JP2003064869A - コンクリート型枠施工方法および型枠装置 - Google Patents

コンクリート型枠施工方法および型枠装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】移動式型枠装置により傾斜面にコンクリートを
打設する場合において、打設したコンクリートの品質が
高く、作業性の向上を図る。 【解決手段】移動式型枠装置5は、一対のガイドレール
21を施工面Sの傾斜方向に向けて設置される矩形枠状
の支持体2と、ガイドレール21に移動体33を介して
スライド自在に懸吊支持されるとともに、後方側に足場
板34が一体に設けられた型枠3と、この型枠3の昇降
手段としてガイドレール21の上端部に設けられる牽引
用ジャッキ4からなり、打設したコンクリートが半硬化
の状態で型枠3を上方に移動し、次に施工区域にコンク
リートを打設しながら、移動に伴って後方に露出した打
設面の均し作業を前記足場板34を利用して行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダム等の傾斜面を
有するコンクリート構造物の型枠施工方法と、そこで使
用する移動式の型枠装置に係り、特に、打設したコンク
リートの品質向上につながる施工技術に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、傾斜面を有するコンクリート構造
物として、ダム、護岸、貯水池、廃棄物処理場、擁壁な
どがある。このようなコンクリート構造物を構築する場
合、傾斜面が長く続く現場では、作業効率の点から移動
式の型枠装置を使用するのが通例である。この種の移動
式型枠装置は、例えば特開平6−264614号公報あ
るいは特許第2775215号公報に記載されるよう
に、傾斜した施工面に対して平行に配置される鋼製パネ
ル等の型枠を、傾斜面の天端あるいは型枠自体に設置し
たウインチ等の昇降手段により、傾斜面に沿って上方に
迫り上げながら順次型枠内にコンクリートを打設する構
成になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、傾斜面を対
象とする従来の型枠施工方法では、傾斜面を蓋で覆うよ
うな状態で型枠が設置されるから、それが移動式である
か否かに関係なくコンクリート中の気泡や余剰水分が外
部に抜けにくいという本質的な問題があった。すなわ
ち、型枠内部でのコンクリートの充填不足が生じやす
く、さらに打設面の表面においては「あばた」や「豆
板」などと称される仕上り不良として表れるものであ
る。これらの現象は、比較的高い確率で発生し、施工品
質を管理する上で大きな問題となっている。特に、緩斜
面で施工した場合には、その傾向が顕著である。また、
この種の移動式型枠装置を用いた施工方法は、所定位置
で型枠内にコンクリートを打設し、それを十分に養生し
て硬化させた後に型枠を脱型して次の施工区域に移動す
る。これら打設、養生・硬化、脱型および移動の各作業
を順次繰り返すことにより、所望の高さのコンクリート
傾斜面を構築するものである。すなわち、従来の施工方
法では、打設したコンクリートが十分に硬化した時点で
型枠の脱型を行うことを基本とするため、特にコンクリ
ートの養生に多くの時間が取られ、作業効率の面でも改
善の余地があるものであった。
【0004】本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み
なされたもので、打設したコンクリートの品質が高く、
併せて作業性も向上した型枠施工方法と、この施工方法
に好適な型枠装置の提供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願の請求項1に係る発明では、傾斜した施工面に
沿って型枠を順次上方に移動させながら、型枠の内側に
コンクリートを打設してコンクリート構造物を構築する
コンクリート型枠施工方法において、前記型枠内に打設
したコンクリートが半硬化状態で型枠を次の打設位置に
移動してコンクリートを打設するとともに、当該型枠よ
りも下方側に露出した打設面の表面を均すことにより、
施工面に順次コンクリート打設を行うことを特徴として
いる。
【0006】この構成によれば、型枠の内部に打設した
生コンクリートが半硬化状態のとき、すなわち自重のみ
では流動することがなく、外部から力をくわえた場合に
適度に変形する程度に凝結が進んだ状態となったときに
型枠を上方に移動して打設面を露出させるので、生コン
クリート中に含まれる気泡や余剰水分が容易に除去さ
れ、密実で良好な品質のコンクリート傾斜面を構築する
ことができる。また、型枠の移動に伴い下方側に露出し
た打設面は、上記のような半硬化状態であって表面の成
形作業が可能であるから、例えば移動式の型枠の後方に
設けた作業床に作業員が乗り、鏝などを用いてその表面
を平滑に均すことが可能であり、良好な仕上げ面が得ら
れる。さらに、打設したコンクリートの養生時間は、硬
化後に脱型する従来方法に比べて大幅に短く、打設面の
均し作業をしながら次の施工区域のコンクリートを打設
することができるため、作業効率の向上にもつながる。
【0007】また、本願の請求項2に係る型枠装置は、
傾斜した施工面に設置した支持枠に案内され昇降手段を
介して型枠が上下方向に移動する型枠装置において、前
記型枠の後方に、その移動に伴って露出した打設面の均
し作業に用いる作業床を一体に設けたことを特徴とする
ものである。
【0008】すなわち、この型枠装置を上記施工方法に
適用することにより、良好な品質のコンクリート傾斜面
を効率良く構築することができ、しかも型枠と一体にな
った作業床上に作業員が乗って打設面の均し作業を行え
るから、簡単かつ安全に良好な仕上げ面が得られる。
【0009】なお、上記型枠装置における作業床を折畳
み可能な構造とすれば、型枠装置の下端側から順次施工
を始める際に、型枠を支持体に対してその最下端部に位
置させたときに邪魔にならず作業面で好都合である。さ
らに、ダムなどのように施工面が傾斜方向に長く続く現
場、あるいは水平方向に傾斜面が連続する護岸などを対
象とする場合には、それら傾斜面の延長方向への移動手
段として車輪等を支持体の下面に設けることにより、型
枠と支持体が一体の状態で縦移動(傾斜方向)あるいは
横移動(水平方向)ができる。すなわち、次の施工区域
への移動に際して型枠装置を分解したり、別途クレーン
等による移動作業が不要となることから、作業効率の一
層の向上につながる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、型枠と一体に作業床を
設けた移動式の型枠装置を使用し、打設したコンクリー
トが半硬化の状態で型枠を上方に移動して、次の施工区
域にコンクリートを打設しながら、露出した打設面の均
し作業を行うことに技術的な特徴がある。これにより、
本発明は前述したような傾斜面を有する各種のコンクリ
ート構造物の移動型枠工法として広く適用することがで
きる。すなわち、使用する生コンクリートの流動性や外
気温などを考慮し、打設したコンクリートが適度な硬化
状態になったら、昇降手段により型枠を徐々に上方に移
動させ、その進行に伴ってコンクリートを打設すると共
に、型枠後方に露出した半硬化状態の打設面を仕上げる
から、従来の施工方法に比べて養生時間の短縮が可能に
なると同時に、打設したコンクリート中の気泡や余剰水
分も除去されやすい。なお、前記昇降手段にはウインチ
やチルホールなどの牽引用ジャッキが使用される。その
取付場所は、例えば施工対象区域の前方(上方)など、
型枠装置の本体部分とは別に設けてもよいが、移動する
型枠の上面あるいは傾斜面に固定される支持体の上部な
どのように型枠装置の本体部分と一体に設けることがで
きる。昇降手段が一体となっている型枠装置は、解体せ
ずにそのままの状態で別の施工区域に移動する場合には
都合が良い。また、前記のように型枠装置に移動機能を
付加する場合には、例えば支持体のレベル調整手段とし
てのジャッキに移動用の車輪を取り付けたものを使用す
るとともに、この車輪のガイドとなるレールを施工面の
延長方向(傾斜方向あるいは水平方向)に設置すること
により、人力での型枠装置の移動が可能になり、施工性
の向上に大きく寄与する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について、添付図面を
参照しながら説明する。図1および図2は、本発明に係
るコンクリート型枠施工方法で使用する型枠装置の一実
施例で、その使用状態を示す平面図と側面図である。こ
の型枠装置1は、図1に示すように、型枠3を昇降させ
る際のガイドとなる一対のガイドレール21が、その両
端部において繋ぎ材22により連結され、それらガイド
レール21を施工面S(傾斜面)の傾斜方向に向けて設
置される矩形枠状の支持体2と、この支持体2の前記一
対のガイドレール21において、後述する移動体33を
介してスライド自在に懸吊支持されるとともに、後方側
に作業床としての足場板34が一体に設けられた型枠
3、およびこの型枠3の昇降手段として前記一対のガイ
ドレール21のそれぞれ上方に設けられる牽引用ジャッ
キ4を基本構成部材とするものである。さらに、実施例
では支持体2の上下の繋ぎ材22に、それぞれ2台のレ
ベル調整用ジャッキ23が結合されている。そして、こ
の型枠装置1は、傾斜面Sの所定場所に予め固定された
ブラケット24によりその支持体2の下端側の繋ぎ材2
2において下方から支持されるとともに、図2に示すよ
うに、各レベル調整用ジャッキ23の下端部においてそ
れぞれアンカーボルト25により施工面Sに固定され
る。なお、斜面上での型枠装置1のずれ下がりを防止す
る手段としては、上記のようなブラケット24に限定は
されることはなく、施工現場の状況に応じ、例えば型枠
装置1を上方側からワイヤーで支えたり、あるいは適宜
の支保工などを単独あるいは適宜組み合わせるようにし
てもよい。また、施工場所によってはアンカーボルト2
5のみによる固定も可能である。
【0012】次に、本発明に係る上記型枠装置1の組立
て手順と施工面Sへの設置について、図3ないし図9を
参照しながら詳述する。まず、移動手段が付与されてい
る型枠3の組立て手順から説明する。図3,4に示すよ
うに、適宜の場所に置いた2本の角材Tの上にコンクリ
ート打設幅に応じた複数枚の鋼製パネル31を敷き並
べ、それらをUクリップ(図示せず)で連結する。さら
に、並列状態の鋼製パネル31の全長に渡る長さの横端
太材32を所定位置に並置し、フックボルト等の適宜の
金具(図示せず)により鋼製パネル31と結合する。次
いで、鋼製パネル31に固定された2本の横端太材32
に跨るように2台の移動体33を取り付ける。この移動
体33は、図5に拡大して示すように、一対の三角形状
のフレーム33aが平行離隔状態でその底辺部分におい
て横端太材32に固定されるとともに、それらフレーム
33a間の各頂点部分には車輪(ローラ)33bが回動
自在に設けられ、さらにこれらフレーム33aの前方に
は平面視く字状の牽引用金具33cが取り付けられる。
なお、フレーム33aの上部の車輪33bと足場板34
は、作業性の点から、支持体2に対して型枠3を取り付
けるまでは装着しない(図3,4の状態)。すなわち、
移動体33における上部の車輪33bは、後述するよう
に型枠3との連結時に支持体2のガイドレール21をフ
レーム33a間に挿入した後に配置され、フレーム33
aの上部間に取り付けられるチャンネル材等の横架材3
3dにより保持される
【0013】一方、支持体2の組立ては、図6,7に示
すように、一対のガイドレール21の通り位置、すなわ
ち上記状態にある型枠3(図3)の前後左右の四個所に
予め適宜の仮受け用の架台Bをそれぞれ設置し、これに
ガイドレール21として2本のH形鋼を、前記型枠3の
各移動体33に下部の車輪33bが装着された状態のフ
レーム33a間に挿入されるように載置する。次いで、
これら平行離隔状態で配置される2本のH形鋼21の両
端部分に、適宜の繋ぎ材22をそれぞれ接続し、矩形枠
状の支持体2を形成する。そして、各移動体33のフレ
ーム33a間のH形鋼21上に上部の車輪33bを配置
し、フレーム33aの上部間を横架材33dで連結する
ことにより、支持枠2に対して型枠3がスライド自在に
取り付けられる。さらに、支持体2の上下の繋ぎ材22
にそれぞれレベル調整用ジャッキ23を取り付ける。
【0014】なお、支持体2の組立てにあたっては、図
8に示すように、繋ぎ材として内筒22aおよび外筒2
2bからなる二重構造のもを使用すれば、上記のように
架台Bに仮置きした一対のガイドレール21間に多少の
位置ずれがあっても、その伸縮操作により確実に対応す
ることができ、しかも型枠3の寸法変更すなわちコンク
リート打設幅の変更にも対応可能である。
【0015】続いて、図9に示すように、型枠3の鋼製
パネル31の後方側には、足場板34が適宜の鋼材35
を介して一体に取り付けられる。この鋼材35は、その
一端側において2本の横端太材32に跨るように結合さ
れるが、その中間部で上方に折曲可能に形成され、これ
により型枠3を支持体2の最下端位置に下げたとき、他
端側の足場板34等が邪魔にならないように折畳み可能
になっている。そして、これら支持体2と一体になった
型枠3を、予め鉄筋Rが配筋されているコンクリート打
設区域にクレーン等により移動し、そのガイドレール2
1を施工面Sの傾斜方向に向けて配置した後、アンカー
ボルト25で支持体2を施工面Sに仮止めをする。な
お、移動に際しては型枠3をガイドレール21の任意の
位置で支持体2に仮固定しておくとよい。次に、支持体
2の上下の繋ぎ材22に取り付けられたレベル調整用ジ
ャッキ23により、型枠装置1のレベル調整をした後、
アンカーボルト25を本締めして型枠装置1を施工面S
に固定する。また、実施例ではコンクリート打設区域よ
りも上方、すなわち支持体2のガイドレール21の上端
側に牽引用ジャッキ4が各1台づつ設置され、この牽引
用ジャッキ4と前記フレーム33aの牽引用金具33c
とをワイヤー41で繋ぐことにより、型枠3がガイドレ
ール21に沿って自在に移動する。
【0016】次に、上記のようにしてコンクリート打設
区域に設置された型枠装置1による施工方法について図
1と図9を参照しながら説明する。図9に示すように、
まず型枠3を支持体2のガイドレール21の最下端部に
位置させる。この状態で鋼製パネル31の上端近くまで
コンクリートを打設する。生コンクリートが適度な硬化
状態(半硬化状態)となったとき、2台の牽引用ジャッ
キ4を同時に操作して型枠3を上方(次の打設位置)に
徐々に動かしながら、型枠3内にコンクリートを打設す
る。これとは別に、型枠3の移動により足場板34が邪
魔にならなくなった時点で、折り畳まれていた足場板3
4を鋼製パネル31の後方に開き、鋼製パネル31の移
動により露出した前記硬化状態の打設面を足場板34の
上から鏝均しをして表面仕上げをする(図1)。これら
作業を繰り返すことにより、傾斜面Sの全面にコンクリ
ートを効率よく打設することができる。なお、前記のよ
うに型枠3を移動しながら、前方施工面のコンクリート
打設と後方打設面の鏝均し作業を並行して行う方法以外
に、型枠3をその長さだけ上方(次の打設位置)に移動
させた後、その場所のコンクリート打設と、後方に露出
した打設面の鏝均し作業を行うことも可能である。
【0017】このように、本発明による施工方法では、
打設した生コンクリートが半硬化状態のときに型枠3を
移動(脱型)し、半硬化状態で露出した後方の打設面の
仕上げ作業を行うとともに次の場所のコンクリート打設
を行うものであるから、コンクリートの硬化後に脱型し
てから移動する従来技術のように施工品質の低下の原因
となっていたコンクリートの充填不良が発生しにくく、
しかも施工効率も大幅に向上する。
【0018】さらに、本発明の他の実施例について、図
10ないし図13に基づき説明する。まず、図10と図
11に示す実施例は、施工面Sが傾斜方向(上下方向)
に長く続く現場に適したもので、型枠装置の使用状態を
示すそれぞれ平面図と側面図である。なお、前記実施例
と同一部分は同一符号で表示し、重複する説明は省略す
る。この型枠装置5は、装置全体をそのまま別の施工区
域に移動するための手段が設けられている点に特徴があ
り、それに対応すべく型枠3の昇降手段も前記実施例と
は異なるものである。この場合、支持体2の上下の繋ぎ
材22に取り付けられる各レベル調整用ジャッキ26に
は、移動用の車輪としてのローラ26aが下端側に設け
られるとともに、上方の繋ぎ材22に取り付けられたレ
ベル調整用ジャッキ26から次の施工区域に向けてレー
ル27が斜面の傾斜方向に延設され、上方のレベル調整
用ジャッキ26がそのレール27に載置されている。さ
らに、支持体2の上方の繋ぎ材22の二個所にワイヤー
42が接続され、その他端側はこの型枠装置5よりも上
方に設置された牽引装置(図示せず)に接続されてい
る。なお、支持体2の上部側は施工面Sに対して適宜の
サポート28により所定の間隔となるように支持されて
いる。ここで、アンカーボルト25で支持体2を固定す
る点は前記実施例と同様であるが、コンクリート打設前
の施工面Sに埋設されている上方のアンカーボルト25
と支持体2の上部とはワイヤーで連結されている。ま
た、支持体2のガイドレール21の上端部分に足場29
が設けられ、これに型枠3の昇降手段として牽引用ジャ
ッキ4が載置されるとともに、ガイドレール21の上端
面に取り付けられた滑車43を介して牽引用ジャッキ4
と前記フレーム33aの牽引用金具33cとがワイヤー
41で繋がれている。
【0019】上記実施例では、支持体2の最上部まで型
枠3が移動し、コンクリートの打設が完了した時点で支
持体2を施工面Sに固定している上下のアンカーボルト
25から離脱させ、レベル調整用ジャッキ26を操作し
て型枠装置5の全体を持ち上げ、型枠3を打設面から剥
離する。再びアンカーボルト25により型枠装置5を固
定した状態で牽引用ジャッキ4を操作し、型枠3を支持
体2の最下端位置まで移動させる。この状態にしてから
支持体2の上部を所定の間隔に支持していたサポート2
8を取り外し、次いで、予め型枠装置5の前方に設置し
ておいた牽引装置(図示せず)により、支持体2の上部
の繋ぎ材22に接続されているワイヤー42を巻き上げ
る。この場合、型枠装置5には移動用の車輪26a(ロ
ーラ)を有するレベル調整用ジャッキ26が支持体2の
上下の繋ぎ材22にそれぞれ2台ずつ設けられ、このう
ち上方のレベル調整用ジャッキ26に設けられている車
輪26aはレール27上にあり、また下方のレベル調整
用ジャッキ26の車輪26aは硬化が完了した打設面上
にある。したがって、それら各車輪26aの円滑な転動
により、型枠装置5はレール27に案内されながら上方
の次の施工区域に簡単に移動させることができる。
【0020】また、図12および図13に示す実施例
は、護岸などのように傾斜面が横方向(水平方向)に長
く続く現場を対象とする型枠装置の使用状態を表す平面
図と側面図である。この型枠装置6は、図1に示す実施
例の型枠装置1の基本構成に、装置自体が横方向に移動
できるように移動手段を付加したものでのある。すなわ
ち、支持体2の上下の繋ぎ材22には前記実施例と同様
な車輪26a付きのレベル調整用ジャッキ26が取り付
けられ、これら移動車輪を兼ねるレベル調整用ジャッキ
26が傾斜面Sの頂部と底部の平坦部分に水平方向に敷
かれたレール27に載置されることにより、レール27
上を円滑に移動できるようになっている。この型枠装置
6は、装置全体が移動可能である点は前記実施例と共通
するものであり、その施工手順もほぼ同様である。この
実施例では、支持体2を下側で受けるブラケットに代え
て上方側においてワイヤー42により型枠装置6がずれ
落ちないように支持されているが、他の支持手段の採用
は何ら問題はなく、また牽引用ジャッキ4を図10等に
示す実施例のように支持体2のガイドレール21の上部
に設置してもよい。
【0021】なお、上記各実施例では、鋼製パネルに取
り付けられる移動体が2個の事例について説明したが、
その数の増減やスライド手段の変更は可能であり、また
移動体や支持体を他の形状に変更したり、型枠における
パネルの材質や形状を変更するなど、この発明の技術思
想内での種々の変更実施はもちろん可能である。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、型枠
と一体に作業床を設けた移動式の型枠装置を使用し、打
設したコンクリートが半硬化の状態で型枠を上方に移動
して、次の施工区域にコンクリートを打設しながら、露
出した打設面の均し作業を行うことにより、良好な品質
のコンクリート傾斜面を効率的に構築することができる
という、実用上優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る型枠装置の使用状態を示す平面
図である。
【図2】 図1に示す型枠装置の側面図である。
【図3】 図1に示す型枠装置で使用する型枠の組立て
状態を示す平面図である。
【図4】 図3の側面図である。
【図5】 図1に示す型枠装置で使用する型枠の移動手
段を示す説明図である。
【図6】 図3に示す型枠を支持体に取り付けた状態を
示す平面図である。
【図7】 図6の側面図である。
【図8】 本発明に係る型枠装置で使用する支持体の他
の例を示す平面図である。
【図9】 図1に示す型枠装置のコンクリート打設前の
状態を示す側面図である。
【図10】 本発明に係る型枠装置の他の実施例を示す
平面図である。
【図11】 図10に示す型枠装置の側面図である。
【図12】 本発明に係る型枠装置の他の実施例を示す
平面図である。
【図13】 図12に示す型枠装置の側面図である。
【符号の説明】
1,5,6…型枠装置、2…支持体、3…型枠、4…昇
降手段、21…ガイドレール、22…繋ぎ材、23,2
6…レベル調整用ジャッキ、24…ブラケット、25…
アンカーボルト、27…レール、28…サポート、31
…鋼製パネル、33…移動体、26a,33b…車輪、
34…足場板、41,42…ワイヤー、S…施工面、R
…鉄筋

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 傾斜した施工面に沿って型枠を順次上方
    に移動させながら、型枠の内側にコンクリートを打設し
    てコンクリート構造物を構築するコンクリート型枠施工
    方法において、前記型枠内に打設したコンクリートが半
    硬化状態で型枠を次の打設位置に移動してコンクリート
    を打設するとともに、当該型枠よりも下方側に露出した
    打設面の表面を均すことにより、施工面に順次コンクリ
    ート打設を行うことを特徴とするコンクリート型枠施工
    方法。
  2. 【請求項2】 傾斜した施工面に設置した支持体に案内
    され昇降手段を介して型枠が上下方向に移動する型枠装
    置において、前記型枠の後方に、その移動に伴って露出
    した打設面の均し作業に用いる作業床を一体に設けたこ
    とを特徴とする型枠装置。
  3. 【請求項3】 前記作業床が折畳み可能であることを特
    徴とする請求項2に記載の型枠装置。
  4. 【請求項4】 前記支持体に施工面の延長方向への移動
    手段を設けたことを特徴とする請求項2または3に記載
    の型枠装置。
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