JP2003064784A - 柱兼用杭と梁との取付構造 - Google Patents

柱兼用杭と梁との取付構造

Info

Publication number
JP2003064784A
JP2003064784A JP2001260157A JP2001260157A JP2003064784A JP 2003064784 A JP2003064784 A JP 2003064784A JP 2001260157 A JP2001260157 A JP 2001260157A JP 2001260157 A JP2001260157 A JP 2001260157A JP 2003064784 A JP2003064784 A JP 2003064784A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pile
base plate
pillar
cum
column
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001260157A
Other languages
English (en)
Inventor
Masa Aoki
雅 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Engineering Co Ltd
Original Assignee
Toyo Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Construction Co Ltd filed Critical Toyo Construction Co Ltd
Priority to JP2001260157A priority Critical patent/JP2003064784A/ja
Publication of JP2003064784A publication Critical patent/JP2003064784A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、柱兼用杭の水平方向のず
れ、および、柱兼用杭の天端レベルの不一致に対して調
整が容易で、かつ、柱兼用杭の天端上方間に設けられる
傾斜梁にも対応が可能で、強度の高い、柱兼用杭と梁と
の取付構造およびレベル調整方法を提供することであ
る。 【解決手段】 地中の杭部2aと地上の柱部2bとから
なる柱兼用杭2に、杭材としての機能と、柱材としての
機能とを併有させ、該柱兼用杭の上に下梁4、上梁5を
架設した、建築構造物1の柱兼用杭と梁との取付構造に
おいて、予めボルト32が溶接された下ベースプレート
31が前記柱兼用杭の上面、即ち、トッププレート22
aに溶接され、前記ボルトを貫挿するボルト孔34aが
設けられた上ベースプレート34が、レベル調節するよ
うに前記ボルトに螺合した下ナット33に当接され、前
記下ナットと、前記ボルトに螺合した上ナット35と、
によって、前記上ベースプレートが挟着され、前記上ベ
ースプレートの上面に、下梁4が溶接されている、こと
を特徴とする柱兼用杭と梁との取付構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中の杭部と地上
の柱部とからなる柱兼用杭を利用した建築構造物におけ
る、柱兼用杭と梁との取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】低層の店舗や倉庫等に利用される建築構
造物として、特許第3098719号公報に示されるよ
うな柱兼用杭を利用した建築構造物がある。この柱兼用
杭を利用した建築構造物においては、基礎フーチングや
地中梁が不要で、工期の短縮およびコストの低減が可能
である。
【0003】しかしながら、各柱兼用杭の天端上方間に
水平に梁を架設する際に、各柱兼用杭の天端レベルを一
致させる必要があるが、柱兼用杭の地中への挿入量を調
節して各柱兼用杭の天端レベルを一致させる作業は困難
であるため、各柱兼用杭の天端レベルは若干異なってし
まう。
【0004】そこで、特許第2951289号公報に
は、柱兼用杭の天端に下ベースプレートを配設し、該下
ベースプレートの上面にボルトを立設するとともに、該
ボルトを貫挿するボルト穴が開穿された梁の下フランジ
を、該ボルトに螺合した下ナットにてレベル調整し、か
つ、該下ナットと前記ボルトに螺合した上ナットとにて
前記フランジを挟着することにより、梁をボルトに定着
した、杭を柱に利用した建築構造物における梁取付レベ
ル調整構造が、開示されている。
【0005】また、特許第3027340号公報には、
杭の下部を地盤中に位置させるとともに、該杭の上部を
地上に突出させて柱と成し、更に、該杭の天端部に桁を
架設して成る杭を柱に利用した建築構造物において、前
記杭の天端部には予めトッププレートが固設されてお
り、該杭の立設後、該トッププレート上面に芯ずれを補
償するための通り芯を書いて正規の桁位置を求め、更
に、杭天端レベルの測定を行って正規の桁レベルとの差
を求め、該差を充当するためのレベル調整用鋼材(即
ち、ライナープレート)を該杭の前記トッププレートと
桁との間に介装し、かつ、桁を前記トッププレートに設
けた前記正規の桁位置に架設した、杭を柱に利用した建
築構造物が、開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような柱兼用杭を利用した建築構造物における柱兼用杭
と梁とのレベル調整方法においては、梁にボルトを取り
付けるための孔が設けられるため、梁の強度が低下して
しまうという問題があった。
【0007】また、店舗の軒先等にこの構造を用いる場
合には、柱兼用杭の上部には雨水を排水できる勾配をも
った屋根が設けられる。そのため、柱兼用杭の天端上方
間に設けられる梁は、柱兼用杭に対して傾斜することと
なり、柱兼用杭の上面と梁の間には三角形の隙間が生じ
るため、ナットが緩み易くなってしまう。これに対し
て、柱兼用杭の上面と梁の間にライナープレートを介在
させてナットを螺合する際に、各ボルト毎に介在させる
ライナープレートの枚数を変化させることによって、傾
斜に対応する方法が考案されている。このような方法を
用いても、ライナープレートと梁との間、および、梁と
ナットとの間にわずかな隙間が残ってしまうため、柱兼
用杭に対して垂直に据えられた梁をナットで締め付ける
場合に比べて、締め付け力が弱く、ナットが緩み易いと
いう問題があった。
【0008】本発明の目的は、柱兼用杭の水平方向のず
れ、および、柱兼用杭の天端レベルの不一致に対して調
整が容易で、かつ、柱兼用杭の天端上方間に設けられる
傾斜梁にも対応が可能で、強度の高い、柱兼用杭と梁と
の取付構造を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、例えば図1に示すように、
地中の杭部(具体的には、杭部2a)と地上の柱部(具
体的には、柱部2b)とからなる柱兼用杭(具体的に
は、柱兼用杭2)に、杭材としての機能と、柱材として
の機能とを併有させ、該柱兼用杭の上に梁(具体的に
は、下梁4、上梁5)を架設した、建築構造物(具体的
には、建築構造物1)の柱兼用杭と梁との取付構造にお
いて、予めボルト(具体的には、ボルト32)が溶接さ
れた下ベースプレート(具体的には、下ベースプレート
31)が前記柱兼用杭の上面(具体的には、トッププレ
ート22a)に溶接され、前記ボルトを貫挿するボルト
孔(具体的には、ボルト孔34a)が設けられた上ベー
スプレート(具体的には、上ベースプレート34)が、
レベル調節するように前記ボルトに螺合した下ナット
(具体的には、下ナット33)に当接され、前記下ナッ
トと、前記ボルトに螺合した上ナット(具体的には、上
ナット35)と、によって、前記上ベースプレートが挟
着され、前記上ベースプレートの上面に、前記梁(具体
的には、下梁4)が溶接されている、ことを特徴とする
柱兼用杭と梁との取付構造。
【0010】請求項1記載の発明によれば、予めボルト
が溶接された下ベースプレートを、柱兼用杭の上面に溶
接により接合するので、下ベースプレートの溶接位置を
調整することにより、柱兼用杭に対するボルトの位置を
正確に位置決めすることができる。柱兼用杭の上面に下
ベースプレートが、ボルトにより接合される場合、ボル
トやナットが、上ベースプレートを取り付ける際に邪魔
になるが、本発明においては、柱兼用杭の上面に下ベー
スプレートが溶接により接合されているため、十分な作
業領域が確保されるので、下ベースプレートに立設する
ボルトへの下ナットの締め付けを容易に行うことができ
る。また、ボルトに下ナットを螺合し、ボルトのねじに
沿って、下ナットを回転させることによって、該下ナッ
トの上端面レベルを梁の取付レベルに合わせて調整する
ことができる。従って、極めて容易に柱兼用杭に対する
梁の取付レベルの調整を行うことができる。また、レベ
ルの微調整も簡単に行うことができる。更に、梁は下フ
ランジに溶接により接合された上ベースプレートを介し
て、杭柱と接合するため、梁の下フランジにボルト孔等
の孔を設ける必要がないので、梁の下フランジの強度を
低下させることがない。従って、フランジに孔を設ける
従来のボルト接合に比べ、フランジの幅を節約すること
ができる。また、屋根に勾配をもたせるために、柱兼用
杭に梁を斜めに取り付ける際に、ボルトに取り付けられ
る上ベースプレートと梁とが、別部材となっているの
で、梁を斜めに取り付けても、上ベースプレートをボル
トに対して直交させることができる。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の柱
兼用杭(具体的には、柱兼用杭2)と梁(具体的には、
下梁4)との取付構造において、前記上ベースプレート
(具体的には、上ベースプレート34)の上面に、前記
梁(具体的には、下梁4)を斜めに溶接する際に、調整
プレート(具体的には、調整プレート39)を介して、
前記上ベースプレートと、前記下梁とを溶接する、こと
を特徴とする。
【0012】請求項2記載の発明によれば、調整プレー
トを介して、上ベースプレートと、下梁とを溶接するこ
とによって、柱兼用杭の天端上方に勾配をもった屋根を
設けることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明を適用
した実施の形態を詳細に説明する。
【0014】図1は柱兼用杭2を利用した建築構造物1
の骨組を構築した状態を示したものであり、地中の杭部
2aと地上の柱部2bとからなる柱兼用杭2に、該建築
構造物1の杭材としての機能と柱材としての機能とを併
有させている。該柱兼用杭2の上部に接合部3を介して
下梁4を取り付けている。該接合部3は、後述するボル
ト32が溶接された下ベースプレート31と、上ベース
プレート34と、下ナット33と、上ナット35と、に
よって構成される。
【0015】柱兼用杭2の天端上方に、予めボルト32
が溶接された下ベースプレート31が柱兼用杭2の上面
に溶接されている。そして、ボルト32を貫挿するボル
ト孔34aが設けられた上ベースプレート34が、下梁
4の下面に予め溶接されていて、該上ベースプレート3
4が、レベル調節するようにボルト32に螺合した下ナ
ット33に当接し、下ナット33と、ボルト32に螺合
した上ナット35と、によって、挟着されることによ
り、下梁4が柱兼用杭2の天端上方に架設されている。
下梁4の上面には、上梁5が溶接接合されていて、更
に、上梁5の上面に屋根材6が設置されている。
【0016】そして、地盤8の表層には土間コンクリー
ト7が打設されている。これにより地震や台風による柱
兼用杭2の柱部2bの水平変形量が制御可能となり、建
築構造物1の所要強度が充分に確保されることとなる。
なお、地盤条件によっては土間コンクリート7を打設し
なくてもよい。
【0017】以下、建築構造物1の施工手順について説
明する。まず、アースオーガ等によって、地盤8に柱兼
用杭2を打設する。このとき、柱兼用杭2の先端(下
端)が支持層8aに達するようにし、かつ、柱兼用杭2
の上端が、建築構造物1の天井高さになるようにする。
なお、柱兼用杭2を摩擦杭とする場合には、柱兼用杭2
の先端が支持層8aに達する必要はない。以上の作業を
繰り返して、柱兼用杭2、2、・・・を複数本打設す
る。ここで、柱兼用杭2のうち、地盤8に打設された部
分が、杭の働きをする杭部2aとなり、地上に立設され
た部分が、柱の働きをする柱部2bとなる。なお、柱兼
用杭2には、PHCパイル、PCパイル、鋼管巻PCパ
イル、節付きパイル等の既製杭を用いることとする。こ
の他、H鋼矢板等、様々な断面形状の杭材を用いてもよ
い。
【0018】図2(a)に示すように、該柱部2b(柱
兼用杭2)の天端には杭キャップ22が冠着されてい
る。柱兼用杭2の直径よりも長い対角線を持つ長方形の
下ベースプレート31を該杭キャップ22上に載置し、
柱基部2c付近に設置したレーザー測定器等を用いて位
置合わせを行いながら、杭キャップ22のトッププレー
ト22aに、下ベースプレート31を溶接する。
【0019】なお、下ベースプレート31の上面には、
予めボルト32、32、32、32が所定の位置に溶接
により立設されている。予めボルト32、32、32、
32が溶接された下ベースプレート31を、柱兼用杭2
の天端上方に溶接により接合するので、下ベースプレー
ト31の溶接位置を調整することにより、柱兼用杭2の
水平方向の施工誤差の調整を行いながら、柱兼用杭2に
対するボルト32、32、32、32の位置を正確に位
置決めすることができる。柱兼用杭の上面に下ベースプ
レートが、ボルトにより接合される場合、ボルトやナッ
トが、上ベースプレートを取り付ける際に邪魔になる
が、本発明においては、柱兼用杭の上面に下ベースプレ
ートが溶接により接合されているため、十分な作業領域
が確保されるので、下ベースプレートに立設するボルト
への下ナットの締め付けを容易に行うことができる。
【0020】また、ここで用いる長方形の下ベースプレ
ート31は、柱兼用杭2の直径よりも長い対角線を持つ
長方形であるため、柱兼用杭2から下ベースプレート3
1の角がはみ出すこととなる。従って、柱兼用杭2の下
方から下ベースプレート31の位置合わせを行うことが
できるので、下ベースプレート31の設置が容易であ
る。また、下ベースプレート31の位置合わせは、レー
ザー測定器を用いて行うこととしたが、下げ振り等を用
いて目視により行うこととしてもよい。
【0021】次いで、前記ボルト32に下ナット33を
螺合し、該下ナット33の上端面レベルを下梁4の取付
レベルに合わせて調整する。このように、ボルト32の
ねじに沿って、下ナット33を回転させることにより、
柱兼用杭2に対する下梁4の取付レベルの調整を極めて
容易に行うことができる。また、レベルの微調整も簡単
に行うことができる。なお、下ナット33の代わりに薄
板状鉄板のライナープレートを前記正規の下梁の取付レ
ベルに合わせて積層することとしてもよい。
【0022】ここで、下梁4はH型断面をもち、予め工
場にて、下梁4の下フランジの下面に上ベースプレート
34が溶接されているものとする。更に、下梁4の上フ
ランジ、ウェブ、下フランジおよび上ベースプレート3
4に当接するように、ウェブの両側面に補剛材36、3
6が溶接によって取り付けられているものとする。これ
により、下梁4の上方に設けられる上梁5および屋根材
6の荷重による下梁4のウェブの座屈を防止することが
できる。更に、補剛材36、36により、荷重による上
ベースプレート34の変形を防止することができる。
【0023】そして、図3(a)に示すように、下梁4
の、上ベースプレート34に設けられたボルト孔34
a、34a、34a、34aに前記ボルト32、32、
32、32を貫挿し、該ボルト32の先端突出部分に上
ナット35を螺合する。これにより、上ベースプレート
34は、上ナット35および下ナット33によって挟着
固定され、柱兼用杭に下梁4が取り付ける。
【0024】上記のように、下梁4は下フランジに溶接
により接合された上ベースプレート34を介して、柱兼
用杭2と接合するため、ボルト接合のように下梁4の下
フランジにボルト孔等の孔を設ける必要がないので、下
梁4の下フランジの強度を低下させることがない。従っ
て、フランジに孔を設ける従来のボルト接合に比べ、下
フランジの幅を節約することができる。
【0025】以上の作業を繰り返し、複数本の柱兼用杭
2、2、・・・の天端上方間に下梁4を架設する。
【0026】なお、本実施の形態においては、下梁4お
よび上梁5はH型断面であることとして説明したが、そ
の他の断面形状をした梁を用いてもよい。また、補剛材
は、使用する下梁4および上梁5の断面形状に応じて設
けるか否かを決定するものとする。
【0027】次いで、上ベースプレート34と下ベース
プレート31との空間を埋めるように、無収縮モルタル
38を充填する。これにより、柱兼用杭2の天端上方に
設けられる下梁4、上梁5および屋根材6の荷重を、柱
兼用杭2全体で支持することができる。更に、無収縮モ
ルタル38を充填することにより、ボルト32の座屈を
防止することができる。
【0028】以上のように、柱兼用杭2、2、・・・の
天端上方間に全ての下梁4および上梁5を架設する。下
梁4および上梁5は前記下ナット33にてレベル調整さ
れているので、柱兼用杭2、2、・・・の地中への挿入
量が一定でなくても水平に架設することができる。その
後、上梁5の上面に折板葺き等の屋根材6を設置し、地
盤8の表面には1階の床スラブとなる土間コンクリート
7を打設する。更に、外壁等を構築して建築構造物1を
完成させる。
【0029】以下、柱兼用杭2の天端上方に勾配をもっ
た屋根が設けられる場合の、柱兼用杭2と下梁4との取
付構造について説明する。図5は、上ベースプレート3
4と下梁4の第1の取付構造を示す。図5(b)に示す
ように、下梁4に溶接される補剛材36、36の一部
は、下梁4のウェブ高さよりも少し長くなっていて、下
梁4の下フランジと上ベースプレート34との間には隙
間が生じている。
【0030】図5(a)に示すように、上ベースプレー
ト34の中央が下梁4の補剛材36、36の下端に当接
し、上ベースプレート34の一端が下梁4の下フランジ
に当接し、調整プレート39が該上ベースプレート34
の他端に垂直に当接し、かつ、該調整プレート39の一
端が下梁4の下面に当接するように配置され、各部材が
当接する点において、それぞれ溶接により接合されてい
る。上記のように工場で上ベースプレート34が溶接接
合された下梁4を、水平に屋根が架設される場合と同様
にして、柱兼用杭2の天端上方に架設する。その後、上
梁5、屋根材6を設置し、土間コンクリート7を打設、
外壁の構築等を行い、建築構造物1を完成させる。
【0031】図6は、上ベースプレート34と下梁4の
第2の取付構造を示す。第1の取付構造と同様、下梁4
に溶接される補剛材36、36の一部は、下梁4のウェ
ブ高さよりも少し長くなっていて、下梁4の下フランジ
と上ベースプレート34との間には隙間が生じている。
【0032】図6に示すように、一端の上面に調整プレ
ート39が溶接された上ベースプレート34の中央が下
梁4の補剛材36、36の下端に当接し、上ベースプレ
ート34の他端が下梁4の下フランジに当接し、調整プ
レート39の上面が下梁4の下フランジに当接するよう
に配置され、各部材が当接する点において、それぞれ溶
接により接合されている。上記のように工場で上ベース
プレート34が溶接接合された下梁4を、水平に屋根が
架設される場合と同様にして、柱兼用杭2の天端上方に
架設する。その後、上梁5、屋根材6を設置し、土間コ
ンクリート7を打設、外壁の構築等を行い、建築構造物
1を完成させる。
【0033】以上のように、調整プレート39を介して
上ベースプレート34と、下梁4とを溶接することによ
って、柱兼用杭2の天端上方に勾配をもった屋根を設け
ることができる。また、ボルトに取り付けられる上ベー
スプレートと梁とが、別部材となっているので、梁を斜
めに取り付けても、上ベースプレートをボルトに対して
直交させることができる。更に、屋根の勾配に応じて、
第1または第2の取付構造を適宜選択して、適用するこ
とができる。
【0034】なお、杭キャップ22のトッププレート2
2aに下ベースプレート31を溶接する際や、下梁4の
上フランジ上面に上梁5の下フランジを溶接する際に、
調整プレートを介して溶接することとしてもよい。これ
らの場合にも、柱兼用杭2の天端上方に勾配をもった屋
根を設けることができる。また、その組み合わせによっ
ては、対角線方向に勾配をもった屋根を設けることもで
きる。
【0035】なお、本実施の形態において、上ベースプ
レートや補剛材、調整プレートは、予め工場にて溶接接
合されているものとしたが、現場でこれらの溶接を行う
こととしてもよい。
【0036】なお、本発明は上記の実施の形態例に限定
されるものではなく、具体的な細部構造等についても適
宜に変更可能であることは勿論である。
【0037】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、予めボルトが溶接された下ベースプレートを、柱
兼用杭の上面に溶接により接合するので、下ベースプレ
ートの溶接位置を調整することにより、柱兼用杭に対す
るボルトの位置を正確に位置決めすることができる。柱
兼用杭の上面に下ベースプレートが、ボルトにより接合
される場合、ボルトやナットが、上ベースプレートを取
り付ける際に邪魔になるが、本発明においては、柱兼用
杭の上面に下ベースプレートが溶接により接合されてい
るため、十分な作業領域が確保されるので、下ベースプ
レートに立設するボルトへの下ナットの締め付けを容易
に行うことができる。また、ボルトに下ナットを螺合
し、ボルトのねじに沿って、下ナットを回転させること
によって、該下ナットの上端面レベルを梁の取付レベル
に合わせて調整することができる。従って、極めて容易
に柱兼用杭に対する梁の取付レベルの調整を行うことが
できる。また、レベルの微調整も簡単に行うことができ
る。更に、梁は下フランジに溶接により接合された上ベ
ースプレートを介して、杭柱と接合するため、梁の下フ
ランジにボルト孔等の孔を設ける必要がないので、梁の
下フランジの強度を低下させることがない。従って、フ
ランジに孔を設ける従来のボルト接合に比べ、フランジ
の幅を節約することができる。また、屋根に勾配をもた
せるために、柱兼用杭に梁を斜めに取り付ける際に、ボ
ルトに取り付けられる上ベースプレートと梁とが、別部
材となっているので、梁を斜めに取り付けても、上ベー
スプレートをボルトに対して直交させることができる。
【0038】請求項2記載の発明によれば、調整プレー
トを介して、上ベースプレートと、下梁とを溶接するこ
とによって、柱兼用杭の天端上方に勾配をもった屋根を
設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】柱兼用杭を利用した建築構造物の斜視図。
【図2】下ベースプレートの取付構造を示す正面図およ
び上面図。
【図3】下梁の取付構造を示す正面図および上面図。
【図4】上梁の取付構造を示す正面図および上面図。
【図5】下梁に傾斜をもたせる場合の上ベースプレート
と下梁の第1の取付構造を示す側面図および正面図。
【図6】下梁に傾斜をもたせる場合の上ベースプレート
と下梁の第2の取付構造を示す側面図。
【符号の説明】
1 建築構造物 2 柱兼用杭 2a 杭部 2b 柱部 2c 柱基部 22 杭キャップ 22a トッププレート 3 接合部 31 下ベースプレート 32 ボルト 33 下ナット 34 上ベースプレート 34a ボルト孔 35 上ナット 36、37 補剛材 38 無収縮モルタル 39 調整プレート 39a 溶接材 4 下梁 5 上梁 6 屋根材 7 土間コンクリート 8 地盤 8a 支持層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地中の杭部と地上の柱部とからなる柱兼用
    杭に、杭材としての機能と、柱材としての機能とを併有
    させ、該柱兼用杭の上に梁を架設した、建築構造物の柱
    兼用杭と梁との取付構造において、 予めボルトが溶接された下ベースプレートが前記柱兼用
    杭の上面に溶接され、 前記ボルトを貫挿するボルト孔が設けられた上ベースプ
    レートが、レベル調節するように前記ボルトに螺合した
    下ナットに当接され、 前記下ナットと、前記ボルトに螺合した上ナットと、に
    よって、前記上ベースプレートが挟着され、 前記上ベースプレートの上面に、前記梁が溶接されてい
    る、 ことを特徴とする柱兼用杭と梁との取付構造。
  2. 【請求項2】請求項1記載の柱兼用杭と梁との取付構造
    において、 前記上ベースプレートの上面に、前記梁を斜めに溶接す
    る際に、調整プレートを介して、前記上ベースプレート
    と、前記下梁とを溶接する、 ことを特徴とする柱兼用杭と梁との取付構造。
JP2001260157A 2001-08-29 2001-08-29 柱兼用杭と梁との取付構造 Pending JP2003064784A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001260157A JP2003064784A (ja) 2001-08-29 2001-08-29 柱兼用杭と梁との取付構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001260157A JP2003064784A (ja) 2001-08-29 2001-08-29 柱兼用杭と梁との取付構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003064784A true JP2003064784A (ja) 2003-03-05

Family

ID=19087399

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001260157A Pending JP2003064784A (ja) 2001-08-29 2001-08-29 柱兼用杭と梁との取付構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003064784A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008057139A (ja) * 2006-08-29 2008-03-13 Sekisui Chem Co Ltd 杭と上部構造物の接造構造
CN106894507A (zh) * 2017-04-15 2017-06-27 苏州中海建筑设计有限公司 钢梁与立柱的连接节点结构及施工方法
CN107842542A (zh) * 2017-11-27 2018-03-27 新中联物流设施(苏州)有限公司 一种用于自动化立体仓库的连接机构
CN112922146A (zh) * 2021-01-26 2021-06-08 哈尔滨工业大学 一种弧形支座组合节点及施工方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008057139A (ja) * 2006-08-29 2008-03-13 Sekisui Chem Co Ltd 杭と上部構造物の接造構造
CN106894507A (zh) * 2017-04-15 2017-06-27 苏州中海建筑设计有限公司 钢梁与立柱的连接节点结构及施工方法
CN107842542A (zh) * 2017-11-27 2018-03-27 新中联物流设施(苏州)有限公司 一种用于自动化立体仓库的连接机构
CN112922146A (zh) * 2021-01-26 2021-06-08 哈尔滨工业大学 一种弧形支座组合节点及施工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2831909B2 (ja) 鉄骨柱、杭および基礎梁の接合構造
JP2002146800A (ja) 上部構造物と基礎杭との結合構造および支持金物
JP2003064784A (ja) 柱兼用杭と梁との取付構造
US20070261335A1 (en) Precast construction method and apparatus for variable size elevated platform
JP3671344B2 (ja) 基礎杭と柱脚部との接合構造およびその構築方法
JP3084654B2 (ja) 構築用基礎及びこれを用いた基礎構造並びにこれらの施工方法
JP5221191B2 (ja) 建屋の基礎構造および建屋の施工方法
JPH10325193A (ja) 外壁パネルの土台および外壁土台部構造
JPH09189132A (ja) 鉄骨柱の柱脚部固定工法
JP3611876B2 (ja) 柱脚基礎・基礎梁構造
JPH0925637A (ja) 杭頭と梁の接合工法
JP2021063340A (ja) 杭基礎構造
JP2876182B2 (ja) 仮設シャッター用ジョイント基礎
JP3005772B2 (ja) 床スラブと柱の接合方法
JP2002235375A (ja) 構築工法
JP2003003672A (ja) 建物の補強方法
JPH08189041A (ja) ユニットアンカーおよび形鋼基礎梁
JP7284621B2 (ja) 建築物の基礎構造
JP3250059B2 (ja) 地下構真柱工法
JP2023103666A (ja) シェッドとその施工方法
JP2004143878A (ja) 基礎杭と柱との接合工法及び接合用メタルジョイント
JP4152036B2 (ja) 住宅用ユニット地下室の設置方法
JPH06220917A (ja) 建造物のフレーム構造
JP2004150092A (ja) プレートと充填材を併用した鉄骨造建物の柱梁接合工法
JPH086374B2 (ja) 基礎ボルトの固定構造