JP2003069768A - 著作物の複写システム、画像形成装置、画像形成方法、およびその方法をコンピュータが実行するためのプログラム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 違法コピーを防止しつつ、著作物の配信を容
易にして、著作物の利用量に応じて課金を行うことが可
能な著作物の複写システムを提供すること。 【解決手段】 著作物の複写システムでは、店舗１内の
各装置１１〜１３は、著作権読み取りシート（図４参
照）を利用し、権利者サーバ２１〜２３にアクセスし
て、デジタル化された著作物（デジタルコンテンツ）を
ダウンロードして印刷等を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、著作物の複写シス
テム、画像形成装置、画像形成方法、およびその方法を
コンピュータが実行するためのプログラムに関し、より
詳細には、画像形成装置で、サーバから配信されるデジ
タル化された著作物を印刷する著作物の複写システム、
画像形成装置、画像形成方法、およびその方法をコンピ
ュータが実行するためのプログラムに関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、たとえば音楽のデジタル配信や電
子書籍の販売に代表されるように、著作物のデジタルコ
ンテンツ化が進んでいる。デジタル化された著作物は、
ネットワークを介して送受信が行われており、この著作
物の違法コピー防止の要求が高くなっている。他方、著
作権者にとっては、著作物をより多くの人に配布し、多
くの著作権料を徴収することが重要であり、著作物の利
用の把握とその効率的な配布方法に関心が高い。また、
利用者は容易に著作物を取得することを希望している。

【０００３】従来、複写機やコンピュータと連動したプ
リンティングシステムのような複写システムにおいて
は、紙面上の著作物の違法コピーを防止するために、複
写の対象となる印刷用紙に著作物であることを認識でき
る暗号やマークを識別画像として埋め込み、これら識別
画像を複写が行われるプロセス中で検出した場合に、複
写を禁止するなどの方法が採られていた。

【０００４】例えば、違法コピーを防止する技術とし
て、特開２０００−１６５６６８号公報の画像処理装置
が開示されている。同公報の画像処理装置では、ユーザ
側の端末装置から画像データが送信され、画像データを
出力装置で印刷する際に、送信された画像中に著作権物
情報が存在するか否かを判断し、この判断結果により印
刷の禁止をする。そして、ユーザ側の端末からの暗証番
号と画像中に存在する暗証番号とを比較し、両者が一致
した場合に画像データの印刷禁止を解除している。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、著作物を配布し配布された著作物のコピー
利用量を把握し、さらに著作権料を徴収することは容易
ではないという問題がある。

【０００６】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
り、違法コピーを防止しつつ、著作物の配信を容易にし
て、著作物の利用量に応じて課金を行うことが可能な著
作物の複写システム、画像形成装置、画像形成方法、お
よびその方法をコンピュータが実行するためのプログラ
ムを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１にかかる発明は、ネットワークを介して、
互いにデータ通信可能に接続された画像形成装置および
サーバとで構築される著作物の複写システムにおいて、
前記画像形成装置は、原稿を読み取り、読み取った原稿
が、著作物取り出しシートであるか否かを判断する判断
手段と、前記判断手段により著作物取り出しシートであ
ると判断された場合に、当該著作物取り出しシートに印
字されている著作物および当該著作物に対する操作内容
を選択する選択手段と、当該著作物取り出しシートに印
字されているバーコードから著作物を管理しているサー
バを特定するための権利者情報および著作物を識別する
ための著作物情報を取得するバーコード情報取得手段
と、前記選択手段で、前記サーバから著作物のダウンロ
ードが必要な操作内容が選択された場合に、ユーザが著
作物の使用を許諾するか否かを選択するための許諾画面
を表示する許諾画面表示手段と、ユーザが前記許諾画面
で著作物の使用を許諾した場合に、前記権利者情報で特
定されるサーバに、前記選択手段で選択された著作物の
著作物情報を送信して、著作物の送信を依頼する依頼手
段と、前記依頼に応じて、前記権利者情報で特定される
サーバから送信されてくるデジタル化された著作物を印
刷する印刷手段と、を含み、前記サーバは、前記画像形
成装置から著作物の送信依頼を受けた場合に、受信した
著作物情報に対応するデジタル化された著作物を検索し
て、前記画像形成装置に送信するものである。

【０００８】上記発明によれば、画像形成装置では、判
断手段は、原稿を読み取り、読み取った原稿が、著作物
取り出しシートであるか否かを判断し、選択手段は、判
断手段により著作物取り出しシートであると判断された
場合に、当該著作物取り出しシートに印字されている著
作物および当該著作物に対する操作内容を選択し、バー
コード情報取得手段は、当該著作物取り出しシートに印
字されているバーコードから著作物を管理しているサー
バを特定するための権利者情報および著作物を識別する
ための著作物情報を取得し、許諾画面表示手段は、選択
手段によりサーバから著作物のダウンロードが必要な操
作内容が選択された場合に、ユーザが著作物の使用を許
諾するか否かを選択するための許諾画面を表示し、依頼
手段は、ユーザが前記許諾画面で著作物の使用を許諾し
た場合に、権利者情報で特定されるサーバに、前記選択
手段で選択された著作物の著作物情報を送信して、著作
物の送信を依頼し、印刷手段は、依頼に応じて、権利者
情報で特定されるサーバから送信されてくるデジタル化
された著作物を印刷し、他方、サーバは、画像形成装置
から著作物の送信依頼を受けた場合に、受信した著作物
情報に対応するデジタル化された著作物を検索して、前
記画像形成装置に送信する。

【０００９】また、請求項２にかかる発明は、請求項１
にかかる発明において、前記著作物取り出しシートに
は、当該著作物取り出しシートに印字されている著作物
および当該著作物に対する操作内容を選択するための記
入欄が印字されており、前記選択手段は、読み取られた
著作物取り出しシートの前記記入欄の記入を検出して、
著作物および当該著作物に対する操作内容を選択するも
のである。

【００１０】上記発明によれば、著作物取り出しシート
に、当該著作物取り出しシートに印字されている著作物
および当該著作物に対する操作内容を選択するための記
入欄を印字しておき、画像形成装置の選択手段は、著作
物取り出しシートの記入欄の記入を検出して、著作物お
よび当該著作物に対する操作内容を選択する。

【００１１】また、請求項３にかかる発明は、請求項１
に記載の発明において、前記バーコードには、当該著作
物取り出しシートに印字されている著作物および当該著
作物に対する操作内容を選択する選択画面を表示するた
めの処理コードが印字されており、前記選択手段は、前
記処理コードに基づいて、ユーザに当該著作物取り出し
シートに印字されている著作物および当該著作物に対す
る操作内容を選択するための選択画面を前記表示手段に
表示し、当該選択画面でユーザにより選択される著作物
および当該著作物に対する操作内容を選択するものであ
る。

【００１２】上記発明によれば、著作物取り出しシート
のバーコードに、当該著作物取り出しシートに印字され
ている著作物および当該著作物に対する操作内容を選択
する選択画面を表示するための処理コードを印字してお
き、画像形成装置の選択手段は、前記処理コードに基づ
いて、ユーザに当該著作物取り出しシートに印字されて
いる著作物および当該著作物に対する操作内容を選択す
るための選択画面を前記表示手段に表示し、当該選択画
面でユーザにより選択される著作物および当該著作物に
対する操作内容を選択する。

【００１３】また、請求項４にかかる発明は、著作物を
管理するサーバと、ネットワークを介して、互いにデー
タ通信可能に接続された画像形成装置において、原稿を
読み取り、読み取った原稿が、著作物取り出しシートで
あるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段により
著作物取り出しシートであると判断された場合に、当該
著作物取り出しシートに印字されている著作物および当
該著作物に対する操作内容を選択する選択手段と、当該
著作物取り出しシートに印字されているバーコードから
著作物を管理しているサーバを特定するための権利者情
報と著作物情報を取得するバーコード情報取得手段と、
前記選択手段で、前記サーバからの著作物のダウンロー
ドが必要な操作内容が選択された場合に、ユーザが著作
物の使用を許諾するか否かを選択するための許諾画面を
表示する許諾画面表示手段と、ユーザが著作物の使用を
許諾した場合に、前記権利者情報で特定されるサーバ
に、前記選択手段で選択された著作物の著作物情報を送
信して、著作物の送信を依頼する依頼手段と、前記依頼
に応じて、前記権利者情報で特定されるサーバから送信
されてくるデジタル化された著作物を印刷する印刷手段
と、を備えたものである。

【００１４】上記発明によれば、判断手段は、原稿を読
み取り、読み取った原稿が、著作物取り出しシートであ
るか否かを判断し、選択手段は、判断手段により著作物
取り出しシートであると判断された場合に、当該著作物
取り出しシートに印字されている著作物および当該著作
物に対する操作内容を選択し、バーコード情報取得手段
は、当該著作物取り出しシートに印字されているバーコ
ードから著作物を管理しているサーバを特定するための
権利者情報および著作物を識別するための著作物情報を
取得し、許諾画面表示手段は、選択手段によりサーバか
ら著作物のダウンロードが必要な操作内容が選択された
場合に、ユーザが著作物の使用を許諾するか否かを選択
するための許諾画面を表示し、依頼手段は、ユーザが前
記許諾画面で著作物の使用を許諾した場合に、権利者情
報で特定されるサーバに、前記選択手段で選択された著
作物の著作物情報を送信して、著作物の送信を依頼し、
印刷手段は、依頼に応じて、権利者情報で特定されるサ
ーバから送信されてくるデジタル化された著作物を印刷
する。

【００１５】また、請求項５にかかる発明は、原稿を読
み取り、読み取った原稿が、著作物取り出しシートであ
るか否かを判断する工程と、前記著作物取り出しシート
であると判断された場合に、当該著作物取り出しシート
に印字されている著作物および当該著作物に対する操作
内容を選択する工程と、当該著作物取り出しシートに印
字されているバーコードから著作物を管理しているサー
バを特定するための権利者情報および著作物を特定する
ための著作物情報を取得する工程と、サーバからの著作
物のダウンロードが必要な操作内容が選択された場合
に、ユーザが、著作物の使用を許諾するか否かを選択す
るための許諾画面を表示する工程と、ユーザが著作物の
使用を許諾した場合に、前記権利者情報で特定されるサ
ーバに、前記選択された著作物の著作物情報を送信し
て、著作物の送信を依頼する工程と、前記依頼に応じ
て、前記権利者情報で特定されるサーバから送信されて
くるデジタル化された著作物を印刷する工程と、を含む
ものである。

【００１６】上記発明によれば、原稿を読み取り、読み
取った原稿が、著作物取り出しシートであるか否かを判
断し、著作物取り出しシートであると判断された場合
に、当該著作物取り出しシートに印字されている著作物
および当該著作物に対する操作内容を選択し、当該著作
物取り出しシートに印字されているバーコードから著作
物を管理しているサーバを特定するための権利者情報お
よび著作物を特定するための著作物情報を取得し、サー
バからの著作物のダウンロードが必要な操作内容が選択
された場合に、ユーザが、著作物の使用を許諾するか否
かを選択するための許諾画面を表示し、ユーザが著作物
の使用を許諾した場合に、権利者情報で特定されるサー
バに、選択された著作物の著作物情報を送信して、著作
物の送信を依頼し、依頼に応じて、権利者情報で特定さ
れるサーバから送信されてくるデジタル化された著作物
を印刷する。

【００１７】また、請求項６にかかる発明は、コンピュ
ータが実行するためのプログラムにおいて、原稿を読み
取り、読み取った原稿が、著作物取り出しシートである
か否かを判断する工程と、前記著作物取り出しシートで
あると判断された場合に、当該著作物取り出しシートに
印字されている著作物および当該著作物に対する操作内
容を選択する工程と、当該著作物取り出しシートに印字
されているバーコードから著作物を管理しているサーバ
を特定するための権利者情報と著作物を識別するための
著作物情報を取得する工程と、サーバからの著作物のダ
ウンロードが必要な操作内容が選択された場合に、ユー
ザが、著作物の使用を許諾するか否かを選択するための
選択画面を表示する工程と、ユーザが著作物の使用を許
諾した場合に、前記権利者情報で特定されるサーバに、
前記選択された著作物の著作物情報を送信して、著作物
の送信を依頼する工程と、前記依頼に応じて、前記権利
者情報で特定されるサーバから送信されてくるデジタル
化された著作物を受信して印刷する工程と、をコンピュ
ータが実行するためのプログラムである。

【００１８】上記発明によれば、コンピュータがプログ
ラムを実行することにより、原稿を読み取り、読み取っ
た原稿が、著作物取り出しシートであるか否かを判断す
る工程と、前記著作物取り出しシートであると判断され
た場合に、当該著作物取り出しシートに印字されている
著作物および当該著作物に対する操作内容を選択する工
程と、当該著作物取り出しシートに印字されているバー
コードから著作物を管理しているサーバを特定するため
の権利者情報と著作物を識別するための著作物情報を取
得する工程と、サーバからの著作物のダウンロードが必
要な操作内容が選択された場合に、ユーザが、著作物の
使用を許諾するか否かを選択するための選択画面を表示
する工程と、ユーザが著作物の使用を許諾した場合に、
前記権利者情報で特定されるサーバに、前記選択された
著作物の著作物情報を送信して、著作物の送信を依頼す
る工程と、前記依頼に応じて、前記権利者情報で特定さ
れるサーバから送信されてくるデジタル化された著作物
を受信して印刷する工程と、を実現する。

【００１９】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
かかる著作物の複写システム、画像形成装置、画像形成
方法、およびその方法をコンピュータが実行するための
プログラムの好適な実施の形態を、（実施の形態１）、
（実施の形態２）、（実施の形態３）を参照して説明す
る。

【００２０】実施の形態１を、［実施の形態１の著作物
の複写システム］、［複写機の構成］、［権利者サーバ
の構成］、［実施の形態１の著作物の複写システムの動
作例］の順に詳細に説明する。なお、本発明における画
像形成装置とは、少なくとも、スキャナユニットとプリ
ンタユニットを有する装置をいい、本実施の形態では、
画像形成装置として複写機を例に挙げて説明する。例え
ば、パーソナルコンピュータに、スキャナユニットとプ
リンタユニットを接続したシステムは、本発明の画像形
成装置に含まれる。

【００２１】［著作物の複写システムの構成］図１は、
実施の形態１にかかる著作物の複写システムの構築例を
示す図である。同図において、１は、コンビニエンスス
トアなどの店舗を示しており、この店舗には、複写機１
１、複写機１２、コンピュータの店舗端末１３が設けら
れており、互いに、ＬＡＮなどの通信手段によって相互
利用可能に接続されている。なお、以下、これら店舗に
おかれる機器群を「店舗機器」と称する。

【００２２】２は、著作権を管理する権利業者であり、
権利者サーバ２１、２２、２３を備えている。権利者サ
ーバ２１、２２、２３は、著作物認識コード（ＩＤ：著
作物識別情報）に対応させてデジタル化された著作物を
保存している。権利者サーバ２１、２２、２３は、著作
権業界単位で管理する場合や複数の著作権（たとえば音
楽と書籍）に関する著作物などを集約して設置する場合
等がある。店舗１内の各装置１１〜１３と権利者サーバ
２１〜２３は、互いに、ネットワークを介してデータ通
信可能となっている。

【００２３】上記構成の著作物の複写システムでは、店
舗１内の各装置１１〜１３は、著作権読み取りシート
（図４参照）を利用し、権利者サーバ２１〜２３にアク
セスして、デジタル化された著作物（デジタルコンテン
ツ）をダウンロードして印刷等を行う。以下の説明で
は、店舗機器として複写機１１、１２を中心に説明す
る。

【００２４】［複写機の構成］図１の複写機１１と複写
機１２の構成について説明する。図１の複写機１１と複
写機１２は同一のハードウエア構成となっているので、
ここでは便宜上、複写機１１について説明する。図２
は、図１の複写機１１のシステム構成を示すブロック図
である。複写機１１は、制御部１０１、スキャナユニッ
ト１０２、ＤＲＡＭ１０３、操作部１０５、表示部１０
６、通信制御部１０７、プリンタユニット１０８、フロ
ッピー（登録商標）ディスクドライブ１０９とを備えて
いる。各部はバスを介して互いに接続されており、この
バスを介して、コマンドや画像データの転送が行われ
る。

【００２５】スキャナユニット１０２は、光源を原稿に
照射し、その反射光を固体撮像素子（ＣＣＤ）で画像デ
ータに変換し、シエーディング補正やＭＴＦ補正等をお
こなった後、ＤＲＡＭ１０３に書き込む。

【００２６】制御部１０１は、電気的に消去・書換可能
な記録媒体１０１ｃ（例えば、Ｆｌａｓｈ ＲＯＭ）に
格納された各種制御プログラムに従って、複写機の各部
を制御するＣＰＵ１０１ａと、上述の制御プログラムが
格納されている記録媒体１０１ｃと、ＣＰＵ１０１ａの
ワークエリアとして使用されるＲＡＭ１０１ｂを備えて
いる。記録媒体１０１ｃに格納されている制御プログラ
ムは、通信回線を介して配信可能である。

【００２７】また、制御部１０１は、例えば、複写モー
ドを実行する上で、プリンタユニット１０８で画像形成
するために、紙搬送処理、電子写真プロセス処理、異常
状態や給紙カセット状態（紙の有無など）等の機内監
視、およびスキャナユニット１０２で画像を読み取るた
めにスキャナ動作や光源のＯＮ／ＯＦＦ等を制御する。
また、制御部１０１は、スキャナユニット１０２で読み
取られてＤＲＡＭ１０３に格納された原稿画像が著作物
取り出しシート（図４参照）であるか否かを判断して、
著作物取り出しシートでない場合には、通常の複写モー
ドを実行する一方、著作物取り出しシートである場合に
は、特異動作モード（図６参照）を実行する。

【００２８】制御部１０１は、特異動作モードでは、著
作物取り出しシートに記入された選択内容（著作物およ
びその操作内容）を検出し、著作権に抵触する操作内容
（著作物のダウンロードが必要な操作内容）が選択され
た場合には、使用者に許諾を得るための許諾画面を表示
し、使用者の許諾が得られた場合には、著作物取り出し
シートのバーコードから権利元のサーバのＵＲＩ（権利
者情報）や著作物識別コード（ＩＤ：著作物情報）を取
得し、権利者情報で特定される権利者サーバに、利用者
の情報と選択された著作物の著作物認識コードを送信
し、権利者サーバから著作物識別コード（ＩＤ：著作物
情報）に対応するデジタル化された著作物（デジタルコ
ンテンツ）をダウンロードして印刷等を行う。

【００２９】ＤＲＡＭ１０３は、スキャナユニット１０
２で読み取られた画像データや、通信制御部１０７を介
して受信したデータを一時的に格納する。操作部１０５
は、ユーザが複写機に動作指示を与えるための各種ボタ
ンを供えている。表示部１０６は、必要な情報や画像デ
ータを表示する。プリンタユニット１０８は、レーザー
光学系やプリンタエンジンを備え、画像データを電子写
真方式で記録紙に印刷する。通信制御部１０７は、外部
とのデータ通信を制御する。

【００３０】［権利者サーバの構成］権利者サーバ２
１、２２、２３は、同一のハードウエア構成となってい
るので、ここでは便宜上、権利者サーバ２１について説
明する。図３は、図１の権利者サーバ２１の構成例を示
すブロック図である。権利者サーバ２１は、通信制御部
２０１、制御部２０２、プログラム記憶部２０３、著作
物記憶部２０４、アクセス情報記憶部２０５とを備えて
いる。各部は、バスを介して互いに接続されている。

【００３１】通信制御部２０１は、ネットワークを介し
て接続される装置とデータ通信する際にデータ通信を制
御する。制御部２０２は、ＣＰＵやＲＡＭ等から構成さ
れ、プログラム記憶部２０３に記録されたプログラムに
従って、各部の制御や、データの転送、種々の演算、デ
ータの一時的な格納等を行う。

【００３２】プログラム記憶部２０３は、制御部２０２
で実行するための各種プログラムやデータが記憶されて
いる。また、プログラム記憶部２０３の記録媒体として
は、例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、Ｃ
Ｄ−ＲＯＭ、ＤＶＤ−ＲＯＭ、ＭＯやＰＣカード等の光
学的・磁気的・電気的な記録媒体を使用することができ
る。また、プログラム記憶部２０３に格納されたプログ
ラムはネットワークを介して配信可能である。

【００３３】著作物記憶部２０４は、著作物認識コード
（ＩＤ：著作物情報）に対応させて、デジタル化された
著作物（デジタルコンテンツ）を格納している。アクセ
ス情報記憶部２０５には、配信したデジタル化された著
作物の著作物認識コード（ＩＤ）と、配信先の利用者の
情報とを対応づけて記憶している。上記制御部２０２
は、店舗１の店舗機器から著作物認識コード（ＩＤ）お
よび利用者の情報を受信すると、著作物記憶部２０４か
ら、受信した著作物認識コード（ＩＤ）に対応するデジ
タル化された著作物を読み出して、通信制御部２０１を
介して店舗１の店舗機器（要求元）に送信する。そし
て、制御部２０２は、受信した使用者の情報と送信した
デジタル化された著作物の著作物認識コード（ＩＤ）を
対応させてアクセス情報記憶部２０５に記憶する。

【００３４】［著作物の複写システムの動作例］つぎ
に、図１の著作物の複写システムの動作例を図４〜図８
を参照して説明する。図４は、実施の形態１の著作物取
り出しシートの一例を示している。同図は、ＣＤの歌詞
カードを取り扱う著作物取り出しシートを示している。
なお、著作物取り出しシートとしては、ＣＤ歌詞カード
に限定されず、一般的な著作物を扱うものであれば如何
なるものでも良い。例えば、書籍・図面・楽譜・ブロマ
イド・音楽・絵画・論文・ソフトウエアなどに適用する
ことができる。

【００３５】著作物取り出しシートには、図４に示すよ
うに、著作物を管理するための管理情報が格納されてい
るバーコード、著作物の概要が記載されている著作物
のコンテンツ情報、著作物取り出しシートに記載され
ている著作物に対する操作内容を選択（著作物に対する
アクセス手段を選択）するための操作選択用記入欄、
著作物を選択するための著作物選択用記入欄が印刷さ
れている。

【００３６】バーコードには、著作物取り出しシート
に記載されている著作物を特定するための著作物認識コ
ードや著作物の著作権を所有／管理する権利者サーバの
権利者情報が格納されている。

【００３７】図５は、バーコードのフォーマットの一
例を示す図である。バーコードは、所定のフォーマッ
トとなっており、著作物の著作権を所有／管理する権利
者サーバのＵＲＩ（権利者情報）、著作物取り出しシー
ト上に記載されている著作物を特定するための著作物認
識コード（ＩＤ：著作物情報）を含んでいる。

【００３８】操作選択用記入欄は、著作物に対する操
作内容を選択するためのものであり、図４に示す例で
は、操作内容として、”このプリンタで印刷（カラー）
［選択した著作物のデジタルコンテンツをダウンロード
してカラー印刷するという意味である］”、”隣のプリ
ンタで印刷（モノクロ）［選択した著作物のデジタルコ
ンテンツをダウンロードしてモノクロ印刷するという意
味である］”、”ファイルとしてダウンロード［選択し
た著作物のデジタルコンテンツをダウンロードしてファ
イルとしてフロッピーに保存するという意味であ
る］”、”このシートをダウンロード［この著作物取り
出しシートをダウンロードしてフロッピーディスクに保
存という意味である］”、”このシートの複製印刷［原
稿の著作物取り出しシートを複写するという意味であ
る］”が選択できるようになっている。

【００３９】著作物のコンテンツ情報には、図４に示
すように、著作物に関する情報（著者や構成要素）など
が記載されている。なお、著作物のコンテンツ情報に
は、著作者が無料で複写許可する著作物の一部を記載す
ることにしても良い。なお、著作物選択用記入欄は、
著作物取り出しシートに１つの著作物情報しか存在しな
い場合には印刷されない。

【００４０】本著作物取り出しシートは、印刷物として
配布したり、ネットワークを介して、電子データとして
配布することができる。電子データとして配布した場合
には、プリンタや複写機で印刷出力して使用する。

【００４１】なお、図４に示す著作物取り出しシートで
は、複数の著作物を扱っているが、１つの著作物を扱う
ことにしても良い。以下の説明では、図４の著作物取り
出しシートを使用して、複写機１１で著作物の印刷を行
う場合を説明する。図６は、図１の著作物の複写システ
ムの動作例を説明するためのフローチャートである。

【００４２】図１の店舗１において、利用者は、まず、
図４の著作物取り出しシートで、入手したい情報の著作
物選択用記入欄に、何らかのマーク（たとえば、チェ
ックや×）を記入し、さらに、操作選択用記入欄で、
希望する操作内容に同様のマークを記入する。そして、
記入した著作物取り出しシートを、複写機１１の原稿読
み取り台に載置して、操作部１０５のスタートキーを押
下する。

【００４３】図６において、複写機１１では、まず、ス
キャナユニット１０２により、原稿（著作物取り出しシ
ート）をスキャンして、原稿の画像データの読み取りを
行い（ステップＳ１）、読み取られた画像データはＤＲ
ＡＭ１０３に格納される。ついで、制御部１０１は、読
み取った原稿画像に、上述の所定のフォーマットのバー
コードが有るか否かを判断して、読み取った原稿が著作
物取り出しシートであるか否かを判断する（ステップＳ
２）。具体的には、制御部１０１は、バーコードの領域
分離、スキュー補正・方向補正・デコード処理、および
デコードされた情報の復元などを行って、所定のフォー
マットのバーコードがあるか否かを判断する。そして、
制御部１０１は、所定フォーマットのバーコードがある
場合には、原稿を著作物取り出しシートであると判断す
る一方、所定フォーマットのバーコードが存在しない場
合（バーコードが全くない場合や異なるフォーマットの
バーコードがある場合）には、著作物取り出しシートで
ないと判断する。そして、制御部１０１は、バーコード
を復元して権利者サーバＵＲＩおよび著作物認識コード
を取得する。

【００４４】制御部１０１では、原稿が著作物取り出し
シートでない場合には、通常の複写モードを実行して、
スキャナユニット１０２で読み取った画像データを、プ
リンタユニット１０８で印刷する（ステップＳ１１）。

【００４５】他方、制御部１０１は、原稿が著作物取り
出しシートである場合には、特異動作モードを実行する
（ステップＳ３〜ステップＳ９）。

【００４６】まず、ステップＳ３では、制御部１０１
は、読み取った原稿の著作物選択用記入欄と操作選択
用記入欄のチェックなどのマークを検出して、選択さ
れた著作物の対象と、操作内容を認識する（ステップＳ
３）。具体的には、制御部１０１は、操作選択用記入欄
と著作物選択用記入欄の近傍の画像を切り出し、原
本の対応する部分と比較して、マークされたか否かを検
出する。なお、公知の手書き文字認識方法を使用してマ
ークを検出することにしても良い。

【００４７】つぎに、制御部１０１は、操作選択用記入
欄の検出結果に基づいて、利用者の承諾が必要である
か否かを判断する（ステップＳ４）。具体的には、図４
において、著作権を侵害するアクセス（たとえば、操作
選択用記入欄で”ファイルとしてダウンロード”、”
このプリンタで印刷（カラー）”、”隣のプリンタで印
刷（モノクロ）”など）の場合には、使用料金が必要と
なるので利用者の許諾が必要と判断する一方、”このシ
ートをダウンロード”や”このシートを複製印刷”など
であれば、料金が不要であるため、利用者の許諾が不要
と判断する。

【００４８】上記ステップＳ４において、制御部１０１
は、利用者の承諾が不要であると判断した場合には、特
異動作モードから抜け、指定された内容の印刷を行い
（ステップＳ１１）、当該フローを終了する。

【００４９】他方、上記ステップＳ４において、制御部
１０１は、利用者の承諾が必要であると判断した場合に
は、ユーザに、選択した著作物の使用を承諾するか否か
を選択させるための使用許諾画面を表示部１０６に表示
する（ステップＳ５）。

【００５０】図７は、利用者許諾画面の一例を示す図で
ある。同図に示す使用許諾画面では、”選択されたＣＤ
の歌詞カードは著作物です。本著作物を印刷やダウンロ
ードするためには別途著作権料が加算されます。著作権
料金は１件あたり、１００円です。”というメッセージ
と、「了承する」ボタンａと、「了承しない」ボタンｂ
が表示されている。利用者は、「了承する」ボタンａ、
「了承しない」ボタンｂのいずれかを操作部１０５を操
作して選択する。

【００５１】この使用許諾画面に表示する内容は、図７
に示す内容に限られるものではなく、他の内容を表示す
ることにしても良い。尚、料金の課金に関しては、通常
行われている複写料金に加算して徴収することにしても
良い。

【００５２】制御部１０１は、利用者許諾画面で、利用
者により使用が許諾されたか否かを判断し（ステップＳ
６）、使用が許諾されない場合には、当該フローを終了
する一方、使用が許諾された場合には、バーコードの内
容（権利者サーバのＵＲＩ（権利者情報）を解析し、著
作物取り出しシート上に記載されている選択された著作
物の認識コード（ＩＤ））に基づいて、著作物と接続先
の権利者サーバを特定し、この権利者サーバと通信を確
立した上で、利用者の情報（店舗情報やユーザ情報等）
および利用者により選択された著作物の認識コード（Ｉ
Ｄ）を送信して、著作物の認識コード（ＩＤ）に対応す
るデジタル化された著作物の送信を要求する（ステップ
Ｓ７）。

【００５３】権利者サーバでは、通信制御部２０１が利
用者情報、著作物の認識コード（ＩＤ）を受信すると
（ステップＴ１）、制御部２０２は、著作物記憶部２０
４から受信した著作物の認識コード（ＩＤ）に対応する
デジタル化された著作物を検索して、通信制御部２０１
を介して要求元（複写機）に送信する（ステップＴ
２）。そして、制御部２０２は、受信した使用者情報と
送信したデジタル化された著作物の著作物認識コード
（ＩＤ）を対応させてアクセス情報記憶部２０５に記憶
する（ステップＴ３）。これにより、権利者サーバで
は、著作物の利用情報を把握できる。また、権利者サー
バのアクセス情報記憶部２０５のデータは、店舗機器か
ら参照できるようになっている。

【００５４】上述の利用者の情報としては、店舗情報や
ユーザ情報がある。店舗情報は、複写機をおいている店
舗を識別するための情報である。この店舗情報により、
権利者サーバでは、どの店舗からアクセスされる回数が
多いかを把握できる。サービス利用頻度により店舗で端
末を増減することなどに利用できる。店舗情報は、複写
機の記録媒体１０１ｃに登録しておけば良い。

【００５５】ユーザ情報は、複写機を実際に操作してい
る利用者の情報である。ユーザ情報は、予めユーザ登録
などを行う必要があるが、一般的に行われているユーザ
登録や認証の方法が適用できる。権利者サーバでは、こ
のユーザ情報により、どの年代のどのような人が著作物
を利用しているかを把握でき、著作者は、利用者層等を
把握することができる。

【００５６】複写機では、通信制御部１０７で、権利者
サーバから送信されるデジタル化された著作物を受信す
ると（ステップＳ８）、制御部１０１は、ユーザにより
選択された操作内容に従い、選択された内容がプリンタ
で印刷の場合には、デジタル化された著作物を紙に印刷
出力し、選択された内容がファイルとしてダウンロード
の場合には、フロッピーディスクドライブ１０９に挿入
されているフロッピーディスクに、ダウンロードしたデ
ジタル化された著作物をファイルとして書き込む（ステ
ップＳ９）。

【００５７】なお、デジタル化された著作物を紙に印刷
する際には、当該印刷物のコピーを防止するためのマー
ク（文字や記号を含む）を併せて印刷することにしても
良い。図８は、コピーを防止するためのマークの具体例
を示している。同図（Ａ）〜（Ｄ）は、コピー防止マー
クを印刷した場合の例を示しており、同図（Ｅ）は、コ
ピーを防止するためのバーコードを印刷した場合の例を
示している。同図（Ｅ）の場合には、複写機では、この
バーコードの印刷されている印刷物を複写する際に、ス
キャナで読み取った印刷物にこのバーコードがあるか否
かを判断し、このバーコードがある場合に複写を禁止す
る。

【００５８】なお、デジタル化された著作物に関して
は、一般的に行われている方法でコピープロテクトなど
施すことも可能であり、本プロテクトにより特に著作権
を侵害する違法コピーを防止することが可能となる。

【００５９】以上説明したように、実施の形態１によれ
ば、複写機では、原稿を読み取り、読み取った原稿が、
著作物取り出しシートであるか否かを判断し、著作物取
り出しシートであると判断された場合に、当該著作物取
り出しシートに印字されている著作物および当該著作物
に対する操作内容を選択し、当該著作物取り出しシート
に印字されているバーコードから権利者情報と著作物情
報を取得し、権利者サーバからの著作物のダウンロード
が必要な操作内容が選択された場合に、ユーザが、著作
物の使用を許諾するか否かを選択するためのメッセージ
を表示し、ユーザが著作物の使用を許諾した場合に、権
利元のサーバに、選択された著作物の著作物情報を送信
して、著作物の送信を要求し、前記サーバは、前記画像
形成装置から著作物の送信依頼を受けた場合に、受信し
た著作物情報に対応する著作物を検索して、前記画像形
成装置に送信し、権利者サーバから送信されてくる著作
物を印刷することとしたので、利用者は、著作物取り出
しシートに記入するだけで所望のデジタル化された著作
物を印字でき、また、著作権者は、著作物に対する違法
コピーを防止でき、また、著作物の使用に対して課金を
行うことが容易となる。

【００６０】また、著作物取り出しシートには、当該著
作物取り出しシートに印字されている著作物を選択する
ための著作物記入欄および当該著作物に対する操作内容
を選択するための操作内容記入欄が印字されており、利
用者は、著作物選択欄および操作内容記入欄に記入し
て、著作物と著作物に対する操作内容を選択することと
したので、利用者への選択ユーザインターフェースとし
て印刷物そのものを利用することで、ユーザは、簡単な
作業で著作物の印刷等を行うことが可能となる。

【００６１】また、著作物取り出しシートには、著作権
元が複写許可する範囲の著作物のコンテンツを印刷する
こととしたので、コンテンツの一部を公開することで宣
伝活動を行うことができる。他方、利用者は、著作物の
内容を把握することができる。

【００６２】また、複写機では、著作物の利用を行う場
合に、利用者の情報（店舗情報やユーザ情報等）を権利
者サーバに送信し、権利者サーバでは、利用者情報およ
び著作物ＩＤをデータベース（アクセス情報記憶部２０
５）に登録することとしたので、著作者およびシステム
を管理する者が、利用される地域や場所、更にはユーザ
層を把握でき、把握した情報を元に端末数を変更した
り、アクセススピードを改善するなどの処理を行うこと
ができ、これにより、利用者に対する利便性を向上させ
ることが可能になる。

【００６３】また、複写機では、デジタル化された著作
物を印刷する場合に、コピー防止マークを印刷すること
としたので、利用者に著作物の違法コピーに対する忠告
を示せるとともに、違法コピーを排除することが可能と
なる。

【００６４】また、複写機では、デジタル化された著作
物を印刷する場合に、複写を防止するためのバーコード
を印刷することとしたので、違法コピーを排除すること
が可能となる。

【００６５】（実施の形態２）実施の形態２の著作物の
複写システムを図９〜図１１を参照して説明する。実施
の形態２では、複写機のコントロールパネルや店舗端末
のコンソール画面で、利用者が、著作物と操作内容を選
択する場合を説明する。実施の形態１では、著作物取り
出しシートの操作選択用記入欄と著作物選択用記入欄
で、利用者が著作物とその操作内容を選択することと
したが、実施の形態２では、著作物取り出しシートの操
作選択用記入欄と著作物選択用記入欄を削除して、
バーコードに著作物や操作内容の選択を自動的に行うた
めの処理コードを付加しておき、複写機で、処理コード
に基づいて選択画面を表示する。

【００６６】実施の形態２では、著作物の複写システ
ム、複写機、権利者サーバの構成は実施の形態１（図
１、図２、図３）と同様な構成であるので、その説明は
省略する。

【００６７】図９は、実施の形態２における著作物取り
出しシートの一例を示す図である。同図に示す著作物取
り出しシートは、実施の形態１の著作物取り出しシート
（図４参照）において、操作選択用記入欄と著作物選
択用記入欄を削除して、バーコードに、著作物の選
択や操作内容の選択画面を表示するための処理コードを
付加したものである。

【００６８】図１０は、図９の著作物取り出しシートに
印刷されるバーコードのフォーマット例を示してい
る。図１０に示すバーコードは、権利者サーバのＵＲ
Ｉ、印刷物の構成情報（著作物選択枠処理コードおよび
操作選択枠処理コード）、著作物認識コード（ＩＤ）か
らなる。

【００６９】図１１を参照して、実施の形態２における
著作物の複写システムにおいて、図８の著作物取り出し
シートを使用して、複写機１１で著作物の印刷を行う場
合を説明する。図１１は、実施の形態２における著作物
の複写システムにおいて、図９の著作物取り出しシート
を使用して、複写機１１で著作物の印刷を行う場合を説
明するためのフローチャートである。図１１において、
図６のフローチャートと同一の処理を行うステップにつ
いては同一のステップ番号を付しており、その説明は省
略し、異なる処理を行うステップ（ステップＳ２１、Ｓ
２２）についてのみ説明する。

【００７０】図１１において、ステップＳ２１では、複
写機の制御部１０１は、著作物取り出しシートのバーコ
ードに、著作物選択枠処理コードおよび操作選択枠処理
コードがある場合には、著作物選択枠処理コードおよび
操作選択枠処理コードをデコードして、ユーザに当該著
作物取り出しシートに印字されている著作物および当該
著作物に対する操作内容を選択するための選択画面（著
作物選択枠や操作選択枠）を表示部１０６に表示する。
ユーザは、操作部１０５を操作してこの選択画面で著作
物および当該著作物に対する操作内容を選択する。そし
て、制御部１０１は、選択画面で選択された操作内容は
利用者の承諾が必要か否かを判断して（ステップＳ２
２）、利用者の承諾が必要でない場合には、ステップＳ
１１に移行する一方、利用者の承諾が必要である場合に
は、ステップＳ５に移行する。

【００７１】なお、バーコードに上記処理コードを設け
る代わりに、著作物取り出しシートに対応する選択画面
を権利者サーバからダウンロードして表示する構成を採
用することにしても良い。

【００７２】上記した実施の形態２によれば、著作物取
り出しシートのバーコードに、当該著作物取り出しシー
トに印字されている著作物および当該著作物に対する操
作内容の選択画面を表示するための処理コード（著作物
選択枠処理コードおよび操作選択枠処理コード）を印字
しておき、複写機の制御部は、処理コードに基づいて、
ユーザに当該著作物取り出しシートに印字されている著
作物および当該著作物に対する操作内容を選択するため
の選択画面を表示部に表示し、当該選択画面でユーザに
より選択される著作物および当該著作物に対する操作内
容を選択することとしたので、バーコードの処理コード
をデコードするだけで、簡単に選択画面を表示すること
が可能となる。付言すると、様々な印刷形態（レイアウ
トや内容）が存在する印刷物固有の情報管理をバーコー
ドで行うことが可能となる。

【００７３】（実施の形態３）実施の形態３の著作物の
複写システムを図１２および図１３を参照して説明す
る。実施の形態１では、店舗から、直接、権利者サーバ
から著作物のファイル等をダウンロードする構成である
が、実施の形態３では、店舗で、中継業者を介して著作
物を取得する場合について説明する。実施の形態３で
は、複写機、権利者サーバの構成は実施の形態１（図
２、図３）と同様な構成であるので、その説明は省略す
る。

【００７４】図１２は、実施の形態３にかかる著作物の
複写システムの構築例を示す図である。図１２に示す著
作物の複写システムでは、図１の著作物の複写システム
に、中継業者を追加したものである。図１２において、
３は、中継業者を示しており、中継業者３は中継サーバ
３１を備え、店舗１と権利業者２の中継を行う。

【００７５】図１３は、実施の形態３の著作権取り出し
シートに印刷されるバーコードのフォーマット例を示し
ている。図１３に示すバーコードは、権利者サーバのＵ
ＲＩ、中継サーバのＵＲＩ、および印刷物自体のＩＤを
含んでいる。著作物取り出しシートのフォーマットは、
図６と同様である。

【００７６】まず、複写機では、著作物取り出しシート
を読み取り、バーコードに記載されている中継サーバの
ＵＲＩに基づいて、中継業者が管理する中継サーバと通
信を確立し、バーコードに記載されている印刷物のＩＤ
と利用者が選択した著作物を送信する。中継サーバは、
これらの情報に基づいて、利用者が選択した著作物を内
部で管理している印刷物の構成情報から特定し、この情
報を権利者サーバに送信する。権利者サーバは送信され
た情報に基づいて、デジタル化された著作物を複写機に
送信する。

【００７７】なお、上記した実施の形態３では、中継サ
ーバが、権利者サーバとの接続を行うので、著作権読み
取りシートのバーコードの権利者サーバのＵＲＩは必ず
しも必要ではない。

【００７８】実施の形態３によれば、複写機では印刷物
のＩＤと利用者が選択した著作物を中継サーバに送信す
るのみで、所望のデジタル化された著作物をダウンロー
ドすることができ、複写機の処理を低減することが可能
となる。

【００７９】なお、本発明は、上記した実施の形態に限
定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で
適宜変形して実行可能である。

【００８０】上記した実施の形態１〜３では、店舗機器
として、複写機を例に挙げて動作を説明したが、店舗端
末でも同様の処理を行うことが可能である。この場合、
店舗端末は、著作物取り出しシートの読み取りを、不図
示のスキャナや複写機のスキャナユニットで行い、スキ
ャナで読み取られた著作物取り出しシートの画像データ
を入力し、このデータに対して上述の複写機と同様の処
理を行い、ダウンロードしたデジタル化された著作物
を、不図示のプリンタや複写機のプリンタユニットから
出力する。

【００８１】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１にかかる
著作物の複写システムによれば、画像形成装置では、判
断手段は、原稿を読み取り、読み取った原稿が、著作物
取り出しシートであるか否かを判断し、選択手段は、判
断手段により著作物取り出しシートであると判断された
場合に、当該著作物取り出しシートに印字されている著
作物および当該著作物に対する操作内容を選択し、バー
コード情報取得手段は、当該著作物取り出しシートに印
字されているバーコードから著作物を管理しているサー
バを特定するための権利者情報および著作物を識別する
ための著作物情報を取得し、許諾画面表示手段は、選択
手段によりサーバから著作物のダウンロードが必要な操
作内容が選択された場合に、ユーザが著作物の使用を許
諾するか否かを選択するための許諾画面を表示し、依頼
手段は、ユーザが許諾画面で著作物の使用を許諾した場
合に、権利者情報で特定されるサーバに、選択手段で選
択された著作物の著作物情報を送信して、著作物の送信
を依頼し、印刷手段は、依頼に応じて、権利者情報で特
定されるサーバから送信されてくるデジタル化された著
作物を印刷し、他方、サーバは、画像形成装置から著作
物の送信依頼を受けた場合に、受信した著作物情報に対
応するデジタル化された著作物を検索して、画像形成装
置に送信することとしたので、利用者は、著作物取り出
しシートに記入するだけで所望のデジタル化された著作
物を印字でき、また、著作権者は、著作物に対する違法
コピーを防止でき、また、著作物の使用に対して課金を
行うことが容易となる。

【００８２】また、請求項２にかかる著作物の複写シス
テムによれば、請求項１にかかる発明において、著作物
取り出しシートに、当該著作物取り出しシートに印字さ
れている著作物および当該著作物に対する操作内容を選
択するための記入欄を印字しておき、画像形成装置の選
択手段は、著作物取り出しシートの記入欄の記入を検出
して、著作物および当該著作物に対する操作内容を選択
することとしたので、請求項１にかかる発明の効果に加
えて、利用者への選択ユーザインターフェースとして印
刷物そのものを利用することで、利用者は簡単な作業で
著作物を印刷することが可能となる。

【００８３】また、請求項３にかかる著作物の複写シス
テムによれば、請求項１に記載の発明において、著作物
取り出しシートのバーコードに、当該著作物取り出しシ
ートに印字されている著作物および当該著作物に対する
操作内容を選択する選択画面を表示するための処理コー
ドを印字しておき、画像形成装置の選択手段は、前記処
理コードに基づいて、ユーザに当該著作物取り出しシー
トに印字されている著作物および当該著作物に対する操
作内容を選択するための選択画面を前記表示手段に表示
し、当該選択画面でユーザにより選択される著作物およ
び当該著作物に対する操作内容を選択することとしたの
で、請求項１にかかる発明の効果に加えて、バーコード
の処理コードをデコードするだけで、簡単に選択画面を
表示することが可能となる。

【００８４】また、請求項４にかかる画像形成装置によ
れば、判断手段は、原稿を読み取り、読み取った原稿
が、著作物取り出しシートであるか否かを判断し、選択
手段は、判断手段により著作物取り出しシートであると
判断された場合に、当該著作物取り出しシートに印字さ
れている著作物および当該著作物に対する操作内容を選
択し、バーコード情報取得手段は、当該著作物取り出し
シートに印字されているバーコードから著作物を管理し
ているサーバを特定するための権利者情報および著作物
を識別するための著作物情報を取得し、許諾画面表示手
段は、選択手段によりサーバから著作物のダウンロード
が必要な操作内容が選択された場合に、ユーザが著作物
の使用を許諾するか否かを選択するための許諾画面を表
示し、依頼手段は、ユーザが前記許諾画面で著作物の使
用を許諾した場合に、権利者情報で特定されるサーバ
に、選択手段で選択された著作物の著作物情報を送信し
て、著作物の送信を依頼し、印刷手段は、依頼に応じ
て、権利者情報で特定されるサーバから送信されてくる
デジタル化された著作物を印刷することとしたので、利
用者は、著作物取り出しシートに記入するだけで所望の
デジタル化された著作物を印字でき、また、著作権者
は、著作物に対する違法コピーを防止でき、また、著作
物の使用に対して課金を行うことが容易となる。

【００８５】また、請求項５にかかる画像形成方法によ
れば、原稿を読み取り、読み取った原稿が、著作物取り
出しシートであるか否かを判断し、著作物取り出しシー
トであると判断された場合に、当該著作物取り出しシー
トに印字されている著作物および当該著作物に対する操
作内容を選択し、当該著作物取り出しシートに印字され
ているバーコードから著作物を管理しているサーバを特
定するための権利者情報および著作物を特定するための
著作物情報を取得し、サーバからの著作物のダウンロー
ドが必要な操作内容が選択された場合に、ユーザが、著
作物の使用を許諾するか否かを選択するための許諾画面
を表示し、ユーザが著作物の使用を許諾した場合に、権
利者情報で特定されるサーバに、選択された著作物の著
作物情報を送信して、著作物の送信を依頼し、依頼に応
じて、権利者情報で特定されるサーバから送信されてく
るデジタル化された著作物を印刷することとしたので、
利用者は、著作物取り出しシートに記入するだけで所望
のデジタル化された著作物を印字でき、また、著作権者
は、著作物に対する違法コピーを防止でき、また、著作
物の使用に対して課金を行うことが容易となる。

【００８６】また、請求項６にかかるコンピュータが実
行するためのプログラムによれば、原稿を読み取り、読
み取った原稿が、著作物取り出しシートであるか否かを
判断する工程と、著作物取り出しシートであると判断さ
れた場合に、当該著作物取り出しシートに印字されてい
る著作物および当該著作物に対する操作内容を選択する
工程と、当該著作物取り出しシートに印字されているバ
ーコードから著作物を管理しているサーバを特定するた
めの権利者情報と著作物を識別するための著作物情報を
取得する工程と、サーバからの著作物のダウンロードが
必要な操作内容が選択された場合に、ユーザが、著作物
の使用を許諾するか否かを選択するための選択画面を表
示する工程と、ユーザが著作物の使用を許諾した場合
に、権利者情報で特定されるサーバに、選択された著作
物の著作物情報を送信して、著作物の送信を依頼する工
程と、依頼に応じて、権利者情報で特定されるサーバか
ら送信されてくるデジタル化された著作物を受信して印
刷する工程と、をコンピュータがプログラムを実行して
実現することとしたので、利用者は、著作物取り出しシ
ートに記入するだけで所望のデジタル化された著作物を
印字でき、また、著作権者は、著作物に対する違法コピ
ーを防止でき、また、著作物の使用に対して課金を行う
ことが容易となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施の形態１にかかる著作物の複写システムの
構築例を示す図である。

【図２】図１の複写機のハード構成を示すブロック図で
ある。

【図３】図１の権利者サーバの構成を示すブロック図で
ある。

【図４】実施の形態１の著作物取り出しシートの一例を
示す図である。

【図５】図４のバーコードのフォーマットの一例を示す
図である。

【図６】実施の形態１にかかる著作物の複写システムの
動作を説明するためのフローチャートである。

【図７】許諾画面の一例を示す図である。

【図８】印刷物の一例を示す図である。

【図９】実施の形態２の著作物取り出しシートの一例を
示す図である。

【図１０】図９のバーコードの一例を示す図である。

【図１１】実施の形態２にかかる著作物の複写システム
の動作を説明するためのフローチャートである。

【図１２】実施の形態３にかかる著作物の複写システム
の構築例を示す図である。

【図１３】実施の形態３のバーコードの一例を示す図で
ある。

【符号の説明】 １ 店舗 ２ 権利業者 １１、１２ 複写機 １３ 店舗端末 ２１、２２、２３ 権利者サーバ １０１ 制御部 １０２ スキャナユニット １０３ ＤＲＡＭ １０５ 操作部 １０６ 表示部 １０７ 通信制御部 １０８ プリンタユニット １０９ フロッピーディスクドライブ ２０１ 通信制御部 ２０２ 制御部 ２０３ プログラム記憶部 ２０４ 著作物記憶部 ２０５ アクセス情報記憶部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０６Ｆ 17/60 １４２ Ｇ０６Ｋ 7/00 Ｕ Ｇ０６Ｋ 7/00 Ｂ４１Ｊ 29/00 Ｚ Ｆターム(参考） 2C061 AP01 AP04 HJ06 HQ17 2C087 AA09 AB01 AB05 BB11 CB02 CB16 5B021 AA19 BB01 BB04 BB09 CC05 EE04 5B072 BB00 CC24 5C062 AA05 AA13 AA25 AA29 AA35 AB02 AB07 AB17 AB22 AB38 AC02 AC04 AC43 AE01 AE07 AF14 BD06

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ネットワークを介して、互いにデータ通
   信可能に接続された画像形成装置およびサーバとで構築
   される著作物の複写システムにおいて、 前記画像形成装置は、 原稿を読み取り、読み取った原稿が、著作物取り出しシ
   ートであるか否かを判断する判断手段と、 前記判断手段により著作物取り出しシートであると判断
   された場合に、当該著作物取り出しシートに印字されて
   いる著作物および当該著作物に対する操作内容を選択す
   る選択手段と、 当該著作物取り出しシートに印字されているバーコード
   から著作物を管理しているサーバを特定するための権利
   者情報および著作物を識別するための著作物情報を取得
   するバーコード情報取得手段と、 前記選択手段で、前記サーバから著作物のダウンロード
   が必要な操作内容が選択された場合に、ユーザが著作物
   の使用を許諾するか否かを選択するための許諾画面を表
   示する許諾画面表示手段と、 ユーザが前記許諾画面で著作物の使用を許諾した場合
   に、前記権利者情報で特定されるサーバに、前記選択手
   段で選択された著作物の著作物情報を送信して、著作物
   の送信を依頼する依頼手段と、 前記依頼に応じて、前記権利者情報で特定されるサーバ
   から送信されてくるデジタル化された著作物を印刷する
   印刷手段と、 を含み、 前記サーバは、前記画像形成装置から著作物の送信依頼
   を受けた場合に、受信した著作物情報に対応するデジタ
   ル化された著作物を検索して、前記画像形成装置に送信
   することを特徴とする著作物の複写システム。
2. 【請求項２】 前記著作物取り出しシートには、当該著
   作物取り出しシートに印字されている著作物および当該
   著作物に対する操作内容を選択するための記入欄が印字
   されており、前記選択手段は、読み取られた著作物取り
   出しシートの前記記入欄の記入を検出して、著作物およ
   び当該著作物に対する操作内容を選択することを特徴と
   する請求項１に記載の著作物の複写システム。
3. 【請求項３】 前記バーコードには、当該著作物取り出
   しシートに印字されている著作物および当該著作物に対
   する操作内容を選択する選択画面を表示するための処理
   コードが印字されており、前記選択手段は、前記処理コ
   ードに基づいて、ユーザに当該著作物取り出しシートに
   印字されている著作物および当該著作物に対する操作内
   容を選択するための選択画面を前記表示手段に表示し、
   当該選択画面でユーザにより選択される著作物および当
   該著作物に対する操作内容を選択することを特徴とする
   請求項１に記載の著作物の複写システム。
4. 【請求項４】 著作物を管理するサーバと、ネットワー
   クを介して、互いにデータ通信可能に接続された画像形
   成装置において、 原稿を読み取り、読み取った原稿が、著作物取り出しシ
   ートであるか否かを判断する判断手段と、 前記判断手段により著作物取り出しシートであると判断
   された場合に、当該著作物取り出しシートに印字されて
   いる著作物および当該著作物に対する操作内容を選択す
   る選択手段と、 当該著作物取り出しシートに印字されているバーコード
   から著作物を管理しているサーバを特定するための権利
   者情報と著作物情報を取得するバーコード情報取得手段
   と、 前記選択手段で、前記サーバからの著作物のダウンロー
   ドが必要な操作内容が選択された場合に、ユーザが著作
   物の使用を許諾するか否かを選択するための許諾画面を
   表示する許諾画面表示手段と、 ユーザが著作物の使用を許諾した場合に、前記権利者情
   報で特定されるサーバに、前記選択手段で選択された著
   作物の著作物情報を送信して、著作物の送信を依頼する
   依頼手段と、 前記依頼に応じて、前記権利者情報で特定されるサーバ
   から送信されてくるデジタル化された著作物を印刷する
   印刷手段と、 を備えたことを特徴とする画像形成装置。
5. 【請求項５】 原稿を読み取り、読み取った原稿が、著
   作物取り出しシートであるか否かを判断する工程と、 前記著作物取り出しシートであると判断された場合に、
   当該著作物取り出しシートに印字されている著作物およ
   び当該著作物に対する操作内容を選択する工程と、 当該著作物取り出しシートに印字されているバーコード
   から著作物を管理しているサーバを特定するための権利
   者情報および著作物を特定するための著作物情報を取得
   する工程と、 サーバからの著作物のダウンロードが必要な操作内容が
   選択された場合に、ユーザが、著作物の使用を許諾する
   か否かを選択するための許諾画面を表示する工程と、 ユーザが著作物の使用を許諾した場合に、前記権利者情
   報で特定されるサーバに、前記選択された著作物の著作
   物情報を送信して、著作物の送信を依頼する工程と、 前記依頼に応じて、前記権利者情報で特定されるサーバ
   から送信されてくるデジタル化された著作物を印刷する
   工程と、 を含むことを特徴とする画像形成方法。
6. 【請求項６】 コンピュータが実行するためのプログラ
   ムにおいて、 原稿を読み取り、読み取った原稿が、著作物取り出しシ
   ートであるか否かを判断する工程と、 前記著作物取り出しシートであると判断された場合に、
   当該著作物取り出しシートに印字されている著作物およ
   び当該著作物に対する操作内容を選択する工程と、 当該著作物取り出しシートに印字されているバーコード
   から著作物を管理しているサーバを特定するための権利
   者情報と著作物を識別するための著作物情報を取得する
   工程と、 サーバからの著作物のダウンロードが必要な操作内容が
   選択された場合に、ユーザが、著作物の使用を許諾する
   か否かを選択するための選択画面を表示する工程と、 ユーザが著作物の使用を許諾した場合に、前記権利者情
   報で特定されるサーバに、前記選択された著作物の著作
   物情報を送信して、著作物の送信を依頼する工程と、 前記依頼に応じて、前記権利者情報で特定されるサーバ
   から送信されてくるデジタル化された著作物を受信して
   印刷する工程と、 をコンピュータが実行するためのプログラム。