JP5295527B2 - 積層構造体の製造方法及びそれに使用する接着剤 - Google Patents

積層構造体の製造方法及びそれに使用する接着剤 Download PDF

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本発明は、1液型の接着剤を用いて2段階の硬化により成形及び接着を行い、かつ接着剤の硬化厚みを制御できる積層構造体の製造方法、及びこの方法に使用される硬化性樹脂接着剤に関するものである。
従来、ある一定のギャップで2つ以上の部材を接着する際には、硬化性樹脂に粒径のそろったシリカ、ガラス、有機フィラーなどのギャップ剤を添加したり、感光性樹脂(フォトレジスト)を使用して枠を形成したり、射出成形樹脂を枠として使用して、各部材を硬化性樹脂により接着していた。そのため、ギャップ剤を使用する場合には、ギャップ剤の沈降・分離やコスト高といった問題が発生し、感光性樹脂を使用する場合は、感光性樹脂塗布工程および露光工程さらに不要な感光性樹脂の除去工程等複雑な工程が必要になっていた。また射出成形樹脂の場合、枠材としての厚みが数100μmよりも薄い場合は、特に剛性が発現しないため作業性が悪く、また射出成形樹脂自体を基材に接着する必要があるため、工程が複雑かつ困難になってしまう欠点があった。
硬化性樹脂の硬化物は、内部に歪が存在するため応力が残存する。残留応力を緩和するための方法として、硬化性樹脂自体を低弾性率化すること(特許文献1)、ポリオール(特許文献2)やジオール(特許文献3)等の可塑剤を添加すること、あるいは、フィラーを添加することが知られている。しかし、これらの方法では、低弾性率化により耐熱性が低下したり、ポリオールやジオール等の可塑剤を添加することで耐水性が低下したり、フィラーを添加することでぬれ性の低下や粘度上昇による作業性の悪化という問題点があった。
特開2005−036136号公報 特開2005−272498号公報 特開2003−277453号公報
本発明の目的は、従来技術の上記の問題点を解決した、1液型の接着剤を用いて2段階の硬化により成形及び接着を行い、かつ接着剤の硬化厚みを制御できる積層構造体の製造方法を提供することである。
また、本発明の別の目的は、残留応力(歪)が低減された耐熱応力の高い接着剤硬化層を有する積層構造体の製造方法を提供することである。
本発明は、以下の発明を含む。
本発明1は、第1の透明基材と第2の透明基材とを硬化性樹脂接着剤で接着した積層構造体の製造方法であって、
(1)(a)光硬化性樹脂、(b)光重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤を第1の透明基材の片面上に塗布する工程;
(2)第1の透明基材越しに光を照射して塗布された硬化性樹脂接着剤を部分的に光硬化する工程;
(3)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤に第2の透明基材を接触させる工程;及び
(4)第1及び/又は第2の透明基材越しに光を照射して部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤を光硬化させて、第1の透明基材と第2の透明基材を接着する工程
を含む方法である。
本発明2は、第1の透明基材と第2の基材とを硬化性樹脂接着剤で接着した積層構造体の製造方法であって、
(1’)(a’)光硬化性と熱硬化性を併せ持つ樹脂、(b’)光重合開始剤及び熱重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤を第1の透明基材の片面上に塗布する工程;
(2’)第1の透明基材越しに光を照射して塗布された硬化性樹脂接着剤を部分的に光硬化する工程;
(3’)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤に第2の基材を接触させる工程;及び
(4’)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤を熱硬化させて、第1の透明基材と第2の基材を接着する工程
を含む方法である。
本発明3は、第1の透明基材と第2の基材とを硬化性樹脂接着剤で接着した積層構造体の製造方法であって、
(1’’)(a)光硬化性樹脂、(b)光重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤を第1の透明基材の片面上に塗布する工程;
(2’’)第1の透明基材越しに光を照射して塗布された硬化性樹脂接着剤を部分的に光硬化する工程;
(3’’)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤に第2の基材を接触させる工程;及び
(4’’)第1の透明基材越しに更に光を照射して部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤を追光硬化させて、第1の透明基材と第2の基材を接着する工程
を含む方法である。
本発明4は、工程(2)と工程(3)の間に又は工程(3)と工程(4)の間に、あるいは工程(2’)と工程(3’)の間に又は工程(3’)と工程(4’)の間に、あるいは、工程(2’’)と工程(3’’)の間に又は工程(3’’)と工程(4’’)の間に、さらに、部分的に硬化した硬化性樹脂を加熱する工程を含む本発明1〜3のいずれかの方法である。
本発明5は、(a)光硬化性樹脂、(b)光重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤である。
本発明6は、(a’)光硬化性と熱硬化性を併せ持つ樹脂、(b)光重合開始剤及び熱重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤である。
本発明によれば、1液型の接着剤を用いて成形及び接着を行い、かつ接着剤の硬化厚みを制御できる積層構造体を製造できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記の効果に加え、残留応力(歪)が低減された耐熱応力の高い接着剤硬化層を有する積層構造体を製造できる。
<本発明1>
本発明1は、第1の透明基材と第2の透明基材とを硬化性樹脂接着剤で接着した積層構造体の製造方法であって、
(1)(a)光硬化性樹脂、(b)光重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤を第1の透明基材の片面上に塗布する工程;
(2)第1の透明基材越しに光を照射して塗布された硬化性樹脂接着剤を部分的に光硬化する工程;
(3)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤に第2の透明基材を接触させる工程;及び
(4)第1及び/又は第2の透明基材越しに光を照射して部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤を光硬化させて、第1の透明基材と第2の透明基材を接着する工程
を含む方法である。
本発明1における硬化性樹脂接着剤は、光により硬化可能な樹脂組成物であり、(a)光硬化性樹脂、(b)光重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する。
光硬化性樹脂は、光により硬化する樹脂であれば特に限定されないが、例えば、反応性の三員環環状エーテルをもつエポキシ樹脂や四員環環状エーテルをもつオキセタン樹脂、反応性のアクリル基をもつアクリル樹脂、反応性のメタクリル基をもつメタクリル樹脂、反応性のビニル基をもつビニル樹脂などが挙げられる。好ましい光硬化性樹脂は、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂である。これらの樹脂は、光重合開始剤を添加することにより光硬化可能となる。
光重合開始剤は、公知の光重合開始剤であれば特に限定されないが、例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2,4−ジエチルチオキサントン、エチルアントラキノン、4,4’−ビス[ジ(βヒドロキシエトキシ)フェニルスルフィニオ]フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス[ジ(βヒドロキシエトキシ)フェニルスルフォニオ]フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロフォスフォネートが挙げられ、好ましくは、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、4,4’−ビス[ジ(βヒドロキシエトキシ)フェニルスルフィニオ]フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネートである。光重合開始剤の量は、光硬化性樹脂100質量部に対して、0.05〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部である。
光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質(以下、これらを総称して「吸光物質等」という場合がある)は、光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができれば、特に限定されない。吸光物質等かどうかは、紫外・可視分光法により測定でき、200〜500nmの波長領域に吸収スペクトルが存在すれば吸光物質等と判定し得る。
吸光物質等は、液体でも粉状等の固体であってもよく、また、溶媒に溶解したものであってもよい。吸光物質等としては、芳香環含有有機化合物、顔料、色素、金属酸化物などが挙げられる。
具体的には、芳香環含有有機化合物として、ヒドロキシベンゾフェノン系/又はサルチレート系/又はベンゾトリアゾール系/又はアクリロニトリル系/又は金属錯塩系/又はヒンダードアミン系紫外線吸収剤、アントラセン、ナフタセン、ペンタセン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2,4−ジエチルチオキサントン、エチルアントラキノン、4,4’−ビス[ジ(βヒドロキシエトキシ)フェニルスルフィニオ]フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス[ジ(βヒドロキシエトキシ)フェニルスルフォニオ]フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロフォスフォネートなどが挙げられる。
顔料として、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ペリレン・ペリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、アントラキノン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料などの有機顔料、カーボンブラック、酸化チタン、黄鉛、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、弁柄、鉄黒、亜鉛華、紺青、群青等などの無機顔料が挙げられる。
色素として、アントラキノン系色素、アゾ系色素、フタロシアニン系色素、キナクリドン系色素、ジオキサジン系色素、アンスラピリミジン系色素、アンサンスロン系色素、インダンスロン系色素、フラバンスロン系色素、ピランスロン系色素、ペリノン系色素、チオインジゴ系色素が挙げられる。
金属酸化物として、酸化チタン、二酸化チタン、酸化亜鉛、黒酸化鉄、チタン酸鉄、黄酸化鉄、黄土、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルトなどが挙げられる。
吸光物質等の量は、光重合開始剤の吸収波長領域の光を好ましくは30%以上、より好ましくは50%以上吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができるような量であり、たとえば、光硬化性樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01〜30質量部、より好ましくは0.05〜20質量部である。
本発明1における第1及び第2の透明基材は、硬化性樹脂接着剤を硬化し得る光を好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上透過する基材である。透明基材としては、天然鉱物を含む無機材料やプラスチックなどの有機高分子材料などが挙げられる。
無機材料の例としては、ITO(酸化インジウム、酸化スズ混合物)、IZO(酸化インジウム、酸化亜鉛混合物)、石英ガラス、水晶、一般ガラス、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、フッ化リチウム、シリコンカーバイド、アルミナ、サファイヤ、ダイヤモンドなどが挙げられる。
有機高分子材料としては、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ビニル樹脂、シクロオレフィンポリマー(ゼオネックス、アートン、ゼオノア等)、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、ガラスエポキシなどが挙げられる。
第1の透明基材と第2の透明基材は、同一であっても異なってもよい。
本発明1の積層構造体は、2個の透明基材又はそれ以上の透明基材からなる積層構造体であり、例えば透明基材が2層、3層、4層又はそれ以上の層で存在し得る。
本発明1は、例えば、図1(a)に示されるように、(1)硬化性樹脂接着剤2を第1の透明基材1の片面上に塗布する工程を含む。工程(1)において、硬化性樹脂接着剤を第1の透明基材の片面上に塗布する方法には、例えば、ディスペンサーによる塗布、インクジェットによる塗布、印刷、転写などが含まれる。塗布量は、限定されないが、所望の塗布厚みが得られるような量であり、塗布の形状は、任意である。
本発明1は、(2)第1の透明基材越しに光を照射して塗布された硬化性樹脂接着剤を部分的に光硬化する工程を含む。工程(1)において塗布された硬化性樹脂接着剤は、図1(b)に示されるように、第1の透明基材1を透過した光により硬化される。工程(2)における光としては、紫外線、可視光線、X線などの活性エネルギー線が挙げられるが、紫外線、可視光線が好ましい。硬化性樹脂接着剤に含まれる光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質(吸光物質等)により、硬化性樹脂接着剤に照射された光は吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽されて徐々に減衰するので、図1(c)に示されるように、硬化性樹脂接着剤は部分的にしか光硬化せず、硬化部分3と未硬化部分4を生じる。硬化部分3の厚みは、光の照射量、吸光物質等の種類や量、光硬化性樹脂の種類、あるいは光硬化開始剤の種類や量を変えることにより任意に調節できる。
本発明1は、(3)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤に第2の透明基材を接触させる工程を含む。工程(3)は、図1(d)に示されるように、部分的に硬化した硬化性樹脂3+4の上に第2の透明基材を接触させて第1の透明基材1と第2の透明基材5を部分的に硬化した硬化性樹脂3+4を介して積層する工程である。硬化性樹脂接着剤の硬化部分3が2つの基材のギャップとなり、硬化性樹脂接着剤の未硬化部分4が2つの透明基材の接着剤となる。
本発明1は、(4)第1及び/又は第2の透明基材越しに光を照射して部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤を光硬化させて、第1の透明基材と第2の透明基材を接着する工程を含む。図1(e)に示すように、工程(4)は、第1及び/又は第2の透明基材5越しに光を照射して硬化性樹脂接着剤の未硬化部分4を光硬化して接着する工程である。工程(4)における光は、工程(2)における光と同じである。
本発明1は、工程(2)と工程(3)の間に又は工程(3)と工程(4)の間に、さらに、部分的に硬化した硬化性樹脂3+4を加熱する工程を含むことができる。加熱温度は、40〜250℃、好ましくは60〜150℃であり、加熱時間は、0.1〜720分、好ましくは0.5〜600分である。加熱手段は、後述の通りである。加熱工程を含ませることにより、残留応力(歪)のより低減された耐熱応力の高い接着剤硬化層を有する積層構造体を製造できる。
<本発明2>
本発明2は、第1の透明基材と第2の基材とを硬化性樹脂接着剤で接着した積層構造体の製造方法であって、
(1’)(a’)光硬化性と熱硬化性を併せ持つ樹脂、(b’)光重合開始剤及び熱重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤を第1の透明基材の片面上に塗布する工程;
(2’)第1の透明基材越しに光を照射して塗布された硬化性樹脂接着剤を部分的に光硬化する工程;
(3’)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤に第2の基材を接触させる工程;及び
(4’)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤を熱硬化させて、第1の透明基材と第2の基材を接着する工程
を含む方法である。本発明2も、例えば、図1に示される。
本発明2における硬化性樹脂接着剤1は、光又は熱のいずれによっても硬化可能な樹脂組成物であり、(a’)光硬化性と熱硬化性を併せ持つ樹脂、(b’)光重合開始剤及び熱重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する。
光硬化性と熱硬化性を併せ持つ樹脂は、光及び熱のいずれによっても硬化可能な樹脂であれば特に限定されないが、例えば、反応性の三員環環状エーテルをもつエポキシ樹脂や四員環環状エーテルをもつオキセタン樹脂、反応性のアクリル基をもつアクリル樹脂、反応性のメタクリル基をもつメタクリル樹脂、反応性のビニル基をもつビニル樹脂、エポキシ樹脂と混合することで熱硬化することができるフェノール樹脂などが挙げられる。好ましい硬化性樹脂は、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、オキセタン樹脂である。これらの樹脂は、光重合開始剤と熱重合開始剤とを添加することにより光及び熱硬化可能となる。
熱重合開始剤は、公知の熱重合開始剤であれば特に限定されないが、例えば、ポリパラビニルフェノールなどのフェノール樹脂、フェノールノボラック型樹脂、芳香族スルホニウム塩、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシベンゾエートなどの過酸化物、無水マレイン酸、無水ドデセニルこはく酸、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、無水ハイミック酸、無水メチルハイミック酸などの酸無水物、1,3−ビス[ヒドラジノカルボノエチル−5−イソプロピルヒダントイン]などのヒドラジド化合物、ジシアンジアミド、グアニジン誘導体、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、N−[2−(2−メチル−1−イミダゾリル)エチル]尿素、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−S−トリアジン、N,N’−ビス(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)尿素、N,N’−(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)−アジポアミド、2−フェニル−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾールなどのイミダゾール誘導体、変性脂肪族ポリアミン、各種アミンとエポキシ樹脂との付加生成物、芳香族アミン化合物などが挙げられる。熱重合開始剤の量は、硬化性樹脂100質量部に対して、0.05〜110質量部、好ましくは0.5〜90質量部である。
光重合開始剤、光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質(吸光物質等)及び第1の透明基材1は、本発明1で述べたのと同様である。
本発明2における第2の基材5は、透明であっても不透明であってもよい。透明な基材は、本発明1の透明基材と同様である。不透明な基材は、透明でない基材をいい、例えば、金属、金属酸化物、高分子材料(プラスチック材料)、セラミック、不透明処理された一般ガラス、不透明処理された石英ガラス、グラファイトなどを挙げることができる。
本発明2の積層体は、2個の基材又はそれ以上の基材からなる積層構造体であり、例えば基材が2層、3層、4層又はそれ以上の層で存在し得る。
本発明2は、(1’)硬化性樹脂接着剤を第1の透明基材の片面上に塗布する工程を含む。この工程(1’)は、本発明1の工程(1)と同様である。
本発明2は、(2’)第1の透明基材越しに光を照射して塗布された硬化性樹脂接着剤を部分的に光硬化する工程を含む。この工程(2’)は、本発明1の工程(2)と同様である。
本発明2は、(3’)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤に第2の基材を接触させる工程を含む。工程(3’)は、第2の透明基材の代わりに第2の基材5(透明又は不透明)を用いることを除き、本発明1の工程(3)と同様である。
本発明2は、(4’)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤3+4を熱硬化させて、第1の透明基材と第2の基材を接着する工程を含む。工程(4’)は、硬化性樹脂接着剤の未硬化部分4を熱硬化して接着する工程である。熱硬化は、硬化性樹脂接着剤が硬化する温度、例えば、40〜250℃、好ましくは80〜200℃で0.5分間以上、好ましくは1分間以上加熱することによって行う。加熱手段は、公知の方法、例えば、オーブン加熱、ホットプレート加熱、ヒートブロック加熱、熱風加熱、IR(赤外線)加熱を含む。工程(4’)は、以下に述べる加熱工程を兼ねてもよい。本発明2は、工程(4’)を採用することにより、残留応力(歪)の低減された耐熱応力の高い接着剤硬化層を有する積層構造体を製造できる。
本発明2は、工程(2’)と工程(3’)の間に又は工程(3’)と工程(4’)の間に、さらに、部分的に硬化した硬化性樹脂を加熱する工程を含み得る。加熱工程を含むことにより、残留応力(歪)の更なる低減ができる。
<本発明3>
本発明3は、第1の透明基材と第2の基材とを硬化性樹脂接着剤で接着した積層構造体の製造方法であって、
(1’’)(a)光硬化性樹脂、(b)光重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤を第1の透明基材の片面上に塗布する工程;
(2’’)第1の透明基材越しに光を照射して塗布された硬化性樹脂接着剤を部分的に光硬化する工程;
(3’’)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤に第2の基材を接触させる工程;及び
(4’’)第1の透明基材越しに光を照射して部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤を光硬化させて、第1の透明基材と第2の基材を接着する工程
を含む方法である。
本発明3における、第1の透明基材及び第2の基材は、本発明1における第1の透明基材及び本発明2における第2の基材と同様である。
本発明3における工程(1’’)及び(2’’)は、本発明1における工程(1)及び(2)と同様であり、本発明3における工程(3’’)は、本発明1における工程(3)と同様である。
本発明3における工程(4’’)は、本発明1における工程(4)において、光を第1及び/又は第2の透明基材越しに照射する代わりに、光を第1の透明基材越しに照射する点で相違する。
<本発明4>
本発明4は、工程(2)と工程(3)の間に又は工程(3)と工程(4)の間に、あるいは工程(2’)と工程(3’)の間に又は工程(3’)と工程(4’)の間に、あるいは、工程(2’’)と工程(3’’)の間に又は工程(3’’)と工程(4’’)の間に、さらに、部分的に硬化した硬化性樹脂を加熱する工程を含む本発明1〜3のいずれかの方法である。
<本発明5>
本発明5は、(a)光硬化性樹脂、(b)光重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質(吸光物質等)を含有する硬化性樹脂接着剤である。
本発明5の接着剤は、(a)光硬化性樹脂を40〜99.9質量%、好ましくは60〜99.5質量%、(b)光重合開始剤を0.05〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%、(c)吸光物質等を0.01〜30質量%、好ましくは0.05〜20質量%含む。
<本発明6>
本発明6は、(a’)光硬化性と熱硬化性を併せ持つ樹脂、(b’)光重合開始剤及び熱重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質(吸光物質等)を含有する硬化性樹脂接着剤である。
本発明6の接着剤は、(a’)光硬化性と熱硬化性を併せ持つ樹脂を35〜99.4質量%、好ましくは55〜99質量%、(b’)光重合開始剤を0.05〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%、及び熱重合開始剤を0.05〜60質量%、好ましくは0.5〜50質量%、(c)吸光物質を0.01〜30質量%、好ましくは0.05〜20質量%含む。
本発明5の接着剤は、本発明1、3又は4の積層構造体の製造方法に、本発明6の接着剤は、本発明2又は4の積層構造体の製造方法に使用することができる。
本発明5又は6の接着剤は、部分的に光硬化された、上記の硬化性樹脂接着剤を包含する。部分的に光硬化された硬化性樹脂接着剤は、例えば、本発明1における工程(1)及び(2)により製造することができる。部分的に光硬化された硬化性樹脂接着剤においては、硬化部分が成形機能を有し、未硬化部分が接着機能を有するので、任意の基材を固定化、例えば、基材の貼り合わせのギャップ剤として使用できる。硬化部分の厚みは、光の照射量、吸光物質等の種類や量、光硬化性樹脂の種類、あるいは光硬化開始剤の種類や量を変えることにより任意に調節できる。
以下に、本発明を実施例により説明する。
アクリル樹脂接着剤の調製
ビスフェノールA型エポキシアクリレート(官能基数2、MW520)80重量部、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート20重量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン2重量部、4−ブチロラクトン1重量部及び3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.5重量部からなるアクリル樹脂配合物(A6)に、カーボンブラックを10重量%添加(A1)、カーボンブラックを1重量%添加(A2)、カーボンブラックを0.1重量%添加(A3)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノールを5重量%添加(A4)、又は2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノールを0.5重量%添加(A5)してアクリル樹脂接着剤を調製した。
エポキシ樹脂接着剤の調製
フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量:176〜178)100重量部、ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル2重量部、4,4−ビス[ジ(βヒドロキシエトキシ)フェニルスルフィニオ]フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネートの50%2−オキソ−4−メチル−1,3−ジオキソラン溶液3重量部及び3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1.5重量部からなるエポキシ樹脂配合物(E6)に、カーボンブラックを10%重量添加(E1)、カーボンブラックを1重量%添加(E2)、カーボンブラックを0.1重量%添加(E3)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノールを5重量%添加(E4)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノールを0.5重量%添加(E5)、2,4,6−トリメチルベンゾフェノンを5重量%添加(E7)、又は2,4,6−トリメチルベンゾフェノンを1重量%添加(E8)してエポキシ樹脂接着剤を調製した。
部分的な光硬化による接着剤硬化厚みの測定1
実施例1及び2で調製したE6、E3、E7及びE8、並びにA6、A3及びA5の各接着剤について、図2に示すような以下の実験を行った。
1.内径4mm(外径6mm)φ×厚み約2mmの黒色チューブ円柱11(トラスコ中山株式会社製)の底辺側を両面テープ12でガラス板10(松浪硝子工業株式会社社製、厚み約1.0mm)に固定し、その内部に接着剤のそれぞれを充填した。
2.ガラス板側を下にして、上方よりスポット型紫外線照射機(浜松ホトニクス株式会社製LC5)を用いて、UVを200mW/cmに設定し、照射時間2.5秒、5.0秒、10秒、20秒、30秒照射(積算光量500、1000、2000、4000、6000mJ/cm)で硬化させたものを黒色チューブよりはずし、接着剤の未硬化部分14を不織布で拭き取って除去し、得られた接着剤硬化部分13の厚みをマイクロメーターで測定した。測定結果を図3に示す。図3から、硬化性樹脂の硬化部分の厚みは、光の照射量、吸光物質等の種類や量、光硬化性樹脂の種類、あるいは光硬化開始剤の種類や量を変えることにより任意に調節でき、この場合では数100μmの厚みに制御できることが分かる。
部分的な光硬化による接着剤硬化厚みの測定2
実施例1及び2で調製したE1、E2、E4及びE5、並びにA1、A2、A3及びA4の各接着剤について、図4に示すとおり以下の実験を行った。
1.無アルカリガラス21(コーニング社製♯1737、厚み約0.75mm)に約4mmφ×約400μmで各接着剤22を塗布した。
2.ガラス板側を上にして、上方よりスポット型紫外線照射機(浜松ホトニクス社製LC5)を用いて、UVを200mW/cmに設定し、2.5秒、5.0秒、10秒、20秒、30秒照射(積算光量500、1000、2000、4000、6000mJ/cm)して接着剤を硬化させ、接着剤の未硬化部分24を不織布でふき取って除き、得られた接着剤の硬化部分23の厚みを測定した。硬化厚み20μm未満のものは走査型白色干渉計(Zygo社製NewView6000シリーズ)でガラス上部と樹脂上部の高さの差を測定し厚みとした。硬化厚み20μm以上のものはマイクロメーターで測定した。測定結果を図5に示す。図5から、硬化性樹脂の硬化部分の厚みは、光の照射量、吸光物質等の種類や量、光硬化性樹脂の種類、あるいは光硬化開始剤の種類や量を変えることにより任意に調節でき、この場合では数10μm〜数μmの厚みに制御できることが分かる。
光硬化開始剤及び各種吸光物質等の吸収波長
1.1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.5mgをクロロホルム5mlに溶解させ、紫外・可視吸光スペクトルを測定した。
2.4,4−ビス[ジ(βヒドロキシエトキシ)フェニルスルフィニオ]フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネートの50%2−オキソ−4−メチル−1,3−ジオキソラン溶液0.6mgをクロロホルム5mlに溶解させ、紫外・可視吸光スペクトルを測定した。
3.2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール0.7mgをクロロホルム5mlに溶解させ、紫外・可視吸光スペクトルを測定した。
4.2,4,6−トリメチルベンゾフェノン0.5mgをクロロホルム5mlに溶解させ、紫外・可視吸光スペクトルを測定した。
5.カーボンブラック1.6mgを5mlクロロホルムに分散させ、紫外・可視吸光スペクトルを測定した。
測定結果を図6に示す。図6から、各種吸光物質等は光硬化開始剤の吸収波長領域に吸収をもっており、より広い領域により強い吸収をもつ各種吸光物質等の方がより少ない量で、硬化部分の厚みを制御できることが分かる。
残留応力緩和能の試験
<耐熱衝撃試験片の作製>
シリンジ容器に充填した接着剤を25mm×7mm×0.55mmtの石英ガラスに、250μm精密ニードルを用いて塗布した(武蔵エンジニアリング株式会社製Shot mini使用)。塗布形状は20mm×6.36mm、塗布量は0.67±0.03mgであった。
A6及びE6接着剤は、それぞれ石英ガラスに塗布した後、27mm×9mm×0.75mmtの無アルカリガラスを貼り合わせ、石英ガラス裏面よりスポット型紫外線照射機を用いて、100mW/cmで60秒間紫外線(積算光量:6000mJ/cm)を照射し、硬化させた。接着剤の塗布厚みを一定にするために、無アルカリガラスには12μmのスペーサー(積水化学工業株式会社製)をエタノールに分散させ、散布しておいた。
A1及びE1接着剤は、上記と同様にして、それぞれ石英ガラスに塗布した後、石英ガラス裏面よりスポット型紫外線照射機を用いて、100mW/cmで60秒間紫外線を照射し、約7μmの厚みで硬化させた(図5参照:紫外線照射時間vs硬化厚み)。その後12μmのスペーサーを散布しておいた無アルカリガラスを貼り合わせた。次に無アルカリガラス裏面よりスポット型紫外線照射機を用いて、100mW/cmで60秒間紫外線を照射し、未硬化部分の接着剤を硬化させて試験片を得た。
<熱衝撃試験>
作製した試験片をホットプレートに載せ、100、130℃、160℃、200℃又は260℃で30秒間加熱して熱衝撃を与え外観を目視で確認した。熱衝撃を与えた後、温度85℃/湿度85%の恒温恒湿槽に試験片を12時間投入し、その後、再度150℃又は200℃で30秒間加熱して熱衝撃を与え外観を目視にて確認した。その結果を表1及び2に示す。表1及び2から、吸光物質等を含有するA1及びE1接着剤は、吸光物質等を含まないA6及びE6接着剤に比べ、耐熱衝撃性が高く、残留応力(歪)が緩和されていることが分かる。
Figure 0005295527
Figure 0005295527
本発明により、1液型の接着剤を用いて成形及び接着を行い、かつ接着剤の硬化厚みを制御できる積層構造体、あるいは、さらに、残留応力の低減された耐熱応力の高い接着剤硬化層を有する積層構造体が製造でき、この積層構造体は、MEMS、電子ペーパー・エレクトロルミネッセンスデバイス・液晶デバイス等の表示デバイス、CCD/CMOSイメージセンサーなどに使用できる。
本発明1及び2を説明する概念図である。 接着剤の硬化部分の厚みを測定する方法の概念図である。 図2の方法で測定した硬化厚みと紫外線照射時間の関係を示す図である。 接着剤の硬化部分の厚みを測定する別の方法の概念図である。 図4の方法で測定した硬化厚みと紫外線照射時間の関係を示す図である。 光重合開始剤及び各種吸光物質等の吸収波長を示す図である。
符号の説明
1:第1の透明基材
2:接着剤
3:接着剤硬化部分
4:接着剤未硬化部分
5:第2の透明基材又は第2の基材
10:ガラス板
11:黒色チューブ
12:両面テープ
13:接着剤硬化部分
14:接着剤未硬化部分
21:無アルカリガラス板
22:接着剤
23:接着剤硬化部分
24:接着剤未硬化部分

Claims (4)

  1. 第1の透明基材と第2の透明基材とを硬化性樹脂接着剤で接着した積層構造体の製造方法であって、
    (1)(a)光硬化性樹脂、(b)光重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤を第1の透明基材の片面上に塗布する工程;
    (2)第1の透明基材越しに光を照射して塗布された硬化性樹脂接着剤を光硬化し、第1の透明基材に接着した層状の硬化部分と未硬化部分からなる部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤を得る工程;
    (3)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤の未硬化部分に第2の透明基材を接触させる工程;及び
    (4)第1及び/又は第2の透明基材越しに光を照射して部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤の未硬化部分を光硬化させて、第1の透明基材と第2の透明基材を接着する工程
    を含む方法。
  2. 第1の透明基材と第2の基材とを硬化性樹脂接着剤で接着した積層構造体の製造方法であって、
    (1’)(a’)光硬化性と熱硬化性を併せ持つ樹脂、(b’)光重合開始剤及び熱重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤を第1の透明基材の片面上に塗布する工程;
    (2’)第1の透明基材越しに光を照射して塗布された硬化性樹脂接着剤を光硬化し、第1の透明基材に接着した層状の硬化部分と未硬化部分からなる部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤を得る工程;
    (3’)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤の未硬化部分に第2の基材を接触させる工程;及び
    (4’)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤の未硬化部分を熱硬化させて、第1の透明基材と第2の基材を接着する工程
    を含む方法。
  3. 第1の透明基材と第2の基材とを硬化性樹脂接着剤で接着した積層構造体の製造方法であって、
    (1’’)(a)光硬化性樹脂、(b)光重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤を第1の透明基材の片面上に塗布する工程;
    (2’’)第1の透明基材越しに光を照射して塗布された硬化性樹脂接着剤を光硬化し、第1の透明基材に接着した層状の硬化部分と未硬化部分からなる部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤を得る工程;
    (3’’)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤の未硬化部分に第2の基材を接触させる工程;及び
    (4’’)第1の透明基材越しに光を照射して部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤の未硬化部分を光硬化させて、第1の透明基材と第2の基材を接着する工程
    を含む方法。
  4. 工程(2)と工程(3)の間に又は工程(3)と工程(4)の間に、あるいは、工程(2’)と工程(3’)の間に、あるいは、工程(2’’)と工程(3’’)の間に又は工程(3’’)と工程(4’’)の間に、さらに、部分的に硬化した硬化性樹脂を加熱する工程を含む請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
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