JP2003070784A - 超音波診断装置 - Google Patents
超音波診断装置Info
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Abstract
達成する超音波診断装置を提供する。 【解決手段】 トータルパワー算出部30は、設定され
た超音波の送信条件に基づいてトータルパワーを算出す
る。係数算出部32は、設定されたプローブ10の種類
と駆動周波数に応じた温度上昇係数を求める。推定温度
上昇分演算部34は、トータルパワーと、求められた温
度上昇係数とに基づいて、超音波の送信開始から所定時
間経過後のプローブ表面の温度上昇分を演算する。判定
部44は、この温度上昇分と安全温度条件とを比較し、
安全温度条件を満たしていない場合には、駆動電圧調整
部46により駆動電圧が調整され、安全温度条件を満た
すまで繰り返し同様の演算処理が繰り返される。これに
より、温度に関する安全規格を遵守する機能を簡易な構
成で達成することができる。
Description
関し、特に、プローブ表面温度を調整する機能を有する
超音波診断装置に関する。
上、超音波の送信開始後30分経過時におけるプローブ
表面温度の温度上昇分の上限が定められている。この安
全規格を遵守するために、30分後の温度上昇分がこの
上限を下回るように超音波の送信パワーを制御する必要
がある。そこで、例えば、送信開始後に送信パワーを段
階的にダウンさせる制御をした場合には、感度やゲイン
等が段階的に変化してしまい、場合によっては計測上支
障が生じる。したがって、30分後の温度上昇分を見越
して、送信開始時点から送信パワーの制御を行う必要が
ある。
表面温度は、プローブの種類、フォーカス位置、診断モ
ード、ビーム走査条件、駆動周波数、バースト波数、送
信繰り返し周波数(PRF)等の極めて様々な条件に依
存し、また特に送信電圧にも依存する。送信パワーを制
限する場合には、例えば、これらのパラメータのうち送
信電圧を下げる手法が一般的である。
送信パワーを適切に設定するために、例えば、多種のパ
ラメータの各組み合わせごとに、上記の安全温度条件を
満たす送信電圧の値をテーブル化しておき、実際に設定
された送信条件の内容に応じて、このテーブルを利用し
て送信電圧を決定することも可能である。しかしなが
ら、極めて様々なパラメータが存在するため、その組み
合わせの数は膨大な値となり、それに対応するために非
常に大きなテーブルを構成する必要があり、装置のコス
ト面での問題が生じていた。
あり、その目的は、非常に大きなテーブルを必要とせず
に安全性の高い超音波診断装置を実現することにある。
また、本発明の他の目的は、安全規格を遵守する機能を
簡易な構成により達成する超音波診断装置を提供するこ
とにある。
に、本発明は、設定された超音波の送信条件に基づい
て、単位時間当たりにプローブから送信される超音波パ
ワーとしてのトータルパワーを算出するトータルパワー
算出部と、超音波の送信開始から所定時間が経過した時
点における単位トータルパワー当たりのプローブ表面温
度の推定上昇分を駆動周波数ごとに温度上昇係数として
格納したテーブルを有し、設定された駆動周波数から温
度上昇係数を求める係数算出部と、前記算出されたトー
タルパワーと前記求められた温度上昇係数に基づいて、
前記トータルパワーに応じたプローブ表面温度の推定上
昇分を推定温度上昇分として演算する推定温度上昇分演
算部と、前記演算された推定温度上昇分が、プローブ表
面温度の上昇分における安全温度条件を満たしているか
否かを判定する判定部と、前記判定部の判定結果に応じ
て、前記送信条件のうち少なくとも1つのパラメータを
再設定する送信条件可変部と、を含むことを特徴とす
る。
タルパワーという情報に一旦換算統合される。このトー
タルパワーと求められた温度上昇係数とに基づいて、推
定温度上昇分が演算され、安全温度条件を満たしている
かが判定される。その判定結果に応じてパラメータが再
設定される。望ましくは、推定温度上昇分が安全温度条
件を満たすまでこのパラメータの調整が繰り返され、こ
れにより、パラメータが適切な値に追い込まれる。つま
り、膨大な数のパラメータの組み合わせが一旦トータル
パワーに換算統合されて扱われ、トータルパワーを基礎
情報として推定温度上昇分の演算を行うので、複雑な演
算を必要としない。また、従来のように、あらかじめ膨
大なデータを格納するためのテーブルを必要としない。
は、前記駆動周波数ごとに加えて前記プローブの種類ご
とに前記温度上昇係数を格納し、前記係数算出部は、前
記設定された駆動周波数に加えて設定されたプローブの
種類に応じて前記温度上昇係数を求めることを特徴とす
る。
温度上昇分演算部は、複数の診断モードに対応する複数
の推定温度上昇分演算式の中から選択された診断モード
に対応する演算式を選択して、前記推定温度上昇分を演
算することを特徴とする。
(以下、実施形態という)について、図面を参照しなが
ら説明する。なお、本実施形態では、調整される送信条
件のパラメータが、超音波を送信するためにプローブに
供給される駆動電圧である場合を例にとって説明する。
略的な構成を示す機能ブロック図である。この超音波診
断装置は、プローブ10と、これにケーブルを介して接
続された装置本体12とから構成される。本実施形態の
超音波診断装置では、複数のプローブ10の中から診断
目的等に合わせて適宜プローブ10を選択し、交換する
ことができる。
送受信して超音波ビームを形成し、電気信号としての受
信信号を装置本体12に出力する。
される、プローブ10の種類、プローブ10の駆動電
圧、診断モード、フォーカス位置、バースト波数、PR
F等の送信条件のパラメータを設定する。なお、ユーザ
ーが入力すべきパラメータは入力部14から入力され、
設定される。設定された送信条件に関する情報が送信部
20に入力される。
いて、プローブ10に送信信号を供給してプローブ10
から超音波を送信させる。
る受信信号に対して所定の信号処理を行い、画像形成部
24に出力する。画像形成部24は、信号処理後の受信
信号に基づいて、設定された診断モードの超音波画像を
形成し、表示部26に表示する。
0の表面温度の上昇分に関する安全規格を遵守するため
に、送信条件のうちプローブ10の駆動電圧を調整す
る。本実施形態では、超音波の送信に先立ってこの調整
を行うが、超音波の送信と平行して調整されてもよい。
て、図2を参照しながら更に説明する。図2は、制御部
16と駆動電圧調整ユニット18の概略的な構成を示す
機能ブロック図であり、駆動電圧の調整動作を説明する
図である。なお、制御部16は、駆動電圧やPRF等の
送信条件28のパラメータをメモリのデータとして有し
ている。制御部16は、駆動電圧調整ユニット18にお
けるトータルパワー算出部30、係数算出部32、及び
推定温度上昇分演算部34に所定のパラメータを渡す。
ワーW0を算出する機能を有する。ここで、トータルパ
ワーとは、単位時間当たりにプローブ10から送信され
る超音波パワーである。トータルパワー算出部30は、
データ格納部36と、トータルパワー計算部38とから
構成されている。
0を算出するために必要なデータが格納されている。先
ず、このデータについて説明する。PRFが1kHzの
超音波が送信された場合、駆動電圧V(v)の2乗とバ
ースト波数B(n)との積をグラフの横軸にとり、その
ときのトータルパワー(1KHzトータルパワー)W1
KHz(mW)の実測値を縦軸にとると、その実測値
は、図3のようにプロットされる。ここで、図3に示さ
れる直線Lは、これらの実測値から最小二乗法によって
得られた直線である。この直線Lは、プローブ10の種
類、駆動周波数及びフォーカス位置ごとに異なる。
ごとに、各プローブ10で利用されるそれぞれの駆動周
波数及びフォーカス位置における直線Lの傾きa(第1
定数)及び切片b(第2定数)の値を格納している。し
たがって、制御部16からデータ格納部36に、プロー
ブ10の種類、駆動周波数、及びフォーカス位置のパラ
メータが入力されると、それらに対応する第1定数a及
び第2定数bの値をトータルパワー計算部38に出力す
る。
ワーW0を算出する以下の演算式を格納している。トー
タルパワーW0の算出にあたっては、この演算式を利用
することが望ましいが、他の演算式を利用してもよい。
圧V、バースト波数B及びPRFが入力され、また、デ
ータ格納部36からそのときの送信条件に対応する第1
定数a及び第2定数bが入力される。トータルパワー計
算部38は、上記第(1)式からトータルパワーW0を
算出し、推定温度上昇分演算部34に出力する。
部40が設けられている。このテーブル格納部40に
は、上昇温度係数Δtを算出するためのテーブルが格納
されている。先ず、テーブルに格納されているデータに
ついて図4を参照しながら説明する。
送信し、30分経過後のプローブ表面温度の上昇分を実
測したところ、そのときの駆動周波数f(MHz)に依
存することが実験によって確認されている。ここで、こ
の実測値は、プローブ10の種類によって異なる値をと
る。各プローブ種類ごとの駆動周波数に対する単位トー
タルパワー当たりの表面温度上昇分(温度上昇係数)Δ
tを図4に示す。
ら温度上昇係数Δtを求めるテーブルがプローブ10の
種類ごとに格納されている。なお、プローブ10で利用
される駆動周波数fの値は、プローブ10ごとに数種類
に定められており、このテーブルには、その利用される
分だけの駆動周波数fに関するデータが格納されてい
る。なお、プローブ10を空中に放置している状態や生
体に接触させている状態等ごとに、さらに温度上昇係数
Δtが区分けされ、格納されていてもよい。
ブ10の種類及び駆動周波数のパラメータが入力される
と、それらに対応する温度上昇係数Δtがテーブル格納
部40から読み出され、求められる。求められた温度上
昇係数Δtは、推定温度上昇分演算部34に出力され
る。
信開始から30分経過後のプローブ10の表面温度にお
ける推定上昇分(推定温度上昇分)estΔTを演算す
る。ここで、推定温度上昇分estΔTを算出するため
の演算式(推定温度上昇分演算式)は、超音波ビームを
走査するスキャンモード(Bモード、カラーフローマッ
ピングモード等)と、ビーム走査をしないノンスキャン
モード(Mモード、Dモード等)とで異なる。ノンスキ
ャンモードにおける演算式は、次のように示される。
によって求められる。ここでは、次の式で表わす。
tに依存するとともに、例えば、プローブ10の最大開
口幅、超音波ビームを形成する際の開口幅、走査開口幅
等に依存する。またこの演算式には補正値等が含まれて
いる。
部42が設けられており、制御部16から診断モードが
入力されると、その診断モードがスキャンモードである
かノンスキャンモードであるかを判別する。推定温度上
昇分演算部34は、モード判別部42による判別結果に
基づいて演算式を選択し、入力されたトータルパワーW
0と温度上昇係数Δtとから、推定温度上昇分(以下、
推定値という)estΔTを算出する。このとき、推定
温度上昇分演算部34には、制御部16からスキャンモ
ードの演算式を求めるのに必要なパラメータが入力さ
れ、必要に応じて利用される。なお、制御部16が、ス
キャンモードかノンスキャンモードであるかの判別を行
い、ノンスキャンモードである場合において、必要なパ
ラメータを推定温度上昇分演算部34に出力する構成で
あってもよい。算出された推定値estΔTは、判定部
44に出力される。
Tが安全温度条件を満たしているか否かを判定する。こ
こで、上述したように、生体への安全規格上、超音波の
送信開始後30分経過後におけるプローブ10の表面温
度の上昇分の上限(制限値limΔT)が定められてい
る。安全温度条件とは、送信開始後から30分経過後の
温度上昇分が、この制限値を下回ることをいう。判定部
44には、この制限値limΔTが格納されている。な
お、この判定部44が、例えば、ユーザーによって制限
値limΔTをより厳しい値に設定することができる構
成を有していてもよい。本実施形態では、この制限値l
imΔTは、スキャンモードとノンスキャンモードの区
別によらず共通の値である。しかし、必要に応じて異な
る値を用いる構成であってもよい。判定部44は、この
制限値limΔTと、入力された推定値estΔTとを
比較し、推定値estΔTが制限値limΔTを上回っ
ているか否かを判定する。その判定結果は、送信条件可
変部としての駆動電圧調整部46に出力される。
果に基づいて、駆動電圧Vの調整に関する調整信号、或
いは駆動信号Vの確定に関する確定信号を制御部16に
対して出力する。これらの信号についてさらに詳述す
る。
imΔTを上回っている場合、現在の超音波の送信条件
28では、安全温度条件が満たされないことになる。こ
の場合には、駆動電圧調整部46は、駆動電圧Vを1ス
テップ下げさせる調整信号を出力する。制御部16で
は、例えば、駆動電圧Vを刻むステップ(刻み)のデフ
ォルトとして数ボルトが設定されており、制御部16に
調整信号が入力されることによって、1ステップだけ電
圧を下げた駆動電圧Vが再設定される。なお、駆動電圧
Vの刻みを変えることができる構成であってもよい。再
設定された駆動電圧Vは、トータルパワー算出部30に
出力され、上記と同様の演算処理に従って、この駆動電
圧Vにおける推定値estΔTが演算され、判定され
る。このようにして、判定結果が安全温度条件を満たす
まで、上記演算処理が繰り返し行われ、駆動電圧Vが徐
々に下げられる。
限値limΔT以下の場合、このときの駆動電圧Vは温
度に関する安全規格を満たしている。したがって、駆動
電圧調整部46は、このときの駆動電圧Vを実際に超音
波を送信する際の駆動電圧として確定させる調整信号を
制御部16に出力する。制御部16は、このときの駆動
電圧Vを含む送信条件28を図1に示す送信部20に出
力する。これによって、温度に関する安全規格を満たす
送信パワーの超音波がプローブ10から送信される。
関する安全規格を満たすような駆動電圧Vが試行錯誤的
に調整され、最適な値に確定される。
プローブ10の種類ごとに、第1定数a及び第2定数b
の二つのデータのみが格納されていればよいので、デー
タ容量の軽減が実現される。
ぼす発熱作用に関するサーマルインデックスTIを表示
させる必要があり、この算出にトータルパワーW0を必
要とする。したがって、サーマルインデックスTIの表
示機能を有する超音波診断装置であれば、サーマルイン
デックスTI算出用の機能を流用し、駆動電圧を調整す
ることができ、従来に比べて、送信条件の調整のための
演算量を少なくすることができ、また、装置自体の構成
を容易にすることができる。
を必要とせずに安全性の高い超音波診断装置を実現する
ことができる。また、本発明によれば、温度に関する安
全規格を遵守する機能を簡易な構成により達成する超音
波診断装置を提供することができる。
を示す機能ブロック図である。
構成を示す機能ブロック図であり、駆動電圧の調整動作
を説明する図である。
RF1kHzにおけるトータルパワーとの関係を示すグ
ラフである。
ータルパワー当たりの表面温度上昇分を示したグラフで
ある。
駆動電圧調整ユニット、28 送信条件、30 トー
タルパワー算出部、32 係数算出部、34推定温度上
昇分演算部、36 データ格納部、38 トータルパワ
ー計算部、40 テーブル格納部、42 モード判別
部、44 判定部、46 駆動電圧調整部。
Claims (3)
- 【請求項1】 設定された超音波の送信条件に基づい
て、単位時間当たりにプローブから送信される超音波パ
ワーとしてのトータルパワーを算出するトータルパワー
算出部と、 超音波の送信開始から所定時間が経過した時点における
単位トータルパワー当たりのプローブ表面温度の推定上
昇分を駆動周波数ごとに温度上昇係数として格納したテ
ーブルを有し、設定された駆動周波数から温度上昇係数
を求める係数算出部と、 前記算出されたトータルパワーと前記求められた温度上
昇係数に基づいて、前記トータルパワーに応じたプロー
ブ表面温度の推定上昇分を推定温度上昇分として演算す
る推定温度上昇分演算部と、 前記演算された推定温度上昇分が、プローブ表面温度の
上昇分における安全温度条件を満たしているか否かを判
定する判定部と、 前記判定部の判定結果に応じて、前記送信条件のうち少
なくとも1つのパラメータを再設定する送信条件可変部
と、 を含むことを特徴とする超音波診断装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の超音波診断装置におい
て、 前記テーブルは、前記駆動周波数ごとに加えて前記プロ
ーブの種類ごとに前記温度上昇係数を格納し、前記係数
算出部は、前記設定された駆動周波数に加えて設定され
たプローブの種類に応じて前記温度上昇係数を求めるこ
とを特徴とする超音波診断装置。 - 【請求項3】 請求項1記載の超音波診断装置におい
て、 前記推定温度上昇分演算部は、複数の診断モードに対応
する複数の推定温度上昇分演算式の中から選択された診
断モードに対応する演算式を選択して、前記推定温度上
昇分を演算することを特徴とする超音波診断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001262128A JP3842089B2 (ja) | 2001-08-30 | 2001-08-30 | 超音波診断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP3842089B2 JP3842089B2 (ja) | 2006-11-08 |
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ID=19089068
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2001
- 2001-08-30 JP JP2001262128A patent/JP3842089B2/ja not_active Expired - Fee Related
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