JP2003062522A - 光干渉型塗装缶 - Google Patents

光干渉型塗装缶

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JP2003062522A
JP2003062522A JP2001258004A JP2001258004A JP2003062522A JP 2003062522 A JP2003062522 A JP 2003062522A JP 2001258004 A JP2001258004 A JP 2001258004A JP 2001258004 A JP2001258004 A JP 2001258004A JP 2003062522 A JP2003062522 A JP 2003062522A
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light
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Atsushi Shibazaki
敦 柴崎
Tomoyuki Okubo
智之 大久保
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 視覚的印象を強める。 【解決手段】 缶体1の被塗装面2に、下地インキが印
刷されてなる下地層3と、下地層3を被覆するようにし
て、光干渉型顔料10を含有する飲料缶用外面塗料が塗
装されてなる上地層4とを形成する。光干渉型顔料10
を、鱗片状の低屈折率の基材に、高屈折率層を被覆して
構成する。飲料缶用外面塗料における光干渉型顔料10
の含有比率を、2〜28vol%とする。少なくとも8
割の光干渉型顔料10の最大長さを50μm以内、かつ
厚みを3μm以内とする。下地層3を、JIS Z 8
729に規定されるL*a*b*表色系でL*≦50と
する。飲料缶用外面塗料の塗布量を、1〜30g/m2
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被塗装面に、下地
インキを印刷してなる下地層と、この下地層を被覆する
ように外面塗料が塗装されてなる上地層とが形成された
缶体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、飲料缶等の缶体は、その被塗装
面(缶胴の外面)に下地インキを印刷して下地層を形成
し、この下地層の下地インキが未乾燥状態のままで、ク
リヤーな飲料缶用外面塗料を塗装して上地層を形成した
後、オーブンで乾燥させることによって製造される。こ
のクリヤーな飲料缶用外面塗料を塗装することによっ
て、下地インキと缶体の被塗装面との密着性を確保する
とともに、塗膜硬度を高める効果や、外観の光沢を増す
効果、搬送の際の缶体の滑り性を向上させる効果等が狙
われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
缶体では、透明度の優れたクリヤーな飲料缶用外面塗料
が用いられているために、その缶体の被塗装面を装飾す
るデザイン(模様や文字等)を下地層の下地インキの色
調を最大限に生かすことで構成しているのみであり、変
化に乏しく、印象の強い視覚的効果を生じさせることが
できなかった。本発明は、上記課題に鑑みてなされたも
ので、視覚的印象の強い缶体を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、こ
のような目的を達成するために、本発明は、缶体の被塗
装面に、下地インキが印刷されてなる下地層と、該下地
層を被覆するようにして、光干渉型顔料を含有する外面
塗料が塗装されてなる上地層とが形成されていることを
特徴とする。なお、前記光干渉型顔料は、鱗片状の低屈
折率の基材に、高屈折率層が被覆され、さらに、前記基
材はAl23あるいはSiO2からなり、前記高屈折率
層はTiO2からなることが好ましい。このような構成
とすると、外面塗料中に含まれる光干渉型顔料が、光干
渉効果を引き起こし、視覚に依存した色調変化を起こす
ことができる。これにより、缶体の被塗装面は、見る方
向によって多彩な色調を表現し、従来の飲料缶等の缶体
には見られない装飾効果を得ることができる。
【0005】また、前記外面塗料における前記光干渉型
顔料の含有比率が、2〜28vol%とされていること
から、光干渉型顔料の含有比率が大きすぎて、外面塗料
の透明度が極端に低下し、デザインを構成する下地層の
下地インキの色調が失われてしまうおそれがなく、しか
も、光干渉型顔料の含有比率が小さすぎて、光干渉効果
が非常に小さくなってしまうおそれがない。さらに、前
記外面塗料の塗布量が、1〜30g/m2とされている
ことから、塗布量が少なすぎて缶体に対する塗膜の効果
が失われることがなく、しかも、塗布量を多くしすぎた
ために外面塗料を乾燥させる際の温度を上げる必要が生
じて、外面塗料中にブリスターと呼ばれる気泡が発生し
てしまうおそれをなくすことができる。
【0006】また、前記光干渉型顔料の少なくとも8割
は、その最大長さが50μm以内、かつ厚みが3μm以
内とされていることを特徴とする。このような構成とし
たことにより、外面塗料によって構成される上地層の外
面に光干渉型顔料がはみ出してしまうおそれをなくし、
缶体に対する塗膜の効果が失われてしまうことがない。
【0007】また、前記下地層は、JIS Z 872
9に規定されるL*a*b*表色系でL*≦50とされ
ていることを特徴とする。このような構成としたことに
より、下地層の明度L*が低くなって低反射率となり、
光干渉型顔料による光干渉効果を引き起こしやすくする
ことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、添付
した図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態
による光干渉型塗装缶の被塗装面の断面を示すモデル
図、図2は、本実施形態で用いられる光干渉型顔料の断
面を示すモデル図である。
【0009】本実施形態による光干渉型塗装缶は、例え
ば飲料缶として用いられ、図1に示すように、缶体1の
被塗装面2、すなわち缶胴の外面に、デザイン(模様や
文字等)を構成する下地インキを印刷して下地層3を形
成し、この下地層3を被覆するようにして飲料缶用外面
塗料が塗布されて上地層4が形成されたものであり、こ
こで用いられる飲料缶用外面塗料が、通常の飲料缶等に
用いられる透明度の優れたクリヤーな飲料缶用外面塗料
中に後述する光干渉型顔料10を混入させたものであ
る。
【0010】缶体1の被塗装面2に下地インキが印刷さ
れてなる下地層3は、JIS Z8729に規定される
L*a*b*表色系でL*≦50とされ、明度L*が低
く、したがって反射率が低くなるように形成されてお
り、本実施形態においては、例えば、黒あるいは紺など
を基調とする濃色系の下地インキを用いて下地層3が形
成されている。
【0011】そして、上記のような下地層3を缶体1の
被塗装面2に形成した後に、この下地層3の下地インキ
が未乾燥の状態のままで、例えば、ロールコート法によ
って、アニックスロールからアプリケーターロールに転
移された飲料缶用外面塗料が、このアプリケーターロー
ルを下地層3に押しつけつつ互いの回転運動を行うこと
により下地層3の外面に転移された後、オーブンで乾燥
させられて、飲料缶用外面塗料が塗装されてなる上地層
4が下地層3を被覆するように形成される。
【0012】ここで、飲料缶用外面塗料は、上述したよ
うに、缶体1の被塗装面2に対して、アプリケーターロ
ールを相対的に周回移動させて塗布されるから、缶体1
の被塗装面2における未塗装部分が生じるおそれをなく
すためにも、この飲料缶用外面塗料をオーバーラップさ
せる、すなわち、缶体1の被塗装面2に飲料缶用外面塗
料が2回塗布される部分を生じさせることになる。その
ため、缶体1の被塗装面2において、飲料缶用外面塗料
の塗布量は部分的に異なり、ある程度の幅を有するが、
本実施形態においては、1〜30g/m2の範囲に収ま
るように設定されている。
【0013】このとき、上地層4を構成する飲料缶用外
面塗料に含有される光干渉型顔料10は、光干渉型顔料
10を含む飲料缶用外面塗料の全体積に対して、2〜2
8vol%となるように混入されている。この光干渉型
顔料10は、図2の断面モデル図で示すように、例えば
Al23あるいはSiO2からなる薄板の鱗片状をなす
低屈折率の基材11に対して、その周囲を例えばTiO
2からなる高屈折率層12によって被覆することにより
構成されるものである。
【0014】そのため、光干渉型顔料10は、多層構造
(本実施形態においては基材11と高屈折率層12との
2層構造)となって界面が多く(本実施形態においては
4つの界面)存在し、かつ、それら層同士の屈折率が互
いに異なっている構成をとるため、図2に示すように、
同じ入射角の入射光に対し、それぞれの界面で反射、透
過が起こり、反射した波長同士が光りを強め合う。それ
ゆえ、角度により強められる波長が異なるため見る角度
により色調が変化するという特性をもつ。波長により屈
折角が異なるので、波長の異なる色が異なる反射角をも
つ反射光となって観察されることになり、見る角度で色
調が変化するという特性をもつ。
【0015】また、この光干渉型顔料10全体の少なく
とも8割は、その最大長さL(例えば、図2の断面モデ
ル図において、その左右方向の長さ)が50μm以内、
かつ厚みD(図2の断面モデル図において、その上下方
向の長さ)が3μm以内のものが用いられており、これ
に対して、飲料缶用外面塗料の塗膜厚さは、その塗布量
が1〜30g/m2に設定されていることを考慮する
と、3〜13μm程度となる。このように、飲料缶用外
面塗料の塗膜厚さに対して、光干渉型顔料10の最大長
さLが大きく設定されているため、図1における破線で
示すように、飲料缶用外面塗料が塗装されてなる上地層
4の外面にはみ出してしまう光干渉型顔料10が存在す
るおそれも考えられる。
【0016】しかしながら、本実施形態においては、飲
料缶用外面塗料中に含まれる少なくとも8割の光干渉型
顔料10の最大長さが50μm以内、かつ厚みDが3μ
m以内とされていることに加えて、上述したように、飲
料缶用外面塗料がロールコート法によって塗装されるこ
とから、たとえ、光干渉型顔料10が、上地層4からは
み出していたとしても、アプリケーターロールによって
押しつけられることにより、図1に示すように、塗布さ
れた飲料缶用外面塗料中において、光干渉型顔料10
は、その鱗片状の平面部分の延在方向を塗膜の厚み方向
と垂直になるようにして規則正しく配置されることとな
る。
【0017】上記のような構成とされた本実施形態によ
る光干渉型塗装缶によれば、缶体1の被塗装面2を被覆
する飲料缶用外面塗料中に光干渉型顔料10を含有して
いることから、この光干渉顔料10が、上述のような光
干渉効果を引き起こし、視覚に依存した色調変化を起こ
すことができる。これにより、見る方向によって多彩な
色調を表現し、従来の飲料缶等の缶体には見られない装
飾効果を得ることができ、飲料缶等の商品の印象を強め
ることが可能となって、購入者の購買意欲を向上させる
ことができる。
【0018】ここで、飲料缶用外面塗料における光干渉
型顔料10の含有比率は大きければ大きいほど、その光
干渉効果は大きいが、缶体1は、下地層3となる下地イ
ンキの印刷面がデザイン(模様や文字等)を構成するも
のであり、光干渉型顔料10の含有比率が大きすぎる
と、下地インキの色調が失われて缶体1のデザインが意
味をなさなくなってしまう。一方、光干渉型顔料10の
含有比率が小さすぎても光干渉効果が非常に小さくなっ
てしまう。そこで、本実施形態においては飲料缶用外面
塗料における光干渉型顔料10の含有比率を2〜28v
ol%に設定することにより、光干渉効果を低下させる
ことなく、下地インキの色調を引き立てることを可能に
した。なお、上述したような効果をより確実にするため
には、光干渉型顔料10の含有比率を4〜16%に設定
することがより好ましい。
【0019】また、飲料缶用外面塗料の塗布量は、少な
すぎると、上述した飲料缶用外面塗料による塗膜の効果
が失われてしまい、一方、その塗布量が大きすぎると、
下地インキの可視性を十分に確保できないとともに、飲
料缶用外面塗料の乾きが促進されないために、オーブン
の温度を上げて乾燥させる必要が生じ、このため、飲料
缶用外面塗料中にブリスターと呼ばれる気泡が生じて不
良品となる。これに対して、本実施形態では、飲料缶用
外面塗料の塗布量を1〜30g/m 2としたことによっ
て、塗膜の効果及び下地インキの可視性を確保しつつ、
ブリスターの発生を抑制することができる。なお、上述
した効果をより確実にするためには、飲料缶用外面塗料
の塗布量を1〜15g/m2の範囲に設定することがよ
り好ましい。
【0020】さらに、この光干渉型顔料10における基
材11がAl23あるいはSiO2からなることから、
その厚みや形状を均一にすることが可能となり、通常の
光干渉型顔料のような天然雲母を粉砕加工した基材が用
いられる場合のように、基材の厚みや形状にバラツキが
生じてしまって光干渉効果が薄れてしまうおそれをなく
すことができる。なお、光干渉型顔料10における高屈
折率層12としては、Fe23を用いることも可能であ
るが、このFe23からなる高屈折率層12を用いる
と、光干渉型顔料10自体が赤茶けた色調を呈すること
となって、下地インキの色調を損ねてしまうおそれがあ
るので、本実施形態のようにTiO2からなる高屈折率
層12を用いることが好ましい。
【0021】また、飲料缶用外面塗料中に含有される光
干渉型顔料10は、その大きさが、大きければ大きいほ
ど光干渉を奏する効果が高くなるが、大きすぎると、飲
料缶用外面塗料が塗装されてなる上地層4から光干渉型
顔料10がはみ出してしまい、飲料缶用外面塗料による
塗膜の効果、すなわち、下地インキと缶体1の被塗装面
2との密着性を確保するとともに、塗膜硬度を高め、外
観の光沢を増し、さらに、搬送の際の缶体の滑り性を向
上させる等の効果が薄れてしまう。しかしながら、本実
施形態においては、ロールコート法によって飲料缶用外
面塗料が塗装されることに加えて、少なくとも8割の光
干渉型顔料10の最大長さLを50μm以内、かつ厚み
Dを3μm以内に設定したことにより、光干渉型顔料1
0が上地層4の外面にはみ出してしまうおそれをなく
し、光干渉効果を十分に確保しつつ、飲料缶としての塗
膜の効果を低減させてしまうことがない。
【0022】また、光干渉効果は、光干渉型顔料10に
よって反射される反射光が干渉効果を引き起こすことに
より発生するため、本実施形態のように、下地インキが
印刷されてなる下地層3を、黒あるいは紺などを基調と
する濃色系の下地インキを用いて形成し、JIS Z
8729に規定されるL*a*b*表色系でL*≦50
として、反射率が低くなるようにしたから、光干渉効果
をより引き立てることが可能となる。
【0023】
【実施例】本発明の一例による光干渉型塗装缶を実施例
1〜10とし、これに加えて各種の構成を有する光干渉
型塗装缶(比較例1〜11)を用いて比較試験を行っ
た。その試験条件と結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】本実施例1〜10、比較例1〜11は共通
して、その下地層3を形成する下地インキとして、明度
L*が小さく、光干渉効果が得られやすい墨が使用され
ている。ここで、表1における塗布量とは、上地層4を
形成する飲料缶用外面塗料の塗布量を示すものであり、
含有比率とは、飲料缶用外面塗料における光干渉型顔料
10の含有比率を示すものである。また、塗膜物性評価
の鉛筆硬度と碁盤目セロテープ(登録商標)剥離とは、
JIS K 5400に規定される塗料一般試験方法に
準ずる。
【0026】表1に示すように、本発明の一例である実
施例1〜10では、どれも鉛筆硬度が3H〜5Hとなっ
て塗膜硬度を高く保つことができ、碁盤目セロテープ
(登録商標)剥離においても剥離がなく塗膜物性に優れ
るという結果が得られた。さらに、目視評価において
も、光干渉効果を損ねることなく、下地インキによるデ
ザインの可視性も十分に確保できたという結果が得られ
た。さらに、塗布量が1〜15g/m2、かつ、含有比
率が4〜16vol%と、本発明におけるより好ましい
範囲に設定された実施例2〜4においては、塗膜物性及
び目視評価を総合的に評価して、とくに優れているとい
う結果が得られた。
【0027】これに対し、飲料缶用外面塗料の塗布量が
0.5〜1g/m2とされた比較例1〜7は、鉛筆硬度
がH〜2Hと低く、碁盤目セロテープ(登録商標)剥離
でも剥離が生じて、塗膜物性に劣るという結果が得ら
れ、商品としての塗膜の品質を維持できないという結果
が得られた。なお、塗布量を30g/m2よりも大きく
設定したものについては、製造途中で飲料缶用外面塗料
中にブリスターが発生したために、比較例としては用い
ていない。
【0028】また、塗布量が1〜15g/m2と共通と
されているものの、含有比率が1vol%及び2vol
%と異なっている比較例8と実施例1とを比較すると、
両者とも塗膜物性は良好との結果が得られたが、目視評
価において、比較例8の方は、含有比率が1vol%と
非常に小さいために実施例1に比べて光干渉効果が劣る
という結果が得られた。さらに、同じく塗布量が1〜1
5g/m2と共通とされているものの、含有比率が28
vol%及び32vol%と異なっている実施例5と比
較例9とを比較すると、両者とも塗膜物性に優れるとい
う効果が得られたが、目視評価において、比較例9の方
が、含有比率が32%と大きすぎるため、実施例5に比
べて下地インキによるデザインの可視性が確保できない
という結果が得られた。
【0029】また、塗布量が15〜30g/m2と共通
とされているものの、含有比率が1vol%及び2vo
l%と異なっている比較例10と実施例6とを比較する
と、両者とも塗膜物性は良好との結果が得られたが、目
視評価において、比較例10の方が、含有比率が1vo
l%と非常に小さいために実施例6に比べて光干渉効果
が劣るという結果が得られた。さらに、同じく塗布量が
15〜30g/m2と共通とされているものの、含有比
率が28vol%及び32vol%と異なっている実施
例10と比較例11とを比較すると、両者とも塗膜物性
に優れるという効果が得られたが、目視評価において、
比較例11の方が、含有比率が32vol%と大きすぎ
るため、実施例10に比べて下地インキによるデザイン
の可視性が確保できないという結果が得られた。
【0030】以上のように、本発明による実施例1〜1
0は、塗布量及び含有比率が、本発明の範囲よりも外れ
ている比較例1〜11と比較して、塗膜物性に優れ、し
かも目視評価も良好であるという結果が得られた。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、缶体の被塗装面に、光
干渉型顔料を含有する外面塗料が塗装されてなる上地層
が形成されていることにより、この光干渉型顔料が光干
渉効果を引き起こし、視覚に依存した色調変化を起こす
ことができる。これにより、見る方向によって多彩な色
調を表現し、従来の飲料缶等の缶体には見られない装飾
効果を得ることができ、缶体としての商品の印象を強め
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態による光干渉型塗装缶の被塗装
面の断面を示すモデル図である。
【図2】 本実施形態で用いられる光干渉型顔料の断
面を示すモデル図である。
【符号の説明】
1 缶体 2 被塗装面 3 下地層 4 上地層 10 光干渉型顔料 11 基材 12 高屈折率層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09C 1/40 C09C 1/40 3/06 3/06 C09D 5/29 C09D 5/29 Fターム(参考) 3E061 AA15 AB13 AC02 AD03 DA01 4D075 AE03 CB13 CB36 DA20 DB01 DC42 EA05 EA33 EC02 EC23 4J037 AA18 AA25 CA09 DD05 DD10 EE03 FF02 4J038 EA011 HA216 HA446 KA08 KA15 NA01 PB04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 缶体の被塗装面に、 下地インキが印刷されてなる下地層と、 該下地層を被覆するようにして、光干渉型顔料を含有す
    る外面塗料が塗装されてなる上地層とが形成されている
    ことを特徴とする光干渉型塗装缶。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光干渉型塗装缶にお
    いて、 前記外面塗料における前記光干渉型顔料の含有比率が、
    2〜28vol%とされ、 かつ、前記外面塗料の塗布量が、1〜30g/m2とさ
    れていることを特徴とする光干渉型塗装缶。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の光干
    渉型塗装缶において、 前記光干渉型顔料の少なくとも8割は、その最大長さが
    50μm以内、かつ厚みが3μm以内とされていること
    を特徴とする光干渉型塗装缶。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記
    載の光干渉型塗装缶において、 前記光干渉型顔料は、鱗片状の低屈折率の基材に、高屈
    折率層が被覆されて構成されていることを特徴とする光
    干渉型塗装缶。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の光干渉型塗装缶にお
    いて、 前記基材はAl23あるいはSiO2からなり、前記高
    屈折率層はTiO2からなることを特徴とする光干渉型
    塗装缶。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかに記
    載の光干渉型塗装缶において、 前記下地層は、JIS Z 8729に規定されるL*
    a*b*表色系でL*≦50とされていることを特徴と
    する光干渉型塗装缶。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008265868A (ja) * 2007-03-28 2008-11-06 Universal Seikan Kk 塗装缶
KR20210010972A (ko) * 2019-07-21 2021-01-29 김민찬 빛에 따라 색이 변하는 이동수단

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JP2008265868A (ja) * 2007-03-28 2008-11-06 Universal Seikan Kk 塗装缶
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