JP2003063122A - 孔版印刷装置 - Google Patents

孔版印刷装置

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JP2003063122A
JP2003063122A JP2002233230A JP2002233230A JP2003063122A JP 2003063122 A JP2003063122 A JP 2003063122A JP 2002233230 A JP2002233230 A JP 2002233230A JP 2002233230 A JP2002233230 A JP 2002233230A JP 2003063122 A JP2003063122 A JP 2003063122A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷用紙の裏移りをなくした印刷を可能と
し、低騒音と安定した用紙搬送を可能とする孔版印刷装
置を提供すると共に、詰まった印刷用紙を取り除く時に
印刷ドラムを汚さないで詰まった用紙を解除できない。 【解決手段】 穿孔製版されたマスタ62を印刷ドラム
101の外周面に巻装して孔版印刷を行う孔版印刷装置
1では、印刷ドラム101の外周面と接触して回転する
プレスローラ103の外周に、同プレスローラの軸7と
並行に独立して埋設され、独立した電極7Aがそれぞれ
に形成された複数の発熱素子3と、この電極7Aにプレ
スローラ103の回転により個別に接触する本体側電極
4,5と、装置の用紙搬送時に本体側電極4に電流を供
給する電流供給源6とを有する加熱手段2を備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、孔版印刷装置に関
し、特に印刷後の用紙搬送及び用紙乾燥に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の孔版印刷装置では、孔版印刷され
た印刷用紙を排紙台にスムーズに排紙するために、印刷
用紙を排紙台に搬送する排紙吸着ユニットを使用してい
る。この排紙吸着ユニットは、複数の吸引孔が穿孔され
た搬送ベルトと吸引ファンとが吸着面板に設けられてい
る。これら吸引ファンと搬送ベルトは、印刷スイッチが
押されると作動するようになっていて、吸引しながら回
転する搬送ベルトにより印刷用紙を排紙台に排紙してい
る。排紙吸着ユニットの近傍には、印刷された印刷用紙
を印刷ドラムの外周面から分離するエアーナイフと称す
る分離爪の先端から空気を吹き出す分離手段が配置され
ている。また、これら孔版印刷装置に用いられる印刷イ
ンキには、インキ油と水から主に構成されるエマルジョ
ンインキが用いられており、印刷用紙の上にこのインキ
が載った場合、印刷用紙の中への浸透にはある程度の時
間を要している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような孔版印刷装
置において、最初に孔版印刷が行われた印刷用紙の印刷
インキが乾く前に次の孔版印刷を行われた印刷用紙が搬
送されて、先の用紙の上にのってしまうと、所謂、裏移
りが発生してしまうという問題点がある。このような裏
移りを防止する手段として、例えば、特開平3−923
77号公報、特開平5−330016号公報、特開平6
−134970号公報には、穿孔製版されたマスタが巻
装される印刷ドラムと対向して設けられたプレスローラ
の前後に位置する用紙搬送路の上方に、搬送される印刷
用紙を加熱する手段を配置している。しかし、このよう
に加熱手段を個別に、しかも用紙搬送路よりも上方に配
置することは、装置内のレイアウトが複雑になる。加熱
手段を温風を発する構成とした場合、発生する温風によ
って印刷用紙の搬送に影響が起こることになる。加熱手
段をローラ方式としてプレスローラよりも排出側に配置
した場合、加熱されるローラが印刷用紙の印刷面に接触
するので、印刷用紙のインキが加熱されるローラに付着
して印刷用紙への画像汚れの発生原因となってしまう。
【0004】また、実開昭62−182767号公報に
は、プレスローラと対向配置されたインキローラに加熱
手段を設けた技術が開示されている。このような構成で
あると、装置内のレイアウトが複雑になることは避けら
れるが、インキローラ周部のインキが加熱されて流動性
が増す等、インキ特性が変化してしまう。インキの流動
性が増すと、印刷用紙に供給されるインキ量が多くな
り、インキが乾燥しにくくなり、裏移りの要因となる。
【0005】今一つの問題点としては、搬送ベルトに吸
引ファンとつながる吸引孔が設けられており、また、分
離手段としてエアーナイフが用いられているので、ファ
ン作動時の吸引音や動作音、あるいは、エアーナイフの
吹出音が大きいという問題点と、搬送ベルトと吸引ファ
ン、及びエアーナイフが印刷スイッチが入ると動作する
ので、印刷部に印刷用紙が給紙されていない時にも動作
状態にあり装置の騒音源となってしまう。また、搬送ベ
ルトが印刷ドラムに対向して配置される場合、印刷用紙
が搬送ベルトと印刷ドラムの間で詰まった場合、この用
紙の取り出し時に印刷用紙に印刷されたインキが印刷ド
ラムに付着してしまい印刷ドラムが汚れてしまうという
問題点も考えられる。本発明の目的は、印刷用紙への裏
移りをなくした印刷を可能する孔版印刷装置の提供にあ
り、また、低騒音で安定した用紙搬送を可能とする孔版
印刷装置を提供することであり、さらに、別の目的とし
ては印刷ドラムを汚さないで詰まった印刷用紙を解除で
きる孔版印刷装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1記載の
発明では、穿孔製版されたマスタを印刷ドラムの外周面
に巻装して孔版印刷を行う孔版印刷装置において、上記
印刷ドラムの外周面と接触して回転するプレスローラあ
るいは圧胴の外周に、同プレスローラあるいは圧胴の軸
と並行に独立して埋設され、それぞれに独立した電極が
形成された複数の発熱素子と、上記複数の発熱素子の電
極に上記プレスローラあるいは圧胴の回転により個別に
接触する本体側電極と、上記孔版印刷装置の印刷用紙搬
送時に上記本体側電極に電流を供給する電流供給源とを
有する加熱手段とを具えている。請求項2記載の発明で
は、印刷終了した印刷用紙の搬送時、または印刷ドラム
とプレスローラあるいは印刷ドラムと圧胴との間に形成
される印刷部を印刷を終えた印刷用紙が通過した後に、
本体側電極に電流を供給する制御手段を供えている。請
求項3記載の発明では、上記本体側電極が、プレスロー
ラあるいは圧胴のそれぞれの軸の端部に配置した複数の
発熱素子の電極に、印刷ドラムとプレスローラあるいは
印刷ドラムと圧胴との間に形成される印刷部よりも用紙
搬出方向側で接触している。請求項4記載の発明では、
上記加熱手段を有する孔版印刷装置に、複数のローラ間
に回転自在に支持され、内側に高圧電源からのバイアス
を搬送バイアスローラで供給される中抵抗搬送ベルトで
印刷された印刷用紙を搬送する搬送手段を設けた。請求
項5記載の発明では、印刷終了した印刷用紙の搬送時に
上記中抵抗搬送ベルトを加熱するベルト加熱手段を備え
ている。
【0007】請求項6記載の発明では、穿孔製版された
マスタを印刷ドラムの外周面に巻装して孔版印刷を行う
孔版印刷装置に、複数のローラ間に巻きかけせれて回転
自在に支持され、その内側に高圧電源からのバイアスを
搬送バイアスローラで供給される中抵抗搬送ベルトを有
する搬送手段と、上記中抵抗搬送ベルトを印刷終了した
印刷用紙の搬送時に加熱する加熱手段とを備える。請求
項7記載の発明では、加熱手段を搬送手段よりも下方に
配置した。請求項8記載の発明では、複数のローラの一
方側を、複数のローラの他方側を支点として揺動自在に
支持して、中抵抗搬送ベルトを印刷ドラムに対して接離
可能に支持した。請求項9記載の発明では、中抵抗搬送
ベルトと印刷ドラムとの近接状態を解除する解除手段を
備えている。請求項10記載の発明では、穿孔製版され
たマスタを印刷ドラムの外周面に巻装して孔版印刷を行
う孔版印刷装置において、印刷ドラムの外周面と接触し
て回転するプレスローラあるいは圧胴を加熱する加熱手
段を備える。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。先ず最初に、製版、印刷一体型の孔版印刷装
置の概略構成と一連の動作とを説明する。図1に符号1
で示す孔版印刷装置は、本体キャビネット50、給排紙
部60、排版部70、読み取り部80、製版・給版部9
0、ドラム部(作像部)100を備えている。孔版印刷
装置1では、本体キャビネット50の上部に設けられた
原稿受け台80aに原稿63をセットして、図示しない
製版スタートキーをオンすると、ドラム部100の印刷
ドラム(版胴)101が矢印D方向に回転するようにな
っている。この印刷ドラム101が回転すると、印刷ド
ラム101の外周面に装着されていた使用済マスタ6
1’が、その回転方向に配置される排版部70の剥離ロ
ーラ71a,71b、ベルト72a,72b及びコロ7
3a,73bにより構成される排版剥離搬送部で、印刷
ドラム101から剥離されて排版ボックス74内へと配
送排出される。そして、使用済マスタ61’は排版ボッ
クス74の上方で上下動可能に配置された圧縮板75に
より排版ボックス74内部において圧縮処理される。
【0009】読み取り部80では、分離ローラ81、前
原稿搬送ローラ対82a,82b及び後原稿搬送ローラ
対83a,83bを図示しない駆動手段によって回転駆
動させて、原稿受け台80aにセットされた原稿63を
露光読み取りのためにコンタクトガラス85上に搬送し
ている。
【0010】露光読み取りは、前原稿搬送ローラ対82
a,82bと後原稿搬送ローラ対83a,83bとの間
に配置されるコンタクトガラス85上に原稿63を搬送
させつつ、コンタクトガラス85の下方に設けた蛍光灯
86により原稿63を露光する。露光された原稿63面
からの反射光は、ミラー87及びレンズ88を通してC
CD等の画像センサ89に入射して光電変換されて電気
信号となり、本体キャビネット50内に設けられた図2
に示すA/D変換器34に入力される。A/D変換器3
4に入力された反射光は、アナログ/デジタル変換後、
CCD画像処理部35を通して制御手段30を構成する
メインコントローラ37を介してメモリ39に画像デー
タとして記憶される。この画像データをメモリ39に記
憶しないで、直接メインコントローラ37と接続するサ
ーマルヘッド画像処理部36を介して後述するサーマル
ヘッド91に転送しても良い。
【0011】製版・給版部90では、図1に示すよう
に、画像読み取り動作に並行して、図示しない駆動モー
タによって駆動される送りローラ対94a,94bとプ
ラテンローラ92によって、ロール状に巻かれた無穿孔
のマスタ61がロール状態から巻き解かれて搬送され
る。マスタ61は、非常に薄いポリエステル等の熱可塑
性樹脂フィルムと、和紙及び合成繊維を混抄した多孔性
支持体とを貼り合わせたラミネート構造となっている。
このマスタ61は、プラテンローラ92と、同ローラ9
2に対向配置したサーマルヘッド91との間に挟持され
て、A/D変換器34、各画像処理部35,36及び制
御手段30により各種処理を施されて送られてきたデジ
タル画像信号に応じて、各々選択的に発熱されるサーマ
ルヘッド91上にライン状に並んだ図示しない複数個の
発熱素子により溶解穿孔されて製版される。
【0012】上述した使用済みマスタ61’の排版動作
の終了後、製版されたマスタ61の先端は、送りローラ
対94a,94bを経てドラム部100側に搬送され、
図示しない駆動モータによって矢印C方向に回転駆動さ
れる印刷ドラム101の外周面の一部に設けられたマス
タクランパ102まで送られる。マスタクランパ102
は、一定のタイミングでマスタ61の先端をクランプす
るもので、印刷ドラム101の外周面に対して開閉自在
とされている。このクランパ102が閉じてマスタ61
の先端がクランプされると、印刷ドラム101が矢印C
方向に回転駆動して、マスタ61が印刷ドラム101の
外周面に徐々に巻き付けられるようになっている。
【0013】送りローラ対94a,94bとプラテンロ
ーラ92との間には、カッター95が配置されている。
製版の終了したマスタ61は、このカッター95によっ
て一定の長さに切断されて一枚のマスタ61となり完全
に印刷ドラム101の外周面に巻きつけられる。孔版印
刷装置1では、この動作をもって給版が終了したとされ
ている。
【0014】給排紙部60は、印刷ドラム101の右方
に配置される給紙台51上に積載された印刷用紙62を
印刷ドラム101に向かって給紙すると共に、給紙台5
1と対向側に位置する印刷ドラム101の左方に配置さ
れた排紙トレイ52に印刷を終えた印刷用紙62を排出
する。給排紙部60は、印刷用紙62の先端62a側に
配置される給紙コロ110と分離ローラ対111a、1
11bとにより、積載されている印刷用紙62の最上位
の一枚を、レジストローラ112a,112bへ向けて
配送する。レジストローラ112a,112bは、印刷
ドラム101の回転と同期した所定のタイミングで回転
駆動されるようになっていて、搬送される印刷用紙62
を印刷ドラム101と対向配置され同ドラム101に対
して接離自在に支持されたプレスローラ103と印刷ド
ラム101との間に形成される印刷部Aに配送するよう
になっている。
【0015】プレスローラ103は、通常、二点鎖線で
示す印刷ドラム101と離間した初期位置に置かれてい
て、印刷ドラム101とプレスローラ103との間に印
刷用紙62が到達すると、図示しない駆動機構により実
線で示す動作位置まで持ち上げられ、印刷ドラム101
の外周面に当接付勢して搬送された印刷用紙62を印刷
ドラム101の外周面に装着されたマスタ61に押付け
るようになっている。このプレスローラ103には、本
願の特徴の1つである加熱手段2が設けられている。
【0016】印刷ドラム101には、その両側縁部とク
ランパ102及びその周辺部とを除く所謂、画像領域に
インキを通過させるための図示しない多数の開孔が形成
されている。印刷ドラム101の内部には、印刷ドラム
101の内周面に接触し回転するインキローラ104
と、同インキローラ104と僅かな間隔をおいて配置さ
れインキローラ104との間にインキ溜り105を形成
するドクタローラ106と、インキ溜り105に印刷イ
ンキを供給するインキ供給パイプ107とが配置されて
おり、印刷ドラム101の内周面に適量の印刷インキが
供給されるようになっている。
【0017】従って、プレスローラ103によって印刷
用紙62がマスタ61に押しつけられると、マスタ61
の穿孔部より印刷インキが滲み出されて印刷用紙62上
に移転され、マスタ61の穿孔画像に対応するインキ画
像の印刷が行なわれる。ここで説明する印刷インキに
は、水に顔料や乳化剤等を混和して作られるエマルジョ
ンインキが用いられる。
【0018】このようにして印刷された印刷用紙62
は、プレスローラ103と印刷ドラム101との間を通
過すると、印刷ドラム101の回転方向下流側に当たる
ドラム左方、すなわち、プレスローラ103よりも矢印
Bで示す用紙排出方向側に配置された排紙剥離爪113
により印刷ドラム101から剥離され、排紙剥離爪11
3の下方に配置された従動ローラ114と駆動ローラ1
15とに掛け渡された搬送ベルト116で構成される搬
送装置107で搬送されて排紙トレイ52上に排出され
る。この最初の印刷が版付けに当たり、版付けを終えた
後、図示しないテンキーにより印刷枚数をセットし、図
2の操作部42に設けられる印刷スタートキーをオンす
ると、版付けと同様に、給紙、印刷、排紙の工程がセッ
トした印刷枚数分だけ繰り返されて、各印刷用紙62が
用紙排出方向に向かって排出されて排紙トレイ52上に
順次積載される。
【0019】加熱手段2は、図3に示すように、プレス
ローラ103に設けた複数の発熱素子3、本体キャビネ
ット50側に固定される一対の本体側電極4,5、及び
この電極4,5に電流を供給する電流供給源としての電
源6を備えている。複数の発熱素子3は、導電部材の基
部103aを有するプレスローラ103の外周に、プレ
スローラ103を支持するローラ軸7の軸方向に延出し
てそれぞれ独立して並行に配設されている。各発熱素子
3の間には、絶縁部材8が配置されており、各発熱素子
3同士が接触しないようになっている。絶縁部材8を設
けない場合、各発熱素子3の間に空間等を設けて各発熱
素子3が個別に発熱できる構成としてもよい。
【0020】ローラ軸7は、絶縁部材で形成されてい
て、その表面には、発熱素子3の間隔と対応させた導電
部7Aが軸方向に延出配置されている。ローラ軸7は、
その両端7a,7bを、絶縁部材でコの字状に形成され
たブラケット9の開口側の両先端9a,9bに回転自在
に支持される。ブラケット9は、その基端側9Aを、軸
線10を中心に揺動自在に支持されていて、図示しない
電磁ソレノイド等の接離手段と連結しており、プレスロ
ーラ103を印刷ドラム101に対して接離自在に支持
している(図1参照)。
【0021】ローラ軸7の両端7a,7bには、各発熱
素子3の電極部11,12が、先端9a,9bよりも外
方で固定される。電極部11,12は、電極部11,1
2の表面を発熱素子3と対応する数に分割するように、
導電性部材の間に絶縁のためのスリット13,14をそ
れぞれ複数配置して円柱形状に形成されている。これら
各スリット13,14で分割された部位は、それぞれ発
熱素子3の電極11a,12aとなっている。
【0022】本体側電極4,5は、先端4a,5aが下
方に向かって屈曲されており、その先端4a、5aを電
極11a,12aに接触するようになっている。本体側
電極4は、電源6と接続していて、本体側電極5はアー
ス端子となっている。これら本体側電極4,5は、図4
に示すように、矢印Aで示す印刷部よりも矢印Bで示す
用紙搬送方向の下流側(図面左方)で、電極11a,1
2aにそれぞれ接触するように配置されている(図4で
は、一方側のみを示す)。
【0023】CPUからなるメインコントローラ37に
は、図2に示すように、ROM38とRAM39、図示
しない製版スタートキーや印刷スタートキーが設けられ
た操作部42、装置内に配置された各種センサ41及び
各種負荷40と電流供給源としての電源6が接続されて
いる。電源6は、メインコントローラ37に入力される
各種負荷40や各種センサ41からの入力により、メイ
ンコントローラ37で割り出される電流供給タイミング
となると、発熱素子3を加熱すべく電流を本体側電極4
に通電するようになっている。ここでいう電流供給タイ
ミングとは、少なくとも印刷用紙62が印刷部Aに到達
した時点を示し、好ましくは、印刷された印刷用紙62
の前端62aが印刷部Aを通過した時点をいう。この信
号の検出方法としては、例えば、レジストローラ対11
2a,112bから印刷部Aまでの移動時間を予めRO
M38に設定しておき、レジストローラ対112a,1
12bが駆動するとカウントを開始して、印刷用紙62
のサイズに応じた設定時間だけ電源6を作動させるよう
に制御する。
【0024】このような構成の加熱手段2によると、印
刷用紙62が所定のタイミングで印刷部Aに到達する
と、電源6が働いて本体側電極4に通電される。この電
極4に通電された電流は、電極11a、ローラ軸7の導
電部7Aを介して接触する発熱素子3に供給される。す
ると、図4に示すように、その電極11aと接触してい
るプレスローラ103上の発熱素子3が、印刷部Aより
も矢印Bで示す用紙搬送方向の下流側で発熱し、印刷を
終えて印刷部Aを通過した印刷用紙62を加熱し、印刷
されたインキ画像Iを乾燥させるように作用する。すな
わち、印刷用紙62が、印刷部Aから搬送手段107ま
で搬送される間に加熱されてインキ画像Iの乾燥を促進
させている。
【0025】このように、印刷部Aを構成するプレスロ
ーラ103に発熱素子3を設けることで、印刷用紙62
はインキ画像Iの印刷が行われていない裏面62c側か
ら加熱されるので、インキ画像Iと加熱手段2との接触
による印刷ドラム101の汚れやプレスローラ103自
身の汚れが防止される。また、プレスローラ103の外
周面には、発熱素子3が複数設けられているが、発熱す
る部位は、印刷部Aからずれた位置、すなわち、用紙搬
送方向下流側となっているので、印刷ドラム101内に
供給される印刷インキの加熱を防止できる。このこと
は、印刷ドラム101内の印刷インキの流動性の変化を
抑えられ、流動性増加による多量のインキ流出によるイ
ンキ画像Iの乾燥の遅延を防止することとなる。加え
て、加熱手段2は、従来のように、搬送される印刷用紙
62に温風を吹き付けて印刷用紙62上のインキ画像I
を乾燥させるタイプのものではないので、温風吹き付け
による印刷用紙62の搬送への影響はなく、安定した用
紙搬送が行える。
【0026】(第2実施例)この実施例は、第1実施例
における加熱手段2を、図5、図6に示すように、印刷
ドラム101と同期して回転駆動する圧胴117に設け
た実施例である。第1実施例とは、圧胴117部近傍の
構成が相違するだけであるので、以下、相違点について
だけ説明し、第1実施例と同一構成部については、同実
施例と同一符号を付してその説明は省略する。
【0027】圧胴117は、筒状の外周面の一部を軸方
向に切欠かれて平坦面117Aが形成されている。この
平坦面117Aは、印刷ドラム101上のクランパ10
2の逃げ部を構成している。圧胴117は、クランパ1
02が最下部に位置するときに、平坦面117Aが、そ
のクランパ102と対向するように配置されている。圧
胴117を支持する軸118の一端には、歯車119が
固定されている。この歯車119は、図示しないドラム
101の駆動機構に噛合しており、圧胴117を印刷ド
ラム101と同期させて回転駆動している(印刷ドラム
101近傍の構成は図1参照)。
【0028】圧胴117の周面部117Bには、複数の
発熱素子3が軸118の軸方向に延出してそれぞれ独立
して並行に並んで配設されている。軸118は、絶縁部
材で形成されていて、その表面に発熱素子3の間隔と対
応させた導電部118Aが軸方向に延出されている。軸
118は、図示しない装置のフレームに回転自在に支持
されている。軸118の両端118a,118bには、
電源6と接続した電極4とアースされた電極5とが、そ
れぞれ圧胴117と印刷ドラム101との間に構成され
る印刷部A’よりも矢印Bで示す用紙搬送方向下流側で
電極部11,12と接触している。
【0029】このように、加熱手段2を構成する発熱素
子3を個別に発熱可能に設け、かつ、印刷部A’よりも
用紙搬送方向下流側で発熱素子3を発熱させても、印刷
部A’で印刷用紙62に転写されたインキ画像Iを、第
1実施例と同様に乾燥させることができる。
【0030】(第3実施例)図7に示すこの実施例は、
第1実施例における搬送手段107を変更した実施例で
ある。搬送手段107以外の構成は、第1実施例と同一
構成とされているので、その説明は省略する。第3実施
例における搬送手段200は、駆動ローラ201と従動
ローラ202とに巻き掛けられた搬送ベルト203と、
搬送ベルト203にバイアスを付与する搬送バイアスロ
ーラ204と、搬送バイアスローラ204へのバイアス
供給手段としての高圧電源205とを備えている。駆動
ローラ201は、図示しない駆動伝達機構を介して印刷
ドラム101と同期して回転するようになっている。駆
動ローラ201と従動ローラ202は、導電性部材で構
成されていて、高圧電源205を介してアースされてい
る。搬送ベルト203は、特開昭53−96838号公
報に記載の如く電気抵抗値が、10〜1011Ω・c
mの中抵抗搬送ベルトで構成されている。搬送バイアス
ローラ204からバイアスが供給されて帯電し、印刷用
紙62を静電的にベルト203上面に吸着するようにな
っている。
【0031】高圧電源205は、図2に示すCPU37
と接続していて、CPU37で判断される印刷用紙62
の印刷タイミングとなると、搬送バイアスローラ204
にバイアス電流を供給するようになっている。また、搬
送バイアスローラ204に供給されるバイアスは、CP
U37によって高圧電源205内で電流が一定となる定
電流方式で付与されている。
【0032】このような構成の搬送手段200を有する
孔版印刷装置においては、上述の如く印刷時になると、
CPU37からの信号により高圧電源205から搬送バ
イアスローラ204にバイアス電流が印加され、搬送ベ
ルト203が帯電する。すると、印刷部Aで印刷を終
え、印刷ドラム101の外周に印刷インクの粘性で付着
する傾向にある印刷用紙62が、帯電した搬送ベルト2
03に接触すると印刷用紙62が静電分極すると共に、
印刷インキ中の水も静電分極し、同静電分離作用により
搬送ベルト203に印刷用紙62が静電的に吸着され
る。この時、印刷を終えた印刷用紙62は、自身のコシ
や印刷ドラム101との曲率分離等が加わるので、静電
的作用と相まって印刷ドラム101の外周面からスムー
ズに分離される。
【0033】また、印刷された印刷用紙62において、
印刷領域が用紙全面に渡るベタ画像でない限り、印刷用
紙62には、図8に示すように、先端62aや後端62
b、あるいは綴代やインキ画像Iの間に余白部Sが存在
するので、この余白部Sが搬送ベルト203によって帯
電される。従って、印刷部Aを通過した印刷用紙62
は、その前端62aから確実に印刷ドラム101から分
離されて搬送ベルト203に吸着されることになる。こ
の分離された印刷用紙62は、搬送ベルト203に静電
的にしっかりと吸着されて、排紙トレイ52に排出され
る。
【0034】印刷部Aを通過した印刷用紙62には、図
3に示すプレスローラ103に設けた加熱手段2により
熱が与えられるので、印刷用紙62に印刷されたインキ
画像Iは、搬送されながら乾燥される。また、駆動ロー
ラ201及び従動ローラ202は、アースされているの
で、帯電した搬送ベルト203及び印刷用紙62は、駆
動ローラ201側に接近すると共に、すなわち、印刷用
紙62の搬送が進むに連れて除電される。よって、搬送
ベルト203と印刷用紙62との分離は、印刷用紙62
のコシや駆動ローラ201近傍における搬送ベルト20
3の湾曲によってスムーズに行われる。
【0035】このように、加熱手段2で加熱された印刷
用紙62が、搬送ベルト203に静電的に確実に吸着さ
れて搬送されるので、従来のようにエアノズルや吸引フ
ァン等により印刷用紙62を印刷ドラム101から分離
させたり、搬送ベルト203上に吸着するものに比べ
て、装置の発する騒音を低減しつつ、印刷用紙62の上
のインキ画像Iを乾燥させることができ、低騒音で裏移
りの極めて少ない孔版印刷装置となる。なお、本実施例
では、プレスローラ103を用いた孔版印刷装置を用い
て説明したが、第2実施例で示した圧胴117を用いた
孔版印刷装置に適用しても無論構わない。また、プレス
ローラ103に代えて、発熱素子3を具備しない従来の
プレスローラを用いても良い。
【0036】(第4実施例)この実施例は、図9に示す
ように、搬送手段200にベルト加熱手段としてのヒー
トランプ206を設けたものである。ヒートランプ20
6は、CPU37の制御下に置かれている電源6と接続
していて、CPU37で算出される印刷用紙62の給紙
タイミングになると電源6からの電流を受けて発熱する
ようになっている。このヒートランプ206は、搬送手
段200の下方の従動ローラ202近傍に配置されてい
て、印刷用紙62と離間されて下方に戻り矢印E方向に
移動する、つまり、裏搬送される搬送ベルト203Aに
おける印刷用紙62との接触面側を加熱するようになっ
ている。
【0037】このような構成によると、搬送バイアスロ
ーラ204で搬送ベルト203にバイアスが付与される
と、ヒートランプ206で加熱された搬送ベルト203
の接触面に、加熱手段2で加熱された印刷用紙62が静
電分離により静電的に付着されつつ搬送され、加熱され
た搬送ベルト203の熱によって印刷用紙62上のイン
キ画像Iの乾燥がさらに促進される。この結果、良く確
実に速くインキ画像Iを乾燥させることができるので、
裏移りの発生がさらに低減できる。
【0038】さらに、ヒートランプ206で搬送ベルト
203における印刷用紙62との接触面側を加熱するの
で、搬送ベルト203の内側(印刷用紙との非接触面
側)から加熱するよりも効率良く搬送ベルト203を加
熱でき、印刷用紙62を十分加熱できて、印刷用紙62
上のインキ画像Iの乾燥を効率良く行える結果となる。
【0039】搬送ベルト203より下方に設けたヒート
ランプ206で搬送ベルト203を加熱して搬送される
印刷用紙62を加熱するので、従来例に示すように、搬
送ベルト203の上に加熱ローラを配置して印刷用紙6
2を加熱する場合に比べて、印刷用紙62上のインキ画
像Iの加熱部材に対する付着を防止できると共に、搬送
ベルト203より上方の装置構成の大幅な変更をしなく
て済む。
【0040】なお、本実施例では、中抵抗の搬送ベルト
203の下方にヒートランプ206を設けたが、図1に
示す搬送ベルト116の下方にヒートランプ206を設
ける構成であっても構わない。この場合、プレスローラ
103を加熱手段2で加熱しなくても、印刷された印刷
用紙62上のインキ画像Iの乾燥を図れることはいうま
でもない。
【0041】また、本実施例を、発熱素子3を具備しな
い従来のプレスローラや圧胴117を有する孔版印刷装
置に適用しても無論構わない。このように、搬送手段2
00にヒートランプ206を設けることで、プレスロー
ラ103や圧胴117に発熱素子3を設ける場合よりも
印刷部Aから加熱部を遠ざけることになり、印刷部Aで
の加熱による印刷インキの流動性の増大を防止できる。
よって、適正なインキ量で印刷用紙62が印刷されるこ
とになり、インキムラやインキ過剰にインキ画像Iの乾
燥時間の増大、あるいはインキ過剰による印刷ドラム1
01と印刷用紙62との分離不良の低減につながり、裏
移りや搬送不良の少ない孔版印刷装置となる。
【0042】(第5実施例)この実施例は、プレスロー
ラ103や圧胴117を用いずに、印刷用紙62への印
刷及び搬送を行う孔版印刷装置400を示す。最初に、
製版、印刷一体型の孔版印刷装置400の構成と一連の
動作を説明する。図10に符号400で示す孔版印刷装
置は、本体キャビネット250、給排紙部260、排版
部270、読み取り部280、製版・給版部290、ド
ラム部(作像部)300及び搬送手段220を備えてい
る。
【0043】孔版印刷装置400では、本体キャビネッ
ト250の上部に設けられた原稿受け台280aに原稿
263をセットして、図示しない製版スタートキーをオ
ンすると、ドラム部300の印刷ドラム(版胴)301
が矢印D方向に回転する。この方向に印刷ドラム301
が回転すると、印刷ドラム301の外周面に装着されて
いた使用済マスタ261’が、その回転方向に配置され
る排版部270の剥離ローラ271a,271b、ベル
ト272a,272b及びコロ273a,273bによ
り構成される排版剥離搬送部で、同ドラム301から剥
離されて排版ボックス274内へと配送排出される。そ
して、使用済マスタ261’は、排版ボックス274の
上方に上下動可能にな配置された圧縮板275により排
版ボックス274内部において圧縮処理される。
【0044】読み取り部280では、分離ローラ28
1、前原稿搬送ローラ対282a,282b及び後原稿
搬送ローラ対283a,83bを図示しない駆動手段に
よって回転駆動させて、原稿受け台280aにセットさ
れた原稿263を露光読み取りのためにコンタクトガラ
ス285上に搬送している。
【0045】露光読み取りは、前原稿搬送ローラ対28
2a,282bと後原稿搬送ローラ対283a,283
bとの間に配置されるコンタクトガラス285上で原稿
263を搬送させつつ、コンタクトガラス285の下方
に設けた蛍光灯286により露光された原稿263面か
らの反射光を、ミラー287及びレンズ288を通して
CCD等の画像センサ289に入射している。この反射
光は、画像センサ289により光電変換され、電気信号
として本体キャビネット250内に設けられた図11に
示すA/D変換器234に入力される。A/D変換器2
34に入力された反射光は、アナログ/デジタル変換
後、CCD画像処理部235を通して制御手段230を
構成するCPUからなるメインコントローラ237を介
してメモリ239に画像データとして記憶される。上記
画像データをメモリ239に記憶しないで、直接メイン
コントローラ237と接続するサーマルヘッド画像処理
部236を介して後述するサーマルヘッド291に転送
しても良い。
【0046】一方、製版・給版部290では、画像読み
取り動作に並行して、図示しない駆動モータによって駆
動される送りローラ対294a,294bとプラテンロ
ーラ292によって、ロール状に巻かれた無穿孔のマス
タ261がロール状態から巻き解かれて搬送される。マ
スタ261は、非常に薄いポリエステル等の熱可塑性樹
脂フィルムと、和紙及び合成繊維を混抄した多孔性支持
体とを貼り合わせたラミネート構造となっている。この
マスタ261は、プラテンローラ292と、同ローラ2
92に対向配置されたサーマルヘッド291との間に挟
持されて、A/D変換器234、各画像処理部235、
236及び制御装置230により各種処理を施されて送
られてきたデジタル画像信号に応じて、各々選択的に発
熱されるサーマルヘッド291上にライン状に並んだ複
数個の発熱素子により溶解穿孔されて製版される。
【0047】上述した使用済みマスタ261’の排版動
作の終了後、製版されたマスタ261の先端は、送りロ
ーラ対294a,294bを経てドラム部300側に搬
送され、図示しない駆動モータによって矢印C方向に回
転駆動される印刷ドラム301の外周面の一部に設けら
れたマスタクランパ302まで送られる。マスタクラン
パ302は、一定のタイミングでマスタ261の先端を
クランプするもので、印刷ドラム301の外周面に対し
て開閉自在とされている。このクランパ302が閉じて
マスタ261の先端がクランプされると、印刷ドラム3
01が矢印C方向に回転駆動して、マスタ261が印刷
ドラム301の外周面に徐々に巻き付けられるようにな
っている。
【0048】送りローラ対294a,294bとプラテ
ンローラ292との間には、カッター295が配置され
ている。製版の終了したマスタ261は、このカッター
295によって一定の長さに切断されて一枚のマスタ2
61となり完全に印刷ドラム301の外周面に巻きつけ
られる。この動作をもって、孔版印刷装置400では、
給版が終了とされている。
【0049】給排紙部260は、印刷ドラム301の右
方に配置される給紙台251上に積載された印刷用紙2
62を印刷ドラム301に向かって給紙すると共に、給
紙台251と対向側に当たる印刷ドラム301の左方に
配置された排紙トレイ252に印刷を終えた印刷用紙2
62を排出する。給排紙部260は、印刷用紙262の
先端262a側に配置される給紙コロ310と分離ロー
ラ対311a、311bとにより、積載されている印刷
用紙262の最上位の一枚を、レジストローラ対312
a,312bへ向けて配送する。レジストローラ312
a,312bは、印刷ドラム301の回転と同期した所
定のタイミングで回転駆動されるようになっていて、搬
送される印刷用紙262を印刷ドラム301と対向配置
され、同ドラム301に対して接離自在に支持された搬
送手段220の印刷搬送ベルト223と印刷ドラム30
1との間に位置する印刷部Aに配送するようになってい
る。
【0050】印刷ドラム301には、その両側縁部とク
ランパ302及びその周辺部とを除く所謂、画像領域に
インキを通過させるための図示しない多数の開孔が形成
されている。印刷ドラム301の内部には、印刷ドラム
301の内周面に接触し回転するインキローラ304
と、同インキローラ304と僅かな間隔をおいて配置さ
れインキローラ304との間にインキ溜り305を形成
するドクタローラ306と、インキ溜り305に印刷イ
ンキを供給するインキ供給パイプ307とが配置されて
おり、ドラム内周面に適量の印刷インキが供給されるよ
うになっている。
【0051】従って、印刷搬送ベルト223によって印
刷用紙262がマスタ261に押しつけられると、マス
タ261の穿孔部より印刷インキが滲み出されて印刷用
紙262上に移転され、マスタ261の穿孔画像に対応
するインキ画像の印刷が行なわれる。
【0052】搬送手段220は、駆動ローラ221Aと
従動ローラ221Bとに掛け渡された印刷搬送ベルト2
23(以下「ベルト223」と記す)、ベルト223に
バイアスを付与する搬送バイアスローラ224(以下
「バイアスローラ224」と記す)、バイアスローラ2
24へのバイアス供給手段としての高圧電源225及び
加熱手段226を備えている。ベルト223は、特開昭
53−96838号公報に記載の如く電気抵抗値が、1
〜1011Ω・cmの中抵抗搬送ベルトで構成され
ていて、バイアスローラ224からバイアスが供給され
ると帯電して、搬送される印刷用紙262を静電的にベ
ルト223の上面側に吸着するようになっている。
【0053】高圧電源225は、図11に示すメインコ
ントローラ237と接続していて、メインコントローラ
237で判断される印刷用紙262の給紙タイミング時
になると、バイアスローラ224にバイアス電流を供給
するようになっている。また、バイアスローラ224に
供給されるバイアスは、メインコントローラ237によ
って高圧電源225内で電流が一定となる定電流方式で
付与されている。
【0054】駆動ローラ221Aは、図示しない駆動伝
達機構を介してドラム301と同期して回転するように
なっている。この実施例では、反時計回り方向に回転駆
動される。駆動ローラ221Aと従動ローラ221Bと
は、導電性部材で構成されていて、高圧電源225と共
にアースされている。従動ローラ221Bは、図12に
示すように、駆動ローラ221Aの駆動軸221aを中
心に揺動自在に支持された接離可動板229に回転自在
に支持されている。接離可動板229には、バイアスロ
ーラ224と、加熱手段226を構成するヒートランプ
227とが、同可動板229と一体可動可能に設けられ
ている。駆動ローラ221Aの下方には、ベルト223
と接触するクリーニングブレード327がフレーム22
2に固定されて配置されている。
【0055】搬送手段220には、解除手段としての解
除レバー230とベルト接離手段320とが設けられて
いる。ベルト接離手段320は、メインコントローラ2
37の制御下におかれている接離カム321と、接離レ
バー322と、接離可動板229と接するアーム部材3
23とを備えている。これら、ベルト接離手段320
は、駆動軸221aを中心に揺動自在に支持された搬送
手段220のフレーム板222に設けられていて、同フ
レーム板222と一体的に回動可能となっている。フレ
ーム板222の下部には、ベルト223の幅方向(紙面
方向)に延出するフック部222aが形成されている。
【0056】接離レバー322は、フレーム板222に
設けられた固定軸324に、その基端322bを回動自
在に支持されている。接離レバー322の自由端322
aには、接離カム321が接触している。アーム部材3
23は、その基端323a側を固定軸324に回動自在
に支持されていて、他端側323bを接離レバー322
に設けた引っ張りコイルバネ325によって引っ張られ
ている。アーム部材323の回動範囲は、接離レバー3
22によって一定角度以上に揺動できないようになって
いる。また、自由端322aは、図示しないバネで接離
カム321に当接する向きに付勢されている。
【0057】接離カム321は、給紙タイミング時と印
刷終了時に図示しない駆動部によって半回転される軸3
26に固定されている。接離カム321は、通常、図1
2に示す接離レバー322の自由端322aを下方に押
してベルト223と印刷ドラム301とを非接触状態と
していて、給紙タイミングとなって軸326が半回転す
ると、ベルト223を印刷ドラム301の外周面に押圧
するカムプロフィールとされている。ここでいう印刷終
了時とは、印刷中の印刷用紙262が印刷部Aを通過し
おえた時をいい、このタイミングは、メインコントロー
ラ237に各種センサ241から入力される情報の一つ
である用紙サイズ信号と給紙タイミングとから割り出し
ている。
【0058】解除レバー230の上端230aには、フ
ック部222aに係合するピン231が突設されてい
る。解除レバー230の下端230bは、図示しない装
置の固定部に螺合するハンドル232の螺子軸232a
に回動自在に支持されていて、ハンドル232を締め込
むと固定されるようになっている。
【0059】加熱手段226は、図10に示すように、
熱源となるヒートランプ227とその電源228とを備
えている。ヒートランプ227は、メインコントローラ
237の制御下に置かれている電源228と接続してい
て、メインコントローラ237で算出される印刷用紙2
62の給紙タイミングになると電源228からの電流を
受けて発熱するようになっている。このヒートランプ2
27は、搬送手段220の従動ローラ221Bの下方近
傍に配置されていて、印刷用紙262と離間されて下方
に戻り矢印E方向に移動するベルト、つまり裏搬送され
るベルト223における印刷用紙262との接触面側
(表面側)を加熱するようになっている。
【0060】メインコントローラ237には、図11に
示すROM238とRAM239、図示しない製版スタ
ートキーや印刷スタートキーが設けられた操作部24
2、装置内に配置された各種センサ241、各種負荷2
40や高圧電源225並びに電源228が接続されてい
る。
【0061】このような構成の搬送手段220の動作を
説明する。図11に示すメインコントローラ237から
給紙タイミング信号が発せられると、高圧電源225及
び電源228からバイアスローラ224及びヒートラン
プ227に通電されて、ベルト223が帯電すると共
に、ヒートランプ227によって加熱される。また、図
12に示す軸326が半回転され、接離カム321が図
12に示す離間位置から図13に示す接触位置へと回転
移動する。
【0062】接離カム321が回転移動すると、接離レ
バー322の自由端322aが、固定軸324を中心に
上方に向かって揺動し、引っ張りコイルバネ325を介
してこのレバー322と連結されたアーム部材323も
固定軸324を中心に同方向に揺動される。すると、ア
ーム部材323の他端323bと接触状態にある接離可
動板229が、駆動軸221aを中心に上方に向かって
移動する。この接離可動板229の移動により、帯電且
つ加熱されたベルト223が、印刷ドラム301の外周
面に接触してニップを作り印刷部Aとなる。この状態で
レジストローラ対312a、312bによって、タイミ
ングをとられた印刷用紙262が印刷部Aに到達する
と、印刷部Aにおいて印刷が行われる。
【0063】印刷を終えた印刷用紙262は、印刷部A
を通過してベルト223と接触すると、印刷用紙262
が静電分極すると共に、印刷インキ中の水も静電分極
し、同静電分離作用によりベルト223に印刷用紙26
2が静電的に吸着される。この時、印刷を終えた印刷用
紙262は、自身のコシや印刷ドラム301との曲率分
離等が加わるので、静電的作用に加え印刷ドラム301
の外周面からスムーズに分離される。
【0064】また、印刷された印刷用紙262におい
て、印刷領域が用紙全面に渡るベタ画像でない限り、印
刷用紙262には、図8に示すように先端262aや後
端262b、あるいは綴代やインキ画像Iの間に余白部
Sが存在するので、この余白部Sがベルト223によっ
て帯電される。従って、印刷部Aを通過した印刷用紙2
62は、その前端262aから確実に印刷ドラム301
から分離されてベルト223に吸着されることになる。
この分離された印刷用紙262は、ベルト223に静電
的にしっかりと吸着されて、図10に示す排紙トレイ5
2に排出される。
【0065】印刷部Aを通過した印刷用紙262には、
ヒートランプ227で加熱されたベルト223から熱が
与えられるので、印刷用紙262に印刷されたインキ画
像Iは、搬送されながら乾燥され、裏移りが防止され
る。駆動ローラ221A及び従動ローラ221Bはアー
スされているので、帯電した搬送ベルト223及び印刷
用紙262が駆動ローラ221A側に接近すると共に、
すなわち、印刷用紙262の搬送が進むに連れて除電さ
れる。
【0066】よって、ベルト223と印刷用紙262と
の分離は、印刷用紙262のコシや駆動ローラ221A
近傍におけるベルト223の湾曲によってスムーズに行
われる。また、ベルト223と印刷ドラム301とが接
触する印刷部Aでは、印刷ドラム301側の内部から供
給される印刷インキが、ベルト223上に付着すること
がある。しかし、このベルト223に付着した印刷イン
キは、ベルト223の熱で乾燥されて、同ベルト223
と接触するクリーニングブレード327により掻き取ら
れ、印刷用紙262の裏汚れが防止される。
【0067】一方、メインコントローラ237から印刷
終了信号が発せられると、軸326が半回転して、ベル
ト223と印刷ドラム301との接触状態への動作と反
対の動作が行われ、印刷ドラム301の外周面とベルト
223とが図12に示すように離間状態とされる。
【0068】ここで、印刷時に印刷用紙262が印刷部
Aに詰まったとする。この場合、解除レバー230を固
定しているハンドル232を緩めて、解除レバー230
を図14に示すように、反時計方向回りに回動させる。
すると、フック部222aとピン231との係合が解除
されるので、フレーム222が、駆動軸221aを中心
に下方に回動される。よって、ベルト223と印刷ドラ
ム301との近接状態が解除されて、ベルト223と印
刷ドラム301の間に空間が形成され、詰まった印刷用
紙262を容易に取り除くことができる。また、ベルト
223が印刷ドラム301から離れるので、印刷用紙2
62を印刷ドラム301から剥がすように取れるので、
インキ画像Iの擦れによる印刷ドラム301やベルト2
23の汚れを防止できる。
【0069】このように、ヒートランプ227で加熱さ
れた印刷用紙262が、ベルト223に静電的に確実に
吸着されて搬送されるので、従来のようにエアノズルや
吸引ファン等により印刷用紙262を印刷ドラム301
から分離させたり、ベルト223上に吸着するものに比
べて、装置の発する騒音を低減しつつ、印刷用紙262
の上のインキ画像Iを乾燥させることができ、低騒音で
裏移りの極めて少ない孔版印刷装置となる。また、詰ま
った印刷用紙262を簡単にしかも周囲を汚すことなく
除去することができるので、作業性の良い孔版印刷装置
となる。なお、本実施例では、加熱手段226を設けて
おり、これを設けておくことはインキ画像Iの乾燥とい
う好ましいが、騒音対策をメインとした場合、省略した
装置構成であっても良い。
【0070】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、印刷用紙
の搬送時になると、加熱手段を構成する電流供給源から
本体側電極に供給される電流が、プレスローラあるいは
圧胴の外周面に独立して埋設され、本体側電極と接する
複数の発熱素子の独立した電極に通電されて、プレスロ
ーラあるいは圧胴が加熱されるので、印刷用紙の上のイ
ンキを乾燥させることができ、裏移りの少ない孔版印刷
装置を提供することができる。請求項2、3記載の発明
によれば、印刷終了した印刷用紙が印刷部を通過すると
制御手段によって加熱手段が制御されて、印刷ドラムと
対向配置されて印刷部を構成するプレスローラあるいは
圧胴が加熱されるので、印刷部を通過してから印刷用紙
に熱が与えられる。よって、印刷用紙上のインキを乾燥
させることができると共に、印刷ドラム内の印刷インキ
の熱による粘性変化を抑えられ、安定したインキ供給を
達成できる。従って、より裏移りの少ない孔版印刷装置
を提供することができる。請求項4記載の発明によれ
ば、高圧電源からのバイアスが搬送バイアスローラから
中抵抗搬送ベルトに供給されると、加熱手段で加熱され
た印刷用紙が、同ベルトに接触すると発生する静電分離
作用により静電的に中抵抗搬送ベルトに吸着されて搬送
されるので、従来の吸引ファンやエアノズルを使用しな
くとも安定した用紙搬送を行なえ、低騒音で裏移りの少
ない孔版刷装置を提供することができる。請求項5記載
の発明によると、中抵抗搬送ベルトが加熱され、静電分
離作用により静電的に中抵抗搬送ベルトに吸着されて搬
送される印刷用紙が同ベルトにより加熱されるので、従
来の吸引ファンやエアノズルを用いなくとも安定した用
紙搬送をでき、かつ、より印刷用紙上のインク乾燥を促
進でき、低騒音で裏移りの少ない孔版刷装置を提供する
ことができる。請求項6記載の発明によれば、高圧電源
からのバイアスが搬送バイアスローラから中抵抗搬送ベ
ルトに供給されると、加熱手段で加熱された印刷用紙
が、同ベルトに接触すると発生する静電分離作用により
静電的に中抵抗搬送ベルトに吸着されて搬送されので、
従来の吸引ファンやエアノズルを用いなくとも安定した
用紙搬送をでき、低騒音で裏移りの少ない孔版刷装置を
提供することができる。特に、印刷終了した印刷用紙の
搬送時に中抵抗搬送ベルトを加熱手段で加熱するので、
印刷部を通過した印刷用紙に熱が与えられて印刷用紙上
のインキを乾燥させることができる。よって、より裏移
りを防止し、安定した印刷用紙の配送を行なえる孔版印
刷装置を提供することができる。請求項7記載の発明に
よれば、加熱手段を搬送手段よりも下方に配置すること
で、搬送手段よりも上方に位置する孔版印刷装置の構成
部のレイアウト変更をしなくて済むので、低コストで、
裏移りを防止し、静粛で安定した印刷用紙の配送を行な
える孔版印刷装置を提供することができる。請求項8記
載の発明によれば、中抵抗搬送ベルトが印刷ドラムに対
して接離可能に支持されると共に、中抵抗搬送ベルトの
接動作によって印刷用紙が印刷ドラムと中抵抗搬送ベル
トとで構成される印刷部で印刷されるので、請求項6ま
たは7記載の発明に対応する効果に加えて、プレスロー
ラが不要となり部品点数の低減につながる。
【0071】請求項9記載の発明によれば、解除手段を
操作すると、中抵抗搬送ベルトと印刷ドラムとの近接状
態が強制的に解除されるので、請求項5または8記載の
発明に対する効果に加えて、中抵抗搬送ベルトと印刷ド
ラムとの間に詰まった印刷用紙を簡単に取り除くことが
でき、作業性の良い孔版印刷装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す孔版印刷装置の概略
構成図である。
【図2】第1実施例の制御手段の構成を示すブロック図
である。
【図3】第1実施例の加熱手段の構成を示す分解斜視図
である。
【図4】第1実施例の加熱手段の作用を示す拡大側面図
である。
【図5】本発明の第2実施例を示す孔版印刷装置の加熱
手段の斜視図である。
【図6】第2実施例の加熱手段の作用を示す側面図であ
る。
【図7】本発明の第3実施例を示す孔版印刷装置の搬送
手段の概略構成側面図である。
【図8】印刷用紙のインキ画像と余白部とを示す平面図
である。
【図9】本発明の第4実施例を示す孔版印刷装置の搬送
手段と加熱手段の概略構成側面図である。
【図10】本発明の第5実施例を示す孔版印刷装置の概
略構成図である。
【図11】第5実施例の制御手段の構成を示すブロック
図である。
【図12】第5実施例における搬送手段と解除手段の概
略構成側面図である。
【図13】第5実施例の搬送手段と加熱手段の作用を示
す側面図である。
【図14】第5実施例の解除手段の動作を示す側面図で
ある。
【符号の説明】
1,400 孔版印刷装置 2,206,226 加熱手段 3 発熱素子 4,5 本体側電極 6 電流供給源 7 プレスローラの軸 7a,7b 軸端部(両端) 11a,12a 発熱素子の電極 30 制御手段 61,261 マスタ 62,262 印刷用紙 101,301 印刷ドラム 103 プレスローラ 117 圧胴 118 圧胴の軸 118a,118b 軸端部(両端) 107,200,220 搬送手段 201,202 複数のローラ 203,223 中抵抗搬送ベルト 221A,221B 複数のローラ 204,224 搬送バイアスローラ 225 高圧電源 226 加熱手段 230 解除手段 A 印刷部 B 用紙搬出方向
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年8月20日(2002.8.2
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】請求項6記載の発明では、穿孔製版された
マスタを印刷ドラムの外周面に巻装して孔版印刷を行う
孔版印刷装置において、印刷ドラムの外周面と接触して
回転するプレスローラあるいは圧胴を加熱する加熱手段
を備える
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】孔版印刷装置400では、本体キャビネッ
ト250の上部に設けられた原稿受け台280aに原稿
263をセットして、図示しない製版スタートキーをオ
ンすると、ドラム部300の印刷ドラム(版胴)301
が矢印D方向に回転する。この方向に印刷ドラム301
が回転すると、印刷ドラム301の外周面に装着されて
いた使用済マスタ261'が、その回転方向に配置され
る排版部270の剥離ローラ271a,271b、ベル
ト272a,272b及びコロ273a,273bによ
り構成される排版剥離搬送部で、同ドラム301から剥
離されて排版ボックス274内へと配送排出される。そ
して、使用済マスタ261'は、排版ボックス274の
上方に上下動可能に配置された圧縮板275により排版
ボックス274内部において圧縮処理される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0070
【補正方法】変更
【補正内容】
【0070】
【発明の効果】発明によれば、印刷用紙の搬送時にな
ると、加熱手段を構成する電流供給源から本体側電極に
供給される電流が、プレスローラあるいは圧胴の外周面
に独立して埋設され、本体側電極と接する複数の発熱素
子の独立した電極に通電されて、プレスローラあるいは
圧胴が加熱されるので、印刷用紙の上のインキを乾燥さ
せることができ、裏移りの少ない孔版印刷装置を提供す
ることができる。発明によれば、印刷終了した印刷用
紙が印刷部を通過すると制御手段によって加熱手段が制
御されて、印刷ドラムと対向配置されて印刷部を構成す
るプレスローラあるいは圧胴が加熱されるので、印刷部
を通過してから印刷用紙に熱が与えられる。よって、印
刷用紙上のインキを乾燥させることができると共に、印
刷ドラム内の印刷インキの熱による粘性変化を抑えら
れ、安定したインキ供給を達成できる。従って、より裏
移りの少ない孔版印刷装置を提供することができる。
発明によれば、高圧電源からのバイアスが搬送バイアス
ローラから中抵抗搬送ベルトに供給されると、加熱手段
で加熱された印刷用紙が、同ベルトに接触すると発生す
る静電分離作用により静電的に中抵抗搬送ベルトに吸着
されて搬送されるので、従来の吸引ファンやエアノズル
を使用しなくとも安定した用紙搬送を行え、低騒音で裏
移りの少ない孔版刷装置を提供することができる。
明によれば、中抵抗搬送ベルトが加熱され、静電分離作
用により静電的に中抵抗搬送ベルトに吸着されて搬送さ
れる印刷用紙が同ベルトにより加熱されるので、従来の
吸引ファンやエアノズルを用いなくとも安定した用紙搬
送をでき、かつ、より印刷用紙上のインク乾燥を促進で
き、低騒音で裏移りの少ない孔版刷装置を提供すること
ができる
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】削除

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】穿孔製版されたマスタを印刷ドラムの外周
    面に巻装して孔版印刷を行う孔版印刷装置において、 上記印刷ドラムの外周面と接触して回転するプレスロー
    ラあるいは圧胴の外周に、同プレスローラあるいは圧胴
    の軸と並行に独立して埋設され、それぞれに独立した電
    極が形成された複数の発熱素子と、上記複数の発熱素子
    の電極に上記プレスローラあるいは圧胴の回転により個
    別に接触する本体側電極と、上記孔版印刷装置の印刷用
    紙搬送時に上記本体側電極に電流を供給する電流供給源
    とを有する加熱手段を具備する孔版印刷装置。
  2. 【請求項2】上記電流供給源が、印刷終了した印刷用紙
    の搬送時、または、印刷ドラムとプレスローラあるいは
    印刷ドラムと圧胴との間に形成される印刷部を、印刷終
    了した印刷用紙が通過した後に、上記本体側電極に電流
    を供給する制御手段を備えることを特徴とする請求項1
    記載の孔版印刷装置。
  3. 【請求項3】上記複数の発熱素子の電極を、上記プレス
    ローラあるいは圧胴の軸の端部に配置し、上記本体側電
    極を、印刷ドラムとプレスローラあるいは印刷ドラムと
    圧胴との間に形成される印刷部よりも用紙搬出方向側で
    上記発熱素子の電極と接触する部位に配置したことを特
    徴とする請求項1または2記載の孔版印刷装置。
  4. 【請求項4】高圧電源からのバイアスを搬送バイアスロ
    ーラでその内側から供給され、複数のローラ間に巻きか
    けられた中抵抗搬送ベルトで印刷終了した印刷用紙を搬
    送する搬送手段を備えることを特徴とする請求項1、2
    または3記載の孔版印刷装置。
  5. 【請求項5】印刷終了した印刷用紙の搬送時に上記中抵
    抗搬送ベルトを加熱するベルト加熱手段を備えた請求項
    4記載の孔版印刷装置。
  6. 【請求項6】穿孔製版されたマスタを印刷ドラムの外周
    面に巻装して孔版印刷を行う孔版印刷装置において、 複数のローラ間に巻きかけられて回転駆動され、その内
    側に高圧電源からのバイアスが搬送バイアスローラで供
    給される中抵抗搬送ベルトを用いて印刷終了した印刷用
    紙を搬送する搬送手段と、 上記中抵抗搬送ベルトを印刷終了した印刷用紙の搬送時
    に加熱する加熱手段とを備える孔版印刷装置。
  7. 【請求項7】上記加熱手段が、上記搬送手段よりも下方
    に配置されたことを特徴とする請求項6記載の孔版印刷
    装置。
  8. 【請求項8】上記複数のローラのうちの一方側を、同複
    数のローラの他方側を支点として揺動自在に支持して、
    上記中抵抗搬送ベルトを上記印刷ドラムに対して接離可
    能に支持したことを特徴とする請求項6または7記載の
    孔版印刷装置。
  9. 【請求項9】上記中抵抗搬送ベルトと印刷ドラムとの近
    接状態を解除する解除手段を備える請求項5または8記
    載の孔版印刷装置。
  10. 【請求項10】穿孔製版されたマスタを印刷ドラムの外
    周面に巻装して孔版印刷を行う孔版印刷装置において、 上記印刷ドラムの外周面と接触して回転するプレスロー
    ラあるいは圧胴を加熱する加熱手段を具備する孔版印刷
    装置。
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