JP2003062042A - 薬剤容器 - Google Patents

薬剤容器

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JP2003062042A
JP2003062042A JP2001308049A JP2001308049A JP2003062042A JP 2003062042 A JP2003062042 A JP 2003062042A JP 2001308049 A JP2001308049 A JP 2001308049A JP 2001308049 A JP2001308049 A JP 2001308049A JP 2003062042 A JP2003062042 A JP 2003062042A
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drug
resin material
needle
container
drug container
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English (en)
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Yutaka Matsuzawa
豊 松澤
Takashi Morimura
孝史 森村
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Fukoku Co Ltd
Fukoku KK
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Fukoku Co Ltd
Fukoku KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 充填した薬剤を連通接続した基本液によって
溶解・混合を可能にすると共にこの溶解・混合した薬剤
液を患者に投与可能にする。しかも、患者に投与する薬
剤の詳細(種類、内容量)がわかるようにする可撓性の
薬剤容器の提供にある。 【解決手段】 内部に薬剤を収納可能な薬剤容器本体1
と、薬剤を充填したのち栓体3によって液密に閉塞する
充填・取出口部材2と、刺通部4Eに第1係止部4Cお
よび第2係止部4Dを設けた連通針4と、連通針4の連
通路4Aを選択的閉塞状態から開放可能にするクリック
チップ5と、第1受止部6Bを有し、連通針4の開口4
Bを含む刺通部4Eを無菌状態に保持するキャップ6と
から構成し、上記薬剤容器本体1、充填・取出口部材
2、栓体3、連通針4、クリックチップ5およびキャッ
プ6を樹脂材料で成形したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連通針および薬剤
の充填・取出口部材を備え、薬剤を収納した可撓性の薬
剤容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の薬剤容器、例えば、特開平3−7
7557に示す薬剤容器の基本的な構成は、内部に薬剤
が無菌状態で収納された薬剤バイアルと、この薬剤バイ
アルの口部に挿着した連通針と、この連通針を密閉し、
かつ開封可能に設けたキャップとから構成されている。
【0003】次に、上記構成の薬剤容器の使用の態様お
よび使用時操作について説明する。まず、基本液容器
(図示せず)を用意する。この基本液容器(図示せず)
は合成樹脂製の可撓性容器である基本液容器本体に、溶
解液、希釈液、輸液など(以下、基本液という)を無菌
状態で収納したものである。そして、病室において、薬
剤容器の連通針からキャップを外す。そして、この連通
針を基本液容器の口部のゴム栓に刺し通す。そして、ポ
ンピング作業により、基本液容器の基本液を連通針を介
して薬剤容器に送り込む。この結果、薬剤と基本液は無
菌で溶解・混合する。そして、この溶解・混合した薬剤
液をポンピング作業により、基本液容器に送り込む。そ
して、この薬剤容器を基本液容器から抜く。そして、患
者投与用接続針(図示せず)をこの基本液容器の口部の
ゴム栓に刺し通して、溶解・混合された薬剤液を患者に
投与するものである。
【0004】また、特開平8−52196に示す薬剤容
器の基本的な構成は、薬剤を収納可能な合成樹脂製の可
撓性の薬剤容器本体と、この薬剤容器本体の一端に固着
され、合成樹脂製の中空状の連通針を備えた口元部材
と、連通針を密封し、かつ開封可能に設けたキャップと
から構成されている。
【0005】次に、上記構成の薬剤容器の使用の態様お
よび使用時操作について説明する。まず、基本液容器を
用意する。この基本液容器は合成樹脂製の可撓性容器で
ある基本液容器本体に、基本液を無菌状態で収納したも
のである。そして、この薬剤容器の連通針からキャップ
を外す。そして、この連通針を基本液容器本体の口部の
ゴム栓に刺し通す。そして、ポンピング作業により、基
本液容器本体に収納された基本液を連通針を介して薬剤
が収納された薬剤容器に送り込む。この結果、この薬剤
容器の中で薬剤と基本液は無菌で溶解・混合する。そし
て、この溶解・混合した薬剤液をポンピング作業によ
り、基本液容器に送り込む。そして、薬剤容器の連通針
を基本液容器本体から抜く。そして、患者投与用接続針
(図示せず)をこの基本液容器本体の口部のゴム栓に刺
し通して、溶解・混合した薬剤液を患者に投与するもの
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
薬剤容器、特に、特開平3−77557に示す薬剤容器
は、溶解・混合した薬剤液を患者に投与するとき、薬
剤容器が基本液容器から外されるため、薬剤の詳細(種
類、内容量)がわからなくなること。薬剤容器を廃棄
するとき、ガラス瓶、金属製の連通針、樹脂製のキャッ
プを分別しなければならないこと。この分解作業の際、
連通針を刺す事故が起こりやすいこと。基本液容器の
口部のゴム栓を刺し通す回数が少なくとも2回(第1回
目は薬剤容器の連通針、第2回目は患者投与用接続針)
になるため、例えば、第2回目に刺し通した穴が第1回
目の刺通穴に接近したときには、結果として刺通穴が大
きくなることがあり、溶解・混合された薬剤液がこの大
きくなった刺通穴から漏れること、などの課題がある。
【0007】また、従来の薬剤容器、特に、特開平8−
52196に示す薬剤容器は、溶解・混合した薬剤液
を患者に投与するとき、薬剤容器が基本液容器から外さ
れるため、薬剤の詳細(種類、内容量)がわからなくな
ること。基本液容器の口部のゴム栓を刺し通す回数が
少なくとも2回(第1回目は薬剤容器の連通針、第2回
目は患者投与用接続針)になるため、前記したように、
結果として刺通穴が大きくなることがあり、溶解・混合
された薬剤液がこの大きくなった刺通穴から漏れるこ
と。液状薬剤を凍結乾燥することができないこと、な
どの課題がある。
【0008】したがって、本発明の第1の目的は、溶解
・混合した薬剤液を患者に投与することを可能にした薬
剤容器の提供にある。本発明の第2の目的は、溶解・混
合した薬剤液を患者に投与するときでも、薬剤の詳細
(種類、内容量)がわかるようにした薬剤容器の提供に
ある。本発明の第3の目的は、廃棄するとき、分別作業
を必要としない薬剤容器の提供にある。本発明の第4の
目的は、溶解・混合した薬剤液を患者に投与するとき、
溶解・混合した薬剤液が充填・取出口部材の栓体から漏
れることがない薬剤容器の提供にある。本発明の第5の
目的は、薬剤容器の連通針を基本液容器の筒状口部材に
刺し通してポンピング作業するとき、この連通針が基本
液容器の筒状口部材から簡単に抜けないようにした薬剤
容器の提供にある。本発明の第6の目的は、液状薬剤を
凍結乾燥することが可能な薬剤容器の提供にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る薬剤容器
は、可撓性のある樹脂材料で作られており、内部に薬剤
を収納した薬剤容器本体と、樹脂材料で作られており、
薬剤を充填する充填口および溶解・混合した薬剤液を取
出す取出口を兼用し、前記薬剤容器本体の下端部(また
は上端部)に設け、薬剤の充填前は開放されており、薬
剤の充填後はゴムなどの高分子弾性材料で作られた栓体
で液密に閉塞された充填・取出口部材と、樹脂材料で作
られており、外部と前記薬剤容器本体の内部を連通する
連通路を設け、前記薬剤容器本体の外部に突出した刺通
部に第1係止部(または第1受止部)および第2係止部
(または第2受止部)を設け、前記薬剤容器本体の上端
部(または下端部)に設けた連通針と、樹脂材料で作ら
れており、第1受止部(または第1係止部)を設け、こ
の第1受止部(または第1係止部)が前記連通針の第1
係止部(または第1受止部)に着脱自在に嵌合し、前記
連通針の刺通部の外周面および開口部を無菌状態に閉塞
するキャップと、樹脂材料で作られており、未使用時に
は前記連通路を閉塞し、使用時には前記連通路を開放可
能に、前記薬剤容器本体内に設けた閉塞・開放手段とを
備えたものである。
【0010】本発明に係る他の薬剤容器は、可撓性のあ
る樹脂材料で作られており、内部に薬剤を収納した薬剤
容器本体と、樹脂材料で作られており、薬剤を充填する
充填口および溶解・混合した薬剤液を取出す取出口を兼
用し、前記薬剤容器本体の下端部(または上端部)に設
け、薬剤の充填前は開放されており、薬剤の充填後はゴ
ムなどの高分子弾性材料で作られた栓体で液密に閉塞さ
れた充填・取出口部材と、樹脂材料で作られており、外
部と前記薬剤容器本体の内部を連通する連通路を設け、
前記薬剤容器本体の外部に突出した刺通部に第1係止部
(または第1受止部)および第2係止部(または第2受
止部)を設け、前記薬剤容器本体の上端部(または下端
部)に設けた連通針と、樹脂材料で作られており、第1
受止部(または第1係止部)を設け、この第1受止部
(または第1係止部)が前記連通針の第1係止部(また
は第1受止部)に着脱自在に嵌合し、前記連通針の刺通
部の外周面および開口部を無菌状態に閉塞するキャップ
と、樹脂材料で作られており、未使用時には前記連通路
を閉塞し、使用時には前記連通路を開放可能に、前記薬
剤容器本体内に設けた閉塞・開放手段と、前記薬剤容器
本体の下端部または上端部に充填した液状薬剤を凍結乾
燥するための乾燥ポートとを備えたものである。
【0011】本発明に係る更に他の薬剤容器は、可撓性
のある樹脂材料で作られており、内部に薬剤を収納した
薬剤容器本体と、樹脂材料で作られており、薬剤を充填
する充填口および溶解・混合した薬剤液を取出す取出口
を兼用し、前記薬剤容器本体の下端部(または上端部)
に設け、薬剤の充填前は開放されており、薬剤の充填後
は栓体で液密に閉塞された充填・取出口部材と、樹脂材
料で作られており、一端が隔膜で閉鎖され、他端が開放
され、この開放された他端部が前記薬剤容器本体の内部
に突出して液密に設けると共に、この外部に突出した一
端の周面部に係止部(または受止部)を設けた内側筒部
材と、樹脂材料で作られており、両端が開放され、その
一端には第1係止部(または第1受け止部)を設け、そ
の他端には受止部(または係止部)を設け、この受止部
(または係止部)が上記内側筒部材の係止部(または受
止部)と係合して、一体化する外側筒部材と、樹脂材料
で作られており、上記内側筒部材の内部に移動可能に設
けた連通針と、樹脂材料で作られており、上記外側筒部
材の内部を無菌状態に保持する無菌保持手段とを備えた
ものである。
【0012】本発明に係る更に他の薬剤容器は、可撓性
のある樹脂材料で作られており、内部に薬剤を収納した
薬剤容器本体と、樹脂材料で作られており、薬剤を充填
する充填口および溶解・混合した薬剤液を取出す取出口
を兼用し、前記薬剤容器本体の下端部(または上端部)
に設け、薬剤の充填前は開放されており、薬剤の充填後
は栓体で液密に閉塞された充填・取出口部材と、樹脂材
料で作られており、一端が隔膜で閉鎖され、他端が開放
され、この開放された他端部が前記薬剤容器本体の内部
に突出して液密に設けると共に、この外部に突出した一
端の周面部に係止部(または受止部)を設けた内側筒部
材と、樹脂材料で作られており、両端が開放され、その
一端には第1係止部(または第1受止部)を設け、その
他端には受止部(または係止部)を設け、この受止部
(または係止部)が上記内側筒部材の係止部(または受
止部)と係合して、一体化する外側筒部材と、樹脂材料
で作られており、上記内側筒部材の内部に移動可能に設
けた連通針と、樹脂材料で作られており、上記外側筒部
材の内部を無菌状態に保持する無菌保持手段と、上記薬
剤容器本体の下端部または上端部に充填した液状薬剤を
凍結乾燥するための乾燥ポートとを備えたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る薬剤容
器の第1の実施例を示す一部破断した側面図であり、図
2は図1の薬剤容器の充填・取出口部材が開放状態を示
す一部破断した側面図である。図において、1は可撓性
のある樹脂材料で作られた薬剤容器本体であり、この可
撓性の薬剤容器本体1はその袋状内部に薬剤または液状
薬剤を収納可能である。2は樹脂材料で作られた充填・
取出口部材であり、この充填・取出口部材2は前記可撓
性の薬剤容器本体1の下端部に液密に取付けて、薬剤充
填口と薬液取出口を兼用する。3は栓体であり、この栓
体3はゴムなどの高分子弾性材料で作られたパッキン3
Aと樹脂材料で作られた固定部材3Bから構成し、この
栓体3は薬剤を充填したのち、充填・取出口部材2に溶
着され、充填・取出口2Aを閉鎖する。4は樹脂材料で
作られた連通針であり、この連通針4は前記可撓性の薬
剤容器本体1の上端部に液密に取付けられており、その
内部には連通路4Aを備え、この連通路4Aは開口4B
に繋がっており、薬剤容器本体1から突出した刺通部4
Eには、第1係止部4Cおよび第2係止部4Dが設けら
れている。
【0014】5は樹脂材料で作られたクリックチップで
あり、このクリックチップ5は脆弱部5Aを備え、薬剤
容器本体1の内部に突出した連通針4の端部に一体化し
て設ける。このクリックチップ5は、未使用時には連通
針4の連通路4Aを閉鎖しており、使用時には前記クリ
ックチップ5の脆弱部5Aを手で破断して連通路4Aを
開放することができる。6は樹脂材料で作られたキャッ
プであり、このキャップ6は本体部6Aおよび第1受止
部6Bから構成する。このキャップ6を連通針4に被せ
たとき、このキャップ6の第1受止部6Bは連通針4の
第1係止部4Cに係合して開封可能に保持される。7は
薬剤容器であり、この薬剤容器7は薬剤容器本体1、充
填・取出口部材2、栓体3、連通針4、クリックチップ
5およびキャップ6から構成され、薬剤を無菌状態で収
納することができる。なお、上記薬剤容器本体1は、低
密度ポリエチレン樹脂、直鎖状ポリエチレン樹脂、高密
度ポリエチレン樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、軟質ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体など、あるいは、こ
れらの複合樹脂などの可撓性に富んだ材料により成形さ
れる。また、上記の可撓性の薬剤容器本体1は、インフ
レーション成形またはブロー成形により樹脂成形しても
よいことはもちろんである。
【0015】また、通常、連通針4にキャップ6を密閉
するように被せて、この連通針4を無菌状態に置くこと
もできるが、図3に示すように、キャップ6に外気に接
する隙間6Cがあっても、その隙間6Cと連通針4の開
口4Bとの間に菌が直進する通路がなければ、この連通
針4を無菌状態に置くことができる。さらに、この隙間
6Cと連通針4の開口4Bとの間に環状突起6Dを設け
れば、この無菌状態をさらに確実にすることができる。
なお、無菌状態とは、通常、病原性微生物が存在しない
状態であるが、菌は落下により(直進により)移動す
る、空気の流れに乗って移動する、水の流れに乗っ
て移動するので、この菌が移動しないような構造にする
ことにより、無菌状態にすることができる。
【0016】次に、前記薬剤容器7に薬剤を無菌充填す
る工程について説明する。まず、説明を簡単にするた
め、8は図2に示す開放薬剤容器であり、この開放薬剤
容器8は、薬剤容器本体1、充填・取出口部材2、連通
針4、クリックチップ5およびキャップ6から構成され
る。そして、クリーンルーム内において、上記開放薬剤
容器8および栓体3に放射線、たとえば電子線、ガンマ
線などを照射して滅菌する。そして、図示せぬ薬剤充填
機に開放薬剤容器8をセットし、開口した充填・取出口
部材2から無菌的に製造した粉末薬剤を薬剤容器本体1
に充填する。そして、この充填・取出口部材2に栓体3
を打込みしたのち、この栓体3を溶着する。そして、重
量測定を行って、所定量の粉末薬剤が充填されているか
否かを確認することにより、薬剤を無菌充填することが
できる。なお、上記放射線滅菌のほか、オートクレーブ
滅菌(高圧蒸気滅菌:約100℃〜121℃)、ガス滅
菌(エチレンオキサイドガス滅菌、過酸化水素ガス滅
菌)でもよいことはもちろんである。
【0017】図4は図1に示す薬剤容器に基本液容器を
嵌合した状態を示す一部破断した側面図である。図にお
いて、10は合成樹脂製の可撓性の基本液容器本体、1
1は樹脂材料で作られた筒状口部材であり、この筒状口
部材11は上記基本液容器本体10の下端部に液密に取
り付けられおり、この基本液容器本体10に基本液を充
填するための基本液充填口として用いられると共に、充
填された基本液を取出すための基本液取出口を兼用し、
この筒状口部材11から充填された基本液は栓体12に
よって液密に閉鎖される。なお、基本液容器13は基本
液容器本体10および筒状口部材11(栓体12を含
む)によって構成され、この筒状口部材11から注入し
た基本液を無菌状態で収納することができる。また、栓
体12の上端面は第2受止部として機能し、上記連通針
4がこの栓体12を刺通したとき、連通針4の第2係止
部4Dがこの第2受止部の上端面に係合して、この連通
針4を確実に保持することができる。
【0018】次に、上記構成の薬剤を充填した薬剤容器
の使用時の操作について図4を参照して説明する。ま
ず、薬剤を収納した薬剤容器7の連通針4の第1係止部
4Cとキャップ6の第1受止部6Bとの係合を解除し
て、この連通針4からキャップ6を取り外す。そして、
この連通針4を基本液容器13の円筒口部材11の栓体
12に刺し通し、さらに、この連通針4の第1係止部4
Dが栓体12の上端面の第2受止部に係合するまで刺し
通す。これにより、薬剤を収納した薬剤容器7と基本液
容器13はこの連通針4を介して一体に保持することが
できる。そして、クリックチップ5を手で折って、連通
針4の連通路4Aを開放すると、薬剤を収納した薬剤容
器7と基本液容器13とはこの連通針4の開放された連
通路4Aを介して連通接続される。そして、自然落下あ
るいはポンピング作業により、基本液容器13に収納さ
れた基本液を連通針4を介して薬剤容器7に送り込む。
この結果、この薬剤容器7の中で薬剤と基本液は無菌で
溶解・混合する。そして、この薬剤容器7の取出口部材
2の栓体3に図示せぬ患者投与用接続針を刺し通して、
溶解・混合した薬剤液を患者に投与するものである。
【0019】この場合、患者に投与する溶解・混合した
薬剤液の濃度を投与開始から投与終了するまで一定(ほ
ぼ一定を含む)にする必要がある場合で、かつ、薬剤容
器7の収納容積(L1)が基本液容器13に収納された
基本液の容量(L2)より小さい(L1<L2)場合に
は、下記の操作を行う。まず、自然落下あるいはポンピ
ング作業により、基本液の一部(容量L3、ただし、L
3<L1)を連通針4を介して薬剤容器7に送り込む。
そして、薬剤が一部溶解・混合した薬剤液を、再度、自
然落下あるいはポンピング作業により、基本液容器10
に送り込む。この操作を繰り返し行うことにより、基本
液容器10に収納される薬剤液の濃度は一定(ほぼ一定
を含む)になる。そして、濃度が一定(ほぼ一定を含
む)になった薬剤液の一部(容量L3、ただし、L3<
L1)を連通針4を介して薬剤容器7に送り込む。その
後、この薬剤容器本体1の充填・取出口部材2の栓体3
のパッキン3Aに患者投与用接続針を刺し通して、溶解
・混合した薬剤液を患者に投与されるが、それ以降、こ
の薬剤液は、自然落下によって薬剤容器7へ送り込まれ
る。なお、患者に投与する溶解・混合した薬剤液の濃度
が投与開始から投与終了まで一定(ほぼ一定を含む)に
する必要がある場合で、かつ、薬剤容器7の収納容積
(L1)が基本液容器10に収納された基本液の容量
(L2)よりも大きい(L1>L2)場合には、基本液
を一回の自然落下あるいはポンピング作業により、一定
(ほぼ一定を含む)の濃度の薬剤液にすることができ
る。
【0020】なお、上記の実施例は、連通針4に第1係
止部4Cおよび第2係止部4Dを設け、キャップ6に第
1受止部6Bを設け、栓体12に第2受止部を設けた場
合について説明したが、これに限定せず、連通針4に第
1受止部および第2受止部を設け、キャップ7に第1係
止部を設け、栓体12に第2係止部を設けた場合につい
ても同様にできることはもちろんである。また、上記の
実施例は、クリックチップ5を設けて連通針4の連通路
4Aを閉塞し、そして、このクリックチップ5を手で折
って連通路4Aを開放する閉塞・開放手段について説明
したが、これに限定せず、イージーピール層を設けて連
通路4Aを閉塞し、そして、このイージーピール層を手
で加圧して開封し、連通路4Aを開放する閉塞・開放手
段など、最適な閉塞・開放手段を用いることができるこ
とはもちろんである。また、キャップ6に連通針4を着
脱自在に保持する係止部・受止部としては、一方に凸
部、他方に凹部を設けてもよいし、一方に雄ねじ、他方
に雌ねじを設けるなど、公知の構造を用いることができ
ることはもちろんである。
【0021】図5は本発明に係る薬剤容器の第2の実施
例を示す一部破断した側面図であり、図1〜図4に示し
た部材と共通する部材には同一の符号が付されている。
図5において、15は乾燥ポートであり、この乾燥ポー
ト15は薬剤容器本体1の上端部に連通針3と並置して
液密に設ける。なお、この乾燥ポート15には、除菌フ
ィルタ16を備えており、凍結乾燥薬剤を製造中に外部
からの細菌の侵入を防止することができる。そして、凍
結乾燥薬剤を製造した後には、この乾燥ポート15を溶
着によって閉鎖する。また、上記の実施例では、連通針
4に第1係止部4Cおよび第2係止部4Dを設けた場合
を説明したが、これに限定せず、図6に示す構造を採用
してもよいことはもちろんである。
【0022】図6は本発明に係る薬剤容器の第3の実施
例を示す一部破断した側面図であり、図1〜図5に示し
た部材と共通する部材には同一の符号が付されている。
図6において、20は内側筒部材であり、この内側筒部
材20の一方の端部には隔膜20Aによって閉鎖されて
おり、他方の端部は開放されている。この内側筒部材2
0の中間部20Bは上記薬剤容器本体1の上端部に液密
に固着される。さらに、この内側筒部材20の隔膜20
Aと中間部20Bの間には凸状の係合部20Cが設けら
れている。21は両端が開放された外側筒部材であり、
この外側筒部材21の一方の端部には第1係止部21A
が設けられ、シール部材22によって無菌状態に閉鎖さ
れている。さらに、この外側筒部材21には凹状の係合
部21Cが設けられている。そして、上記外側筒部材2
1の凹状の係合部21Cは上記内側筒部材20の凸状の
係合部20Cに係合して、この内側筒部材20とこの外
側筒部材21とを一体化させることができる。23はO
リングであり、このOリング23は上記内側筒部材20
と上記外側筒部材21との間に装着し、連通接続時の薬
剤液、基本液の漏れを防止することができる。なお、連
通針4は、係止兼ガイド部材24によって上記内側筒部
材20内に移動可能に設けられている。また、この実施
例では、上記外側筒部材21の一方の端部をシール部材
22によって閉鎖して無菌状態にしたが、これに限定せ
ず、図示せぬキャップを着脱自在に装着してもよいこと
はもちろんである。また、この実施例では、内側筒部材
20と外側筒部材21を別体として樹脂成形したが、内
側筒部材20と外側筒部材21を一体として樹脂成形し
てもよいことはもちろんであり、この場合、凸状の係合
部20C、凹状の係合部21CおよびOリング23を削
除することができる。
【0023】図7は図6に示す薬剤容器7に基本液容器
13を嵌合した状態を示す一部破断した側面図であり、
薬剤を充填した薬剤容器7の使用時の操作について説明
する。まず、薬剤容器7のシール部材22を外側筒部材
21から取り除く。そして、基本液容器13の筒状口部
材11をこの外側筒部材21に嵌合させる。この操作に
より、上記外側筒部材21に設けた第1係止部21A
が、上記基本液容器13の筒状口部材11(栓体12を
含む)に係合することができるため、この薬剤容器7と
この基本液容器13との嵌合を確実にすることができ
る。そして、上記連通針4を手によって押し上げると、
この連通針4の先端が内側筒部材20の隔壁20Aを突
き抜け、さらに、上記筒状口部材11の栓体12を突き
抜ける。このため、上記薬剤容器7の薬剤容器本体1と
基本液容器13の基本液容器本体10は上記連通針4を
介して連通接続することができる。そして、上記した通
り、自然落下あるいはポンピング作業により、上記薬剤
容器7の中で薬剤と基本液は無菌で溶解・混合する。そ
して、取出口部材2の栓体3に図示せぬ患者投与用接続
針を刺し通して、薬剤液を患者に投与することができ
る。
【0024】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明の薬
剤容器によれば、溶解・混合した薬剤液を患者に投与す
るときでも、薬剤の詳細(種類、内容量)がわかるこ
と、薬剤容器を廃棄するときに分別作業が不要なこと、
溶解・混合した薬剤液を患者に投与するとき、溶解・混
合した薬剤液が薬液口部材のゴム栓から漏れることがな
いこと、薬剤容器の連通針を基本液収納容器の口部のゴ
ム栓を刺し通してポンピング作業するとき、この連通針
が基本液容器の口部のゴム栓から簡単に抜け落ちないよ
うにしたこと、さらに、乾燥ポートを設けることにより
液状薬剤を凍結乾燥薬剤にして無菌状態で収納できるこ
と、などの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薬剤容器の第1の実施例を示す一
部破断した側面図である。
【図2】図1の薬剤容器の充填・取出口部材が開放状態
を示す一部破断・分解した側面図である。
【図3】図1の連通針とキャップの無菌状態を説明する
ための断面図である。
【図4】図1の薬剤容器と基本液容器が連通接続した一
部破断した側面図である。
【図5】本発明に係る薬剤容器の第2の実施例を示す一
部破断した側面図である。
【図6】本発明に係る薬剤容器の第3の実施例を示す一
部破断した側面図である。
【図7】図6の薬剤容器と基本液容器が連通接続した一
部破断した部分側面図である。
【符号の説明】
1・・・薬剤容器本体 2・・・充填・取出口部材 2A・・・充填・取出口 3・・・栓体 3A・・・パッキン 3B・・・固定部材 4・・・連通針 4A・・・連通路 4B・・・開口 4C・・・第1係止部 4D・・・第2係止部 4E・・・刺通部 5・・・クリックチップ 5A・・・脆弱部 6・・・キャップ 6A・・・本体部 6B・・・第1受止部 6C・・・隙間 6D・・・環状突起 7・・・薬剤容器 8・・・開放薬剤容器 10・・・基本液容器本体 11・・・筒状口部材 12・・・栓体 13・・・基本液容器 15・・・乾燥ポート 16・・・除菌フィルタ 20・・・内側筒部材 20A・・・隔膜 20B・・・中間部 20C・・・係合部 21・・・外側筒部材 21A・・・第1係止部 22・・・シール部材 23・・・0リング 24・・・係止兼ガイド部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性のある樹脂材料で作られてお
    り、内部に薬剤を収納した薬剤容器本体と、 樹脂材料で作られており、薬剤を充填する充填口および
    溶解・混合した薬剤液を取出す取出口を兼用し、前記薬
    剤容器本体の下端部(または上端部)に設け、薬剤の充
    填前は開放されており、薬剤の充填後は栓体で液密に閉
    塞された充填・取出口部材と、 樹脂材料で作られており、外部と前記薬剤容器本体の内
    部を連通する連通路を設け、前記薬剤容器本体の外部に
    突出した刺通部に第1係止部(または第1受止部)およ
    び第2係止部(または第2受止部)を設け、前記薬剤容
    器本体の上端部(または下端部)に設けた連通針と、 樹脂材料で作られており、第1受止部(または第1係止
    部)を設け、この第1受止部(または第1係止部)が前
    記連通針の第1係止部(または第1受止部)に着脱自在
    に嵌合し、前記連通針の刺通部の外周面および開口部を
    無菌状態に保持する無菌保持手段と、 樹脂材料で作られており、未使用時には前記連通路を閉
    塞し、使用時には前記連通路を開放可能に、前記薬剤容
    器本体内に設けた閉塞・開放手段とを備え、薬剤を無菌
    状態で収納したことを特徴とする薬剤容器。
  2. 【請求項2】 可撓性のある樹脂材料で作られてお
    り、内部に薬剤を収納した薬剤容器本体と、 樹脂材料で作られており、薬剤を充填する充填口および
    溶解・混合した薬剤液を取出す取出口を兼用し、前記薬
    剤容器本体の下端部(または上端部)に設け、薬剤の充
    填前は開放されており、薬剤の充填後は栓体で液密に閉
    塞された充填・取出口部材と、 樹脂材料で作られており、外部に突出した一端は隔膜で
    閉鎖されると共に、その周面部に係止部(または受止
    部)を設け、上記薬剤容器本体の内部に突出した他端は
    開放され、上記薬剤容器本体に液密に設けた内側筒部材
    と、 樹脂材料で作られており、両端が開放され、その一端に
    は第1係止部(または第1受止部)を設け、その他端に
    は受止部(または係止部)を設け、この受止部(または
    係止部)が上記内側筒部材の係止部(または受止部)と
    係合して、一体化する外側筒部材と、 樹脂材料で作られており、上記内側筒部材の内部に移動
    可能に設けた連通針と、 樹脂材料で作られており、上記外側筒部材の内部を無菌
    状態に保持する無菌保持手段とを備え、薬剤を無菌状態
    で収納したことを特徴とする薬剤容器。
  3. 【請求項3】 前記薬剤容器本体は、その下端部また
    は上端部に乾燥ポートを備え、充填した液状薬剤を凍結
    乾燥可能にしたことを特徴とする請求項1、請求項2に
    記載の薬剤容器。
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