JP4069406B2 - 塗装によりめっき調の金属外観を有する装飾板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、装飾板の一部分又は全体をめっき調金属外観とすべく裏面に特殊の塗装を施した金属外観を有する装飾板に関する。
【0002】
【従来の技術】
めっき調金属外観を形成するには、湿式めっき・真空蒸着・スパッタ等の工法が一般的に行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の工法では、工程数が多くかかることに加えて大型の設備が必要となり、製品コストが高くなるという問題があった。また、湿式めっきにおいてはめっき液が環境に悪影響を及ぼす問題があった。
【0004】
そこで、この発明は、上記工法を用いず蒸着アルミ箔を含んだ塗料を塗装することで、簡単にかつ低コストでめっき調金属外観を有する装飾板を提供できるようにしたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、この発明は、光が透過するベース材の片面に鱗片状の厚さ1μm以下の蒸着アルミ箔を含む塗料を塗装し、蒸着アルミ箔の塗料中への混合分散は超音波振動分散により行なわれ、塗料中の蒸着アルミ箔は、塗料中の樹脂固形分100部に対し20〜200部で配合され、塗装後の溶剤蒸発後の塗膜中の蒸着アルミ箔がベース材に対し並列に重なり合い、ベース材の非塗装面側から見た時にめっき調の金属外観となることを特徴とする塗装によりめっき調の金属外観を有するように構成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の好適な実施例を図面を参照にして説明する。
【0007】
図1において、光が透過するベース材1、例えば透明あるいは半透明な樹脂板(アクリル、PET、ウレタン、ポリカーボネート)や樹脂フィルムの片面に鱗片状の蒸着アルミ箔2を含む塗料を塗装して、塗料中の溶剤が蒸発した後の塗膜3中の蒸着アルミ箔2がベース材1に対し並列に重なり合いベース材1の非塗装面側から見たときにめっき調の金属外観Mとなっているものである。この金属外観Mの形成個所は、ベース材1の全面であっても良いし、部分的であっても良い。塗膜3の厚さは0.1〜10μm程度である。また、ベース材1の表面(非塗装面)は艶有り、艶消しのいずれでも良く、裏面は平滑のみならず凹凸加工が施されていても良い。
【0008】
前記塗料の成分の一例としては、
・蒸着アルミペースト(固形分15%)を含む樹脂 10(W%)
・1/8硝化綿(酢酸ブチル溶液:固形分40%) 3(W%)
・プロピレンプリコールモノエチルエーテル 60(W%)
※樹脂としては繊維素系樹脂(NC,CAB)、アクリル系樹脂が好適に使用できる。
を用いることができる。蒸着アルミ箔2の塗料中への混合分散は、機械的攪拌でも良いが、超音波振動分散が好ましい。超音波振動分散によれば、蒸着アルミ箔のような柔らかいフィラーに傷付けること無くかつ蒸着アルミ箔一枚ずつに分散する(分ける)ことができる。また、蒸着アルミ箔の添加量は塗料中の樹脂固形分を100部としたとき、「10〜300部」好ましくは「20〜200部」である。なおまた、蒸着アルミ箔2の他に、アルミフレークやパール顔料を塗料中に混入分散させても良い。塗料中における蒸着アルミ箔2の添加量は、塗料中の樹脂固形分を100部としたとき、10部未満では均一なめっき調の金属外観が得られず、300部超では塗膜の性能が低下する恐れがある。
【0009】
上述したような蒸着アルミ箔2は、樹脂製フィルム基材にアルミニウムを蒸着し、この基材からアルミ蒸着膜を剥ぎ取り、この剥ぎ取ったアルミ蒸着膜をカットしたものが使用できる。この蒸着アルミ箔2の厚さは、スプレー塗装も可能とする為、0.01〜1μm、平均粒径も5〜25μm程度とする。このような蒸着アルミ箔2としては東洋アルミニウム株式会社製のメタシーンKM100を用いることができる。
【0010】
図1において、ベース材1の非塗装面は、金属外観面Mを形成し、入射光L1はベース材1を透過し、蒸着アルミ箔2が重なり合った層で反射され、反射光L2となって出射する。ベース材1の全面積中金属外観面Mを部分的に形成することもできる。例えば、図2に示すように、ローマ字の「A」という文字の部分のみを金属外観面Mとし、その他の部分10には赤、黄、緑、黒、種々の色を混ぜた模様等とかの一般的な塗装を施しておくことにより、今までにない装飾板を提供することもできる。この「A」の文字部分は、塗装面側において凹部に形成しておくことにより、その他の部分10から浮き出るようにすることもできる。すなわち、ベース材1は平坦なものに限定されず、立体的に形成されたものであっても良い。
【0011】
図2に示す実施例は、ベース材1と塗膜3との間に光透過性の装飾層4を形成したものであり、この装飾層4により、カラークリアー層、濁りクリアー層、模様加工層等の意匠性を付与することができる。この装飾層4の形成材料としては、アクリル系・ウレタン系等のラッカーもしくは架橋型を用いることができる。
【0012】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、めっき調金属外観面を形成するために従来の加工設備を用いずに、蒸着アルミ箔を含んだ塗料を塗装するだけなので、大型の設備も不要となり、工程数も減り、容易かつ安価にめっき調金属外観面を有する装飾板を提供することができる。
【0013】
また、塗料中の蒸着アルミ箔は厚さ1μm以下の鱗片状のものであり、蒸着アルミ箔はベース材に対し並列に重なり合うため、光透過性のベース材の非塗装面から入射した光はこれら蒸着アルミ箔の層で反射され、金属外観面となり、従来の加工方法(湿式めっき・真空蒸着・スパッタ等)に比べてきわめて簡単に金属外観面を形成することができる。特に、ベース材の一部を金属外観面とすることにより、きわめてユニークな装飾板を提供することができる。また、ベース材の全部を金属外観面としたものでは、自動車用部品等の鏡部分を構成させることもでき、従来のガラスを用いたものに比べ軽量化が図れ、割れる心配もなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の好適な実施例を示す断面図。
【図2】装飾板の平面図。
【図3】他の実施例を示す断面図。
【符号の説明】
1 ベース材
2 蒸着アルミ箔
3 塗膜
M めっき調金属外観面
Claims (5)
- 光が透過するベース材の片面に鱗片状の厚さ1μm以下の蒸着アルミ箔を含む塗料を塗装し、蒸着アルミ箔の塗料中への混合分散は超音波振動分散により行なわれ、塗料中の蒸着アルミ箔は、塗料中の樹脂固形分100部に対し20〜200部で配合され、塗装後の溶剤蒸発後の塗膜中の蒸着アルミ箔がベース材に対し並列に重なり合い、ベース材の非塗装面側から見た時にめっき調の金属外観となることを特徴とする塗装によりめっき調の金属外観を有する装飾板。
- 前記ベース材と塗膜との間に光透過性の装飾層を形成したことを特徴とする請求項1に記載の塗装によりめっき調の金属外観を有する装飾板。
- 前記塗料中には蒸着アルミ箔の他にアルミフレーク、パール顔料等の光輝材のいずれか又は複数を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の塗装によりめっき調の金属外観を有する装飾板。
- 前記蒸着アルミ箔として、樹脂製フィルム基材にアルミニウムを蒸着し、この基材からアルミ蒸着膜を剥ぎ取り、この剥ぎ取ったアルミ蒸着膜をカットしたものを使用したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の塗装によりめっき調の金属外観を有する装飾板。
- 前記アルミ箔の厚さを0.01μm、平均粒径を5〜25μmとしたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の塗装によりめっき調の金属外観を有する装飾板。
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