JP2003064397A - 電子部品用洗浄剤 - Google Patents

電子部品用洗浄剤

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JP2003064397A
JP2003064397A JP2001258361A JP2001258361A JP2003064397A JP 2003064397 A JP2003064397 A JP 2003064397A JP 2001258361 A JP2001258361 A JP 2001258361A JP 2001258361 A JP2001258361 A JP 2001258361A JP 2003064397 A JP2003064397 A JP 2003064397A
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carbon atoms
acid
group
ether
diethylene glycol
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JP2001258361A
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Masao Fukuda
政雄 福田
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Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細なギャップを有する液晶パネル、アルミ
配線基板、プリント基板等の電子部品に残存する液晶、
レジスト、フラックス等の有機物残渣などを除去するた
めの洗浄剤で、洗浄性とリンス性に優れ、かつ電子部品
に腐蝕を発生させない電子部品用洗浄剤を提供する。 【解決手段】 特定構造のグリコールエーテルと、炭素
数8〜26のジカルボン酸誘導体およびアルキルもしく
はアルケニル(炭素数4〜24)リン酸エステル塩から
なる群から選ばれる化合物からなることを特徴とする洗
浄剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品用洗浄
剤、とくに、電子部品の・電極、配線部分等を腐蝕させ
ることなく、フラックス、液晶、油分などの有機物を除
去するのに好適に用いられる洗浄剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子部品用洗浄剤としては、特定
のグリコールエーテルと非イオン性界面活性剤からなる
プリント基板用洗浄剤(特開平3−162496号、特
開平3−227400号各公報など)、特定のグリコー
ルエーテルを含有する液晶用洗浄剤(特開平4−292
699号、特開平7−278588号各公報など)など
が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近、電子部品の電
極、配線部分は腐蝕しにくい銅、モリブデンなどの金属
から腐蝕しやすいアルミニウムに変わりつつあり、上記
の洗浄剤ではアルミニウムの電極、配線部分を完全に防
蝕することは難しく、このような背景から当業界では電
子部品の電極、配線部分を腐蝕させない洗浄剤の開発が
急務であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究した結果、本発明に到達した。す
なわち、本発明は下記一般式(1)で示されるグリコー
ルエーテル(A)と、炭素数8〜122のジカルボン酸
誘導体(B1)、アルキルまたはアルケニル(炭素数4
〜24)リン酸エステル塩(B2)からなる群から選ば
れる化合物(B)からなることを特徴とする電子部品用
洗浄剤である。
【化2】 〔式中、R1は炭素数3〜5の分岐状炭化水素基、R2
Hまたは炭素数3〜5の分岐状炭化水素基、R3は炭素
数2〜5のアルキレン基、nは1〜3の整数を表す。〕
【0005】
【発明の実施の形態】一般式(1)においてR1として
は、炭素数3〜5の分岐状の炭化水素基〔アルキル基
(i−プロピル基、i−、sec−およびt−ブチル
基、2−メチルブチル基、2,2−ジメチルプロピル
基、3−メチルブチル基など)、アルケニル基(2−メ
チル−1−プロペニル基、3−メチル−1−ブテニル基
など)など〕が挙げられ、防蝕性の観点から好ましいの
は分岐アルキル基、さらに好ましいのはi−プロピル
基、i−、sec−およびt−ブチル基、2−メチルブ
チル基、2,2−ジメチルプロピル基、とくに好ましい
のはi−プロピル基である。R2としては、Hまたは炭
素数3〜5の分岐状炭化水素基(例えば、前記R1とし
て例示のもの)が挙げられ、防蝕性の観点から好ましい
のはHである。R3としては、炭素数2〜5のアルキレ
ン基(エチレン基、n−およびi−プロピレン基、n
−、i−、sec−およびt−ブチレン基、n−、i
−、sec−およびt−ペンチレン基など)が挙げられ
洗浄性の観点から好ましいのはエチレン基、プロピレン
基、さらに好ましいのはエチレン基である。一般式
(1)において、R1およびR2が直鎖状炭化水素基の場
合には、R1およびR2が酸化されるなどして有機酸を生
成し易く、洗浄中に金属(とくにアルミニウム)を腐蝕
させやすい。また、R1およびR2の炭素数が3未満の場
合には、同様の機構で強酸であるギ酸が生成して金属腐
蝕が顕著となり、R1およびR2の炭素数が5を超える
と、洗浄性、リンス性が低下する。R3が炭素数2未満
では、洗浄性が悪く、R3が炭素数5を超えると、洗浄
性とリンス性が共に悪くなる。nが1未満では沸点が低
くなって引火しやすくなり、nが3を超えると洗浄性と
リンス性が共に悪くなる。
【0006】グリコールエーテル(A)の具体例として
は、ジエチレングリコールモノ−i−プロピルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノ−i−ブチルエーテル、
ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノ−2−メチルブチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノ−2,2−ジメチルプロピルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノ−3−メチルブチル
エーテル、ジプロピレングリコールモノ−i−プロピル
エーテル、ジプロピレングリコールモノ−i−ブチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールモノ−t−ブチルエー
テル、ジプロピレングリコールモノ−2−メチルブチル
エーテル、ジプロピレングリコールモノ−2,2−ジメ
チルプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−
2,2−ジメチルブチルエーテルおよびこれらの2種以
上の混合物が挙げられ、これらのうち、好ましいのはジ
エチレングリコールモノ−i−プロピルエーテル、ジエ
チレングリコールモノ−i−ブチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレング
リコールモノ−2−メチルブチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノ−2,2−ジメチルプロピルエーテル、
ジエチレングリコールモノ−3−メチルブチルエーテル
およびこれらの2種以上の混合物である。
【0007】本発明において、グリコールエーテル
(A)は、炭素数8〜122のジカルボン酸誘導体(B
1)およびアルキルもしくはアルケニル(炭素数4〜2
4)リン酸エステル塩(B2)からなる群から選ばれる
化合物(B)と併用される。炭素数8〜122のジカル
ボン酸誘導体(B1)としては例えば下記一般式(2)
および(3)で示される化合物が挙げられる。リン酸ア
ルキル(炭素数4〜24)エステル塩(B2)としては
例えば下記一般式(4)で示される化合物が挙げられ
る。
【化3】
【化4】
【化5】
【0008】一般式(2)〜(4)において、R4、R5
およびR6は炭化水素基;Zはアルカリ金属、アルカリ
土類金属、ジアルキルアミノ基またはビス(ヒドロキシ
アルキル)(アルキル基の炭素数2〜4)アミノ基;M
はアルカリ金属、アルカリ土類金属、ジアルキルアミノ
基またはビス(ヒドロキシアルキル)(アルキル基の炭
素数2〜4)アミノ基、mは0または1の整数、hは1
または2の整数をそれぞれ示す。R4としては、防蝕性
の観点から好ましいのは炭素数6〜24のアルキレン基
およびアルケニレン基、さらに好ましいのは炭素数8〜
18のアルキレン基およびアルケニレン基である。R5
としては、防蝕性の観点から好ましいのは炭素数4〜2
2のアルキル基およびアルケニル基、さらに好ましいの
は炭素数8〜18のアルキル基およびアルケニル基であ
る。R6としては、防蝕性の観点から好ましいのは炭素
数6〜24のアルキル基およびアルケニル基、さらに好
ましいのは炭素数8〜18のアルキル基およびアルケニ
ル基である。Zとしてはアルカリ金属(ナトリウム、カ
リウムなど)、アルカリ土類金属(マグネシウム、カル
シウムなど)、ジアルキル(アルキル基1個の炭素数1
〜18)アミノ基、ビス(ヒドロキシアルキル)(アル
キル基1個の炭素数2〜4)アミノ基などが挙げられ、
防蝕性の観点から好ましいのはアルカリ金属およびビス
(ヒドロキシエチル)アミノ基である。分子中の2個の
Zは同じでも異なってもよい。Zがアルカリ金属、アル
カリ土類金属の場合、mは1、Zがジアルキルアミノ基
またはビス(ヒドロキシアルキル)アミノ基の場合、m
は0である。Zがアルカリ金属、ジアルキルアミノ基ま
たはビス(ヒドロキシアルキル)アミノ基の場合、hは
1、Zがアルカリ土類金属の場合、hは2である。Mと
してはアルカリ金属(ナトリウム、カリウムなど)、ア
ルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウムなど)、ジ
アルキル(アルキル基1個の炭素数1〜18)アミノ基
およびビス(ヒドロキシアルキル)(アルキル基1個の
炭素数2〜4)アミノ基などが挙げられ、防蝕性の観点
から好ましいのはアルカリ金属およびビス(ヒドロキシ
エチル)アミノ基である。Mがアルカリ金属、ジアルキ
ルアミノ基、ビス(ヒドロキシアルキル)アミノ基の場
合、hは1、Mがアルカリ土類金属の場合、hは2であ
る。
【0009】一般式(2)で表される化合物としては、
ジカルボン酸〔アルカン(炭素数8〜18)ジカルボン
酸(スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,10
−デカメチレンジカルボン酸、1,12−ドデカメチレ
ンジカルボン酸、1,14−テトラデカメチレンジカル
ボン酸、1,16−ヘキサデカメチレンジカルボン酸な
ど)、アルケン(炭素数8〜18)ジカルボン酸(1−
オクテン−1,8−ジカルボン酸、1−ノネン−1,9
−ジカルボン酸、2−ノネン−1,9−ジカルボン酸、
1−デセン−1,10−ジカルボン酸、2−デセン−
1,10−ジカルボン酸、5−ウンデセン−1,11−
ジカルボン酸、1−トリデセン−1,13−ジカルボン
酸、2−トリデセン−1,13−ジカルボン酸、1,7
−オクタジエン−1,8−ジカルボン酸など)、脂環式
(炭素数8〜50)ジカルボン酸(1,4−シクロヘキ
サンジカルボン酸、ダイマー酸など)など〕の、ジアル
カリ金属(ナトリウム、カリウムなど)塩、アルカリ土
類金属(カルシウムなど)塩、ジアルキルジアミド(ア
ルキル基1個の炭素数1〜18)、ビス(ヒドロキシア
ルキル)(アルキル基1個の炭素数2〜4)ジアミド、
ビス(ヒドロキシアルキル)(アルキル基1個の炭素数
2〜4)モノアミドモノアルカリ金属(ナトリウム、カ
リウムなど)塩およびこれらの混合物が挙げられる。こ
れらのうち防蝕性の観点から好ましいのはアルカン(炭
素数8〜18)ジカルボン酸もしくはアルケン(炭素数
8〜18)ジカルボン酸のジアルカリ金属(ナトリウ
ム、カリウムなど)塩、ビス(ヒドロキシアルキル)
(アルキル基1個の炭素数2〜4)モノアミドモノアル
カリ金属(ナトリウム、カリウムなど)塩、およびビス
(ヒドロキシアルキル)(アルキル基1個の炭素数2〜
4)ジアミド、さらに好ましいのはアルカン(炭素数8
〜18)ジカルボン酸、アルケン(炭素数8〜18)ジ
カルボン酸の二ナトリウム塩およびビス(ヒドロキシエ
チル)モノアミドナトリウム塩である。
【0010】一般式(3)で表される化合物としては、
アルキルもしくはアルケニル(炭素数8〜18)コハク
酸の、ジアルカリ金属(ナトリウム、カリウムなど)
塩、ビス(ヒドロキシアルキル)(アルキル基1個の炭
素数2〜4)ジアミド、ビス(ヒドロキシアルキル)
(アルキル基1個の炭素数2〜4)モノアミドアルカリ
金属(ナトリウム、カリウムなど)塩などが挙げられ
る。これらのうち防蝕性の観点から好ましいのはアルキ
ルもしくはアルケニル(炭素数8〜18)コハク酸の、
二ナトリウム、ビス(ヒドロキシアルキル)(アルキル
基1個の炭素数2〜4)ジアミド、ビス(ヒドロキシア
ルキル)(アルキル基1個の炭素数2〜4)モノアミド
ナトリウム塩、さらに好ましいのはアルキルもしくはア
ルケニル(炭素数8〜18)コハク酸の二ナトリウム、
ビス(ヒドロキシアルキル)(アルキル基1個の炭素数
2〜4)ジアミド、とくに好ましいのはオクチルコハク
酸およびドデセニルコハク酸のビス(ヒドロキシエチ
ル)モノアミドナトリウム塩である。
【0011】一般式(4)で表される化合物としては、
アルキルもしくはアルケニル(炭素数4〜24)リン酸
エステルアルカリ金属(ナトリウム、カリウムなど)塩
などが挙げられ、これらのうち防蝕性の観点から好まし
いのはアルキルもしくはアルケニル(炭素数8〜18)
リン酸エステルナトリウム塩、さらに好ましいのはジア
ルキルもしくはジアルケニル(炭素数8〜18)(ジド
デシルなど)リン酸エステルナトリウム塩である。本発
明において、防蝕性の観点から(B)として好ましいの
は(B1)、および(B1)と(B2)の併用系、さら
に好ましいのは(B1)と(B2)の併用系である。
(B1)と(B2)を併用する場合の重量比は、防蝕性
と洗浄性の観点から好ましくは15/85〜90/1
0、さらに好ましくは25/75〜85/15である。
【0012】本発明の洗浄剤における(A)および
(B)の含有量は洗浄剤の全重量に基づいて、洗浄性と
防蝕性の観点から(A)は好ましくは5〜99.5%、
さらに好ましくは10〜98%、(B)は好ましくは
0.5〜20%、さらに好ましくは1〜10%である。
また、(A)と(B)の重量比は洗浄性と防蝕性の観点
から好ましくは70/30〜99/1、さらに好ましく
は85/15〜98/2である。本発明の洗浄剤には、
必要により疎水性溶剤(C)および/または親水性溶剤
(D)を加えることができる。疎水性溶剤(C)として
は、20℃における水に対する溶解度が3重量%未満
の、炭化水素(C1)、エステル(C2)、ケトン(C
3)、エーテル(C4)、アミン(C5)、アミド(C
6)、アルコール(C7)などが挙げられる。
【0013】炭化水素(C1)としては、炭素数8〜2
0の鎖状または環状炭化水素が挙げられる。鎖状炭化水
素としては、飽和炭化水素(オクタン、ノナン、デカ
ン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカ
ン、ヘキサデカン、イソオクタン、イソノナン、イソデ
カン、イソウンデカン、イソドデカン、イソトリデカ
ン、イソテトラデカン、イソペンタデカン、イソヘキサ
デカンなど);不飽和炭化水素(オクテン、ノネン、デ
セン、ウンデセン、ドデセン、トリデセン、テトラデセ
ン、ペンタデセン、ヘキサデセンなど)が挙げられる。
環状炭化水素としては、脂環式炭化水素(イソプロピル
シクロヘキサン、テトラリン、リモネンなど);芳香族
炭化水素[アルキル(炭素数2〜14)ベンゼン、ジア
ルキル(炭素数合計2〜14)ベンゼンなど]が挙げら
れる。これらのうち好ましいのは、鎖状炭化水素、更に
好ましいのは炭素数8〜15の炭化水素(オクタン、ノ
ナン、デカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、
ペンタデカン、オクテン、ノネン、デセン、ウンデセ
ン、ドデセン、トリデセン、テトラデセン、ペンタデセ
ンなど)であり、これらは混合物としても使用できる。
【0014】エステル(C2)としては、炭素数8〜2
0の、モノ−およびジ−カルボン酸エステルおよび、非
水溶性ラクトンが挙げられる。モノカルボン酸エステル
を構成するモノカルボン酸としては、炭素数2〜18の
脂肪族飽和モノカルボン酸(酢酸、プロピオン酸、カプ
ロン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ラウリン酸、ミリス
チン酸、ステアリン酸など)、炭素数6〜18の脂肪族
不飽和モノカルボン酸(ウンデシレン酸、オレイン酸な
ど)、炭素数7〜18の脂環式モノカルボン酸(シクロ
ヘキサンカルボン酸など)、炭素数2〜6のオキシカル
ボン酸(グリコール酸、乳酸、グルコン酸など)および
炭素数7〜14の芳香族モノカルボン酸(安息香酸な
ど)などが挙げられる。ジカルボン酸エステルを構成す
るジカルボン酸としては、炭素数4〜12の脂肪族飽和
ジカルボン酸(コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピ
メリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、
1,9−ノナメチレンジカルボン酸、1,10−デカメ
チレンジカルボン酸など)、炭素数4〜10の脂肪族不
飽和ジカルボン酸(マレイン酸、フマル酸、イタコン酸
など)、炭素数8〜12の脂環式ジカルボン酸(1,6
−シクロヘキサンジカルボン酸など)、炭素数4〜6の
オキシカルボン酸(リンゴ酸、酒石酸など)および炭素
数8〜12の芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタ
ル酸など)などが挙げられる。
【0015】カルボン酸エステルを構成するアルコール
成分としては、エーテル基を含有していてもよい炭素数
1〜10の脂肪族モノオール(メタノール、エタノー
ル、2−エチルヘキサノール、メトキシブタノール、エ
トキシエタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノー
ルなど)および炭素数2〜10の脂肪族ジオール(エチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,3−また
は1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,10−デカンジオールなど)などが挙げられ
る。モノカルボン酸エステルの具体例としては、メチル
シクロヘキシル酢酸、2−エチルへキシル酢酸、メトキ
シブチル酢酸、エトキシエチル酢酸、ブトキシエトキシ
エチル酢酸、3−メトキシ3−メチルブチル酢酸、1,
6ージアセトキシヘキサン、オクチル酸メチル、ラウリ
ン酸メチル、ステアリン酸メチル、安息香酸メチル、安
息香酸ブチルなどが挙げられる。ジカルボン酸エステル
の具体例としては、コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチ
ル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチルなどが挙
げられる。
【0016】非水溶性ラクトンとしては、炭素数8〜1
8のγ−ラクトン(γ−カプリロラクトン、γ−ラウロ
ラクトン、γ−パルミトラクトン、γ−ステアロラクト
ンなど);炭素数9〜17の大環状ラクトンなどが挙げ
られる。これらのエステル(C2)うち、洗浄性の観点
から好ましいのはモノカルボン酸エステル、および更に
好ましいのはジカルボン酸エステルである。
【0017】ケトン(C3)としては、炭素数8〜20
の鎖状または環状ケトンが挙げられる。鎖状ケトンとし
ては、例えばエチル−n−ヘキシルケトン、ジ−n−ブ
チルケトン、ジ−n−ヘキシルケトン、ジ−n−オクチ
ルケトン、メチルヘプテノンなどが挙げられる。環状ケ
トンとしては、脂環式ケトン(ジシクロヘキシルケト
ン、アセトフェノン、プロピオフェノン、バレロフェノ
ンジヘキシル−n−ヘキシル−シクロペンテン−2−オ
ン、1−1−メチル−4−イソプロペニル−6−シクロ
ヘキセン−2−オン、2−t−ブチル−シクロヘキサノ
ンなど);芳香族ケトン(ジベンジルフェノンなど)な
どが挙げられる。これらのうち、洗浄性の観点から好ま
しいのは鎖状ケトン、さらに好ましいのはジ−n−ヘキ
シルケトンおよびジ−n−オクチルケトンである。
【0018】エーテル(C4)としては、炭素数10〜
20の鎖状または環状エーテルが挙げられる。鎖状エー
テルとしては、n−アミルエーテル、n−ヘキシルエー
テル、n−オクチルエーテル、メチル−n−デシルエー
テル、エチル−n−デシルエーテル、エチル−n−テト
ラデシルエーテル、n−ブチルドデシルエーテルなどが
挙げられる。環状エーテルとしては、脂環式エーテル
(ジシクロヘキシルエーテル、n−ブチルフェニルエー
テルなど);芳香族エーテル(n−ヘキシルベンジルエ
ーテルなど)などが挙げられる。これらのうち、洗浄性
の観点から好ましいのは鎖状エーテル、更に好ましいの
はn−ヘキシルエーテルおよびn−オクチルエーテルで
ある。
【0019】アミン(C5)としては、炭素数8〜20
の非環状または環状アミンが挙げられる。非環状アミン
としては、トリプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミ
ン、トリ−n−ヘキシルアミンなどが挙げられる。環状
アミンとしては、脂環式アミン(ジエチルシクロヘキシ
ルアミンなど);芳香族アミン(ジエチルベンジルアミ
ン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−n−ジブチル
アニリンなど)などが挙げられる。これらのうち洗浄性
の観点から好ましいのは非環状アミン、更に好ましいの
はトリ−n−ブチルアミンおよびトリ−n−ヘキシルア
ミンである。
【0020】アミド(C6)としては、炭素数6〜16
の鎖状または環状アミドが挙げられる。鎖状アミドとし
てはヘキサンアミド、2−エチルヘキサンアミド、n−
デカンアミドなどが挙げられる。環状アミドとしては、
脂環式アミド(シクロヘキサンアミド、4−メチルヘキ
サンアミド、4−ブチルヘキサンアミドなど);芳香族
アミド(アセトアニリドなど)などが挙げられる。これ
らのうち洗浄性の観点から好ましいのは鎖状アミド、更
に好ましいのはヘキサンアミドおよび2−エチルヘキサ
ンアミドである。
【0021】アルコール(C7)としては、炭素数6〜
14の鎖状または環状アルコールが挙げられる。鎖状ア
ルコールとしては、n−ヘキサノール、n−オクタノー
ル、n−デカノール、n−ドデカノール、n−テトラデ
カノールなどが挙げられる。環状アルコールとしては、
脂環式アルコール(シクロペンタノール、シクロヘキサ
ノールなど);芳香脂肪族アルコール(ベンジルアルコ
ール、シンナミルアルコールなど)などが挙げられる。
これらのうち洗浄性の観点から好ましいのは鎖状アル
コール、更に好ましいのはn−ヘキサノール、n−オク
タノールおよびn−デカノールである。
【0022】(C1)〜(C7)は、1種または2種以
上の併用の何れでもよい。(C1)〜(C7)のうち、
洗浄性とリンス性の観点から好ましいのは(C2)、お
よびさらに好ましいのは(C1)である。
【0023】上記の疎水性溶剤(C)の沸点は、通常1
40℃〜320℃、好ましくは160〜270℃であ
る。
【0024】本発明における親水性溶剤(D)として
は、20℃における水に対する溶解度が3重量%以上
の、水溶性環状アミド(D1)、水溶性ラクトン(D
2)が挙げられる。
【0025】水溶性環状アミド(D1)としては、2−
ピロリドン、N−アルキル(炭素数1〜3)−2−ピロ
リドンなどが挙げられる。これらのうち、洗浄性とリン
ス性の観点から好ましいのは、N−エチル−2−ピロリ
ドン、および更に好ましいのはN−メチル−2−ピロリ
ドンである。水溶性ラクトン(D2)としては、炭素数
4〜6のγ−ラクトン(γ−ブチロラクトン、γ−カプ
ロラクトンなど)などが挙げられる。これらのうち、洗
浄性とリンス性の観点から好ましいのはγ−ブチロラク
トンである。これらの親水性溶剤(D)は1種または2
種以上の併用の何れでもよい。
【0026】本発明の洗浄剤における(C)および
(D)の含有量は洗浄剤の全重量に基づいて、(C)は
通常85%以下、洗浄性とリンス性の観点から好ましく
は20〜80%、(D)は通常60%以下、洗浄性とリ
ンス性の観点から好ましくは15〜50%である。本発
明の洗浄剤には、さらに必要により水、アニオン界面活
性剤、非イオン界面活性剤、その他の添加剤などを加え
ることができる。アニオン界面活性剤としては、例えば
カルボン酸またはその塩、硫酸エステル塩、カルボキシ
メチル化物の塩、スルホン酸塩、およびリン酸エステル
塩が挙げられる。
【0027】カルボン酸またはその塩としては、炭素数
8〜22の飽和または不飽和脂肪酸またはその塩が挙げ
られ、具体的にはカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘ
ン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸およびヤ
シ油、パーム核油、米ぬか油、牛脂などをケン化して得
られる高級脂肪酸の混合物が挙げられる。塩としてはそ
れらのナトリウム、カリウム、アンモニウム、アルカノ
ールアミン(炭素数2〜10、たとえばモノ−、ジ−お
よびトリ−エタノールアミン、n−およびi−プロパノ
ールアミンなど)などの塩が挙げられる。
【0028】硫酸エステル塩としては、高級アルコール
硫酸エステル塩[炭素数8〜18の脂肪族アルコールの
硫酸エステル塩、例えばオクチルアルコール硫酸エステ
ル塩、デシルアルコール硫酸エステル塩、ラウリルアル
コール硫酸エステル塩、ステアリルアルコール硫酸エス
テル塩、チーグラー触媒を用いて合成されたアルコール
(例えば、ALFOL 1214:CONDEA社製)
の硫酸エステル塩、オキソ法で合成されたアルコール
(例えばドバノール23、25、45、ダイヤドール1
15−L、115H、135:三菱化学社製、トリデカ
ノール:協和発酵社製、オキソコール1213,121
5,1415:日産化学社製)の硫酸エステル塩な
ど];高級アルコールアルキレンオキシド(炭素数2〜
4)付加物の硫酸エステル塩[炭素数8〜18の脂肪族
アルコールのエチレンオキシド(以下EOと略記)1〜
10モル付加物の硫酸エステル塩、例えばラウリルアル
コールEO2モル付加物の硫酸エステル塩、オクチルア
ルコールEO3モル付加物の硫酸エステル塩];硫酸化
油[天然の不飽和油脂または不飽和のロウをそのまま硫
酸化して中和したもの、例えばヒマシ油、落花生油、オ
リーブ油、ナタネ油、牛脂、羊脂などの硫酸化物のナト
リウム、カリウム、アンモニウム、アルカノールアミン
(前記のもの)塩など];および硫酸化オレフィン[炭
素数12〜18のオレフィンを硫酸化して中和したも
の、例えばティーポール(シェル社製)]などが挙げら
れる。
【0029】カルボキシメチル化物の塩としては、炭素
数8〜16の脂肪族アルコールのカルボキシメチル化物
の塩[オクチルアルコールカルボキシメチル化ナトリウ
ム塩、デシルアルコールカルボキシメチル化ナトリウム
塩、ラウリルアルコールカルボキシメチル化ナトリウム
塩、ドバノール23カルボキシメチル化ナトリウム塩、
リデカノールカルボキシメチル化ナトリウム塩など];
および炭素数8〜16の脂肪族アルコールのEO1〜1
0モル付加物のカルボキシメチル化物の塩[オクチルア
ルコールEO3モル付加物カルボキシメチル化ナトリウ
ム塩、ラウリルアルコールEO4モル付加物カルボキシ
メチル化ナトリウム塩、ドバノール23EO3モル付加
物カルボキシメチル化ナトリウム塩、トリデカノールE
O5モル付加物カルボキシメチル化ナトリウム塩など]
などが挙げられる。
【0030】スルホン酸塩としては、アルキル(炭素数
8〜24)ベンゼンスルホン酸塩(ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム塩など);アルキル(炭素数8〜2
4)ナフタレンスルホン酸塩(ドデシルナフタレンスル
ホン酸ナトリウム塩など);スルホコハク酸ジエステル
塩〔スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルエステルの
ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、アルカノ
ールアミン(前記のもの)塩など〕;α−オレフィン
(炭素数12〜18)スルホン酸塩(1−ドデシルスル
ホン酸塩など);イゲポンT型などが挙げられる。これ
らの中では、洗浄性の観点からスルホコハク酸ジエステ
ル塩、とくにスルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルエ
ステルのナトリウム塩が好ましい。
【0031】リン酸エステル塩としては、高級アルコー
ル(炭素数8〜60)リン酸エステル塩[ラウリルアル
コールリン酸モノエステルジナトリウム塩、ラウリルア
ルコールリン酸ジエステルジナトリウム塩など];高級
アルコール(炭素数8〜60)EO付加物リン酸エステ
ル塩[オレイルEO5モル付加物リン酸モノエステルジ
ナトリウム塩など];アルキル(炭素数4〜60)フェ
ノールEO付加物リン酸エステル塩[デシルフェニルE
O10モル付加物リン酸エステル塩など]などが挙げら
れる。
【0032】非イオン界面活性剤としては、例えば、ア
ルキレンオキシド(炭素数2〜4)付加型非イオン界面
活性剤〔高級アルコール(炭素数8〜18)、アルキル
フェノール(炭素数10〜24)、高級脂肪酸(炭素数
12〜24)または高級アルキルアミン(炭素数8〜2
4)等に直接アルキレンオキシドを付加させたもの[分
子量158〜数平均分子量(以下Mnと略記)200,
000];グリコールにアルキレンオキシドを付加させ
て得られるポリオキシアルキレングリコール(分子量1
50〜Mn6,000)に高級脂肪酸などを反応させた
もの;多価(2価〜8価またはそれ以上)アルコール
(エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセ
リン、ペンタエリスリトール、ソルビタンなど)に高級
脂肪酸を反応させて得られたエステルにアルキレンオキ
シドを付加させたもの(分子量250〜Mn30,00
0)、多価(2価〜8価またはそれ以上)アルコールア
ルキル(炭素数3〜60)エーテルにアルキレンオキシ
ドを付加させたもの(分子量120〜Mn30,00
0)など]、および多価(2価〜8価またはそれ以上)
アルコールアルキル(炭素数3〜60)エーテルなどが
挙げられる。界面活性剤のHLB(グリフィン)は通常
1.5〜18、好ましくは3〜16である。これらのう
ち、洗浄性の観点から好ましいのはアルキレンオキシド
付加型非イオン界面活性剤、更に好ましいのは高級アル
コール、アルキルフェノールなどのEO付加型非イオン
界面活性剤、とくに高級アルコールのEO(3〜20モ
ル)付加型非イオン界面活性剤である。
【0033】その他の添加剤としては、防錆剤[シクロ
ヘキシルアミンのEO(2〜10モル)付加物、クロム
酸塩、亜硝酸塩、アミン(炭素数6〜30)の高級脂肪
酸(炭素数8〜30)塩、アミン(炭素数6〜30)の
EO付加物など]、酸化防止剤[フェノール化合物
(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールな
ど)、含硫化合物(ジラウリルチオジプロピオネートな
ど)、アミン化合物(オクチル化ジフェニルアミンな
ど)、リン化合物(トリフェニルホスファイトなど)な
ど]、金属イオン封鎖剤(エチレンジアミン四酢酸ナト
リウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム
など)、ビルダー(トリポリリン酸ナトリウム、ピロリ
ン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウムなど)などが挙げら
れる。
【0034】また、本発明における水、アニオン界面活
性剤、非イオン界面活性剤およびその他の添加剤の含有
量は、洗浄剤の全重量に基づいて、水は、通常99%以
下、洗浄性と非引火性の観点から好ましくは5〜40
%、更に好ましくは10〜30%;アニオン界面活性剤
は通常40%以下、洗浄性とリンス性の観点から好まし
くは0.5〜30%、非イオン界面活性剤は通常40%
以下、洗浄性とリンス性の観点から好ましくは0.5〜
30%;その他の添加剤のうち、防錆剤は通常20%以
下、好ましくは0.1〜10%;酸化防止剤は通常5%
以下、好ましくは0.01〜1%;金属イオン封鎖剤は
通常20%以下、好ましくは0.5〜10%;ビルダー
は通常20%以下、好ましくは0.5〜10%である。
【0035】本発明の洗浄剤の25℃における粘度は、
通常2〜30mm2/s、好ましくは3〜15mm2
s、更に好ましくは4〜10mm2/sである。粘度は
オストワルド、ウベローデなどの粘度計にて測定でき
る。
【0036】本発明の洗浄剤が適用できる電子部品は特
に限定はなく、液晶パネル、プリント基盤、サーマルヘ
ッド、磁気ヘッド等が挙げられる。また、洗浄の対象と
なる有機物としては液晶ではTFT液晶、STN液晶、
TN液晶などいずれもが対象であり、その他電子部品に
付着した洗浄除去すべき有機物が挙げられる。本発明の
洗浄剤はこれらのうち、とくに、狭いギャップを有する
液晶セルに残存する液晶を洗浄除去するのに好適に用い
ることができる。例えば液晶パネルは上下2枚のガラス
基板の周縁部をシール材で張り合わせて作られた空のセ
ルの中に、上記の液晶が封入された電子部品であるが、
空セルの中に液晶を封入する方法としては、真空にした
注入室で開口部を液晶に浸漬し、その後、大気圧に戻す
ことによってセル中に液晶を導き、開口部を閉じること
で液晶パネルが作成される。この際に上下のガラス基板
がシールされた外側のわずかなギャップに液晶が入り込
むことは避けられず、洗浄によって取り除かなければな
らない。液晶などの残渣が残っていると、ガラス基板上
の電極の絶縁不良が起こる。
【0037】本発明の洗浄剤を用いて、例えば狭いギャ
ップの液晶残渣を洗浄する方法としては、超音波洗浄、
シャワー洗浄、揺動による洗浄方法が適用でき、複数の
方法を組み合わせることもできる。洗浄温度は、通常1
0〜70℃、好ましくは15〜60℃程度である。洗浄
時間は通常3〜60分、好ましくは5〜30分である。
水によるリンスも洗浄の場合と同様に通常超音波の存在
下に行われるが、リンス温度は、通常10〜90℃、好
ましくは15〜70℃である。リンス後に液晶パネル
は、60〜150℃で5〜120分間程度加熱乾燥され
て後に、清浄な液晶パネル電子部品となる。また、プリ
ント基盤、サーマルヘッド、磁気ヘッドなど他の電子部
品の洗浄においても、液晶パネルと同様の上記の洗浄方
法が適用できる。
【0038】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以
下において部および%は重量部および重量%を示す。は
じめに、実施例および比較例で用いた洗浄剤成分の組
成、洗浄試験、並びに腐蝕試験方法を示す。
【0039】1.洗浄剤成分の組成 A−1 :ジエチレングリコールモノイソプロピルエー
テル A−2 :ジエチレングリコールモノイソブチルエーテ
ル A−3 :ジエチレングリコールモノ2,2−ジメチル
プロピルエーテル B1−1:オクチルコハク酸ビス(ヒドロキシエチル)
モノアミドナトリウム塩 B1−2:ドデセニルコハク酸ビス(ヒドロキシエチ
ル)モノアミドナトリウム塩 B2−1:ジドデシルリン酸エステルモノナトリウム塩 C1−1:ドデカン C1−2:テトラデセン D1−1:N−メチル−2−ピロリドン アニオン界面活性剤:スルホコハク酸ジ−2−エチルヘ
キシルエステルナトリウム塩 ノニオン界面活性剤:高級アルコール(炭素数16〜1
8混合物)のEO9モル付加物 GE−1:ジエチレングリコールメチルイソプロピルエ
ーテル GE−2:ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエー
テル GE−3:ジエチレングリコールモノ−n−ヘキシルエ
ーテル 防錆剤 :シクロヘキシルアミンのEO2モル付加物
【0040】2.洗浄評価1 液晶パネル(ギャップ4μm)5枚を1組としてギャッ
プに液晶(TFT液晶)を封入し、室温で30分静置す
る。調製した各々の洗浄剤にて20℃および50℃で、
10分間超音波(39kHz)洗浄を行い、それぞれを
50℃の純水で3分間リンスし、さらに同条件にてリン
スを2回繰り返した。次いで、120℃の循風乾燥機中
で10分間乾燥する。洗浄後と、リンス後の液晶パネル
を偏光顕微鏡で観察し、洗浄性およびリンス性を次の4
段階で評価した。 <洗浄性> 評価基準 4:ギャップ部が完全に洗浄された 3:ギャップ部にわずかに液晶残りがある 2:ギャップ部に液晶残りが多い 1:ギャップ部がほとんど洗浄されていない <リンス性> 評価基準 4:リンス性が極めて良好 3:リンス性が良好 2:リンスできない洗浄液がややある 1:リンスできない洗浄液が多量にある <防蝕性>洗浄、リンス後乾燥させた液晶パネルを40
℃で90%RHの環境下に30日間保存した後、液晶パ
ネルの配線部分を目視と顕微鏡で観察し次の5段階で評
価した。 評価基準 5:配線部分全く変化なし 4:配線部分にわずかな色相変化の痕跡が認められる 3:配線部分の数箇所に腐蝕による明瞭な色相変化が認
められるが、ピンホール・欠損なし 2:配線部分に断線には至らないが、腐蝕による小さな
ピンホール・欠損が認められる 1:配線部分の一部が腐蝕により断線している
【0041】3.洗浄評価2 レジスト残渣の付着したアルミ配線基板2枚を各々の洗
浄剤にて40℃で18分間超音波(39kHz)洗浄を
行い、次いで40℃の純水で6分間リンスし、同条件に
てリンスを更に2回繰り返す。次に120℃の循風乾燥
機中で10分間乾燥する。乾燥した基板を光学顕微鏡で
観察し、洗浄性を次の4段階で評価した。 <洗浄性> 評価基準 4:基板上のレジスト残渣全くなし 3:基板上のレジスト残渣わずかに有り 2:基板上のレジスト残渣多い 1:基板上のレジスト残渣極めて多い(洗浄前とほぼ同
じ) <防蝕性>洗浄、リンス後乾燥させたアルミ配線基板を
40℃で90%RHの環境下に30日間保存した後、基
板の配線部分を顕微鏡で観察し次の5段階で評価した。 評価基準 5:配線部分全く変化なし 4:配線部分にわずかな色相変化の痕跡が認められる 3:配線部分の数箇所に腐蝕による明瞭な色相変化が認
められるが、ピンホール・欠損なし 2:配線部分に断線には至らないが、腐蝕による小さな
ピンホール・欠損が認められる 1:配線部分の一部が腐蝕により断線している
【0042】実施例1〜5、比較例1〜3(洗浄評価
1:液晶パネル洗浄) 表1に洗浄剤の処方と洗浄評価結果を示す。 実施例6〜10、比較例4〜6(洗浄評価2:基板洗
浄) 表2に洗浄剤の処方と洗浄評価結果を示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】表1において、本発明における(A)と
(B)を併用する実施例1〜3は、(A)および/また
は(B)を含有しない比較例1〜3と比較して、防蝕性
が極めて優れているだけでなく洗浄性とリンス性におい
ても優れている。表2において、本発明における(A)
と(B)を併用する実施例6〜10は、(A)および/
または(B)を含有しない比較例4〜6と比較して、防
蝕性が極めて優れているだけでなく洗浄性も優れてい
る。
【0046】
【発明の効果】本発明の洗浄剤は、狭いギャップに残存
する液晶や基板に残存するレジスト残渣等の有機物に対
して優れた洗浄力を有しており、洗浄後のリンス性にも
優れている。また、本発明の洗浄剤は、低温および高温
での洗浄安定性が優れているので、洗浄不良やリンス不
良に由来する腐蝕が液晶パネル、アルミ配線基板等の電
子部品に発生せず、極めて信頼性の高い電子部品を低コ
ストで効率よく製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 3/43 C11D 3/43 10/02 10/02 C23G 5/02 C23G 5/02 H05K 3/26 H05K 3/26 E Fターム(参考) 4H003 AB06 AB22 AB38 AC08 DA15 DB01 EB09 EB13 ED02 ED03 ED29 ED31 ED32 FA04 FA15 FA30 4K053 PA10 PA17 QA04 RA25 RA26 RA31 RA32 RA40 RA41 RA42 RA45 RA46 RA47 RA48 RA49 RA52 RA55 RA57 RA65 RA66 5E343 AA02 AA22 CC23 CC50 CC52 EE02 EE12 GG20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で示されるグリコールエー
    テル(A)と、炭素数8〜122のジカルボン酸誘導体
    (B1)およびアルキルもしくはアルケニル(炭素数4
    〜24)リン酸エステル塩(B2)からなる群から選ば
    れる化合物(B)からなることを特徴とする電子部品用
    洗浄剤。 【化1】 〔式中、R1は炭素数3〜5の分岐状炭化水素基、R2
    Hまたは炭素数3〜5の分岐状炭化水素基、R3は炭素
    数2〜5のアルキレン基、nは1〜3の整数を表す。〕
  2. 【請求項2】 (A)がジエチレングリコールモノイソ
    プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチ
    ルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエ
    ーテル、ジエチレングリコールモノ−2−メチルブチル
    エーテル、ジエチレングリコールモノ−2,2−ジメチ
    ルプロピルエーテルおよびジエチレングリコールモノ−
    3−メチルブチルエーテルからなる群から選ばれる1種
    または2種以上である請求項1記載の洗浄剤。
  3. 【請求項3】 (B)が炭素数8〜26のアルキルもし
    くはアルケニルコハク酸モノアミドのアルカリ金属塩並
    びにアルキルまたはアルケニル(炭素数4〜24)リン
    酸エステルナトリウム塩からなる群から選択される1種
    以上である請求項1または2記載の洗浄剤。
  4. 【請求項4】 さらに、疎水性溶剤(C)および/また
    は親水性溶剤(D)を含有する請求項1〜3いずれか記
    載の洗浄剤。
  5. 【請求項5】 (C)が炭素数8〜20の炭化水素、炭
    素数4〜16のエステルおよびグリコールモノアルキル
    (炭素数6〜18)エーテルからなる群から選ばれる疎
    水性溶剤であり、(D)が環状アミドおよび環状エステ
    ルからなる群から選ばれる親水性溶剤である請求項1〜
    4いずれか記載の洗浄剤。
  6. 【請求項6】 さらに、水を5〜60%含有する請求項
    1〜5いずれか記載の洗浄剤。
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