JP2003065769A - 振動ジャイロスコープ用オフセット除去システムの改良方法 - Google Patents

振動ジャイロスコープ用オフセット除去システムの改良方法

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    • G01C19/00Gyroscopes; Turn-sensitive devices using vibrating masses; Turn-sensitive devices without moving masses; Measuring angular rate using gyroscopic effects
    • G01C19/56Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】実物ジャイロスコープの誤差をシュミレーショ
ンモデルに反映させる。 【解決手段】ジャイロスコープのモデル中の誤差が実物
ジャイロスコープ中の誤差と同一になるように調整する
構成が与えられ、この構成には実物ジャイロスコープの
出力とモデルジャイロスコープの出力を減算して生成さ
れる信号を受信するカルマンフィルターが含まれてい
る。カルマンフィルターはさらに実物ジャイロスコープ
によって検知される角回転の推定値である信号を発生す
る。ジャイロスコープのモデルが実物ジャイロスコープ
と完全に同期して作動しているとき、実物ジャイロスコ
ープ中のすべての誤差がモデルジャイロスコープ中に写
し取られ、モデルジャイロスコープへ供給されている角
回転の推定値は実物ジャイロスコープによって検知され
ている実際の角回転と実際には等しくなると考えられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は振動ジャイロスコー
プ用オフセット除去システム、より詳細にはミクロ機械
加工されたジャイロスコープに用いられるオフセット除
去システムに関する。
【0002】
【従来技術】従来より種々形式のミクロ機械加工された
ジャイロスコープの提供が提案されてきた。本願発明に
よる形式のジャイロスコープはPCT国際公開WO99
/38016に記載がある。本公開明細書においては、
エッチングされたシリコン基板であるプレーナ基板によ
り形成されたジャイロスコープセンサが提供されてい
る。この基板はエッチングされてビーム輪郭を形成し、
そのビームの対向する端部は一定の位置に固定され、ま
たビームはいずれかの方向に曲がっていてプレナー基板
の平面とともに鋭角を形成している。このビームは連結
バーで相互に連結された2つのアームまたはプレートか
ら成る慣性質量を担持し、その連結バーの中心部はビー
ムの一部と一体に形成されている。前記連結バーはビー
ムに対してほぼ90°の角度で延びており、前記アーム
またはプレートはビームの反対側にある。容量プレート
は前記アーム上に形成された導電性層の隣接部分に位置
していて、この容量プレートには慣性質量を「シーソ
ー」動作を伴って連結バーの軸を中心に回転させる電位
あるいは励起電圧が与えられ、このシーソー動作はビー
ムの構成に依存して前記基板平面中の慣性質量の回転振
動を引き起こす。もし上記構成を前記連結バーと一致さ
せて軸を中心に回転させると、慣性質量が振動回転を伴
ってビームと一致して軸を中心に回転する。慣性質量は
遠い側にあってその上に検出電圧が発生する容量プレー
トによって検出されてビームと一致した軸を中心とする
前記構成の回転の角速度が測定される。これにより、前
記連結バーと一致した前記軸を中心とするジャイロスコ
ープ全体の角速度が計算される。
【0003】一方、これまでに他の形式に係るミクロ機
械加工された振動ジャイロスコープも提案されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の振動ジャイロス
コープは自動車事故、特に転落状態を検知するための自
動車用センサとして利用できることが提案されてきた。
このような利用の場合、以下の記述において「y」軸と
して定義される検知軸は自動車の長軸あるいは駆動方向
へ配置されなければならない。しかしながら、かかるジ
ャイロスコープセンサは自動車の垂直軸に対する方位測
定、特にナビゲーションシステムとの関連での使用にも
利用できることが考えられる。かかる利用の場合、角速
度は回転の全角度に等しい信号を与えるように積分され
るが、この角速度の極めて小さな誤差が徐々にきわめて
大きな回転全角度の誤差となるので、角速度の測定はき
わめて正確に行われなければならない。この場合、すべ
ての誤差可能性を除去することが極めて重要である。
【0005】一般的なミクロ機械加工されたジャイロス
コープにおいては、製造上のバラツキによる多数の望ま
しくない誤差原因が見出され、これら誤差がジャイロス
コープのオフセット誤差を生じている。かかる誤差は特
にジャイロスコープに望まれる分解能と相対してみると
かなり大きなものとなる。
【0006】例えば、上記形式のジャイロスコープのビ
ームによって実際に与えられるバネあるいはバネ力に
は、製造過程中に生ずるビームは対称性を欠如くゆえに
対称性がない。その結果、慣性質量を連結バーの軸を中
心として回転させるための電位に単純に反応してジャイ
ロスコープの検出状態を励起するトルクを生ずる非対称
性のバネ力となる。
【0007】検出電極及び励起電極の距離あるいは位置
は非対称であってもよく、多様なアームの質量は左右対
称にはならない。励起電極及び検出電極の各々は一直線
に並んでいなくともよい。さらに、励起電圧はクロスト
ークのため少なくとも部分的に検出電圧と繋がれていれ
ばよい。
【0008】本発明は上述した一般的形式のジャイロス
コープの誤差を補償する構成を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は角速度測定用ジ
ャイロスコープの構成方法を提供する。本ジャイロスコ
ープの構成方法は、支持手段上に支持された少なくとも
1の質量を含むジャイロスコープから成り、前記質量は
第1軸を中心とする第1方式と前記第1軸に対して傾斜
している第2軸を中心とする第2方式で振動し、前記第
1方式で振動を励起する励起手段と振動を表示する少な
くとも1の検出信号を含む出力を前記第2方式で発生す
る検出手段があり、前記ジャイロスコープが前記第1軸
及び第2軸双方に対して傾斜する第3軸を中心とする角
運動に晒された時に前記第1方式の振動は第2方式と対
になり、前記検出信号は第3軸を中心とする角速度に関
する情報を含むように構成され、前記励起手段は前記ジ
ャイロスコープへ少なくとも1の電子信号を与え、その
電子信号あるいは各電子信号を変化させる手段が存在
し、ジャイロスコープの好ましくない幾何学的特性及び
/または好ましくない電気的接続によって生ずるジャイ
ロスコープ中の誤差を事前に除去するために前記構成中
にはさらに前記励起手段によってジャイロスコープへ供
給される信号を受け取るために接続されたジャイロスコ
ープのシミュレーションモデルが備えられ、このシミュ
レーションモデルはジャイロスコープの出力に等価な出
力を提供するように構成され、前記モデルの前記出力は
その電子信号あるいは各電子信号が異なる信号を与える
ために変化する際にジャイロスコープの出力と比較さ
れ、前記異なる信号は前記構成の一部でもあるエスティ
メーターへ与えられ、前記エスティメーターはジャイロ
スコープ内の誤差の存在と大きさを測定し、かつその測
定に対応して前記モデルを整合し及び前記第3軸を中心
とする角速度に対応して信号を推定するように構成さ
れ、前記エスティメーター及びモデルは、前記エスティ
メーターによって推定される角速度の推定値を実際の角
速度と実質的に同じにするため、前記モデルがシステム
の即時操作を実質的にシミュレーションする状況へ導く
反復処理を行うように構成されている。
【0010】前記エスティメーターは適応型フィルター
で構成されていることが好ましい。
【0011】また、便宜上の観点から、前記適応型フィ
ルターには少なくとも1のカルマンフィルターが使用さ
れる。
【0012】信号発生器は前記システムとモデルへ与え
られる複数の電気信号を発生するものであれば有利であ
る。
【0013】一定期間にわたって前記信号発生器によっ
て発生される信号の周期及び/または大きさを変えられ
る手段を備えることが好ましい。
【0014】前記ジャイロスコープ及びモデルの各々は
第1軸を中心とする質量の振動と第2軸を中心とする振
動を表示する出力を生成し、前記ジャイロスコープから
の測定出力値と計算された出力値が引き算されその引き
算により得られた数値が前記エスティメーターへ与えら
れる。
【0015】前記引き算により得られた数値は弁別器へ
移され、その引き算により得られた数値の各々が所定の
数値より小さければ前記角速度のその時の推定値が実質
的に正しいことを示す出力信号が生成される。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の理解をより容易とし本発
明の特徴が正しく認識されるように、以下に実施例を挙
げさらに添付の図面を参照しながら本発明について説明
する。
【0017】本発明は、装置たるジャイロスコープは種
々の「誤差」あるいは不一致を生じ、それら誤差の各々
はジャイロスコープへの1または2以上の物理的あるい
は電気的入力の特有な関数であると考えることができる
という理解に基づいている。従って、実体的ジャイロス
コープへのいずれか1の特定された入力であって1また
は2以上の誤差に関連する入力を変化させることによっ
て、ジャイロスコープの出力はそれら誤差の影響を受け
て変化する。従って、前記ジャイロスコープへの多様な
入力を選択的に修正あるいは変更し、次いでその出力に
結果として現れた変化を分析することによってジャイロ
スコープ内に存在する多様な誤差を明らかにすることが
可能となる。
【0018】従って、本発明は実体たるジャイロスコー
プとともに使用される「モデル」あるいはシミュレーシ
ョンされたジャイロスコープを提供するものである。実
物のジャイロスコープへ送られる少なくとも1の入力信
号を変化させてそのジャイロスコープから結果として生
ずる出力信号を適切に処理することにより、実物ジャイ
ロスコープ中に実際に存在するすべての誤差が組み込ま
れた実物ジャイロスコープのモデルあるいはシミュレー
ションを創出することが可能となる。前記モデルへ実物
のジャイロスコープによって測定される前記回転の推定
値が与えられるならば、いずれかの瞬間においてその1
のみの推定値に関して、前記モデルあるいはシミュレー
ションされたジャイロスコープの出力が入力信号のすべ
ての変化に対して実物ジャイロスコープの出力と同じで
ある場合、実物ジャイロスコープによって測定される前
記回転の推定値は正しい筈である。
【0019】前記誤差の影響を実物ジャイロスコープの
出力信号から測定できるようにして前記モデルあるいは
シミュレーションされたジャイロスコープが特有の誤差
あるいは不一致のすべてを確実に含むようにするため、
実物のジャイロスコープシステム中に存在する何らかの
誤差へ影響する実物ジャイロスコープのすべての入力パ
ラメーターが既知の方法で変更あるいは調整されなけれ
ばならないことは当然重要である。本発明の以下で説明
する実施態様においては、かかる変更あるいは調整は、
実物ジャイロスコープへ与えられるすべての入力信号
と、さらに実物ジャイロスコープによって測定される角
回転を表示するシミュレーションされた入力信号とを、
コンピューターモデルあるいはコンピューターシミュレ
ーションから成る前記モデルまたはシミュレーションさ
れたジャイロスコープへ与えることによって達成され
る。実物ジャイロスコープの出力と前記モデルの出力は
相互に引き算され、その差信号が多数のカルマンフィル
ターの形状をしたエスティメーターへと与えられる。前
記エスティメーターからの出力は前記実物ジャイロスコ
ープの前記モデルあるいはシミュレーションへ与えら
れ、前記モデルに対する修正を行い及び前記角速度を推
定して前記モデルの出力と前記ジャイロスコープの出力
間の差信号をゼロにする。
【0020】最初に図1及び2を参照してミクロ機械加
工されたジャイロスコープの主要部について説明する。
本ジャイロスコープは、シリコンウェハー等のプレナー
基板からミクロ機械加工されたボデー1から構成され
る。本ボデー1は矩形切断面の直線状ビーム2を限定
し、該ビームの長い両側面の平面は前記基板の平面に対
してほぼ垂直に配置されている。対向末端のビーム部分
3、4はその位置に確実に取り付けられるように構成さ
れている。
【0021】前記ビームは連結バー7で相互に連結され
かつ矩形の断面形状を有する2つの矩形素子5及び6か
ら成る慣性質量を担持する。この連結バーの中心部分は
前記ビーム2の中心部分と一体に形成されている。
【0022】前記素子5、6は大きさが同じであり、ビ
ーム2に対して対称であってそれらの端部は一直線に並
んでいる。前記基板の一端にある素子5の側端には電極
8が設けられ、それと並ぶ素子6の側端には電極9が設
けられている。これら電極8及び9は前記基板へ処理さ
れた金属等の導電性物質部分によって単純に構成されて
いる。
【0023】前記電極8に隣接しかつ少し間隔をあけて
電極9の第2励起電極11と対応する位置に励起電極1
0がある。これら励起電極10,11は端末13の2つ
のポストへ接続されている。前記電極8,9は前記端末
13の中央のポストへ接続されている。
【0024】素子5のかなり大きな平面上には矩形状に
示した電極14が形成され、類似した電極15が素子6
の平面上に設けられている。これら電極は対称位置に設
けられている。
【0025】前記電極14に隣接しかつ少し間隔をあけ
てセンサ電極16が配置され、また電極15に対して同
様の配置で第2のセンサ電極17が設けられている。こ
れらセンサ電極16及び17は第2端末18の2つのポ
ストへそれぞれ接続され、中央のポストはプレート状電
極14,15へ接続されている。
【0026】図1及び2を参照して示したジャイロスコ
ープの使用においては、交流電圧である励起電圧Vex
cが前記端末13の右側と中央のポストの間へ印加され
る。一方、電圧Vexcが前記端末13の左側と中央の
ポストの間へ印加される。バイアス直流電圧Aが端末1
3の右側と中央のポスト間、及び左側と中央のポスト間
へ印加される。このように、Vexcの振幅と同等また
はそれより大きく、交流電圧が重なった直流電圧Aはプ
レート10と8間、及びプレート11と9間へ印可され
る。従って、可変引力がプレート10と8間、及びプレ
ート11と9間へ交互に作用する。かかる構成により素
子5及び6は慣性質量を構成して図1において符号19
で識別されるz軸を中心に回転させる。このz軸は前記
ビーム2の中央部分と一体に形成された前記連結バー7
の中央部分を横切って二分し、このz軸は基板1の平面
に対して垂直に位置している。前記励起電圧は一般的に
2−30kHzの範囲内の周波数を有し、前記慣性質量
は角度θにわたる角振動運動を行う。この振動運動はV
exc相の後方90°において起こる。
【0027】前記ジャイロスコープがy軸を中心とする
角速度Ωy等の回転に晒されると(このy軸は前記基板
の平面中に位置し、前記慣性質量の2つの素子5,6を
接続する前記連結バー7と同軸である)、ジャイロスコ
ープのトルクにより、慣性質量は、前記ビーム2と同様
に前記基板平面中の軸であるx軸を中心とする振動を開
始する。x軸を中心とする振動は角度θの後方90°に
ある相との角度Ψにわたる振動である。このx軸を中心
とする角度Ψにわたる振動は慣性質量の素子5,6上に
設けられた(端末18の中央の電極へ接続されている)
電極14及び15それぞれとセンサ電極16及び17間
の距離を調整して前記電極18上に電圧VΨを発生させ
る。この電圧VΨは角度Ψをもつ相中、つまり前記電圧
Vexcの相の後方180°の位置に発生する。
【0028】前記励起電圧Vexcはz軸を中心とした
前記慣性質量の自然な振動共振周波数となるように選択
されると考えられる。前記x軸を中心とする角度Ψにわ
たる振動運動の共振周波数もまた同じ共振周波数となる
ことが理想的である。かかる周波数の調整を実際に達成
することは困難であるが、前記x軸を中心とする回転の
有効な共振周波数をバイアス直流電圧VDC(すなわ
ち、センサ電極16及び17双方上のVDC)を端末1
8の2つのポストへ印加することによって調整すること
が可能である。この電圧の印加にはビーム2により与え
られるバネ力を変える効果と同じ効果がある。
【0029】前記ジャイロスコープの使用において、前
記角度θは、端末13の2つのポストに存在しそれぞれ
プレート10と8間及びプレート11と9間のキャパシ
タンスを表す電位Vθを測定することによって測定でき
る。電位Vθは角度θをもつ相中に生じ、従って電圧V
excの後方90°に生じる。
【0030】場合によっては、ジャイロスコープととも
に一般的に使用される計測管理増幅器が飽和状態となら
ないように、端末18へさらに電圧Vservoを印加
してジャイロスコープへ逆結合(負のフィードバック)
を作用させることが望ましい。上記において直流電圧A
を電圧Vexcへ加えたのと同じ理由から、直流電圧B
を電圧Vservoへ加える。
【0031】前記ジャイロスコープに用いられるチップ
には前記端末13及び18へ接続された多重回路が含ま
れており、これらにより異なる入力信号及び出力信号が
分離される。
【0032】上記ジャイロスコープにおいては、2つの
プレート状素子5及び6によって構成される慣性質量は
支持手段上に取り付けられ、この慣性質量は第1軸、す
なわちz軸を中心とする第1方式で振動し、及び第1軸
に対してこの場合90°の角度で傾斜している第2軸、
すなわちx軸を中心として回転する。上述した電極は前
記第1方式で振動を励起する励起手段と、第2方式での
振動を表示する検出信号を生成する検出手段とを構成し
ている。上述したたように、第1方式の振動は、前記ジ
ャイロスコープが第1及び第2軸の双方に対して傾斜し
ている第3軸、つまりy軸を中心とする角回転へ晒され
た時に第2方式へ繋がれる。このy軸は上記実施態様に
おいては、第1及び第2軸のそれぞれに対して90°の
角度で傾斜している。かかる構成により第3軸を中心と
する運動の角速度に関する情報が前記検出信号中に含ま
れる。
【0033】少なくとも理論的には、前記出力信号VΨ
及びVθを分析して前記y軸を中心とする角回転の角速
度Ωyを測定できる。前記慣性質量のx軸(Ψ)を中心
とする回転振動はジャイロスコープのトルクの関数であ
ると認められる。
【0034】Ωy・θ'・IG ここでθ'はz軸19を中心とする回転の角速度(前記
電極10及び11へ印加された時の主として電圧Vex
cによって生成された角速度)であり、IGは前記ジャ
イロスコープの幾何図形的構造によって決定される幾何
図形的スケーリング係数である。
【0035】IGは下記式にて表され、 IG=Ix+Iz−Iy ここでIx、Iz及びIyは各軸を中心とする慣性モー
メントである(Ψがθ'に比例するときΨはθの後方9
0°である)。次に図3を参照するが、生産上の誤差に
より多数の望まない誤差原因が出て来る可能性がある。
これらの誤差原因は出力信号VΨ及びVθ等の不適当な
信号へと導く。これら誤差のいくつかは機械構造に由来
するものであり、またいくつかは電気的結合により直接
生ずるものである。ジャイロスコープに関してはオフセ
ット誤差が存在し、このオフセット誤差は特にジャイロ
スコープに対して望まれる分解能と相対的にみた場合か
なり大きくなる可能性がある。いくつかの誤差は時間に
対して一定であるが、いくつかのものは緩慢に変化し、
またいくつかはより急激に変化する。いくつかの誤差は
温度に対して変化する。
【0036】図1及び2に示したジャイロスコープを説
明する図3においては、前記ジャイロスコープの有効入
力30へ電圧Vexcが印加される。この電圧はトルク
へ変換され、このトルクTθは下記式に示すように前記
励起電圧Vexcに比例している。
【0037】Kθ= Tθ/Vexc この関係は図中符号31で示されている。前記トルク
は、図中符号32で示したz軸を中心とする前記素子5
及び6によって構成される慣性質量を駆動する駆動動力
源として印加される。この駆動動力源は3成分要素をも
つと考えられる前記慣性質量の運動を起こさせる。この
運動はz軸を中心とする振動についての別の式によって
表わすことができると考えられる。この運動の第1の成
分はz軸を中心とする慣性Izのモーメントと時間に対
する角度θの第2の微分係数と相関している。
【0038】前記運動の第2の成分は減衰率dzと時間
に対する角度θの第1微分係数と相関していると考える
ことができる。
【0039】前記運動の第3の成分は前記z軸を中心と
する慣性質量の回転の結果としての前記ビーム2のたわ
みによって生ずるバネ力、すなわちバネ係数及び慣性質
量の変位の瞬間角度θと相関していると考えることがで
きる。
【0040】いかなる瞬間においても接続点33に示し
た慣性質量の最初の位置からの変位θがある。枠34に
示した時間に対する瞬間角度θの第1微分係数は、ジャ
イロスコープの幾何図形的配列Ωyに依存する枠35で
示した幾何図形的スケーリング係数IGによって点36
へと運ばれ、そこで接続点37へ作用されるように示さ
れた検知対象の角速度と掛け算される。また、前記時間
に対する第1微分係数は、センサ構造ゆえに生ずる枠3
8で示される何らかの非対称な制動力dxを表示するも
のである。これらの非対称な制動力の計算結果は、電圧
Vexcによって励起されるz軸を中心とする回転とy
軸を中心とする回転Ωyの計算結果であるx軸を中心と
する回転とのジャイロスコープ連結を表わす接続点39
へ適用される。
【0041】枠40で例示するように、誤差はいずれの
瞬間角度θにおいても起こる可能性があり、誤差は接続
点39へと直接移される。この誤差Kxzはビーム2の
不均質な製造によって起こる可能性がもっとも高い非対
称なバネ力によるものである。前記誤差の大きさは角度
θの大きさと比例する。ビーム2の長さに沿った断面に
おけるバラツキが前記した非対称なバネ力を与える可能
性がある。かかる非対称なバネ力は慣性質量の素子5及
び6がz軸を中心として回転するとき、及び/または慣
性質量の素子5及び6がx軸を中心として回転するとき
に起こる可能性がある。
【0042】接続点33にあって枠41で示される瞬間
角度θの時間に対する第2微分係数は、枠42で示され
センサ中に存在する非対称な質量によって生ずる誤差I
xzの大きさを測定することできる。従ってこの誤差は
素子5及び6が異なる質量である場合に生ずるものであ
る。この誤差は接続点39へ直接作用される。
【0043】さらに非対称の励起によって生じた誤差K
xzが電圧Vexcと直接関連し枠43で示される接続
点39へ直接作用される。かかる非対称な励起は、もし
電極8,10,9及び11が異なる大きさであるか、あ
るいは電極10と電極11が電極8及び9とそれぞれ正
確に並んでいない場合で、電極8と電極10との最初の
間隔が電極9と電極11との間隔と正確に同じでない場
合に生ずるものである。非対称な励起は実際上、励起電
極上で作用している電圧VexcがθのみならずΨ(Ω
y=0の条件で)にも直接変化をもたらしている場合に
生じる。
【0044】接続点39のすべての入力は加算され、そ
の加算された出力はx軸を中心とする慣性質量の回転、
すなわち瞬間角度Ψへ対応する前記第2の運動に関する
別の式を表示している枠44へと接続される。接続点3
9から検出部44へと繋がれたエネルギーは多様な成分
を含む角度Ψにわたる運動を生ずる。(理想的には、角
度Ψはジャイロスコープのトルクだけに依存すべきであ
るが、実際にはΨは多数の他のパラメーターにも依存し
ており、そのうちのいくつかは時間依存性のパラメータ
ーである。)
【0045】第1の成分はx軸を中心とする慣性Ixの
モーメントと時間に対するΨの第2微分係数に関連する
ものである。
【0046】第2の成分は減衰率dxと時間に対するΨ
の第1微分係数に関連するものである。第3の成分はx
軸を中心とするビーム2のバネ力(バネ定数Kx)と最
初の位置Ψからの回転角度の瞬間値に関連するものであ
る。
【0047】検出部44の出力は変換機45によって下
記式に従って求められる関数DΨに基づいて電圧へと実
際に変換される。
【0048】DΨ = VΨ/Ψ 枠45の出力は出力接続点46へ接続されている。Vs
ervoは接続点47へ印加される。Vservoは枠
48に示すようにKΨで表すトルクを発生する。KΨは
下記式により定義される。
【0049】KΨ = TΨ/Vservo 枠48の出力は接続点39へ印加されて、そこで当該接
続点の入力の総和へ包含される。接続点47へ印加され
たVservoはさらに枠49に示される直接クロスト
ークDΨΨを出力接続点46へ与える。この段階で、入
力部50から電極16及び17へ印加されるVDCに
は、x軸における慣性素子の回転によって検知されるビ
ーム2のバネ定数であるKxに基づく電子的効果がある
ことについて述べる。従ってVDCは接続部44へ印加
される。
【0050】接続点33上の瞬間角度θは枠51で示さ
れる非対称な検出部Dxzを介して接続点46の信号に
対して直接影響する。非対称な検出は電極対14,16
と15,17の不一致あるいは大きさの相違によって起
こるので電極対14,16により構成されるコンデンサ
と電極対15,17によって構成されるコンデンサはそ
れぞれ異なる容量結合をもつ。
【0051】前記瞬間値θは下記式により定義される関
数Dθを用いて枠52に示される出力電圧へと変換され
る。
【0052】Dθ=Vθ/θ 枠52の出力は接続点53へ送られる。接続点30へ印
加されるVexcと接続点53間には直接クロストーク
があり、このクロストークは枠54で示される関数Dθ
θを有している。このクロストークの大きさはジャイロ
スコープの精密な設計に依存している。枠54の出力は
接続点53へ印加される。
【0053】接続点46上には公称出力信号VΨが存在
し、接続点53上には公称出力信号Vθが存在する。し
かしながら、既に認識されている通り、出力信号は上述
した起こり得る多様な誤差原因から生ずる多数の潜在的
誤差信号によって汚染される。
【0054】入力部30及び出力部53は図1の端末1
3に対応するものである。
【0055】入力部47及び出力部50は図1の端末1
8に対応するものである。
【0056】上記誤差の少なくともいくつかを識別し除
去できるようにするために、図3の説明用モデルに基づ
いてジャイロスコープのシミュレーションモデルが使用
できる。「シミュレーションモデル」は「説明用モデ
ル」とは対照的に活性化されていて多様な入力に反応し
て出力を「算出する」。シミュレーションモデルには実
物ジャイロスコープへ供給される信号と同じ電気入力信
号、すなわちVexc、Vservo及びVDCが供給
される。ジャイロスコープ及びシミュレーションモデル
へ供給される前記信号の少なくとも1の周波数、位相及
び/または大きさは時間とともに変化する。実物ジャイ
ロスコープにおける誤差に関連しているこれら信号の各
々は連続的に変化され、また2以上の信号が同時に変化
される。
【0057】シミュレーションモデルは実物ジャイロス
コープの電気的特性に関する多数のパラメーター及び実
物ジャイロスコープの幾何特性に関する多数のパラメー
ターを持つ。このモデルにはさらに実物ジャイロスコー
プによって測定される推定角速度の入力も行われる。
【0058】実物のジャイロスコープを実際に使用する
前に、実物ジャイロスコープにおいて種々の測定及び試
験を行うことによりほぼ正しいパラメーター値が測定で
き、少なくとも理論的には測定されたVΨからパラメー
ター値を算出できる。しかしながら、実物ジャイロスコ
ープは特にいくつかのパラメーターの変動に関連して予
測できない形で変化する動作を行う。かかる理由によ
り、ジャイロスコープの使用にあたっては、実物ジャイ
ロスコープと平行して前記シミュレーションモデルを使
用することが最も望ましい。
【0059】上述した通り、前記モデルは、そのモデル
へ与えられた多様な入力に対応したジャイロスコープの
出力に等しくなるように意図された出力を算出する。実
物ジャイロスコープからの出力はシミュレーションモデ
ルからの出力と比較され、上記実施態様においては、2
つの出力が引き算される。当然、シミュレーションモデ
ルがすべて「正しければ」、前記2つの出力の差はゼロ
になる。しかしながら、この2つの出力の差の程度は、
このモデルがどの程度実物ジャイロスコープの性能と適
合するかを示す指標を与えるものである。
【0060】いずれの瞬時においても、もし入力信号の
振幅及び周波数が固定されているならば、引き算の各々
からゼロ出力を与えるモデルのパラメーターの多数の組
合せがある筈であるが、あらゆる蓋然性において、これ
らパラメーターの組合せのうちの1のみが正しい値のΩy
を含むかあるいはその正しい値へと導くことが認められ
る。実物ジャイロスコープとシミュレーションモデルの
双方を入力部の少なくとも1つを介して多数の異なる数
値へさらすことによって望ましいゼロ出力を与えるモデ
ルパラメーターの組合せ数が減じられる。変更を行う入
力値の数を増加させることにより、望ましいゼロ出力を
与えかつ正しい数値のΩyを含むパラメーターの1つの組
合せへ最終的に移行する。
【0061】一方、時間とともに変化しないいくつかの
パラメーターについては予め測定した数値が使用でき、
上記説明されたエスティメーターは、上記実施態様にお
ける減算器からの出力が入力値のいずれかの組み合わせ
についてゼロでない限り、時間とともに変化するパラメ
ーターに関する数値の推定においては特定の数値とな
る。減算器からの出力が出力値のいずれかの組合せにつ
いてゼロでない限り、エスティメーターは上述した減算
器からの出力をゼロにする反復手順に従って新たに調整
したパラメーター値を与える。もし、シミュレーション
モデルを入力値のすべての組合せについて減算器からの
出力が実質的にゼロとなる状態にできるならば、そのシ
ミュレーションモデルへの入力は、かなり緻密な概算に
おいて、実物ジャイロスコープに与えられる回転速度と
同じとなる筈である。
【0062】ジャイロスコープVΨ、Vθの出力は監視で
き、特に入力信号の変化中にジャイロスコープの監視を
行いながらジャイロスコープの種々の誤差原因とそれら
種々誤差原因の大きさの測定が実施される。例えば、も
し誤差がVexcに関連する枠43の誤差Kxz等の電圧の大き
さに関連するものであれば、Vexcの大きさが変わればそ
の誤差も変わるので、その誤差の確認とその大きさの測
定が行われる。誤差原因及び誤差原因の重大性、(モデ
ルのパラメーター)を推定に際して前記シミュレーショ
ンモデルへ注入することが可能である。Ωyに相当する
概念的パラメーターを推定して前記シミュレーションモ
デル中へ注入することができる。シミュレーションモデ
ルによって算出された出力信号がシステムによって生成
される出力信号の所定の誤差範囲内となるまで反復処理
は継続される。かかる状況においては、シミュレーショ
ンモデル中へ注入されるΩyの推定値はジャイロスコー
プによって検知される実際のΩyと同じとなる筈であ
る。
【0063】従って、別言すれば、実物ジャイロスコー
プ及び実物ジャイロスコープのシミュレーションモデル
への外部入力を変えることにより、実物ジャイロスコー
プのシミュレーションモデルが実物ジャイロスコープと
実質的に同じ方法で誤差を伴って作動するように、実物
ジャイロスコープの実際の誤差を判定かつ測定して予め
準備した実物ジャイロスコープのパラメーターを変更す
ることが可能である。前記シミュレーションモデルを作
動させて該シミュレーションモデルの出力を実物ジャイ
ロスコープの出力と実質的に同じにすることにより、該
シミュレーションモデルへ与えられていたパラメーター
値は実物ジャイロスコープによって検知される誤差とΩ
yを表示するものとなる。従って、推定され、シミュレ
ーションモデル中へ組み入れられたy軸を中心とする角
速度Ωyはジャイロスコープによって検知される実際の
Ωyと実質的に同じとなる筈である。
【0064】上記実施態様においては実物ジャイロスコ
ープ及びジャイロスコープのシミュレーションモデルか
ら信号を減ずるために減算器が使用されているが、別の
実施態様において割り算器回路を使用して1の出力信号
を他の出力信号によって割り算して商を算出することも
可能である。他の適当な形態の比較器を使用することも
可能である。
【0065】各変数の調整は時間に関して調整してもよ
く、あるいは騒音のような確率変動を与えてもよい。か
かる変動の頻度はいずれか所定の帯域幅に対応して定ま
る。
【0066】要求される処理能力を最小とするために
は、特定のパラメーター値を更新する速度を実物ジャイ
ロスコープの対応するパラメーターが変化する速度に対
応させなければならない。Ωyはすばやく変化すること
が予想されるのでこのパラメーターは高頻度で更新され
なければならない。他のパラメーターの変化はより緩慢
であり、従ってこれらのパラメーターをチェックあるい
は再較正する必要性は急を要さないので、この調整はよ
り低頻度の間隔で実施すればよい。
【0067】次に添付図面の図4を参照して本発明にか
かるジャイロスコープの構成を示すが、ここでデジタル
信号プロセッサ60は信号発生器61を構成する回路構
成を含んで構成される。信号発生器61は図1及び2に
示したジャイロスコープと同じものであるジャイロスコ
ープ62へ出力を与える。Vexc、Vservo及びVDC用の多
様な入力接続点が示されている。出力Ωyには図3と同様
の符号が付され、Vθ及びVΨ用の出力にも同じ符号が付
されている。
【0068】信号発生器61はデジタル信号プロセッサ
60の構成部分として示されている。本デジタル信号プ
ロセッサ60は、ジャイロスコープ62のシミュレーシ
ョンモデル64を含む適応型フィルター構成が組み込ま
れている。シミュレーションモデル64には前記信号発
生器61によってジャイロスコープ62へ供給される外部
入力信号、すなわち信号Vexc、Vservo及びVDC、を受信
するセクタ65が備えられている。本シミュレーション
モデルにはさらに、上記したジャイロスコープ中に存在
し得る種々の「誤差」を表示するエスティメーター67
から信号とさらにΩyの推定値を受信するセクタ66が
備えられている。
【0069】本シミュレーションモデルには計算値Vθ
用の出力部68と計算値VΨ用の出力部69が設けられ
ている。出力部68におけるVθの計算値は減算器70
へ供給され、この減算器はさらにジャイロスコープから
の出力部53におる信号Vθを受信する。これら2つの
信号は減算されて差信号ΔVθを生じ、この差信号はエ
スティメーター67の1つの入力部を構成する接続点7
1へと送られる。同様に出力部69におけるVΨの計算
値は減算器72へ供給され、この計算値はジャイロスコ
ープからの出力部46における信号VΨから減じられて
差信号ΔVΨを生じ、この差信号はエスティメーターへ
の第2入力部となる接続点73へと送られる。
【0070】エスティメーター67は多数のカルマンフ
ィルターから構成される。カルマンフィルターは1また
は複数の平行なカルマンフィルターで構成することもで
き、これらフィルターは推定された信号Ωyと同様に平
衡状態にないパラメーターに絶えず従ってもよい。エス
ティメーター67は、ジャイロスコープ62中にある誤差
の存在と数値、例えば上記列挙した誤差を表示する情報
を与える第1の出力をモデル64のセクタ66へ与え
る。エスティメーター67は、ジャイロスコープ62へ
入力される信号Ωyの推定値である第2の出力75を与
える。この出力75はさらにモデル64のパラメーター
部66へ直接送られるとともに、デジタル信号プロセッ
サ60の出力端末76へも供給される。
【0071】接続点71及び73上にある2つの減算器
70及び72からの出力信号はそれぞれ弁別器77及び
78を介してAND−ゲートへ接続される。このAND
−ゲートの出力はデジタル信号プロセッサの出力端末8
0へ接続されている。弁別器77及び78の各々は弁別
器への入力信号が所定の閾値以下であるときに信号を通
過させる機能を果たす。従って、モデル64の出力部6
8におけるVθの計算値が弁別器によって決定される制
限内でジャイロスコープ62の出力部53上にある出力
信号Vθと実質的に同じであるときANDゲート79が
有効化され、モデルの出力部69上にある信号VΨの計
算値が弁別器78によって決定される制限内でジャイロ
スコープの出力部46上にある出力信号VΨと実質的に
同じであるときANDゲート79が開かれる。ANDゲ
ート79が開いているときは信号が出力部80上にあ
り、図4に示される全体構成はジャイロスコープとモデ
ルが同期して作動することから、出力部76におけるΩ
yの推定値に誤差が生ずる程度は極めて少なくジャイロ
スコープへ入力されるΩy値と実質的に同一である。
【0072】前記デジタル信号プロセッサ60には、検
知を補助する温度センサと温度変化とともに可変なパラ
メーターを組み込むことも可能である。
【0073】上述した構成の使用においては、予めプロ
グラムされたプロセッサ装置の初期制御の下で変数が最
初に変化してモデルを実物ジャイロスコープと同期した
状態にする。これらパラメーターはその後も変化し続け
るが、ゆっくりした変化に適したパラメーターはゆっく
りと変化し、より迅速に変化するΩy等の他のパラメー
ターはモデルが実物ジャイロスコープと同期して継続し
て運転されることを確保するためより頻繁に装填され
る。
【0074】本明細書において「を構成する(comprise
s)」は「を含む(includes)またはから成る(consists o
f)」を意味し、「を構成する(comprising)」は「を含む
(including)またはから成る(consisting of)」を意味す
る。
【0075】以上の記載における特有の形態あるいは開
示された機能を実施する手段として開示された特徴、請
求の範囲、添付図面、あるいは開示された効果を得るた
めの方法あるいは操作を、個別にあるいは各特徴を組合
せて多様な形態で本発明を実現するために利用すること
が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ミクロ機械加工されたジャイロスコープの平
面図であり、このジャイロスコープの一部を形成する電
極上に存在する多様な電位を模式的に示した図である。
【図2】 図1に示したジャイロスコープの線II−I
Iの方向に沿って切断した断面図である。
【図3】 図1に示したジャイロスコープの操作を説明
するためのモデルを模式的に示したブロック図である。
【図4】 本発明の1実施態様を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 ボデー 2 直線状ビーム 3,4 ビーム部分 5,6 矩形素子 7 連結バー 8 電極 9 電極 10、11 励起電極 13 端末
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アンダーソン,ゲルト スウエーデン国 エス−473 93 リンド ーム ストッケンス バグ ピーアイ 2022 (72)発明者 スベンソン,パー スウエーデン国 エス−427 38 ビルダ ル ロビサ ストロムスブ.19 Fターム(参考) 2F105 AA02 BB07 BB20 CC04 CD03 CD05 CD11

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】角速度測定のためのジャイロスコープの構
    成方法であって、支持手段上に支持された少なくとも1
    の質量を含むジャイロスコープから成り、前記質量は第
    1軸を中心とする第1方式と前記第1軸に対して傾斜し
    ている第2軸を中心とする第2方式で振動し、前記第1
    方式で振動を励起する励起手段と振動を表示する少なく
    とも1の検出信号を含む出力を前記第2方式で発生する
    検出手段があり、前記ジャイロスコープが前記第1軸及
    び第2軸双方に対して傾斜する第3軸を中心とする角運
    動に晒された時に前記第1方式の振動は第2方式と対に
    なり、前記検出信号は第3軸を中心とする角速度に関す
    る情報を含むように構成され、前記励起手段は前記ジャ
    イロスコープへ少なくとも1の電子信号を与え、その電
    子信号あるいは各電子信号を変化させる手段が存在し、
    ジャイロスコープの好ましくない幾何学的特性及び/ま
    たは好ましくない電気的接続によって生ずるジャイロス
    コープ中の誤差を事前に除去するために前記構成中には
    さらに前記励起手段によってジャイロスコープへ供給さ
    れる信号を受け取るために接続されたジャイロスコープ
    のシミュレーションモデルが備えられ、このシミュレー
    ションモデルはジャイロスコープの出力に等価な出力を
    提供するように構成され、前記モデルの前記出力はその
    電子信号あるいは各電子信号が異なる信号を与えるため
    に変化する際にジャイロスコープの出力と比較され、前
    記異なる信号は前記構成の一部でもあるエスティメータ
    ーへ与えられ、前記エスティメーターはジャイロスコー
    プ内の誤差の存在と大きさを測定し、かつその測定に対
    応して前記モデルを整合し及び前記第3軸を中心とする
    角速度に対応して信号を推定するように構成され、前記
    エスティメーター及びモデルは、前記エスティメーター
    によって推定される角速度の推定値を実際の角速度と実
    質的に同じにするため、前記モデルがシステムの即時操
    作を実質的にシミュレーションする状況へ導く反復処理
    を行うように構成されている前記方法。
  2. 【請求項2】前記エスティメーターが適応型フィルター
    から構成されることを特徴とする請求項1項記載の構成
    方法。
  3. 【請求項3】前記適応型フィルターが少なくとも1のカ
    ルマンフィルターであることを特徴とする請求項2項記
    載の構成方法。
  4. 【請求項4】信号発生器が前記システム及び前記モデル
    へ送られる複数の電気信号を発生することを特徴とする
    先行する請求項のいずれかに記載の構成方法。
  5. 【請求項5】前記信号発生器によって発生された信号の
    周波数及び/または大きさを一定期間にわたって変化さ
    せる手段が備えられることを特徴とする請求項4項記載
    の構成方法。
  6. 【請求項6】前記ジャイロスコープ及びモデルの各々が
    前記第1軸を中心とする前記質量の振動と前記第2軸を中
    心とする前記質量の振動を表示する出力を生成し、前記
    ジャイロスコープからの出力測定値と出力計算値が引き
    算され、その引き算で得られた数値がエスティメーター
    へ供給されることを特徴とする先行するいずれかの請求
    項記載の構成方法。
  7. 【請求項7】前記引き算で得られた数値が弁別器へ移さ
    れ、前記引き算で得られた数値の各々が所定値より小さ
    い場合、前記角速度の推定値がほぼ正しいことを表示す
    る出力信号が発生されることを特徴とする請求項6項記
    載の構成方法。
  8. 【請求項8】添付図面に示されかつ参照して説明された
    ジャイロスコープの構成方法。
  9. 【請求項9】本明細書中に開示された新規な特徴及びそ
    れら特徴の組合せ。
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