JP4939671B2 - 回転振動型ジャイロ - Google Patents
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Description
本発明は、1軸における角速度を検出する回転振動型ジャイロに関する。
従来、シリコン基板にリリース形成された環状の駆動錘と、駆動錘の内側に同心上に配設された円盤状の検出錘と、を備え、駆動錘をその重心を通るZ軸周りに回転振動させて、Z軸に直交する軸回りに角速度が加わったときに発生したコリオリ力により検出錘を揺動させ、この揺動による静電容量の変化から当該角速度を検出する回転振動型ジャイロが知られている(特許文献1参照)。
このジャイロは、検出錘の両側から基板上に突設された一対のアンカーにかけてコリオリ力による振動の中心となる軸(検出軸)上に一対の検出ばねが掛け渡されており、この一対の検出ばねが検出錘のヒンジとして機能することにより、検出錘が揺動する。一方、駆動錘および検出錘の間に掛け渡されると共に、駆動錘の回転振動を吸収しコリオリ力のみを検出錘に伝達する駆動ばねが、検出軸に対して45°傾いた4方向に配設されている。
このジャイロは、検出錘の両側から基板上に突設された一対のアンカーにかけてコリオリ力による振動の中心となる軸(検出軸)上に一対の検出ばねが掛け渡されており、この一対の検出ばねが検出錘のヒンジとして機能することにより、検出錘が揺動する。一方、駆動錘および検出錘の間に掛け渡されると共に、駆動錘の回転振動を吸収しコリオリ力のみを検出錘に伝達する駆動ばねが、検出軸に対して45°傾いた4方向に配設されている。
ところで、この種のジャイロにおいて、駆動錘、検出錘、駆動ばねおよび検出ばね等は、シリコン基板に対する何段階にも亘るエッチングプロセスを経てリリース形成される。実際には、このエッチングプロセスにおいて基板の表面に対して精度よく垂直にエッチングすることは困難であり、細長形状に形成される検出ばねおよび駆動ばねの断面が平行四辺形に形成されてしまうことがある。かかる場合、特に、各駆動ばねにおいては、回転振動による左右の曲げ力の他に上下の分力が作用する。上下の分力は、可動錘の重心に対して対称位置にある2つの駆動ばねにおいて逆方向に作用するため、検出錘にコリオリ力とは別の振動を発生させる。この振動は、駆動ばねの延在方向に直交する軸を中心として発生する。上記のジャイロでは、駆動ばねの配置からこの振動が検出軸に対して45°傾いた2方向に発生するため、検出されるべき揺動にノイズとして干渉し、精度よく角速度を検出することができないという問題がある。
本発明は、精度よく角速度検出することのできる回転振動型ジャイロを提供することを課題とする。
本発明の回転振動型ジャイロは、基板上にリリースされ、検出軸に沿って2分割された一対の半円可動錘を有する円板状の可動錘と、可動錘をその重心を通るZ軸周りに回転振動させる駆動電極と、検出軸を中心にコリオリ力により揺動する可動錘の変位を検出する検出電極と、基板に突設され、可動錘を支持するアンカーと、アンカーと可動錘との間に掛け渡された支持ばねと、一対の半円可動錘を連結する可動錘連結ばねと、を備え、支持ばねの延在方向が、検出軸方向に平行であり、一対の半円可動錘は、相互の対向辺にそれぞれ切り欠き部を有し、アンカーは、重心と同心上において一対の切り欠き部間に挿通し、支持ばねは、検出軸の軸方向において、アンカーの両側から各切り欠き部の両端を構成する両切り欠き端縁部に掛け渡され、相互に平行に延在する一対のもので構成され、可動錘連結ばねは、一対の半円可動錘を、相互の対向辺における切り欠き部から外側に外れた位置で連結すると共に、一対の半円可動錘の相互間隙を一定に維持することを特徴とする。
この構成によれば、支持ばねが駆動ばねおよび検出ばねの機能を兼ね、且つ、支持ばねが検出軸の軸方向に平行に配設されているため、支持ばねのエッチング誤差による振動を、支持ばね(駆動ばね)の延在方向に対して直交する軸(角速度軸)を中心にのみ発生させる。一方、検出されるべき揺動は検出軸を中心に発生するため、ノイズとなる振動と検出されるべき揺動とが直交して発生する。検出電極は、検出軸を中心に揺動する可動錘の変位を検出するため、これに直交する振動による可動錘の変位はキャンセルされる。よって、ノイズとなる振動が検出対象である揺動に干渉することなく、正確に揺動を検出し、精度よく角速度を検出することができる。
また、円板状の可動錘を2つに分割することで、Z軸方向からの外力に対して、検出錘が同一方向に動くことができ、2つの検出錘の振動の差分を取る事により余分なノイズ成分をキャンセルできると共に、可動錘の破損を防ぎ、耐久性を向上させることができる。
さらに、一対の半円可動錘を連結することで、一対の半円可動錘をZ軸回転の外力に対して同相に回転振動させることができる。
また、円板状の可動錘を2つに分割することで、Z軸方向からの外力に対して、検出錘が同一方向に動くことができ、2つの検出錘の振動の差分を取る事により余分なノイズ成分をキャンセルできると共に、可動錘の破損を防ぎ、耐久性を向上させることができる。
さらに、一対の半円可動錘を連結することで、一対の半円可動錘をZ軸回転の外力に対して同相に回転振動させることができる。
本発明の他の回転振動型ジャイロは、基板上にリリースされ、検出軸に沿って2分割された一対の半円可動錘を有する円板状の可動錘と、可動錘をその重心を通るZ軸周りに回転振動させる駆動電極と、検出軸を中心にコリオリ力により揺動する可動錘の変位を検出する検出電極と、基板に突設され、可動錘を支持するアンカーと、アンカーと可動錘との間に掛け渡された支持ばねと、一対の半円可動錘を連結する可動錘連結ばねと、を備え、支持ばねの延在方向が、検出軸方向に平行であり、一対の半円可動錘は、相互の対向辺にそれぞれ切り欠き部を有し、アンカーは、各切り欠き部に挿通し、検出軸を中心として線対称に配置された一対のもので構成され、支持ばねは、検出軸の軸方向において、各アンカーの両側から各切り欠き部の両端を構成する両切り欠き端縁部に掛け渡され、相互に平行に延在する一対のもので構成され、可動錘連結ばねは、一対の半円可動錘を、相互の対向辺における切り欠き部から外側に外れた位置で連結すると共に、一対の半円可動錘の相互間隙を一定に維持することを特徴とする。
この構成によれば、支持ばねが駆動ばねおよび検出ばねの機能を兼ね、且つ、支持ばねが検出軸の軸方向に平行に配設されているため、支持ばねのエッチング誤差による振動を、支持ばね(駆動ばね)の延在方向に対して直交する軸(角速度軸)を中心にのみ発生させる。一方、検出されるべき揺動は検出軸を中心に発生するため、ノイズとなる振動と検出されるべき揺動とが直交して発生する。検出電極は、検出軸を中心に揺動する可動錘の変位を検出するため、これに直交する振動による可動錘の変位はキャンセルされる。よって、ノイズとなる振動が検出対象である揺動に干渉することなく、正確に揺動を検出し、精度よく角速度を検出することができる。
また、円板状の可動錘を2つに分割することで、Z軸方向からの外力に対して、検出錘が同一方向に動くことができ、2つの検出錘の振動の差分を取る事により余分なノイズ成分をキャンセルできると共に、可動錘の破損を防ぎ、耐久性を向上させることができる。
さらに、一対の半円可動錘を連結することで、一対の半円可動錘をZ軸回転の外力に対して同相に回転振動させることができる。
また、円板状の可動錘を2つに分割することで、Z軸方向からの外力に対して、検出錘が同一方向に動くことができ、2つの検出錘の振動の差分を取る事により余分なノイズ成分をキャンセルできると共に、可動錘の破損を防ぎ、耐久性を向上させることができる。
さらに、一対の半円可動錘を連結することで、一対の半円可動錘をZ軸回転の外力に対して同相に回転振動させることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態に係る回転振動型ジャイロについて説明する。この回転振動型ジャイロは、シリコン等を材料として微細加工技術により製造されるMEMS(micro electro mechanical system)センサにおける1軸の角速度センサであり、平面内において正逆の往復回転振動により駆動する。そして、実施形態のものは、1mm角程度にパッケージングされ製品化されるようになっている。なお、ここでは、平面図において左右方向を「X軸方向」、前後方向を「Y軸方向」、貫通方向を「Z軸方向」として説明を進める。
図1に示すように、第1実施形態に係る回転振動型ジャイロ1は、基板2上において、最外周に位置する複数組(本実施形態のものは8組)の駆動電極3と、複数組の駆動電極3の内側に配設した平板円状の可動錘4と、可動錘4の中央位置に配設されたアンカー6と、アンカー6と可動錘4との間に渡したX軸方向に延びる一対の捻り支持ばね7,7(支持ばね)と、可動錘4の変位を検出する一対の検出電極9,9と、を備えて構成されている。また、この回転振動型ジャイロ1は、基板2上に上記の構成素子を封止する封止部材12を備えている。
この場合、可動錘4および捻り支持ばね7は、回転振動型ジャイロ1の可動部を構成しており、アンカー6を介して基板2上に支持されている。この可動部は、シリコンで構成された基板2をエッチングして形成されている。同様に、後述する固定検出電極32は、基板2上であって、可動錘4の上側に支持されている。そして、可動錘4(捻り支持ばね7も同じ)は、導電性の部材で構成され、後述する可動駆動電極22および可動検出電極31は、可動錘4の一部で構成される。
複数の駆動電極3は、可動錘4の外側において周方向に均等間隔で配置されている。各駆動電極3は、基板2上に一体に形成した固定駆動電極21と、可動錘4の一部として可動錘4の外周端から径方向外方に延在するように設けた可動駆動電極22と、で構成されている。固定駆動電極21と可動駆動電極22とは、相互にくし歯の形態を有して対峙しており、これに交流電圧を印加することで、両電極21,22間に生ずる静電気力により可動錘4がZ軸回り(重心回り)に回転振動する。
可動錘4はZ軸を中心とする平板円状に形成されている。言うまでもないが、可動錘4は、コリオリ力による振動の中心となるX軸(検出軸)に対し上下(Y軸方向において)対称に形成されている。
アンカー6は、可動錘4の中央位置に形成した平面視矩形状のスリット8に挿通するように配設され、可動錘4より僅かに高くなるように基板2上に一体に立設されている。この場合、アンカー6は柱状に形成されており、その両側面から上記の一対の捻り支持ばね7,7が、X軸上において直線状に延在している。各捻り支持ばね7は、アンカー6とスリット8の縁部11,11(開口端縁部)との間に掛け渡され、可動錘4を基板2から浮き上がった状態に支持している。
各捻り支持ばね7は、幅狭の断面矩形に形成され、可動錘4の回転振動を許容すると共に、コリオリ力により振動する可動錘4のヒンジ軸として機能する。すなわち、捻り支持ばね7は、いわゆるトーションばねとして機能する。これにより、コリオリ力を受けた可動錘4は、Y軸方向の一方の半部と他方の半部とが、一対の捻り支持ばね7,7を中心にシーソー様に振動する。すなわち、可動錘4は、コリオリ力によりX軸(検出軸)を中心として揺動する。
一対の検出電極9は、導電性材料で形成された可動錘4のY軸方向の一方の半部と他方の半部とにより構成された一対の可動検出電極31,31と、一対の可動検出電極31,31に対し微小間隙である静電容量ギャップ(但し、可動錘4の振幅より大きい)33を存して上側に対面する一対の固定検出電極(固定検出電極部)32,32と、で構成されている。コリオリ力により可動錘4がシーソー様に振動すると、可動検出電極31と固定検出電極32との間の静電容量が変化し、この変化に基づいて角速度が検出される。本実施形態のものでは、可動錘4が回転振動している状態で、Y軸回りの角速度を受けると、発生するコリオリ力により可動錘4がX軸を中心に微小振動する。これにより、一対の検出電極9,9の静電容量が変化し、受けた角速度が検出される。
各固定検出電極32は、可動錘4の半部で構成した可動検出電極31と略同形の平面形状に形成され、対応する可動検出電極31対しX軸方向およびY軸方向において略同位置に且つ平行に配設されている。また、各固定検出電極32は、犠牲層上に成膜したポリシリコン等で構成され、基板2上に離間して配置した複数の電極支持部(図示省略)に支持されている。すなわち、一対の固定検出電極32,32および一対の電極支持部は、上記の犠牲層をエッチング等により除去することで作製される。なお、各固定検出電極32を封止部材12上に形成してもよい。
封止部材12は、いわゆるガラス板で構成されており、基板2の縁部に陽極接合されている。封止部材12の内側には、アンカー6(可動検出電極31)の上面に接続される取出し配線、および各固定検出電極32に接続される取出し配線が形成されている(いずれも図示省略)。なお、封止部材12をシリコン基板や駆動ICチップにより構成しても良い。
上記のように、一対の捻り支持ばね7,7は、基板2をエッチングして形成されるが、実際のエッチングプロセスにおいて、基板2の表面に対して高精度に垂直にエッチングすることが難しく、支持ばね7の断面が理想的な矩形とならず平行四辺形となってしまうことがある。かかる場合、一対の捻り支持ばね7,7には、可動錘4の回転振動による左右の曲げ力の他に上下の分力が作用し、この上下の分力は、対称位置にある一対の捻り支持ばね7,7において逆方向に作用する。この上下の分力により発生した可動錘4の振動は、コリオリ力とは別の影響下で発生する振動であり、検出対象である振動のノイズとなる。
しかし、本発明の回転振動型ジャイロ1は、一対の捻り支持ばね7,7がX軸方向(検出軸の軸方向)に平行に延在しているため、上下の分力による可動錘4の振動は、Y軸を中心に発生する。すなわち、ノイズとなる可動錘4の振動が、検出対象である振動に対して直交して発生する。検出電極9では、X軸を中心とした振動による静電容量の変化を検出するため、ノイズとなるY軸を中心とした振動が静電容量的にキャンセルされて、検出対象の振動のみが検出される。このような構成により、本発明の回転振動型ジャイロ1は、精度よく角速度を検出することができる。
なお、図2に示すように、X軸方向に渡した一対の捻り支持ばね7,7を、相互に平行となるように2組設けてもよい。この構成によれば、可動錘4を基板2上に安定して支持することができる。
また、図3(a)に示すように、円板状の可動錘4を、X軸上において2つに分割した一対の半円可動錘41,41で構成してもよい。この場合、一対の半円可動錘41,41は、相互の対向辺の中央に、それぞれ切り欠き部42,42を有し、アンカー6は、可動錘4の中央において切り欠き部42,42間に挿通している。一方、2組の一対の捻り支持ばね7,7は、検出軸のX軸方向において相互に平行となるように、アンカー6の両側面から各切り欠き部42の縁部43,43(切り欠き端縁部)に掛け渡されている。また、一対の半円可動錘41,41を、切り欠き部42,42から外側に外れた位置で連結すると共に、一対の半円可動錘41,41の相互間隙を一定に維持する一対の可動錘連結ばね44,44を、備えている。各可動錘連結ばね44は、一対の半円可動錘41,41の対向辺に配設された一対のばね支持部45,45を介して一対の半円可動錘41,41を連結している。なお、図3(b)に示すように、アンカー6を、各切り欠き部42,42に挿通し、検出軸を中心として線対称に配置された一対のもので構成しても良い。
この構成によれば、可動錘4を分割することにより、Z軸方向からの外力に対して、検出錘が同一方向に動くことができ、2つの検出錘の振動の差分を取る事により余分なノイズ成分をキャンセルできると共に、可動錘4の破損を防ぎ、可動部の耐久性を向上させることができる。また、可動錘連結ばね44,44によりZ軸回転の外力に対し、一対の連結ばね44,44を同相に回転振動させることができる。
続いて、図4ないし図9を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。なお、以下の説明では、上記した第1実施形態と同様の構成については詳細な説明を省略し、同様の符号を使用するものとする。また、第1実施形態に係る諸変形例についても、以下の他の実施形態に適用可能である。
図4は、本発明の第2実施形態を示している。図示のように、本実施形態に係る回転振動型ジャイロ1は、可動錘4に、X軸上且つY軸を中心として線対称となるよう形成されたスリット8を2つ有し、各スリット8には、アンカー6がそれぞれ挿通している。各アンカー6は、各スリット8内においてX軸上且つ可動錘4の中心から離れた位置に配設され、各アンカー6の内側面からスリット8の縁部11にかけて、捻り支持ばね7が掛け渡されている。すなわち、各スリット8内に配設されたアンカー6,6および捻り支持ばね7,7は、X軸上且つY軸を中心として線対称に配置されている。
なお、図5(a)に示すように、各アンカー6を、各スリット8内において可動錘4の中心に近い位置に配設し、支持ばね7を、アンカー6の外側面からスリット8の縁部11にかけて、掛け渡して構成してもよい。また、同図(b)に示すように、各アンカー6をスリット8の中央に配設し、各アンカー6毎に一対の捻り支持ばね7,7をアンカー6の両側面からスリット8の各縁部11まで掛け渡して構成してもよい。
図6は、本発明の第3実施形態を示している。図示のように、本実施形態に係る回転振動型ジャイロ1は、可動錘4に、X軸上且つY軸を中心として線対称となるよう形成されたスリット8を3つ有し、各スリット8には、アンカー6がそれぞれ挿通している。中央に形成されたスリット8においては、アンカー6がスリット8の中央に配設され、アンカー6の両側面からスリット8の両縁部11,11にかけて、一対の捻り支持ばね7,7が掛け渡されている。一方、中央から外れた位置に形成されたスリット8,8においては、各アンカー6は、X軸上且つ可動錘4の中心から離れた位置に配設され、各アンカー6の内側面からスリット8の縁部11にかけて、各支持ばね7が掛け渡されている。すなわち、各スリット8内に配設されたアンカー6,6および捻り支持ばね7,7は、X軸上且つY軸を中心として線対称に配置されている。このように、本実施形態は、第1実施形態および第2実施形態を組み合わせた構成となっている。
図7は、本発明の第4実施形態を示している。図示のように、本実施形態に係る回転振動型ジャイロ1は、可動錘4にスリット8を有さず、可動錘4の外側に一対のアンカー6,6を有している。一対のアンカー6,6は、X軸上に配設され、各アンカー6の内側面から可動錘4の各外周端部51,51にかけて、一対の捻り支持ばね7,7が掛け渡されている。一対のアンカー6,6および一対の捻り支持ばね7,7は、X軸上且つ、Y軸を中心として線対称に配置されている。
なお、図8に示すように、可動錘4の外側に設けたアンカー6を枠状に形成し、可動錘4を囲繞する構成としても良い。この場合、X軸上においてアンカー6の内側面に一対のばね連結部52,52が形成され、このばね連結部52,52から可動錘4の各外周端部51,51にかけて一対の捻り支持ばね7,7が掛け渡されている。なお、図示においてアンカー6を矩形枠状のものとしたが、可動錘4を囲繞する形状であれば、どのような形状としてもよい。
これまで説明してきた、回転振動型ジャイロ1によれば、可動錘4が、いわゆる駆動錘および検出錘の機能を有し、捻り支持ばね7が、いわゆる駆動ばねおよび検出ばねの機能を有しているため、可動部の構成を単純化し、装置の製造を簡略化することができる。
図9は、本発明の第5実施形態を示している。本実施形態に係る回転振動型ジャイロ1は、上記の実施形態における可動錘4を、駆動錘101と検出錘102とに分離した構成となっている。駆動錘101は、円板環状に形成され、周囲には多数の駆動電極3が等間隔に配設されている。一方、検出錘102は、円板状に形成され駆動錘101の内側且つ同心上に配設されている。また、検出錘102のX軸方向の一方の半部と他方の半部とにより構成された一対の可動検出電極31,31と、一対の可動検出電極31,31の直上に配設された固定検出電極32,32と、により検出電極9が構成されている。
検出錘102の中央位置にはスリット8が形成され、X軸上の両端には一対の切り欠き部111,111が形成されている。また、スリット8には、基板2から立設されたアンカー6が挿通されている。各切り欠き部111においては、駆動錘101の内側縁部112から切り欠き部111の縁部113にかけて、連結ばね114が掛け渡されている。また、スリット8においては、アンカー6の両側面とスリット8の各縁部11との間に、一対の捻り支持ばね7,7(検出ばね)が掛け渡されている。
連結ばね114は、駆動電極3による駆動錘101の回転振動を吸収すると共に、コリオリ力を検出錘102に伝達する。また、連結ばね114および捻り支持ばね7は、コリオリ力によって振動する検出錘102のヒンジとして機能する。この場合、連結ばね114および捻り支持ばね7は、X軸方向に平行に延在するように配設されている。
なお、検出錘102を円板環状に形成し、円板状に形成した駆動錘101を検出錘102の内側且つ同心上に配設して形成してもよい。この場合、検出錘102および駆動錘101を連結する連結ばね114は、X軸の軸方向に平行となるように延在させることが好ましい。
これまで説明した本発明の回転振動型ジャイロ1によれば、X軸を中心として振動する可動錘4(検出錘102)のヒンジとして機能する捻り支持ばね7(連結ばね114および捻り支持ばね7)が、可動錘4の検出軸であるX軸の軸方向に平行に延在しているため、ノイズとなる振動を検出対象である振動に対して直交した方向に限定させることができる。よって、ノイズとなる振動が検出対象である振動に干渉することなく、正確に振動を検出し、精度よく角速度を検出することができる。
1:回転振動型ジャイロ 2:基板 3:駆動電極 4:可動錘 6:アンカー 7:捻り支持ばね 8:スリット 9:検出電極 41:半円可動錘 42:切り欠き部 44:可動錘連結ばね 51:外周端部 52:連結部 101:駆動錘 102:検出錘 114:連結ばね
Claims (2)
- 基板上にリリースされ、検出軸に沿って2分割された一対の半円可動錘を有する円板状の可動錘と、
前記可動錘をその重心を通るZ軸周りに回転振動させる駆動電極と、
前記検出軸を中心にコリオリ力により揺動する前記可動錘の変位を検出する検出電極と、
前記基板に突設され、前記可動錘を支持するアンカーと、
前記アンカーと前記可動錘との間に掛け渡された支持ばねと、
前記一対の半円可動錘を連結する可動錘連結ばねと、を備え、
前記支持ばねの延在方向が、前記検出軸方向に平行であり、
前記一対の半円可動錘は、相互の対向辺にそれぞれ切り欠き部を有し、
前記アンカーは、前記重心と同心上において一対の前記切り欠き部間に挿通し、
前記支持ばねは、前記検出軸の軸方向において、前記アンカーの両側から各切り欠き部の両端を構成する両切り欠き端縁部に掛け渡され、相互に平行に延在する一対のもので構成され、
前記可動錘連結ばねは、前記一対の半円可動錘を、相互の対向辺における前記切り欠き部から外側に外れた位置で連結すると共に、前記一対の半円可動錘の相互間隙を一定に維持することを特徴とする回転振動型ジャイロ。 - 基板上にリリースされ、検出軸に沿って2分割された一対の半円可動錘を有する円板状の可動錘と、
前記可動錘をその重心を通るZ軸周りに回転振動させる駆動電極と、
前記検出軸を中心にコリオリ力により揺動する前記可動錘の変位を検出する検出電極と、
前記基板に突設され、前記可動錘を支持するアンカーと、
前記アンカーと前記可動錘との間に掛け渡された支持ばねと、
前記一対の半円可動錘を連結する可動錘連結ばねと、を備え、
前記支持ばねの延在方向が、前記検出軸方向に平行であり、
前記一対の半円可動錘は、相互の対向辺にそれぞれ切り欠き部を有し、
前記アンカーは、各切り欠き部に挿通し、前記検出軸を中心として線対称に配置された一対のもので構成され、
前記支持ばねは、前記検出軸の軸方向において、各アンカーの両側から各切り欠き部の両端を構成する両切り欠き端縁部に掛け渡され、相互に平行に延在する一対のもので構成され、
前記可動錘連結ばねは、前記一対の半円可動錘を、相互の対向辺における前記切り欠き部から外側に外れた位置で連結すると共に、前記一対の半円可動錘の相互間隙を一定に維持することを特徴とする回転振動型ジャイロ。
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