JP2003060507A - ランプ電圧発生回路及びそれを用いたアナログデジタル変換器 - Google Patents

ランプ電圧発生回路及びそれを用いたアナログデジタル変換器

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JP2003060507A
JP2003060507A JP2001248239A JP2001248239A JP2003060507A JP 2003060507 A JP2003060507 A JP 2003060507A JP 2001248239 A JP2001248239 A JP 2001248239A JP 2001248239 A JP2001248239 A JP 2001248239A JP 2003060507 A JP2003060507 A JP 2003060507A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ランプ電圧の電圧勾配が可変で、チップ面積
を小さくでき、ランプ電圧のチップ毎の電圧勾配誤差を
低減できるようなランプ電圧発生回路を提供すること。 【解決手段】 基準電圧VREFを分圧する複数の分圧抵
抗Rn〜Rn+1と、この分圧抵抗Rn〜Rn+1の分圧Vk
出力する入力電圧選択部2と、分圧Vkが入力されるス
イッチトキャパシタ型積分器SCとを備え、このスイッ
チトキャパシタ型積分器SCが、負入力端子INM(第
1の入力端子)、基準電圧VREFに保持された正入力端
子INP(第2の入力端子)、及び出力端子OUTを有
する差動増幅器OPと、該差動増幅器OPの帰還容量C
FEと、第1の充電期間に上記分圧V kが充電され、第
2の充電期間に上記帰還容量CFEの負入力端子INM
側の端子電圧が充電される入力容量CINとを有するラ
ンプ電圧発生回路1による。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ランプ電圧発生回
路、及びアナログデジタル変換器に関する。
【0002】
【従来の技術】固体撮像素子からの読み出し信号はアナ
ログ値なので、それをデジタル値に変換するためのアナ
ログデジタル変換器が必要である。このアナログデジタ
ル変換器として従来用いられているものに、積分方式コ
ラム型アナログデジタル変換器がある。
【0003】この積分方式アナログデジタル変換器にお
いては、読み出し信号と、ランプ電圧発生回路から出力
されたランプ電圧とを電圧比較回路に入力する。そし
て、ランプ電圧に同期してクロックパルスを計数するカ
ウンタを電圧比較回路の後段に設け、ランプ電圧が読み
出し電圧を超えた瞬間の計数値をラッチし、それをデジ
タル値として出力する。
【0004】従来、上記ランプ電圧発生回路として用い
られているものに、容量素子と抵抗素子とで構成される
CR積分器がある。このCR積分器では、その入力ノー
ドに所定電圧を印加することにより容量素子が充電さ
れ、この容量素子の端子電圧がランプ電圧として出力さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このCR積分
器では、次のような不都合が生じる。まず第1に、ラン
プ電圧の電圧勾配が容量値と抵抗値とで定まってしまう
ので、その電圧勾配は固定されて自由には変えられな
い。上述のアナログデジタル変換器では、ランプ電圧と
カウンタとを同期させなければならない。しかし、上の
ようにランプ電圧の電圧勾配が固定されていると、背景
技術の要請等によりクロック周波数が変更され、該クロ
ックを計数するカウンタの計数速度が変更される場合、
ランプ電圧とカウンタとがもはや同期しなくなるので、
同期させるためにCR積分器を再設計しなければならな
い。
【0006】第2に、電圧勾配を小さくしようとする
と、容量素子を大きくしなければならないが、これでは
積分器の面積が増大してしまう。第3に、電圧勾配の精
度は、容量素子と抵抗素子等の素子精度によって著しく
影響を受け、実用上支障をきたすほどチップ毎に電圧勾
配がばらついてしまう。本発明は、係る従来例の問題点
に鑑みて創作されたものであり、ランプ電圧の電圧勾配
が可変で、チップ面積を小さくでき、ランプ電圧のチッ
プ毎の電圧勾配誤差を低減できるようなランプ電圧発生
回路を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、第1の
発明である、スイッチトキャパシタ型積分器への入力電
圧値を変えることにより、電圧勾配を可変としたランプ
電圧を前記スイッチトキャパシタ型積分器から出力させ
るランプ電圧発生回路によって解決する。又は、第2の
発明である、スイッチトキャパシタ型積分器の帰還容量
値を変えることにより、電圧勾配を可変としたランプ電
圧を前記スイッチトキャパシタ型積分器から出力させる
ランプ電圧発生回路によって解決する。
【0008】又は、第3の発明である、スイッチトキャ
パシタ型積分器への入力電圧値と、該スイッチトキャパ
シタ型積分器の帰還容量値とを変えることにより、電圧
勾配を可変としたランプ電圧を前記スイッチトキャパシ
タ型積分器から出力させるランプ電圧発生回路によって
解決する。又は、第4の発明である、基準電圧を分圧す
る直列に接続された複数の分圧抵抗素子と、前記分圧抵
抗素子の複数の接続点の中から一つを選択し、該選択さ
れた接続点の分圧を出力する入力電圧選択部と、前記分
圧が入力されるスイッチトキャパシタ型積分器とを備
え、前記スイッチトキャパシタ型積分器が、第1の入力
端子、前記基準電圧に保持された第2の入力端子、及び
出力端子を有する差動増幅器と、前記第1の入力端子と
前記出力端子との間に接続された帰還容量素子と、第1
の充電期間に前記分圧が充電され、第2の充電期間に前
記帰還容量素子の前記第1の入力端子側の端子電圧が充
電される入力容量素子とを有するランプ電圧発生回路に
よって解決する。
【0009】又は、第5の発明である、前記第1の入力
端子と前記出力端子との間に各々接続されて、前記帰還
容量素子と相互に並列構成となる複数の容量素子と、前
記複数の容量素子の中から任意個を選択することにより
前記スイッチトキャパシタ型積分器の合成帰還容量値を
変える帰還容量選択部とを備えたことを特徴とする第4
の発明に記載のランプ電圧発生回路によって解決する。
【0010】又は、第6の発明である、第1の入力端
子、基準電圧に保持された第2の入力端子、及び出力端
子を有する差動増幅器と、前記第1の入力端子と前記出
力端子との間に接続された帰還容量素子と、第1の充電
期間に入力電圧が充電され、第2の充電期間に前記帰還
容量素子の前記第1の入力端子側の端子電圧が充電され
る入力容量素子とを有するスイッチトキャパシタ型積分
器と、前記第1の入力端子と前記出力端子との間に各々
接続されて、前記帰還容量素子と相互に並列構成となる
複数の容量素子と、前記複数の容量素子の中から任意個
を選択することにより前記スイッチトキャパシタ型積分
器の合成帰還容量値を変える帰還容量選択部とを備えた
ランプ電圧発生回路によって解決する。
【0011】又は、第7の発明である、前記差動増幅器
の出力端子にローパスフィルタを接続したことを特徴と
する第4の発明乃至第6の発明のいずれか一に記載のラ
ンプ電圧発生回路によって解決する。又は、第8の発明
である、信号電圧をデジタル値に変換するアナログデジ
タル変換器であって、第1の発明乃至第7の発明のいず
れか一に記載のランプ電圧発生回路と、前記ランプ電圧
発生回路から出力されるランプ電圧と前記信号電圧とを
比較する電圧比較回路と、内部クロックと、前記内部ク
ロックを計数するカウンタと、前記カウンタの計数値が
入力されると共に、該入力された計数値を前記電圧比較
回路の出力に基づきラッチし、該ラッチした計数値を前
記信号電圧のアナログデジタル変換値として出力するラ
ッチ回路とを備えたアナログデジタル変換器によって解
決する。
【0012】又は、第9の発明である、前記ランプ電圧
発生回路内の前記スイッチトキャパシタ型積分器が前記
内部クロックに同期して動作することを特徴とする第8
の発明に記載のアナログデジタル変換器によって解決す
る。又は、第10の発明である、前記ランプ電圧が最適
量子化条件を満足しているか否かを判定して、最適量子
化条件を満足していないと判定した場合に、前記ランプ
電圧の電圧勾配を変えて前記ランプ電圧が最適量子化条
件を満足するようにする調節手段を備えたことを特徴と
する第8の発明又は第9の発明に記載のアナログデジタ
ル変換器によって解決する。
【0013】又は、第11の発明である、前記調節手段
が、第1の発明乃至第7の発明のいずれか一に記載のラ
ンプ電圧発生回路と、前記信号電圧の最大電圧値のA倍
(0<A<1)の電圧である比較電圧と、前記ランプ電
圧発生回路から出力される前記ランプ電圧とを比較する
電圧比較回路と、内部クロックと、前記内部クロックを
計数するカウンタと、前記カウンタの計数値が入力され
ると共に、該入力された計数値を前記電圧比較回路の出
力に基づきラッチし、該ラッチした計数値を前記比較電
圧のアナログデジタル変換値として出力するラッチ回路
と、前記比較電圧のアナログデジタル変換値が前記カウ
ンタの最大計数値のA倍に等しいか否かを判定し、等し
くない場合に、前記ランプ電圧発生回路の電圧勾配を変
えることにより、前記ランプ電圧が最適量子化条件を満
足するようにする制御部とを有することを特徴とする第
10の発明に記載のアナログデジタル変換器によって解
決する。
【0014】次に、本発明の作用について説明する。本
発明では、スイッチトキャパシタ型積分器を用いてラン
プ電圧発生回路を実現している。スイッチトキャパシタ
型積分器では、それへの入力電圧値と帰還容量値のいず
れか又は双方を変えることにより、出力電圧勾配が可変
になる。この出力電圧をランプ電圧として用いれば、電
圧勾配が可変のランプ電圧を提供することができる。こ
れを以下に説明する。
【0015】図1に例示するように、本発明に係るラン
プ電圧発生回路1は、基準電圧VRE Fを分圧する直列に
接続された複数の分圧抵抗素子R1〜Rn+1を備えて
いる。そして、入力電圧選択部2が、この分圧抵抗素子
同士の複数の接続点P1〜Pnの中から一つPkを選択
し、該選択された接続点Pkの分圧Vkをスイッチトキャ
パシタ型積分器SCに出力する。各分圧抵抗素子R1〜
Rn+1の抵抗値をR1〜Rn+1とすれば、分圧Vkは、 Vk=VREF・(R1+R2+・・・+Rk)/(R1+R2+・・・+Rn+1) ・・・(a) となる。
【0016】スイッチトキャパシタ型積分器SCは、概
して、入力容量素子CIN(容量値Cin)、帰還容量素
子CFE(容量値Cfe)、及び差動増幅器OPを有して
いる。このうち、差動増幅器OPは、負入力端子INM
(第1の入力端子)と、基準電圧VREFに保持された正
入力端子INP(第2の入力端子)と、出力端子OUT
とを備えている。そして、この負入力端子INMと出力
端子OUTとの間に、上記帰還容量素子CFEが接続さ
れている。
【0017】係るランプ電圧発生回路1は、以下のよう
に動作する。まず、第1の充電期間(スイッチSWaが
オン状態で、スイッチSWbがオフ状態の期間)におい
て、入力容量素子CINに上記分圧Vkが充電される。
この第1の充電期間では、スイッチSWaがオン状態
で、スイッチSWbがオフ状態なので、入力容量素子C
INに Qin=Cink ・・・(b) なる電荷が充電されると共に、該入力容量素子CINの
一端aの電圧がVkに保持されている。
【0018】次いで、第2の充電期間(スイッチSWa
がオフ状態で、スイッチSWbがオン状態の期間)に移
り、入力容量素子CINに、帰還容量素子CFEの一端
c側(負入力端子INM側)の電圧が充電される。この
第2の充電期間では、スイッチSWaがオフ状態でスイ
ッチSWbがオン状態なので、入力容量素子CINの一
端aの電圧は、帰還容量素子CFEの一端cの電圧に等
しくなる。ここで、差動増幅器OPの負入力端子INM
と正入力端子INPとがイマジナリーショートされるこ
とを考慮すると、帰還容量素子CFEの一端cの端子電
圧は、正入力端子INPの電圧、即ち基準電圧VREF
等しくなる。従って、入力容量素子CINの一端aの電
圧も、この基準電圧VREFに等しくなる。これにより、
第2の充電期間では、帰還容量素子CFEの一端c側の
電圧、即ち基準電圧VREFが入力容量素子CINに充電
される。
【0019】入力容量素子CINの一端aの端子電圧
は、第1の充電期間ではVkであったが、第2の充電期
間では上のようにVREFになる。従って、第2の充電期
間では、 ΔQin=(VREF−Vk)・Cin ・・・(c) なる正電荷が、(b)式のQinに加え更に入力容量素子
CINの一端a側に新たに充電される。VREF>Vkなの
で、ΔQinは正電荷の増分を表す。
【0020】この新たな正電荷ΔQinの起源は、帰還容
量素子CFEの一端c側の極板なので、帰還容量素子C
FEのc側の極板電荷はこの正電荷ΔQinだけ減少す
る。これに伴い、帰還容量素子CFEのd側の電荷は、
この正電荷ΔQinだけ増加する。帰還容量素子CFEの
c側が常に一定電圧(=基準電圧VREF)であること
と、上述した電荷の増減とを考慮すると、帰還容量素子
CFEのd側の端子電圧V OUTは、第1の充電期間から
第2の充電期間の間に ΔVout=ΔQin/Cfe=(VREF−Vk)・Cin/Cfe ・・・(1d) だけ上昇する。
【0021】従って、上記第1の充電期間と第2の充電
期間とを繰り返すことにより、時間と共に電圧値が上昇
するランプ電圧が、差動増幅器OPの出力端子OUTか
ら得られる。以下、このランプ電圧をVRAMPと書く。こ
のランプ電圧VRAMPの勾配は、(1d)式のΔVout
大小を調節することにより可変となる。(1d)式によ
れば、このようにΔVoutの大小を調節するには、分
圧Vkを変える方法と、帰還容量値Cfeを変える方法
と、これら分圧Vk及び帰還容量値Cfeの双方を変え
る方法とがある。
【0022】ここで注目すべきは、ΔVoutを小にした
い場合、のように分圧Vkを大きくする方法と、の
ようにCfeを大きくする方法とがあるが、によれば、
のようにCfeを大きくする必要が無いので、に比べ
てチップ面積を小さくできるという点である。また、
のように帰還容量値Cfeを変えるには、次のようにすれ
ばよい。すなわち、差動増幅器OPの負入力端子INM
と出力端子OUTとの間に各々接続されて、帰還容量素
子CFEと相互に並列構成となる複数の容量素子C1〜
Cnを設け、当該容量素子C1〜Cnの中から任意個を
選択して、合成帰還容量値Cfe (all)を変えればよい。
ここで、合成帰還容量値Cfe (all)とは、容量素子C1
〜Cnの中から選択された容量素子と、帰還容量素子C
FEとの合成容量値のことである。
【0023】例えば、容量素子C1〜Cnの中からp個
の容量素子Ci1、Ci2、・・・Cipを選び、各々の容量
値をCi1、Ci2、・・・Cipとすれば、合成帰還容量値
fe (all)は、 Cfe (all)=Cfe+Ci1+Ci2+・・・+Cip ・・・(e) となるので、(1d)式のCfeをこのCfe (all)で置き
換えれば、増分ΔVoutは、 ΔVout=(VREF−Vk)・Cin/(Cfe+Ci1+Ci2+・・・+Cip) ・・・(2d) となる。このように、容量素子C1〜Cnによっても、
ランプ電圧VRAMPの電圧勾配を変えることができる。
【0024】 ここで(2d)式に(a)式を代入すると、 ΔVout={Cin/(Cfe+Ci1+Ci2+・・・+Cip)}× {1−(R1+R2+・・・+Rk)/(R1+R2+・・・ +Rn+1)}・VREF ・・・(3d) となる。
【0025】(3d)式では、Cin/(Cfe+Ci1+C
i2+・・・+Cip)や(R1+R2+・・・+Rk)/
(R1+R2+・・・+Rn+1)のように、容量値及び抵
抗値が比で表れているのに注意されたい。容量素子及び
抵抗素子を同一の半導体基板上に同一の製造プロセスで
作りこめば、各抵抗素子の抵抗値や各容量素子の容量値
の絶対値はその製造プロセスに依存して(例えば不純物
のドープ量のバラツキに依存して)変動するかもしれな
い。しかし、(3d)式におけるような各抵抗素子同士
の抵抗比や各容量素子同士の容量比は、製造プロセスに
は殆ど依存しないので、ランプ電圧の電圧勾配のチップ
毎の誤差が大幅に改善される。
【0026】また、本発明に係る他のランプ電圧発生回
路のように、上記差動増幅器OPの出力端子OUTにロ
ーパスフィルタLPを接続すると、入力容量素子CIN
や帰還容量素子CFEの充放電に起因して生じるノイズ
が除去されたランプ電圧が出力される。更に、本発明で
は、図3に例示するように、上記したランプ電圧発生回
路1を、信号電圧VAINをアナログデジタル変換するア
ナログデジタル変換器に用いる。具体的には、上記ラン
プ電圧発生回路1と、それから出力されるランプ電圧V
RAMPと上記信号電圧VAINとを比較する電圧比較回路6
と、内部クロック8と、内部クロック8を計数するカウ
ンタ4と、上記電圧比較回路6の出力に基づいてカウン
タ4の計数値をラッチするラッチ回路5とを備えてい
る。この場合、ラッチされた計数値が、信号電圧VAIN
のアナログデジタル変換値となる。
【0027】上記したように、ランプ電圧発生回路1
は、チップ毎の電圧勾配誤差が低減されたランプ電圧を
出力できる。電圧勾配の精度が良いので、このアナログ
デジタル変換器では、信号電圧VAINを精度良くアナロ
グデジタル変換できる。また、本発明に係る他のアナロ
グデジタル変換器では、上記ランプ電圧発生回路1内の
上記スイッチトキャパシタ型積分器SC(図1)が上記
内部クロック8(図3)に同期して動作する。ここで、
同期して動作するとは、上述の第1の充電期間と第2の
充電期間とが内部クロック8のクロックパルスに同期し
て行われることを言う。
【0028】クロック1パルス当りのランプ電圧の増加
量はクロック周波数に依らず一定で(3d)式で与えら
れ、また内部クロックとスイッチトキャパシタ型積分器
とが同期していることから、或るクロック周波数でラン
プ電圧が最適量子化条件を満足すれば、他の周波数でも
やはり最適量子化条件を満足する。これにより、クロッ
ク周波数が変更されても、ランプ電圧発生回路を再設計
する必要がなくなる。
【0029】また、本発明に係る別のアナログデジタル
変換器では、ランプ電圧が最適量子化条件を満足してい
るか否かを判定して、ランプ電圧が最適量子化条件を満
足するように該ランプ電圧の電圧勾配を調節する調節手
段を備えている。これにより、量子化精度が最も良く、
またオーバーフローすること無しにアナログデジタル変
換することができる。
【0030】この調節手段は、図7に例示するように、
ランプ電圧発生回路1と、電圧比較回路6aと、内部ク
ロック8と、この内部クロック8を計数するカウンタ4
と、ラッチ回路5aと、制御部11とで構成される。こ
のうち、電圧比較回路6aには、信号電圧VAINの最大
電圧値VAIN (MAX)のA倍(0<A<1、図7の例ではA
=2/3)の電圧である比較電圧A・VAIN ( MAX)と、ラ
ンプ電圧発生回路1から出力されるランプ電圧VRAMP
が比較される。
【0031】そして、ランプ電圧VRAMPの電圧値が上昇
していき、VRAMP=A・VAIN (MAX)となる時点で電圧比
較回路6aの出力が反転し、これに基づき該時点におけ
るカウンタ4の計数値がラッチ回路5aにラッチされ
る。係る計数値は、比較電圧A・VAIN (MAX)のアナログ
デジタル変換値REFDATAに他ならない。制御部1
1は、このデジタル値REFDATAがカウンタ4の最
大計数値のA倍に等しいか否かを判定する。等しくない
ということは、ランプ電圧VRAMPが最大量子化条件を満
足していないということである。従って、等しくない場
合、制御部11は、ランプ電圧VRAMPの電圧勾配を設定
するデータであるGAINDATAを変更して、最適量
子化条件が満足されるようにランプ電圧VRAMPの電圧勾
配を変える。
【0032】本願発明者は、上記比較電圧として信号電
圧VAINの最大電圧値VAIN (MAX)そのものを用いるので
はなく、そのA倍(0<A<1)であるA・VAIN (MAX)
を用いることにより、ラッチ回路5aに入力されるカウ
ンタ4の計数値がオーバーフローするのが極力防がれる
のを見出した。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
添付図面に基づいて詳細に説明する。 (i)本実施形態に係るランプ電圧発生回路の回路構成
の説明 図1は、本実施形態に係るランプ電圧発生回路1の回路
図である。図1において、R1〜Rn+1は、基準電圧
ノード(電圧値VREF)と接地ノードとの間に直列接続
された、複数の分圧抵抗素子である。これらは、基準電
圧VREFを分圧するように機能する。分圧抵抗素子R1
〜Rn+1間の接続点P1〜Pnは、スイッチSWR1〜S
Rnにより選択される。これらスイッチSWR1〜SWRn
は、入力電圧選択部2を構成し、選択された点Pkにお
ける分圧Vkを後段に出力する。なお、スイッチSWR1
〜SWRnは、選択信号S1〜Snにより、オン状態及び
オフ状態に制御される。そして、各スイッチSWR1〜S
Rnは、例えばトランジスタ等により構成される。
【0034】入力電圧選択部2の後段には、バッファア
ンプBUFが設けられている。このバッファアンプBU
Fは、場合によっては省いてもよい。バッファアンプB
UFの後段には、スイッチトキャパシタ型積分器SCが
設けられている。当該スイッチトキャパシタ型積分器S
Cは、概して、入力容量素子CINと、差動増幅器OP
と、帰還容量素子CFEとで構成される。差動増幅器O
Pは、負入力端子INM(第1の入力端子)と、正入力
端子INP(第2の入力端子)と、出力端子OUTとを
有しているが、これらの端子のうち正入力端子INP
は、基準電圧VREFに保持されている。
【0035】そして、上記帰還容量素子CFEが、負入
力端子INMと出力端子OUTとの間に接続されてい
る。図中、SWaは、入力された分圧Vkを入力容量素
子CINに充電するスイッチである。一方、SWbは、
帰還容量素子CFEの一端cの電圧を入力容量素子CI
Nに充電するスイッチである。これらのスイッチはSW
a、SWbは、相補的な信号φ、/φにより各々制御さ
れる。
【0036】図示のように、差動増幅器OPの負入力端
子INMと出力端子OUTとの間には、帰還容量素子C
FEと相互に並列構成となるように、複数の容量素子C
1〜Cnが接続されている。各々の容量素子C1〜Cn
には、それを選択するためのスイッチSWC1〜SW Cn
接続され、これらのスイッチSWC1〜SWCnにより帰還
容量選択部3が構成される。帰還容量選択部3は、容量
素子C1〜Cnの中から任意個の容量素子を選択するよ
うに機能する。
【0037】なお、スイッチSWC1〜SWCnは、選択信
号D1〜Dnにより、オン状態及びオフ状態に制御され
る。そして、各スイッチSWC1〜SWCnは、例えばトラ
ンジスタ等により構成される。また、SWCLは、帰還容
量素子CFEや容量素子C1〜Cnの電荷をクリアする
ための初期化用スイッチであり、制御信号CLにより制
御される。このSWCLも、トランジスタ等により構成さ
れる。
【0038】帰還容量素子CFEの出力電圧VOUT
は、各容量素子(入力容量素子CIN、帰還容量素子C
FE、容量素子C1〜Cn)の充放電の際に生じるノイ
ズが含まれる。このノイズを取り除くため、差動増幅器
OPの出力端子OUTにローパスフィルタLPが接続さ
れている。このローパスフィルタLPの出力がランプ電
圧VRAMPとなる。
【0039】但し、このノイズが問題にならない場合
は、ローパスフィルタLPを省いても良い。この場合
は、差動増幅器OPの出力がランプ電圧VRAMPとなる。
図中、DECはnビットのデコーダである。制御部(不
図示)は、ランプ電圧の電圧勾配を設定するnビットの
GAINDATA(G1〜Gn)を出力するが、当該G
AINDATA(G1〜Gn)は、デコーダDECによ
り、選択信号S1〜Sn、D1〜Dnにデコードされ
る。
【0040】(ii)本実施形態に係るランプ電圧発生回
路の動作の説明 次に、上記ランプ電圧発生回路1の動作について、図1
及び図2を参照して説明する。図2は、ランプ電圧発生
回路1のタイミングチャートである。まず最初に、図1
のスイッチSWC1〜SWCnが全てオフとなっている状態
で、初期化用スイッチSWCLをオン状態にする。このよ
うにすると、帰還容量素子CFEに充電されている電荷
量がゼロになり、当該帰還容量素子CFEの両端の電位
差がゼロになる。
【0041】次いで、初期化用スイッチSWCLをオフ状
態にした後、GAINDATA(G1〜Gn)を適当に
与え、スイッチSWR1〜SWRnの中から一つを選択して
オン状態にする。選択されない残りのスイッチは(説明
を簡単にするためスイッチSWC1〜SWCnも)、全てオ
フ状態にしておく。今、スイッチSWR1〜SWRnの中か
らスイッチSWRkが選択された場合を考える。そして、
分圧抵抗素子R1〜Rn+1の各抵抗値をR1〜Rn+1
する。
【0042】この場合、入力電圧選択部2からは、 Vk=VREF・(R1+R2+・・・+Rk)/(R1+R2+・・・+Rn+1) ・・・(1) なる分圧Vkが出力される。この後、次に説明する第1
の充電期間が始まる。 第1の充電期間 第1の充電期間では、スイッチSWaがオン状態であ
り、スイッチSWbがオフ状態である。従って、入力容
量素子CIN(容量値Cin)は、 Qin=Cink ・・・(2) なる電荷を保持すると共に、一端aの電圧が分圧Vk
保持されている。
【0043】ここで、差動増幅器OPの2つの入力端
子、即ち、正入力端子INPと負入力端子INMとはイ
マジナリーショートされることに注意されたい。正入力
端子INPは基準電圧VREFに保持されているから、負
入力端子INMも基準電圧VREFに等しくなる。そし
て、帰還容量素子CFEの両端子c、dの電位差は、初
期化用スイッチSWCLで電荷をクリアしたのでゼロであ
るから、差動増幅器OPの出力端子OUTも結局基準電
圧VREFに等しくなっている。
【0044】この第1の充電期間が終了すると、次の第
2の充電期間が開始する。 第2の充電期間 スイッチSWaがオフ状態であり、スイッチSWbがオ
ン状態である。スイッチSWbがオン状態なので、入力
容量素子CINの一端aと、差動増幅器OPの負入力端
子INMとが同電位になる。従って、帰還容量素子CF
Eの一端cも、入力容量素子CINの一端aと同電位に
なる。
【0045】また、負入力端子INMと正入力端子IN
Pとがイマジナリーショートされるので、入力容量素子
CINの一端a、及び帰還容量素子CFEの一端cは、
正入力端子INPの電圧、即ち基準電圧VREFに等しく
なる。先の第1の充電期間において、入力容量素子CI
Nの一端aの電圧は分圧Vk((1)式参照)に保持さ
れていた。しかし、この分圧Vkは基準電圧VREFよりも
小さいので、スイッチSWbがオン状態になり入力容量
素子CINの一端aの電圧がVREFになると、 ΔQin=(VREF−Vk)・Cin ・・・(3) なる正電荷が、(2)式のQinに加え入力容量素子CI
Nの一端a側に新たに充電される。この新たな正電荷Δ
inの起源は、帰還容量素子CFEの一端c側の極板な
ので、帰還容量素子CFEのc側の極板電荷はこの正電
荷ΔQinだけ減少する。
【0046】これに伴い、帰還容量素子CFEの他端
側、すなわちd側の極板電荷は、この正電荷ΔQinだけ
増加する。従って、帰還容量素子CFE(容量値Cfe
のd側の出力電圧VOUTは、 VOUT=VREF+ΔQin/Cfe ・・・(4) となる。
【0047】(4)式の右辺第1項(VREF)は、第2
の充電期間の開始前における端子dの電圧である。そし
て、その第2項(ΔQin/Cfe)は、第2の充電期間に
おける端子dの電圧の増分である。上記第1の充電期間
及び第2の充電期間を1サイクル(第1の充電期間の始
まりから第2の充電期間の終わりまで)行う度に、帰還
容量素子CFEのd側の極板電荷はΔQin((3)式参
照)だけ増加する。従って、出力電圧VOUTは、(4)
式の右辺第2項のΔQin/Cfeずつ上昇していく。この
ΔQinに(3)式を代入すると、上記1サイクルにおけ
る出力電圧Voutの増分ΔVoutは、 ΔVout=ΔQin/Cfe=(VREF−Vk)・Cin/Cfe ・・・(5a) となる。
【0048】ローパスフィルタLPから出力されるラン
プ電圧VRAMPも、(5a)式のΔV outずつ上昇してい
く(図2参照)。このランプ電圧VRAMPの勾配は、(5
a)式のΔVoutの大小を調節することにより可変とな
る。(5a)式によれば、このようにΔVoutの大小を
調節するには、分圧Vkを変える方法と、帰還容量
値Cfeを変える方法と、これら分圧Vk及び帰還容量
値Cfeの双方を変える方法とがある。
【0049】ここで注目すべきは、ΔVoutを小にした
い場合、のように分圧Vkを大きくする方法と、の
ようにCfeを大きくする方法とがあるが、によれば、
のようにCfeを大きくする必要が無いので、に比べ
てチップ面積を小さくできるという点である。また、
のように帰還容量値Cfeを変えるには、次のようにすれ
ばよい。すなわち、帰還容量選択部3のスイッチSWC1
〜SWCnのうち任意個をオン状態にし、容量素子C1〜
Cnの中から任意個を選択して、合成帰還容量値Cfe
(all)を変えればよい。合成帰還容量値Cfe (all)とは、
帰還容量素子CFEと、C1〜Cnの中から選択された
容量素子との合成容量値のことである。
【0050】今、スイッチSWC1〜SWcnの中の任意の
p個のスイッチSWCi1、SWCi2、・・・SWCipをオ
ン状態にして、p個の容量素子Ci1、Ci2、・・・Cip
を選択したとする。容量素子Ci1、Ci2、・・・Cipの
容量値を各々Ci1、Ci2、・・・Cipとすれば、合成帰
還容量値Cfe (all)は、 Cfe (all)=Cfe+Ci1+Ci2+・・・+Cip ・・・(6) となるので、(5a)式のCfeを(6)式のCfe (all)
で置き換えれば、増分ΔVoutは、 ΔVout=(VREF−Vk)・Cin/(Cfe+Ci1+Ci2+・・・+Cip) ・・・(5b) となる。(5b)式より分かるように、ΔVoutは、容
量素子C1〜Cnによっても可変となる。
【0051】ここで(5b)式に(1)式を代入する
と、 ΔVout={Cin/(Cfe+Ci1+Ci2+・・・+Cip)}× {1−(R1+R2+・・・+Rk)/(R1+R2+・・・ +Rn+1)}・VREF ・・・(5c) となる。(5c)式では、Cin/(Cfe+Ci1+Ci2
・・・+Cip)や(R 1+R2+・・・+Rk)/(R1
2+・・・+Rn+1)のように、容量値及び抵抗値が比
で表れているのに注意されたい。容量素子及び抵抗素子
を同一の半導体基板上に同一の製造プロセスで作りこめ
ば、各抵抗素子の抵抗値や各容量素子の容量値の絶対値
はその製造プロセスに依存して(例えば不純物のドープ
量のバラツキに依存して)変動するかもしれない。しか
し、(5c)式におけるような各抵抗素子同士の抵抗比
や各容量素子同士の容量比は、製造プロセスには殆ど依
存しないので、ランプ電圧の電圧勾配のチップ毎の誤差
が大幅に改善される。
【0052】(iii)本実施形態に係るアナログデジタ
ル変換器の説明 次に、上記ランプ電圧発生回路1を用いたアナログデジ
タル変換器について、図3を参照しながら説明する。図
3は、このアナログデジタル変換器の回路図である。図
3の例では、固体撮像素子の単位画素PBから出力され
る信号電圧VAINをアナログデジタル変換する場合を示
しているが、これは本発明が固体撮像素子のみに限定さ
れると言うのではない。
【0053】図示の如く、アナログデジタル変換器9
は、電圧比較回路6と、内部クロック8と、内部クロッ
ク8を計数するカウンタ4と、電圧比較回路6の出力に
基づいてカウンタ4の計数値をラッチするラッチ回路5
とを備えている。(iv)本実施形態に係るアナログデジ
タル変換器の動作説明次に、このアナログデジタル変換
器9の動作について、図3及び図4を参照しながら説明
する。図4は、アナログデジタル変換器9のタイミング
チャートである。
【0054】サンプル期間 サンプル期間では、スイッチSWc、SWe、SWfが
オン状態であり、スイッチSWdのみがオフ状態であ
る。なお、スイッチSWc、SWdは、それぞれ制御信
号FAIN、FRAMPにより、オン状態、オフ状態に制御さ
れる。そして、スイッチSWe、SWfは、共に制御信
号FAZにより制御される。なお、各スイッチSWc、S
Wd、SWe、及びSWfは、例えばトランジスタ等に
より構成される。
【0055】これにより、容量素子Caには、差動増幅
器OP1の動作点電圧VOP(これは、差動増幅器OP1
の自己バイアス点電圧に等しい)と参照電圧V0との差
(VO P−V0)がサンプルされると共に、正入力端子I
NPの電圧VINPが動作点電圧VOPに保持される。そし
て、容量素子Cbには、動作点電圧VOPと信号電圧VAI
Nとの差(VOP−VAIN)がサンプルされると共に、負入
力端子INMの電圧VIN Mが動作点電圧VOPに保持され
る。
【0056】然る後、スイッチSWe、SWfをオフ状
態にしてサンプル期間を終了する。その後、スイッチS
Wcをオフ状態にし、次の比較期間に移る。 比較期間 比較期間では、スイッチSWdのみがオン状態で、他の
スイッチSWc、SWe、SWfは全てオフ状態であ
る。スイッチSWdがオン状態になると同時に、ランプ
電圧VRAMPがランプ電圧発生回路から出力される。
【0057】更に、スイッチSWdがオン状態になると
同時に、内部クロック8のクロックパルスCLKをカウ
ンタ4が計数し始め、該計数値がラッチ回路5に出力さ
れ始める。図4では、カウンタ4が4ビットの場合の計
数値を示している。但し、これはカウンタ4のビット数
が4ビットに限られるというのではない。そして、図4
に示すように、このクロックパルスCLKと、スイッチ
SWa、SWb(図1参照)を制御する信号φ、/φと
は同期している。従って、上述した第1の充電期間と第
2の充電期間とが、このクロックパルスに同期して行わ
れることになる。
【0058】比較期間では、スイッチSWdがオン状態
なので、容量素子Cbの一端にはランプ電圧VRAMPが印
加される。従って、容量素子Cbの他端側、すなわち負
入力端子INMの電圧VINMは、VRAMP+(VOP
AIN)となる(括弧の中は、サンプル期間で容量素子
Cbに保持された電位差である)。一方、正入力端子I
NPの電圧VINPは、VOPのままである。従って、差動
増幅器OP1では、VRAMP+(VOP−VAIN)とVOP
が比較され、これらが等しくなったとき(図4の時刻t
0)に、出力電圧VOUTM、VOUTPが反転する。等しくな
るとは、VRAMP+(VOP−VAIN)=VOPなることであ
るが、これはVRAMP=VAINを意味するので、電圧比較
回路6では、VAINとVRAMPとが比較されている。
【0059】出力電圧VOUTM、VOUTPが反転すると、ラ
ッチ機能を有する比較回路7(図3参照)は、信号CO
UNT−LATCH−CLKをハイレベルにする。これ
を受けたラッチ回路5は、その時点で入力されている計
数値(図4では1110)をラッチする。この計数値が
信号電圧VAINのアナログデジタル変換値で、アナログ
デジタル変換器9の後段に出力される。
【0060】なお、ラッチ機能を有する比較回路7は、
後段のラッチ回路5が上記計数値をラッチするのに十分
な信号COUNT−LATCH−CLKを出力すべく設
けられたものである。従って、もし差動増幅器OP1の
出力(VOUTM、VOUTP)が、それだけで上記計数値をラ
ッチするのに十分であるなら、ラッチ機能を有する比較
回路7を省いても良い。
【0061】ところで、アナログデジタル変換を所望に
行うには、ランプ電圧VRAMPの電圧勾配を任意とするわ
けにはいかず、或る定まった電圧勾配にしなければなら
ない。これについて、図5を参照しながら説明する。図
5の横軸はカウンタ4の計数値を示し、縦軸はランプ電
圧VRAMPの電圧値を示す。単位画素PB(図3参照)か
らは、光の強度によって種々の大きさの信号電圧VAIN
が出力されるが、今その最大値をVAIN (MAX)とする。す
なわち、VAIN (MAX )とは、単位画素PBのデバイス構造
上それ以上高い電圧が出力されない電圧のことである。
【0062】アナログデジタル変換を所望に行うには、
図5のaのように、カウンタ4が最大計数値(nビット
なら2nカウント)まで計数したときに、ランプ電圧V
RAMPがVAIN (MAX)になるようにする。このようにする
と、0〜VAIN (MAX)内にある任意の信号電圧VAINを、
所望の精度でアナログデジタル変換できる。もし、cの
ように電圧勾配がこれより小さいと、計数値が2nのと
きのランプ電圧VRAMP (0)とVAIN (MAX)との間(図のA
の区間)にある信号電圧VAINについては、カウント値
が2nを超えてオーバーフローしてしまうので、デジタ
ル変換できなくなる。
【0063】一方、bのように電圧勾配が大き過ぎる
と、最大計数値2nより小さい計数値2m(m<n)で、
ランプ電圧VRAMPがVAIN (MAX)に到達してしまう。これ
は電圧VAIN (MAX)を2m等分して量子化することに他な
らないが、係る量子化の精度は、電圧VAIN (MAX)を2n
等分するaの場合よりも粗くなってしまう。このよう
に、aの場合が量子化の精度が最も良く、かつオーバー
フローすること無しにアナログデジタル変換することが
できる。以下、aのように、最大計数値のときに、ラン
プ電圧VRAMPが入力電圧VAINの最大電圧VAIN (MAX)
等しくなることを、「最適量子化条件」と称す。上記を
約言すれば、ランプ電圧VRAMPは、最適量子化条件を満
たすように設定しなければならない。
【0064】ここで、ランプ電圧発生回路1内のスイッ
チSWa、SWbをクロックパルスCLKと同期させた
ことにより、或る周波数のクロックパルスで最適量子化
条件が満たされれば、クロックパルスCLKの周波数に
依らず最適量子化条件が常に満足されることに注意され
たい。すなわち、技術の進歩等によりクロックパルスC
LKの周波数が速まっても、1サイクル当りのランプ電
圧の増分ΔVout((5c)式参照)は周波数に依存せ
ず一定であるから、上記のようにカウンタ4が0から最
大計数値の2nまでカウントする間、ランプ電圧VRAMP
はやはり0からVAIN (MAX)まで上昇するので、最適量子
化条件は満足される。
【0065】この様子を図6に示す。図6の下側のタイ
ミングチャートは、上側のタイミングチャートよりもク
ロックパルスCLKの周波数が速くなった場合を示して
いる。これに示すように、クロックパルスCLKの周波
数が速くなっても、カウンタ4が2nまで計数する間、
ランプ電圧VRAMPは0からVAIN (MAX)まで上昇する。こ
れにより、クロック周波数が変更されても、ランプ電圧
発生回路を再設計する必要がなくなる。 (v)本実施形態に係るアナログデジタル変換器の適用
例の説明 次に、上記アナログデジタル変換器を固体撮像装置に適
用した場合について、図7を参照して説明する。図7
は、上記アナログデジタル変換器を固体撮像装置に適用
した場合のブロック図である。なお、図7においては、
図1及び図3で示したのと同様の構成要素には、それら
と同じ符号を付してあり、以下ではその説明を省略す
る。
【0066】図7に示すように、この固体撮像装置20
では、単位画素PBが行方向及び列方向に複数配列され
る。単位画素PBの構造としては、例えば閾値電圧変調
型のMOS型イメージセンサが好適である。係る閾値電
圧変調型のMOS型イメージセンサについては、本願出
願人が既に権利を取得した発明(特許登録番号2935
492号)が詳しい。
【0067】図中、10は、垂直走査信号(VSCA
N)の駆動走査回路(以下、VSCAN駆動走査回路と
称す)を表す。このVSCAN駆動走査回路10は、制
御部11により所望に制御される。図示の如く、このV
SCAN駆動走査回路10からは、垂直走査信号供給線
14が行毎に一本ずつ出ているが、これは上記垂直走査
信号(VSCAN)を単位画素PBに行単位で供給する
ものである。
【0068】また、18はドレイン電圧(VDD)の駆
動動作回路(以下、VDD駆動走査回路と称す)を示
す。このVDD駆動走査回路18からは、ドレイン電圧
(VDD)供給線19が行毎に一本ずつ出ているが、こ
れはドレイン電圧(VDD)を単位画素PBに行単位で
供給するものである。一方、各単位画素PBからは、垂
直出力線15が列毎に一本づつ出ており、その各々は、
可変利得アンプ13に入力されている。単位画素PBか
らは、リフレッシュレベルと信号出力レベルとの和信号
が出力されるが、可変利得アンプ13は、これらの信号
の差を取り、信号出力レベルのみを出力するように機能
する。可変利得アンプ13は、更に、出力を増幅する機
能をも有している。図中、GAINSELは、その利得
を制御するための信号で、制御部11から出力される。
可変利得アンプ13からの出力が、信号電圧VAINであ
る。
【0069】また、5はラッチ回路であり、6は図3で
説明した電圧比較回路である。このラッチ回路5と電圧
比較回路6、及びランプ電圧発生回路1とカウンタ4と
により、アナログデジタル変換器が構成される。係るア
ナログデジタル変換器の動作は、上述した通りである。
このアナログデジタル変換器により、信号電圧V
AINが、列毎にアナログデジタル変換される。
【0070】かくしてアナログデジタル変換された一行
分の信号は、出力線17を介してシフトレジスタ16に
入力される。シフトレジスタ16は、信号DOUTST
ARTが入力されることにより、一行分のデジタル信号
Doutを外部に出力する。ところで、図7の右側に
は、単位画素PBから信号が入力されない可変利得アン
プ13a、電圧比較回路6a、及びラッチ回路5aがあ
る。これらは、制御部11、ランプ電圧発生回路1、及
びカウンタ4と共に、ランプ電圧VRAMPが最適量子化条
件を満足しているか否かを判定して、ランプ電圧VRAMP
が最適量子化条件を満足するように該ランプ電圧VRAMP
の電圧勾配を調節する調節手段を構成する。これについ
て次に説明する。
【0071】ランプ電圧発生回路1、電圧比較回路6
a、カウンタ4、及びラッチ回路5aで一つのアナログ
デジタル変換器が構成される。このアナログデジタル変
換器では、(2/3)・VAIN (MAX)(VAIN (MAX)は信号
電圧VAINの最大電圧値)なる比較電圧がアナログデジ
タル変換され、(2/3)・VAIN (MAX)のデジタル値で
あるREFDATAが出力線17aより出力される。な
お、比較電圧(2/3)・VAIN (MAX)は、可変利得アン
プ13aに入力されているが、該可変利得アンプ13a
の利得を予め1に設定しておくことにより、増幅されな
い比較電圧(2/3)・VAIN (MAX)が電圧比較回路6a
に入力されるようにしておく。
【0072】図8は、ラッチ回路5aに入力されるカウ
ンタ4の計数値とランプ電圧VRAMPとの関係を示すグラ
フである。同図では、カウンタ4がnビット(従って、
その最大計数値が2n)であるとして説明している。も
し、ランプ電圧VRAMPが最適量子化条件を満足するなら
(図8のaの場合)、ランプ電圧VRAMPが上昇していき
その電圧値が(2/3)・VAIN (MAX)となると、ラッチ
回路5aがカウンタ4の計数値をラッチするが、係る計
数値は[(2/3)・2n]になる([a]は、aを超えな
い最大の整数)。この理由は、ランプ電圧VRAMPが最大
量子化条件を満足するなら、仮にVAIN (MAX)をアナログ
デジタル変換すれば、カウンタ4の最大計数値2nのと
ころでランプ電圧VRAMPがVAIN (MAX)に等しくなるの
で、上のようにVAIN (MAX)が2/3倍されて(2/3)
・VAIN (MAX)となる場合は、(2/3)・VAIN (MAX)
RAMPとなる場合の計数値も2/3倍されるからであ
る。
【0073】従って、ランプ電圧VRAMPが最大量子化条
件を満足するか否かを判定するには、(2/3)・V
AIN (MAX)のアナログデジタル変換値であるREFDAT
Aが、[(2/3)・2n]に等しいか異なるかを判定す
れば良い。制御部11(図7参照)は、出力線17aよ
り出力されるREFDATAが、上のように[(2/
3)・2n]に等しいか異なるかを判定する。もし等しく
ないなら、ランプ電圧発生回路1に出力するGAIND
ATAを変更し、REFDATAが [(2/3)・2n]
に等しくなるようにする。これにより、ランプ電圧V
RAMPが最適量子化条件を満たすように調節される。
【0074】なお、(2/3)・VAIN (MAX)における2
/3なる因子は、ラッチ回路5aに入力されるカウンタ
4の計数値がオーバーフローするのを極力防ぐためのも
のである。すなわち、もし、(2/3)・VAIN (MAX)
代えてVAIN (MAX)をそのままアナログデジタル変換する
と、最適量子化条件を満足する場合(図8のaの場合)
よりもVRAMPの電圧勾配が僅かでも小さいと(図8のb
の場合)、VRAMP=V AIN (MAX)となる時点での計数値が
カウンタ4の最大計数値2nを超えて2r(r>n)とな
り、ラッチ回路5aにラッチされる計数値がオーバーフ
ローしてしまうので、VAIN (MAX)の正しいデジタル値が
得られなくなってしまう。
【0075】これに対し、(2/3)・VAIN (MAX)をデ
ジタル変換すると、VRAMPの電圧勾配が小さくても(図
8のbの場合)、VRAMP=(2/3)・VAIN (MAX)とな
る時点での計数値(=2p)が2nを超えないので、カウ
ンタ4がオーバーフローすることが無い。これができる
ためには、VAIN (MAX)の因子は1よりも小さい数であれ
ば良く、2/3に限られない。すなわち、A・VAIN
(MAX)(0<A<1)なる比較電圧を用いても、上記と
同様の利点を得ることができる。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、スイ
ッチトキャパシタ型積分器を用いてランプ電圧発生回路
を構成している。係るランプ電圧発生回路によれば、ス
イッチトキャパシタ型積分器への入力電圧値と、該スイ
ッチトキャパシタ型積分器の帰還容量値のいずれか又は
双方を変えることにより、ランプ電圧の電圧勾配を可変
にすることができる。
【0077】上のように入力電圧値を変えるには、例え
ば、基準電圧を分圧する直列に接続された複数の分圧抵
抗素子と、この分圧抵抗素子の複数の接続点の中から一
つを選択し、該選択された接続点の分圧を出力する入力
電圧選択部を上記スイッチトキャパシタ型積分器の前段
に設ければよい。この場合、選択された接続点における
分圧が上記入力電圧となる。
【0078】また、スイッチトキャパシタ型積分器の帰
還容量値を変えるには、該スイッチトキャパシタ型積分
器が備える差動増幅器の第1の入力端子と出力端子との
間に、帰還容量素子と相互に並列構成となるように複数
の容量素子を接続し、該容量素子の中から任意個を選択
すればよい。上記のような回路構成にすると、ランプ電
圧の電圧勾配が可変にできるという利点の他に、該電圧
勾配のチップ毎の誤差を大幅に改善できるという利点が
得られる。
【0079】また、このランプ電圧発生回路の後段にロ
ーパスフィルタを設けると、ランプ電圧発生回路内で生
じるノイズが除去されたランプ電圧を出力できる。一
方、本発明に係るアナログデジタル変換器によれば、上
記ランプ電圧発生回路と、信号電圧とランプ電圧発生回
路から出力されるランプ電圧とを比較する電圧比較回路
と、内部クロックと、この内部クロックを計数するカウ
ンタと、上記電圧比較回路の出力に基づき上記カウンタ
の計数値をラッチするラッチ回路とを備えている。そし
て、ラッチされた計数値が、上記信号電圧のアナログデ
ジタル変換値として出力される。
【0080】このアナログデジタル変換器によれば、上
記した本発明に係るランプ電圧発生回路を備えており、
このランプ電圧発生回路からはチップ毎の電圧勾配誤差
が低減されたランプ電圧が出力されるので、信号電圧を
精度良くアナログデジタル変換できる。そして、本発明
に係る他のアナログデジタル変換器によれば、ランプ電
圧発生回路内のスイッチトキャパシタ型積分器が内部ク
ロックに同期して動作する。これにより、或るクロック
周波数でランプ電圧が最適量子化条件を満足すれば、他
の周波数でもやはり最適量子化条件を満足するので、ク
ロック周波数が変更されてもランプ電圧発生回路を再設
計する必要がなくなる。
【0081】また、本発明に係る別のアナログデジタル
変換器では、上記アナログデジタル変換器において、ラ
ンプ電圧が最大量子化条件を満足しているか否かを判定
して、ランプ電圧が最適量子化条件を満足するように該
ランプ電圧の電圧勾配を調節する調節手段を備えてい
る。これにより、量子化精度が最も良く、またオーバー
フローすること無しにアナログデジタル変換することが
できる。
【0082】この調節手段は、例えば、本発明に係るラ
ンプ電圧発生回路と、信号電圧の最大電圧値のA倍(0
<A<1)の電圧である比較電圧とランプ電圧発生回路
から出力されるランプ電圧とを比較する電圧比較回路
と、内部クロックと、この内部クロックを計数するカウ
ンタと、上記電圧比較回路の出力に基づき上記カウンタ
の計数値をラッチし、該ラッチされた計数値を上記比較
電圧のアナログデジタル変換値として出力するラッチ回
路と、制御部とで構成される。
【0083】このように信号電圧の最大電圧値ではな
く、そのA倍(0<A<1)の比較電圧を用いることに
より、ラッチ回路に入力されるカウンタの計数値がオー
バーフローするのを極力防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るランプ電圧発生回路
の回路図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るランプ電圧発生回路
のタイミングチャートである。
【図3】本発明の実施の形態に係るアナルグデジタル変
換器の回路図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るアナルグデジタル変
換器のタイミングチャートである。
【図5】本発明の実施の形態に係るアナログデジタル変
換器において、ランプ電圧が最大量子化条件を満足しな
ければならないことを説明するための、カウンタの計数
値とランプ電圧との関係を示すグラフである。
【図6】本発明の実施の形態に係るアナログデジタル変
換器において、ランプ電圧発生回路内のスイッチトキャ
パシタ型積分器を内部クロックに同期して動作させるこ
とにより、クロック周波数に依らず常に最大量子化条件
が満足されることを説明するための図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るアナログデジタル変
換器を固体撮像装置に適用した場合のブロック図であ
る。
【図8】本発明の実施の形態に係るアナログデジタル変
換器を固体撮像装置に適用した場合において、ラッチ回
路に入力されるカウンタの計数値とランプ電圧との関係
を示すグラフである。
【符号の説明】
1・・・ランプ電圧発生回路、 2・・・入力電圧選択部、 3・・・帰還容量選択部、 4・・・カウンタ、 5、5a・・・ラッチ回路、 6、6a・・・電圧比較回路、 7・・・ラッチ機能を有する比較回路、 8・・・内部クロック、 9・・・アナログデジタル変換器、 10・・・VSCAN駆動走査回路、 11・・・制御部、 12・・・電圧比較回路6の出力、 12a・・・電圧比較回路6aの出力、 13、13a・・・可変利得アンプ、 14・・・垂直走査信号供給線、 15・・・垂直出力線、 16・・・シフトレジスタ、 17、17a・・・出力線、 18・・・VDD駆動走査回路、 19・・・ドレイン電圧(VDD)供給線、 20・・・固体撮像装置、 R1〜Rn+1・・・分圧抵抗素子、 SWR1〜SWRn、SWC1〜SWCn、SWCL、SWa、S
Wb、SWc、SWd、SWe、SWf・・・スイッ
チ、 CIN・・・入力容量素子、 CFE・・・帰還容量素子、 C1〜Cn、Ca、Cb・・・容量素子、 BUF・・・バッファアンプ、 SC・・・スイッチトキャパシタ型積分器、 OP、OP1・・・差動増幅器、 LP・・・ローパスフィルタ、 DEC・・・デコーダ、 PB・・・単位画素。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチトキャパシタ型積分器への入力
    電圧値を変えることにより、電圧勾配を可変としたラン
    プ電圧を前記スイッチトキャパシタ型積分器から出力さ
    せるランプ電圧発生回路。
  2. 【請求項2】 スイッチトキャパシタ型積分器の帰還容
    量値を変えることにより、電圧勾配を可変としたランプ
    電圧を前記スイッチトキャパシタ型積分器から出力させ
    るランプ電圧発生回路。
  3. 【請求項3】 スイッチトキャパシタ型積分器への入力
    電圧値と、該スイッチトキャパシタ型積分器の帰還容量
    値とを変えることにより、電圧勾配を可変としたランプ
    電圧を前記スイッチトキャパシタ型積分器から出力させ
    るランプ電圧発生回路。
  4. 【請求項4】 基準電圧を分圧する直列に接続された複
    数の分圧抵抗素子と、 前記分圧抵抗素子の複数の接続点の中から一つを選択
    し、該選択された接続点の分圧を出力する入力電圧選択
    部と、 前記分圧が入力されるスイッチトキャパシタ型積分器と
    を備え、 前記スイッチトキャパシタ型積分器が、 第1の入力端子、前記基準電圧に保持された第2の入力
    端子、及び出力端子を有する差動増幅器と、 前記第1の入力端子と前記出力端子との間に接続された
    帰還容量素子と、 第1の充電期間に前記分圧が充電され、第2の充電期間
    に前記帰還容量素子の前記第1の入力端子側の端子電圧
    が充電される入力容量素子とを有するランプ電圧発生回
    路。
  5. 【請求項5】 前記第1の入力端子と前記出力端子との
    間に各々接続されて、前記帰還容量素子と相互に並列構
    成となる複数の容量素子と、 前記複数の容量素子の中から任意個を選択することによ
    り前記スイッチトキャパシタ型積分器の合成帰還容量値
    を変える帰還容量選択部とを備えたことを特徴とする請
    求項4に記載のランプ電圧発生回路。
  6. 【請求項6】 第1の入力端子、基準電圧に保持された
    第2の入力端子、及び出力端子を有する差動増幅器と、
    前記第1の入力端子と前記出力端子との間に接続された
    帰還容量素子と、第1の充電期間に入力電圧が充電さ
    れ、第2の充電期間に前記帰還容量素子の前記第1の入
    力端子側の端子電圧が充電される入力容量素子とを有す
    るスイッチトキャパシタ型積分器と、 前記第1の入力端子と前記出力端子との間に各々接続さ
    れて、前記帰還容量素子と相互に並列構成となる複数の
    容量素子と、 前記複数の容量素子の中から任意個を選択することによ
    り前記スイッチトキャパシタ型積分器の合成帰還容量値
    を変える帰還容量選択部とを備えたランプ電圧発生回
    路。
  7. 【請求項7】 前記差動増幅器の出力端子にローパスフ
    ィルタを接続したことを特徴とする請求項4乃至請求項
    6のいずれか一項に記載のランプ電圧発生回路。
  8. 【請求項8】 信号電圧をデジタル値に変換するアナロ
    グデジタル変換器であって、 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のランプ電
    圧発生回路と、 前記ランプ電圧発生回路から出力されるランプ電圧と前
    記信号電圧とを比較する電圧比較回路と、 内部クロックと、 前記内部クロックを計数するカウンタと、 前記カウンタの計数値が入力されると共に、該入力され
    た計数値を前記電圧比較回路の出力に基づきラッチし、
    該ラッチした計数値を前記信号電圧のアナログデジタル
    変換値として出力するラッチ回路とを備えたアナログデ
    ジタル変換器。
  9. 【請求項9】 前記ランプ電圧発生回路内の前記スイッ
    チトキャパシタ型積分器が前記内部クロックに同期して
    動作することを特徴とする請求項8に記載のアナログデ
    ジタル変換器。
  10. 【請求項10】 前記ランプ電圧が最適量子化条件を満
    足しているか否かを判定して、最適量子化条件を満足し
    ていないと判定した場合に、前記ランプ電圧の電圧勾配
    を変えて前記ランプ電圧が最適量子化条件を満足するよ
    うにする調節手段を備えたことを特徴とする請求項8又
    は請求項9に記載のアナログデジタル変換器。
  11. 【請求項11】 前記調節手段が、 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のランプ電
    圧発生回路と、 前記信号電圧の最大電圧値のA倍(0<A<1)の電圧
    である比較電圧と、前記ランプ電圧発生回路から出力さ
    れる前記ランプ電圧とを比較する電圧比較回路と、 内部クロックと、 前記内部クロックを計数するカウンタと、 前記カウンタの計数値が入力されると共に、該入力され
    た計数値を前記電圧比較回路の出力に基づきラッチし、
    該ラッチした計数値を前記比較電圧のアナログデジタル
    変換値として出力するラッチ回路と、 前記比較電圧のアナログデジタル変換値が前記カウンタ
    の最大計数値のA倍に等しいか否かを判定し、等しくな
    い場合に、前記ランプ電圧発生回路の電圧勾配を変える
    ことにより、前記ランプ電圧が最適量子化条件を満足す
    るようにする制御部とを有することを特徴とする請求項
    10に記載のアナログデジタル変換器。
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