JP2003055717A - 脱炭性の良好な鏡面方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents
脱炭性の良好な鏡面方向性電磁鋼板の製造方法Info
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Abstract
磁気特性の良好な表面平滑度の高い鏡面方向性電磁鋼板
を製造する。 【解決手段】 質量%で、Si:2.0〜4.0%、酸
可溶性Al:0.01〜0.05%、N:0.01%以
下、Mn:0.3%以下、S:0.05%以下、残部:
実質的にFe及び不可避的不純物からなる珪素鋼熱延鋼
帯を、一回もしくは中間焼鈍を挟む、二回以上の冷間圧
延により最終板厚の鋼板とし、次いで、脱炭焼鈍を行っ
た後、該鋼板を積層する際、板間の焼鈍分離剤中の主体
成分としてアルミナを用いることにより、仕上げ焼鈍後
に表面を鏡面にする鏡面方向性電磁鋼板の製造方法にお
いて、脱炭焼鈍工程を前段と後段に分離し、前段及び後
段の均熱温度T1(℃)及びT2(℃)を、それぞれ、
770≦T1≦860、及び、T1+10≦T2≦95
0の範囲で行う。
Description
鉄心として利用される方向性電磁鋼板の製造方法におい
て、その表面を効果的に仕上げることにより、鉄損特性
の向上を図ることができる鏡面方向性電磁鋼板の製造方
法に関するものである。
有し、製品鋼板の結晶粒の方位を、{110}<001
>方位に高度に集積させた鋼板である。その磁気特性と
しては、磁束密度が高く(800A/mの磁場を付与し
たときの磁束密度B8値で代表される)、そして、鉄損
が低い(磁束密度1.7T、周波数50Hzのエネルギ
ー損失W17/50で代表される)ことが要求されるが、特
に、最近では、省エネルギーの見地から、電力損失を低
減する要求が高まっている。この要求に応え、方向性電
磁鋼板の鉄損を低減させる手段として、磁区を細分化す
る技術が開発されている。
ーザービームを照射して局部的な微小歪を与えることに
より磁区を細分化して鉄損を低減させる方法が、例え
ば、特開昭58−26405号公報に開示されている。
また、巻き鉄心の場合には、鉄心に加工した後、歪取り
焼鈍(Stress Release Anneali
ng:応力除去焼鈍)を施しても磁区細分化効果が消失
しない方法が、例えば、特開昭62−8617号公報に
開示されている。これらの技術的手段を用いて磁区を細
分化することにより、鉄損は大きく低減されるようにな
ってきている。
すると、動かない磁区も存在することが判明し、方向性
電磁鋼板の鉄損値をさらに低減するためには、磁区細分
化と同時に、鋼板表面のグラス皮膜に起因する“磁区の
動きを阻害するピン止め効果”をなくすことが重要であ
るとの認識に至った。前記のように磁区移動の容易化を
図るためには、鋼板表面のグラス皮膜を形成させないこ
とが有効である。その手段として、焼鈍分離剤として粗
大高純アルミナを用いることによりグラス皮膜を形成さ
せない方法が、例えば、米国特許3785882号明細
書に開示されている。しかしながら、この方法では表面
直下の介在物をなくすことができず、鉄損の向上代は、
W15/60で高々2%に過ぎない。
面の鏡面化を達成する方法として、仕上げ焼鈍後に化学
研磨或いは電解研磨を行う方法が、例えば、特開昭64
−83620号公報に開示されている。しかしながら、
化学研磨・電解研磨等の方法は、実験室レベルの少試料
の材料を加工するのには適しているが、この方法を工業
的規模で行うことは、薬液の濃度、温度の管理、公害対
策設備等の設置の問題、さらに、生産性の観点からみて
大変困難である。
鈍工程をFe系酸化物の形成しない酸化度の雰囲気ガス
中で行い、板間の焼鈍分離剤としてアルミナを用いる方
法が、特開平7−118749号公報に開示されてい
る。しかしながら、本プロセスを工業的に実施する際に
は、安定的に脱炭を進行させつつ、良好な磁気特性を得
ることは困難であることが判明してきた。
おける脱炭性を良好に実施しつつ、磁気特性の良好な表
面平滑度の高い鏡面方向性電磁鋼板を製造する手段を提
示するものである。
Si:2.0〜4.0%、酸可溶性Al:0.01〜
0.05%、N:0.01%以下、Mn:0.3%以
下、S:0.05%以下、残部:実質的にFe及び不可
避的不純物からなる珪素鋼熱延鋼帯を、一回もしくは中
間焼鈍を挟む二回以上の冷間圧延により最終板厚の鋼板
とし、次いで脱炭焼鈍を行った後、該鋼板を積層する
際、板間の焼鈍分離剤中の主体成分としてアルミナを用
いることにより、仕上げ焼鈍後に表面を鏡面にする鏡面
方向性電磁鋼板の製造方法において、脱炭焼鈍工程を前
段と後段に分離し、前段と後段の均熱温度、T1(℃)
及びT2(℃)を、それぞれ、770≦T1≦860、
及び、T1+10≦T2≦950の範囲で行うことを特
徴とする脱炭性の良好な鏡面方向性電磁鋼板の製造方
法」、を要旨とする。
好な鏡面方向性電磁鋼板の製造方法において、脱炭焼鈍
後、仕上げ焼鈍までの間に窒化処理を行うことを要旨と
する。また、本発明は、さらに、前記脱炭性の良好な鏡
面方向性電磁鋼板の製造方法において、脱炭焼鈍工程
を、Fe系酸化物の形成しない酸化度(PH2O/PH2)
の雰囲気ガス中で行うことを要旨とする。
好な鏡面方向性電磁鋼板の製造方法において、脱炭焼鈍
工程における前段の雰囲気ガスの酸化度(PH2O/
PH2)を、0.01以上0.2未満とすることを要旨と
する。
発明者らは、まず脱炭焼鈍温度と脱炭性及び磁束密度の
関係を調査するため、以下の試験を行った。実験室の真
空溶解炉にて、質量%で、Si 3.3%、Mn 0.
11%、C0.05%、S 0.07%、酸可溶性Al
0.03%、N 0.01%を含む鋼片を作製した
後、1150℃の加熱を施し、その後、熱延を行い板厚
2.0mmの熱延板とした。この熱延板を1100℃で
2分間焼鈍した後、酸洗を行い、さらに、最終板厚0.
23mmに冷延した。
ガス中(PH2O/PH2=0.13)において、種々の温
度にて、90秒脱炭焼鈍し、その後、含アンモニアガス
中にて鋼中窒素量を0.02%まで高め、インヒビター
を強化した。この脱炭焼鈍板に、アルミナを主成分とす
る焼鈍分離剤を、水スラリー状で塗布し、その後、仕上
げ焼鈍を施した。仕上げ焼鈍は、1200℃までは、窒
素100%の雰囲気中で15℃/hrの昇温速度で行
い、1200℃で水素100%に切り替え20時間焼鈍
を行った。
き、水洗、試料剪断の後、さらに、歪取り焼鈍を行い、
SST法にて磁気測定を行った。脱炭焼鈍後の炭素量及
び歪取り焼鈍後の磁束密度B8の値を表1に示す。
ると、磁気時効、すなわち、経時変化に伴う磁性劣化が
起きるので、脱炭焼鈍板の炭素量は25ppm以下に制
御する必要がある。表1より、脱炭焼鈍板炭素量が25
ppm以下を満たす温度範囲は、770〜860℃であ
ることがわかる。この温度範囲の外、すなわち、温度7
70℃未満の場合には、炭素が拡散律速となり、短時間
に鋼板表面まで移動できなくなるため脱炭不良となり、
一方、温度860℃を超える場合には、外部酸化に近い
形態の非常に緻密なSiO2酸化層が鋼板表面に形成さ
れ、炭素がこの酸化層を透過し得なくなるため、脱炭不
良となるものと推察される。
が高い方が良好であり、830℃以上で1.90T以
上、さらに、870℃以上で1.94T以上となり非常
に良好である。焼鈍温度が高い方が磁束密度が良好であ
る理由に関しては、現時点で、詳細は不明であるが、以
下のように考えられる。すなわち、今回の鏡面方向性電
磁鋼板の製造工程においては、脱炭焼鈍工程で、ある程
度緻密なSiO2酸化層を形成させ、この酸化層によ
り、仕上げ焼鈍中のインヒビターを制御し、良好な二次
再結晶を実現している。
化層がより緻密に形成されるが、この酸化層を緻密にす
ることが、仕上げ焼鈍中のインヒビターの弱体化の阻止
に、良好な影響を与えているものと推察される。以上よ
り、炭素量と磁束密度の観点から、総合的な最適脱炭焼
鈍温度を考えると、表1より830〜860℃(試料
5、6)が適正である。しかしながら、これらの試料で
は、磁束密度に関して十分高いとは言えず、その意味
で、脱炭性の確保と高磁束密度化の両立は困難であっ
た。
を前段と後段に分け、前段において脱炭促進、後段にお
いて高磁束密度化促進、という機能分離をすることによ
り、従来、実現が困難であった前記課題を解決すべく検
討を試みた。以下に、その詳細を説明する。前記試験で
用いた成分及び工程の冷延板を用い、以下のような試験
を行った。すなわち、冷延板を、水素と窒素を含有する
湿潤ガス中(PH2O/PH2=0.13)において、ま
ず、脱炭焼鈍炉の前段において、830℃,75秒の焼
鈍を行った。続いて脱炭焼鈍炉の後段において、温度を
種々変更し、同一雰囲気にて、15秒間の焼鈍を実施し
た。
を0.02%まで高め、インヒビターを強化した。この
脱炭焼鈍板に、アルミナを主成分とする焼鈍分離剤を、
水スラリー状で塗布した後、仕上げ焼鈍を施した。仕上
げ焼鈍は、1200℃までは、窒素100%の雰囲気中
で15℃/hrの昇温速度で行い、1200℃で水素1
00%に切り替え、20時間焼鈍を行った。
き、水洗、試料剪断の後、さらに、歪取り焼鈍を行い、
SST法にて磁気測定を行った。脱炭焼鈍後の炭素量及
び歪取り焼鈍後の磁束密度B8の値を表2に示す。
脱炭性に関してはいずれの条件においても良好であっ
た。さらに、脱炭焼鈍炉後段の焼鈍温度を、前段の温度
よりも10℃以上高くした試料2〜8においては、磁束
密度B8に関しても1.93T以上であり、良好であっ
た。試料9において磁束密度の低下した理由は、後段の
温度が高過ぎ、一次再結晶粒径が粗大化し過ぎて、良好
な二次再結晶粒が得られなかったものと推定される。
前段と後段の二段に機能分離することにより、従来困難
であった脱炭性の確保と高磁束密度化を両立できること
を新規に知見し、本発明を完成させた。続いて、本発明
における実施形態について説明する。基本的な製造法と
しては、田口、坂倉等によるAlNとMnSを主インヒ
ビターとして用いる製造法(例えば、特公昭40−15
644号公報)、または、小松等による(Al、Si)
Nを主インヒビターとして用いる製造法(例えば、特公
昭62−45285号公報)を適用すればよい。
で重要な元素である。含有量が4.0%を超えると、冷
間圧延時に材料が割れやすくなり、圧延不可能となる。
一方、Si量を下げると、仕上げ焼鈍時にα→γ変態が
生じ、結晶の方向性が損なわれるので、実質的に結晶の
方向性に影響を及ぼさない2.0%を下限とする。酸可
溶性AlはNと結合して、AlNまたは(Al、Si)
Nとして、インヒビターとして機能するうえで必須の元
素である。磁束密度が高くなる0.01〜0.05%を
限定範囲とする。Nは、製鋼時に0.01%を超えて存
在すると、鋼板中にブリスターと呼ばれる空孔が生じる
ので、0.01%を上限とする。
好なものとするための適正なインヒビター量を確保する
観点から、Mn0.3%以下、S0.05%以下とする
ことが好ましい。他のインヒビター構成元素として、
B、Bi、Se、Pb、Mo、Sb、Sn、Ti、V等
を添加しても構わない。前記成分の溶鋼は、通常の工程
により熱延板とされるか、もしくは、溶鋼を連続鋳造し
て薄帯とされる。前記熱延板または連続鋳造薄帯は、直
ちに、もしくは、短時間の焼鈍を経て冷間圧延される。
この短時間焼鈍は、750〜1200℃の温度域で30
秒〜30分間行われ、製品の磁気特性を高めるために有
効である。製品における所望の特性レベルとコストを勘
案して採否を決めるとよい。
5644号公報に開示されているように、最終冷延圧下
率80%以上の冷間圧延を行なえばよい。冷間圧延後の
鋼板に対して、鋼中に含まれる炭素を除去するために、
湿水素雰囲気中で脱炭焼鈍を施す。実施例1に示すよう
に、鏡面方向性電磁鋼板を製造するためには、脱炭焼鈍
の酸化度(PH2O/PH2)を、脱炭を行いかつFe系酸
化物(Fe2SiO4,FeO等)を生成させない酸化
度、すなわち、0.01以上0.2未満に設定すること
が必要である。
ては、前段(均熱温度T1(℃))と後段(均熱温度T
2(℃))に分け、それぞれ、770≦T1≦860、
T1+10≦T2≦950の範囲とすることが必要であ
る。この理由は、T1がこの範囲外であると、脱炭不良
を引き起こし、T2が前記範囲外であると、製品板にて
高い磁束密度が得られないからである。この範囲内で、
さらに好ましい範囲は、800≦T1≦850、T1+
20≦T2≦930である。
炭を進行させるため、30秒以上保定することが好まし
い。また、後段の焼鈍に関しては、磁束密度向上のた
め、3秒以上保定することが好ましい。
ンヒビターとして用いる製造法(例えば、特公昭62−
45285号公報)においては、窒化処理を施す。この
窒化処理の方法は、特に限定されるものではないが、ア
ンモニア等の窒化能のある雰囲気ガス中にストリップを
通過させる方法等を採用することができる。窒化量とし
ては0.005%以上、望ましくは、全窒素量として、
鋼中のAl当量以上を窒化すればよい。
分離剤としてアルミナを、水スラリー法、もしくは、静
電塗布法等によりドライコートする。この積層した板を
仕上げ焼鈍し、二次再結晶と窒化物の純化を行う。二次
再結晶を、特開平2−258929号公報に開示される
ように、一定の温度で保持する等の手段により所定の温
度域で行うことは、磁束密度を高める上で有効である。
二次再結晶完了後、窒化物の純化と表面の平滑化を行う
ために、水素100%の雰囲気で1100℃以上の温度
で焼鈍する。仕上げ焼鈍後、表面は既に平滑化されてい
るので、張力コーティング処理、または、必要な前処理
の後に、張力コーティング処理を行い、必要に応じて、
レーザー照射等、あるいは、耐熱型の磁区制御を施せば
よい。
n:0.07%、C:0.07%、S:0.025%、
酸可溶性Al:0.03%、N:0.01%、Sn:
0.1%を含む板厚2.0mmの熱延板を1120℃で
2分間焼鈍し、その後、板厚0.23mmに冷延した。
この冷延板を、窒素と水素の混合ガス中にて、酸化度
(PH2O/PH 2)を0.14とし、脱炭焼鈍した。この
ときの焼鈍条件は、前段を均熱温度820℃で75秒と
し、後段の均熱温度を種々の温度で15秒とした。この
脱炭焼鈍板に、アルミナを主成分とする焼鈍分離剤を水
スラリー状で塗布し、その後、仕上げ焼鈍を施した。仕
上げ焼鈍は、1200℃までは窒素100%の雰囲気中
で15℃/hrの昇温速度で行い、1200℃で水素1
00%に切り替え20時間行った。
き、水洗し、試料剪断の後、さらに、歪取り焼鈍を施
し、SST法により磁束密度B8を測定した。結果を表
3に示す。
炭性に関しては、いずれの条件においても良好であっ
た。さらに、後段の焼鈍温度を前段の温度よりも10℃
以上高くした試料2〜8においては、磁束密度B8に関
しても1.93T以上であり、良好であった。試料9に
おいて磁束密度が低下した理由は、後段の温度が高すぎ
て一次再結晶粒径が粗大化し過ぎたため、良好な二次再
結晶粒が得られなかったものと推定される。
Mn:0.1%、C:0.05%、S:0.007%、
酸可溶性Al:0.03%、N:0.01%、Sn:
0.05%を含む板厚2.0mmの熱延板を1100℃
で2分間焼鈍した後、板厚0.23mmに冷延した。こ
の冷延板を、窒素と水素の混合ガス中において、酸化度
を種々変化させ脱炭焼鈍した。このときの焼鈍条件は、
前段を均熱温度820℃で70秒、後段を均熱温度88
0℃で20秒とした。
い、窒素量を0.03%に増加してインヒビターの強化
を行った。このときの脱炭焼鈍板の表面につき、赤外反
射スペクトル測定を行い、鉄系酸化物の一種であるFe
2SiO4のスペクトル(波数1000/cm近傍)の有
無を調査した。この脱炭焼鈍板に、アルミナを主成分と
する焼鈍分離剤を水スラリー状で塗布し、その後、仕上
げ焼鈍を施した。仕上げ焼鈍は、1200℃までは、窒
素100%の雰囲気中で15℃/hrの昇温速度で行
い、1200℃で水素100%に切り替え20時間行っ
た。
き、水洗し、試料剪断後、さらに、歪取り焼鈍を施し、
そして、張力コーティングを形成した後、レーザー照射
を行い、磁区を細分化し、SST法により磁束密度B8
及び鉄損W17/50を測定した。結果を表4に示す。
PH2)が0.01以上である試料2〜4において良好で
ある。このうち鉄損に関しては、酸化度0.2未満であ
る試料2、3が0.7W/kg以下であり、非常に良好
であった。試料4で鉄損不良である理由は、脱炭板にお
いて鉄系酸化物であるFe2SiO4が形成されるほど、
過度に脱炭酸化量が増加し、その結果、仕上げ焼鈍後に
鏡面度が著しく減退したためと推察される。
好に維持しつつ、磁気特性の良好な表面平滑度の高い鏡
面方向性電磁鋼板を製造する手段を提示するものであ
り、その工業的な意義は極めて大きい。
Claims (4)
- 【請求項1】 質量%で、Si:2.0〜4.0%、酸
可溶性Al:0.01〜0.05%、N:0.01%以
下、Mn:0.3%以下、S:0.05%以下、残部:
実質的にFe及び不可避的不純物からなる珪素鋼熱延鋼
帯を、一回もしくは中間焼鈍を挟む二回以上の冷間圧延
により最終板厚の鋼板とし、次いで脱炭焼鈍を行った
後、該鋼板を積層する際、板間の焼鈍分離剤中の主体成
分としてアルミナを用いることにより、仕上げ焼鈍後に
表面を鏡面にする鏡面方向性電磁鋼板の製造方法におい
て、脱炭焼鈍工程を前段と後段に分離し、前段及び後段
の均熱温度、T1(℃)及びT2(℃)を、それぞれ、
以下の範囲で行うことを特徴とする脱炭性の良好な鏡面
方向性電磁鋼板の製造方法。 770≦T1≦860 T1+10≦T2≦950 - 【請求項2】 前記脱炭焼鈍後、仕上げ焼鈍までの間に
窒化処理を行うことを特徴とする請求項1記載の脱炭性
の良好な鏡面方向性電磁鋼板の製造方法。 - 【請求項3】 前記脱炭焼鈍工程を、Fe系酸化物の形
成しない酸化度(P H2O/PH2)雰囲気ガス中で行うこ
とを特徴とする請求項1又は2記載の脱炭性の良好な鏡
面方向性電磁鋼板の製造方法。 - 【請求項4】 前記脱炭焼鈍工程における前段の雰囲気
ガスの酸化度(PH2 O/PH2)を、0.01以上0.2
未満とすることを特徴とする請求項1、2又は3記載の
脱炭性の良好な鏡面方向性電磁鋼板の製造方法。
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