JP2003064165A - 導電性高分子用ドーパント剤 - Google Patents

導電性高分子用ドーパント剤

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JP2003064165A
JP2003064165A JP2001255755A JP2001255755A JP2003064165A JP 2003064165 A JP2003064165 A JP 2003064165A JP 2001255755 A JP2001255755 A JP 2001255755A JP 2001255755 A JP2001255755 A JP 2001255755A JP 2003064165 A JP2003064165 A JP 2003064165A
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ion
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 π共役系高分子化合物に、高い導電性ととも
に、高温・高湿度環境下においても高い導電性を維持で
きるドーパント剤を提供する。 【解決手段】 下記の一般式[1]で表されるスルファ
ニル酸誘導体を導電性高分子用ドーピング剤として適用
する。 【化1】 [1]式中、Xは対陽イオンを有するスルホン酸基であ
り、R1〜R9は、互いに同一でも異なってもよく、水素
原子、ハロゲン原子、炭素数20以下のアルキル基、ア
ルコキシ基、アリール基であり、またR1〜R9の任意の
2つ以上で芳香族炭化水素または脂環式炭化水素を形成
してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スルファニル酸誘
導体からなる導電性高分子用ドーパント剤に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】近年、エレクトロニクスの発展に
ともなって、新しいエレクトロニクス材料が開発されて
いる。特に機能性有機材料の分野においてめざましい技
術革新が進み、導電性材料に限ってみても、ポリアセチ
レン、ポリパラフェニレン、ポリピロール、ポリアニリ
ンなどの電子共役系高分子物質に、電子受容性化合物を
ドーパントとしてドープした導電性高分子材料が開発さ
れ、例えば、キャパシタ電極材料、電池電極材料、帯電
防止材料等として既に実用化されている例もある。
【0003】しかしながら、これら導電性高分子物質の
実用性を拡大するためには、電気伝導度のさらなる向上
を図るとともに、耐熱性や耐湿性といった環境安定性が
大きな課題となっている。
【0004】これらの実用化に向けた課題に対し、とり
わけ環境安定性に関して、本発明者は特開2000−2
04074号公報において、m-スルホベンズアミド類を
ドーパント剤として用いたπ共役系高分子化合物が、高
導電性と高耐熱性を兼ね備える材料であることを開示し
ている。
【0005】すなわち、m-スルホベンズアミドでドーピ
ングしたポリピロールでは、150℃の空気中で保持し
た場合でも電気伝導度の低下は極めて緩やかで、100
S/cm以上の高い導電性を保ち続けることを見出して
いる。惜しむらくは、m-スルホベンズアミドでドープし
たポリピロールには、高温度に加え水分が共存した場合
導電性が低下するという問題点がある。従って導電性高
分子材料の実用性拡大には、高温下で水分の共存する条
件すなわち高湿度下での安定性向上が不可欠といえる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、π共役系高
分子化合物に、高い導電性とともに、高温・高湿度環境
下においても高い導電性を維持できるドーパント剤の提
供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明においては、下記
一般式[1]で表されるスルファニル酸誘導体からなる
ことを特徴とする導電性高分子用ドーパント剤が提供さ
れる。
【0008】
【化2】 [1]式中、Xは対陽イオンを有するスルホン酸基であ
り、R1〜R9は、互いに同一でも異なってもよく、水素
原子、ハロゲン原子、炭素数20以下のアルキル基、ア
ルコキシ基、アリール基であり、またR1〜R9の任意の
2つ以上で芳香族炭化水素または脂環式炭化水素を形成
してもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の導電性高分子用ドーパン
ト剤に用いられるスルファニル酸誘導体は、下記一般式
[1]で表される。
【0010】
【化3】 [1]式中、Xは対陽イオンを有するスルホン酸基であ
り、R1〜R9は、互いに同一でも異なってもよく、水素
原子、ハロゲン原子、炭素数20以下のアルキル基、ア
ルコキシ基、アリール基であり、またR1〜R9の任意の
2つ以上で芳香族炭化水素または脂環式炭化水素を形成
してもよい。
【0011】本発明においては、前記一般式[1]のス
ルホン酸基の対陽イオンが、水素イオン、アルカリ金属
イオン、アルカリ土類金属イオンおよび周期律表第VIII
族の遷移金属イオンからなる群より選ばれるイオンであ
ることが好ましい。さらには、前記一般式[1]のスル
ホン酸基の対陽イオンが、水素イオン、ナトリウムイオ
ン、カリウムイオンおよび鉄(III)イオンからなる群
より選ばれるイオンであることが好ましい。
【0012】前記一般式[1]で表わされる化合物の具
体的例としては、4-ベンゾイルアミノベンゼンスルホン
酸、4-ベンゾイルアミノ-3-メチルベンゼンスルホン
酸、4-ベンゾイルアミノ-2-メチルベンゼンスルホン
酸、4-ベンゾイルアミノ-3-メトキシベンゼンスルホン
酸、4-ベンゾイルアミノ-3-クロロベンゼンスルホン
酸、4-ベンゾイルアミノ-1-ナフタレンスルホン酸、4-
(4-メチルベンゾイルアミノ)-ベンゼンスルホン酸、4-
(4-メチルベンゾイルアミノ)-3-メチルベンゼンスルホ
ン酸、4-(4-メチルベンゾイルアミノ)-2-メチルベンゼ
ンスルホン酸、4-(4-メチルベンゾイルイアミノ)-3-メ
トキシベンゼンスルホン酸、4-(4-メチルベンゾイルア
ミノ)-3-クロロベンゼンスルホン酸、4-(4-メチルベン
ゾイルアミノ)-1-ナフタレンスルホン酸、4-(2-メチル
ベンゾイルアミノ)-ベンゼンスルホン酸、4-(2-メチル
ベンゾイルアミノ)-3-メチルベンゼンスルホン酸、4-(2
-メチルベンゾイルアミノ)-2-メチルベンゼンスルホン
酸、4-(2-メチルベンゾイルアミノ)-3-メトキシベンゼ
ンスルホン酸、4-(2-メチルベンゾイルアミノ)-3-クロ
ロベンゼンスルホン酸、4-(2-メチルベンゾイルアミノ)
-1-ナフタレンスルホン酸、4-(4-エチルベンゾイルアミ
ノ)-ベンゼンスルホン酸、4-(4-エチルベンゾイルアミ
ノ)-3-メチルベンゼンスルホン酸、4-(4-エチルベンゾ
イルアミノ)-2-メチルベンゼンスルホン酸、4-(4-エチ
ルベンゾイルアミノ)-3-メトキシベンゼンスルホン酸、
4-(4-エチルベンゾイルアミノ)-3-クロロベンゼンスル
ホン酸、4-(4-エチルベンゾイルアミノ)-1-ナフタレン
スルホン酸、4-(4-n-ブチルベンゾイルアミノ)-ベンゼ
ンスルホン酸、4-(4-n-ブチルベンゾイルアミノ)-3-メ
チルベンゼンスルホン酸、4-(4-n-ブチルベンゾイルア
ミノ)-2-メチルベンゼンスルホン酸、4-(4-n-ブチルベ
ンゾイルアミノ)-3-メトキシベンゼンスルホン酸、4-(4
-n-ブチルベンゾイルアミノ)-3-クロロベンゼンスルホ
ン酸、4-(4-n-ブチルベンゾイルアミノ)-1-ナフタレン
スルホン酸、4-(4-tert-ブチルベンゾイルアミノ)-ベン
ゼンスルホン酸、4-(4-tert-ブチルベンゾイルアミノ)-
3-メチルベンゼンスルホン酸、4-(4-tert-ブチルベンゾ
イルアミノ)-2-メチルベンゼンスルホン酸、4-(4-tert-
ブチルベンゾイルアミノ)-3-メトキシベンゼンスルホン
酸、4-(4-tert-ブチルベンゾイルアミノ)-3-クロロベン
ゼンスルホン酸、4-(4-tert-ブチルベンゾイルアミノ)-
1-ナフタレンスルホン酸、4-(4-n-オクチルベンゾイル
アミノ)-ベンゼンスルホン酸、4-(4-n-オクチルベンゾ
イルアミノ)-3-メチルベンゼンスルホン酸、4-(4-n-オ
クチルベンゾイルアミノ)-2-メチルベンゼンスルホン
酸、4-(4-n-オクチルベンゾイルアミノ)-3-メトキシベ
ンゼンスルホン酸、4-(4-n-オクチルベンゾイルアミノ)
-3-クロロベンゼンスルホン酸、4-(4-n-オクチルベンゾ
イルアミノ)-1-ナフタレンスルホン酸、4-(2,6-ジメチ
ルベンゾイルアミノ)-ベンゼンスルホン酸、4-(2,6-ジ
メチルベンゾイルアミノ)-3-メチルベンゼンスルホン
酸、4-(2,6-ジメチルベンゾイルアミノ)-2-メチルベン
ゼンスルホン酸、4-(2,6-ジメチルベンゾイルアミノ)-3
-メトキシベンゼンスルホン酸、4-(2,6-ジメチルベンゾ
イルアミノ)-3-クロロベンゼンスルホン酸、4-(2,6-ジ
メチルベンゾイルアミノ)-1-ナフタレンスルホン酸、4-
(2,4,6-トリイソプロピルベンゾイルアミノ)-ベンゼン
スルホン酸、4-(2,4,6-トリイソプロピルベンゾイルア
ミノ)-3-メチルベンゼンスルホン酸、4-(2,4,6-トリイ
ソプロピルベンゾイルアミノ)-2-メチルベンゼンスルホ
ン酸、4-(2,4,6-トリイソプロピルベンゾイルアミノ)-3
-メトキシベンゼンスルホン酸、4-(2,4,6-トリイソプロ
ピルベンゾイルアミノ)-3-クロロベンゼンスルホン酸、
4-(2,4,6-トリイソプロピルベンゾイルアミノ)-1-ナフ
タレンスルホン酸、4-[(ビフェニル-4-カルボニル)-ア
ミノ]-ベンゼンスルホン酸、4-[(ビフェニル-4-カルボ
ニル)-アミノ]-3-メチルベンゼンスルホン酸、4-[(ビフ
ェニル-4-カルボニル)-アミノ]-2-メチルベンゼンスル
ホン酸、4-[(ビフェニル-4-カルボニル)-アミノ]-3-メ
トキシベンゼンスルホン酸、4-[(ビフェニル-4-カルボ
ニル)-アミノ]-3-クロロベンゼンスルホン酸、4-[(ビフ
ェニル-4-カルボニル)-アミノ]-1-ナフタレンスルホン
酸、4-[(ナフタレン-1-カルボニル)-アミノ]-ベンゼン
スルホン酸、4-[(ナフタレン-1-カルボニル)-アミノ]-3
-メチルベンゼンスルホン酸、4-[(ナフタレン-1-カルボ
ニル)-アミノ]-2-メチルベンゼンスルホン酸、4-[(ナフ
タレン-1-カルボニル)-アミノ]-3-メトキシベンゼンス
ルホン酸、4-[(ナフタレン-1-カルボニル)-アミノ]-3-
クロロベンゼンスルホン酸、4-[(ナフタレン-1-カルボ
ニル)-アミノ]-1-ナフタレンスルホン酸、4-[(ナフタレ
ン-2-カルボニル)-アミノ]-ベンゼンスルホン酸、4-
[(ナフタレン-2-カルボニル)-アミノ]-3-メチルベンゼ
ンスルホン酸、4-[(ナフタレン-2-カルボニル)-アミノ]
-2-メチルベンゼンスルホン酸、4-[(ナフタレン-2-カル
ボニル)-アミノ]-3-メトキシベンゼンスルホン酸、4-
[(ナフタレン-2-カルボニル)-アミノ]-3-クロロベンゼ
ンスルホン酸、4-[(ナフタレン-2-カルボニル)-アミノ]
-1-ナフタレンスルホン酸、4-[(アントラセン-9-カルボ
ニル)-アミノ]-ベンゼンスルホン酸、4-[アントラセン-
9-カルボニル)-アミノ]-3-メチルベンゼンスルホン酸、
4-[(アントラセン-9-カルボニル)-アミノ]-2-メチルベ
ンゼンスルホン酸、4-[(アントラセン-9-カルボニル)-
アミノ]-3-メトキシベンゼンスルホン酸、4-[(アントラ
セン-9-カルボニル)-アミノ]-3-クロロベンゼンスルホ
ン酸、4-[(アントラセン-9-カルボニル)-アミノ]-1-ナ
フタレンスルホン酸、4-(4-メトキシベンゾイルアミノ)
-ベンゼンスルホン酸、4-(4-メトキシベンゾイルアミ
ノ)-3-メチルベンゼンスルホン酸、4-(4-メトキシベン
ゾイルアミノ)-2-メチルベンゼンスルホン酸、4-(4-メ
トキシベンゾイルアミノ)-3-メトキシベンゼンスルホン
酸、4-(4-メトキシベンゾイルアミノ)-3-クロロベンゼ
ンスルホン酸、4-(4-メトキシベンゾイルアミノ)-1-ナ
フタレンスルホン酸、4-(2-メトキシベンゾイルアミノ)
-ベンゼンスルホン酸、4-(2-メトキシベンゾイルアミ
ノ)-3-メチルベンゼンスルホン酸、4-(2-メトキシベン
ゾイルアミノ)-2-メチルベンゼンスルホン酸、4-(2-メ
トキシベンゾイルアミノ)-3-メトキシベンゼンスルホン
酸、4-(2-メトキシベンゾイルアミノ)-3-クロロベンゼ
ンスルホン酸、4-(2-メトキシベンゾイルアミノ)-1-ナ
フタレンスルホン酸、4-(4-エトキシベンゾイルアミノ)
-ベンゼンスルホン酸、4-(4-エトキシベンゾイルアミ
ノ)-3-メチルベンゼンスルホン酸、4-(4-エトキシベン
ゾイルアミノ)-2-メチルベンゼンスルホン酸、4-(4-エ
トキシベンゾイルイアミノ)-3-メトキシベンゼンスルホ
ン酸、4-(4-エトキシベンゾイルアミノ)-3-クロロベン
ゼンスルホン酸、4-(4-エトキシベンゾイルアミノ)-1-
ナフタレンスルホン酸、4-(4-ブトキシベンゾイルアミ
ノ)-ベンゼンスルホン酸、4-(4-ブトキシベンゾイルア
ミノ)-3-メチルベンゼンスルホン酸、4-(4-ブトキシベ
ンゾイルアミノ)-2-メチルベンゼンスルホン酸、4-(4-
ブトキシベンゾイルアミノ)-3-メトキシベンゼンスルホ
ン酸、4-(4-ブトキシベンゾイルアミノ)-3-クロロベン
ゼンスルホン酸、4-(4-ブトキシベンゾイルアミノ)-1-
ナフタレンスルホン酸、4-(4-イソプロポキシベンゾイ
ルアミノ)-ベンゼンスルホン酸、4-(4-イソプロポキシ
ベンゾイルアミノ)-3-メチルベンゼンスルホン酸、4-(4
-イソプロポキシベンゾイルアミノ)-2-メチルベンゼン
スルホン酸、4-(4-イソプロポキシベンゾイルアミノ)-3
-メトキシベンゼンスルホン酸、4-(4-イソプロポキシベ
ンゾイルアミノ)-3-クロロベンゼンスルホン酸、4-(4-
イソプロポキシベンゾイルアミノ)-1-ナフタレンスルホ
ン酸、4-(3,5-ジメトキシベンゾイルアミノ)-ベンゼン
スルホン酸、4-(3,5-ジメトキシベンゾイルアミノ)-3-
メチルベンゼンスルホン酸、4-(3,5-ジメトキシベンゾ
イルアミノ)-2-メチルベンゼンスルホン酸、4-(3,5-ジ
メトキシベンゾイルアミノ)-3-メトキシベンゼンスルホ
ン酸、4-(3,5-ジメトキシベンゾイルアミノ)-3-クロロ
ベンゼンスルホン酸、4-(3,5-ジメトキシベンゾイルア
ミノ)-1-ナフタレンスルホン酸、4-(2,6-ジメトキシベ
ンゾイルアミノ)-ベンゼンスルホン酸、4-(2,6-ジメト
キシベンゾイルアミノ)-3-メチルベンゼンスルホン酸、
4-(2,6-ジメトキシベンゾイルアミノ)-2-メチルベンゼ
ンスルホン酸、4-(2,6-ジメトキシベンゾイルアミノ)-3
-メトキシベンゼンスルホン酸、4-(2,6-ジメトキシベン
ゾイルアミノ)-3-クロロベンゼンスルホン酸、4-(2,6-
ジメトキシベンゾイルアミノ)-1-ナフタレンスルホン
酸、4-(2,4,6-トリメトキシベンゾイルアミノ)-ベンゼ
ンスルホン酸、4-(2,4,6-トリメトキシベンゾイルアミ
ノ)-3-メチルベンゼンスルホン酸、4-(2,4,6-トリメト
キシベンゾイルアミノ)-2-メチルベンゼンスルホン酸、
4-(2,4,6-トリメトキシベンゾイルアミノ)-3-メトキシ
ベンゼンスルホン酸、4-(2,4,6-トリメトキシベンゾイ
ルアミノ)-3-クロロベンゼンスルホン酸、4-(2,4,6-ト
リメトキシベンゾイルアミノ)-1-ナフタレンスルホン
酸、4-[(ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-カルボニル)-アミ
ノ]-ベンゼンスルホン酸、4-[(ベンゾ[1,3]ジオキソー
ル-5-カルボニル)-アミノ]-3-メチルベンゼンスルホン
酸、4-[(ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-カルボニル)-アミ
ノ]-2-メチルベンゼンスルホン酸、4-[(ベンゾ[1,3]ジ
オキソール-5-カルボニル)-アミノ]-3-メトキシベンゼ
ンスルホン酸、4-[(ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-カルボ
ニル)-アミノ]-3-クロロベンゼンスルホン酸、4-[(ベン
ゾ[1,3]ジオキソール-5-カルボニル)-アミノ]-1-ナフタ
レンスルホン酸、4-(4-トリフルオロメチルベンゾイル)
-ベンゼンスルホン酸、4-(4-トリフルオロメチルベンゾ
イル)-3-メチルベンゼンスルホン酸、4-(4-トリフルオ
ロメチルベンゾイル)-2-メチルベンゼンスルホン酸、4-
(4-トリフルオロメチルベンゾイル)-3-メトキシベンゼ
ンスルホン酸、4-(4-トリフルオロメチルベンゾイル)-3
-クロロベンゼンスルホン酸、4-(4-トリフルオロメチル
ベンゾイル)-1-ナフタレンスルホン酸、4-(4-クロロベ
ンゾイル)-ベンゼンスルホン酸、4-(4-クロロベンゾイ
ル)-3-メチルベンゼンスルホン酸、4-(4-クロロベンゾ
イル)-2-メチルベンゼンスルホン酸、4-(4-クロロベン
ゾイル)-3-メトキシベンゼンスルホン酸、4-(4-クロロ
ベンゾイル)-3-クロロベンゼンスルホン酸、4-(4-クロ
ロベンゾイル)-1-ナフタレンスルホン酸、4-(4-ブロモ
ベンゾイル)-ベンゼンスルホン酸、4-(4-ブロモベンゾ
イル)-3-メチルベンゼンスルホン酸、4-(4-ブロモベン
ゾイル)-2-メチルベンゼンスルホン酸、4-(4-ブロモベ
ンゾイル)-3-メトキシベンゼンスルホン酸、4-(4-ブロ
モベンゾイル)-3-クロロベンゼンスルホン酸、4-(4-ブ
ロモベンゾイル)-1-ナフタレンスルホン酸、4-(4-フル
オロベンゾイル)-ベンゼンスルホン酸、4-(4-フルオロ
ベンゾイル)-3-メチルベンゼンスルホン酸、4-(4-フル
オロベンゾイル)-2-メチルベンゼンスルホン酸、4-(4-
フルオロベンゾイル)-3-メトキシベンゼンスルホン酸、
4-(4-フルオロベンゾイル)-3-クロロベンゼンスルホン
酸、4-(4-フルオロベンゾイル)-1-ナフタレンスルホン
酸、4-(2,6-ジクロロベンゾイル)-ベンゼンスルホン
酸、4-(2,6-ジクロロベンゾイル)-3-メチルベンゼンス
ルホン酸、4-(2,6-ジクロロベンゾイル)-2-メチルベン
ゼンスルホン酸、4-(2,6-ジクロロベンゾイル)-3-メト
キシベンゼンスルホン酸、4-(2,6-ジクロロベンゾイル)
-3-クロロベンゼンスルホン酸、4-(2,6-ジクロロベンゾ
イル)-1-ナフタレンスルホン酸、4-(2,6-ジフルオロベ
ンゾイル)-ベンゼンスルホン酸、4-(2,6-ジフルオロベ
ンゾイル)-3-メチルベンゼンスルホン酸、4-(2,6-ジフ
ルオロベンゾイル)-2-メチルベンゼンスルホン酸、4-
(2,6-ジフルオロベンゾイル)-3-メトキシベンゼンスル
ホン酸、4-(2,6-ジフルオロベンゾイル)-3-クロロベン
ゼンスルホン酸、4-(2,6-ジフルオロベンゾイル)-1-ナ
フタレンスルホン酸、4-(3,5-ジフルオロベンゾイル)-
ベンゼンスルホン酸、4-(3,5-ジフルオロベンゾイル)-3
-メチルベンゼンスルホン酸、4-(3,5-ジフルオロベンゾ
イル)-2-メチルベンゼンスルホン酸、4-(3,5-ジフルオ
ロベンゾイル)-3-メトキシベンゼンスルホン酸、4-(3,5
-ジフルオロベンゾイル)-3-クロロベンゼンスルホン
酸、4-(3,5-ジフルオロベンゾイル)-1-ナフタレンスル
ホン酸、4-(3,5-ジクロロベンゾイル)-ベンゼンスルホ
ン酸、4-(3,5-ジクロロベンゾイル)-3-メチルベンゼン
スルホン酸、4-(3,5-ジクロロベンゾイル)-2-メチルベ
ンゼンスルホン酸、4-(3,5-ジクロロベンゾイル)-3-メ
トキシベンゼンスルホン酸、4-(3,5-ジクロロベンゾイ
ル)-3-クロロベンゼンスルホン酸、4-(3,5-ジクロロベ
ンゾイル)-1-ナフタレンスルホン酸、4-ペンタフルオロ
ベンゾイル-ベンゼンスルホン酸、4-ペンタフルオロベ
ンゾイル-3-メチルベンゼンスルホン酸、4-ペンタフル
オロベンゾイル-2-メチルベンゼンスルホン酸、4-ペン
タフルオロベンゾイル-3-メトキシベンゼンスルホン
酸、4-ペンタフルオロベンゾイル-3-クロロベンゼンス
ルホン酸、4-ペンタフルオロベンゾイル-1-ナフタレン
スルホン酸、及び、上記化合物のナトリウム塩またはカ
リウム塩または鉄(III)塩等を挙げることができる。
【0013】これらの中では、4-ベンゾイルアミノベン
ゼンスルホン酸が好ましい。
【0014】一般式[1]で表わされるスルファニル酸
誘導体は、スルファニル酸類と安息香酸類とを脱水縮合
する方法、スルファニル酸類と安息香酸塩化物類とを脱
塩化水素縮合する方法、ベンズアミド類を適当なスルホ
ン化剤と接触させスルホン化する方法などにより製造す
ることができる。
【0015】前記の脱塩化水素反応を用いた合成反応に
おいて、反応条件は特に限定されない。例えば、原料を
構成するスルファニル酸類と、安息香酸塩化物類との反
応比率は、通常1:1〜1:5(モル比)の範囲で行わ
れる。また、反応溶媒を使用する場合には、原料である
スルファニル酸類と、安息香酸塩化物を溶解し、かつ溶
媒自体がアミド化されないものであればよく、例えばジ
エチルエーテル、四塩化炭素、ジオキサン、テトラヒド
ロフラン、クロロホルム、ジクロロメタン、ピリジン、
トリエチルアミン、ジブチルエーテル等を挙げることが
できる。
【0016】反応に際しては、反応により生成する塩化
水素の捕捉剤として3級アミン類を共存させることが好
ましく、安息香酸塩化物1モルに対して1〜10モルの
範囲で添加する。3級アミン類としては、トリエチルア
ミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジンを例示す
ることができる。
【0017】反応温度は適当な反応速度を示し、急激な
発熱による副反応の進行が避けられ、かつ原料であるス
ルファニル酸類と、安息香酸塩化物類および生成物が分
解しない温度であれば、特に限定されず、通常0〜15
0℃で行われる。このような、反応条件を採用すること
によって、高い収率で、スルファニル酸誘導体を合成す
ることができる。得られたスルファニル酸誘導体は、核
磁気共鳴スペクトル、質量分析スペクトルにより構造を
同定することができる。
【0018】本発明に係わるスルファニル酸誘導体は、
電子共役系高分子物質にドーピングするドーパント剤と
して有用であり、長期間に亘って導電性を発現する導電
性高分子材料を与える。電子共役系高分子物質として
は、電子共役系の分子構造を有する高分子化合物であれ
ばいずれをも使用することができ、具体的には例えば、
下記一般式[2]で表されるピロール系、一般式[3]
で表されるチオフェン系、一般式[4]で表されるアニ
リン系のうち少なくとも1つを繰り返し単位として構成
された共役系高分子を挙げることができる。
【0019】
【化4】 上式中、R10およびR11は互いに同一でも異なってもよ
く、水素原子または炭素原子数1〜20の直鎖状、環
状、分岐状のアルキル基またはアルコキシ基である。ま
た、*は繰り返し単位の結合位置を示す([3]式、
[4]式も同様)。
【0020】
【化5】 上式中、R12およびR13は互いに同一でも異なってもよ
く、水素原子または炭素原子数1〜20の直鎖状、環
状、分岐状のアルキル基またはアルコキシ基である。
【0021】
【化6】 上式中、R14〜R17は互いに同一でも異なってもよく、
水素原子または炭素原子数1〜20の直鎖状、環状、分
岐状のアルキル基またはアルコキシ基である。
【0022】電子共役系高分子物質としては、上記一般
式[2]、[3]、[4]のいずれか1つを繰り返し単
位として構成される共役高分子が好ましく、特に、一般
式[2]を繰り返し単位として構成されるポリピロール
系の共役高分子が好ましい。
【0023】電子共役系高分子物質に、本発明のスルフ
ァニル酸誘導体をドーピングする方法としては、該化合
物の溶液に浸漬する方法、該化合物を支持電解質として
電解酸化重合する方法、該化合物の遷移金属塩を用いて
化学酸化重合する方法等の一般的に用いられる方法が使
用できる。
【0024】浸漬法によるドーピングにおいて、スルフ
ァニル酸誘導体を溶解する際の溶媒としては、溶解力の
ある溶媒であればいずれをも使用することができ、例え
ば、水、アセトニトリル、プロピレンカーボネート、ニ
トロベンゼン、ベンゾニトリル等を使用することができ
る。
【0025】電解酸化重合法においては、支持電解質と
してスルファニル酸誘導体と、前記高分子物質の繰り返
し単位を構成し得る単量体とからなる溶液に、所定の電
流あるいは電位を印加することによりドーピングされ
る。繰り返し単位を構成し得る単量体としては、例え
ば、ピロール、チオフェン、アニリン、trans-1,2-ジ
(2-チエニル)エチレン、trans-1,2-ジ(2−チエニ
ル)ブタジエン、3,4-エチレンジオキシチオフェン等が
挙げられる。
【0026】電解酸化重合反応に使用される溶媒として
は、スルファニル酸誘導体を溶解し、かつ繰り返し単位
を構成し得る単量体を溶解するものであればよく、例え
ば、水、ジメチルフォルムアミド、アセトニトリル、プ
ロピレンカーボネート、エチレングリコール、ニトロベ
ンゼン、ベンゾニトリル等が挙げられる。電解酸化重合
は、通常、−100〜150℃の温度範囲、好ましくは
0〜50℃の温度範囲で行うことができ、定電流電解
法、定電位電解法のいずれの方法であってもよい。ま
た、電解酸化重合は、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰
囲気下で行うことが望ましい。
【0027】化学酸化重合法でのドーピングでは、スル
ファニル酸誘導体の共役塩基を配位子とする遷移金属錯
体と、電子共役系の分子構造を有する高分子化合物を形
成する繰り返し単位となる単量体とを溶媒中で接触させ
ることで、重合とともにドーピングが行われる。遷移金
属錯体を構成する中心金属としては、例えば鉄、コバル
ト、ルテニウム等を挙げることができ、これらの中でも
特に鉄が好ましい。遷移金属錯体は、通常単量体1モル
に対して1〜100モルの量で使用される。
【0028】繰り返し単位を構成し得る単量体として
は、前記と同様、ピロール、チオフェン、アニリン、tr
ans-1,2-ジ(2-チエニル)エチレン、trans-1,2-ジ(2-
チエニル)ブタジエン、3,4-エチレンジオキシチオフェ
ン等を使用することができる。反応で使用される溶媒
は、上記遷移金属錯体ならびに単量体を溶解するもので
あればよく、例えば、水、ジメチルフォルムアミド、ア
セトニトリル、テトラヒドロフラン、プロピレンカーボ
ネート、エチレングリコール等を挙げることができる。
重合温度は0〜50℃が好ましく、反応時間は1〜48
時間が好ましい。また、重合は窒素やアルゴン等の不活
性ガス雰囲気下で行われることが望ましい。
【0029】この様にして得られる本発明のスルファニ
ル酸誘導体をドーピングした電子共役系高分子物質は、
高い導電性と共に、高温・高湿度環境下においても高い
導電性を維持できるので、固体コンデンサー、帯電防止
フィルム、電磁波シールド材、導電性接着剤、導電性塗
料、配線材料、二次電池用電極材料、表示材料、過電流
保護素子、半導体素子等に好適に用いることができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものでは
ない。
【0031】(実施例1)200mlの4つ口フラスコ
にスルファニル酸17.3gとピリジン150mlを加
え混合した。この混合物を攪拌しながら、滴下ロートか
ら塩化ベンゾイル17.6gをゆっくりと滴下した。そ
の後、シリコンオイルバスで内温を70℃にまで加温
し、反応液が均一になってから、さらに2時間攪拌を行
った。その後、反応液を室温まで冷却したところ、白色
固体が析出した。この固形成分を桐山ロート(ろ紙 N
o.5B)でろ別した。得られたろ滓を室温で12時間
真空乾燥した結果、33.5gの固形成分が得られた。
【0032】この固形成分全量を500mlのビーカー
に入れ、ここに濃硫酸100mlを加えて、攪拌、溶解
した後、濃硫酸溶液を氷で冷却しながら100gの氷を
加えて酸析した。析出した白色固体成分をグラスフィル
ター(G3)でろ別した後、ろ滓をアセトン100ml
で洗浄し、室温で12時間真空乾燥した。その結果、1
1.0gの4-ベンゾイルアミノベンゼンスルホン酸が得
られた。
【0033】得られた化合物の同定をFD−マススペク
トル(m/z=277)および1H-NMRで行った結果、目
的物が得られたことが確認できた。 7.44(2H,t) 7.51(1H,d) 7.91(4H,m) 7.95(2H,d)
【0034】(実施例2)実施例1と同様に合成した4-
ベンゾイルアミノベンゼンスルホン酸27.7gを50
0mlのビーカー中で純水200mlに溶解した。ここ
に、炭酸ナトリウムを加え、水溶液のpHを7に調整し
た。エバポレーターで水を減圧留去した後、2日間真空
乾燥し、4-ベンゾイルアミノベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム塩25.1gを得た。
【0035】(実施例3)200mlビーカーに硝酸鉄
(III)9水和物61gを入れ、純水100mlに溶解
した。これに、15%アンモニア水を加え、水溶液のp
Hを12とした。この時、水酸化鉄(III)が生成し褐
色固体が得られた。この褐色固体を桐山ロート(No.
5B)でろ過し、水洗を3回繰り返した後、1晩真空下
で乾燥した。
【0036】実施例1と同様に合成した4-ベンゾイルア
ミノベンゼンスルホン酸27.7gを純水500mlに
溶解した水溶液を調整し、これに得られた水酸化鉄全量
を加えて6時間攪拌した。水溶液中の不溶物をろ別した
後、ろ液をエバポレーションし溶媒を留去した。さらに
真空下で1晩乾燥し、トリス−(4-ベンゾイルアミノベ
ンゼンスルホニル)鉄(III)塩12.4gを得た。
【0037】(実施例4)実施例1で得られた4-ベンゾ
イルアミノベンゼンスルホン酸5.54gとピロール
1.34gを純水200mlに溶解し電解酸化重合反応
用溶液を調製した。この溶液に窒素ガスを約15分間バ
ブリングし窒素置換した後、4cm四方のステレンス(s
us304)板2枚を1cm間隔で浸漬し作用極および
対極とした。
【0038】浸漬した2枚のステレンス電極を用い定電
流(1.25mA/cm2)で40分間通電し、電解酸化重合を行
った。電極上に生成したポリピロールフィルムを純水、
アセトンで洗浄した後、電極から剥離し、真空中で12
時間乾燥した。得られたフィルムの電気伝導度を四探針
法で測定した結果、75S/cmであった。
【0039】生成したポリピロールフィルムを空気中、
150℃の高温下で8時間保持した後、電気伝導度を四
探針法で測定した結果、67S/cmであった。
【0040】一方、重合で得られたポリピロールフィル
ムを90℃の純水中に8時間浸漬した。次いでポリピロ
ールフィルムを純水中より取り出し、真空乾燥した後に
電気伝導度を四探針法で測定した結果、154S/cm
であった。
【0041】(実施例5)実施例2で得られた4-ベンゾ
イルアミノベンゼンスルホン酸ナトリウム塩5.98g
とピロール1.34gを純水200mlに溶解し電解酸
化重合反応用溶液を調製した。この溶液に窒素ガスを約
15分間バブリングし窒素置換した後、4cm四方のステ
レンス(sus304)板2枚を1cm間隔で浸漬し作
用極および対極とした。
【0042】浸漬した2枚のステレンス電極を用い定電
流(1.25mA/cm2)で40分間通電し、電解酸化重合を行
った。電極上に生成したポリピロールフィルムは純水、
アセトンで洗浄した後、電極から剥離し、真空中で12
時間乾燥した。得られたフィルムの電気伝導度を四探針
法で測定した結果、87S/cmであった。
【0043】生成したポリピロールフィルムを空気中、
150℃の高温下で7.5時間保持した後、電気伝導度
を四探針法で測定した結果、80S/cmであった。
【0044】一方、重合で得られたポリピロールフィル
ムを90℃の純水中に浸漬し、7.5時間保持した。次
いでポリピロールフィルムを純水中より取り出し、真空
乾燥した後に電気伝導度を四探針法で測定した結果、1
15S/cmであった。
【0045】(実施例6)実施例3で得られたトリス−
(4-ベンゾイルアミノベンゼンスルホニル)鉄(III)
塩1.4gを100mlガラス容器中で純水50mlに
溶解した。この水溶液にピロール0.13gを加え攪拌
を開始した。ピロールを加えてから数秒後に黒色固体が
析出しはじめた。攪拌をさらに1晩継続した後、黒色固
体を桐山ロート(No.5A)でろ別した。得られた固
体をアセトン10mlで洗浄した後、真空下で1晩乾燥
し、重合体41mgを得た。
【0046】得られたポリピロール重合体10mgを、
赤外スペクトルサンプル成型用の錠剤成型器に仕込み、
200kg/cmの荷重で5分間処理したところ、直径
1cm、厚さ180μmの円盤状の板を得ることができ
た。得られた円盤状の板の電気伝導度を四探針法で測定
した結果、43S/cmであった。
【0047】円盤状のポリピロール板を空気中、150
℃の高温下で7.5時間保持した後、電気伝導度を四探
針法で測定した結果、18S/cmであった。
【0048】一方、円盤状のポリピロール板を90℃の
純水中に浸漬し、7.5時間保持した。次いで円盤状の
ポリピロール板を純水中より取り出し、真空乾燥した後
に電気伝導度を四探針法で測定した結果、61S/cm
であった。
【0049】
【発明の効果】本発明に係わるスルファニル酸誘導体を
導電性高分子物質にドーピングして得られた導電性高分
子材料は、高い電気伝導度、耐熱性、耐熱水性を兼ね備
えた材料となる。それにより、導電性高分子材料は、キ
ャパシタ電極材料、電池電極材料等として利用すること
ができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式[1]で表されるスルファニ
    ル酸誘導体からなることを特徴とする導電性高分子用ド
    ーパント剤。 【化1】 [1]式中、Xは対陽イオンを有するスルホン酸基であ
    り、R1〜R9は、互いに同一でも異なってもよく、水素
    原子、ハロゲン原子、炭素数20以下のアルキル基、ア
    ルコキシ基、アリール基であり、またR1〜R9の任意の
    2つ以上で芳香族炭化水素または脂環式炭化水素を形成
    してもよい。
  2. 【請求項2】 前記一般式[1]において、スルホン酸
    基の対陽イオンが、水素イオン、アルカリ金属イオン、
    アルカリ土類金属イオンおよび周期律表第VIII族の遷移
    金属イオンからなる群より選ばれるイオンであることを
    特徴とする請求項1に記載の導電性高分子用ドーパント
    剤。
  3. 【請求項3】 前記一般式[1]において、スルホン酸
    基の対陽イオンが、水素イオン、ナトリウムイオン、カ
    リウムイオン、鉄(III)イオンからなる群より選ばれ
    るイオンであることを特徴とする請求項2に記載の導電
    性高分子用ドーパント剤。
  4. 【請求項4】 前記一般式[1]において、R1〜R10
    が水素原子であることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の導電性高分子用ドーパント剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013022046A1 (ja) * 2011-08-10 2013-02-14 アイシン精機株式会社 有機強磁性体及びその製造方法

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