JP2003062808A - アブラヤシ材を使用した木構造体 - Google Patents

アブラヤシ材を使用した木構造体

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JP2003062808A
JP2003062808A JP2001252246A JP2001252246A JP2003062808A JP 2003062808 A JP2003062808 A JP 2003062808A JP 2001252246 A JP2001252246 A JP 2001252246A JP 2001252246 A JP2001252246 A JP 2001252246A JP 2003062808 A JP2003062808 A JP 2003062808A
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Japan
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oil palm
wood
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original plate
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JP2001252246A
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Takao Takashima
隆夫 高島
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SUZUKI MOKUZAI SANGYO KK
Original Assignee
SUZUKI MOKUZAI SANGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来廃棄していたアブラヤシを木製品に使用
することを可能とすること。 【解決手段】 外皮を剥ぎ取った所定長さのアブラヤシ
の原木1を木繊維に平行な方向に切断して原板2を成形
し、同原板2を含水率15パーセント以下に乾燥させた
後木繊維に平行な方向であって同原板2の切断面と交差
する方向に切断して得られた断面方形の長尺木材3を多
数隣接配置させ、これら隣接配置させた長尺木材3群を
表裏から薄板にて接着して木構造体を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、アブラヤシ材を
芯材として使用した木構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 従来よりパーム油の原料樹木としてア
ブラヤシ(学名:Elaeis gunineensis)が大規模プラン
テーションによって栽培されている。アブラヤシの栽培
の目的は油分を含む実を採取することであって、その材
は目的とはしていない。そのため年月が経って実の付き
が悪くなったアブラヤシは切り倒して焼却処分としてい
た。これはアブラヤシが成長が早い南洋材であって強度
に劣り、かつ含水率が高いため建築構造材として使用す
るには不適当であるため用途が考えられなかったからで
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 しかし、アブラヤシ
には南洋材ゆえの長所もある。それは、1)年輪がほと
んどないため密度が一様で狂いが少ないこと。2)成長
が早いので気孔率が高く極めて軽いこと。である。従っ
て、焼却処分とせずともその性質を上手に利用すれば利
用価値を見いだすことは可能のはずである。本発明は、
このような従来の技術が含有する問題点を解決するため
になされたものである。その目的は、従来廃棄していた
アブラヤシを木製品に使用することを可能としたもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するた
めに請求項1の発明では、外皮を剥ぎ取った所定長さの
アブラヤシの原木を木繊維に平行な方向に切断して原板
を成形し、同原板を含水率30パーセント以下に乾燥さ
せた後木繊維に平行な方向であって同原板の切断面と交
差する方向に切断して得られた断面方形の長尺木材を多
数隣接配置させ、これら隣接配置させた長尺木材群を表
裏から薄板にて接着して板体としたことをその要旨とす
る。このような構成とすれば、特にアブラヤシには年輪
がほとんどないため柾目や板目を考慮することなく原板
を得て、更に長尺木材を得ることができる。そして、得
られた長尺木材を板状に積層配置するため単板(一枚
板)に比べて狂いがでにくく、かつ全体重量を従来の木
製の板材に比べて軽くすることができるため、いわゆる
従来からあるフラッシュ戸のように周囲にかまちを配置
して内部に骨組みを組むようにして軽量化を図る必要が
ない。隣接する長尺木材同士は必ずしも接着を施さなく
とも薄板との間で接着されることとなる。ここに、薄板
は木材単板、あるいは合板から構成したり厚手のボール
紙で構成したりすることが考えられる。また、このよう
な木構造体は原板の段階で十分乾燥処理が施されている
必要がある。つまり、通常の水分含量の少ない木材では
場合によっては十分乾燥させないいわゆるグリーンウッ
ドの状態で木構造体を構成することも可能である。しか
し、アブラヤシは異例に含水率の高い樹種であって、若
干乾燥させるだけでは使用に耐えない。そのため原板の
段階で含水率を30パーセント以下、より好ましくは1
5パーセント以下にすることが好ましい。
【0005】
【発明の効果】 請求項1の発明では、従来利用価値の
なかったアブラヤシを木構造体として活用することがで
き、資源の有効活用に寄与する。
【0006】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の一実施の形態に
ついて図面に基づいて説明する。図1(a)に示すよう
に、アブラヤシの外皮を向いた原木1を木繊維方向に直
交するように切断(玉切り)する。そして、得られた玉
切り丸太1(a)を図1(b)に示すように接線と平行
な方向(つまり板目方向に)で等間隔で切断していく。
すなわち、厚みの同じ板材に切断する。このように特に
木取りを考慮することなく板目ですべて製材することが
できるため、作業効率が極めてよい。このようにして得
られた原板2を乾燥させる。本実施の形態では極めてゆ
っくりした人工乾燥により材を乾燥させるが、天然乾燥
を導入してもよい。次いで、図1(c)に示すように原
板2を木繊維方向と平行に切断して長尺材3を得る。こ
こに、アブラヤシは極めて含水率の高い南洋材である
(200〜300パーセント)。従って、上記乾燥工程
は重要である。この乾燥工程によって含水率を30パー
セント以下、より好ましくは15パーセント以下にす
る。これによって材の重量は極めて軽くなる(比重0.
2〜0.3程度)。そして、乾燥が完了した原板2を切
断して得られた長尺材3によって木構造体5を製造する
(1(d))。図2に示すように、接着剤を塗布した薄
板6a上に長尺材3を長手方向に隣接して配置し、更に
接着剤を塗布した薄板6bを積層配置された長尺材3群
の上に配置する。接着剤が乾燥し、所定の幅に切断する
ことでアブラヤシ材を使用した木構造体5が完成する。
もっとも、木構造体5の製造方法はこれに限定されな
い。例えば接着剤を長尺材3群側に塗布したり、さらに
塗布ではなく噴霧したりしてもよい。また、上記では薄
板6a,6bで長尺材3群を挟持させた後で切断してい
たが前もって各長尺材3の長さを同寸に切断しておいて
もよい。また、上下に配置された接着剤が塗布された薄
板6a,6b間に長尺材3群を進入させて上下から薄板
6a,6bが長尺材3群を挟持するような製造方法でも
構わない。
【0007】このような木構造体5を使用した一例とし
て戸ぶすま8を挙げる。図3に示すように、戸ぶすま8
は木構造体5の薄板6a,6b上に化粧紙9(図上化粧
紙9の厚みは表現されていない)を貼付し、周縁に化粧
縁10を装着したものである。このような構成とするこ
とで、次のような効果が奏される。 (1)アブラヤシからなる長尺材3が極めて軽いため戸
ぶすま8自体も軽くすることができ運搬等の取り扱いが
楽になる。 (2)アブラヤシからなる長尺材3が狂いにくいうえ、
一枚板ではないため、木構造体5も狂いがなく、戸ぶす
ま8の表面が反ったり、変形することによって滑りが悪
くなったりすることがない。 (3)従来のフラッシュ戸のような中空構造ではなく長
尺材3が詰まった中実体として構成されるため遮音性が
よい。遮音性がよいのはアブラヤシ自体の気孔率の高さ
による効果でもある。つまり、遮音性のよいアブラヤシ
材を使用して全域が中実の板材とされているため相乗効
果で極めて遮音性がよくなっている。また、従来のフラ
ッシュ戸のように中空ではないので打ち付けた釘やピン
が保持されずに抜けてしまうというような不具合も生じ
にくい。
【0008】尚、この発明は、次のように変更して具体
化することも可能である。 ・図5に示すように畳11の芯材を木構造体5によって
構成するようにしてもよい。畳11は木構造体5をベー
ス板12上に配置するとともに、同ベース板12と畳表
13に木構造体5を封入して構成されている。このよう
に構成しても上記と同様の効果を奏することとなる。 ・本実施の形態の木構造体5を使用した木製品として上
記以外の木製建具に使用することも可能である。また、
家具材の一部、例えば棚板や天板などに使用することも
可能である。 ・また、建材として壁や床、天井に使用することも可能
である。特に上記のように遮音性が高いのでこれらに使
用することで建材用に特に非常に優れた効果を奏する。 ・上記実施の形態では原板2の段階で乾燥処理をしてい
たが、長尺材3の段階で乾燥処理を追加することも可能
である。 ・長尺材3の形状は上記には限定されない。例えば菱形
や変形四角形も含まれる。その他、本発明の趣旨を逸脱
しない態様で実施することは自由である。
【0009】上記実施の形態から把握できる本発明のそ
の他の技術的思想について下記に付記として説明する。 (1)前記長尺木材はすべて同じ断面形状の材であるこ
とを特徴とする請求項1に記載のアブラヤシ材を使用し
た木構造体。 (2)原板は板目材を得るように切断することを特徴と
する請求項1又は付記1に記載のアブラヤシ材を使用し
た木構造体。
【0010】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の木構造体を構成する長尺
材の製材方法を説明する説明図であって(a)は原木を
玉切りした状態、(b)は玉切り丸太から原板を切り出
した状態、(c)原板から長尺材を切り出した状態、
(d)は切り出した長尺材。
【図2】本発明の実施の形態の木構造体の切り欠き斜視
図。
【図3】同じ実施の形態の木構造体を使用した戸ぶすま
の切り欠き斜視図。
【図4】同じ実施の形態の木構造体を使用した畳の切り
欠き斜視図。
【符号の説明】
1…原木、2…原板、3…長尺木材、6a,6b…薄
板。
フロントページの続き Fターム(参考) 2B002 AA12 BA01 BB06 DA01 DA02 DA03 DA05 DA06 2B230 AA20 AA30 BA01 BA04 EB05 EB12 EB28 EB29 2B250 AA01 AA05 AA06 AA40 BA01 BA09 CA11 DA04 EA02 EA13 FA13 FA21 FA28 FA31 FA37 4F100 AP01A AP01B BA02 BA08 BA22 EJ86 GB07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外皮を剥ぎ取った所定長さのアブラヤシ
    の原木を木繊維に平行な方向に切断して原板を成形し、
    同原板を含水率30パーセント以下に乾燥させた後木繊
    維に平行な方向であって同原板の切断面と交差する方向
    に切断して得られた断面方形の長尺木材を多数隣接配置
    させ、これら隣接配置させた長尺木材群を表裏から薄板
    にて接着して板体としたことを特徴とするアブラヤシ材
    を使用した木構造体。
  2. 【請求項2】前記原板の段階で乾燥処理が施されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のアブラヤシ材を使用
    した木構造体。
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