JP2003066076A - 電子部品の電気特性測定方法および電気特性測定装置 - Google Patents

電子部品の電気特性測定方法および電気特性測定装置

Info

Publication number
JP2003066076A
JP2003066076A JP2001257652A JP2001257652A JP2003066076A JP 2003066076 A JP2003066076 A JP 2003066076A JP 2001257652 A JP2001257652 A JP 2001257652A JP 2001257652 A JP2001257652 A JP 2001257652A JP 2003066076 A JP2003066076 A JP 2003066076A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transmission line
electronic component
relay transmission
length
measured
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001257652A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4539000B2 (ja
Inventor
Takeshi Kamiya
岳 神谷
Tsutomu Fujimoto
力 藤本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2001257652A priority Critical patent/JP4539000B2/ja
Publication of JP2003066076A publication Critical patent/JP2003066076A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4539000B2 publication Critical patent/JP4539000B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)
  • Testing Electric Properties And Detecting Electric Faults (AREA)
  • Tests Of Electronic Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】中継伝送路の接続部位に生じる反射を抑制して
測定精度を高める。 【解決手段】中継伝送路5の伝送路長Lにより、測定対
象電子部品11の電気特性のうち前記中継伝送路5にお
ける反射係数や伝達係数が変動することに着目して、中
継伝送路5の伝送路長Lを測定対象電子部品11の反射
係数が可及的に極小値に近づく、もしくは伝達係数が可
及的に極大値に近づく長さに設定したうえで、この中継
伝送路5を介して測定対象電子部品5を測定器3に接続
してその電気特性を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測定対象電子部品
を、中継伝送路を介して測定器に接続したうえで、信号
伝送時における前記測定対象電子部品の電気特性を前記
測定器によって測定する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】主として高周波域の信号に対して各種処
理を行う電子部品(例えば、フィルタやアイソレータ)
においては、反射係数・伝達係数といった電気特性が所
定の規格を満たしているか否かの保証が製造主に求めら
れる。
【0003】このような電気特性の測定は、例えば、ネ
ットワークアナライザ等の測定器を有する測定装置によ
り実施される。測定装置においては、測定対象電子部品
と測定装置とを同軸ケーブルによって接続するのが好ま
しい。しかしながら、表面実装型の電子部品等において
は、同軸ケーブルに直接接続することができない。そこ
で、測定装置の接続ポートに同軸ケーブルを接続したう
えで、さらに同軸ケーブルと測定対象電子部品との間
を、例えばマイクロストリップラインのような中継伝送
路を用いて中継することが行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の電気特性測定装
置においては、中継伝送路を構成するマイクロストリッ
プライン等の特性インピーダンスの調整が問題となる。
同軸ケーブルは、その特性インピーダンスを精度高く調
整することが可能であり、測定装置との間のインピーダ
ンス整合を精度高く図ることができる。これに対して、
マイクロストリップライン等の中継伝送路はその特性イ
ンピーダンスを精度高く調整することが不可能であり、
そのために中継伝送路と同軸ケーブルとの間にインピー
ダンスの不整合を生じさせてしまうのは避けられない。
そうすると、中継伝送路と同軸ケーブルとの接続部位に
予期せぬ信号の反射が生じて測定精度を低下させてしま
ううえに、測定装置のダイナミックレンジを狭小化して
しまう。ダイナミックレンジの狭小化は、ノイズ等に起
因する偶然誤差を拡大させてしまうため、これも測定精
度を低下させる要因になる。
【0005】測定精度の低下を抑えるためにはTRL補
正等の補正を実施して中継伝送路で生じる系統的誤差を
除去することも考えられる。しかしながら、この補正方
法であっても、インピーダンス不整合に起因する反射を
抑制するものではなく、反射に起因する上記ダイナミッ
クレンジの狭小化を抑制することができない。
【0006】したがって、本発明の主たる目的は、中継
伝送路の接続部位に生じる反射を抑制して測定精度を高
めることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ためには、本発明においては、測定対象電子部品を、中
継伝送路を介して測定器に接続したうえで、信号伝送時
における前記測定対象電子部品の電気特性を前記測定器
によって測定する方法や装置において、前記中継伝送路
の伝送路長により前記電気特性のうち前記中継伝送路に
おける反射係数や伝達係数が変動することに着目して、
前記中継伝送路の伝送路長を前記反射係数が可及的に極
小値に近づく、もしくは前記伝達係数が可及的に極大値
に近づく長さに設定したうえで、この中継伝送路を介し
て前記測定対象電子部品を前記測定器に接続してその電
気特性を測定する、ことに特徴を有している。
【0008】以上説明した本発明の構成によれば、次の
作用が得られる。すなわち、中継伝送路と測定対象電子
部品との間の接続部位、ないしは中継伝送路と測定器と
の間の接続部位(中継伝送路と測定器との間に同軸ケー
ブルが介在する場合は同軸ケーブルと中継伝送路との間
の接続部位)において、インピーダンスの不整合に起因
する信号の反射が生じると、測定される測定対象電子部
品の電気特性は生じた反射量に応じて増減する。
【0009】これに対して、測定対象電子部品の電気特
性を測定する場合においては、電気特性のうち前記中継
伝送路における反射係数や伝達係数の測定値は、信号周
波数により変動し、所定の周波数においてその値が極小
値や極大値となる。そこで、理論上、前記反射係数が極
小値を示す、もしくは前記伝達係数が極大値を示すと考
えられる周波数信号を測定対象電子部品に入力した場合
において、前記反射係数の測定値が可及的に極小値に近
づく、もしくは前記伝達係数の測定値が可及的に極大値
を近づくように、中継伝送路の伝送路長を設定すれば、
電気特性に対する中継伝送路における反射の影響を最も
小さくすることができる。
【0010】このことに着目して、本発明では、中継伝
送路の伝送路長を、中継伝送路における反射係数が可及
的に極小値に近づく、もしくは伝達係数が可及的に極大
値に近づく長さに設定することで、中継伝送路の接続部
位に発生する反射の影響を最小限に抑えて測定精度を向
上させた。
【0011】なお、数100MHz〜数10GHz程度
の高周波信号伝送時における前記測定対象電子部品の電
気特性を測定する場合においては、反射の影響が多大な
ものとなる。そのため、数100MHz〜数10GHz
程度の高周波信号伝送時における前記測定対象電子部品
の電気特性を測定する方法ないし装置において本発明を
実施すれば、その作用効果はこのうえなく大きなものと
なる。
【0012】また、本発明において最適となる中継伝送
路の伝送路長の具体的な算定方法としては、次のような
ものがある。すなわち、前記中継伝送路の伝送路長をL
とし、前記信号の中心周波数をfとし、光速をcとする
と、 (n−0.25)c/2f < L <(n+0.25)c
/2f (n:自然数) の式を満たす範囲に、前記中継伝送路の伝送路長を設定
すればよい。
【0013】さらには、伝送路長におけるこのような範
囲の中でも、前記中継伝送路の伝送路長Lを、 L=(nc)/(2f) の式を満たす長さに設定するのが最も反射の影響を排除
することができる。
【0014】また、本発明において、互いに異なる周波
数を有する複数の信号を伝送した際における前記測定対
象電子部品の電気特性を測定する場合には、前記複数の
信号の中心周波数の公約数となる周波数を、前記複数の
信号全体の中心周波数とみなすのが好ましい。
【0015】そうすれば、周波数の異なる複数の信号を
印加した際における測定対象電子部品の電気特性を一度
に測定しても、反射の影響を最小限に抑えることができ
る。
【0016】また、本発明において、前記信号の周波数
帯域が狭帯域でない場合には、次のようにするのが好ま
しい。すなわち、前記信号の周波数帯域を複数の周波数
域に分割したうえで、各周波数域それぞれに対応して前
記中継伝送路を複数設け、これら中継伝送路の伝送路長
を、対応する周波数域の信号を当該中継伝送路を介して
前記電子部品に伝送した際における前記反射係数が可及
的に最小値に近づく、もしくは前記伝達係数が可及的に
最大値に近づく長さに設定し、前記測定対象電子部品を
各中継伝送路を介して順次前記測定器に接続しながら、
各周波数域ごとの電気特性を測定する。
【0017】そうすれば、互いに異なる周波数を有する
複数の信号を伝送した際における前記測定対象電子部品
の電気特性を測定する場合であっても、反射の影響を最
小限に排除した状態で電気特性を測定することができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、実施の形態を参
照してさらに詳細に説明する。
【0019】本実施形態では、表面実装型の電子部品
(例えばSAWフィルタ)を測定対象電子部品11とし
て、この電子部品11の電気特性をネットワークアナラ
イザを有する測定装置1を用いて測定する測定方法にお
いて本発明を実施している。
【0020】図1は本実施形態の測定装置1の構成を示
す平面図であり、図2は中継伝送路5の構成を示す平面
図であり、図3は測定対象電子部品11の構成を示す裏
面図である。
【0021】測定装置1は、図1に示すように、ネット
ワークアナライザ3と、同軸ケーブル4A、4Bと、中
継伝送路5とを備えている。
【0022】ネットワークアナライザ3は、高周波に用
いられる電子部品の電気特性を測定する測定器の一例で
あって、2ポートの入出力部(ポート1、ポート2)を
有しており、これらのポート1、2それぞれに同軸ケー
ブル4A、4Bが接続されている。同軸ケーブル4A、
4Bの遊端には、同軸ケーブルコネクタ6が設けられて
いる。
【0023】中継伝送路5は、マイクロストリップライ
ンの形状を有しており、図2に示すように、絶縁基板7
と、接続用配線部8と、同軸コネクタ9A、9Bとを備
えている。接続用配線部8は、絶縁基板7の基板表面7
aに形成されており、信号伝送路8a、8bと、接地線
路8c〜8fとを備えている。信号伝送路8a、8b
は、絶縁基板7の基板表面7aにおいて、基板両端それ
ぞれから基板中央に向かって延出配置されており、その
延出端部それぞれは、基板表面7aの中央部において所
定の離間間隔を空けて対向配置されている。このように
構成されることで、信号伝送路8a、8bは、それぞれ
伝送路長L(通常は、同一の伝送路長に設定されている)
を有して、絶縁基板7上に設けられている。
【0024】接地線路8c〜8fは、基板表面7aの中
央部において、信号伝送路8a、8bの両側それぞれに
設けられている。伝送路8a側に位置する線路8c、8
dと、伝送路8b側に位置する伝送路8e、8fとは、
基板表面7aの中央部において所定の離間間隔(信号伝
送路8a、8bと同等)を空けて対向配置されている。
【0025】信号伝送路8a、8bは、基板端部におい
て、同軸コネクタ9A、9Bの内部導体コンタクト(図
示省略)に接続されている。接地線路8c〜8fは、ス
ルーホール接続部10を介して基板裏面のグランドパタ
ーン(図示省略)に接続されており、さらには、グラン
ドパターンを介して、同軸コネクタ9A、9Bの外部導
体コンタクト(図示省略)に接続されている。
【0026】測定対象電子部品11においては、図3に
示すように、その裏面11aに、伝送路端子12a、1
2bと、接地端子12c〜12fとを備えている。そし
て、測定対象電子部品11の裏面11aを中継伝送路5
の基板表面7aに当接させることで、伝送路端子12
a、12b、接地端子12c〜12fを、信号伝送路8
a、8b、接地線路8c〜8fに圧着させており、これ
により測定対象電子部品11を中継伝送路5に測定実装
するようになっている。
【0027】本実施形態では、測定装置1内において測
定対象電子部品11との間の接続部位以外で反射が生じ
る箇所として、中継伝送路5に着目する。まず、中継伝
送路5と同軸ケーブル4A、4Bとの間の接続部位にお
いて生じる反射を図4を参照して詳細に説明する。な
お、図4においては、中継伝送路5の特性インピーダン
スをZ1とし、同軸ケーブル4A、4Bと測定対象電子部
品11の特性インピーダンスとをZ0として、両者が等
しくない(Z1≠Z0)としている。
【0028】また、図4においては、同軸ケーブル4A
から中継伝送路5(信号伝送路8a)を介して測定対象電
子部品11に向かう信号線路における電磁波の伝達反射
形態を示しているが、測定対象電子部品11から中継伝
送路5(信号伝送路8b)を介して同軸ケーブル4Bに向
かう信号線路においても同様の反射が生じるのはいうま
でもない。
【0029】図4に戻って説明する。ネットワークアナ
ライザ3のポート1から同軸ケーブル4Aを介して中継
伝送路5(信号伝送路8a)に向かう電磁波a10は同軸ケ
ーブル4Aと信号伝送路8aとの境界(接続部位)にお
いて一部が反射成分(b10)として反射するものの、そ
の多くは伝達成分(c10)として信号伝送路8aに入射
する。信号伝送路8aに入射した伝達成分(c10)は伝
送路長(電気長)Lの信号伝送路8aを通過する間にω
だけ位相が回転している。また、強度はd倍に減衰す
る、つまり、信号伝送路8aによる電磁波の損失はdで
ある。
【0030】このような伝達形態において回転位相ω
は、 ω=2πfL1/c c:光速 f:信号周波数 という式により求めることができる。
【0031】信号伝送路8aと測定対象電子部品11と
の境界(接続部位)に到達した伝達成分c10は、この境
界において再びその一部が反射成分c20として反射した
うえで、伝達成分b20として測定対象電子部品11に入
射する。反射成分c20は再び信号伝送路8aに入射して
伝送路長(電気長)Lの信号伝送路8aを通過する間に
ω(ω=2πfL1/c)だけ位相が回転し、強度はd
倍に減衰する。この状態で反射成分c20は、同軸ケーブ
ル4Aと信号伝送路8aとの間の境界に到達し、ここ
で、同軸ケーブル4Aへ入射する伝達成分b11と信号伝
送路8aへ反射する反射成分c11に分散する。
【0032】このように、電磁波は、同軸ケーブル4
A、4Bと中継伝送路5との間の境界(接続部位)にお
ける反射(c10、c11、c12、…)および伝達(b10
11、b 12、…)と、中継伝送路5と測定対象電子部品1
1との間の境界(接続部位)における反射(c20
21、…)および伝達(b20、b21、…)とを無限に繰
り返し、その結果として、電磁波に重畳しているノイズ
は拡大してしまう。
【0033】以上説明した電磁波の伝送形態において、
同軸ケーブル4Aから中継伝送路5(信号伝送路8a)
に電磁波が進入する際の反射係数Γ1は、 Γ1=(Z1−Z0)/(Z1+Z0) という式により求めることができる。
【0034】同様に、中継伝送路5(信号伝送路8a)
から測定対象電子部品11や同軸ケーブル4Aに電磁波
が進入する際の反射係数Γ2は、 Γ2=(Z0−Z1)/(Z0+Z1) という式により求めることができる。
【0035】ここで、同軸ケーブル4Aを介して中継伝
送路5に向かう電磁波a10を1とすると、中継伝送路5
の反射係数b1と、伝達係数b2とは、 b1=b10+b11+b12+… b2=b20+b21+… という式により求めることができる。
【0036】反射成分b10、11、12、…は、それぞれ、上
記式 Γ1=(Z1−Z0)/(Z1+Z0)により求めるこ
とができる。同様に、伝達成分b20、21、…は、上記式
Γ2=(Z0−Z1)/(Z0+Z1)により求めることが
できる。したがって、中継伝送路5の反射係数b1と、
伝達係数b2とは、 b1=Γ1+{[Γ2(1−Γ1)(1−Γ2)d2j2ω]/[(1
−Γ2 2)d2j2ω]} b2=[(1−Γ1)(1−Γ2)de]/[1−Γ2 22
j2ω] E:自然対数の底(≒2.71828…) j:虚数単位[√(−1)] という式により求めることができる。
【0037】これらの式を基にして、中継伝送路5の反
射係数b1や伝達係数b2がどのように変化するかを測定
した結果を、図5に示す。図5では、その例として、反
射係数b1を測定した結果を示している。また、図5で
は、Γ1=0.05、Γ2=0.05、L=0.3m、d
=0.9とした場合の反射係数b1の変化を測定してい
る。
【0038】図5により明らかなように、反射係数b1
は、周波数の変化に伴って、周期的に極小点(請求項に
おける極小値に相当する)を形成していることがわかる
(この測定例では、500MHz、1.0GHz、1.
5GHz、2.0GHz)。このことは、反対に、伝達
係数b2においては、周波数の変化に伴って、周期的に
極大点(=極大値)を形成していることを示している。
【0039】このような中継伝送路5における反射係数
1の極小点(伝達係数b2の極大点)においては、中継伝
送路5と測定対象電子部品11との間で生じる不要な反
射が最小となってノイズの拡大が少なくなる結果、測定
対象電子部品11が有する固有の反射係数や伝達係数
を、精度高く測定することが可能となる。
【0040】反射係数b1の極小点(伝達係数b2の極大
点)周波数は、次のようにして算出することができる。
すなわち、前述した反射係数b1、伝達係数b2の算定式 b1=Γ1+{[Γ2(1−Γ1)(1−Γ2)d2j2ω]/[(1
−Γ2 2)d2j2ω]}、 b2=[(1−Γ1)(1−Γ2)de]/[1−Γ2 22
j2ω]において、 b1=0、b2=1を代入することで求めることができ、
具体的には、 f=(nc)/(2L) n:自然数 となる。
【0041】この式において、中継伝送路5(具体的に
は信号伝送路8a、8b)の伝送路長Lに着目して変形
すると、 L=(nc)/(2f) となり、この式は、伝送信号の周波数fを固定した場合
において、中継伝送路5の反射係数b1が極小点(伝達係
数b2が極大点)となる伝送路長Lを算出する式を示して
いる。なお、この最適伝送路長算定式においては、n=
0とすることも可能であるが、その場合には、中継伝送
路5の伝送路長が実質ゼロとなり、現実には不可能とな
る。したがって、nは上述したごとく自然数となる。
【0042】伝送路長の計算を具体的にいえば、次のよ
うになる。すなわち、例えば、1GHzの信号伝播を考
えた場合には、L=(nc)/(2f)=n×0.15
となる。つまり、(15×n)cmの信号伝送路8a、
8bを有する中継伝送路5を用いれば、1GHzの信号
を処理する場合における測定対象電子部品11の電気特
性(反射係数、伝達係数)を測定装置1によって精度高
く測定することが可能となる。
【0043】なお、伝送路長(15×n)cmにおいて
は、15、30、40cm等、種々の長さが設定可能で
あるが、長い伝送路長を設定した場合には、損失が大き
くなるうえ製作しにくく、かつ取り扱いが不自由になる
ので、出来る限り、短寸の伝送路長、好ましくは、最小
長さ(15cm)を設定するのがよい。
【0044】具体的な伝送路長の設定方法を図6を参照
して説明する。図6において、点線は、任意の測定対象
電子部品111が有する反射係数の特性を示しており、
実線は、反射係数(一方の同軸ケーブルと中継伝送路と
の間の接続面における反射係数)0.05、損失d=
0.05を有し、さらには信号伝送路8a、8bの伝送
路長Lを0.15m(=15cm)とした中継伝送路5
1が有する反射係数b1の特性を示している。
【0045】このデータによれば、この測定対象電子部
品111は、1.0GHz付近において、反射係数が極
小点を有しており、そのため、逆に1.0GHz付近の
信号をこの測定対象電子部品111に入力した際におけ
る反射係数を測定する場合には、測定結果におけるSN
比が低くなって思うような測定精度が得られなくなる。
【0046】これに対して、中継伝送路51は、伝送路
長Lを15cmとすることにより、その反射係数b
1は、1.0GHz付近において極小点を形成してい
る。そのため、測定対象電子部品111における1.0
GHz付近での反射係数を、中継伝送路51を用いて測
定すれば、ノイズの拡大を最小限に抑制することが可能
となり、これによりSN比の高い高精度の測定を実施す
ることができる。
【0047】以上のように、本実施形態によれば、測定
対象電子部品11における反射が小さくなる波長領域に
おいて、ノイズの影響を最小限に抑えることが可能とな
り、測定精度が上昇するうえに、所望する測定精度を得
るために必要な測定時間を短縮化することができて生産
性が向上する。以下、その理由を説明する。
【0048】上述した実施形態によれば、ノイズの影響
を最小限に抑制することができるので、ノイズの影響を
低減するために従前から行っていた測定値の平均化処理
の回数を減らすことが可能となるうえに、測定操作にお
ける中間周波数帯域幅(一つの測定値を算出するのに要
する測定実施時間幅)を狭くすることなく所望の測定精
度を得ることができるようになる。これにより、単位時
間当たりの測定可能回数が増加して生産性が向上する。
【0049】なお、中継伝送路51を用いて、1.0G
Hz以外の波長域における測定対象電子部品111の反
射係数等の電気特性を測定する場合には特に問題なく実
施することができる。それは、1.0GHz以外の波長
域において測定対象電子部品111は、反射係数が比較
的大きな値をとるため、中継伝送路51の特性によりノ
イズが拡大したとしても、SN比はさほど低くならずに
精度の高い測定を実施することができるためである。
【0050】上述した実施の形態では、 L=(nc)/(2f) という算定式により反射係数b1が極小点(伝達係数b2
が極大点)となる中継伝送路5の伝送路長Lを設定し
た。しかしながら、本発明においては、少なくとも、反
射係数b1を小さく設定する(伝達係数b2を大きく設定
する)ことができれば、その効果である測定対象電子部
品11における反射が小さくなる波長領域におけるノイ
ズの影響の抑制を得ることができる。その点からみて、
中継伝送路5の伝送路長Lは、 (n−0.25)c/2f < L <(n+0.25)c/
2f (n:自然数) の式を満たす範囲に設定すればよい。このような範囲に
伝送路長Lを設定することができる理由は次の通りであ
る。すなわち、伝送路長Lの変化により周期的に変動す
る反射係数b1や伝達係数b2の反復周期のうち、反射係
数b1の極小点(伝達係数b2の極大点)を中心として、
1/4周期内に反射係数b1や伝達係数b2が収まる状態
であれば、少なくとも上述したノイズの影響の抑制効果
を得ることができるためである。
【0051】上述した実施の形態で説明したように、f
=(nc)/(2L)の条件を満たす周波数において、
中継伝送路5での反射が極小点(伝達が極大点)とな
る。この反射極小点(伝達極大点)は波長変化に対して
周期的に反復形成され、上記式においてはn=1、2、
3、4、…、をそれぞれ代入した際に反射極小点(伝達
極大点)が形成される。そのため、伝送路長Lを最適に
設定すれば、次のことが実現できる。
【0052】すなわち、互いに異なる周波数f1、f
2、…を有する複数の信号を、中継伝送路5を介して測
定対象電子部品11に入力する際において、各信号に対
する中継伝送路5の反射係数b1(f1)、b1(f2)、…(伝
達係数b2(f1)、b2(f2)、…)を共々に極小値(極大
値)とすることができる。具体的には、次のようにして
伝送路Lを設定すればよい。
【0053】すなわち、周波数f1、f2、…の公約数
となる周波数を周波数fαとした場合に、 Lα=(nc)/(2fα) を満たすように、中継伝送路5の伝送路長Lαを設定す
れば、各信号に対して中継伝送路5で生じる反射係数b
1(f1)、b1(f2)、…(伝達係数b2(f1)、b2(f2)、…)
を共々に極小点(極大点)とすることができる。具体的
な伝送路長Lの設定方法を図7を参照して説明する。図
7において、点線は、任意の測定対象電子部品112
有する反射係数の特性を示しており、実線は、反射係数
(一方の同軸ケーブルと中継伝送路との間の接続面にお
ける反射係数)0.05、損失d=0.05を有し、さ
らには信号伝送路8a、8bの伝送路長Lを0.30m
(=30cm)とした中継伝送路52が有する反射係数
1の特性を示している。
【0054】このデータによれば、この測定対象電子部
品112は、500MHzならびに1.0GHz付近に
おいて、反射係数が極小点(伝達係数が極大点)を有し
ており、そのため、逆に500MHzや1.0GHz付
近の信号をこの測定対象電子部品112に入力した際に
おける反射係数(伝達係数)を測定する場合には、測定
結果におけるSN比が低くなって思うような測定精度が
得られなくなる。
【0055】これに対して、中継伝送路52は、伝送路
長Lを30cmとすることにより、その反射係数b
1(伝達係数b2)は、500MHz、1.0GHz付近
において極小点(極大点)を形成している。そのため、
測定対象電子部品112における500MHz、1.0
GHz付近での反射係数を、中継伝送路52を用いて測
定すれば、ノイズの拡大を最小限に抑制することが可能
となり、これによりSN比の高い高精度の測定を実施す
ることができる。
【0056】なお、上述した公約数周波数fαが小さく
なればなるほど、中継伝送路5の伝送路長Lαは長くな
って実用的でなくなるため、公約数周波数fαは、測定
周波数f1、f2、…の最大公約数とするのが好まし
い。
【0057】しかしながら、測定周波数f1、f2、…
の最大公約数をしてもその値が小さく、そのために中継
伝送路5の伝送路長Lαが長くなって実用的でなくなる
場合には、次のようにすればよい。すなわち、複数ある
測定周波数f1、f2、…を、互いに隣接する一つもし
くは複数の測定周波数の集合体からなる周波数域f
(a)、f(b)、…に区分する。そして、設定した周
波数域f(a)、f(b)、…毎に中継伝送路5
(a)、5(b)、…を設ける。さらには、これらの中
継伝送路5(a)、5(b)、…それぞれの伝送路長L
(a)、L(b)、…を、対応する周波数域f(a)、
f(b)、…に対して反射係数b1が極小点(伝達係数
2が極大点)となる長さに設定する。この場合、中継
伝送路5(a)、5(b)、…それぞれの伝送路長L
(a)、L(b)、…は、上述した実施の形態もしくは
その変形例で説明した方法によって最適な長さに設定す
ればよい。
【0058】具体的には、次のようにして周波数域f
(a)、f(b)、…毎に中継伝送路5(a)、5
(b)、…を設定することができる。ここでは、図8
(a)、(b)に示すように、点線で示す反射特性Rを
有する測定対象電子部品113に対して、比較的低い反
射係数となる周波数帯fwd(幅wdを有している)にお
いて、その反射係数(伝達係数)を測定する場合を例にし
て説明する。
【0059】まず、周波数帯fwdを互いに隣り合う二つ
の帯域に分割することで、周波数帯fwdを構成する各周
波数を周波数域f(a1)と、周波数域f(b1)とに区分す
る。なお、図8においては、周波数域f(a1)と、周波
数域f(b1)とは、互いに重なり合った周波数共有領域
を有していた。これは互いの測定精度を補完し合うため
に設けられた領域である。しかしながら、このような周
波数共有領域を設けなくともよいのはいうまでもない。
【0060】次に、設定した周波数域f(a1)、(b1)毎
に中継伝送路5(a1)、5(b1)を設ける。さらに
は、これらの中継伝送路5(a1)、5(b1)それぞれ
の伝送路長L(a1)、L(b1)を、対応する周波数域
f(a1)、f(b1)に対して反射係数b1が極小点
(伝達係数b2が極大点)となる長さに設定する。この
場合、中継伝送路5(a1)、5(b1)それぞれの伝送
路長L(a1)、L(b1)は、上述した実施の形態もし
くはその変形例で説明した方法によって最適な長さに設
定すればよい。
【0061】以上のようにして中継伝送路5(a1)、
5(b1)それぞれの伝送路長L(a 1)、L(b1)を
設定することで、中継伝送路5(a1)、5(b1)が有
する反射係数b1(伝達係数b2)の極小点(極大点)
を、各周波数域f(a1)、(b1)の周波数中心位置に設定
する。そして、このような設定を実施することで、周波
数域f(a1)、f(b1)における中継伝送路5(a1)、
5(b1)の反射を任意のレベル(例えば−30dB)
以下に抑える。
【0062】図8に示す例においては、具体的には、中
継伝送路5(a1)の伝送路長L(a1)を20cmと
し、中継伝送路5(b1)の伝送路長L(b1)を23c
mとすることで、周波数域f(a1)、(b1)における中継
伝送路5(a1)、5(b1)の反射を−30dB以下に
抑えている。
【0063】以上のようにして中継伝送路5(a1)、
5(b1)の伝送路長L(a1)、L(b1)を設定した
うえで、まず、中継伝送路5(a1)を介して、周波数
域f(a1)における測定対象電子部品113の反射係数
(伝達係数)を測定する。このとき、中継伝送路5(a
1)での反射が−30dB以下に抑えているためにノイ
ズの拡大が十分に抑制される結果、周波数域f(a1
における測定対象電子部品113の反射係数(伝達係
数)を精度高く測定することができる。
【0064】次に、中継伝送路5(b1)を介して、周
波数域f(b1)における測定対象電子部品113の反射
係数(伝達係数)を測定する。このとき、中継伝送路5
(b1)での反射が−30dB以下に抑えられているた
めにノイズの拡大が十分に抑制される結果、周波数域f
(b1)における測定対象電子部品113の反射係数(伝
達係数)を精度高く測定することができる。
【0065】なお、これら中継伝送路5(a1)、5
(b1)を用いて、周波数帯fwd以外の波長域における
測定対象電子部品113の反射係数等の電気特性を測定
する場合には特に問題なく実施することができる。それ
は、周波数帯fwd以外の波長域において測定対象電子部
品113は、反射係数が比較的大きな値をとるため、中
継伝送路5(a1)、5(b1)の特性によりノイズが拡
大したとしても、SN比はさほど低くならずに精度の高
い測定を実施することができるためである。
【0066】図8に示す測定方法を実施する場合におい
ては、図9に示す測定装置11を構成することができ
る。この測定装置11は、ネットワークアナライザ3
と、第1の測定ステーション13と、第2の測定ステー
ション14と、スイッチ15とを備えている。第1の測
定ステーション13は、ネットワークアナライザ3に接
続された同軸ケーブル4Aと、同軸ケーブル4Aに接続
された中継伝送路5(a1)とから構成されている。
【0067】第2の測定ステーション14は、ネットワ
ークアナライザ3に接続された同軸ケーブル4Bと、同
軸ケーブル4Bに接続された中継伝送路5(b1)とか
ら構成されている。スイッチ15は、ネットワークアナ
ライザ3に対して、同軸ケーブル4Aおよび中継伝送路
5(a1)に対する接続状態と、同軸ケーブル4Bおよ
び中継伝送路5(b1)に対する接続状態とを切り替え
ている。
【0068】なお、符号16は、緩衝ステーションであ
り、17は、試料投入ステーションであり、18は、良
品取り出しステーションであり、19は、不良品取り出
しストーションである。緩衝ステーション16は、第1
の測定ステーション13から第2の測定ステーションに
測定対象電子部品113を移動する際において、一次的
に、測定対象電子部品113を待機させる機能を担って
いる。20は、測定対象電子部品113を各ステーショ
ン間で搬送する搬送装置20であり、21は、以下に説
明する測定装置11全体の動作を制御する制御部であ
る。
【0069】この測定装置11による測定操作は次のよ
うになる。まず、試料投入ステーション1に複数搭載さ
れた測定対象電子部品113、…の中から最初の測定対
象電子部品113を、第1の測定ステーション13に搬
送して、中継伝送路5(a1)上に測定実装(圧着実
装)する。このとき同時に、スイッチ15は、第1の測
定ステーション13をネットワークアナライザ3に接続
する接続形態となり、これにより、第1の測定ステーシ
ョン上13上の測定対象電子部品113に対して、周波
数域f(a1)における反射係数(伝達係数)の測定が
ネットワークアナライザ3により実施され、その測定結
果は、ネットワークアナライザ3から制御部21に出力
されて、制御部21の図示しないメモリに記録される。
【0070】測定が終了すると、第1の測定ステーショ
ン13上の測定対象電子部品113は、緩衝ステーショ
ン16に搬送される。同時に、空いた第1の測定ステー
ション13に対して、新たに測定対象電子部品113
試料投入ステーション17から搬送される。
【0071】このとき、スイッチ15は、第1の測定ス
テーション13をネットワークアナライザ3に接続する
接続形態を維持している。そして、この状態で第1の測
定ステーション13において、次の測定対象電子部品1
3に対して周波数域f(a1)における反射係数(伝達
係数)の測定がネットワークアナライザ3により実施さ
れる。
【0072】上記測定操作が第1の測定ステーション1
3で実施されている間に、緩衝ステーション14上の測
定対象電子部品113を、第2の測定ステーション14に
搬送して中継伝送路5(b1)上に測定実装(圧着実
装)する。
【0073】第1の測定ステーション13において2番
目の測定対象電子部品113に対する測定操作が終了す
ると、第1の測定ステーション13上の測定対象電子部
品113を緩衝ステーション16に搬送する。その際、同
時に、スイッチ15は、その接続形態を、第2の測定ス
テーション14をネットワークアナライザ3に接続する
接続形態に変更する。接続状態がこのように変更された
ことにより、第2の測定ステーション14上の測定対象
電子部品113に対して、周波数域f(b1)における反
射係数(伝達係数)の測定がネットワークアナライザ3
により実施され、その測定結果が制御部21に出力され
て、制御部21の図示しないメモリに記録される。
【0074】制御部21では、第1、第2の測定ステー
ション13、14における測定が終了した測定対象電子
部品113に対しては、その測定結果が良品を示すもの
か、不良品を示すものかを判断する。そして、良品であ
る場合には、その測定対象電子部品113Gを搬送装置2
0によって第2の測定ステーション14から良品取り出
しステーション18に搬送する。一方、不良品である場
合には、その測定対象電子部品113NGを搬送装置20
によって第2の測定ステーション14から不良品取り出
しステーション19に搬送する。
【0075】このように、この測定装置11によれば、
上述した測定操作および搬送操作を繰り返すことで、複
数の測定対象電子部品11の測定操作を順次行うことが
可能となる。
【0076】そして、緩衝ステーション16を設けるこ
とで、一方の測定ステーション13、14において測定
対象電子部品113の電気特性を測定する操作中におい
て、同時に他の測定対象電子部品113の搬送操作を円
滑に実施することが可能となり、これによって測定に要
する時間の短縮化を図ることができるようになる。
【0077】なお、上述した実施の形態においては、測
定対象電子部品11が有する電気特性のうち、反射係数
や伝達係数を測定する方法および装置において本発明を
実施していたが、インピーダンス等の他の電気特性を測
定する際においても本発明を同様に実施できるのはいう
までもない。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
中継伝送路の接続部位に生じる反射を抑制して測定精度
を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の測定装置の構成を示す概
略図である。
【図2】中継伝送路の構成を示す平面図である。
【図3】測定対象電子部品の構成を示す裏面図である。
【図4】中継伝送路における信号伝播形態を示す概略図
である。
【図5】中継伝送路における反射と信号周波数との関係
を示す図である。
【図6】中継伝送路および測定対象電子部品における反
射と信号周波数との関係を示す図である。
【図7】中継伝送路および測定対象電子部品における反
射と信号周波数との関係を示す図である。
【図8】本発明の変形例における測定方法の説明に供す
る図であって、中継伝送路および測定対象電子部品にお
ける反射と信号周波数との関係を示す図である。
【図9】本発明の変形例である測定装置の構成を示す図
である。
【符号の説明】
1 測定装置 3 ネットワークアナライザ 4
A、4B 同軸ケーブル 5 中継伝送路 6 同軸コネクタ
7 絶縁基板 8 接続用配線部 8
a、8b 信号伝送路 9A、B 同軸コネクタ 11 測
定対象電子部品 13 第1の測定ステーション 14 第
2の測定ステーション 15 スイッチ 16 緩
衝ステーション 17 試料投入ステーション 18 良
品取り出しステーション 19 不良品取り出しステーション 20 搬
送装置 21 制御部 L 伝
送路長
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G028 AA00 BB00 BF05 CG15 CG22 KQ00 2G036 AA00 BA00 CA00 CA03 2G132 AA00 AE01 AE02 AE11 AL00 AL11 AL18

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象電子部品を、中継伝送路を介し
    て測定器に接続したうえで、信号伝送時における前記測
    定対象電子部品の電気特性を前記測定器によって測定す
    る方法であって、 前記中継伝送路の伝送路長により前記電気特性のうち前
    記中継伝送路における反射係数が変動することに着目し
    て、前記中継伝送路の伝送路長を前記反射係数が可及的
    に極小値に近づく長さに設定したうえで、 この中継伝送路を介して前記測定対象電子部品を前記測
    定器に接続してその電気特性を測定する、 ことを特徴とする電子部品の電気特性測定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電気特性測定方法にお
    いて、 前記信号の周波数帯域を複数の周波数域に分割したうえ
    で、各周波数域それぞれに対応して前記中継伝送路を複
    数設け、 これら中継伝送路の伝送路長を、 対応する周波数域の信号を当該中継伝送路を介して前記
    電子部品に伝送した際における前記反射係数が可及的に
    最小値に近づく長さに設定し、 前記測定対象電子部品を各中継伝送路を介して順次前記
    測定器に接続しながら、各周波数域ごとの電気特性を測
    定する、 ことを特徴とする電気特性測定方法。
  3. 【請求項3】 測定対象電子部品を、中継伝送路を介し
    て測定器に接続したうえで、信号伝送時における前記測
    定対象電子部品の電気特性を前記測定器によって測定す
    る方法であって、 前記中継伝送路の伝送路長により前記電気特性のうち前
    記中継伝送路における伝達係数が変動することに着目し
    て、前記中継伝送路の伝送路長を前記伝達係数が可及的
    に極大値に近づく長さに設定したうえで、 この中継伝送路を介して前記測定対象電子部品を前記測
    定器に接続してその電気特性を測定する、 ことを特徴とする電子部品の電気特性測定方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の電気特性測定方法にお
    いて、 前記信号の周波数帯域を複数の周波数域に分割したうえ
    で、各周波数域それぞれに対応して前記中継伝送路を複
    数設け、 これら中継伝送路の伝送路長を、 対応する周波数域の信号を当該中継伝送路を介して前記
    電子部品に伝送した際における前記伝達係数が可及的に
    最大値に近づく長さに設定し、 前記測定対象電子部品を各中継伝送路を介して順次前記
    測定器に接続しながら、各周波数域ごとの電気特性を測
    定する、 ことを特徴とする電気特性測定方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の電
    子部品の電気特性測定方法において、 前記中継伝送路の伝送路長をLとし、前記信号の中心周
    波数をfとし、光速をcとすると、 (n−0.25)c/2f < L <(n+0.25)c/
    2f (n:自然数) の式を満たす範囲に、前記中継伝送路の伝送路長を設定
    する、 ことを特徴とする電子部品の電気特性測定方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の電子部品の電気特性測
    定方法において、 前記中継伝送路の伝送路長Lを、 L=(nc)/(2f) の式を満たす長さに設定する、 ことを特徴とする電子部品の電気特性測定方法。
  7. 【請求項7】 請求項5または6に記載の電子部品の電
    気特性測定方法において、 互いに異なる周波数を有する複数の信号を伝送した際に
    おける前記測定対象電子部品の電気特性を測定する場合
    には、 前記複数の信号の中心周波数の公約数となる周波数を、
    前記複数の信号全体の中心周波数とみなす、 ことを特徴とする電子部品の電気特性測定方法。
  8. 【請求項8】 測定対象電子部品を、中継伝送路を介し
    て測定器に接続したうえで、信号伝送時における前記測
    定対象電子部品の電気特性を前記測定器によって測定す
    る電子部品の電気特性測定装置であって、 前記中継伝送路の伝送路長を、前記電気特性のうち前記
    中継伝送路における反射係数が可及的に極小値に近づく
    長さに設定する、 ことを特徴とする電子部品の電気特性測定装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の電気特性測定装置にお
    いて、 前記信号の周波数帯域を複数の周波数域に分割したうえ
    で、各周波数域それぞれに対応して前記中継伝送路を複
    数設け、 これら中継伝送路の伝送路長を、 対応する周波数域の信号を、当該中継伝送路を介して前
    記電子部品に伝送した際における前記反射係数が可及的
    に最小値に近づく長さに設定する、 ことを特徴とする電気特性測定装置。
  10. 【請求項10】 測定対象電子部品を、中継伝送路を介
    して測定器に接続したうえで、信号伝送時における前記
    測定対象電子部品の電気特性を前記測定器によって測定
    する電子部品の電気特性測定装置であって、 前記中継伝送路の伝送路長を、前記電気特性のうち前記
    中継伝送路における伝達係数が可及的に極大値に近づく
    長さに設定する、 ことを特徴とする電子部品の電気特性測定装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の電気特性測定装置
    において、 前記信号の周波数帯域を複数の周波数域に分割したうえ
    で、各周波数域それぞれに対応して前記中継伝送路を複
    数設け、 これら中継伝送路の伝送路長を、 対応する周波数域の信号を当該中継伝送路を介して前記
    電子部品に伝送した際における前記伝達係数が可及的に
    最大値に近づく長さに設定する、 ことを特徴とする電気特性測定装置。
  12. 【請求項12】 請求項8ないし11のいずれかに記載
    の電子部品の電気特性測定装置において、 前記中継伝送路の伝送路長をLとし、前記信号の中心周
    波数をfとし、光速をcとすると、 (n−0.25)c/2f < L <(n+0.25)c/
    2f (n:自然数) の式を満たす範囲に、前記中継伝送路の伝送路長を設定
    する、 ことを特徴とする電子部品の電気特性測定装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の電子部品の電気特
    性測定装置において、 前記中継伝送路の伝送路長Lを、 L=(nc)/(2f) の式を満たす長さに設定する、 ことを特徴とする電子部品の電気特性測定装置。
  14. 【請求項14】 請求項12または13に記載の電子部
    品の電気特性測定装置において、 当該装置は、互いに異なる中心周波数を有する複数の信
    号を伝送する際における前記測定対象電子部品の電気特
    性を測定する装置であって、前記複数の信号の中心周波
    数の公約数となる周波数を、前記複数の信号全体の中心
    周波数とみなす、 ことを特徴とする電子部品の電気特性測定装置。
JP2001257652A 2001-08-28 2001-08-28 電子部品の電気特性測定方法および電気特性測定装置 Expired - Fee Related JP4539000B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001257652A JP4539000B2 (ja) 2001-08-28 2001-08-28 電子部品の電気特性測定方法および電気特性測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001257652A JP4539000B2 (ja) 2001-08-28 2001-08-28 電子部品の電気特性測定方法および電気特性測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003066076A true JP2003066076A (ja) 2003-03-05
JP4539000B2 JP4539000B2 (ja) 2010-09-08

Family

ID=19085279

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001257652A Expired - Fee Related JP4539000B2 (ja) 2001-08-28 2001-08-28 電子部品の電気特性測定方法および電気特性測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4539000B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014142191A (ja) * 2013-01-22 2014-08-07 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd 蓄電池状態検知方法及び蓄電池状態検知装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05183301A (ja) * 1991-12-26 1993-07-23 Fujitsu Ltd 極超短波帯用パッケージ入出力部の構造
JPH07270478A (ja) * 1994-03-31 1995-10-20 Nitto Denko Corp プリント配線板のクロスト−ク検査方法
JPH11339898A (ja) * 1998-03-27 1999-12-10 Kyocera Corp 高周波用入出力端子および高周波回路用パッケージ
JP2000196301A (ja) * 1998-12-24 2000-07-14 Kyocera Corp 誘電体導波管線路と方形導波管との接続構造

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05183301A (ja) * 1991-12-26 1993-07-23 Fujitsu Ltd 極超短波帯用パッケージ入出力部の構造
JPH07270478A (ja) * 1994-03-31 1995-10-20 Nitto Denko Corp プリント配線板のクロスト−ク検査方法
JPH11339898A (ja) * 1998-03-27 1999-12-10 Kyocera Corp 高周波用入出力端子および高周波回路用パッケージ
JP2000196301A (ja) * 1998-12-24 2000-07-14 Kyocera Corp 誘電体導波管線路と方形導波管との接続構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014142191A (ja) * 2013-01-22 2014-08-07 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd 蓄電池状態検知方法及び蓄電池状態検知装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4539000B2 (ja) 2010-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4697143A (en) Wafer probe
US7446624B2 (en) Transmission line and wiring forming method
US7405576B2 (en) Method and apparatus for measuring high-frequency electrical characteristics of electronic device, and method for calibrating apparatus for measuring high-frequency electrical characteristics
US7173433B2 (en) Circuit property measurement method
US7439748B2 (en) Method and apparatus for measuring high-frequency electrical characteristics of electronic device, and method for calibrating apparatus for measuring high-frequency electrical characteristics
JPWO2005111635A1 (ja) 電気回路パラメータの測定方法および装置
GB2424714A (en) Vector network analyser
CN110414163B (zh) 基于传输线间转换互联结构的信号传输性能补偿方法
US10587030B2 (en) Systems and methods of designing, tuning and producing ceramic filters
JP3404238B2 (ja) 高周波測定の校正標準器および校正法ならびに高周波用伝送線路の伝送損失の測定方法
US7375534B2 (en) Method and apparatus for measuring high-frequency electrical characteristics of electronic device, and method for calibrating apparatus for measuring high-frequency electrical characteristics
Lane et al. Electrical characteristics of copper/polyimide thin-film multilayer interconnects
JP2003066076A (ja) 電子部品の電気特性測定方法および電気特性測定装置
JPH06303010A (ja) 高周波伝送線路及び該高周波伝送線路を用いた集積回路装置並びに高周波平面回路の接続方法
JP2735060B2 (ja) プリント回路基板およびプリント回路基板の設計方法およびプリント回路基板作製装置
US10720690B2 (en) Transmission line structure having first and second segmented transmission lines with extending segments located therein
CN109632046B (zh) 具有不同电路板层上的同步信号的雷达物位测量装置
JP2003232834A (ja) 高周波・高速用デバイスの検査方法および検査治具
JPH04269675A (ja) 伝送線路長の測定方法
JP3102091B2 (ja) 高周波機器の電気特性測定方法
Nicholson Low return loss DC to 60 GHz SMT package with performance verification by precision 50 Ohm load
JP2001343406A (ja) 同軸プローブ
Hirsch et al. Design and characterization of coplanar waveguides and filters on thin dielectric membranes at D-band frequencies
JPH0946006A (ja) 信号伝送構造
JPH0522007A (ja) 電力合成器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080321

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100309

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100507

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100601

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100614

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4539000

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130702

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees