JP2003068978A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2003068978A JP2001258131A JP2001258131A JP2003068978A JP 2003068978 A JP2003068978 A JP 2003068978A JP 2001258131 A JP2001258131 A JP 2001258131A JP 2001258131 A JP2001258131 A JP 2001258131A JP 2003068978 A JP2003068978 A JP 2003068978A
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semiconductor device
resin
insulating layer
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Toshio Ogawa
敏夫 小川
Kazuji Yamada
一二 山田
Noritaka Kamimura
典孝 神村
Kinya Nakatsu
欣也 中津
Masayuki Yagawa
正行 矢川
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Hitachi Ltd
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  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低熱抵抗性で、耐電圧特性が良好な汎用及び
産業用電気機器等の出力制御用インバータ等を構成して
効果的なパワー半導体装置。 【解決手段】 リードフレーム13の半導体素子11を
載置する面である第1の主面に比較して、樹脂絶縁層1
4に接着する面である第2の主面の面積をより大きく確
保して、リードフレームを樹脂絶縁層14を介してベー
ス板15と接着して一体化した構造を持つ。これによ
り、高信頼性かつ低熱抵抗の半導体装置を低価格とする
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置及びそ
の製造方法に係り、特に、リードフレームの上に半導体
素子が固着され、これらが樹脂層によって電気的に絶縁
された半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】リードフレームの上に半導体素子が固着
され、これらが樹脂層によって電気的に絶縁された半導
体装置に関する従来技術として、例えば、特公平3−6
3822号公報、特公平6−80748号公報等に記載
された技術が知られている。これらの従来技術は、リー
ドフレーム上に半導体素子を載置して主回路部を形成
し、第1の樹脂モールドを形成し、次いで、ベース板上
に所定間隔の隙間を設けて該主回路部を配置して第2の
樹脂モールドを充填し、一体の半導体装置として構成す
るというものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術によ
る半導体装置は、熱抵抗が特に重要視されるリードフレ
ームとベース板との間に無機材料フィラを多量に含む熱
伝導率の低い樹脂を充填して絶縁層を形成するという構
造を有し、熱抵抗を低減するために、この樹脂絶縁層の
層厚をいかに薄くすることができるかが重要なポイント
となっている。
【0004】しかし、前述の従来技術は、単に絶縁層の
層厚を薄く(例えば0.2mm以下)した場合、フィラの
影響によって樹脂の流動性が低下し、ボイドを発生する
確率が増大して、絶縁特性を低下させ、あるいは、半導
体装置の動作を不安定化させてしまうという問題点を有
している。
【0005】本発明の目的は、前述した従来技術の問題
点を解決し、低熱抵抗性で、耐電圧特性が良好な汎用及
び産業用電気機器等の出力制御用インバータを構成して
効果的なパワー半導体装置及びその製造方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば前記目的
は、第1の主面及び第2の主面を有するリードフレーム
と、該リードフレームの第1の主面上に固着された半導
体素子と、前記リードフレームの第2の主面が接着され
たベース板上の樹脂絶縁層とを備えて構成された半導体
装置において、前記リードフレームは、第2の主面と第
1の主面との面積比(第2の主面の面積/第1の主面の
面積)が少なくとも1を超え、かつ、前記リードフレー
ムの平面上で第1の主面の辺が第2の主面の辺よりも内
側になるように形成されていることにより達成される。
【0007】また、前記目的は、半導体装置の製造方法
において、ベース板に未硬化の樹脂シートを接着する工
程、第2の主面と第1の主面との面積比が1を超え、か
つ、リードフレームの平面上で第1の主面の辺が第2の
主面の辺よりも内側となるように形成されたリードフレ
ームを準備する工程、リードフレームの第2の主面と前
記樹脂シートとを加圧接着して、リードフレーム及びベ
ース板との境界に樹脂絶縁層を形成する工程とを含むこ
とにより達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明による半導体装置及
びその製造方法の実施形態を図面により詳細に説明す
る。
【0009】図1は本発明の第1の実施形態による半導
体装置の断面構成を示す図、図2は本発明の第1の実施
形態による半導体装置の平面構成を示す図である。図
1、図2において、11は半導体素子、12ははんだ接
着層、13はリードフレーム、14は樹脂絶縁層、15
はベース板、16はボンディングワイヤ、19は主端
子、30は樹脂モールドである。
【0010】図1に示す本発明の第1の実施形態による
半導体装置は、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipo
lar Transistor)等のスイッチング素子である半導体素
子11が、はんだ接着層12を介してリードフレーム1
3の一方の面である第1の主面上に固着され、リードフ
レーム13の他方の面である第2の主面が、樹脂絶縁層
14を介してベース板15に接着され、さらに、全体が
樹脂モールド30によりモールドされて構成されたパワ
ー半導体装置である。半導体素子11は、アルミニウム
のボンデイングワイヤ16によりリードフレーム13と
電気的に接合され、リードフレーム13の一部が主端子
19として樹脂モールド30の表面に導出されて主回路
を構成する。
【0011】前述のように構成されるパワー半導体装置
は、次に説明する工程によって作製される。
【0012】(1)まず、プレス加工あるいはエッチン
グの工程により所定パターン形状で、厚さ0.8mmのC
u製のリードフレーム13を形成する。この工程で、リ
ードフレーム13は、その側面に勾配を設けて、半導体
素子11が固着される面である第1の主面の辺が樹脂絶
縁層14に接着される面である第2の主面の内側に配置
されるように形成される。すなわち、リードフレーム1
3は、第1の主面の縦横の幅寸法が第2の主面の縦横の
幅寸法より小さくなるように形成される。そして、本発
明の実施形態は、この工程で、第1の主面及び第2の主
面との辺の寸法差を、リードフレーム13の厚さの50
%、すなわち、0.4mmとした。
【0013】(2)次に、リードフレーム13の第2の
主面とベース板15との間に厚さ0.16mmの未硬化性
樹脂シートを介して加熱圧着を行うことにより一体化
し、樹脂シートによって樹脂絶縁層14を構成する。こ
の接着工程に先立って、予めベース板15と樹脂シート
とを真空プレス等の手段で予備接着することができる。
また、この接着工程において、被接着体であるリードフ
レーム13の第1の主面及びもしくはベース板15下面
に、例えば、シリコーンラバーなどのクッション材料を
挿入してプレスするとよく、これにより、より均一な加
圧、圧着を実現することができる。
【0014】(3)次に、リードフレーム13の第1の
主面に半導体素子11としてのIGBTチップを搭載
し、はんだ層12によりはんだ接合する。次いで、直径
0.3mmのAlボンディングワイヤ16によリ半導体素
子11及びリードフレーム13を電気的に接続して主回
路を構成する。
【0015】(4)次に、前述までの工程で準備された
主回路部を金型中にセットし、所定条件で型内に樹脂を
充填するいわゆるトランスファモールド法によって樹脂
モールド30を成形する。
【0016】以上の工程により、本発明の第1の実施形
態による半導体装置を得ることができる。前述の工程で
使用する樹脂モールド30用の材料として表1に示す材
料を用いた。表1に示す配合比は重量比である。
【0017】
【表1】
【0018】表1に示す樹脂モールド30用の材料は、
フィラーとして酸化けい素の球状粉末を多く含むものと
しているので、線膨張係数が12ppm/℃ ないし15pp
m/℃ と小さく、成形、硬化後のベース板15の反りを
小さく抑制することができる。
【0019】前述した製造工程において、モールド成形
後、必要に応じてアフターキュアを施してモールド樹脂
の硬化を促進し、次いで、樹脂モールド30の外部に導
出された部分のリードフレーム13を切断及びもしくは
成形して、所定形状の主端子19を有する半導体装置を
得る。
【0020】図3は本発明の第2の実施形態による半導
体装置の断面構成を示す図である。図3において、31
はケースであり、他の符号は図1の場合と同一である。
【0021】図3に示す本発明の第2の実施形態による
半導体装置は、いわゆるポッテイングによってモールド
した半導体装置である。すなわち、この半導体装置は、
前述で説明した第1の実施形態の製造工程の場合と同様
に、(1)〜(3)の工程で主回路部を作製した後、例
えば、熱可塑性樹脂で構成されたケースを主回路部の周
囲に形成し、その中にエポキシ系等の熱硬化性樹脂を注
入充填して硬化させることにより製造することができ
る。
【0022】次に、前述した本発明の実施形態における
リードフレーム13の側面に設けた勾配の作用について
説明する。
【0023】図4は第1の実施形態の場合と同様な手段
により、リードフレーム13の側面に設けた勾配を種々
変化させて試作したリードフレームのサンプルの形状を
示す図、図5は圧着後のリードフレームのサンプルを引
き剥がした場合の樹脂絶縁層14の断面を模式的に示す
図、図6、図7はサンプルの第1、第2の主面の寸法差
と溝深さとの関係を説明する特性図、図8はサンプルを
樹脂封止した場合の絶縁破壊電圧の測定結果を示す図で
ある。
【0024】リードフレームのサンプルとして、図4
(a)に示すような大きさの異なる正方形の平面形状を
持つサンプルのパターンを4種作成した。このサンプル
の代表的な断面形状を図4(b)に示している。そし
て、各サンプルパターンA〜Dのそれぞれについて、表
2に示すような第1、第2の主面の寸法差の異なるもの
をNo.1〜No.4の4種作成した。これらのパターンの厚
さは全て0.8mmとした。
【0025】
【表2】
【0026】表2に示す例において、No.3、No.4の2
種は、第1、第2の主面の寸法差が0.5、1.0であ
り、その断面形状が、図4(b)に示すようなものとな
る。また、No.2のものは、寸法差が0.0であり、第
1、第2の主面の寸法同一である。さらに、No.1 のも
のは、寸法差が−0.5であり、断面形状が、図4
(b)に示すものとは逆向きの勾配を有するものとな
る。通常リードフレームの厚さは、表面実装部品で発生
した熱を面方向に拡散して熱抵抗を低減する観点から
0.5mm以上、1.0mm程度までとすることが好まし
く、前述したように、サンプルパターンの厚さは、0.
8mmに設定した。また、前述したパターンは、リードフ
レームの形状効果を端的に比較する目的でモールド外部
に導出する主端子19の配線部を省いて形成した。各パ
ターンA〜Dは、それらの第1の主面と第2の主面との
寸法差を、前述したように−0.5mm〜+1.0mmまで
とし、機械的な切削加工により所定寸法、形状となるよ
うに作製した。
【0027】そして、前述したように作成したリードフ
レームのサンプルパターンを樹脂絶縁層14上に接着す
る工程で、上下に厚さ1mmのシリコーンラバーを挿入し
て150℃に加熱して圧着した。この圧着後にリードフ
レームのサンプルパターンを引き剥がしたときの断面を
図5に模式的に示している。この図5から、圧着によっ
て樹脂中にリードフレームが押し込まれた状況を観察す
ることができる。小寸法のパターンDでは、底面が平坦
でやや深い溝が形成される。一方、大寸法のパターンA
では、中央が浅く、端部で深い形状の溝が観察される。
【0028】これら溝部の深さと、表2の中に示した寸
法差との関係を、パターンD、Aの場合について図6及
び図7に示している。パターンDの場合の溝の深さh0
は、図6から判るように、寸法差が小さいほど大きくな
り、また、勾配の向きが逆になるとさらに大きくなるこ
とが判る。この原因は、リードフレームの接着工程にお
いて、第1の主面の面積が第2の主面の面積よりも大き
い場合、すなわち、側面が逆の勾配を有する場合(表2
のサンプルNO.1 、寸法差−0.5mm)第1の主面で受
けた接着圧力が、第2の主面で増幅されて作用してしま
うことによる。その増幅割合は、第1の主面と第2の種
面との面積比によって定まり、同一の側面勾配の場合、
パターンの線幅が細いほど顕著となる。従って、この部
分では過大な接着圧力が作用してリードフレームが樹脂
絶縁層14の中に深く沈み込んで深い溝が形成されるこ
とになる。
【0029】一方、図7から判るように、パターンAの
溝の深さは、寸法差が増すにつれて、その端部の深さh
1と中心部の深さh2との差が縮小され、より平坦な溝
形状が得られる。一般に、加圧時の圧縮応力は、端部に
集中しやすく、図5のパターンAの場合として示す形状
の溝を形成する傾向がある。その傾向が、表2に示す寸
法差を増すことによって緩和され、結果的に平坦で均一
なリードフレームの接着を実現することができる。寸法
差の大きさは、この種の圧着時の形状効果を期待するた
めには、0.2mm以上、すなわち、リードフレームの厚
さの25%以上を確保する必要がある。
【0030】前述では、パターンB、Cについて説明し
ていないが、これらは、パーターンA、Dの中間的な形
状を呈する。また、前述では正方形のパターンを用いる
として説明したが、線長の長い実用的な配線パターンに
おいても同様の傾向があり、それぞれ細い配線ではパタ
ーンDに近似した、また、太い配線ではパターンAに近
似した溝形状が圧着工程により形成される。
【0031】前述したようなサンプルを樹脂封止し、そ
れらの絶縁破壊電圧を測定した結果を図8に示してい
る。図8に示す試験電圧は、AC実効値であり、装置の
性能上10kVまでについて評価した。図8に示すこれ
ら測定結果から次のようなことが判る。
【0032】リードフレーム側面の勾配が小さいサンプ
ル、すなわち、第1の主面に比較して第2の主面の面積
が充分に確保できていない寸法差の小さいリードフレー
ム、例えば、サンプルNo.1、寸法差−0.5mmの場
合、絶縁破壊電圧が低下する傾向がある。この傾向は、
パターン寸法が小さいほど、例えば、パターンDになる
ほど顕著に現れる。その原因は、前述したように、いず
れもリードフレームが樹脂層に深く沈み込んでしまい、
実質的に絶縁層厚さが確保できなかったことにある。
【0033】一方、前述とは反対にリードフレームの側
面が正の勾配を有する場合、例えば、サンプルNo.4、
寸法差1.0mmの場合、前述したような作用が大幅に緩
和される。このため、一定の絶縁特性を確保する観点か
ら、第1の主面対して第2の主面の面積を特定比率以上
に設定することが望ましい。
【0034】前述までに説明した本発明の実施形態は、
半導体素子11として、単数のIGBT素子を持つ半導
体装置の例であったが、本発明は、半導体素子11とし
て、例えば、MOS系トランジスタ、ダイオード等の他
の種類の半導体素子を用いるものであってもよく、ま
た、これらの複数の素子の組み合わせた特定の回路、例
えば、インバータ用パワーモジュール等であってもよ
い。また、前述した本発明の実施形態は、樹脂モールド
30に含まれるフィラーとして、表1に示すように、酸
化けい素をを使用するとしたが、本発明は、フィラーと
して、他の材料、例えば、ベリリヤ、ジルコニヤ、窒化
けい素、窒化アルミニウム、炭化けい素等を使用するこ
とができる。また、前述した本発明の実施形態は、リー
ドフレームの第1の主面と第2の主面との寸法差を形成
する手段として切削加工を用いるとしたが、本発明は、
プレス成形、エッチング等の他の加工手段を使用して寸
法差を形成するようにすることもできる。
【0035】図9は本発明の第1の実施形態による半導
体装置を使用した家庭用空調機の回路構成を示すブロッ
ク図、図10は図9におけるスイッチング回路部の詳細
を示す回路図、図11はスイッチング回路部の断面構成
を示す図であり、以下、図9〜図11を参照して、本発
明による半導体装置の応用例について説明する。図9〜
図11において、17は樹脂基板、20はドライバI
C、91は電源回路、92はスイッチング回路、93、
94はマイコン、95〜97はモータ、98は弁駆動回
路である。
【0036】図9に示す空調器は、電源回路91、本発
明による半導体装置により構成されるスイッチング回路
92、室内ファン用のモータ95、室外ファン用のモー
タ96、スイッチング回路92により駆動される圧縮機
用のモータ97、冷媒等の通路の弁制御する弁駆動回路
98、これらの全体を制御する室内用及び室外用のマイ
コン93、94を備えて構成される。このような空調機
の構成は、よく知られているものであるので、ここでは
その詳細についての説明を省略する。
【0037】スイッチング回路92は、図2に示すよう
に、6個のIGBTを配置してリードフレーム13上に
インバータの主回路を形成した本発明による半導体素子
11とドライバIC20により構成され、端子P及びN
が電源回路に接続される。スイッチング回路20の断面
構成を図11に示しており、スイッチング回路92は、
前述した構成の半導体素子11と、樹脂基板17上にド
ライバIC20を含んで構成された制御回路部とを樹脂
モールドし、放熱用のヒートシンク14に取り付けられ
た構造に構成される。
【0038】前述したような本発明による半導体装置を
空調機のスイッチング回路として使用することにより、
低熱抵抗でかつ高信頼性のスイッチング回路部を得るこ
とができ、省エネルギー型の空調機を提供することがで
きる。
【0039】前述では、本発明の応用例として、空調機
を挙げて説明したが、本発明のよる半導体装置は、家庭
用及びあるいは産業用等のモータを具備する他の電気機
器、例えば、冷蔵庫、冷凍庫、ポンプ、搬送機等に利用
することができ、同様に省エネ効果の高い電気機器を実
現することができる。
【0040】前述した本発明の実施形態によれば、リー
ドフレームの第1の主面に比較して第2の主面の面積を
大きく確保することによって、樹脂絶縁層への接着時の
局所的な過加圧力の作用を緩和し、均一なリードフレー
ムの接着を実現することができ、樹脂絶縁層の破壊電圧
等の電気絶縁特性を向上させることができ、これによ
り、半導体装置の安定性を図ることが可能となる。従っ
て、前述した本発明の実施形態によれば、信頼性を低下
させることなく、樹脂絶縁層の層厚を薄く設定すること
ができ、その結果として、半導体素子からベース板に至
る熱抵抗を低減することができる。
【0041】また、前述した本発明の実施形態による半
導体装置を、モータ駆動用に使用することにより、熱抵
抗の低い半導体装置によってモータを駆動することがで
きるので、省エネルギー型の電気機器を低価格で提供す
ることができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、低
熱抵抗性で、耐電圧特性が良好な汎用及び産業用電気機
器等の出力制御用インバータ等を構成して効果的なパワ
ー半導体装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による半導体装置の断
面構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による半導体装置の平
面構成を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施形態による半導体装置の断
面構成を示す図である。
【図4】リードフレームの側面に設けた勾配を種々変化
させて試作したリードフレームのサンプルの形状を示す
図である。
【図5】圧着後のリードフレームのサンプルを引き剥が
した場合の樹脂絶縁層の断面を模式的に示す図である。
【図6】サンプルの第1、第2の主面の寸法差と溝深さ
との関係を説明する特性図(その1)である。
【図7】サンプルの第1、第2の主面の寸法差と溝深さ
との関係を説明する特性図(その2)である。
【図8】サンプルを樹脂封止した場合の絶縁破壊電圧の
測定結果を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施形態による半導体装置を使
用した家庭用空調機の回路構成を示すブロック図であ
る。
【図10】図9におけるスイッチング回路部の詳細を示
す回路図である。
【図11】スイッチング回路部の断面構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
11 半導体素子 12 はんだ接着層 13 リードフレーム 14 樹脂絶縁層 15 ベース板 16 ボンディングワイヤ 17 樹脂基板 19 主端子 20 ドライバIC 30 樹脂モールド 31 ケース 91 電源回路 92 スイッチング回路 93、94 マイコン 95〜97 モータ 98 弁駆動回路
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/34 H01L 23/50 Y 23/40 25/04 C 23/50 23/30 R 25/18 (72)発明者 神村 典孝 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 中津 欣也 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 矢川 正行 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 4M109 AA01 BA01 CA02 CA04 CA21 DB02 DB09 EA03 EB03 EB08 EB09 EB13 EC04 FA02 5F036 AA01 BB12 BC05 BC23 5F067 AA03 BE01 CA02 CC01 CC08 DA05 DA17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の主面及び第2の主面を有するリー
    ドフレームと、該リードフレームの第1の主面上に固着
    された半導体素子と、前記リードフレームの第2の主面
    が接着されたベース板上の樹脂絶縁層とを備えて構成さ
    れた半導体装置において、前記リードフレームは、第2
    の主面と第1の主面との面積比(第2の主面の面積/第
    1の主面の面積)が少なくとも1を超え、かつ、前記リ
    ードフレームの平面上で第1の主面の辺が第2の主面の
    辺よりも内側になるように形成されていることを特徴と
    する半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記リードフレームは、その厚さ寸法
    が、0.5mm 以上であり、かつ、リードフレームの平面
    上で第1の主面の辺が第2の主面の辺よりも、リードフ
    レームの厚さ寸法の25%以上内側になるように形成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記リードフレームと、該リードフレー
    ムの第1の主面上に固着された半導体素子とが樹脂モー
    ルドされ、前記リードフレームの一部が前記樹脂モール
    ドの外部に導出されて複数の端子を形成していることを
    特徴とする請求項1または2記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記半導体素子は、複数個のスイッチン
    グ半導体素子を含み、インバータ回路を構成しているこ
    とを特徴とする請求項1、2または3記載の半導体装
    置。
  5. 【請求項5】 ベース板に未硬化の樹脂シートを接着す
    る工程、第2の主面と第1の主面との面積比が1を超
    え、かつ、リードフレームの平面上で第1の主面の辺が
    第2の主面の辺よりも内側となるように形成されたリー
    ドフレームを準備する工程、リードフレームの第2の主
    面と前記樹脂シートとを加圧接着して、リードフレーム
    及びベース板との境界に樹脂絶縁層を形成する工程とを
    含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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