JP2003066299A - 精密部材の固着方法および精密部材保持構造 - Google Patents

精密部材の固着方法および精密部材保持構造

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JP2003066299A
JP2003066299A JP2001253946A JP2001253946A JP2003066299A JP 2003066299 A JP2003066299 A JP 2003066299A JP 2001253946 A JP2001253946 A JP 2001253946A JP 2001253946 A JP2001253946 A JP 2001253946A JP 2003066299 A JP2003066299 A JP 2003066299A
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Yasuhiro Tanaka
康裕 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンズ等の精密部材を保持部材に接着・固定
する接着剤の熱歪によるミクロンオーダの位置ずれを防
ぐ。 【解決手段】 レンズ等の光学部材や光学センサの電子
部材等の精密部材1を接着剤3によって保持部材2に接
着・固定するに際して、接着剤3として、被着体との接
着界面に温度変化によって生じる内部応力を熱膨張係数
の差に基づいて算出したときの値が10MPaであっ
て、しかも接着硬化後の接着剤硬化物の硬化収縮率が
1.0%以下であるアクリル系等の弾性接着剤を選択し
て用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レンズやプリズム
等の光学部材、および各種センサの電子部材等の精密部
材をホルダ等に接着・保持させる構造に関し、特に、前
記光学部材や電子部材が環境温度の変化によって位置ず
れを起さないように、ホルダ等に高精度で安定保持させ
るための精密部材の固着方法および精密部材保持構造に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にレンズやプリズム等の光学部材、
および各種センサの電子部材等の精密部材は、ホルダや
固定保持枠等の保持部材に接着剤を介して固定される
が、この接着剤としては、従来、生産性向上のために、
短時間で硬化するアクリル系やエポキシ系の紫外線硬化
型接着剤が多用されている。
【0003】上記の接着剤を用いて光学部材や電子部材
をミクロン単位の高精度でホルダ等に固定する手法とし
て開示されているものに、特開平9−029971号公
報に記載された方法がある。これは、接着樹脂層中また
は被着体と接着樹脂層との界面に、粒径d1 が、0.0
1≦d1 ≦1.0μmである微粒子を備えた構成によ
り、接着剤層の厚みを制御することで、高精度接着を行
なう手法である。
【0004】また、特開平10−090576号公報に
は、光学部材をホルダの一面に接着固定する光学部材の
固定構造において、ホルダの表面に複数の溝を形成し、
これらの溝によって画成された光学部材よりも小さい部
分のみに光学部材を接着固定する方法が開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、製品の
小型化・高性能化に伴ない、接着に対する要求特性も、
単なる接着固定から、温度環境の変化を受けても接着部
が経時的にミクロン単位で寸法変化を起こさない高精度
な安定・保持構造が要求されており、従来のアクリル系
やエポキシ系に代表される紫外線硬化型接着剤による接
合や固定では、紫外線照射等による硬化後の前記接着剤
の硬化物特性に起因する収縮により、数ミクロン単位で
位置ずれが発生し、光学部材や電子部材の本来有する精
密な性能を損なう可能性がある。
【0006】また、光学部材や電子部材等の精密部材を
接着剤によりミクロン単位で高精度に固定するための従
来技術は、前記特開平9−029971号公報に記載の
ように、接着剤層の厚みを制御することで、高精度接着
を行なうものである。しかしながら、この方法では、あ
る程度均一に接着剤中に微粒子が分散していることが前
提条件となり、低粘度の接着剤の場合は、微粒子が沈降
せずに長期間安定可能か否か不明であり、加えて、粒径
よりも接着剤層が厚い場合には、接着剤硬化物の熱履歴
により接着部の働きが影響される可能性がある。
【0007】また、前記特開平10−090576号公
報に開示されるような、ホルダの一面に複数の溝が形成
され、これらの溝によって画成された光学部材よりも小
さい部分のみに光学部材を接着固定する手法では、部材
の表面に複数の溝を形成しなくてはならないからコスト
アップを避けることができず、加えて、被着体形状が制
限される等の不都合もある。
【0008】本発明は上記従来の技術の有する未解決の
課題に鑑みてなされたものであり、光学部材や電子部材
等の精密部材をホルダ等の保持部材に接着・固定するた
めの接着剤として、被着体界面に発生する内部応力が小
さくて、しかも、温度環境変化によって接着剤硬化物が
収縮を起こさない接着剤を選択することによって、組み
立てた精密部材が温度環境変化の影響を受けずにサブミ
クロン単位の精度を維持できる精密部材の固着方法およ
び精密部材保持構造を提供することを目的とするもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の精密部材の固着方法は、精密部材を支持す
る保持部材と前記精密部材を接着剤によって固定する精
密部材の固着方法であって、前記接着剤が、温度変化に
よって被着体との接着界面に生じる内部応力を熱膨張係
数の差に基づいて算出したときの値が10MPa以下で
あり、かつ接着硬化後の接着剤硬化物の状態における温
度変化による硬化収縮率が1.0%以下の接着剤である
ことを特徴とする。
【0010】接着剤が、アクリル系接着剤、シリコーン
系接着剤、フッ素系接着剤およびこれらの変性系接着剤
のうちの少なくとも1つを含むとよい。
【0011】接着剤が、接着剤硬化物の状態における弾
性率が1000MPa以下の弾性接着剤であるとよい。
【0012】接着剤が、光照射によって硬化する光硬化
型接着剤であるとよい。
【0013】接着剤が、高周波電磁波加熱によって硬化
する高周波加熱硬化型接着剤であってもよい。
【0014】接着前の精密部材を表面処理剤によって処
理するとよい。
【0015】表面処理剤として、シランカップリング剤
またはチタン系カップリング剤を用いるとよい。
【0016】接着剤がフィラーを含有するとよい。
【0017】フィラーとして、有機物フィラーまたは無
機物フィラーを用いるとよい。
【0018】精密部材が光学部材であるとよい。
【0019】精密部材が、光学センサの電子部材であっ
てもよい。
【0020】本発明の精密部材保持構造は、上記精密部
材の固着方法によって接着・固定された精密部材と保持
部材を有することを特徴とする。
【0021】
【作用】接着剤と被着体である精密部材の熱膨張係数の
差によって生じる内部応力を、10MPa以下に低減で
きる接着剤であって、しかも、精密部材を接着後の接着
剤硬化物の状態における温度変化による硬化収縮率が
1.0%以下である接着剤を選択することで、環境温度
の変化に伴なう精密部材のミクロン単位の位置ずれを防
ぐ。
【0022】精密部材であるレンズ等の光学部材や、各
種センサの電子部材等の精密な性能が温度環境の変化に
よって劣化するのを回避して、カメラ、センサ等精密機
器の耐久性と性能向上に貢献できる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0024】図1は一実施の形態による精密部材保持構
造を示すもので、これは、レンズ等の光学部材または光
学センサの電子部材等の精密部材1を保持部材2に高精
度で接着するための接着剤3として、接着・固定後の温
度環境変化により、被着体である精密部材1と接着剤3
の熱膨張係数差により生じる接着界面の内部応力を所定
値以下に低減することができ、しかも、接着剤3を硬化
させたのちの接着剤硬化物の熱履歴として、温度環境変
化による硬化収縮が小さい接着剤を選択して用いるもの
である。
【0025】接着剤3としてはアクリル系、エポキシ
系、シリコーン系、フッ素系あるいはその変性系の弾性
接着剤を用いる。
【0026】温度環境変化により、被着体である精密部
材1と接着剤3の接着界面に作用する内部応力の値は1
0MPa以下であるのが望ましい。
【0027】ここで示す内部応力とは、接着剤と被着体
の界面に作用する応力であり、両者の熱膨張係数の差に
基づいて以下の式(1)によって算出される。
【0028】 P=E∫Δα・t・dt≒EΔα(t2 −t1 )・・・(1) ここで、P:内部応力 E:接着剤の弾性率 Δα:熱膨張係数の差 t2 :硬化温度または接着剤のガラス転移点 t1 :下限温度
【0029】また、接着・硬化後の接着剤硬化物の温度
環境変化による硬化収縮率は1.0%以内であるのが望
ましい。
【0030】さらに、接着剤硬化物の弾性率が1000
MPa以内の弾性接着剤であるのが望ましい。
【0031】接着剤は、紫外線域、あるいは可視光域の
光源ランプにより硬化する光硬化型接着剤であり、接着
剤の硬化方法は紫外線照射等によるのが望ましい。
【0032】接着剤が、高周波電磁波により内部発熱し
て硬化する高周波加熱硬化型接着剤であってもよい。
【0033】上記の接着剤の接着力は、他のエポキシ系
接着剤やアクリル系接着剤等の構造用接着剤と比べて接
着力が弱いため、レンズやプリズム等の被着体に対し
て、ある種の接着助剤的な表面処理が必要不可欠であ
る。これは、プライマーと呼ばれる表面処理剤であり、
主としてシラン系カップリング剤やチタン系カップリン
グ剤が用いられ、希釈剤としてヘキサンやトルエン等の
有機溶剤が主に用いられる。
【0034】シラン系カップリング剤としては、トリメ
トキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシ
ラン、トリイソプロポキシシラン、トリブトキシシラ
ン、トリオクチロキシシラン、メチルジメトキシシラ
ン、エチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラ
ン、エチルジエトキシシラン、メチルジオクチロキシシ
ラン、ジメチルメトキシシラン、ジメチルオクチロキシ
シラン等が挙げられる。
【0035】チタン系カップリング剤としては、テトラ
メトキシチタネート、テトラエトキシチタネート、テト
ラプロポキシチタネート、テトラブトキシチタネート、
テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)
ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、テトラ
オクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネー
ト、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イ
ソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネート、
イソプロピルトリオクタイノルチタネート、ジクミルフ
ェニルオキシアセテートチタネート等が挙げられる。
【0036】これらのカップリング剤を主成分としたプ
ライマーを被着体表面に塗布、乾燥させることにより、
接着剤に対し、優れた接着性をもった被膜を形成する。
カップリング剤を希釈する溶媒として、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、プロパノール、ブタノール、イ
ソプロピルアルコール(IPA)、アセトン、トルエ
ン、キシレン、メチルエチルケトン(MEK)、デカリ
ン、テトラリン等が挙げられる。
【0037】また、接着剤中にフィラーを充填するとよ
い。接着剤中に含有させるフィラーとしては、無機系フ
ィラーと有機系フィラーに大別することができる。
【0038】まず、無機系フィラーとしては、シリカ、
アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸
化マグネシウム、酸化鉄、酸化スズ、酸化アンチモン、
フェライト類等の酸化物系、水酸化カルシウム、水酸化
マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネ
シウム等の水酸化物系、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーソナイト、ハイド
ロタルサイト等の炭酸塩系、硫酸カルシウム、硫酸バリ
ウム、石膏繊維等の硫酸塩系、ケイ酸カルシウム、タル
ク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイ
ト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサリ
ト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン等のケ
イ酸塩系、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素
等の窒化物系、カーボンブラック、グラファイト、炭素
繊維、炭素バルン、木炭粉末等の炭素系等が挙げられ
る。
【0039】また、有機系フィラーとしては、ポリテト
ラフルオロエチレン粉、木粉、パルプ、ゴム粉、アラミ
ドなどの各種繊維等が挙げられる。
【0040】これらの接着剤を、レンズ、プリズム等の
光学部材、あるいは光学センサ素子等の電子部材の固定
に用いる。
【0041】上記の接着剤を用いた光学部材や電子部材
等の精密部材の接着接合部の固定精度は、温度環境変化
による位置ずれがほとんどなく、良好な光学・電子性能
を長期間にわたり維持できる。
【0042】すなわち、精密部材と保持部材の接合に、
接着硬化後の被着体界面に発生する内部応力が小さく
て、しかも、温度環境変化によって接着剤硬化物が収縮
を起こさない接着剤を用いることによって、組み立てた
光学部材や電子部材等の精密部材の接着部が温度環境変
化を受けることなく、サブミクロン単位の位置精度を維
持する精密部材保持構造を実現できる。
【0043】(実施例1)図1において、精密部材1と
して石英ガラス基板(光学部材)、保持部材2としてポ
リサルフォン製(PPS)のセルを使用する。石英ガラ
ス基板の線膨張係数は熱機械分析法(TMA:Thermal
mechanical analysis )の結果、0.05×10-5(/
℃)、ポリサルフォン基板の線膨張係数は8.92×1
-5(/℃)である。
【0044】また、接着剤3は弾性接着剤であり、末尾
の表1に示すように、接着硬化後の硬化収縮率は0.5
8%、弾性率は1.31MPa、線膨張係数は3.66
×10-4(/℃)、ガラス転移点は−50.5℃のシリ
コーン系紫外線硬化型接着剤を用いた。
【0045】なお、末尾の表2は、被着体との接着界面
に作用する内部応力の数値、表3は、温度環境変化によ
る接着剤硬化物の寸法変化、表4は、ポリサルフォン製
セルとこれに接着した石英ガラス基板からなる光学部品
の寸法変化を示す。
【0046】まず、被着体である石英ガラス基板とポリ
サルフォン製セルを接着した場合、環境温度変化によ
り、接着界面に作用する内部応力は前述のように式
(1)によって算出される。
【0047】式(1)の下限温度t1 については、製品
の耐久条件に従い−20℃とし、さらに各数値を代入す
ることにより石英ガラス基板およびポリサルフォン製セ
ルとの接着界面に作用する内部応力を算出した。その結
果、表2に示すように接着界面に作用する内部応力はマ
イナスの数値となり、ほとんど接着界面に応力は発生し
ない。
【0048】さらに、接着剤を標準硬化条件で硬化させ
た接着剤硬化物の温度環境変化による寸法変化(熱履
歴)について、TMA装置を用いて測定を行なった。T
MA装置の測定条件は、製品の耐久条件である下限温度
−20℃、上限温度は60℃、昇温速度は1℃/min
とし、3サイクル行なった。
【0049】その結果、表3に示すように本実施例によ
る接着剤硬化物の熱履歴は、1サイクル目で0.13%
程度収縮を起こすが、2サイクル目以降はほとんど寸法
変化が無かった。
【0050】次に、接着剤の具体的な塗布方法について
説明する。
【0051】図2の(a)に示すように、接着剤を塗布
する前に、石英ガラス基板とポリサルフォン製セルの洗
浄に有機溶剤4を用いた。有機溶剤4としては、イソプ
ロピルアルコール(IPA)を用いた。具体的には、石
英ガラス基板とポリサルフォン製セルをIPAで満たし
た超音波洗浄容器5中にそれぞれ入れ、石英ガラス基板
とポリサルフォン製セルの表面の洗浄を約5分間行なっ
た。
【0052】次に洗浄、および乾燥を行なった石英ガラ
ス基板とポリサルフォン製セルを次の接着工程によって
接着する。
【0053】図2の(b)に示すように、紫外線硬化型
シリコーン系接着剤を精密天秤により正確に10g計
る。次に、この接着剤をディスペンサー用シリンジ6に
注入し、注入後、ポリサルフォン製セルの表面に、約1
mm程度の厚みに塗布する。接着剤を塗布した後、ポリ
サルフォン製セルを石英ガラス基板に貼り合わせ、スポ
ット式の紫外線照射装置(EX250T、スリーボンド
製)を用い、接着面に標準硬化条件である3,000m
J/cm2 を照射し、前記接着剤が完全に硬化するま
で、放置する。
【0054】ここで、接着剤が完全に硬化する時間と
は、熱重量分析法(TGA)を用い、接着剤の重量変化
が全くなくなるまでの時間とした。
【0055】次に、接着剤で固定後の石英ガラス基板と
ポリサルフォン製セルからなる光学部品を製品に組み込
んだ後、環境耐久試験の一つである温度環境変化による
前記光学部品の寸法変化について、TMA装置により測
定を行なった。
【0056】その結果、末尾の表4に示すように温度衝
撃試験の1サイクル目で0.20%収縮し、2サイクル
目以降はほとんど変化なかった。
【0057】接着剤層の厚みは、本実施例では約100
ミクロン程度であるから、実質0.2ミクロン程度の寸
法変化で抑えられていることが明らかとなった。
【0058】以上の結果から、接着剤として以下の2つ
の条件、 (1) 被着体と接着剤の接着界面に作用する内部応力
の値が10MPa以内であること (2) 接着剤硬化物の温度環境変化による硬化収縮率
が1.0%以内であることを満足する接着剤を選定する
ことにより、光学部材や電子部材等の精密部材について
サブミクロンオーダーの位置精度をもつ高精度な安定・
保持を実現する精密部材保持構造を得られることがわか
った。
【0059】(比較例1)本比較例では、接着剤硬化物
が温度環境変化により約2.5%収縮する接着剤を用い
た。実施例1と同様に、平板状の石英ガラスとポリサル
フォン製のセルを弾性接着剤によって接着接合する。
【0060】弾性接着剤については、末尾の表1に示す
ように硬化収縮率は5.70%、弾性率は563MP
a、線膨張係数は3.18×10-5(/℃)、ガラス転
移点は21.4℃のアクリル系紫外線硬化型接着剤を用
いた。
【0061】まず、被着体である石英ガラス基板とポリ
サルフォン製セルを弾性接着剤により接着した場合、環
境温度変化により、接着界面に作用する内部応力は式
(1)によって算出される。
【0062】式(1)の下限温度については、製品の耐
久条件に従い−20℃とし、さらに各数値を式(1)に
代入する事により石英ガラス基板およびポリサルフォン
製セルとの接着剤界面に作用する内部応力を算出した。
その結果、末尾の表2に示すように、石英ガラス基板と
の接着界面に作用する内部応力値は0.72MPaであ
り、また、ポリサルフォン製セルとの接着界面に作用す
る内部応力は1.33MPaであり、何れも10MPa
以下であった。
【0063】また、接着剤を標準硬化条件で硬化させた
接着剤硬化物の温度環境変化による寸法変化(熱履歴)
について、TMA装置を用いて測定を行なった。TMA
装置の測定条件は、製品の耐久条件である下限温度−2
0℃、上限温度は60℃、昇温速度は1℃/minと
し、3サイクル行なった。
【0064】その結果、末尾の表3に示すように、接着
剤硬化物の熱履歴は、1サイクル目で2.5%程度収縮
を起こすが、2サイクル目以降はほとんど寸法変化が観
察されなかった。
【0065】次に、接着剤の具体的な塗布方法について
説明する。
【0066】接着剤を塗布する前に、石英ガラス基板と
ポリサルフォン製セルの洗浄に有機溶剤を用いた。有機
溶剤としては、イソプロピルアルコール(IPA)を用
いた。具体的には、石英ガラス基板とポリサルフォン製
セルをIPAで満たした超音波洗浄容器中にそれぞれ入
れ、石英ガラス基板とポリサルフォン製セルの表面の洗
浄を約5分間行なった。
【0067】次に洗浄、および乾燥を行なった石英ガラ
ス基板とポリサルフォン製セルを次の接着工程によって
接着する。
【0068】紫外線硬化型アクリル系接着剤を精密天秤
により正確に10g計る。次に、この接着剤をディスペ
ンサー用シリンジに注入し、注入後、ポリサルフォン製
セルの表面に、約1mm程度の厚みに塗布する。接着剤
を塗布した後、ポリサルフォン製セルを石英ガラス基板
に貼り合わせ、スポット式の紫外線照射装置(EX25
0T、スリーボンド製)を用い、接着面に標準硬化条件
である3,000mJ/cm2 を照射し、前記接着剤が
完全に硬化するまで、放置する。
【0069】ここで、接着剤が完全に硬化する時間と
は、熱重量分析法(TGA)を用い、接着剤の重量変化
が全くなくなるまでの時間とした。
【0070】次に、接着剤で固定後の石英ガラス基板と
ポリサルフォン製セルからなる光学部品を製品に組み込
んだ後、環境耐久試験の一つである温度環境変化による
前記光学部品の寸法変化について、TMA装置により測
定を行なった。
【0071】その結果、末尾の表4に示すように温度衝
撃試験の1サイクル目で2.7%収縮し、2サイクル目
以降はほとんど変化なかった。
【0072】接着剤層の厚みは、本比較例では実施例1
と同様に約100ミクロン程度であるから、実質2.7
ミクロン程度の寸法変化を起こしていることが確認され
た。これは、本比較例で用いた接着剤硬化物が温度環境
変化により収縮を起こし、寸法変化を生じたものと考え
られる。
【0073】(比較例2)本比較例では、被着体と接着
剤の界面に作用する内部応力が10MPa以上である弾
性接着剤を用いた。
【0074】実施例1と同様に、平板状の石英ガラスと
ポリサルフォン製のセルを弾性接着剤によって接着接合
する。
【0075】弾性接着剤については、末尾の表1に示す
ように硬化収縮率は2.45%、弾性率は4100MP
a、線膨張係数は5.38×10-5(/℃)、ガラス転
移点は52.4℃のエポキシ系紫外線硬化型接着剤を用
いた。
【0076】まず、被着体である石英ガラス基板とポリ
サルフォン製セルを弾性接着剤により接着した場合、環
境温度変化により、接着界面に作用する内部応力は式
(1)によって算出される。
【0077】式(1)の下限温度については、製品の耐
久条件に従い−20℃とし、さらに各数値を式(1)に
代入する事により石英ガラス基板およびポリサルフォン
製セルとの接着界面に作用する内部応力を算出した。そ
の結果、末尾の表2に示すように、石英ガラス基板との
接着界面に作用する内部応力値は15.82MPaであ
り、また、ポリサルフォン製セルとの接着剤界面に作用
する内部応力は13.92MPaであり、何れも10M
Pa以上であった。
【0078】また、接着剤を標準硬化条件で硬化させた
接着剤硬化物の温度環境変化による寸法変化(熱履歴)
について、TMA装置を用いて測定を行なった。TMA
装置の測定条件は、製品の耐久条件である下限温度−2
0℃、上限温度は60℃、昇温速度は1℃/minと
し、3サイクル行なった。
【0079】その結果、末尾の表3に示すように、接着
剤硬化物の熱履歴は、1サイクル目で3.5%程度収縮
を起こすが、2サイクル目以降はほとんど寸法変化が観
察されなかった。
【0080】次に、接着剤の具体的な塗布方法について
説明する。
【0081】接着剤を塗布する前に、石英ガラス基板と
ポリサルフォン製セルの洗浄に有機溶剤を用いた。有機
溶剤としては、イソプロピルアルコール(IPA)を用
いた。具体的には、石英ガラス基板とポリサルフォン製
セルをIPAで満たした超音波洗浄容器中にそれぞれ入
れ、石英ガラス基板とポリサルフォン製セルの表面の洗
浄を約5分間行なった。
【0082】次に洗浄、および乾燥を行なった石英ガラ
ス基板とポリサルフォン製セルを次の接着工程によって
接着する。
【0083】紫外線硬化型エポキシ系接着剤を精密天秤
により正確に10g計る。次に、この接着剤をディスペ
ンサー用シリンジに注入し、注入後、ポリサルフォン製
セルの表面に、約1mm程度の厚みに塗布する。接着剤
を塗布した後、ポリサルフォン製セルを石英ガラス基板
に貼り合わせ、スポット式の紫外線照射装置(EX25
0T、スリーボンド製)を用い、接着面に標準硬化条件
である6,000mJ/cm2 を照射し、前記接着剤が
完全に硬化するまで、放置する。
【0084】ここで、接着剤が完全に硬化する時間と
は、熱重量分析法(TGA)を用い、接着剤の重量変化
が全くなくなるまでの時間とした。
【0085】次に、接着剤で固定後の石英ガラス基板と
ポリサルフォン製セルからなる光学部品を製品に組み込
んだ後、環境耐久試験の一つである温度環境変化による
前記光学部材の寸法変化について、TMA装置により測
定を行なった。
【0086】その結果、表4に示すように、温度衝撃試
験の1サイクル目で3.7%収縮し、2サイクル目以降
はほとんど変化なかった。
【0087】接着剤層の厚みは、実施例1と同様に約1
00ミクロン程度であるから、実質3.7ミクロン程度
の寸法変化を起こしていることが確認された。従って、
本比較例で用いた接着剤では、温度環境の変化により接
着界面の内部応力が増大し、しかも接着剤硬化物自体が
収縮して、大きな寸法変化を起こしたものであると考え
られる。
【0088】
【表1】
【0089】
【表2】
【0090】
【表3】
【0091】
【表4】
【0092】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。
【0093】光学部材、電子部材等の精密部材の接合
に、接着硬化後の被着体界面に発生する内部応力を低減
し、かつ温度環境変化によっても接着剤硬化物に収縮を
起こさない接着剤を選択して用いることによって、温度
変化による位置ずれのおそれのない極めて高精度な精密
部材保持構造を実現できる。
【0094】特に、位置固定精度がサブミクロン単位で
要求される精密部材、具体的には電子部材の一つである
カメラのオートフォーカスセンサにおけるセンサと枠と
の接着固定や、光学部材の一つであるレンズと枠との接
着固定において、所望の位置精度と高い安定性を実現で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態による精密部材保持構造を示す模
式断面図である。
【図2】接着剤を塗布する方法を示すもので、(a)は
接着前の洗浄工程を説明する図、(b)は、接着剤を塗
布する装置を説明する図である。
【符号の説明】
1 精密部材 2 保持部材 3 接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 201/00 C09J 201/00 Fターム(参考) 2H043 AE02 4J040 DC091 DF001 EC001 EK031 HA026 HA136 HA196 HA206 HA256 HA306 HA326 HA346 HA356 JB02 JB08 KA04 KA42 NA17 NA19 PA04 PA07 PA31 PA32

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 精密部材を支持する保持部材と前記精密
    部材を接着剤によって固定する精密部材の固着方法であ
    って、前記接着剤が、温度変化によって被着体との接着
    界面に生じる内部応力を熱膨張係数の差に基づいて算出
    したときの値が10MPa以下であり、かつ接着硬化後
    の接着剤硬化物の状態における温度変化による硬化収縮
    率が1.0%以下の接着剤であることを特徴とする精密
    部材の固着方法。
  2. 【請求項2】 接着剤が、アクリル系接着剤、シリコー
    ン系接着剤、フッ素系接着剤およびこれらの変性系接着
    剤のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求
    項1記載の精密部材の固着方法。
  3. 【請求項3】 接着剤が、接着剤硬化物の状態における
    弾性率が1000MPa以下の弾性接着剤であることを
    特徴とする請求項1または2記載の精密部材の固着方
    法。
  4. 【請求項4】 接着剤が、光照射によって硬化する光硬
    化型接着剤であることを特徴とする請求項1ないし3い
    ずれか1項記載の精密部材の固着方法。
  5. 【請求項5】 接着剤が、高周波電磁波加熱によって硬
    化する高周波加熱硬化型接着剤であることを特徴とする
    請求項1ないし4いずれか1項記載の精密部材の固着方
    法。
  6. 【請求項6】 接着前の精密部材を表面処理剤によって
    処理することを特徴とする請求項1ないし5いずれか1
    項記載の精密部材の固着方法。
  7. 【請求項7】 表面処理剤として、シランカップリング
    剤またはチタン系カップリング剤を用いることを特徴と
    する請求項6記載の精密部材の固着方法。
  8. 【請求項8】 接着剤がフィラーを含有することを特徴
    とする請求項1ないし7いずれか1項記載の精密部材の
    固着方法。
  9. 【請求項9】 フィラーとして、有機物フィラーまたは
    無機物フィラーを用いることを特徴とする請求項8記載
    の精密部材の固着方法。
  10. 【請求項10】 精密部材が光学部材であることを特徴
    とする請求項1ないし9いずれか1項記載の精密部材の
    固着方法。
  11. 【請求項11】 精密部材が、光学センサの電子部材で
    あることを特徴とする請求項1ないし9いずれか1項記
    載の精密部材の固着方法。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11いずれか1項記載
    の精密部材の固着方法によって接着・固定された精密部
    材と保持部材を有することを特徴とする精密部材保持構
    造。
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