JP2003057096A - 界面検知装置及びこれを用いた自動分析装置 - Google Patents

界面検知装置及びこれを用いた自動分析装置

Info

Publication number
JP2003057096A
JP2003057096A JP2001241092A JP2001241092A JP2003057096A JP 2003057096 A JP2003057096 A JP 2003057096A JP 2001241092 A JP2001241092 A JP 2001241092A JP 2001241092 A JP2001241092 A JP 2001241092A JP 2003057096 A JP2003057096 A JP 2003057096A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
interface
probe
capacitance change
output
sample
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001241092A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5069831B2 (ja
Inventor
Hachiro Okumura
八郎 奥村
Takafumi Ogawara
孝文 大河原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sakae KK
Original Assignee
Sakae KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sakae KK filed Critical Sakae KK
Priority to JP2001241092A priority Critical patent/JP5069831B2/ja
Publication of JP2003057096A publication Critical patent/JP2003057096A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5069831B2 publication Critical patent/JP5069831B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】試料などが少ない条件下であっても、試料など
の界面を正確に検知する。 【解決手段】物体界面接触時の静電容量変化を検出する
ためのプローブ1と、このプローブ1が物体界面に接触
した時の静電容量変化を検出する静電容量変化検出回路
2と、この静電容量変化検出回路2からの検出信号に基
づいて物体界面位置を判別する界面判別回路3とを備
え、物体界面を検知する界面検知装置であって、静電容
量変化検出回路2には静電容量変化の初期調整ポイント
P0が可変設定せしめられる可変調整器4を具備させ、
静電容量変化検出回路2の最小出力静電容量ポイントP
minから変位した位置で且つプローブ1が物体界面に到
達した際の静電容量変化検出回路2による出力変化が最
小出力静電容量ポイントP0を跨らない状態で起こる位
置を前記初期調整ポイントP0として設定する。また、
これを用いた自動分析装置をも対象とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液面等の界面を検
知する界面検知装置に係り、特に、界面接触時の静電容
量変化に基づいて界面を検知する態様の界面検知装置及
びこれを用いた自動分析装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、血清などの検体中の物質を定量
する自動分析装置では、検体をサンプリングする際や試
薬を吸引分注する際に、検体のサンプリング量や試薬の
分注量を決定する上で、検体又は試薬などの試料の液面
を検知し、この検知情報を利用して検体のサンプリング
動作や試薬の吸引分注動作を実行することが通常行われ
ている。従来この種の自動分析装置で用いられる液面検
知装置としては、静電容量変化式のものが既に提供され
ている(例えば特許第2611975号公報参照)。こ
れは、検出プローブが試料の液面に接触したときの静電
容量変化をブリッジ回路にて取り出し、この変化に基づ
いて試料の液面を検知するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、試料が
もともと少ない場合などにあっては、検出プローブが試
料の液面に接触した際の静電容量変化に伴うブリッジ回
路の出力が小さく、試料の液面を誤検知する懸念があっ
た。この場合において、ブリッジ回路の出力をアンプ等
を用いて最大限に増幅することは可能であるが、ブリッ
ジ回路の出力を必要以上に増幅すると、ノイズなどが入
り易く、却って、液面検知精度をより低下させる原因に
なってしまい、好ましいとは言えない。
【0004】本発明は、以上の技術的課題を解決するた
めに為されているものであって、試料などが少ない条件
下であっても、試料などの界面を正確に検知することを
可能とした界面検知装置及びこれを用いた自動分析装置
を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、図
1に示すように、物体界面接触時の静電容量変化を検出
するためのプローブ1と、このプローブ1が物体界面に
接触した時の静電容量変化を検出する静電容量変化検出
回路2と、この静電容量変化検出回路2からの検出信号
に基づいて物体界面位置を判別する界面判別回路3とを
備え、物体界面を検知する界面検知装置であって、静電
容量変化検出回路2には静電容量変化の初期調整ポイン
トP0が可変設定せしめられる可変調整器4を具備さ
せ、静電容量変化検出回路2の最小出力静電容量ポイン
トPminから変位した位置で且つプローブ1が物体界面
に到達した際の静電容量変化検出回路2による出力変化
が最小出力静電容量ポイントP0を跨らない状態で起こ
る位置を前記初期調整ポイントP0として設定したこと
を特徴とするものである。要するに、本発明は、静電容
量変化検出回路2からの出力を大きく確保し、物体界面
接触時の静電容量の変化が小さい条件下でも確実にその
変化を検知することを企図したものである。
【0006】このような技術的手段において、本発明
は、物体界面を検知するものを広く含むものである。こ
こで、物体界面とは、気相と液相との界面である液面の
他に、気相と固相との界面である固体表面、あるいは、
複数種の液体界面など広く含む。このため、本発明の対
象には、液面検知装置は勿論のこと、二層分離態様の液
体界面を検知する装置、更には、クリーンルームなど所
定の条件を満たす環境室において、例えば湿気や漏水を
検知する装置など、物体界面を静電容量変化に基づいて
検知するものであれば広く含まれる。
【0007】また、プローブ1は、物体界面接触時に静
電容量変化が生ずる物体(液体に限られない)を前提と
し、物体界面を検知可能な部材を広く含むものであり、
例えば導電性(代表的には金属製)であることが望まし
い。ここで、プローブ1としては固定型、可動型のいず
れをも含む。例えば物体界面位置を所定位置に制御する
場合には、固定型プローブ1を用いるようにすればよい
し、また、物体界面位置が未定である場合(例えば刻々
と変化する液面位置を検知するような場合)には、可動
型プローブ1を用い、物体界面の検知を能動的に行うよ
うにすればよい。更に、液面検知などを行う上で、可動
型プローブ1の好ましい態様としては、プローブ1は上
下方向に進退自在であることが好ましい。本態様におい
て、「上下方向に進退」とは上下方向成分を含んでいれ
ばよく、鉛直方向から若干傾斜した方向に進退する態様
も含む。
【0008】また、静電容量変化検出回路2は、静電容
量変化を検出し得るものは適宜選定されるが、代表的に
は、ブリッジ回路が使用される。更に、界面判別回路3
としては、静電容量変化検出回路2の出力に基づいて界
面位置を判別し得るものであれば、既存の各種回路要素
を組み合わせて適宜選定して差し支えない。更にまた、
可変調整器4としては可変コンデンサなどが使用され
る。
【0009】また、「初期調整ポイントP0」は、静電
容量変化検出回路2の最小出力静電容量ポイントPmin
より変位していることを要件とする。このため、初期調
整ポイントP0は、最小出力静電容量ポイントPminに対
して左右いずれに変位していてもよい。但し、プローブ
1が物体界面に接触した条件下でその出力変化が最小出
力静電容量ポイントPminを跨って変化すると、正確な
変化分を測定できないため、「プローブ1が物体界面に
到達した際の静電容量変化検出回路2による出力変化が
最小出力静電容量ポイントPminを跨らない状態で起こ
る」という要件が必要である。
【0010】特に、初期調整ポイントP0の好ましい態
様としては、プローブ1が物体界面に到達した際の静電
容量変化検出回路2による静電容量変化出力が増加する
位置に初期調整ポイントP0を設定するのがよい。この
場合、静電容量変化出力が増加する方向に設定すれば、
変化分をより確実に検出できる点で好ましい。
【0011】また、本発明は、界面検知装置に限られる
ものではなく、これを用いた自動分析装置をも対象とす
る。この場合、本発明は、図1に示すように、検体又は
試薬が収容された容器5を有し、検体を自動分析する自
動分析装置において、容器5に収容された液体6の液面
を検知する液面検知装置として上述した界面検知装置を
用いるようにすればよい。この態様によれば、微少検体
についても、静電容量変化を大きく確保できる点で界面
(液面)検知精度を高めることができる。このとき、プ
ローブ1としては、装置構成を簡略化するという観点か
らすれば、可動型プローブを使用することが好ましい。
勿論、固定型プローブを使用することは可能であるが、
この場合には、例えば容器5自体を所定位置に移動させ
る機構を付加するようにすればよい。
【0012】また、自動分析装置において、プローブ1
は独立の機能部品として構成して差し支えないが、自動
分析装置で使用する際のプローブ1の好ましい態様とし
ては、容器5内の液体6を吸引あるいは分注する吸引分
注ピペットと兼用するようにし、プローブ1と吸引分注
ピペットとを共用化することが装置構成の簡略化の点で
好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す実施の形態
に基づいて本発明を詳細に説明する。図2は本発明が適
用された自動分析装置の実施の一形態を示す。同図にお
いて、本実施の形態に係る自動分析装置はラテックス凝
集反応法を利用した免疫学的分析用として構成されたも
のであり、複数の検体(本例では例えば血清)を夫々サ
ンプリングする検体サンプリング装置10と、サンプリ
ングされた検体に対して所定の試薬(本例では例えばラ
テックス試薬)を分注した後、両者を攪拌させて検体と
試薬とを反応させ、反応結果を光学的に測定する検体反
応測定装置20とを備えている。
【0014】本実施の形態において、検体サンプリング
装置10は、所要数の図示外のサンプルカップ(検体カ
ップ)や図示外の希釈カップなどが同心円のループ状に
保持されたディスク状のサンプルテーブル11と、検体
(本例では血清)をサンプリングする(検体吸引動作及
び検体分注動作)ための検体ピペッティング機構12と
を備えている。ここで、サンプルテーブル11は、所定
の検体吸引ステージに検査対象となる検体あるいは希釈
された検体が収容されたサンプルカップや希釈カップを
間欠的に移送するものである。一方、検体ピペッティン
グ機構12は上下動及び回転動作自在なサンプルピペッ
ト13を有し、サンプルカップ内の検体を所要量吸引し
たり、あるいは、必要に応じて希釈カップ内に検体及び
希釈液を分注したり、あるいは、後述するキュベットに
対してサンプリングした検体を分注するものである。
【0015】また、検体反応測定装置20は、所要数の
図示外のキュベット(反応セル)が所定のピッチ間隔で
ループ状に保持される反応テーブル21と、この反応テ
ーブル21と同軸に設けられ且つ所定の試薬(本例では
ラテックス試薬)を収容した試薬ボトルが保持された試
薬テーブル22と、試薬ボトル内の試薬を吸引してキュ
ベット内に分注する試薬ピペッティング機構23(具体
的には23a,23b)と、所定の検査ステージにて検
体と試薬との反応を光学的に測定する光学測定装置(図
示せず)とを備えている。本例では、反応テーブル21
はステップ回転駆動してキュベットを一定方向に間欠移
送するようになっており、一方、試薬テーブル22は反
応テーブル21とは別個独立に回転駆動されるようにな
っている。また、本例では、試薬ピペッティング機構2
3(23a,23b)は複数の試薬を分注する際の作業
性を考慮して例えば2つ設けられており、夫々試薬を吸
引分注するための試薬ピペット24を具備している。
【0016】尚、図2中、符号27は反応テーブル21
内に新たなキュベットを供給し、検査が終了したキュベ
ットを廃棄するキュベット供給廃棄装置、31は、検査
結果を表示する液晶ディスプレイ、32は検査メニュー
等を指示する操作パネル、33は検査結果等を出力する
プリンタ、34は検査結果等のデータをフレキシブルデ
ィスク等の記録媒体に保管する際に使用する記録媒体ド
ライブである。
【0017】特に、本実施の形態では、ピペット40
(図3参照:本例のサンプルピペット13又は試薬ピペ
ット24に相当)に対するピペット制御系(特には液面
検知装置)に特徴がある。すなわち、本実施の形態に係
るピペット制御系は、図3に示すように、ピペット40
を上下動及び回転させるピペット移動機構41(検体ピ
ペッティング機構12又は試薬ピペッティング機構23
a,23bに相当)と、ピペット40に対して吸引又は
分注動作を行わせる吸引分注機構42と、前記ピペット
移動機構41及び吸引分注機構42に所定の制御信号を
送出する例えばマイクロコンピュータにて構成される制
御装置30と、前記ピペット40をサンプルカップや試
薬ボトルなどの容器43に収容される液体(検体や試薬
など)45の液面検知用プローブとして使用し、液面検
知信号を前記制御装置30に送出する液面検知装置50
とを備えている。
【0018】次に、本実施の形態で用いられる液面検知
装置50の一例を図4に示す。同図において、液面検知
装置50は、容器43に収容された液体45に接触した
ときの静電容量変化を検出するためのプローブ(ピペッ
ト)40と、このプローブ40が前記液体45に接触し
たときの静電容量変化を検出する静電容量変化検出回路
51〜56と、この静電容量変化検出回路51〜56の
出力に基づいて液面を判別する液面判別回路57〜63
とを備えている。
【0019】本実施の形態では、プローブ(ピペット)
40は液体45に接触した際に静電容量変化を検出し得
るように導電性材料(通常金属材料)にて構成されてい
る。また、静電容量変化検出回路51〜56の各回路要
素について説明する。図4において、符号51は発振周
波数及び発振レベルが調整可能な正弦波発振器(例えば
ウイーンブリッジ発振器)であり、例えば170kHz
の発振周波数で約3Vの発振レベルに調整される。ま
た、符号52は4つの抵抗53a〜53d(抵抗53
a,53cの抵抗値、抵抗53b,53dの抵抗値が夫
々等しい)をブリッジ接続し、かつ、抵抗53a,53
c間の接続部に正弦波発振器51が接続されるブリッジ
回路であり、このブリッジ回路52の片方にある抵抗5
3a,53b間には前記プローブ(ピペット)40が接
続される一方、前記ブリッジ回路52の他方にある抵抗
53c,53d間には例えば可変コンデンサからなる可
変調整器55が接続されている。尚、本実施の形態で
は、ブリッジ回路52とプローブ40との間には例えば
1000pFでカップリングしたローカットフィルタ5
4が設けられ、誘導ハムノイズを可能な限り除去するよ
うになっている。
【0020】また、符号56は初段アンプ(例えば3つ
のオペアンプにて構成)であり、ブリッジ回路52のプ
ローブ40接続部と可変調整器55接続部との差分出力
を入力し、所定のゲイン(本例では例えば3倍程度のゲ
イン)に増幅するようになっている。尚、この初段アン
プ56については、ブリッジ回路52からの出力レベル
を調整できるように、ゲイン調整可能な構成(ゲイン調
整用抵抗などを具備)を採用することが好ましい。
【0021】また、液面判別回路57〜63の各回路要
素について説明する。符号57は次段アンプであり、本
例では、後段の半波整流時の半波増幅率を設定し、か
つ、ピーク整流回路を兼ねたものになっている。本例で
は、次段アンプ57のゲインは約20倍であり、その出
力電圧は整流後の直流電圧で6〜7V程度に設定され
る。そして、符号58は次段アンプ57の出力を整流す
る整流回路、59は整流回路58の出力を次段の微分回
路との干渉を避けるバッファ、60はバッファ59通過
後の出力を微分する微分回路、61は微分回路60の出
力を必要レベルまで増幅する調整アンプである。ここ
で、この調整アンプ61のゲインについては調整可能と
しておき、検知液量に応じて可変調整し、感度調整する
ことが好ましく、最高感度に設定するようにすれば、検
知液量が100μl以下でも液面検知が可能になる。
【0022】更に、符号62は波形成形回路としてのコ
ンパレータであり、例えば前段の調整アンプ61で増幅
された微分出力がリファレンス出力(例えば6.5V)
を超えた条件下で、L(Low)→H(High)となる単発
パルスを発生するようになっている。そして、符号63
はオープンコレクタ出力回路であり、アクティブなL
(Low)レベルの信号を制御装置30に入力するように
なっている。
【0023】このような液面検知装置50を使用するに
際しては、静電容量変化検出回路51〜56の出力レベ
ルを初期調整することが必要である。本実施の形態にお
ける静電容量変化検出回路51〜56の初期調整手法を
図5(a)に示す。同図において、初段アンプ56の出
力Sの初期調整ポイントP0は、可変調整器55の静電
容量Vmを適宜調整することにより行われる。このと
き、初期調整ポイントP0は、最小出力静電容量ポイン
トPminから変位し、かつ、プローブ40が液体45の
液面に接触した時の静電容量変化ΔCに伴う出力変化分
ΔSが増加する方向になる位置に設定される。
【0024】次に、本実施の形態に係る自動分析装置、
特には、液面検知装置の作動について説明する。今、図
3に示すように、プローブ(ピペット)40が容器43
内の液体(検体又は試薬)45に向かって降下し、ま
だ、液面には到達していない状態にあると仮定する。こ
のとき、液面検知装置50では、正弦波発振器51から
所定の高周波信号がブリッジ回路52へ供給され、この
ブリッジ回路52のA部には例えば図7(A)に示すよ
うな正弦波信号(本例では、例えばVa=4.2V)が
与えられる。すると、プローブ40が液面に到達してい
ない条件下であれば、初段アンプ56の出力は、図6
(a)(b)に示すように、初期調整ポイントP0をピ
ーク点とした正弦波形が得られる。ところが、図7
(B)に示すように、この正弦波形はピークレベルVb1
(例えば300〜500mV)が変化しないため、後段
の液面判別回路57〜63によって液面判別信号は生成
されない。
【0025】この後、前記プローブ40が降下してい
き、プローブ40の先端が液面に到達すると、静電容量
変化検出回路51〜56の出力が増加する。すなわち、
プローブ40の先端が液面に接触すると、プローブ40
に対する静電容量が変化し、ブリッジ回路52にアンバ
ランス信号が生成される。すると、このアンバランス信
号の生成に伴って、静電容量変化検出回路51〜56の
出力(具体的には初段アンプ56の出力)は、図6
(a)(c)に示すように、静電容量変化ΔCに対する
出力変化分ΔSだけ振幅が増加した正弦波形が得られ
る。このとき、図7(B)に示すように、初段アンプ5
6からの出力(正弦波形)は、ピークレベルがVb1から
Vb2に増加する。
【0026】この状態において、次段アンプ57の出力
に着目すると、例えばアンプ57のゲインは約20倍程
度であり、図7(C)に示すように、次段アンプ57の
出力は、ピークレベルがVc1からVc2に変化し、整流回
路58は次段アンプ57の出力を整流し、整流回路58
の出力は、図7(D)に示すように、Vd1(例えば約4
V程度)からVd2(液量に依存)に変化する。このよう
な出力変化が生じた条件下(プローブ40が液面に到達
した条件下)では、微分回路60は、図7(E)に示す
ように、ピークレベルVeの微分出力を得る。このピー
クレベルVeとしては、感度調整によって異なるが、例
えば検知液量が100μlで200mV程度に調整可能
である。
【0027】この後、微分回路60の出力は、調整アン
プ61にて例えば約40倍に増幅され、調整アンプ61
の出力は、図7(F)に示すように、ピークレベルVf
の微分出力になる。この調整アンプ61の出力がコンパ
レータ62に入力されると、図7(F)(G)に示すよ
うに、所定の閾値レベルVTH(例えば6.5V)を超え
た条件下で、単発パルスが精製される。しかる後、コン
パレータ62からの出力は、図7(H)に示すように、
オープンコレクタ出力回路63にて、アクティブなL
(Low)レベルの信号に変換された後、制御装置30に
入力される。
【0028】この状態において、制御装置30は、プロ
ーブ(ピペット)40が液面に到達したことを認識し、
この液面検知情報に基づいて、ピペット移動機構41及
び吸引分注機構42に対し所定の制御信号を送出し、検
体のサンプリング動作や試薬の吸引分注動作などを実行
する。
【0029】このような液面検知過程において、本実施
の形態では、図5(a)に示すように、初期調製ポイン
トP0を変位設定しているため、プローブ40が液面に
到達した際の静電容量変化ΔCに伴う初段アンプ56の
出力変化分ΔSが大きく確保されるため、プローブ40
が液面に接触したときの静電容量変化ΔCが小さくて
も、その液面検知は正確に行われる。ここで、図5
(c)に示すように、例えば初期調製ポイントP0を最
小出力静電容量ポイントPminに合わせた比較の態様に
あっては、プローブ40が液面に到達した際の静電容量
変化ΔCに伴う初段アンプ56の出力変化は、最小出力
静電容量ポイントPminから緩やかに変化する部分で行
われるため、プローブ40が液面に到達した際の静電容
量変化ΔCに伴う初段アンプ56の出力変化分ΔS"は
非常に小さいことが理解される。
【0030】尚、本実施の形態では、図5(a)に示す
ように、初期調整ポイントP0を設定したが、これに限
られるものではなく、例えば図5(b)に示すように、
初期調整ポイントP0は、最小出力静電容量ポイントPm
inから変位し、かつ、プローブ40が液体45の液面に
接触した時の静電容量変化ΔCに伴う出力変化分ΔS'
が減少する方向になる位置に設定されるようにしてもよ
い。但し、本態様にあっては、初期調整ポイントP0を
設定するに当たり、前記出力変化が最小出力静電容量ポ
イントPminを跨らないように留意することが必要であ
る。
【0031】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
界面検知装置によれば、静電容量変化検出回路からの出
力を大きく確保できるように、静電容量変化の初期調整
ポイントを最小出力静電容量ポイントから変位設定した
ので、プローブが物体界面に接触した際の静電容量変化
が小さい条件下であっても、静電容量変化検出回路の出
力変化を確実に取り出すことが可能になり、その分、物
体界面を正確に検知することができる。また、この種の
界面検知装置を液面検知装置として用いた自動分析装置
によれば、検体又は試薬などの液体がごく微量であった
としても、当該液面を正確に検知することが可能になる
ため、検体のサンプリング量や試薬の分注量などをより
正確に制御することが可能になり、その分、自動分析装
置の分析精度をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る界面検知装置及びこれを用いた
自動分析装置の概要を示す説明図である。
【図2】 本発明が適用された自動分析装置の実施の一
形態を示す説明図である。
【図3】 本実施の形態で用いられる自動分析装置のピ
ペット制御系を示す説明図である。
【図4】 本実施の形態に係る液面検知装置の詳細を示
す説明図である。
【図5】 (a)は本実施の形態に係る液面検知装置の
性能を示す説明図、(b)は変形の形態に係る液面検知
装置の性能を示す説明図、(c)は比較の形態に係る液
面検知装置の性能を示す説明図である。
【図6】 (a)は本実施の形態に係る液面検知装置の
初期設定状態を示す説明図、(b)は液面検知装置にお
いてプローブ(ピペット)が液面に非接触状態にある条
件下の出力状態を示す説明図、(c)は同プローブが液
面に接触した条件下の出力状態を示す説明図である。
【図7】 (A)ないし(H)は図4のA部ないしH部の出
力波形を示す説明図である。
【符号の説明】
1…プローブ,2…静電容量変化検出回路,3…界面判
別回路,4…可変調整器,5…容器,6…液体,P0…
初期調整ポイント,Pmin…最小出力静電容量ポイント

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体界面接触時の静電容量変化を検出す
    るためのプローブと、このプローブが物体界面に接触し
    た時の静電容量変化を検出する静電容量変化検出回路
    と、この静電容量変化検出回路からの検出信号に基づい
    て物体界面位置を判別する界面判別回路とを備え、物体
    界面を検知する界面検知装置であって、 静電容量変化検出回路には静電容量変化の初期調整ポイ
    ントが可変設定せしめられる可変調整器を具備させ、 静電容量変化検出回路の最小出力静電容量ポイントから
    変位した位置で且つプローブが物体界面に到達した際の
    静電容量変化検出回路による出力変化が最小出力静電容
    量ポイントを跨らない状態で起こる位置を前記初期調整
    ポイントとして設定したことを特徴とする界面検知装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の界面検知装置において、 初期調整ポイントは、プローブが物体界面に到達した際
    の静電容量変化検出回路による静電容量変化出力が増加
    する位置に設定されていることを特徴とする界面検知装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の界面検知装置において、 プローブは、上下方向に進退自在であることを特徴とす
    る界面検知装置。
  4. 【請求項4】 検体又は試薬が収容された容器を有し、
    検体を自動分析する自動分析装置において、 容器に収容された液体の液面を検知する液面検知装置と
    して請求項1ないし3いずれかに記載の界面検知装置を
    用いたことを特徴とする自動分析装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の自動分析装置において、 プローブは容器内の液体を吸引あるいは分注する吸引分
    注ピペットと兼用されることを特徴とする自動分析装
    置。
JP2001241092A 2001-08-08 2001-08-08 界面検知装置及びこれを用いた自動分析装置 Expired - Lifetime JP5069831B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001241092A JP5069831B2 (ja) 2001-08-08 2001-08-08 界面検知装置及びこれを用いた自動分析装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001241092A JP5069831B2 (ja) 2001-08-08 2001-08-08 界面検知装置及びこれを用いた自動分析装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003057096A true JP2003057096A (ja) 2003-02-26
JP5069831B2 JP5069831B2 (ja) 2012-11-07

Family

ID=19071599

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001241092A Expired - Lifetime JP5069831B2 (ja) 2001-08-08 2001-08-08 界面検知装置及びこれを用いた自動分析装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5069831B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007114192A (ja) * 2005-09-26 2007-05-10 Fujifilm Corp 液面検知装置
US7603899B2 (en) 2006-08-31 2009-10-20 Shenzhen Mindray Bio-Medical Electronics Co., Ltd. Apparatus and method for detecting liquid level with a probe
JP2010048593A (ja) * 2008-08-20 2010-03-04 Olympus Corp 自動分析装置および血液サンプル分析方法
JP2010048594A (ja) * 2008-08-20 2010-03-04 Olympus Corp 血液サンプル検出方法、血液サンプル分注方法、血液サンプル分析方法、分注装置および血液サンプル種類検出方法
JP2010509578A (ja) * 2006-11-09 2010-03-25 ダイアシス ダイアグノスティック システムズ ゲーエムベーハー 注入用ニードルの受口における閉塞、凝塊又は凝固を認識する方法
WO2012169469A1 (ja) * 2011-06-06 2012-12-13 株式会社日立ハイテクノロジーズ 自動分析装置
JP2016186429A (ja) * 2015-03-27 2016-10-27 古野電気株式会社 分注装置、自動分析装置および分注方法
CN113324619A (zh) * 2021-06-02 2021-08-31 成都瀚辰光翼科技有限责任公司 一种基于电容检测的液面探测方法及装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0257240A (ja) * 1988-05-12 1990-02-27 Endotherapeutics 尿収集モニター
JPH09101316A (ja) * 1995-10-04 1997-04-15 Toshiba Corp 液面検知機能を有する分析装置
JPH1164345A (ja) * 1997-08-25 1999-03-05 Hitachi Ltd 液体分注装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0257240A (ja) * 1988-05-12 1990-02-27 Endotherapeutics 尿収集モニター
JPH09101316A (ja) * 1995-10-04 1997-04-15 Toshiba Corp 液面検知機能を有する分析装置
JPH1164345A (ja) * 1997-08-25 1999-03-05 Hitachi Ltd 液体分注装置

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007114192A (ja) * 2005-09-26 2007-05-10 Fujifilm Corp 液面検知装置
US7603899B2 (en) 2006-08-31 2009-10-20 Shenzhen Mindray Bio-Medical Electronics Co., Ltd. Apparatus and method for detecting liquid level with a probe
JP2010509578A (ja) * 2006-11-09 2010-03-25 ダイアシス ダイアグノスティック システムズ ゲーエムベーハー 注入用ニードルの受口における閉塞、凝塊又は凝固を認識する方法
JP2010048593A (ja) * 2008-08-20 2010-03-04 Olympus Corp 自動分析装置および血液サンプル分析方法
JP2010048594A (ja) * 2008-08-20 2010-03-04 Olympus Corp 血液サンプル検出方法、血液サンプル分注方法、血液サンプル分析方法、分注装置および血液サンプル種類検出方法
WO2012169469A1 (ja) * 2011-06-06 2012-12-13 株式会社日立ハイテクノロジーズ 自動分析装置
CN103597359A (zh) * 2011-06-06 2014-02-19 株式会社日立高新技术 自动分析装置
JPWO2012169469A1 (ja) * 2011-06-06 2015-02-23 株式会社日立ハイテクノロジーズ 自動分析装置
US9529009B2 (en) 2011-06-06 2016-12-27 Hitachi High-Technologies Corporation Automatic analyzer
JP2016186429A (ja) * 2015-03-27 2016-10-27 古野電気株式会社 分注装置、自動分析装置および分注方法
CN113324619A (zh) * 2021-06-02 2021-08-31 成都瀚辰光翼科技有限责任公司 一种基于电容检测的液面探测方法及装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5069831B2 (ja) 2012-11-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5465629A (en) Liquid dispensing system with acoustic sensing means
US4766083A (en) Method for the photometric determination of biological agglutination
US11796477B2 (en) Reliability indicating method for an electrochemiluminescence method for detecting an analyte in a liquid sample
JPH07146166A (ja) 液位感知プローブおよび制御回路
US9529009B2 (en) Automatic analyzer
JPH04218726A (ja) 容量性液体境界面センサ
JPH0259619A (ja) 液面検出機能を有する分析装置
JP2017211288A (ja) 試料液面位置計測装置及び試料液面位置計測方法
JP2015184126A (ja) 分析装置、及び分析装置における液面検出方法
DK150805B (da) Kemisk analyseapparat til koncentrationsbestemmelse ved hjaelp af reaktionshastighedsmaaling
JPH0121911B2 (ja)
JP2003057096A (ja) 界面検知装置及びこれを用いた自動分析装置
US6107810A (en) Analyzer with function of detecting liquid level
JPH04295764A (ja) 自動化学分析装置
JP2001083081A (ja) 自動化学分析装置における非直線検量線作成方法
JPH0616050B2 (ja) 自動化学分析装置
JP3064487B2 (ja) 液面検知装置
JPH06109745A (ja) ノズルの詰まり検知装置
CN208334395U (zh) 用于流动分析仪的液面探测跟踪装置
JPH08220161A (ja) 静電容量検出装置及びそれを用いたセンサ
JPH07120292A (ja) 液面検知装置
JP2001194308A (ja) 溶液濃度計測方法および溶液濃度計測装置
JPH08271556A (ja) 静電容量式センサ
JPH10332459A (ja) 液面検知方法
JPH05306974A (ja) 試料吸引装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080715

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110512

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110517

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110711

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120522

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120711

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120807

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120820

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150824

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5069831

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term