測値に応じてガス流量を
制御できるようにされた構成を採用できる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のガス分離精製装
置の第1の形態例を示す系統図である。このガス分離精
製装置は、高付加価値ガスとしてのクリプトンやキセノ
ンを回収して分離精製するためのものであって、原料ガ
スを所定の圧力に昇圧する圧縮機31aと、平衡吸着量差
に基づいてガス成分を分離する平衡型圧力変動吸着分離
装置1と、吸着速度差に基づいてガス成分を分離する速
度型圧力変動吸着分離装置2とを備えている。平衡型圧
力変動吸着分離装置1と吸着速度型圧力変動吸着分離装
置2とは、原料ガスが分配供給されるように連結されて
いる。
【0009】平衡型圧力変動吸着分離装置1は、クリプ
トンやキセノンを易吸着成分とし、窒素を難吸着成分と
する吸着剤、例えば活性炭を充填した複数の吸着筒11a,
11bと、吸着筒11a,11bの圧力を計測する圧力計(圧力計
測手段)12a,12bと、吸着筒11a,11bを吸着工程と再生工
程とに切り替えるために所定の位置に設けられた複数の
弁とを有している。平衡型圧力変動吸着分離装置1の出
口側には、吸着分離装置1から排出されるガスの流量を
制御する排ガス流量制御装置(流量制御手段)34が設け
られている。流量制御装置34は外部からの信号によりそ
の流量を制御できるものであれば良く、その制御方式は
任意とすることができる。
【0010】速度型圧力変動吸着分離装置2は、クリプ
トンやキセノンを難吸着成分とし、窒素を易吸着成分と
する吸着剤、例えばNa-A型ゼオライトやカーボンモレキ
ュラシーブスを充填した複数の吸着筒21a,21bと、吸着
筒21a,21bの圧力を計測する圧力計(圧力計測手段)22
a,22bと、吸着筒21a,21bを吸着工程と再生工程とに切り
替えるために所定の位置に設けられた複数の弁とを有し
ている。
【0011】速度型圧力変動吸着分離装置2の出口側に
は、吸着分離装置2から導出されるガスを製品ガスとし
て貯留する製品貯槽52と、製品ガスの純度(成分濃度)
を計測する純度センサ(成分濃度計測手段)35と、製品
ガス流量を制御する製品ガス流量制御装置(流量制御手
段)33とが設けられている。純度センサ35としては、製
品ガス(例えばクリプトン等の希ガスの濃縮物)中の窒
素濃度を検出できるものが好ましく、例えば、ガスクロ
マトグラフ(GC)分析装置、GCに質量分析装置を結合した
GC-質量分析装置、発光分析装置などを好適に用いるこ
とができる。流量制御装置33は外部からの信号によりそ
の流量を制御できるものであれば良く、その制御方式は
任意とすることができる。速度型圧力変動吸着分離装置
2の入口側には、吸着分離装置2に導入される原料ガスの
流量を制御する原料ガス流量制御装置(流量制御手段)
32が設けられている。
【0012】このガス分離精製装置において、流量制御
装置32,33,34は、純度センサ35および圧力計12a,12b,22
a,22bのうちいずれか一方または両方の計測値に応じ
て、流量制御装置32,33,34内の弁の開度を調節し、ガス
流量を制御することができるようになっている。
【0013】圧縮機31aは、インバータ回路を備え、イ
ンバータ回路を経由して入力された駆動信号によって、
その駆動量が制御されるように構成するのが好ましい。
圧縮機31aの上流側には、吸着筒11a,11b,21a,21bの再生
工程で排出されるガスを貯留するバッファタンク(貯留
タンク)51が設けられている。
【0014】バッファタンク51としては、図2に示す構
成のものが使用可能である。ここに示すバッファタンク
51は、容積可変部51aと定容積部51bとから構成されてい
る。容積可変部51aは、吸着筒11a,11b,21a,21bの再生工
程で排出されるガスが導入される袋体61と、袋体61の上
部に設けられたフロート板62と、これらを収納する筐体
63とを備えている。袋体61は、柔軟性を有する材料、例
えば合成樹脂などからなるラミネートフィルムなどから
なるもので、側部が蛇腹状に形成されており、ガス導入
量に応じてその容積を変化させることができるようにさ
れている。フロート板62は、袋体61上部に設けられてお
り、袋体61の容積に応じてその高さ位置が変化するよう
になっている。すなわち袋体61の容積が大きいときには
高く位置し、袋体61の容積が小さいときには低く位置す
るようになっている。フロート板62は、筐体63の底板に
対し平行な状態(水平)を維持するようにされている。
【0015】このバッファタンク51は、導入ガス(吸着
筒11a,11b,21a,21bの再生工程で排出されるガス等)が
容積可変部51aに導入され、容積可変部51a内のガスが定
容積部51bに送られ、定容積部51b内のガスが圧縮機31a
に送られるようになっている。バッファタンク51は、ガ
ス導入量に応じて容積が変化する袋体61を有する容積可
変部51aを備えているため、バッファタンク51内の圧力
を略一定に保つことができるようになっている。
【0016】バッファタンク51は、フロート板62の高さ
位置を検出する位置センサ64を設けた構成とすることが
できる。位置センサ64は、高さ方向に間隔をおいて複数
設けられている。図示例では、3つの位置センサ64(第1
〜第3位置センサ64a〜64c)が設けられている。位置セ
ンサ64としては、フロート板62に接触したときに検知信
号を出力する接触式センサを用いることができる。ま
た、光源と受光部とを備え、光源からの光がフロート板
62に遮られて受光部に到達しなくなったときに検知信号
を出力する構成のものを用いることもできる。
【0017】位置センサ64を設けたバッファタンク51
は、容積可変部51aにおける袋体61の容積が設定範囲に
あるときに検知信号を出力せず、袋体61の容積が設定範
囲を外れたときに検知信号を出力するように構成するこ
とができる。例えば、袋体61の容積が設定範囲を下回る
と、これに伴って位置が低くなったフロート板62が第1
位置センサ64aにより検出され、袋体61の容積が設定範
囲を越えると、位置が高くなったフロート板62が第3位
置センサ64cにより検出されるようにすることができ
る。これによって、バッファタンク51は、容積可変部51
a内のガス量が設定範囲を外れた際に、適切な対処(ガ
ス導入量またはガス導出量の調節)をとることができる
ようになるため、袋体61の過剰膨張や過剰収縮を防止す
ることができるようになる。なお、圧縮機31aとバッフ
ァタンク51の間に還流バイパス経路(図示せず)を設け、
圧縮機31aを経た原料ガスを、このバイパス経路を通し
てバッファタンク51に戻すことができる構成も可能であ
る。このバイパス経路には、流量制御装置を設け、この
経路におけるガス流量を制御できるようにすることがで
きる。
【0018】次に、図1に示すガス分離精製装置を用い
て、クリプトンと窒素との混合ガスである原料ガス中の
クリプトンを精製する場合を例として、本発明のガス分
離精製装置の運転方法の第1の形態例を説明する。この
方法では、平衡型圧力変動吸着分離装置1の吸着剤とし
て活性炭を用い、速度型圧力変動吸着分離装置2の吸着
剤としてNa-A型ゼオライトを使用する。
【0019】まず、平衡型圧力変動吸着分離装置1にお
いて、原料ガス導入経路L1から導入されて圧縮機31aで
所定の圧力に昇圧された原料ガスを、入口弁13aを通し
て第1の吸着筒11aに流入させる。吸着筒11a,11bに充填
されている活性炭は、クリプトンやキセノンに比べ窒素
を吸着しにくい。このため、易吸着成分であるクリプト
ンは優先的に活性炭に吸着され、難吸着成分である窒素
の大部分は吸着筒11aの出口端から導出され、出口弁14
a、流量制御装置34を経て排ガス放出経路L2により系外
に排出される(吸着工程)。第1の吸着筒11aにおいて吸
着工程が行われている間には、第2の吸着筒11bでは再生
工程(後述)が行なわれ、吸着筒11bからの導出ガス
(クリプトン濃縮ガス)が再生弁15bを経て経路L4を通
してバッファタンク51に導入される。
【0020】第1の吸着筒11aの活性炭へのクリプトン吸
着量が飽和に達する前に、入口弁13a,13b、出口弁14a,1
4b、再生弁15a,15bが切り替え開閉され、第1の吸着筒11
aへの原料ガス流入が停止し、原料ガスは入口弁13bを通
って第2の吸着筒11bに流入する。第2の吸着筒11bにおい
ては、易吸着成分であるクリプトンが吸着され、難吸着
成分である窒素の大部分が出口弁14b、流量制御装置34
を経て経路L2により系外に放出される(吸着工程)。
【0021】この際、第1の吸着筒11aでは、内圧を低下
させ、活性炭に吸着していたクリプトンを脱離させる再
生工程を行う。この工程では、脱離したクリプトンを含
むガス(クリプトン濃縮ガス)が吸着筒11aから導出さ
れ、再生弁15aを経て経路L4を通してバッファタンク51
に導入される。なお、吸着工程と再生工程の切り替え時
には、通常のPSAプロセスと同様に、均圧弁16a、16bを有
する均圧経路L3を使用した均圧操作や、再生工程に先だ
って吸着筒出口側から吸着筒内にパージガスを導入する
パージ操作を行なうことができる。平衡型圧力変動吸着
分離装置1では、2つの吸着筒11a,11bを切り替え使用し
つつ、連続的にクリプトン濃縮ガスをバッファタンク51
に導入する。
【0022】次いで、バッファタンク51内のクリプトン
濃縮ガスを含む原料ガスを圧縮機31aで昇圧した後、そ
の一部を、経路L5を通して流量制御装置32、入口弁23a
を経て吸着分離装置2の第1の吸着筒21aに流入させる。
【0023】吸着筒21a,21bに充填されているNa-A型ゼ
オライト、いわゆるゼオライト4Aでは、クリプトンやキ
セノンの吸着量と、窒素の吸着量とが同程度である。し
かしながら、クリプトンやキセノンの吸着速度が窒素の
吸着速度に比べ遅いため、易吸着成分である窒素の大部
分は優先的にゼオライト4Aに吸着され、吸着速度が遅く
て吸着されにくい成分(難吸着成分)であるクリプトン
は吸着筒21aを通過する(吸着工程)。このため、クリ
プトンがさらに濃縮されたガスが吸着筒21aの出口端か
ら導出され、出口弁24aを経て経路L6を通して製品貯槽5
2に導入される。第1の吸着筒21aにおいて吸着工程が行
われている間には、第2の吸着筒21bでは再生工程(後
述)が行なわれ、吸着筒21bからの導出ガス(窒素濃縮
ガス)が再生弁25b、経路L9を経てバッファタンク51に
導入される。
【0024】製品貯槽52内のクリプトン濃縮ガスは、製
品クリプトン(精製高付加価値ガス)として、流量制御
装置33を経て経路L7を通して使用先に供給される。製品
クリプトンの一部は、経路L8を通してバッファタンク51
に返送され、この際、純度センサ35によって製品クリプ
トンの窒素濃度が計測される。
【0025】第1の吸着筒21a内のゼオライト4Aへの窒素
吸着量が飽和に達する前に、入口弁23a,23b、出口弁24
a,24b、再生弁25a,25bが切り替え開閉され、上記原料ガ
スは入口弁23bを通って第2の吸着筒21bに流入する。第2
の吸着筒21bにおいては、易吸着成分である窒素の大部
分は優先的にゼオライト4Aに吸着され、難吸着成分であ
るクリプトンは吸着筒21bを通過し、クリプトンが濃縮
された製品クリプトンガスが出口弁24bを経て導出経路L
6により製品貯槽52に導入される(吸着工程)。
【0026】この際、第1の吸着筒21aでは、内圧を低下
させ、ゼオライト4Aに吸着していた窒素を脱離させる再
生工程を行う。この工程では、脱離した窒素が濃縮され
たガスが吸着筒21aから導出され、再生弁25a、経路L9を
経てバッファタンク51に導入される。なお、吸着工程と
再生工程の切り替え時には、通常のPSAプロセスと同様
に、均圧弁26a、26bを有する均圧経路L10を使用した均
圧操作や、再生工程に先だって吸着筒出口側からパージ
ガスを導入するパージ操作を行なうことができる。速度
型圧力変動吸着分離装置2では、2つの吸着筒21a,21bを
切り替え使用しつつ、連続的に製品クリプトンを製品貯
槽52に導入する。
【0027】次に、原料ガス中のクリプトン濃度が経時
的に変動した場合のガス分離精製装置の動作について説
明する。濃度が変動する前の原料ガス中クリプトン濃度
は49%とし、製品クリプトン中の窒素濃度は50ppmとす
る。原料ガス中のクリプトン濃度が49%から60%に上昇す
ると、時間の経過とともにバッファタンク51内のクリプ
トン濃度が上昇する。クリプトン濃度が上昇した原料ガ
ス、すなわち窒素濃度が低い原料ガスが速度型圧力変動
吸着分離装置2に流入すると、窒素が吸着筒21a,21bで除
去されるため、窒素濃度が低い、例えば窒素濃度20ppm
の製品クリプトンガスが生成し、製品貯槽52に貯留され
る。
【0028】上述のように、このガス分離精製装置にお
いて、流量制御装置32,33,34は、純度センサ35および圧
力計12a,12b,22a,22bのうちいずれか一方または両方の
計測値に応じて、流量制御装置32,33,34内の弁の開度を
調節し、ガス流量を制御することができるようになって
いる。この運転方法では、製品クリプトン中の窒素濃度
が純度センサ35で計測され、この計測値に応じて製品ガ
ス流量制御装置33における弁の開度が調節される。すな
わち、流量制御装置33において、純度センサ35による窒
素濃度計測値(例えば20ppm)と、あらかじめ設定され
た窒素濃度設定値(50ppm)との比較が窒素濃度比較演
算回路で行われ、これら計測値と設定値との差分に応じ
て製品ガス流量の目標値が算出され、製品ガスの流量が
目標値となるように、弁の開度が大きくなる。これによ
って、経路L7から系外に導出される製品クリプトンの流
量が目標値にまで増加し、製品貯槽52の圧力が低下する
とともに、吸着筒21a,21bの最高到達圧力が低下する。
なお、この方法では、純度センサ35によって製品クリプ
トン中の窒素濃度を計測し、これに応じてガス流量の制
御を行うが、本発明ではこれに限らず、製品クリプトン
中のクリプトン濃度を計測し、これに応じてガス流量の
制御を行うこともできる。
【0029】吸着筒21a,21bの最高到達圧力が低下する
と、この圧力が圧力計22a,22bにより計測され、この計
測値に応じて原料ガス流量制御装置32における弁の開度
が調節される。すなわち、流量制御装置32において、圧
力計22a,22bによる圧力計測値と、あらかじめ設定され
た圧力設定値(例えば0.65MPa)との比較が流量演算回
路によって行われ、これら計測値と設定値との差分に応
じて原料ガス流量の目標値が算出され、原料ガスの流量
が目標値となるように、弁の開度が大きくなる。これに
よって、吸着筒21a,21bに流入する原料ガス流量が増大
し、吸着筒21a,21bにおいて吸着されずに通過する窒素
が多くなり、製品クリプトン中の窒素濃度が設定値(50
ppm)まで高められる。このように、原料ガス中のクリ
プトン絶対量が増加して、クリプトン濃度が上昇した場
合でも、製品クリプトンの純度を略一定に維持しつつ、
増加した分のクリプトンガスを製品として使用先に供給
することができる。
【0030】圧縮機31aから吐出される原料ガスの流量
は一定であるため、速度型圧力変動吸着分離装置2へ導
入される原料ガス量が増加すると、平衡型圧力変動吸着
分離装置1へ導入される原料ガス量が減少する。吸着分
離装置1へ導入される原料ガス量が減少すると、吸着筒1
1a,11b内の圧力が低下する。吸着筒11a,11b内の圧力が
低下すると、この圧力が圧力計12a,12bで計測され、こ
の計測値に応じて排ガス流量制御装置34における弁の開
度が調節される。すなわち、流量制御装置34において、
圧力計12a,12bによる圧力計測値と、あらかじめ設定さ
れた圧力設定値との比較が流量演算回路で行われ、これ
ら計測値と設定値との差分に応じて排ガス(窒素ガス)
流量の目標値が算出され、排ガスの流量が目標値となる
ように、弁の開度が小さくなる。
【0031】これによって、経路L2から系外に排出され
るガスの流量が減少する。平衡型圧力変動吸着分離装置
1に導入される原料ガス中の窒素濃度が減少するため、
吸着筒11a,11bにおいて吸着されずに通過・排出される
クリプトン量は増加するが、経路L2から系外に排出され
るガス量が減少することから、クリプトンの排出量は略
一定に維持される。このため、このガス分離精製装置に
おけるクリプトン回収率は略一定に維持される。
【0032】原料ガス中のクリプトン濃度が49%から40%
に低下した場合には、バッファタンク51内のクリプトン
濃度が低下する。クリプトン濃度が低下した原料ガス、
すなわち窒素濃度が高い原料ガスが速度型圧力変動吸着
分離装置2に流入すると、窒素が吸着筒21a,21bで除去さ
れにくくなるため、窒素濃度が高い、例えば窒素濃度70
ppmの製品クリプトンガスが生成し、製品貯槽52に貯留
される。
【0033】製品クリプトンの窒素濃度は純度センサ35
で計測され、この計測値に応じて製品ガス流量制御装置
33における弁の開度が調節される。すなわち、流量制御
装置33において、純度センサ35による窒素濃度計測値
(例えば70ppm)と窒素濃度設定値(50ppm)との差分に
応じて、弁開度が小さくなる。これによって、経路L7か
ら導出される製品クリプトンの流量が減少し、製品貯槽
52の圧力が上昇するとともに、吸着筒21a,21bの最高到
達圧力が上昇する。
【0034】吸着筒21a,21bの最高到達圧力が上昇する
と、流量制御装置32において、圧力計22a,22bによる圧
力計測値と、圧力設定値(例えば0.65MPa)との差分に
応じて弁の開度が小さくなり、原料ガスの流量が減少す
る。これによって、吸着筒21a,21bにおいて吸着されず
に通過する窒素が少なくなり、製品クリプトン中の窒素
濃度が設定値(50ppm)まで減少する。このように、原
料ガス中のクリプトン絶対量が減少して、クリプトン濃
度が低下した場合でも、所定箇所の流量を調整すること
によって製品クリプトンの純度を略一定に維持しつつ、
減少量に見合った分のクリプトンガスを製品として使用
先に供給することができる。
【0035】速度型圧力変動吸着分離装置2に導入され
る原料ガス量が減少すると、平衡型圧力変動吸着分離装
置1へ導入される原料ガス量が増加し、吸着筒11a,11b内
の圧力が上昇する。吸着筒11a,11b内の圧力が上昇する
と、流量制御装置34において、圧力計12a,12bによる圧
力計測値と、あらかじめ設定された圧力設定値との差分
に応じて、弁の開度が大きくなる。これによって、経路
L2から系外に排出される排ガスの流量が増加するが、原
料ガスのクリプトン濃度が低いため、クリプトンの排出
量は略一定となり、平衡型圧力変動吸着分離装置1にお
けるクリプトン回収率は略一定となる。
【0036】次に、図2に示す容積可変部51aを有するバ
ッファタンク51を用いた場合において、原料ガス中のク
リプトン濃度が一定のまま、その導入流量が50%に低下
したときのガス分離精製装置の動作について説明する。
バッファタンク51へのガス導入量が減少すると、バッフ
ァタンク51の容積可変部51aの袋体61が収縮し、位置が
低くなったフロート板62が位置センサ64(例えば第1位
置センサ64a)によって検出され、検出信号が出力され
る。この検出信号は、容積可変部51aの容積が小さくな
ったことを示すものとなる。検出信号は、流量制御装置
33,34に入力され、流量制御装置33,34において、弁の開
度が小さくなる。その結果、製品貯槽52の圧力が上昇す
るとともに、吸着筒21a,21bの最高到達圧力が上昇す
る。吸着筒21a,21bの最高到達圧力が上昇すると、流量
制御装置32において、圧力計22a,22bによる圧力計測値
と、圧力設定値(例えば0.65MPa)との差分に応じて弁
の開度が小さくなり、吸着分離装置2への原料ガスの導
入流量が減少する。これによって、経路L7から導出され
る製品クリプトンの流量が50%に減少する。なお、この
場合も純度センサ35による窒素濃度計測は継続して行な
われており、計測結果に応じて、上述の制御が行なわれ
る。
【0037】なお、流量制御装置34の弁開度が小さい状
態で、速度型圧力変動吸着分離装置2に導入される原料
ガス量が減少すると、平衡型圧力変動吸着分離装置1へ
導入される原料ガス量が増加し、吸着筒11a,11b内の圧
力が上昇しやすくなる。この場合には、圧縮機31aから
バッファタンク51へのバイパスラインを設け、吸着筒11
a,11bに導入される原料ガス量を実効的に低下させる
か、または、圧縮機31aのインバータ回路によって平衡
型圧力変動吸着分離装置2への原料ガス導入量を低下さ
せるのが好ましい。これによって、経路L2から系外に排
出される排ガスの流量を増加させず、平衡型圧力変動吸
着分離装置1におけるクリプトン回収率を略一定とする
ことができる。
【0038】このように、原料ガスの流量が変動した場
合でも、それに応じて製品クリプトンの流量が変動し、
吸着分離装置1,2における圧力条件が一定に保たれ、製
品クリプトンの純度が略一定に維持されるとともに、回
収率も略一定に保たれる。
【0039】上記方法では、原料ガス流量が減少したと
きに、容積可変部51aの容積が小さくなったことを示す
検出信号に基づいてガス流量の制御を行ったが、これに
限らず、原料ガスの総流量を検出する流量計(流量検出
手段)を設け、この流量計からの検出信号に基づいて流
量制御装置33,34におけるガス流量の制御を行うことも
できる。また上記方法では、原料ガス濃度が一定で原料
ガス流量が減少した場合のガス分離精製装置の動作を示
したが、原料ガス流量が増加した場合は、減少した場合
とは逆に、流量制御装置32,33,34において弁の開度が大
きくなり、ガス流量が増加するように制御を行えばよ
い。
【0040】また、原料ガス中のクリプトン濃度と原料
ガス流量が同時に変動した場合には、上述の過程に従っ
て、流量制御装置32,33,34におけるガス流量が調節さ
れ、製品クリプトンガス純度が一定に維持される。
【0041】図3は、本発明のガス分離精製装置の第2の
形態例を示す系統図である。なお、以下の説明におい
て、前記第1形態例の精製装置の構成要素と同一の構成
要素には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略す
る。このガス分離精製装置は、平衡型圧力変動吸着分離
装置1と速度型圧力変動吸着分離装置2との間に、圧縮機
31bが設けられている点、および圧縮機31aから吐出され
る原料ガス中のクリプトンと窒素との組成比を計測する
組成比センサ(組成比計側手段)36が設けられている点
で図1に示すガス分離精製装置と異なる。
【0042】組成比センサ36は、原料ガス中のクリプト
ンと窒素の組成比を計測できるものであれば良く、例え
ば、質量差を利用した流量により計測するものや、プラ
ズマ発光強度よりクリプトン濃度を求めて組成比を決定
するもの、GC、GC質量分析装置などが好適に用いられる
が、その計測原理・方法は任意とすることができる。な
お、圧縮機31bの吸入側には、一次精製ガスの濃度や流
量を均一化させるためのバッファタンク(図示略)を設
けることができる。
【0043】次に、図3に示すガス分離精製装置を用い
て、クリプトンと窒素とを含む原料ガス中のクリプトン
を精製する場合を例として、本発明のガス分離精製装置
の運転方法の第2の形態例を説明する。平衡型圧力変動
吸着分離装置1において、上述の過程に従って、原料ガ
スを圧縮機31aを経て吸着筒11a,11bのうち一方に流入さ
せる(吸着工程)とともに、他方側の吸着筒からクリプ
トン濃縮ガス(一次精製ガス)を導出する(再生工
程)。再生工程で得られた一次精製ガスは、経路L11を
通して圧縮機31bに導入され、ここで昇圧された後、速
度型圧力変動吸着分離装置2に導入される。
【0044】この一次精製ガスは、吸着筒21a,21bのう
ち一方に導入され、この吸着筒における吸着工程によっ
て得られた製品クリプトンが製品貯槽52に導入される。
この際、他方側の吸着筒においては、吸着筒内の圧力を
低下させることによって再生工程が行われ、二次排ガス
が経路L9を通してバッファタンク51に返送される。この
再生工程では、ゼオライト4Aから脱離した窒素だけでな
く、吸着筒内に存在する一次精製ガスも流出するため、
二次排ガスには相当量のクリプトンが含まれているが、
二次排ガスをバッファタンク51に返送することによっ
て、この二次排ガス中のクリプトンを吸着分離装置1,2
で再度吸着分離することができ、クリプトンの回収が可
能となる。
【0045】次に、原料ガス中のクリプトン濃度が変動
したガス分離精製装置の動作について説明する。濃度が
変動する前の原料ガス中クリプトン濃度は49%とし、製
品クリプトン中の窒素濃度は50ppmとする。原料ガス中
のクリプトン濃度が60%に上昇すると、バッファタンク5
1内のクリプトン濃度が上昇し、原料ガス中の窒素組成
比が低下する。原料ガスの一部は経路L12に導入され、
原料ガスの窒素組成比が組成比センサ36によって計測さ
れ、流量制御装置34において、窒素組成比計測値と、あ
らかじめ設定された窒素組成比設定値との差分に応じ
て、弁開度が小さくなる。このため、経路L2から排出さ
れる排ガスの流量が減少し、吸着筒11a,11bにおいて吸
着されずに通過するクリプトン量が減少し、クリプトン
排出量は略一定となる。平衡型圧力変動吸着分離装置1
には、クリプトン濃度が高い原料ガス、すなわち窒素組
成比が低い原料ガスが流入するが、クリプトン排出量が
略一定となるため、このガス分離精製装置におけるクリ
プトン回収率は略一定となる。
【0046】吸着筒11a、11bの再生工程で得られた高濃
度のクリプトンを含む一次精製ガスは、圧縮機31bを経
て速度型圧力変動吸着分離装置2に導入される。一次精
製ガスのクリプトン濃度が高いため、吸着筒21a,21bに
おいて、窒素濃度が低い、例えば窒素濃度20ppmの製品
クリプトンガスが生成し、製品貯槽52に貯留される。流
量制御装置33においては、純度センサ35による製品クリ
プトンの窒素濃度計測値(20ppm)と、あらかじめ設定
された窒素濃度設定値(50ppm)との差分に応じて、弁
開度が大きくなる。これによって、経路L7から導出され
る製品クリプトンの流量が増加し、製品貯槽52の圧力が
低下するとともに、吸着筒21a,21bの最高到達圧力が低
下する。
【0047】吸着筒21a,21bの最高到達圧力が低下する
と、圧力計22a,22bによる圧力計測値と、あらかじめ設
定された圧力設定値(例えば0.65MPa)との差分に応じ
て、吸着分離装置2に導入される一次精製ガスの流量が
増加し、吸着筒21a,21bにおいて吸着されずに通過する
窒素が多くなり、製品クリプトン中の窒素濃度が設定値
(50ppm)まで高められる。
【0048】一次精製ガスの流量を調整するには、圧縮
機31bの駆動をインバータ回路を経由して行なうように
し、上記計測値と設定値との差分に応じて、その周波数
を決定する方法をとることができる。さらに、圧縮機31
aに還流バイパス経路を別途設け、その経路に流量制御
装置を設け、上記計測値と設定値との差分に応じて、そ
の還流流量を制御しても良い。このように、原料ガス中
のクリプトン濃度が上昇した場合でも、製品クリプトン
の純度は略一定に維持される。
【0049】原料ガス中のクリプトン濃度が40%に低下
した場合には、バッファタンク51内のクリプトン濃度が
低下する。原料ガスのクリプトンと窒素の組成比は組成
比センサ36で計測され、この計測値と、あらかじめ設定
された設定値との差分に応じて、排ガス流量制御装置34
の弁開度が大きくなる。このため、経路L2から排出され
る排ガスの流量が増加するが、平衡型圧力変動吸着分離
装置1へ導入される原料ガス中のクリプトン濃度が低い
ため、吸着筒11a,11bにおいて吸着されずに通過するク
リプトンの濃度は低下し、その結果、クリプトン排出量
は略一定となる。したがって、このガス分離精製装置に
おけるクリプトン回収率は略一定となる。
【0050】吸着筒11a、11bの再生工程で得られた高濃
度クリプトンを含む一次精製ガスは、圧縮機31bを経て
速度型圧力変動吸着分離装置2に導入される。一次精製
ガスのクリプトン濃度が低いため、吸着筒21a,21bにお
いて、窒素濃度が高い、例えば窒素濃度60ppmの製品ク
リプトンガスが生成し、製品貯槽52に貯留される。流量
制御装置33においては、純度センサ35による製品クリプ
トンの窒素濃度計測値(60ppm)と、あらかじめ設定さ
れた窒素濃度設定値(50ppm)との差分に応じて、弁開
度が小さくなる。これによって、経路L7から導出される
製品クリプトンの流量が減少し、吸着筒21a,21bの最高
到達圧力が上昇する。
【0051】吸着筒21a,21bの最高到達圧力が上昇する
と、圧力計22a,22bによる圧力計測値と、圧力設定値
(例えば0.65MPa)との差分に応じて一次精製ガス流量
の目標値が算出され、一次精製ガスの流量が目標値とな
るように減少する。一次精製ガスの流量を調整するに
は、圧縮機31bの駆動をインバータ回路を経由して行な
うようにし、上記計測値と設定値との差分に応じて、そ
の周波数を決定する方法をとることができる。さらに、
圧縮機31aに還流バイパス経路を別途設け、その経路に
流量制御装置を設け、上記計測値と設定値との差分に応
じて、その還流流量を制御しても良い。一次精製ガスの
流量が減少することによって、吸着筒21a,21bにおいて
吸着されずに通過する窒素が少なくなり、製品クリプト
ン中の窒素濃度が設定値(50ppm)まで減少する。この
ように、原料ガス中のクリプトン濃度が低下した場合で
も、製品クリプトンの純度は略一定に維持される。
【0052】次に、図2に示す容積可変部51aを有するバ
ッファタンク51を用いた場合において、原料ガス中のク
リプトン濃度が一定のまま、その導入流量が50%に低下
したときのガス分離精製装置の動作について説明する。
バッファタンク51へのガス導入量が減少すると、バッフ
ァタンク51の容積可変部51aの袋体61が収縮し、位置が
低くなったフロート板62が位置センサ64によって検出さ
れ、検出信号が流量制御装置33,34に入力され、流量制
御装置33,34において弁の開度が小さくなる。その結
果、製品貯槽52の圧力が上昇するとともに、吸着筒21a,
21bの最高到達圧力が上昇する。吸着筒21a,21bの最高到
達圧力が上昇すると、圧力計22a,22bによる圧力計測値
と、圧力設定値(例えば0.65MPa)との差分に応じて、
一次精製ガス流量の目標値が算出され、一次精製ガス流
量がこの目標値となるように圧縮機31aの駆動量が調整
され、吸着分離装置2への一次精製ガス導入量が減少す
る。この際、圧力計22a,22bによる圧力計測値と、圧力
設定値(例えば0.65MPa)との差分に応じて、流量制御
装置33において弁の開度が小さくなり、経路L7から導出
される製品クリプトンの流量が50%に減少する。なお、
この場合も純度センサ35による窒素濃度計測は行われ
る。
【0053】上記方法では、圧力計22a,22bによる圧力
計測値に応じて、流量制御装置33において弁の開度を調
節したが、これに限らず、純度センサ35による窒素濃度
計測値と、窒素濃度設定値との差分に応じて、流量制御
装置33の弁開度を小さくすることによって、製品クリプ
トンの流量を減少させることもできる。すなわち、圧力
計22a,22bによる圧力計測値に応じて、速度型圧力変動
吸着分離装置2への一次精製ガス導入量が減少すると、
窒素が吸着筒21a,21bで除去されやすくなり、製品クリ
プトンの窒素濃度が低下する。製品クリプトンの窒素濃
度が低下すると、流量制御装置33において、純度センサ
35による窒素濃度計測値と、窒素濃度設定値との差分に
応じて、弁開度を小さくする方法をとることもできる。
【0054】流量制御装置34の弁開度が小さい状態で、
速度型圧力変動吸着分離装置2に導入される原料ガス量
が減少すると、平衡型圧力変動吸着分離装置1へ導入さ
れる原料ガス量が増加し、吸着筒11a,11b内の圧力が上
昇しやすくなる。この場合には、圧縮機31aからバッフ
ァタンク51へのバイパスラインを設け、吸着筒11a,11b
に導入される原料ガス量を実効的に低下させるか、また
は、圧縮機31aのインバータ回路によって平衡型圧力変
動吸着分離装置2への原料ガス導入量を低下させるのが
好ましい。これによって、経路L2から系外に排出される
排ガスの流量を増加させず、平衡型圧力変動吸着分離装
置1におけるクリプトン回収率を略一定とすることがで
きる。
【0055】このように、原料ガスの流量が変動した場
合でも、それに応じて製品クリプトンの流量が変動し、
吸着分離装置1,2における圧力条件が一定に保たれ、製
品クリプトンの純度が略一定に維持されるとともに、回
収率も略一定に保たれる。
【0056】上記方法では、原料ガス流量が減少したと
きに、容積可変部51aの容積が小さくなったことを示す
検出信号に基づいてガス流量の制御を行ったが、これに
限らず、原料ガスの総流量を検出する流量計(流量検出
手段)を設け、この流量計からの検出信号に基づいて流
量制御装置33,34におけるガス流量の制御を行うことも
できる。また上記方法では、原料ガス濃度が一定で原料
ガス流量が減少した場合のガス分離精製装置の動作を示
したが、原料ガス流量が増加した場合は、減少した場合
とは逆に、流量制御装置33,34において弁の開度が大き
くなり、ガス流量が増加するように制御を行えばよい。
【0057】また、原料ガス中のクリプトン濃度と原料
ガス流量が同時に変動した場合には、上述の過程に従っ
て、流量制御装置33,34におけるガス流量が調節され、
製品クリプトンガス純度が一定に維持される。
【0058】なお、上記各形態例では原料ガスとしてク
リプトンと窒素との混合ガスを例示したが、通常、半導
体製造装置からの原料ガスは、クリプトン、窒素以外
に、酸素、水素、水分、アンモニア、酸化窒素、一酸化
炭素、二酸化炭素、炭化水素などを不純物として含有す
る。原料ガス中の酸素(通常、数%程度含まれる)は、
平衡型圧力変動吸着分離装置1で窒素とともに除去する
ことができる。その他の不純物については、各不純物除
去に適した前処理装置を設け、本発明のガス分離精製装
置には導入されないようすると、更に効率的な回収をす
ることができる。また、上記各形態例では、最も簡単な
原料ガス組成としてクリプトンと窒素との混合ガスを例
示したが、キセノンと窒素との混合ガスの場合も同様に
してキセノンを分離回収することができる。また原料ガ
スがクリプトンとキセノンと窒素とを含む場合でも、ク
リプトンおよびキセノンを効率的に回収することができ
る。
【0059】
【実施例】(実施例1)図1に示す構成のガス分離精製装
置を使用して希ガスを分離精製する実験を行なった。平
衡圧力変動吸着分離装置1は、内径43mm、長さ700mmの吸
着筒11a,11bに吸着剤として活性炭0.455kgを充填して構
成し、平衡分離操作の半サイクル時間は300秒、吸着工
程圧力は570kPa、再生工程圧力は101kPaとした。速度
型圧力変動吸着装置2は、内径43mm、長さ700mmの吸着筒
21a,21bに吸着剤としてゼオライト4Aを0.654kg充填して
構成し、平衡分離操作の半サイクル時間は300秒、吸着
工程圧力は620kPa、再生工程圧力は101kPaとした。
【0060】この分離精製装置に、クリプトン49%、窒
素51%の混合ガスを原料ガスとして毎分4.6リットル(流
量[L/min]は0℃、1気圧換算値、以下同じ)導入し
た。その結果、平衡型圧力変動吸着分離装置1の排ガス
経路L2から濃度99.97%の窒素ガスが0.15L/minで放出さ
れ、二次精製ガス導出(出口)経路L7から濃度99.995%
不純物濃度50ppmのクリプトンガスが0.15L/minで採取
できた。吸着筒21a,21bから経路L9によりバッファタン
ク51に返送されるガスのクリプトン濃度は46%、流量は
1.70L/minであった。従って、クリプトン回収率は99.9
7%となる。
【0061】(実施例2)実施例1と同様のガス分離装置
を用いて、クリプトンと窒素との混合ガス中のクリプト
ン濃度が49%〜60%の間を変動する原料ガスからクリプト
ンを分離精製するにあたり、クリプトン濃度に応じて、
次のような制御を行なった。原料ガス中のクリプトン濃
度が60%になると、平衡型圧力変動吸着分離装置1の吸着
工程における吸着筒11a,11b内の圧力は550kPaに低下
し、速度型圧力変動吸着分離装置2の吸着工程における
吸着筒21a,21b内の圧力は635kPaに上昇してしまう。そ
こで、純度センサ35により計測された製品クリプトンの
クリプトン濃度が99.998%となった時点で、流量制御装
置(MFC)33におけるガス流量を0.157L/minとするとと
もに、速度型圧力変動吸着装置2の入口の流量制御装置
(MFC)32におけるガス流量を1.77L/minに制御し、排
ガス(窒素)放出経路L2の流量制御装置(MFC)34にお
けるガス流量を0.143L/minとした。その結果、安定的
に高純度なクリプトンガスを収率99.95%で回収できた。
【0062】(比較例1)実施例2と同様の混合ガスから
クリプトンガスを分離精製するにあたり、クリプトンガ
ス濃度に応じた制御を行なわないで分離精製を行なっ
た。排ガス放出経路L2からは濃度99.2%の窒素ガスが流
量0.15L/minで放出され、二次精製ガス(出口)経路L7
からは濃度99.998%のクリプトンガスが0.15L/minで採
取された。しかし、二次排ガス(循環)経路L9からの返
送ガスのクリプトン濃度は56%であり、流量は1.92L/mi
nであった。よってクリプトンの回収率は99.2%となっ
た。
【0063】(実施例3)実施例1と同様のガス分離装置
を用いて、クリプトンと窒素との混合ガス中クリプトン
濃度が40%〜49%の間を変動する原料ガスからクリプトン
を分離精製するにあたり、クリプトン濃度に応じて次の
ような制御を行なった。原料ガス中のクリプトン濃度が
40%になると、平衡型圧力変動吸着分離装置1の吸着工程
における吸着筒11a,11b内の圧力は590kPaに上昇し、速
度型圧力変動吸着分離装置2の吸着筒21a,21b内の圧力は
605kPaに低下してしまう。そこで、純度センサ35の精製
クリプトン濃度が99.992%となった時点で、流量制御装
置33におけるガス流量を0.143L/minとするとともに、
流量制御装置32におけるガスを1.95L/minに制御し、流
量制御装置34におけるガス流量を0.157L/minに制御し
た。その結果、安定的に高純度なクリプトンガスを収率
99.992%で回収できた。
【0064】(比較例2)実施例2と同様の混合ガスから
クリプトンガスを分離精製するにあたり、クリプトンガ
ス濃度に応じた制御を行なわないで分離精製を行なっ
た。排ガス放出経路L2からは濃度99.992%の窒素ガスが
0.15L/minで放出され、二次精製ガス(出口)経路L7か
らは濃度99.7%のクリプトンガスを0.15L/minで採取さ
れた。よってクリプトンの回収率は99.2%となったが、
不純物濃度が 0.3%となり高純度のクリプトンガス得る
ことはできなかった。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
圧力変動吸着分離により精製された高付加価値ガスの成
分濃度に応じて、圧力変動吸着分離におけるガス流量を
制御するので、原料ガス中の高付加価値ガス濃度が変動
した場合でも、この濃度変動に応じて吸着分離操作にお
ける圧力等の条件を最適化することができる。従って、
精製された高付加価値ガスの純度、および高付加価値ガ
スの回収率を高く維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のガス分離精製装置の第1形態例を示す
概略構成図である。
【図2】 図1に示すガス分離精製装置に用いることがで
きるバッファタンクの一例を示す概略構成図である。
【図3】 本発明のガス分離精製装置の第2形態例を示す
概略構成図である。
【符号の説明】
1・・・平衡型圧力変動吸着分離装置、2・・・速度型圧力変動
吸着分離装置、11a,11b,21a,21b・・・吸着筒、12a.12b,22
a,22b・・・圧力計(圧力計測手段)、32,33,34・・・流量制
御装置(流量制御手段)、35・・・純度センサ(成分濃度
計測手段)、36・・・組成比センサ(組成比計測手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飛騨野 龍也 東京都港区西新橋1丁目16番7号 日本酸 素株式会社内 (72)発明者 川井 雅人 東京都港区西新橋1丁目16番7号 日本酸 素株式会社内 (72)発明者 長坂 徹 東京都港区西新橋1丁目16番7号 日本酸 素株式会社内 Fターム(参考) 4D012 CA20 CB16 CB17 CD07 CE01 CE02 CF02 CG01 CG02 CJ01 CJ02 CJ04 CJ10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高付加価値ガスを含む混合ガスを原料ガ
    スとして、前記高付加価値ガスを圧力変動吸着分離によ
    り精製するガス分離精製装置の運転方法において、 圧力変動吸着分離により精製された高付加価値ガスの成
    分濃度に応じて、圧力変動吸着分離におけるガス流量を
    制御することを特徴とするガス分離精製装置の運転方
    法。
  2. 【請求項2】 圧力変動吸着分離を、平衡吸着量差に基
    づいてガス成分を分離する平衡型圧力変動吸着分離と、
    吸着速度差に基づいてガス成分を分離する速度型圧力変
    動吸着分離とを組み合わせて行い、 精製された高付加価値ガスの成分濃度に応じて、平衡型
    圧力変動吸着分離と速度型圧力変動型吸着分離のうちい
    ずれか一方または両方におけるガス流量を制御すること
    を特徴とする請求項1記載のガス分離精製装置の運転方
    法。
  3. 【請求項3】 精製された高付加価値ガスの成分濃度
    と、圧力変動吸着分離におけるガス圧力のうちいずれか
    一方または両方に応じて、前記精製高付加価値ガスの導
    出量、原料ガス導入量、高付加価値ガス以外のガスの導
    出量のうち少なくとも一つについて流量制御を行なうこ
    とを特徴とする請求項1記載の精製高付加価値ガス分離
    精製装置の運転方法。
  4. 【請求項4】 原料ガスのガス成分の組成比に応じて、
    圧力変動吸着分離におけるガス流量を制御することを特
    徴とする請求項1記載のガス分離精製装置の運転方法。
  5. 【請求項5】 原料ガスの流量および/または高付加価
    値ガス濃度が経時的に変動することを特徴とする請求項
    1〜4のうちいずれか1項記載のガス分離精製装置の運
    転方法。
  6. 【請求項6】 高付加価値ガスを含む混合ガスを原料ガ
    スとして、前記高付加価値ガスを圧力変動吸着分離によ
    り精製するガス分離精製装置において、 圧力変動吸着分離により精製された高付加価値ガスの成
    分濃度を計測する成分濃度計測手段と、この計測手段の
    計測値に応じて、圧力変動吸着分離におけるガス流量を
    制御する流量制御手段とを備えていることを特徴とする
    ガス分離精製装置。
  7. 【請求項7】 平衡吸着量差に基づいてガス成分を分離
    する平衡型圧力変動吸着分離装置と、吸着速度差に基づ
    いてガス成分を分離する速度型圧力変動吸着分離装置と
    を備え、 流量制御手段が、平衡型圧力変動吸着分離と速度型圧力
    変動型吸着分離のうちいずれか一方または両方における
    ガス流量を制御することができるようにされていること
    を特徴とする請求項6記載のガス分離精製装置。
  8. 【請求項8】 原料ガスの成分ガスの組成比を計測する
    組成比計側手段を備え、流量制御手段が、組成比計側手
    段の計測値に応じてガス流量を制御できるようにされて
    いることを特徴とする請求項6または7記載のガス分離
    精製装置。
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