JP2003069792A - 用紙厚検出装置及びそれを用いた画像読取り装置 - Google Patents

用紙厚検出装置及びそれを用いた画像読取り装置

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JP2003069792A
JP2003069792A JP2001257070A JP2001257070A JP2003069792A JP 2003069792 A JP2003069792 A JP 2003069792A JP 2001257070 A JP2001257070 A JP 2001257070A JP 2001257070 A JP2001257070 A JP 2001257070A JP 2003069792 A JP2003069792 A JP 2003069792A
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JP2001257070A
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Keiji Sato
圭二 佐藤
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Original Assignee
Oki Data Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原稿が搬送能力範囲外の場合のドキュメント
・ジャムの発生や不正確な読取りの発生を未然に防止す
る。 【解決手段】 原稿1上の空間の位置に設けた光源7か
ら原稿1の先端部に向かって斜めから光を照射する。こ
れにより原稿1の先端部には原稿1の厚みによる影が形
成されるため、光遮断量検出手段9によって、その影の
大きさを検出する。用紙厚判定手段10は、光遮断量検
出手段9による検出値に基づき原稿1の厚さが画像読取
り装置として搬送能力範囲内であるかを判定する。用紙
厚判定手段10による判定結果が、搬送能力範囲外であ
った場合、通知手段11はアラーム表示を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばシートフィ
ード型のファクシミリや複写機等で用いられる用紙厚検
出装置及びそれを用いた画像読取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、シートフィード型のファクシミ
リや複写機等で用いられる画像読取り装置では、原稿
(用紙)を搬送ローラや排出ローラで搬送しながら原稿
の画像イメージをイメージセンサで読み取るよう構成さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような画像読取
り装置では、搬送ローラや排出ローラあるいはイメージ
センサ部といった部分の機構的な制約により、読取りに
使用される原稿の紙厚には制限がある。しかしながら、
ファクシミリや複写機のユーザは画像読取り装置の搬送
能力を超えるような原稿(紙厚が薄い原稿や紙厚が厚い
原稿)を使用する場合もある。このような場合、従来の
画像読取り装置では、例えば紙厚が極端に薄い原稿を使
用した場合、搬送速度によっては風圧で原稿がめくれ上
がり、その結果、ドキュメント・ジャムを引き起こし、
正常な読取り動作ができないばかりか、原稿を破損させ
てしまうという問題があった。また、紙厚が厚い原稿を
使用した場合は、ローラ間やローラとイメージセンサ間
の摩擦力等の機構的要因によるトルク不足のため駆動用
のモータが脱調する場合があり、このような場合は、原
稿が間延びして読み取られる恐れがあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決するため次の構成を採用する。 〈構成1〉用紙上の空間の特定の位置から用紙の先端部
に向かって斜めから光を当てた場合に形成される影部分
の大きさの値を検出する光遮断量検出手段と、光遮断量
検出手段によって検出された値に基づいて、用紙の厚さ
を判定する用紙厚判定部とからなる用紙厚検出装置。
【0005】〈構成2〉用紙からの反射光によって用紙
の画像を読取る画像読取り装置において、用紙上の空間
の特定の位置から用紙の先端部に向かって斜めから光を
当てた場合に形成される影部分の大きさの値を検出する
光遮断量検出手段と、光遮断量検出手段によって検出さ
れた値に基づいて、用紙の厚さを判定する用紙厚判定部
と、用紙厚判定部による判定で、読取るべき用紙の厚さ
が所定の値の範囲外と判定された場合は、アラームを通
知する通知手段とを備えたことを特徴とする画像読取り
装置。
【0006】〈構成3〉構成2に記載の画像読取り装置
において、読取るべき用紙の厚さが所定の値の範囲外で
かつ薄い場合は、用紙の読取り速度を通常より低速で行
う速度制御手段とを備えたことを特徴とする画像読取り
装置。
【0007】〈構成4〉構成2または3に記載の画像読
取り装置において、用紙を搬送するモータと、読み取る
べき用紙の紙厚が所定の範囲外でかつ厚い場合は、モー
タのトルクを通常よりも大きな値に変更するモータトル
ク制御手段とを備えたことを特徴とする画像読取り装
置。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
例を用いて詳細に説明する。 《具体例1》 〈構成〉図1は、本発明の画像読取り装置の具体例1を
示す要部構成図であるが、これに先立ち、画像読取り装
置の全体構成を説明する。
【0009】図2は、画像読取り装置における原稿搬送
部分の説明図である。図の装置は、原稿検出センサ2
a,2b、搬送ローラ3、イメージセンサ4、プラテン
ローラ5、排出ローラ6からなる。原稿検出センサ2a
は、搬送ローラ3の原稿搬送方向に対して前側に設けら
れたセンサ、原稿検出センサ2bは搬送ローラ3の原稿
搬送方向に対して後ろに設けられたセンサであり、それ
ぞれの設置位置で、原稿1の有無を検出するために設け
られている。搬送ローラ3は、後述するステップモータ
で駆動され、原稿1を挟持して搬送するための一対のロ
ーラである。イメージセンサ4は、CIS(contact im
age sensor:密着型イメージセンサ)等で構成され、光
源7(図1参照)から照射された原稿1の反射光に基づ
いて、原稿1の画像イメージの読取りを行うと共に、後
述する光遮断量検出手段9(図1参照)を構成するセン
サである。プラテンローラ5は、原稿1をイメージセン
サ4の焦点位置に保持するためのローラである。排出ロ
ーラ6は、イメージセンサ4により画像読取りが終了し
た原稿1の領域を排出するための一対のローラであり、
後述するステップモータで駆動され、原稿1を挟持して
搬送するよう構成されている。
【0010】このように構成された画像読取り装置は、
供給される原稿1を原稿検出センサ2aが検出すると、
搬送ローラ3が駆動されて原稿1を搬送する。搬送位置
は原稿検出センサ2bの検出信号に基づいて所定の位置
であることが確認される。その後、イメージセンサ4に
より画像読取りが行われ、読取りが終了した原稿1は排
出ローラ6によって排出される。
【0011】次に、画像読取り装置の全体構成を説明す
る。図3は、画像読取り装置のブロック図である。図の
装置は、原稿検出センサ2、イメージセンサ4、画像補
正処理部31、2値化処理部32、RAM33、ROM
34、ステップモータ35、モータ駆動部36、モータ
制御部37、表示部38、操作部39、I/F部40,
41、CPU42からなる。
【0012】原稿検出センサ2は、図2で示したよう
に、原稿1の搬送位置を検出するためのセンサである。
イメージセンサ4は、反射光を電気信号に変換し、画像
信号として出力するセンサである。画像補正処理部31
は、イメージセンサ4から出力された画像信号に対して
シェーディング補正等の画像補正を行う処理部である。
2値化処理部32は、画像補正処理部31にて画像補正
された画像信号に対して、予め定められた閾値に基づい
て白/黒のいずれかの値に2値化した画像データを出力
する処理部である。
【0013】RAM33は、2値化処理部32で2値化
された画像データを蓄積するためのページメモリ部33
aを構成すると共に、後述する光遮断量検出手段9で求
められる原稿厚データを格納するための原稿厚データ格
納部33bを構成する揮発性メモリである。また、RA
M33は、CPU42がROM34内の格納された原稿
厚判定やアラーム表示のためのプログラムを実行するた
めのワークエリアを構成するものである。ROM34
は、原稿厚判定のための各種のプログラムを格納するた
めの不揮発性のメモリであり、原稿厚判定用プログラム
34aやアラーム表示用プログラム34bが格納されて
いる。
【0014】ステップモータ35は、図2で示した搬送
ローラ3、プラテンローラ5および排出ローラ6を駆動
するためのモータである。モータ駆動部36は、モータ
制御部37の制御信号に基づいてステップモータ35に
対して駆動電流を供給するための機能部である。モータ
制御部37は、このモータ駆動部36に対して速度制
御、駆動電流制御等の制御信号を与えるための制御部で
ある。
【0015】表示部38は、液晶ディスプレイ等からな
り、各種の表示や、アラーム表示を行うための表示部で
ある。操作部39は、テンキー等の操作キーからなり、
ユーザが各種の入力を行うための機能部である。I/F
部40,41は、それぞれ表示部38および操作部39
のインタフェースである。
【0016】CPU42は原稿検出センサ2の監視を含
めて、ROM34に格納された画像読取り装置としての
各部の制御を行う制御部であり、ROM34内に格納さ
れている原稿厚判定用プログラム34aやアラーム表示
用プログラム34bを実行することにより、後述する用
紙厚判定手段10や通知手段11の機能を実現するもの
である。
【0017】次に、本発明の用紙厚検出装置の原理およ
びこれを適用した画像読取り装置の構成を図1を用いて
説明する。図において、8はガラスであり、このガラス
8とプラテンローラ5との間を原稿1が搬送され、か
つ、原稿1が光源7によって照射されるよう構成されて
いる。尚、ガラス8は、イメージセンサ4の上面に位置
するものである。また、光源7は、原稿1のイメージを
読み取るための光源であると共に、原稿厚を検出するた
めの光源である。そして、この光源7は、イメージセン
サ4による画像読取り位置に対して、原稿1上の位置か
ら原稿1の先端部に対して斜めに光を照射するよう(原
稿1の搬送方向後ろ側から前側に向かって光を照射する
よう)設置されている。従って、原稿1の先端部が画像
読取り位置にあった場合(原稿厚の測定位置にあった場
合)は、原稿1の先端部によって光が遮られ、プラテン
ローラ5上に原稿厚に応じた影が形成されることにな
る。
【0018】光遮断量検出手段9は、イメージセンサ4
と、CPU42およびこのCPU42が実行する光遮断
量検出用のプログラム等から実現されるもので、プラテ
ンローラ5上に形成される影部分の大きさ(図中の距離
A)を検出する機能を有している。用紙厚判定手段10
は、光遮断量検出手段9によって検出された値に基づい
て原稿1の厚さ(図中のaの値)を判定する機能を有
し、CPU42が、原稿厚判定用プログラム34aを実
行することにより実現されるものである。通知手段11
は、用紙厚判定手段10で、原稿1が搬送能力範囲外で
あると判定された場合は、所定のアラーム表示を行う手
段であり、CPU42とアラーム表示用プログラム34
bと表示部38とによって構成されている。
【0019】〈動作〉次に、本具体例の画像読取り装置
の動作について説明する。図4は、本具体例の画像読取
り装置の動作フローチャートである。先ず、搬送ローラ
3の前段側の原稿検出センサ2aからの信号によって、
原稿1がセットされているかを判定する(ステップS
1)。原稿1の存在が検出されない場合は、この判定動
作を繰り返し、原稿1が検出された場合はステップモー
タ35を駆動し、搬送ローラ3やプラテンローラ5を回
転させて原稿1を搬送する(ステップS2)。そして、
原稿1が原稿厚の測定位置に到達したかを判定する(ス
テップS3)。即ち、図1に示すように、原稿1の先端
部がイメージセンサ4における画像読取り位置に到達し
たかを判定する。この判定方法としては、例えば、搬送
ローラ3とイメージセンサ4との間に位置する原稿検出
センサ2bが原稿検出を行ってから、予め定められた距
離(時間)だけ搬送したかによって求めることができ
る。
【0020】ステップS3において、原稿1が測定位置
に到達した場合は、イメージセンサ4により1ラインの
読取りを行い(ステップS4)、次に2値化処理部32
により2値化された画像データのうち、主走査方向X番
目(Xは予め定めた値)の画素を原稿厚データ格納部3
3bに格納し(ステップS5)、Nライン(Nは、図1
中の距離Aに前後の余裕分を含めた特定の値)分の画素
の格納が終了するまで、上記のステップS4からステッ
プS6までの処理を繰り返す。Nライン分の画素の格納
が終了すれば、用紙厚判定手段10によって、原稿1の
厚さを測定する(ステップS7)。
【0021】図5は、原稿1の厚さによる光の遮断量の
違いを示す説明図であり、(a)は原稿1が薄い場合、
(b)は原稿1が厚い場合を示している。図6は、図5
(a),(b)に対応した原稿厚検出の説明図である。
【0022】先ず、原稿1が薄い場合(原稿厚:a1)
は、図5(a)に示すように、原稿1先端部によって生
成される影の領域が小さいため(距離:A1)、2値化
処理により黒画素と判定され、かつ、連続する黒画素
は、図6(a)に示すようにnライン目からn+M−1
ライン目までのM個である。これに対し、原稿1が厚い
場合(原稿厚:a2)は、図5(b)に示すように、原
稿1先端部によって生成される影の領域が大きいため
(距離:A2)、2値化処理により黒画素と判定され、
かつ、連続する黒画素は図6(b)に示すように、n−
2ライン目からn+M−1ライン目までの(M+2)個
となる。従って、用紙厚判定手段10は、この連続する
黒画素数に基づいて原稿1の厚さを求める。
【0023】また、原稿厚判定用プログラム34aに
は、原稿1の厚さの搬送能力値を示すための閾値1、2
が備えられている。ここで、閾値1は、原稿1の厚さが
搬送能力範囲外で薄い場合と判定する黒画素数の閾値で
あり、閾値2は、原稿1の厚さが搬送能力範囲外で厚い
場合と判定する黒画素数の閾値である。このような閾値
1,2を用いて、先ず、原稿1厚が搬送能力範囲内であ
るか、即ち、閾値1<黒画素数<閾値2であるかを判定
する(ステップS8)。ここで、搬送能力範囲内であっ
た場合は、通常の読取り動作を行う。即ち、搬送ローラ
3およびプラテンローラ5を回転させて、原稿1を画像
イメージの読取り開始位置まで搬送し、原稿1が読取り
位置まで搬送された場合は(ステップS9)、既知のイ
メージセンサ4による原稿読取り動作が行われる(ステ
ップS10)。
【0024】一方、上記ステップS8において、搬送能
力範囲外(閾値1≧黒画素数または閾値2≦黒画素数)
であった場合は、CPU42はモータ制御部37に指示
を行い、ステップモータ35を停止させる(ステップS
11)。次に、原稿1の厚さが薄い(黒画素数≦閾値
1)かを判定し(ステップS12)、そうであった場合
は、通知手段11により、原稿1が薄い旨の表示を表示
部38上に行う(ステップS13)。
【0025】図7は、原稿1が搬送能力範囲外であった
場合の表示例を示す説明図である。図7(a)は、上記
ステップS13における表示例であり、「原稿が薄いた
め、破損する恐れがあります」といったユーザに注意を
促すメッセージを表示する。一方、上記ステップS12
において、原稿1の厚さが厚い場合(閾値2≦黒画素
数)は、図7(b)のようなユーザに注意を促すメッセ
ージを表示する(ステップS14)。
【0026】その後は、原稿検出センサ2a,2bが原
稿1を検出しているか、即ち、原稿1のセットが解除さ
れたかを監視し(ステップS15)、解除されない場合
はステップS13またはステップS14のメッセージ表
示を継続する。解除された場合は、ステップS1に戻
り、再度、原稿検出センサ2aが原稿1を検出するまで
待機する。
【0027】〈効果〉以上のように具体例1によれば、
原稿1の先端部方向に照射した場合の原稿先端部によっ
て形成される影の領域に基づいて、原稿1の厚さを測定
し、この厚さが搬送能力範囲外であった場合は、アラー
ム表示を行うようにしたので、画像読取り装置に対して
搬送能力範囲外の原稿1をユーザがセットしてしまった
場合のドキュメント・ジャム等の障害発生を未然に防止
することができる。例えば、従来のファクシミリ等であ
れば、原稿1が薄い場合、排出ローラ6(図2参照)ま
で搬送された位置でドキュメント・ジャムが発生する恐
れがあり、このような場合、原稿1が破損するだけでな
く、原稿1を取り出すのが非常に手間を要するが、この
ような事態に陥るのを未然に防止することができる。
尚、アラームは画面表示に限らない。他に、ブザーのよ
うな音によるものでもよい。
【0028】また、原稿1の厚さ検出において、画像読
取り用の光源7およびイメージセンサ4を使用するた
め、用紙厚検出装置としての特別な機構は必要とせず、
低コストで実現できるという効果がある。
【0029】《具体例2》具体例2は、具体例1の構成
に加えて、原稿1が薄い場合は読取り速度を低速にする
手段を設けたものである。
【0030】〈構成〉図8は、本発明の画像読取り装置
の具体例2を示す要部構成図である。図において、通知
手段11aと速度制御手段12以外の構成については図
1と同様であるため、ここでの説明は省略する。通知手
段11aは、原稿1が薄い場合は、具体例1におけるア
ラーム表示に加えて、読取り速度を低速にして読取りを
継続するかを選択する表示を行うようにしたものであ
る。尚、原稿1が厚い場合のアラーム表示は具体例1と
同様である。
【0031】速度制御手段12は、原稿1が薄い場合に
通知手段11によるユーザへのアラーム表示の結果、ユ
ーザが速度切替による読取りの継続を指示した場合、読
取り速度を通常よりも低速に切り替えるよう制御を行う
手段であり、ROM34内に格納された速度切替用のプ
ログラム(図示省略する)と、これを実行するCPU4
2によって実現されている。尚、ステップモータ35や
モータ駆動部36といった各機能部の図面上の構成は図
3と同様であるため、具体例2においても図3の構成を
援用して説明する。
【0032】〈動作〉次に、具体例2の画像読取り装置
の動作について説明する。図9は、具体例2の画像読取
り装置の動作フローチャートである。ここで、ステップ
S1〜ステップS12およびステップS14、S15の
処理は図4に示した具体例1の動作と同様であるため、
ここでの説明は省略し、ステップS21以降の動作につ
いて説明する。
【0033】ステップS12において、原稿1の厚さが
薄い(黒画素数≦閾値1)と判定された場合、具体例2
の通知手段11aは、アラーム表示を行うと共に、速度
制御を行うか否かの選択表示も併せて行う(ステップS
21)。
【0034】図10は、原稿1が薄い場合の表示例を示
す説明図である。図示のように、原稿をキャリアシート
にセットするよう促すメッセージを表示すると共に、セ
ットするか否かをユーザが選択するための表示を行う。
その結果、ユーザが、“yes”を操作部39から入力し
た場合(ステップS22)は、具体例1と同様の動作を
行う。即ち、ステップS15で原稿検出センサ2a,2
bによって原稿1のセットが解除されたかを監視し、解
除された場合はステップS1に戻って、再度、原稿検出
センサ2aが原稿1を検出するまで待機する。
【0035】一方、ステップS22において、“no”が
操作部39から入力された場合、速度制御手段12は、
読取り速度を通常の読取り速度より低速に切り替えるよ
うモータ制御部37に指示し(ステップS23)、モー
タ制御部37はこの速度となるようモータ駆動部36を
介してステップモータ35を制御する(ステップS2
4)。
【0036】図11は、それぞれの読取り速度の各部の
タイミングを示すタイミングチャートであり、(a)は
通常の読取り速度、(b)は低速に切り替えた場合のタ
イミングを示している。図中の(b)に示すように、ス
テップモータ35に与えるモータパルスの周期を通常の
読取り速度で与える周期の倍とし、それに合わせてイメ
ージセンサ4で読み取るライン周期を倍にしている。こ
れにより、読取り速度を半分にすることができる。
【0037】ステップS24において、読取り速度を低
速に切り替えた後はステップS9に移行し、通常の読取
り動作を行う。
【0038】〈効果〉以上のように、具体例2によれ
ば、具体例1の構成に加えて、原稿1が薄い場合は、原
稿1の読取り速度を低速に切り替えるようにしたので、
例えば薄い原稿1をキャリアシート等を使って保護でき
ないような場合でも、ドキュメント・ジャム等のよる原
稿1の破損の発生率を低くすることができる。
【0039】尚、上記具体例2では、ステップS22に
おいて、“no”を押下した場合は読取りを実行するよう
にしたが、読取り速度を低速に切り替えて読取りを継続
するか否かの選択表示を行ってからステップS23に進
むよう構成してもよい。
【0040】《具体例3》具体例3は、具体例1の構成
に加えて、原稿1が厚い場合はステップモータ35への
駆動電流値を通常よりも高い値にするようにしたもので
ある。
【0041】〈構成〉図12は、本発明の画像読取り装
置の具体例3を示す要部構成図である。図において、通
知手段11bとモータトルク制御手段13以外の構成に
ついては図1と同様であるため、ここでの説明は省略す
る。通知手段11bは、原稿1が薄い場合にのみ具体例
1の通知手段11と同様にアラーム表示を行う手段であ
る。また、モータトルク制御手段13は、原稿1が厚い
場合にステップモータ35への駆動電流値を通常よりも
高い値としてステップモータ35のトルクを大きくする
よう制御を行う手段である。このモータトルク制御手段
13は、ROM34内に格納されたモータ制御用プログ
ラム(図示省略する)と、これを実行するCPU42に
よって実現されている。尚、ROM34やステップモー
タ35、モータ駆動部36といった各機能部の図面上の
構成は図3と同様であるため、具体例3においても図3
の構成を援用して説明する。
【0042】〈動作〉次に、具体例3の画像読取り装置
の動作について説明する。図13は、具体例3の画像読
取り装置の動作フローチャートである。ここで、ステッ
プS1〜ステップS13およびステップS15の処理は
図4に示した具体例1の動作と同様であるため、ここで
の説明は省略し、ステップS31以降の動作について説
明する。
【0043】ステップS12において、原稿1の厚さが
厚い(閾値2≦黒画素数)と判定された場合、モータト
ルク制御手段13は、ステップモータ35に供給する駆
動電流値を通常よりも大きな値となるよう制御する(ス
テップS31)。
【0044】図14は、それぞれの制御のタイミングチ
ャートであり、(a)は通常のモータ制御、(b)はモ
ータのトルクを大きくした場合の制御を示している。通
常のモータ制御では、(a)に示すように、モータ制御
部37からモータ駆動部36に与える電流値切替信号は
オフであり、トルクを大きくする場合、電流値切替信号
を(b)に示すようにオンとする。ここで、モータ駆動
部36からステップモータ35に供給する電流値は、例
えば通常の制御(電流値切替信号オフ)では400m
A、トルクを大きくする場合(電流値切替信号オン)は
600mAといった値に設定されているとする。
【0045】上記ステップS31に示すようにステップ
モータ35への電流値を切り替える場合は、CPU42
はモータ制御部37に対して電流値を切り替えるよう指
示し、これを受けてモータ制御部37は、モータ駆動部
36を介してステップモータ35に与える駆動電流値を
600mAに変更する。これにより、ステップモータ3
5は大きなトルクで回転することになる(ステップS3
2)。
【0046】ステップS32において、ステップモータ
35への電流値を大きな値に切り替えた後はステップS
9に移行し、通常の読取り動作を行う。
【0047】〈効果〉以上のように、具体例3によれ
ば、具体例1の構成に加えて、原稿1が厚い場合は、原
稿1を搬送するためのステップモータ35のトルクを大
きな値に切り替えるようにしたので、原稿1が厚い場合
のトルク不足によるモータの脱調を回避することができ
る。
【0048】尚、上記具体例3では、原稿1が厚い場合
は無条件でステップモータ35への駆動電流値を大きく
するよう制御したが、具体例1と同様に原稿1が厚い旨
のメッセージを表示し、そのまま読取り動作を継続する
か否かをユーザに選択させ、読取り動作を継続するとい
う選択がなされた場合にのみ上記の電流値制御を行うよ
うにしてもよい。
【0049】《利用形態》上記具体例2では、原稿1が
薄い場合の制御について説明し、具体例3においては原
稿1が厚い場合の制御について説明したが、これら具体
例2、3の制御を兼ね備えた構成であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像読取り装置の具体例1を示す要部
構成図である。
【図2】画像読取り装置における原稿搬送部分の説明図
である。
【図3】画像読取り装置のブロック図である。
【図4】具体例1の画像読取り装置の動作フローチャー
トである。
【図5】原稿の厚さによる光の遮断量の違いを示す説明
図である。
【図6】図5(a),(b)に対応した原稿厚検出の説
明図である。
【図7】原稿が搬送能力範囲外であった場合の表示例を
示す説明図である。
【図8】本発明の画像読取り装置の具体例2を示す要部
構成図である。
【図9】具体例2の画像読取り装置の動作フローチャー
トである。
【図10】具体例2における原稿が薄い場合の表示例を
示す説明図である。
【図11】それぞれの読取り速度の各部のタイミングを
示すタイミングチャートである。
【図12】本発明の画像読取り装置の具体例3を示す要
部構成図である。
【図13】具体例3の画像読取り装置の動作フローチャ
ートである。
【図14】具体例3におけるそれぞれの制御のタイミン
グチャートである。
【符号の説明】
1 原稿(用紙) 5 プラテンローラ 7 光源 9 光遮断量検出手段 10 用紙厚判定手段 11、11a、11b 通知手段 12 速度制御手段 13 モータトルク制御手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 用紙上の空間の特定の位置から当該用紙
    の先端部に向かって斜めから光を当てた場合に形成され
    る影部分の大きさの値を検出する光遮断量検出手段と、 前記光遮断量検出手段によって検出された値に基づい
    て、前記用紙の厚さを判定する用紙厚判定部とからなる
    用紙厚検出装置。
  2. 【請求項2】 用紙からの反射光によって当該用紙の画
    像を読取る画像読取り装置において、 前記用紙上の空間の特定の位置から当該用紙の先端部に
    向かって斜めから光を当てた場合に形成される影部分の
    大きさの値を検出する光遮断量検出手段と、 前記光遮断量検出手段によって検出された値に基づい
    て、前記用紙の厚さを判定する用紙厚判定部と、 前記用紙厚判定部による判定で、読取るべき用紙の厚さ
    が所定の値の範囲外と判定された場合は、アラームを通
    知する通知手段とを備えたことを特徴とする画像読取り
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の画像読取り装置におい
    て、 読取るべき用紙の厚さが所定の値の範囲外でかつ薄い場
    合は、当該用紙の読取り速度を通常より低速で行う速度
    制御手段とを備えたことを特徴とする画像読取り装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に記載の画像読取り装
    置において、 用紙を搬送するモータと、 読み取るべき用紙の紙厚が所定の範囲外でかつ厚い場合
    は、前記モータのトルクを通常よりも大きな値に変更す
    るモータトルク制御手段とを備えたことを特徴とする画
    像読取り装置。
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