JP2003055782A - 液中用高グリップロール - Google Patents
液中用高グリップロールInfo
- Publication number
- JP2003055782A JP2003055782A JP2001246666A JP2001246666A JP2003055782A JP 2003055782 A JP2003055782 A JP 2003055782A JP 2001246666 A JP2001246666 A JP 2001246666A JP 2001246666 A JP2001246666 A JP 2001246666A JP 2003055782 A JP2003055782 A JP 2003055782A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- roll
- grooves
- groove
- liquid
- width
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Abstract
あるいは無機物製の液中用高グリップロールを提供する
こと。 【解決手段】 金属あるいは無機物製ロール本体1の外
周面に螺旋状若しくは複数本のリング状の溝2を設けた
液中用高グリップロールであって、前記溝2が下記条件
を満たすものとした。 【数1】 0.1≦V 但し V=t×b/(b+c)、 0.1≦b≦3.0、0.5≦c≦10 ここで、Vは水膜の排除に必要な体積[mm3/m
m2]、bは溝の幅[mm]、cは溝間の距離[m
m]、tは溝の深さ[mm]を示す。
Description
かつ耐久性にも優れた金属あるいは無機物製の液中用高
グリップロールに関するものである。 【0002】 【従来の技術】例えば、鋼板製造工程における洗浄ライ
ンや熱処理後の冷却ラインやメッキライン等では、鋼板
が液体中を通過するため鋼板の搬送用ロールとして、一
般的に使用されている金属あるいは無機物製ロールでは
なくグリップ力の高いゴム製ロールを用いるのが普通で
ある。これは、液中においては鋼板とロールとの接触面
に水膜が形成されて滑りを発生させるため、グリップ力
の低い金属あるいは無機物製ロールでは十分な引張り力
を確保できないからである。 【0003】しかしながら、ゴム製ロールの場合は耐摩
耗性に劣るためロールスリップにより表面に設けたバイ
ト目が摩耗しやすく、被搬送物である鋼板に蛇行を発生
させるという現象があった。この結果、約1〜3ヶ月程
度の短期間でロールの交換をする必要があるという問題
点があった。一方、耐摩耗性の高い金属製ロールに溝を
設けて鋼板との接触面における排水性を向上させグリッ
プ力を上げてもゴムに比べて硬度の高い模様が鋼板に転
写し表面疵を入れてしまうため実用的でなかった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来の問題点を解決して、ゴム製ロールと同等若しくは
それ以上の優れたグリップ力を発揮することができ、し
かも耐摩耗性に優れていて長期間にわたって連続使用す
ることができる金属あるいは無機物製の液中用高グリッ
プロールを提供することを目的として完成されたもので
ある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明の液中用高グリップロールは、金属
あるいは無機物製ロール本体の外周面に螺旋状若しくは
複数本のリング状の溝を設けた液中用高グリップロール
であって、前記溝が下記条件を満たすことを特徴とする
ものである。 【数2】 0.1≦V 但し V=t×b/(b+c) 0.1≦b≦3.0 0.5≦c≦10 V:水膜の排除に必要な体積 [mm3/mm2] b:溝の幅 [mm] c:溝間の距離 [mm] t:溝の深さ [mm] 【0006】 【発明の実施の形態】以下に、図面を参照しつつ本発明
の好ましい実施の形態を示す。本発明の液中用高グリッ
プロールは、ステンレスや炭素鋼などの金属からなるも
の、あるいはセラミックスや火成岩などの無機物からな
るものであって、ロール本体1の外周面に螺旋状若しく
は複数本のリング状の溝2を設けたものである。そし
て、本発明では前記溝2の形状を幅が狭くかつ深いもの
とすることにより、ゴム製ロールと同等若しくはそれ以
上の優れたグリップ力を確保し、かつ金属あるいは無機
物製のロールであるため優れた耐久性も保証するのであ
る。 【0007】本発明者は種々の試験を繰り返した結果、
前記溝2の形状を下記条件を満たすように特定すること
で従来にない優れた金属あるいは無機物製の液中用高グ
リップロールを得られることを確認した。図1に示され
るように、溝の幅をb[mm]、溝間の距離をc[m
m]、溝の深さをt[mm]とし、また水膜の排除に必
要な体積をV[mm3/mm2]とすると、Vは数3の範
囲にあることが必要である。 【数3】0.1≦V 但し V=t×b/(b+c) 搬送時にスリップを発生させないためには、図8に示さ
れるように、ライン速度が速くなるに従って水膜の排除
に必要な体積(V)も大きくする必要がある。また、ロ
ールは回転しているため水の巻き込みを考慮して水膜の
排除に必要な体積(V)を設計する必要があり、本発明
者の研究結果によれば、Vが0.1未満では鋼板製造工
程の最低速の50mpmにおいても十分な排水性能を確
保することができず水膜を形成してしまうことが確認で
きたからである。 【0008】また、溝の幅bは、0.1≦b≦3.0
[mm]の範囲にあることが必要である。これは、幅b
が3.0mmより大きい場合は搬送時に鋼板が溝内に食
い込み表面疵等を発生させ品質低下を招くおそれがある
からである。また幅bが0.1mm未満では、加工コス
ト等からみて現実的でなく溝の加工が困難となるからで
ある。 【0009】また、溝間の距離cは、0.5≦c≦10
[mm]の範囲にあることが必要である。これは、距離
cが10mmより大きい場合はこの個所に液膜を発生し
やすくなってグリップ力の低下を招くおそれがあるから
である。また0.5mm未満では、この部分が鋭角的な
突形状となって搬送時における面圧が増大し、鋼板表面
の弾性限界を越えてしまい鋼板表面に押し疵を形成しや
すくなるからである。 【0010】なお、前記溝2のパターンとしては、リン
グ状の溝を均一な間隔で複数本形成したもの(図2)、
左右対称に螺旋状の溝を形成したもの(図3)、全面に
螺旋状の溝を形成したもの(図4)、左右対称な螺旋状
の溝とリング状の溝を組み合わせたもの(図5)、不連
続な螺旋状の溝を左右対称に形成したもの(図6)、螺
旋状の溝を不連続に形成したもの(図7)等、種々のパ
ターンを採用することができる。 【0011】[押疵試験]液中ロールグリップ力評価装
置用ロール(φ300×400mm)を用い、その上に
各種の溝パターンを設けたスリーブを設置し、該スリー
ブの上に試験材を一定張力で巻き付けた。更に、その上
からゴムロールを押し付けて押疵や腰折れの発生状態を
評価した。 <スリーブ>外径350mm、内径300mm、幅40
0mmのスリーブを用い、下記のとおり200mm幅ず
つ別の溝パターンを形成した。 スリーブ 200mm幅(溝幅1.0mm+凸部1.
0mm)+200mm幅(溝幅1.5mm+凸部1.0
mm) スリーブ 200mm幅(溝幅2.0mm+凸部1.
0mm)+200mm幅(溝幅1.5mm+凸部3.0
mm) <スナパーロール> 押付シリンダー内径100mm(A=78.5cm2) スナパーロール 外径300×幅400mm 液中ロー
ルグリップ力評価装置用ゴムロール 試験の結果は、表1〜表3に示されるとおりであり、本
発明の優れたグリップ力が確認でき、また押し疵を発生
させないことも確認できた。 【0012】 【表1】 【0013】 【表2】 【0014】 【表3】【0015】 【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明はゴム製ロールと同等若しくはそれ以上の優れたグリ
ップ力を発揮することができ、しかも耐摩耗性に優れて
いて長期間にわたって連続使用することができるもので
ある。よって本発明は従来の問題点を一掃した液中用高
グリップロールとして、産業の発展に寄与するところは
極めて大である。
る。 【図2】本発明の実施の形態を示す正面図である。 【図3】その他の実施の形態を示す正面図である。 【図4】その他の実施の形態を示す正面図である。 【図5】その他の実施の形態を示す正面図である。 【図6】その他の実施の形態を示す正面図である。 【図7】その他の実施の形態を示す正面図である。 【図8】水膜の排除に必要な体積とライン速度の関係を
示すグラフである。 【符号の説明】 1 ロール本体 2 溝
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 金属あるいは無機物製ロール本体の外周
面に螺旋状若しくは複数本のリング状の溝を設けた液中
用高グリップロールであって、前記溝が下記条件を満た
すことを特徴とする液中用高グリップロール。 【数1】 0.1≦V 但し V=t×b/(b+c) 0.1≦b≦3.0 0.5≦c≦10 V:水膜の排除に必要な体積 [mm3/mm2] b:溝の幅 [mm] c:溝間の距離 [mm] t:溝の深さ [mm]
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001246666A JP3837048B2 (ja) | 2001-08-15 | 2001-08-15 | 液中用高グリップロール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001246666A JP3837048B2 (ja) | 2001-08-15 | 2001-08-15 | 液中用高グリップロール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003055782A true JP2003055782A (ja) | 2003-02-26 |
JP3837048B2 JP3837048B2 (ja) | 2006-10-25 |
Family
ID=19076167
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001246666A Expired - Fee Related JP3837048B2 (ja) | 2001-08-15 | 2001-08-15 | 液中用高グリップロール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3837048B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7611584B2 (en) | 2005-12-13 | 2009-11-03 | Lg Electronics Inc. | Electroless metal film-plating system |
US9702034B2 (en) | 2011-03-24 | 2017-07-11 | Hitachi Metals, Ltd. | Roll for molten metal plating bath and method for manufacturing the same |
CN107794477A (zh) * | 2017-10-09 | 2018-03-13 | 马鞍山市申马机械制造有限公司 | 一种镀锌线沉没辊 |
-
2001
- 2001-08-15 JP JP2001246666A patent/JP3837048B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7611584B2 (en) | 2005-12-13 | 2009-11-03 | Lg Electronics Inc. | Electroless metal film-plating system |
US9702034B2 (en) | 2011-03-24 | 2017-07-11 | Hitachi Metals, Ltd. | Roll for molten metal plating bath and method for manufacturing the same |
CN107794477A (zh) * | 2017-10-09 | 2018-03-13 | 马鞍山市申马机械制造有限公司 | 一种镀锌线沉没辊 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3837048B2 (ja) | 2006-10-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TW200732052A (en) | Cleaning sheet, transfer member provided with cleaning function, and method for cleaning substrate processing apparatus | |
JP2003055782A (ja) | 液中用高グリップロール | |
FR2423542A1 (fr) | Feuille permettant de prendre des cliches de micro-organismes | |
JP2006062922A (ja) | 膨張黒鉛シート | |
KR101878872B1 (ko) | 슬릿 스트립의 권취 장력 부여 장치 | |
KR0145548B1 (ko) | 압연라인용 세라믹제 가이드 및 그 장착구조물 | |
JP2011157250A (ja) | フロートガラス用搬送ロールの付着物除去部材 | |
KR970028891A (ko) | 감광체드럼과 거기에 적용되는 접지판 | |
JP2007145494A (ja) | ベルトクリーナ装置 | |
MXPA05008939A (es) | Proceso para la preparacion de un polimero bajo condiciones de temperatura predeterminadas y aparato para el mismo. | |
JPH0929393A (ja) | 薄帯状鋳片鋳造用冷却ドラムの清浄化方法及び装置 | |
JPH0853251A (ja) | 弾性体ロール | |
CN209737336U (zh) | 一种用于打磨弯管的磨具 | |
JPH0651533U (ja) | 複写機用弾性ロール | |
JP2009040604A (ja) | コンベヤベルト | |
JPH0929394A (ja) | 薄帯状鋳片鋳造用冷却ドラムの清浄化方法 | |
KR200289900Y1 (ko) | 열처리로 시스템용 컨베이어 | |
JPS57137419A (en) | Hearth roll of heat treatment furnace | |
JPS6156140B2 (ja) | ||
CN209835019U (zh) | 玻璃传送装置 | |
JP3548343B2 (ja) | 鋼帯の耐蛇行性及び耐アークスポット性に優れたコンダクターロール | |
JPS5855522A (ja) | 還元ガス炉用搬送ロ−ル | |
JP2020095113A (ja) | 画像形成装置用ブレード | |
JP3211252U (ja) | ベルトコンベヤのローラ、プーリ | |
JPS6211883A (ja) | 複写機のトナ−クリ−ニング装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040701 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060210 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060411 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20060411 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060725 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060728 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 3837048 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090804 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100804 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100804 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110804 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120804 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130804 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130804 Year of fee payment: 7 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130804 Year of fee payment: 7 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130804 Year of fee payment: 7 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130804 Year of fee payment: 7 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |