JP5711647B2 - 超音波診断装置および超音波画像生成方法 - Google Patents
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このような携帯型の超音波診断装置は、電源としてバッテリを内蔵しており、特許文献1の装置では、バッテリ残量の低下に伴うシステムの急激な停止を防止するために、バッテリ残量がしきい値以下になると、動作停止のガイダンスを表示部に表示している。
しかしながら、動作停止のガイダンスがいつ表示されるか把握することができないため、診断途中でガイダンスが表示されるおそれがあり、この場合、診断を中断してシステムを停止させなければならなくなる。また、十分なバッテリ残量を有しているにも関わらず、診断の中断を怖れて、消費電力を抑制するために必要以上に低い性能で超音波診断装置を作動させるおそれもある。
制御部は、検査パラメータのうち、消費電力の変化量に対する画質の変化量が小さい検査パラメータを優先的に選択して設定することが好ましい。
好ましくは、制御部は、測定深度および測定モードが変化すると、目標値が達成可能か否かを判定し、達成可能であると判定した場合に検査パラメータを自動的に設定する。さらに、制御部は、目標値が達成可能でないと判定した場合に、測定深度および測定モードの少なくとも一方の変更を要求する、あるいは、省電力モードを終了することもできる。
実施の形態1
図1に、実施の形態1に係る超音波診断装置の構成を示す。超音波診断装置は、超音波プローブ1と、この超音波プローブ1に接続された診断装置本体2とを備えている。
超音波プローブ1は、アレイトランスデューサ3を有しており、このアレイトランスデューサ3に送信回路4および受信回路5がそれぞれ接続され、送信回路4および受信回路5にプローブ制御部6が接続されている。
また、診断装置本体2にバッテリ15が内蔵されており、バッテリ15に残量検出部16が接続され、残量検出部16に本体制御部14が接続されている。
さらに、本体制御部14に、操作部17および格納部18がそれぞれ接続されている。
また、超音波プローブ1のプローブ制御部6と診断装置本体2の本体制御部14が互いに接続されている。
受信回路5は、アレイトランスデューサ3の各超音波トランスデューサから送信される受信信号を増幅してA/D変換した後、プローブ制御部6からの制御信号に応じて選択された受信遅延パターンに基づいて設定される音速または音速の分布に従い、各受信信号にそれぞれの遅延を与えて加算することにより、受信フォーカス処理を行う。この受信フォーカス処理により、超音波エコーの焦点が絞り込まれた受信データ(音線信号)が生成される。
プローブ制御部6は、診断装置本体2の本体制御部14から伝送される各種の制御信号に基づいて、超音波プローブ1の各部の制御を行う。
表示制御部12は、画像生成部11から入力されたBモード画像信号に基づいて、表示部13に超音波診断画像を表示させる。
表示部13は、例えば、LCD等のディスプレイ装置を含んでおり、表示制御部12の制御の下で、超音波診断画像を表示する。
残量検出部16は、A/Dコンバータを用いてバッテリ15の残量Cを検出し、本体制御部14に出力する。
格納部18は、動作プログラム等を格納するもので、ハードディスク、フレキシブルディスク、MO、MT、RAM、CD−ROM、DVD−ROM、SDカード、CFカード、USBメモリ等の記録メディア、またはサーバ等を用いることができる。
本体制御部14は、操作者により操作部17から入力された各種の指令信号等に基づいて、診断装置本体2内の各部の制御を行う。
なお、画像生成部11および表示制御部12は、CPUと、CPUに各種の処理を行わせるための動作プログラムから構成されるが、それらをデジタル回路で構成してもよい。
まず、超音波診断装置が起動されると、ステップS1で、操作者により省電力モードを設定するか否かが入力される。
予め、残量検出部16で検出されたバッテリ15の残量Cを表示部13に表示する等により、常時、操作者がバッテリ残量を認識することができるようにしておき、操作者は、このバッテリ残量に応じて省電力モードを設定することができる。また、比較的長時間にわたる超音波診断装置の連続使用が望まれる場合等、バッテリ残量に関わらずに操作者が省電力モードを設定することもできる。
その後、ステップS3で、省電力モードによる動作が実行される。
なお、ステップS1で省電力モードが設定されない場合には、ステップS4に進み、省電力を考慮しない通常モードでの動作が実行される。
まず、ステップS11で、診断装置本体2の本体制御部14により、バッテリ残量の経時変化の目標値が算出される。この目標値は、図4に示されるように、ステップS2で操作者により入力された連続使用時間Tと残量検出部16で検出されたバッテリ15の残量Cとに基づき、例えば、連続使用時間Tが経過した時点で超音波診断装置を作動状態にするために最低限必要な残量C1が確保されるように、算出される。
なお、クロック周波数については、水晶発振器等の複数種の発振器を予め実装しておき、1つの発振器を選択して使用することで調整が可能となる。
例えば、4つの検査パラメータに対してそれぞれ基準値が予め設定されており、その基準値から検査パラメータの値を変化させて調整することにより、目標値を達成するような検査パラメータを設定する。
ステップS14における検査パラメータの自動設定は、4つの検査パラメータのうち、消費電力の変化量に対する画質の変化量が最も小さい検査パラメータについて、優先的に基準値からの調整を行うことが好ましい。そして、1つの検査パラメータの値の調整だけでは目標値を達成することができない場合に、次の検査パラメータも含めて2つの検査パラメータの値を調整し、このようにして、目標値が達成されるまで、最大4つの検査パラメータの値が調整される。
バッテリ15からの電力供給を受けて診断装置本体2および超音波プローブ1の各部が駆動し、ステップS12で操作者が設定した測定深度および測定モードとステップS14で自動設定された検査パラメータとにより、超音波プローブ1の送信回路4からの送信信号に従って、アレイトランスデューサ3の複数の超音波トランスデューサから順次超音波ビームが送信され、各超音波トランスデューサで受信された受信信号が順次受信回路5に出力されて受信データが生成される。これらの受信データに基づいて診断装置本体2の画像生成部11で画像信号が生成され、さらに、画像信号に基づいて表示制御部12により超音波画像が表示部13に表示される。
測定深度および測定モードのいずれも変更されていない場合は、ステップS15に戻り、前回の測定の際の測定深度および測定モードと検査パラメータをそのまま使用して、測定が実行される。
目標値を達成可能であると判定されると、ステップS14で目標値に合わせた検査パラメータの値が自動設定され、ステップS15で測定が実行される。
図2のステップS2で操作者により設定された連続使用時間Tが装置性能より重要であり、優先させる場合には、ステップS19で、本体制御部14は、操作者に対して、測定深度および測定モードの少なくとも一方の変更を要求する。この操作者への要求は、例えば、表示部13に変更要求のメッセージを表示することにより行うことができる。
なお、自動設定する検査パラメータとして、送受信チャンネル数、走査ライン数、送信信号電圧およびクロック周波数の4つのパラメータを採用したが、これに限るものではなく、これら4つのパラメータのうち少なくとも1つのパラメータを検査パラメータとして用いることができる。また、これらのパラメータ以外にも、フレームレート、表示部13の輝度等を検査パラメータとして自動設定するように構成してもよい。
上述した実施の形態1では、図2のステップS1で操作者により省電力モードを設定するか否かが入力され、省電力モードが設定された場合に、ステップS2で連続使用時間Tが設定されたが、これに限るものではない。例えば、図6に示されるように、まず、ステップS5で、残量検出部16で検出された内蔵バッテリ15の残量Cが予め設定されたしきい値以下であるか否かが本体制御部14により判定され、バッテリ残量がしきい値以下にまで低下している場合に、ステップS2に進んで、操作者により連続使用時間Tが設定され、さらにステップS3で省電力モードによる動作が開始されるように構成することもできる。
このようにすれば、バッテリ残量がしきい値以下になったときに、自動的に省電力モードでの動作に移行することができる。
上記の実施の形態1および2では、バッテリ15が診断装置本体2に内蔵されていたが、図7に示されるように、超音波プローブ21内にバッテリ7を内蔵させることもできる。このバッテリ7により、超音波プローブ21内の電力を必要とする各部に電力が供給される。
バッテリ7に残量検出部8が接続され、残量検出部8にプローブ制御部6が接続されている。
Claims (6)
- 超音波プローブを用いて超音波の送受信を行うことにより得られる受信信号に基づき超音波画像を生成する超音波診断装置であって、
内蔵バッテリと、
前記内蔵バッテリの残量を検出する残量検出部と、
操作者が省電力モードにおける連続使用時間を入力するための操作部と、
前記操作部を介して前記連続使用時間が入力されると、入力された前記連続使用時間と前記残量検出部による検出値に基づいて前記内蔵バッテリの残量の経時変化の目標値を算出し、測定深度および測定モードに応じて前記目標値が達成されるように検査パラメータを自動的に設定する制御部と
を備えたことを特徴とする超音波診断装置。 - 前記検査パラメータは、送受信チャンネル数、走査ライン数、送信信号電圧、クロック周波数のうちの少なくとも1つである請求項1に記載の超音波診断装置。
- 前記制御部は、前記検査パラメータのうち、消費電力の変化量に対する画質の変化量が小さい検査パラメータを優先的に選択して設定する請求項2に記載の超音波診断装置。
- 前記制御部は、測定深度および測定モードが変化すると、前記目標値が達成可能か否かを判定し、達成可能であると判定した場合に前記検査パラメータを自動的に設定する請求項1〜3のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
- 前記制御部は、前記目標値が達成可能でないと判定した場合に、測定深度および測定モードの少なくとも一方の変更を要求する、あるいは、省電力モードを終了する請求項4に記載の超音波診断装置。
- 超音波プローブを用いて超音波の送受信を行うことにより得られる受信信号に基づき超音波画像を生成する超音波画像生成方法であって、
内蔵バッテリの残量を検出し、
操作者により省電力モードにおける連続使用時間が入力され、
入力された前記連続使用時間と検出された前記内蔵バッテリの残量に基づいて前記内蔵バッテリの残量の経時変化の目標値を算出し、
測定深度および測定モードに応じて前記目標値が達成されるように検査パラメータを自動的に設定する
ことを特徴とする超音波画像生成方法。
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