JP6244178B2 - 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
近年、様々なセンサを用いて、人間や車その他の動体の動作を検知する装置が登場してきている。その中のひとつとして、電波型や音波型のセンサを用いて、人体の呼吸を検出する技術が開発されている。
例えば、下記非特許文献1では、電波型のセンサからの出力信号に対して3種の特徴量(信号強度、周波数領域エントロピー、信号ヒストグラム)を抽出し、機械学習手法により無人状態/有人状態(呼吸)/有人状態(移動)を識別する技術が開示されている。なお、特徴量として用いられる信号強度および周波数領域エントロピーは、フーリエ変換を用いて計算されている。また、信号ヒストグラムは時間領域での信号振幅に関する分布である。
久保 肇,森 武俊,佐藤 知正,"マイクロ波ドップラーセンサによる移動・呼吸信号検出," 日本生体医工学会誌,Vol. 48, No.6, pp.595−603, 2010.
上記非特許文献に開示された技術において識別のために用いられる特徴量は、いずれも出力信号の時間に関する統計量であるため、識別対象である動体の速度の大きさや動きの複雑度を表現できるに留まっていた。このため、例えば有人状態(呼吸)であると識別することはできても、動体がどのような呼吸を行っているか、といった動体の任意な動き成分を評価することはできないという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、センサによる観測結果に基づいて動体の任意な動き成分を評価することが可能な、新規かつ改良された情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、動体から観測された第1の振動情報を入力する入力部と、前記動体の周期運動をモデル化した1つ以上のパラメータを含む周期関数に基づいて第2の振動情報を生成する生成部と、前記入力部により入力された前記第1の振動情報と前記生成部により生成された前記第2の振動情報との比較結果に基づいて前記パラメータを推定する推定部と、を備え、前記推定部は、推定した前記パラメータを用いて前記生成部により再度生成された前記第2の振動情報と前記第1の振動情報との比較結果に基づく前記パラメータの推定を繰り返し、前記動体は生体であり、前記周期運動は呼吸運動であり、前記周期関数が含む前記パラメータの一部は、吸気動作に対応する第1のパラメータと呼気動作に対応する第2のパラメータとで周期的に切り替えられ、前記第1のパラメータと前記第2のパラメータとは異なる、情報処理装置が提供される。
前記第1の振動情報は、前記動体の前記周期運動の位相変動を示す情報であり、前記周期関数は、前記動体の位置変動を示すモデルであり、前記生成部は、前記周期関数により出力される位置変動を示す情報を位相変動を示す情報に変換することで前記第2の振動情報を生成してもよい。
前記第1の振動情報は、音波もしくは電波による送信波と振動体である前記動体による反射波との合成により得られるビート信号であってもよい。
前記第1の振動情報は、前記動体の位置変動を示す情報であり、前記周期関数は、前記動体の位置変動を示すモデルであり、前記生成部は、前記周期関数から出力される位置変動を示す情報を前記第2の振動情報としてもよい。
前記第1の振動情報は、前記動体の加速度を示す情報であり、前記周期関数は、前記動体の位置変動を示すモデルであり、前記生成部は、前記周期関数から出力される位置変動を示す情報を加速度を示す情報に変換することで前記第2の振動情報を生成してもよい。
前記推定部は、前記第1の振動情報および前記第2の振動情報を標準化した波形を比較してもよい。
前記入力部に入力される前記第1の振動情報は、前記動体を観測するセンサからの出力にIIR(Infinite impulse response)フィルタを適用した情報であり、前記生成部は、疑似的なIIRフィルタを適用して前記第2の振動情報を生成してもよい。
前記情報処理装置は、前記第1の振動情報と前記第2の振動情報との一致度に基づいて前記動体の状態を推定する状態推定部をさらに備えてもよい。
前記推定部は、前記パラメータをパーティクルとしたパーティクルフィルタ、カルマンフィルタ、または複数のカルマンフィルタのアンサンブルにより、前記パラメータを逐次的に推定してもよい。
前記推定部は、複数の前記パーティクルに含まれる前記パラメータの平均値、中央値、または最頻値の少なくともいずれかを代表値としてもよい。
前記第1のパラメータと前記第2のパラメータとの切り替え時の前記周期関数の出力値は所定値であってもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、動体から観測された第1の振動情報を入力するステップと、前記動体の周期運動をモデル化した1つ以上のパラメータを含む周期関数に基づいて第2の振動情報を生成するステップと、入力された前記第1の振動情報と生成された前記第2の振動情報との比較結果に基づいて前記パラメータを推定するステップと、推定した前記パラメータを用いて再度生成された前記第2の振動情報と前記第1の振動情報との比較結果に基づく前記パラメータの推定を繰り返すステップと、を備え、前記動体は生体であり、前記周期運動は呼吸運動であり、前記周期関数が含む前記パラメータの一部は、吸気動作に対応する第1のパラメータと呼気動作に対応する第2のパラメータとで周期的に切り替えられ、前記第1のパラメータと前記第2のパラメータとは異なる、情報処理方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、動体から観測された第1の振動情報を入力する入力部と、前記動体の周期運動をモデル化した1つ以上のパラメータを含む周期関数に基づいて第2の振動情報を生成する生成部と、前記入力部により入力された前記第1の振動情報と前記生成部により生成された前記第2の振動情報との比較結果に基づいて前記パラメータを推定する推定部と、を備え、前記推定部は、推定した前記パラメータを用いて前記生成部により再度生成された前記第2の振動情報と前記第1の振動情報との比較結果に基づく前記パラメータの推定を繰り返し、前記動体は生体であり、前記周期運動は呼吸運動であり、前記周期関数が含む前記パラメータの一部は、吸気動作に対応する第1のパラメータと呼気動作に対応する第2のパラメータとで周期的に切り替えられ、前記第1のパラメータと前記第2のパラメータとは異なる、情報処理装置として機能させるためのプログラムが提供される。
以上説明したように本発明によれば、センサによる観測結果に基づいて動体の任意な動き成分を評価することが可能である。
第1の実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る変位モデルを説明するための図である。 第1の実施形態に係る情報処理装置の動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る情報処理装置の実験環境を説明するための図である。 第1の実施形態に係る情報処理装置の実験結果を示す図である。 第1の実施形態に係る情報処理装置の実験結果を示す図である。 第1の実施形態に係る情報処理装置の実験結果を示す図である。 第1の実施形態に係る情報処理装置の実験結果を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.本発明の一実施形態に係る情報処理装置の概要>
本発明の一実施形態に係る情報処理装置は、センサによる観測結果に基づいて動体の任意な動き成分を評価する。詳しくは、情報処理装置は、周期運動を行う動体の変位を記述する任意の周期関数モデル、およびセンサの出力信号波形についてパーティクルフィルタの枠組みを適用することで、周期関数モデルに含まれるパラメータを直接推定する。情報処理装置は、推定したパラメータにより、動体の任意の動き成分を評価することができる。また、情報処理装置は、推定したパラメータを適用した周期関数モデルの出力信号波形への当てはまりの良さに基づき、周期関数モデルが対象とした動きの有無を推定することができる。
また、情報処理装置は、パーティクルフィルタによりパラメータを逐次推定するため、例えば呼吸などの動きにゆらぎや変化が生じる生体を対象として、変化に追随して周期関数モデルを更新することができる。このため、情報処理装置は、逐次的にパラメータを特定して動体の動きの特徴を随時抽出することや、周期関数モデルの対象とした動きの有無を随時推定することができる。
以上、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の概要を説明した。以下、実施形態について詳細に説明する。
<2.第1の実施形態>
本実施形態に係る情報処理装置は、周期運動を行う動体から観測された振動情報に基づいて、その動体の状態を推定することが可能である。本明細書では、情報処理装置1は、動体の一例として人を対象とし、周期運動の一例として人の呼吸運動を対象とし、呼吸運動の状態を推定するものとする。
[2−1.構成]
まず、図1を参照して、第1の実施形態に係る情報処理装置の内部構成を説明する。
図1は、第1の実施形態に係る情報処理装置1の構成を示すブロック図である。図1に示すように、情報処理装置1は、生成部10、推定部20、状態推定部30、および標準化部40を有する。また、情報処理装置1は、ビート信号生成部3が人4を観測した観測結果を、IIR(Infinite impulse response)フィルタ2を介して入力される。
(人4)
人4は、ビート信号生成部3から照射される電波を反射する物体である。また、人4は、呼吸運動という周期運動を行う動体である。呼吸運動は、吸気動作と呼気動作とに分けられるが、それぞれ速度変化が異なることが一般的である。
(ビート信号生成部3)
ビート信号生成部3は、電波を人4に向けて送信し、人4により反射された電波を受信するセンサであり、送信波と受信波との差分の周波数の信号であるビート信号(第1の振動情報)を出力する。ビート信号は、人4の呼吸運動という周期運動の位相変動を示す情報である。電波の他にも、ビート信号生成部3は、音波や光等を送受信してビート信号を出力してもよい。ここで、ビート信号生成部3は、連続波型かつ直交検波方式であるものとし、正弦波および余弦波の2波を出力信号として出力するが、連続波型ではなく一定区間の周波数範囲内で周波数が変化するスイープ型や、一定区間で周波数が切替える周波数切替え型へも応用が可能である。これら出力信号を複素数表現としてまとめ、次式で表現する。
Figure 0006244178
ここで、A(t)を振幅項[V]、jを虚数、λを搬送波の波長[m]、x(t)を照射対象の変位[m],dを初距離[m]、φを初期位相[rad]とする。ここで、振幅項A(t)には直流成分とノイズ成分が含まれている。
(IIRフィルタ2)
IIRフィルタ2は、アナログ回路内に構成された無限インパルス応答フィルタであり、人4を観測するビート信号生成部3からの出力に対してIIRフィルタを適用する。本明細書では、IIRフィルタ2は、1次のIIRハイパスフィルタであるものとする。上述したように、ビート信号には直流成分が含まれているが、直流成分の存在は対象の変位を記述する位相部分の抽出を行う場合の障害や、信号飽和の原因となる。このため、情報処理装置1は、IIRフィルタ2を用いてこの直流成分を除去する。ビート信号生成部のオフセット電圧が正しく補正もしくは除去されるような場合では、本フィルタのない構成も適用可能であるが、擬似的なビート信号を推定するために計算可能な手法をとることが重要である。IIRフィルタ2は、入力信号の周波数に応じて振幅と位相を非線形に変調させるが、直流成分を除去可能である。IIRフィルタ2は、上記数式1で示したビート信号から直流成分を除去して、次式で示す信号を出力する。
Figure 0006244178
ここで、アナログ回路上の実装によるIIRハイパスフィルタによる振幅への影響項をf(t)、位相への影響項をfφ(t)とする。
IIRフィルタ2は、信号処理したビート信号を情報処理装置1に出力する。
(標準化部40)
標準化部40は、IIRフィルタ2から出力されたビート信号を標準化する機能を有する。具体的には、標準化部40は、ビート信号を平均0、標準偏差1に標準化するものとする。なお、標準化部40を、ビート信号を入力する入力部として捉えることもできる。
(生成部10)
生成部10は、人4の周期運動をモデル化した1つ以上のパラメータを含む周期関数に基づいて、モデル化した人4の周期運動をビート信号生成部3が観測した場合に出力されると想定されるビート信号を、疑似的に生成する機能を有する。生成部10が生成する疑似的なビート信号を、疑似ビート信号(第2の振動情報)とも称する。生成部10は、変位モデル11、ビート信号モデル12、IIRフィルタ13、および標準化部14として機能する。
・変位モデル11
変位モデル11は、人4の周期運動をモデル化した1つ以上のパラメータを含む周期関数である。具体的には、変位モデル11は、人4の呼吸による胸壁の変位変化(位置変動を示す情報)をモデル化した周期関数であり、後述する数式4で示すr(t)である。以下、本実施形態に係る胸壁の変位モデルの説明の前に、まず、胸壁の変位モデルについての比較例を説明する。
胸壁の変位をモデル化した周期関数の比較例(Y. Seppenwoolde, H. Shirato, K. Kitamura, S. Shimizu, M. van Herk, J. V. Lebesque, and K. Miyasaka, “Precise and real−time measurement of 3d tumor motion in lung due to breathing and heartbeat, measured during radiotherapy,” International Journal of Radiation Oncology* Biology* Physics, vol. 53, no. 4, pp. 822−834, 2002.)として、次式で示すモデルs(t)がある。
Figure 0006244178

ここで、V(≧0)は最大変位量[m]、f(≧0)は呼吸周波数[Hz]、θ,(0≦θ<2π)は呼吸初期位相[rad]、n(≧1)は形状変化パラメータ(非負整数)である。s(t)が増加する場合を吸気動作、減少する場合を呼気動作とする。図2Aに、パラメータn以外のパラメータを固定(V=1.00,f=0.25,θ=−π/2)した場合の形状変化例を示す。なお、図2は、第1の実施形態に係る変位モデルを説明するための図である。符号101は、n=1とした場合のs(t)であり、符号102は、n=2とした場合のs(t)である。図2Aに示すように、nの増加に伴い、速度の変化量が大きくなっている。
この比較例には、2つの制約が存在している。第1の制約は、呼吸動作における吸気と呼気の速度変化が同一という点である。上述したように、一般に吸気と呼気の速度変化は個人差によって異なる可能性があるが、比較例はこの点について考慮がなされていない。第2の制約は、速度変動を制御する形状変化パラメータnが整数という点である。比較例は、nとして整数のみ採用するため、速度変化の細かな制御を行うことが困難である。しかしながら、人の呼吸などの生体のバイタル的活動としての周期的振動は、個人毎に波形の微少な歪みが多く、振動の往路と復路で対称な動きをすることは希である。
そこで、本実施形態では、比較例に係る上記制約を緩和し、振動の往路と復路で対称でない動きをパラメータで定義できる、次式で示す胸壁の変位モデルr(t)を提案する。
Figure 0006244178
比較例s(t)と同様に、r(t)が増加する場合を吸気動作、減少する場合を呼気動作とする。即ち、α(>0)の場合は吸気の速度変化を表現し、β(>0)の場合は呼気の速度変化を表現している。以下では、r(t)を、呼吸変位モデルとも称する。
呼吸変位モデルr(t)は、独立したパラメータαおよびβを有することにより、吸気と呼気の速度変化が同一でない場合の速度変化を表現することができる。呼吸変位モデルr(t)は、ηについての場合分けが設定されているが、それぞれの場合において節点r(t)=0および節点r(t)=Vを必ず通るように設計されているため、区分的に連続な周期関数と捉えることができる。
ここで、図2Bに、パラメータα、β以外のパラメータを固定(V=1.00,f=0.25,θ=0.00)した場合の形状変化例を示す。符号201は、形状変化パラメータが(α=0.10,β=0.10)の場合の呼吸変位モデルr(t)である。この場合の呼吸変位モデルr(t)は、比較例s(t)と同様に、吸気と呼気の速度変化が同一であることが仮定される。一方で、符号202は、形状変化パラメータが(α=0.75,β=3.25)の場合の呼吸変位モデルr(t)である。この場合の呼吸変位モデルr(t)は、吸気と比較して呼気の速度変化が大きい場合を表現している。
このように、呼吸変位モデルr(t)は、吸気と呼気の速度変化が異なる場合を表現することができる。さらに、呼吸変位モデルr(t)は、形状変化パラメータαおよびβが整数以外の正の実数をとりえるので、比較例s(t)と比較して呼吸変位の表現能力が高いと言える。
変位モデル11は、胸壁の変位変化をビート信号モデル12に出力する。
・ビート信号モデル12
ビート信号モデル12は、変位モデル11から出力された胸壁の変位変化(位置変動を示す情報)を、ビート信号表現(位相変動を示す情報)に変形する処理を行う。即ち、ビート信号モデル12は、変位モデル11により表現された疑似的な人間の胸壁の変化を、ビート信号生成部3が観測した場合に出力されると想定される疑似ビート信号に変換する機能を有する。具体的には、ビート信号モデル12は、呼吸変位モデルr(t)を入力とするビート信号モデルR(t)として次式で定義される。
Figure 0006244178
上記数式5では、モデルを制御するパラメータに対して新たにφ,(0≦φ<2π)が加わったことを明示するため、R(t|・)、r(t|・)という表記を与えた。φは、上記数式1よりθ∝−(4πd/λ+φ)で与えられる、初距離dと比例関係にある位相パラメータである。また、上記数式5は、振幅項を考慮していない。これは、IIRフィルタ13による処理の影響にほとんど寄与しないためである。
ビート信号モデル12は、生成した疑似ビート信号をIIRフィルタ13に出力する。
・IIRフィルタ13
IIRフィルタ13は、ディジタルフィルタとして構成された無限インパルス応答フィルタであり、ビート信号モデル12から出力された疑似ビート信号に対して疑似的なIIRフィルタを適用する。本明細書では、IIRフィルタ13はIIRバタワース・ハイパスフィルタであるものとする。IIRフィルタ13は、IIRフィルタ2の性質を模擬した疑似的なディジタルフィルタである。ビート信号生成部3から出力されたビート信号は、アナログ回路で実装されたIIRフィルタ2により信号処理される。これと同様に、ビート信号モデル12から出力された疑似ビート信号は、IIRフィルタ2の性質を模擬したIIRフィルタ13により信号処理される。IIRフィルタ13により信号処理された後の疑似ビート信号を、次式で定義する。
Figure 0006244178
ここで、IIRバタワース・ハイパスディジタルフィルタによる振幅への影響項をf′r(t)、位相への影響項をf′φ(t)とする。この疑似ビート信号R(t)を、以下では呼吸モデルとも称する。
・標準化部14
標準化部14は、IIRフィルタ13から出力された疑似ビート信号を標準化する機能を有する。具体的には、標準化部14は、標準化部40と同様に、疑似ビート信号を平均0、標準偏差1に標準化するものとする。
(推定部20)
推定部20は、標準化部40から出力されたビート信号と生成部10により生成された疑似ビート信号との比較結果に基づいて、生成部10で用いたモデルのパラメータを推定する機能を有する。推定部20は、逐次的にパラメータを推定する。生体の動きのミクロな非対称性等の歪みはモデルで吸収し、長期的な動きの変動による歪みは、逐次的な推定により動的に追随し吸収する。詳しくは、推定部20は、推定したパラメータを用いて生成部10により再度生成された疑似ビート信号と、標準化部40から出力されたビート信号との比較結果に基づいて、パラメータ推定を繰り返す。
具体的には、推定部20は、パラメータが高次元かつ微分不可の場合でも適用可能なパーティクルフィルタを用いて、6つのパラメータ(V,α,β,f,θ,φ)の分布の逐次抽出を行う。上述したように、IIRフィルタは、入力信号の周波数に応じて振幅と位相を非線形に変調させるが、パーティクルフィルタは状態方程式が非線形であっても解くことが可能である。パーティクルフィルタは、現時刻tまでの観測値がY={y,・・・,y}、状態変数がxであるとき、事後分布p(x|Y)を以下の数式7および数式8で示す漸化式によって、逐次推定する手法である。
Figure 0006244178
Figure 0006244178
なお、xの密度分布をモンテカルロ近似によって離散的な粒子の集合で表現する場合、数式7および数式8は近似的に計算可能となる。
ここで、推定部20は、生成部10において用いるパラメータをひとつの粒子(パーティクル)として、パーティクルフィルタの状態空間モデルを構成する。まず、粒子数を、i,(i=1,・・・,m)として、情報処理装置1に入力されるビート信号D(t)から長さNの時間窓で切り出されたk,(k=1,・・・,K)番目の複素観測ベクトルをyとする。また、呼吸モデルR(t|x (i))から生成された長さNの複素モデルベクトルをm (i)とする。
ここで、yは標準化部40により、m (i)は標準化部14により、それぞれ平均0、標準偏差1に標準化されている。このため、生成部10は、yとm (i)とを標準化した波形により比較することが可能となる。即ち、生成部10は、振幅に因らず、位相変化という相対的な変化を比較することが可能となるため、パラメータの推定精度がビート信号生成部3と人4との距離に依存せず、長距離であっても推定可能となる。
次に、状態ベクトルをx=[V,α,β,f,θ,φ、システムノイズvをv〜[N(0,σ),N(0,σα),N(0,σβ),N(σ),vM(0,σθ),vM(0,σφ)]と定義する。N(・)は正規分布を示し、vM(・)はフォンミーゼス分布を示す。フォンミーゼス分布は、円周上に定義された分布であり、位相を表現するのに適当であると言える。なお、逐次推定のための他の手法としてカルマンフィルタが考えられるが、カルマンフィルタでは正規分布を前提としているため、フォンミーゼス分布を採用することは困難である。一方、本実施形態に係る推定部20は、パーティクルフィルタにより推定するため、フォンミーゼス分布を採用することが可能となる。
ここで、推定部20は、尤度算出部21、リサンプリング部22、および粒子更新部23として機能する。尤度算出部21、リサンプリング部22、および粒子更新部23は、状態ベクトルxを粒子とするパーティクルフィルタにより、パラメータ推定を行う。
・粒子更新部23
粒子更新部23は、パーティクルフィルタの粒子を更新する機能を有する。粒子更新部23により更新される粒子を、次式で定義する。
Figure 0006244178
粒子更新部23は、ひとつ前の時刻において、後述するリサンプリング部22によりリサンプリングされたxk−1 (i)を用いて現時刻の粒子x (i)に更新する。なお、数式9をパーティクルフィルタのシステムモデルとして捉えることもできる。
粒子更新部23は、更新した粒子が含むパラメータを変位モデル11に入力する。生成部10は、入力されたパラメータに基づいて疑似ビート信号を生成し、生成した疑似ビート信号を尤度算出部21に出力する。
・尤度算出部21
尤度算出部21は、粒子更新部23により更新された粒子x (i)の尤度を算出する機能を有する。詳しくは、尤度算出部21は、ビート信号と疑似ビート信号とを同一の条件で、即ちIIRフィルタが適用され且つ標準化された形状同士で比較することで、尤度を算出する。尤度算出部21が算出する尤度の観測モデルを次式で定義する。
Figure 0006244178
ここで、σを観測ノイズの分散,Hを共役転置記号とする。尤度算出部21は、算出した尤度をリサンプリング部22および状態推定部30に出力する。
・リサンプリング部22
リサンプリング部22は、尤度算出部21により算出された尤度に基づいて、粒子をリサンプリングする機能を有する。粒子更新部23により更新された粒子のうち、リサンプリング部22が各粒子を得る確率は、数式10で示した観測モデルと数式8で示したモンテカルロ近似表現から次式で定義される。
Figure 0006244178
Figure 0006244178
(状態推定部30)
状態推定部30は、ビート信号と疑似ビート信号との一致度に基づいて、人4の状態を推定する機能を有する。具体的には、状態推定部30は、尤度算出部21により出力された尤度に基づいて、人4の状態を推定する。例えば、状態推定部30は、尤度が高い場合は呼吸動作を行う人4がビート信号生成部3の照射範囲に存在する推定し、低い場合は存在しないと推定する。これは、呼吸モデルが呼吸による動きに基づく場合に最も精度良く疑似ビート信号を生成するが、ランダム的な雑音など、呼吸でない場合の信号には追随できず、疑似ビート信号と実際のビート信号の差異が拡大するためである。他にも、状態推定部30は、リサンプリング部22により出力されたパラメータ推定値に基づいて、人4の状態を推定してもよい。例えば、吸気の速度変化を規定するα、呼気の速度変化を規定するβにより、人4の呼気および吸気の際の動き成分を別々に評価することができる。情報処理装置1は、数式4で示した呼吸変位モデルr(t)のように、動体の周期運動をパラメータを含むモデルにより表現し、そのパラメータを推定することで、ビート信号生成部3の照射範囲内の任意の動き成分を評価することが可能となる。また、状態推定部30は、αおよびβの時系列変化や値の大小等に応じて、人4の状態に異常が発生したか否か等を判定することも可能である。
以上、本実施形態に係る情報処理装置1の構成を説明した。続いて、図3を参照して、本実施形態に係る情報処理装置1の動作を説明する。
[2−2.動作処理]
図3は、第1の実施形態に係る情報処理装置1の動作を示すフローチャートである。図3に示すように、まず、ステップS102で、情報処理装置1は、粒子を初期化する。詳しくは、粒子更新部23は、状態ベクトルxの初期値x、およびシステムノイズvの初期値vを与える。
次いで、ステップS104で、情報処理装置1は、粒子の状態を更新する。詳しくは、粒子更新部23は、上記数式9により、粒子を更新する。
次に、ステップS106で、情報処理装置1は、疑似ビート信号を生成する。詳しくは、まず、変位モデル11は、粒子更新部23により更新されたパラメータに基づいて、数式4により呼吸変位モデルr(t)を定義する。そして、ビート信号モデル12は、数式5により疑似ビート信号を生成し、IIRフィルタ13はIIRフィルタを適用し、標準化部14は標準化を行う。
次いで、ステップS108で、情報処理装置1は、尤度を算出する。詳しくは、尤度算出部21は、ビート信号生成部3により出力され、IIRフィルタ2によりIIRフィルタが適用され、標準化部40により標準化されたビート信号と、生成部10から出力された疑似ビート信号との比較により、数式10で示す尤度を算出する。
次に、ステップS110で、情報処理装置1は、粒子をリサンプリングする。詳しくは、リサンプリング部22は、尤度算出部21により算出された尤度に基づいて、数式11により粒子をリサンプリングする。
次いで、ステップS112で、情報処理装置1は、処理を終了するか否かを判定する。終了しない場合(S112/NO)、情報処理装置1は、再度ステップS104〜S110を繰り返してパラメータを逐次推定する。終了する場合(S112/YES)、情報処理装置1は、処理を終了する。
なお、図3には記載していないが、情報処理装置1は、適宜人4の状態を推定してもよい。詳しくは、状態推定部30は、上記ステップS110において尤度算出部21により出力された尤度や、リサンプリング部22により出力されたパラメータ推定値に基づいて、人4の状態を逐次推定してもよい。
以上、本実施形態に係る情報処理装置1の動作を説明した。
[2−3.変形例]
上記では、情報処理装置1は、ビート信号生成部3による観測結果に基づいて人4の状態を推定するとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、情報処理装置1は、距離を計測するセンサや加速度センサ等の他のセンサによる観測結果に基づいて、人4の状態を推定してもよい。
具体的には、情報処理装置1は、変位モデル11から出力される動体の位置変動を示す情報を、センサから出力される情報の種別に応じて変換することで、モデルからの出力値とセンサからの出力値とを比較する。例えば、上記実施形態では、ビート信号生成部3からの出力は位相変動を示す情報であるため、情報処理装置1は、変位モデル11から出力される動体の位置変動を示す情報をビート信号モデル12により位相変動を示す情報に変換して、これらを比較した。以下、ビート信号生成部3以外のセンサを用いる例として、距離を計測するセンサおよび加速度センサを用いた場合の、変換方法を説明する。
まず、距離計測センサを用いた場合について説明する。距離計測センサは、動体との距離を計測するセンサであり、距離の変動、即ち動体の位置変動を示す情報(第1の振動情報)を出力する。この場合、変位モデル11からの出力も位置変動を示す情報であるため、生成部10は、なんら変換することなく、上記数式4で示した呼吸変位モデルr(t)を比較対象(第2の振動信号)として出力する。情報処理装置1は、パーティクルフィルタ等を用いて距離計測センサからの出力と呼吸変位モデルr(t)とを比較することで、パラメータを推定し、人4の状態を推定することができる。
続いて、加速度センサを用いた場合について説明する。加速度センサは、動体の加速度を計測するセンサであり、計測した動体の加速度を示す情報(第1の振動情報)を出力する。この場合、生成部10は、上記数式4で示した呼吸変位モデルr(t)を時刻tに関して2階微分することで加速度を示す情報に変換した信号を、比較対象(第2の振動信号)として出力する。情報処理装置1は、パーティクルフィルタ等を用いて加速度センサからの出力と呼吸変位モデルr(t)を2階微分した信号とを比較することで、パラメータを推定し、人4の状態を推定することができる。他にも、情報処理装置1は、加速度センサから出力された加速度を示す情報を時刻tに関して2階積分して変位信号に変換することで、呼吸変位モデルr(t)が出力する変位を示す情報と比較してもよい。
以上、本実施形態に係る情報処理装置1の変形例について説明した。
<3.実験結果>
続いて、図4〜図8を参照して、本実施形態に係る情報処理装置1の有効性を検証するために行った実験結果の一例を説明する。
[3−1.実験環境]
図4は、第1の実施形態に係る情報処理装置1の実験環境を説明するための図である。図4に示すように、ビート信号生成部3は壁に設置され、人4を観測している。実験には、ビート信号生成部3として、沖電気工業株式会社製の24GHz連続波型マイクロ波ドップラーレーダ(DSU v1.0)を用いた。図4に示すように、ビート信号生成部3は高さ2.00mの位置に俯角を30度として配置されており、人4の胸部からビート信号生成部3のアンテナ直下までの距離は約2.81mとなる。図4に示すように、ビート信号生成部3と人4との間の距離は約3.25mであり、本実験環境は、ビート信号生成部3と人4との間の距離が長い状況(>3.0m)についての有効性を検証可能である。また、人4は、仰臥位をとっている。本実験環境は、ビート信号生成部3が人4を見下ろす形で設計されているが、これは実際の見守り環境を想定しているためである。
さらに、本実験環境では、高さ0.5mから人4の胸部に向くよう変位センサ5が配置される。実験には、変位センサ5として、オプテックスFA株式会社製のレーザ変位センサ(CD−5)を用いた。変位センサ5は、レーザ光を用いて直径1mmの円の範囲の変位を高精度(μオーダー)に計測可能である。実験では、ビート信号生成部3による計測と共に変位センサ5による計測を行い、変位センサ5による計測結果に基づいて、情報処理装置1の有効性の評価を行った。
実験は、無人状態(O)と、健康な成人男性6名の被験者(A,B,C,D,E,F) に対して行われた。計測時間は10分間であり、計測機器はいずれも500Hzでサンプリングされた。情報処理装置1に係る所与のパラメータとして、N=4000、m=500、σ=0.0001、σα=0.5、σβ=0.5、σ=0.05、σθ=5.0、σφ=8.0、σ=5.0を与えた。また、時間窓の移動幅は250サンプルとした(K=1184)。
[3−2.評価方法]
本実験では、以下の2つの評価基準で実験結果を評価した。
(最大対数尤度:Maximum Log−Likelihoods)
第1に、本実験では、次式で示す最大対数尤度Lを用いて実験結果を評価した。
Figure 0006244178
は、時刻kにおいて最も当てはまりの良い粒子の対数尤度を表している。この値によって、ビート信号生成部3の出力に基づく呼吸の存在性が評価可能となる。
Figure 0006244178
Figure 0006244178
この値によって、推定部20により推定された各パラメータが、真の呼吸変位を表現できているか否かが評価可能となる。
[3−3.実験結果]
続いて、図5〜図8を参照して、上記説明した実験環境における実験結果を説明する。図5〜図8は、第1の実施形態に係る情報処理装置1の実験結果を示す図である。
Figure 0006244178
続いて、下記表1に、推定された各パラメータの平均値および標準偏差の集計結果を示す。ただし、θ及びφは、位相パラメータであるため表記していない。被験者項目(Subject)の「O」は無人状態を示し、「A」〜「F」は有人状態であって、各被験者「A」〜「F」から得られた結果を示している。表1に示すように、無人状態「O」のパラメータは、有人状態「A」〜「F」のものと比較して大きな値が得られた。
Figure 0006244178
図6では、被験者ごとの最大対数尤度Lの分布のばらつきを表したボックスプロットを示した。図6における横軸は各被験者を示し、縦軸は最大対数尤度Lの値を示している。ここで、無人状態「O」と各有人状態「A」〜「F」の間で等分散性を考慮せずに平均値の差を検定可能なWelchの2標本t検定(H:μ=μ,H:μ≠μ)を行った結果、全ての組み合わせにおいてp<0.0001で有意となった。また、図6に示すように、各被験者の中で、最大対数尤度Lの中央値が−100以上の値を持つ分布は被験者「A」「D」「F」のみであった。
図7では、被験者ごとの相関値Cの分布を表現するヒストグラムを示した。即ち、図7Aは被験者「A」のヒストグラムであり、図7B〜図7Fについても同様である。図7における縦軸は度数を示し、横軸は相関値Cの値を示している。図7に示すように、度数が100以上のピークを持つ分布は被験者「A」「D」「F」のみであった。
続いて、下記表2に、図7に示した分布の特徴を示す。図7A、図7Dでは裾を引く形の分布が観察され、また、図7Fではべき分布が観察されるので、代表値として中央値を採用した。また、中央値と共に、分布の対称性を測る尺度である歪度を表2に示した。表2に示すように、被験者「A」「D」「E」「F」について、高い相関値(C>0.70)が得られた。しかし、被験者「E」は歪度の値から非対称性の傾向が弱く、裾が厚いため、図7に示すように他の被験者よりも頻度は低い。
Figure 0006244178
図8では、被験者「A」〜「F」についての最大対数尤度Lと相関値Cとの関係を表現する散布図を示した。図8における横軸は相関値Cの値を示し、縦軸は最大対数尤度Lの値を示している。図8中に示した直線(L=−179.295+86.421C)は、最小二乗法によって求められた回帰直線である。また、2変数間の相関係数はρ=0.48であった。
[3−4.効果の確認]
表1に示すように、被験者「C」「E」「F」についての、吸気に関するパラメータαおよび呼気に関するパラメータβは、一致していない上に、一方の平均値が他方の平均値の約2倍となっている。この結果は、個人によって吸気速度と呼気速度のバランスが異なっていることを示唆している。
図6に示すように、無人状態「O」と有人状態「A」〜「F」との間で、最大対数尤度Lの分布のばらつきには大きな差が観察される。その差は、Welchのt検定による検定結果からも0.01%有意で認められた。この結果から、無人状態「O」のデータに対する呼吸モデルの尤度は、有人状態「A」〜「F」の尤度に対して明らかに異なっていると言える。つまり、本実施形態に係る情報処理装置1は、人4の状態、即ち呼吸の存在性を評価可能である。
また、被験者「A」「D」「F」の実験結果は、図7に示すように相関値が0.7以上かつ100以上の度数の相関分布を示し、さらに図6に示すように被験者「B」「C」「E」と比較して高い中央値(>−100)を示す。この関係性について検証するために、図8に示すように2変数についての回帰直線と相関係数を求めた結果、正の相関が認められた(ρ=0.48)。この事実から、最大対数尤度Lの値が高いほど、真の呼吸変位を良く表現できているということが言える。つまり、本実施形態に係る情報処理装置1は、最大対数尤度Lの値が高いパラメータにより、人4の状態、即ち人4の呼吸変位の任意の動き成分を評価することが可能である。
<4.まとめ>
以上説明したように、本発明の一実施形態に係る情報処理装置1は、センサによる観測結果に基づいて動体の任意な動き成分を評価することが可能である。詳しくは、情報処理装置1は、周期運動を行う動体の変位を記述する任意の周期関数モデル、およびセンサからの出力波形についてパーティクルフィルタの枠組みを適用することで、周期関数モデルに含まれるパラメータを直接推定する。情報処理装置1は、推定したパラメータにより、動体の任意の動き成分を評価することができ、推定したパラメータを適用した周期関数モデルの尤度に基づき、周期関数モデルの対象とした動きの有無を推定することができる。また、情報処理装置は、パーティクルフィルタによりパラメータを逐次推定するため、動体の任意の動き成分、および周期関数モデルが対象とした動きの有無を随時推定することができる。
また、呼吸検知が困難な長距離(3.25m)で行われた6人の被験者に対する実験結果では、無人状態と有人状態の尤度に明らかな差が存在した。この事実から、呼吸検知問題に対する本実施形態に係る情報処理装置1の有効性が示された。さらに、結果の相関解析によって、呼吸モデルの尤度と変位センサ5から得られた真の呼吸変位との類似度は、正の相関関係にあることが示された。つまり、情報処理装置1により推定されたパラメータ推定値は、真の呼吸変位をよく表現できていることが確認された。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、周期運動を行う動体の一例として、呼吸運動を行う人4を対象として説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、人4が歩く際の腕の振りを周期運動として捉えてもよいし、他の動物を対象としてもよい。他にも、橋やビルの振動を対象として本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態では、ビート信号生成部3からの出力に対しアナログ回路内に構成されたIIRフィルタ2を適用するものとしたが、本発明はかかる例に限定されない。情報処理装置1は、ビート信号生成部3からの出力に対し、バンドパスフィルタやローパスフィルタ等の他のフィルタが適用された信号を受け付けてもよい。この場合、情報処理装置1は、IIRフィルタ13に代えて、ビート信号生成部3からの出力に対して適用されたアナログフィルタの性質を模擬した、疑似的なディジタルフィルタを適用すればよい。
また、上記実施形態では、情報処理装置1がパーティクルフィルタによりパラメータを逐次的に推定すると説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、推定部20は、逐次的なパラメータの推定手法として、カルマンフィルタ等を用いて解析的に推定したり、複数のカルマンフィルタのアンサンブルなどの手法を用いたりしてもよい。
また、情報処理装置に内蔵されるCPU、ROM及びRAM等のハードウェアに、上記情報処理装置1の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、当該コンピュータプログラムを記録した記録媒体も提供される。
1 情報処理装置
10 生成部
11 変位モデル
12 ビート信号モデル
13 IIRフィルタ
14 標準化部
20 推定部
21 尤度算出部
22 リサンプリング部
23 粒子更新部
30 状態推定部
40 標準化部
2 IIRフィルタ
3 ビート信号生成部
4 人
5 変位センサ

Claims (13)

  1. 動体から観測された第1の振動情報を入力する入力部と、
    前記動体の周期運動をモデル化した1つ以上のパラメータを含む周期関数に基づいて第2の振動情報を生成する生成部と、
    前記入力部により入力された前記第1の振動情報と前記生成部により生成された前記第2の振動情報との比較結果に基づいて前記パラメータを推定する推定部と、
    を備え、
    前記推定部は、推定した前記パラメータを用いて前記生成部により再度生成された前記第2の振動情報と前記第1の振動情報との比較結果に基づく前記パラメータの推定を繰り返し、
    前記動体は生体であり、前記周期運動は呼吸運動であり、前記周期関数が含む前記パラメータの一部は、吸気動作に対応する第1のパラメータと呼気動作に対応する第2のパラメータとで周期的に切り替えられ、前記第1のパラメータと前記第2のパラメータとは異なる、情報処理装置。
  2. 前記第1の振動情報は、前記動体の前記周期運動の位相変動を示す情報であり、
    前記周期関数は、前記動体の位置変動を示すモデルであり、
    前記生成部は、前記周期関数により出力される位置変動を示す情報を位相変動を示す情報に変換することで前記第2の振動情報を生成する、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記第1の振動情報は、音波もしくは電波による送信波と振動体である前記動体による反射波との合成により得られるビート信号である、請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記第1の振動情報は、前記動体の位置変動を示す情報であり、
    前記周期関数は、前記動体の位置変動を示すモデルであり、
    前記生成部は、前記周期関数から出力される位置変動を示す情報を前記第2の振動情報とする、請求項1に記載の情報処理装置。
  5. 前記第1の振動情報は、前記動体の加速度を示す情報であり、
    前記周期関数は、前記動体の位置変動を示すモデルであり、
    前記生成部は、前記周期関数から出力される位置変動を示す情報を加速度を示す情報に変換することで前記第2の振動情報を生成する、請求項1に記載の情報処理装置。
  6. 前記推定部は、前記第1の振動情報および前記第2の振動情報を標準化した波形を比較する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  7. 前記入力部に入力される前記第1の振動情報は、前記動体を観測するセンサからの出力にIIR(Infinite impulse response)フィルタを適用した情報であり、
    前記生成部は、疑似的なIIRフィルタを適用して前記第2の振動情報を生成する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  8. 前記情報処理装置は、前記第1の振動情報と前記第2の振動情報との一致度に基づいて前記動体の状態を推定する状態推定部をさらに備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  9. 前記推定部は、前記パラメータをパーティクルとしたパーティクルフィルタ、カルマンフィルタ、または複数のカルマンフィルタのアンサンブルにより、前記パラメータを逐次的に推定する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  10. 前記推定部は、複数の前記パーティクルに含まれる前記パラメータの平均値、中央値、または最頻値の少なくともいずれかを代表値とする、請求項9に記載の情報処理装置。
  11. 前記第1のパラメータと前記第2のパラメータとの切り替え時の前記周期関数の出力値は所定値である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  12. 動体から観測された第1の振動情報を入力するステップと、
    前記動体の周期運動をモデル化した1つ以上のパラメータを含む周期関数に基づいて第2の振動情報を生成するステップと、
    入力された前記第1の振動情報と生成された前記第2の振動情報との比較結果に基づいて前記パラメータを推定するステップと、
    推定した前記パラメータを用いて再度生成された前記第2の振動情報と前記第1の振動情報との比較結果に基づく前記パラメータの推定を繰り返すステップと、
    を備え
    前記動体は生体であり、前記周期運動は呼吸運動であり、前記周期関数が含む前記パラメータの一部は、吸気動作に対応する第1のパラメータと呼気動作に対応する第2のパラメータとで周期的に切り替えられ、前記第1のパラメータと前記第2のパラメータとは異なる、情報処理方法。
  13. コンピュータを、
    動体から観測された第1の振動情報を入力する入力部と、
    前記動体の周期運動をモデル化した1つ以上のパラメータを含む周期関数に基づいて第2の振動情報を生成する生成部と、
    前記入力部により入力された前記第1の振動情報と前記生成部により生成された前記第2の振動情報との比較結果に基づいて前記パラメータを推定する推定部と、
    を備え、
    前記推定部は、推定した前記パラメータを用いて前記生成部により再度生成された前記第2の振動情報と前記第1の振動情報との比較結果に基づく前記パラメータの推定を繰り返し、
    前記動体は生体であり、前記周期運動は呼吸運動であり、前記周期関数が含む前記パラメータの一部は、吸気動作に対応する第1のパラメータと呼気動作に対応する第2のパラメータとで周期的に切り替えられ、前記第1のパラメータと前記第2のパラメータとは異なる、情報処理装置として機能させるためのプログラム。
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