JP2003055539A - 難燃性ポリエステル系樹脂組成物 - Google Patents

難燃性ポリエステル系樹脂組成物

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JP2003055539A
JP2003055539A JP2001247644A JP2001247644A JP2003055539A JP 2003055539 A JP2003055539 A JP 2003055539A JP 2001247644 A JP2001247644 A JP 2001247644A JP 2001247644 A JP2001247644 A JP 2001247644A JP 2003055539 A JP2003055539 A JP 2003055539A
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Kiyoshi Mori
清 森
Junji Nantaku
淳二 南宅
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、難燃性ポリエステル系樹脂組成物に
関するものであり、作業性及び安全性に優れ、かつ、ハ
ロゲン系の難燃剤を使用せずに、難燃性、機械特性に優
れる難燃性ポリエステル系樹脂組成物を提供するもので
ある。 【構成】ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対し
て、遊離フェノール成分含有率が0.5重量%未満、2
核体成分の含有率が2重量%未満である軟化点120℃
以上のノボラック型フェノール樹脂(B)10〜50重
量部 、リン系難燃剤(C)5〜60重量部、ガラス繊
維(D)0〜100重量部、分子中にエポキシ基または
ビニル基、メルカプト基のいずれかの基が存在し、かつ
アルコキシ基を有するシランカップリング剤(E)0〜
2.5重量部を配合してなる難燃性ポリエステル系樹脂
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性ポリエステ
ル系樹脂組成物に関するものであり、作業性及び安全性
に優れ、かつ、ハロゲン系の難燃剤を使用せずに、難燃
性、機械特性に優れる難燃性ポリエステル系樹脂組成物
を提供するものである。 【0002】 【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレートなどに代表される熱可塑性ポリエス
テル系樹脂は、成形加工性、機械特性などの優れた諸特
性を利用して機械機構部品、電気部品及び自動車部品な
どに、エンジニアリングプラスチックとして近年広く用
いられている。一方、これらの工業材料の中でも特に電
気及び電子部品の分野では火災に対する安全性の要求が
高まり、米国UL規格に代表される難燃化に関する各種
規制が強化されるに伴い、多くの使用上の制限を受けて
きている。 【0003】ポリエステル系樹脂に難燃性付与する方法
としては、難燃剤としてハロゲン系有機化合物、更に難
燃助剤としてアンチモン化合物を樹脂に練り込む方法が
一般的である。しかしながら、近年ヨーロッパを中心に
ハロゲンを含まない難燃剤を用いることが強く望まれて
いる。 【0004】これまでに、ハロゲン系難燃剤を使わずに
合成樹脂を難燃化する方法としては、リン化合物や金属
水酸化物を添加する方法が広く知られている。しかしな
がら、リン化合物単独では熱安定性が悪いため、高温で
加工するとポリエステル系樹脂では、練り込み時に多量
の発煙が生じたり、樹脂が着色するなどの問題があり、
成形加工時にも金属汚染などの問題があった。また、金
属水酸化物は多量に添加しないと難燃効果が得られない
ため、樹脂本来の機械的特性や諸特性を著しく低下させ
るという欠点を有していた。 【0005】これに対して、赤燐とフェノール樹脂を併
用しポリブチレンテレフタレートを難燃化するという方
法(1993年、プラスチックス・エンジニアリングN
ovember.29−31)が公開されている。しか
しながら、現在市販されているノボラック型フェノール
樹脂の多くは、用途が熱硬化材料向けのものが大半であ
る為、通常ノボラック型フェノール樹脂中には、遊離フ
ェノール成分や2核体成分が比較的多く残存しており、
ポリエステル系樹脂に溶融混練した場合、これらの成分
が揮発し、作業環境上好ましくないという問題があっ
た。 【0006】従って、本発明の目的は、作業性及び安全
性に優れ、機械特性及び加工特性などのポリエステル系
樹脂の特性に悪影響を与えることなく、ハロゲン系有機
化合物を使用しないで高度な難燃性を有するポリエステ
ル系樹脂組成物を提供するものである。 【0007】 【問題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討を重ねた結果、ポリエステル系
樹脂(A)100重量部に対して、遊離フェノール成分
含有率が0.5重量%未満、2核体成分の含有率が2重
量%未満である軟化点120℃以上のノボラック型フェ
ノール樹脂(B)10〜50重量部 、リン系難燃剤
(C)5〜60重量部、ガラス繊維(D)0〜100重
量部、分子中にエポキシ基またはビニル基、メルカプト
基のいずれかの基が存在し、かつアルコキシ基を有する
シランカップリング剤(E)0〜2.5重量部を配合す
ることによりポリエステル系樹脂本来の優れた特長を保
持しながら、練り込み時及び成形時における発煙、離型
性、金属汚染の恐れがなく、難燃性、機械特性、加工特
性の良好な樹脂が得られることを見いだし本発明に至っ
た。 【0008】 【発明の細部構成と作用】本発明で用いているポリエス
テル系樹脂(A)とは、芳香族ジカルボン酸とジオール
の重縮合により得られる線状高分子量のポリエステルの
ことである。芳香族カルボン酸としては、例えばテレフ
タル酸、イソフタル酸、フタル酸、メチルテレフタル
酸、メチルイソフタル酸および2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸等とそのエステル類が好ましいものとして挙げ
られ、特にテレフタル酸が好ましい。これらは1種また
は2種以上一緒に用いることができる。 【0009】また、ジオールとしては、例えばエチレン
グリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレン
グリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチル
グリコール等の脂肪族ジオールおよび1,4−シクロヘ
キサンジメタノール等の脂環族ジオールを挙げられる
が、特にエチレングリコール、テトラメチレングリコー
ル等が好ましい。これらの脂肪族ジオールおよび脂環族
ジオールは1種または2種以上一緒に用いることができ
る。 【0010】本発明で用いているノボラック型フェノー
ル樹脂(B)とは、遊離フェノール成分含有率0.5重
量%未満、好ましくは0.1重量%未満であり、かつ2
核体成分含有率が2重量%未満、好ましくは1.5重量
%未満である軟化点120℃以上のノボラック型フェノ
ール樹脂(B)のことである。 【0011】上記したノボラック型フェノール樹脂
(B)の製造方法としては、攪拌機、熱交換器、温度計
のついた反応装置で、不活性気体を供給しながらフェノ
ール類と、アルデヒド類とを、無触媒または触媒の存在
下で反応させて、ノボラック型フェノール樹脂の初期縮
合反応物を得、つづいて、常圧または減圧下で初期縮合
反応物に不活性気体および/または水蒸気を供給配合し
て、初期縮合反応物から遊離フェノール成分が0.5重
量%未満、2核体成分が2重量%未満となるまで蒸留す
る。この段階で、軟化点が120℃未満のものについて
は、更にアルデヒド類を用いて軟化点が120℃以上と
なるよう加熱、脱水縮合反応を再度行い、その後、常圧
または減圧下で脱水することにより得ることができる。 【0012】上記したノボラック型フェノール樹脂
(B)中の遊離フェノール、2核体の含有率は、ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー(溶離液:テトラヒ
ドロフラン)を用いることで容易に測定できる。 【0013】本発明のノボラック型フェノール樹脂
(B)の製造方法としては、上記した方法に限定される
ものではなく、公知慣用な方法に従えばよいことは無論
である。 【0014】フェノール類としては、フェノール、クレ
ゾール、キシレノール、ナフトール、ブチルフェノー
ル、フェニルフェノール、ビフェノール、ジヒドロキシ
ベンゼン、ビスフェノールA、ビスフェノールF等の1
価ならびに多価フェノール類、及びそれらの置換体が挙
げられる。 【0015】アルデヒド類としては、通常ホルムアルデ
ヒドの37%水溶液として市販されているものが一般的
であるが、その水和重合物であるパラホルムアルデヒド
やポリオキシメチレン、トリオキサン、アセトアルデヒ
ド、ベンズアルデヒド等もその類である。 【0016】フェノール類とアルデヒド類とを反応させ
るために使用する触媒として、塩酸、硫酸、スルファミ
ン酸などの無機塩、しゅう酸、マレイン酸、ぎ酸、安息
香酸、サリチル酸、パラトルエンスルホン酸などの有機
酸、鉛、カルシウム、錫、亜鉛などの2価金属からなる
カルボン酸塩やナフテン酸などの有機酸金属塩が挙げら
れる。 【0017】ポリエステル系樹脂(A)に用いるノボラ
ック型フェノール樹脂(B)としては、軟化点が120
℃以上のものである必要がある。軟化点が120℃以上
であると、ポリエステル系樹脂(A)に配合して樹脂組
成物とした場合に、この樹脂組成物は良好な成形加工
性、機械特性を発揮する。軟化点が120℃未満である
と、樹脂組成物は射出成形時の離型性が悪く、かつ、高
温時の弾性率低下など機械特性の低下も大きいので、工
業用部品製造用の成形材料としての使用には適さない。 【0018】本発明においてノボラック型フェノール樹
脂(B)の軟化点は、JIS C2104「電気絶縁塗
料用100%油溶性フェノール樹脂試験方法」に示され
た測定方法に準じて測定した値を意味する。 【0019】ノボラック型フェノール樹脂(B)の添加
量としては、ポリエステル系樹脂(A)100重量部に
対して10〜50重量部が好ましい。更に好ましくは1
0〜40重量部である。添加量が10重量部未満である
と難燃性が十分でなく、50重量部を超えると成形品の
機械特性が低くなる。 【0020】本発明で用いているリン系難燃剤(C)
は、ポリエステル系樹脂の難燃性向上に効果があり、更
にノボラック型フェノール樹脂(B)と併用することに
より顕著に難燃性が向上するという大変重要な化合物で
ある。 【0021】本発明で用いているリン系難燃剤(C)と
して、トリフェニルホスファイト等のホスファイト類、
トリフェニルホスフェート、トリチオフェニルホスフェ
ート、トリキシレニルホスフェート、1,3−フェニレ
ンビス(2, 6−ジキシレニルホスフェート)、レゾル
シノールビス(ジフェニルホスフェート)、ハイドロキ
ノンビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノール
−Aビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシノール
ビス(ジキシリルホスフェート)、ハイドロキノンビス
(ジキシリルホスフェート)、ビスフェノール−Aビス
(ジトリルホスフェート)、ビフェノール−Aビス(ジ
キシリルホスフェート)、ビスフェノール−Sビス(ジ
キシリルホスフェート)等のモノリン酸エステル類また
は縮合リン酸エステル類、赤燐、ポリリン酸アンモニウ
ム、ポリリン酸アミド、ポリリン酸メラミン等のリン酸
メラミン類、フェノキシホスファゼンオリゴマー等のホ
スファゼン系化合物等が挙げられる。 【0022】特に、成形加工性が良好で、難燃性に優
れ、取り扱いも容易である縮合リン酸エステル類、ポリ
リン酸メラミン、フェノキシホスファゼンオリゴマー、
赤燐が好ましい。リン系難燃剤は、1種単独を用いても
良く、必要に応じて2種以上併しても良い。 【0023】リン系難燃剤(C)の添加量としては、ポ
リエステル系樹脂(A)100重量部に対して、5〜6
0重量部が好ましい。更に好ましくは5〜50重量部で
ある。5重量部未満では難燃性が不十分であり、60重
量部を超えると難燃性樹脂組成物から得られる成形品の
機械的特性が低下する。 【0024】尚、本発明のノボラック型フェノール樹脂
(B)とリン系難燃剤(C)を併用することにより、優
れた難燃性ポリエステル系樹脂組成物が得られるが、更
なる難燃性の向上を望む場合、シリコン系やテフロン
(登録商標)系のドリップ防止剤を添加するのが好まし
い。 【0025】また、強化充填剤としてガラス繊維(D)
を使用する場合においても、本発明のノボラック型フェ
ノール樹脂(B)とリン系難燃剤(C)の併用により、
優れた難燃性ポリエステル系樹脂組成物が得られるもの
の、更なる難燃性の向上を望む場合、シランカップリン
グ剤(E)を添加するのが好ましい。 【0026】本発明で用いているシランカップリング剤
(E)とは、分子中にエポキシ基またはビニル基、メル
カプト基のいずれかの基が存在し、かつアルコキシ基を
有する化合物であり、具体的には、γ―グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ―グリシドキシプロピル
メチルジエトキシシラン、β−(3,4―エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルエトキ
シシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス
(βメトキシエトキシ)シラン、γ―メルカプトトリメ
トキシシンなどが挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。 【0027】シランカップリング剤(E)としては、エ
ポキシ基やビニル基、メルカプト基が分子中にあること
が重要であり、ガラス繊維(D)に添加されたことによ
って、燃えやすくなった樹脂の状態を改善するのに大き
な役割を果たしていると思われる。 【0028】シランカップリング剤(E)の添加方法と
しては、樹脂と練り込む前に、ガラス繊維(D)表面に
シランカップリング剤(E)を処理した後、この処理し
たガラス繊維とノボラック型フェノール樹脂(B)、リ
ン系難燃剤(C)を樹脂に練り込む方法、ガラス繊維
(D)とノボラック型フェノール樹脂(B)、リン系難
燃剤(C)を樹脂に練り込む時に同時に練り込む方法、
ノボラック型フェノール樹脂(B)、リン系難燃剤
(C)とシランカップリング剤(E)を前もってブレン
ドしておき、ガラス繊維(D)とともに樹脂に練り込む
方法などが挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。 【0029】シランカップリング剤(E)の樹脂への添
加量としては、0〜2.5重量部配合される。2.5重
量部以上添加した場合、難燃性の低下が著しい。 【0030】本発明の目的を損なわない範囲でガラス繊
維以外の充填剤を含有することができる。代表的なもの
としては、炭素繊維、金属繊維、セラミック繊維、チタ
ン酸カリ繊維、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、
硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化鉄黒鉛、カーボン
ブラック、雲母、アスベスト、セラミック、金属フレー
ク、ガラスビーズ、ガラスパウダー等が挙げられる。こ
れらは1種類又は2種類以上用いることができる。 【0031】本発明の樹脂組成物には、その目的を損な
わない範囲で他の熱可塑性樹脂を併用することができ
る。例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウ
レタン、ポリスチレン、AS、ABS、ポリアセター
ル、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンサルファ
イド、ポリブタジエン、ポリオレフィンなどを目的に応
じて任意の割合で配合することが可能である。 【0032】本発明に係る樹脂組成物には、耐熱性、耐
候性、耐衝撃性を著しく損なわない範囲で、他の公知の
難燃剤を配合しても良く、更に、他の各種の添加剤、例
えば紫外線吸収剤、可塑剤、着色剤、酸化防止剤、熱安
定剤、滑剤、核剤、離型剤、顔料等を添加してもよい。 【0033】 【実施例】以下、本発明を、合成例及び実施例、比較例
を挙げて具体的に説明するが本発明は、その要旨をこえ
ない限り、以下の記載例に制約されるものではない。 【0034】 【合成例1】攪拌機、温度計、還流器を装備した、容量
が500ミリリットルの4つ口のセパラブルフラスコに
フェノール94g(1モル)と37%ホルマリン41g
(0.5モル)を仕込んだ。フラスコにシュウ酸を加え
て、不活性気体を供給しながら還流する温度で3時間以
上反応させた後、水を流出させながら内温100〜15
0℃の温度で更に3時間以上反応させた。つづいて、5
0torr以下の減圧下、内温150〜180℃で脱フ
ェノール、脱水を行った。その後、常圧または減圧下に
て内温230〜250℃で水蒸気蒸留を3時間以上行
い、2核体を除去した。更にパラホルムアルデヒドを
1.2g(0.037モル)添加し、不活性気体を供給
しながら還流する温度で1時間以上反応させた後、水を
流出させながら内温100〜150℃の温度で更に1時
間以上反応させた。つづいて、常圧下または減圧下、内
温150〜180℃で脱水を行った。こうして得られた
生成物は淡黄色の固体であり、軟化点が139℃で、遊
離フェノールが0%、2核体が1.5%であった。以
下、これをノボラック型フェノール樹脂(b−1)とい
う。 【0035】 【合成例2】攪拌機、温度計、還流器を装備した、容量
が500ミリリットルの4つ口のセパラブルフラスコに
フェノール94g(1モル)と37%ホルマリン44.
6g(0.55モル)を仕込んだ。フラスコにシュウ酸
を加えて、不活性気体を供給しながら還流する温度で3
時間以上反応させた後、水を流出させながら内温100
〜150℃の温度で更に3時間以上反応させた。つづい
て、50torr以下の減圧下、内温150〜180℃
で脱フェノール、脱水を行った。その後、常圧または減
圧下にて内温230〜250℃で水蒸気蒸留を3時間以
上行い、2核体を除去した。こうして得られた生成物は
淡黄色の固体であり、軟化点が127℃で、遊離フェノ
ールが0%、2核体が1.7%であった。以下、これを
ノボラック型フェノール樹脂(b−2)という。 【0036】実施例、比較例に使用した原材料を以下の
表―1に示した。 【0037】 【表1】【0038】 【実施例1〜7、比較例1〜6】上記表―1に記載の原
材料を表―2、表―3に記載の割合で秤量し、ブレンダ
ーで混合した。得られた混合物を、二軸押出機(池貝鉄
工社製、型式:PCM30)によって、シリンダー温度
230〜250℃として溶融混練し、ペレット状の樹脂
組成物を得た。得られたペレットを120℃で4時間乾
燥した後、射出成形機(東芝機械社製、型式:IS60
B)によって、シリンダー温度250℃として、試験片
を作成し、下記の項目について評価試験を行った。評価
試験結果を表―2、3に示した。 【0039】[評価方法] (1)練り込み時の発煙量:練り込み時にノズルの先か
らでる煙の量を目視で観察し、ほとんど発煙していない
を「○」、少し発煙がみられるを「△」、作業環境上好
ましくない発煙があるを「×」と表示した。 (2)成形時の離型性:試験片を成形する際に、金型か
ら試験片を離型する状態を目視で観察し、離型性が良好
なものを「○」、離型性が不良なものを「×」と表示し
た。 (3)難燃性:厚さ1/16“の試験片につき、UL9
4の試験法に準拠して垂直燃焼試験を行い、結果を表に
表示した。 (4)曲げ試験:JISK7203に準拠して測定し
た。 【0040】 【表2】 【0041】 【表3】【0042】 【発明の効果】本発明は、遊離フェノール成分含有率が
0.5重量%未満、2核体成分の含有率が2重量%未満
である軟化点120℃以上のノボラック型フェノール樹
脂とリン系難燃剤の難燃相乗効果を利用することによ
り、今後、さらに要求されると思われる環境に優しいハ
ロゲンを含まない難燃材料として、作業性及び安全性に
優れ、かつ、難燃性、機械特性に優れるポリエステル系
樹脂組成物を提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 67/00 C08K 5/54 61:06) Fターム(参考) 4J002 CC032 CC052 CC102 CF041 CF051 CF061 DA056 DH046 DH056 DL007 EW046 EW066 EX038 EX068 EX088 FA047 FD017 FD136 FD208 GM00 GN00 GQ00

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ポリエステル系樹脂(A)100重量部
    に対して、遊離フェノール成分含有率が0.5重量%未
    満、2核体成分の含有率が2重量%未満である軟化点1
    20℃以上のノボラック型フェノール樹脂(B)10〜
    50重量部、リン系難燃剤(C)5〜60重量部、ガラ
    ス繊維(D)0〜100重量部、分子中にエポキシ基ま
    たはビニル基、メルカプト基のいずれかの基が存在し、
    かつアルコキシ基を有するシランカップリング剤(E)
    0〜2.5重量部を配合してなる難燃性ポリエステル系
    樹脂組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102828408A (zh) * 2012-09-20 2012-12-19 苏州大学 一种阻燃体系及阻燃真丝的制备方法

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