JP2003055421A - 模型用材料 - Google Patents

模型用材料

Info

Publication number
JP2003055421A
JP2003055421A JP2001243529A JP2001243529A JP2003055421A JP 2003055421 A JP2003055421 A JP 2003055421A JP 2001243529 A JP2001243529 A JP 2001243529A JP 2001243529 A JP2001243529 A JP 2001243529A JP 2003055421 A JP2003055421 A JP 2003055421A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
liquid
cured product
aqueous dispersion
model material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001243529A
Other languages
English (en)
Inventor
Keizo Masawaki
敬三 正脇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan U-Pica Co Ltd
Original Assignee
Japan U-Pica Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan U-Pica Co Ltd filed Critical Japan U-Pica Co Ltd
Priority to JP2001243529A priority Critical patent/JP2003055421A/ja
Publication of JP2003055421A publication Critical patent/JP2003055421A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、少量多品種のマスター型や成型見
本、模型等の作製に対応し得る廉価で,切削等による加
工が容易な模型用材料を提供するものである。 【解決手段】ラジカル重合型熱硬化性樹脂からなるO/
W型水性分散体を、常温または加熱下に硬化させて得ら
れる多孔質硬化物からなる模型用材料であり、この多孔
質硬化物は、微細な硬化樹脂粒子集合体からなり切削加
工性に優れており、少量多品種のマスター型や成型見
本、模型等の作製に適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マスター型や成型
見本あるいは模型等を作製したりする模型用材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、マスター型の作製や成型見本を作
製したりする模型用材料としては、木型として使用され
る木材の他に、ポリスチレン発泡体、ポリウレタン発泡
体、あるいはABS樹脂発泡体などの合成樹脂発泡体
等、またその他の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が使用さ
れている。これらの材料において、合成樹脂発泡体や熱
可塑性樹脂や熱硬化性樹脂の場合は、多くは成形型に原
料を導入し、所望の形状に仕上げる方法によりマスター
型や成型見本などを製作する方法、合成樹脂成形体ブロ
ックや発泡体ブロックから切削加工により所望の形状の
ものを得る方法が行なわれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、少量多品種
のマスター型や成型用見本あるいは模型等の作製に対応
し得る廉価で加工が容易な模型用材料を提供することを
目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の模型
用材料について、本発明者が先に提案したラジカル重合
型熱硬化性樹脂の水性分散体を硬化させることに種々の
形状のものを容易に製造することができると共に、得ら
れる硬化物は微細な樹脂粒子硬化物集合体からなる多孔
質硬化物で、切削加工等による成型が容易であり、簡単
に所望の成型品とすることができ模型用材料として有用
であることを見出した。
【0005】すなわち、本発明は、(1)ラジカル重合
型熱硬化性樹脂からなるO/W型水性分散体を、常温又
は加熱下に硬化させて得られる多孔質硬化物からなる模
型用材料に関し、(2)上記ラジカル重合型熱硬化性樹
脂が、液状不飽和ポリエステル樹脂、液状エポキシ(メ
タ)アクリレート樹脂、液状ウレタン(メタ)アクリレ
ート樹脂、および液状(メタ)アクリル樹脂から選ばれ
る液状ラジカル重合型熱硬化性樹脂の少なくとも1種で
あることを特徴とする上記(1)記載の模型用材料に関
する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の模型用材料は、ラジカル
重合型熱硬化性樹脂からなるO/W型水性分散体(以
下、単に「水性分散体」という)を、常温又は加熱下に
硬化させて得られる多孔質硬化物からなる。この多孔質
硬化物は、微細な樹脂粒子が粒子表面で結合した硬化樹
脂粒子集合体からなるものであり特別な処理を施さない
場合いくらか脆い性質があるがボロボロ欠けることはな
く、この脆い性質は一方では切削加工性が容易であると
いう特性を有するのである。
【0007】本発明において、多孔質硬化物からなる模
型材料からマスター型や成型見本,模型などを製造する
場合、目的とする所望の型に上記水性分散体を流し込み
硬化させて所望の形状のものを得ることができる。また
上記水性分散体の硬化物からなるブロック状硬化物、あ
るいは板状硬化物を作製し、これを所望の形状に切削加
工等により目的とするモデル型やマスター型、あるいは
成型見本などに加工することができる。したがって、少
量多品種の型を必要に応じて種々成型することができ
る。例えば、概略は類似形状であるが部分的に異なるよ
うな形状のもの、あるいは細部が異なる形状のものの場
合には、先ず、概略類似形状からなる多孔質硬化物を成
形した後、切削等により精密加工し目的とするそれぞれ
の成型品に仕上げることができる。成型後は、必要に応
じ彩色したり、また樹脂で表面処理を行うことにより、
強度のある成型品に仕上げることも可能である。また、
精密に切削成型された成型品は、表面をワックスやポリ
ビニルアルコール等で処理することにより、マスター型
として使用することが可能である。また、マスター型よ
り所望の成型品を作製した後にマスター型の修正が必要
な場合は、再切削や多孔質硬化物を接着埋め込み等を行
うことで再修正も簡単に行うことができる。更に、マス
ター型を複数回使用するため、ある程度の強度が必要な
場合は、ワックスやポリビニルアルコール等で処理する
前に樹脂で処理し表面の強度を強化した後、ワックスや
ポリビニルアルコール等で処理して使用することが望ま
しい。
【0008】本発明における、液状ラジカル重合型熱硬
化性樹脂からなる水性分散体は、液状のラジカル重合型
熱硬化性樹脂と水とを、例えば、ディゾルバー(高速回
転ミキサー)、ホモミキサー、あるいは超音波照射等に
よる物理的手段により混合することにより、水相中に微
細な樹脂粒子が均一に分散させてなるO/W型水性分散
体を得ることができる。本発明における上記水性分散体
を調製する際の、液状のラジカル重合型熱硬化性樹脂と
水との割合は、特に限定するものではないが、ラジカル
重合型熱硬化性樹脂と水とを、重量比で、90:10〜
60:40の範囲で好ましくは85:15〜70:30
の範囲である。
【0009】本発明における液状のラジカル重合型熱硬
化性樹脂は、液状不飽和ポリエステル樹脂、液状エポキ
シ(メタ)アクリレート樹脂、液状ウレタン(メタ)ア
クリレート樹脂あるいは液状(メタ)アクリル樹脂(い
わゆるアクリルシラップ)が使用される。
【0010】本発明における液状不飽和ポリエステル樹
脂は、グリコール類を主成分とする多価アルコール類と
α,β−不飽和二塩基酸および/またはその無水物、さ
らに必要に応じて飽和二塩基酸および/またはその無水
物とを重縮合させて得られる不飽和ポリエステルをスチ
レン等のエチレン性不飽和二重結合を有する重合性単量
体に溶解した液状樹脂である。
【0011】上記のグリコール類は、例えばエチレング
リコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ペンタエリスリトー
ル、ペンタエリスリットジアリエーテルのようなペンタ
エリスリトール誘導体、アリルグリシジルエーテル、水
素化ビスフェノールA、ビスフェノールA、ビスフェノ
ールA誘導体、等が例示される。
【0012】また上記のα,β−不飽和二塩基酸および
/またはその無水物としては、例えば、マレイン酸また
はその無水物、フマル酸、イタコン酸またはその無水物
などが例示される。これらは単独で、または2種以上を
混合して使用することができる。
【0013】飽和二塩基酸および/またはその無水物と
しては、例えば、無水フタル酸、テレフタル酸、イソフ
タル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒド
ロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタ
ル酸、アジピン酸、セバシン酸、テトラブロム無水フタ
ル酸、ヘット酸、ヘキサハイドロ無水フタル酸、1,3
−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4―シクロヘキサ
ンジカルボン酸等が例示される。これらは単独で、また
は2種以上を混合して使用することができる。
【0014】また、エチレン性不飽和二重結合を有する
重合性単量体としては、例えば、スチレン、ビニルトル
エン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル等のビニルモノマー、ジア
リルフタレート、ジアリルイソフタレート、トリアリル
イソシアヌレート、ジアリルテトラブロムフタレート等
のアリルモノマー、フェノキシエチルアクリレート、
1,6−ヘキサンジオールアクリレート、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、2−ヒドロキシエチルア
クリレート等が例示される。これらは単独でまたは2種
以上を混合して使用することができる。またこれらのう
ちスチレン、ビニルトルエンなどのビニル系モノマーが
通常一般的に使用される。
【0015】なお、本発明において使用される上記の液
状不飽和ポリエステル樹脂は、主成分がポリエチレンテ
レフタレートである高分子量ポリエチレンテレフタレー
ト製品、すなわちペットボトルやペットフィルム、ある
いはシート等の、所謂ペット製品およびその回収品、成
型屑、切削屑などを使用した不飽和ポリエステルを、前
記エチレン性不飽和二重結合を有する重合性単量体に溶
解した不飽和ポリエステル樹脂を使用することもでき
る。
【0016】本発明における液状エポキシ(メタ)アク
リレート樹脂としては、1分子中に2個以上のグリシジ
ルエーテル基を有するエポキシ樹脂にアクリル酸または
メタクリル酸を付加反応させて得られる分子末端にエポ
キシ基を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂を、
エチレン性不飽和二重結合を有する重合性単量体に溶解
した液状樹脂である。上記1分子中に2個以上のグリシ
ジルエーテル基を有するエポキシ樹脂は、例えば、ビス
フェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS
等、あるいはこれらの誘導体からのビスフェノール型エ
ポキシ樹脂、ビキシレノールおよびその誘導体からのビ
キシレノール型エポキシ樹脂、ビフェノールおよびその
誘導体からのビフェノール型エポキシ樹脂、あるいはナ
フタレンおよびその誘導体からのナフタレン型エポキシ
樹脂、さらにはノボラック型エポキシ樹脂などのエポキ
シ樹脂が挙げられ、これらは単独で、または2種以上を
混合して使用することができる。エチレン性不飽和二重
結合を有する重合性単量体は、上記した不飽和ポリエス
テル樹脂に使用されると同様の重合性単量体を使用する
ことができる。液状エポキシアクリレートまたはエポキ
シメタクリレート樹脂は、上記のエポキシアクリレート
またはエポキシメタクリレートを、例えばスチレン、ジ
エチレングリコールジメタクリレートなどの液状の重合
性単量体に溶解した液状樹脂である。
【0017】また本発明における液状ウレタン(メタ)
アクリレート樹脂は、ポリアルコールおよび/またはポ
リエーテルポリオールとジイソシアネートとを反応させ
分子末端をイソシアネートと反応させてイソシアネート
化し、これにアルコール性水酸基を有するアクリレート
またはメタクリレートを反応させるか、または先ずアル
コール性水酸基を有するアクリレートまたはメタクリレ
ートとイソシアネートとをイソシアネート基を残して反
応させたのちポリアルコールおよび/またはポリエーテ
ルポリオールとを反応させて得られる、分子末端にアク
リレートまたはメタクリレートの二重結合を有するウレ
タンアクリレートまたはウレタンメタクリレートを、例
えばスチレン、ジエチレングリコールジメタクリレート
などの液状の重合性単量体に溶解した液状樹脂である。
これらは単独で、または2種以上の混合物で使用するこ
とができる。
【0018】また本発明に使用される液状のアクリル樹
脂またはメタクリル樹脂としては、メチルメタクリレー
トを主成分とし部分的に他の重合性単量体を共重合体さ
せたメチルメタクリレート共重合体、またはこの共重合
体をメチルメタクリレートに溶解した液状樹脂であっ
て、通常アクリルシラップと呼ばれるものである。な
お、これらの液状樹脂は熱硬化性とするには、例えば、
エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリ
コールジメタクリレートのような多官能性メタクリレー
トまたはアクリレート系の単量体が併用される。
【0019】本発明に使用される水性分散体には、硬化
剤および必要に応じ促進剤を添加して使用されるが、必
要に応じ添加される促進剤は予め液状樹脂に添加して水
性分散体を調製することが望ましい。硬化剤は、通常は
使用するに際して添加される。硬化剤が粉末あるいはペ
ースト状で樹脂への均一溶解に時間がかかる場合は、硬
化剤を予め液状樹脂に添加して水性分散体を調製するこ
とが望ましい。その場合、必要に応じて添加される促進
剤は使用するに際して添加される。
【0020】本発明に使用される硬化剤としては、通常
有機過酸化物が使用される。そのような硬化剤として代
表的なものは、メチルエチルケトンパーオキサイドで代
表されるケトンパーオキサイド類、1,1−ビス(t−
ヘキシルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘ
キサンで代表されるパーオキシケタール類、クメンハイ
ドロパーオキサイドで代表されるハイドロパーオキサイ
ド類、ジクミルパーオキサイドで代表されるジアルキル
パーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイドで代表さ
れるジアシルパーオキサイド類、ビス(4−t−ブチル
シクロヘキシル)パーオキシジカーボネートで代表され
るパーオキシジカーボネート類、t−ブチルパーオキシ
ベンゾエートで代表されるパーオキシベンゾエート類な
どを挙げられる。このような硬化剤は、通常、液状樹脂
100重量部に対して0.5〜3.0重量部の範囲で使
用され、好ましくは0.5〜2.0重量部が使用され
る。
【0021】上記の促進剤は、ナフテン酸コバルトで代
表される有機酸の金属塩(金属石鹸)類、N,N−ジメ
チルアニリン、N,N−ジメチルパラトルイジンなどの
3級アミン類、フェロセン等、不飽和ポリエステル樹脂
の室温硬化に通常使用される促進剤が使用される。これ
らの促進剤は、例えば、硬化剤としてケトンパーオキサ
イド、やハイドロパーオキサイドを使用した場合はナフ
テン酸コバルトのような金属石鹸との組合せが好まし
く、硬化剤がジアシルパーオキサイドである場合には3
級アミンとの組合せが好ましく、硬化剤がパーオキシカ
ーボネートである場合にはフェロセンとの組合せが好ま
しい。このような促進剤は、金属石鹸類は液状樹脂10
0重量部に対して金属含有量6%のものに換算して0.
02〜2.0重量部の範囲で使用され、好ましくは0.
2〜1.0重量部が使用される。3級アミン類は液状樹
脂100重量部に対して0.05〜1.0重量部の範囲
で使用され、好ましくは0.1〜0.5重量部が使用さ
れる。
【0022】本発明における水性分散体の調製に際して
は、必要に応じて界面活性剤を使用することができる。
界面活性剤の使用は本発明の水性分散体の安定性を高め
ることができるので、本発明の水性分散体を調整後直ぐ
に使用することなく数日間放置した後に硬化物とするよ
うな場合には界面活性剤を添加することが望ましい。
【0023】本発明に使用される界面活性剤としては、
非イオン系界面活性剤が望ましい。非イオン系界面活性
剤としては、(1)エステル型、(2)エーテル型、
(3)アルキルフェノール型、(4)ソルビタンエステ
ル型、(5)ポリオキシエチレンソルビタンエステル
型、および(6)特殊非イオン型のいずれのタイプでも
使用することができる。このような界面活性剤の添加量
は液状樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部の
範囲で使用され、好ましくは0.5〜2.0重量部で使
用される。界面活性剤の添加量が0.1重量部よりも少
ない場合は添加の効果が発揮されず、10重量部を超え
る量を添加した場合には耐水性が低下する虞があり好ま
しくない。
【0024】本発明の多孔質硬化物からなる模型材料に
より、得られた模型や成型見本などの成型品は、塗装性
に優れており、塗装等により彩色して製品として仕上げ
ることも可能で、より付加価値の高い成型品に仕上げる
ことができる。更には、製品の耐久性を上げるために表
面を樹脂加工し表面の脆さを無くすることもできる。
【0025】また、本発明の多孔質硬化物からなる模型
材料はマスター型の成型にも適しており、複雑形状な型
を容易に成型することができることのほか、成型に誤り
があった場合の修復性も良好で、マスター型より実型を
成形した後のマスター型の再修正も容易である。得られ
たマスター型は多孔質硬化物であるのでワックスやポリ
ビニルアルコール等の離型剤での表面処理も容易で、精
密さが要求される型製造用マスター型の成型に有用であ
る。ここで言うマスター型とは、通常木質材で製造され
る場合が多く、FRP成型品を成形する型を製造するた
めの基本型で、最終成型品と同一の形状をしたものであ
る。また得られた成型品を樹脂で処理することにより、
耐久性や強度を付与することができる。ここで使用され
る樹脂は、多孔質硬化物の製造に使用される熱硬化性樹
脂と同種の樹脂を使用することが好ましいが、これに限
定されるものではなく、他の熱硬化性樹脂を使用するこ
ともできる。
【0026】本発明において、水性分散体を型に流し込
み、ブロック状または板状、あるいは、必要に応じて最
終成型物に近い形状の多孔質硬化物を得る工程におい
て、また、ブロック状または板状の多孔質硬化物を接着
して大きな多孔質硬化物を得る過程において、FRP製
や金属製または木製等の強度保持部材を使用して、全体
を強化して使用することも可能であり、大型の成型品を
成型する場合はこのような保持部材により強化しておく
ことが望ましい。
【0027】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0028】実施例1 内径20cm、高さ30cmの金属製容器に、液状不飽
和ポリエステル樹脂(「ユピカ6510」,日本ユピカ
(株)製)3000gを秤量し、硬化促進剤として市販
のN,N−ジメチルアニリン6g(樹脂に対して0.2
PHR)、界面活性剤として「イオネットT−20C」
(ポリオキシエチレンソルビタンラウレート系、三洋化
成(株)製)45gを加えよく混合したのち、水道水1
000g(樹脂75gに対して25g)を加え羽根の外
径が6cmのディゾルバーを使用して回転数3000r
pmで10分間高速撹拌してO/W型水性分散体を得
た。得られた水性分散体に硬化剤として市販の50重量
%濃度の過酸化ベンゾイルを60g(樹脂に対し純分で
1PHR)添加混合し、離型剤として金属石鹸を塗布し
た縦13cm×横13cm×深さ30cmの型に流し込
み、室温で一昼夜放置して硬化させた。硬化脱型後80
℃で45分間硬化、乾燥させ、縦12.7cm×横1
2.7cm×高さ25cmのブロック状多孔質硬化物を
得た。得られたブロック状多孔質硬化物からなる模型用
材料は切削が容易であり、歯の付いていない金属製のペ
ーパーナイフと竹ベラを使用して切削加工して人形模型
を成型した。得られた人形模型に、絵の具による彩色を
施し、彩色完了後、乾燥し市販スプレーラッカーを吹き
付けて表面処理を行い、人形を作製した。
【0029】実施例2 内径40cm、高さ60cmの金属製容器に、液状エポ
キシアクリレート樹脂(「ネオポール8250H」,日
本ユピカ(株)製)45Kgを秤量し、硬化促進剤とし
て市販のN,N−ジメチルアニリン90g(樹脂に対し
て0.2PHR)、界面活性剤として「ニューコール
25」(ポリオキシエチレンソルビタンラウレート系、
日本乳化剤(株)製)900gを加えよく混合したの
ち、水道水15Kg(樹脂75gに対して25g)を加
え羽根の外径が12cmのディゾルバーを使用して回転
数2000rpmで15分間高速撹拌してO/W型水性
分散体を得た。得られた水性分散体に硬化剤として市販
の50重量%濃度の過酸化ベンゾイルを900g(樹脂
に対し純分で1PHR)添加混合し、離型剤として金属
石鹸を塗布した縦1000mm×横1000mm×高さ
100mmの型内に流し込み、その上に幅、厚さ共に3
0mm角の木材を100mm間隔に組み合わせて作った
格子状補強材からなる保持材を静かに置き、室温で1日
間放置硬化後、50℃で30分+70℃で2時間硬化、
乾燥させ、格子状木製補強材で補強された、縦1000
mm×横1000mm×高さ60mmの多孔質硬化物を
得た。得られた多孔質硬化物からなる模型用材料を、切
削加工して、最大深さが25mmの凹凸の激しい壁飾り
用成型品用の型を成形した。成形終了後ポリビニルアル
コールの2%溶液を型表面に塗布し乾燥させてマスター
型を作製した。
【0030】実施例3 内径20cm、高さ30cmの金属製容器に、架橋剤を
配合したポリメチルメタクリレートのメタクリル酸メチ
ル溶液3000gを秤量し、硬化促進剤として市販の
N,N−ジメチルアニリン6g(樹脂に対して0.2P
HR)、界面活性剤として「イオネットT−20C」6
0gを加えよく混合したのち、水道水750g(樹脂8
0gに対して20g)を加え羽根の外径が6cmのディ
ゾルバーを使用して回転数3000rpmで10分間高
速撹拌してO/W型水性分散体を得た。得られた水性分
散体に硬化剤として市販の40重量%濃度の過酸化ベン
ゾイルを75g(樹脂に対し純分で1PHR)添加混合
し、離型剤としてポリビニルアルコールを塗布した縦1
3cm×横13cm×深さ30cmの型に流し込み、室
温で一昼夜放置して硬化させた。硬化脱型後90℃で4
5分間硬化、乾燥させ、縦12.5cm×横12.5c
m×高さ25cmのブロック状多孔質硬化物を得た。得
られたブロック状多孔質硬化物からなる模型用材料を切
削加工して人形模型を成型した。得られた人形模型に、
硬化触媒および架橋剤を配合したポリメチルメタクリレ
ートのメタクリル酸メチル溶液に浸漬し、気孔部分にポ
リメチルメタクリレートを含浸させた後、硬化して半透
明状の人形を作製した。
【0031】
【発明の効果】本発明の多孔質硬化物からなる模型用材
料は切削性が良好であり切削加工により容易にマスター
型や模型、成型見本などを製作することができる。また
本発明においては水性分散体を所望の型に流し込み硬化
させて多孔質硬化物よりなる概略形状を成形した後、細
部を精密加工することにより、複雑形状のマスター型や
模型、成型見本などを製作することができる。したがっ
て、本発明の多孔質硬化物からなる模型用材料は、類似
形状の少量生産品の型において細部が部分的に異なるよ
うな模型、マスター型あるいは成型見本等種々の型を容
易に作製することができるので少量多品種のものを作製
するのに適している。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 63:00 B29K 63:00 67:00 67:00 101:10 101:10 Fターム(参考) 4F212 AA21 AA39 AA41 AG20 UA17 UB01 UN08 4J011 AA05 AA07 DA01 KA01 4J026 AA45 BA27 BA28 BB03 DB04 DB08 DB15 GA01 GA08 GA10 4J027 AB01 AB06 AB07 AB08 AB15 AB16 AB18 AB23 AB24 AB25 AE01 AE02 AE03 AE04 AG01 BA04 BA05 BA07 BA19 BA22 BA23 BA29 CC02 CD01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラジカル重合型熱硬化性樹脂からなるO/
    W型水性分散体を、常温又は加熱下に硬化させて得られ
    る多孔質硬化物からなる模型用材料。
  2. 【請求項2】ラジカル重合型熱硬化性樹脂が、液状不飽
    和ポリエステル樹脂、液状エポキシ(メタ)アクリレー
    ト樹脂、液状ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、およ
    び液状(メタ)アクリル樹脂から選ばれる液状ラジカル
    重合型熱硬化性樹脂の少なくとも1種であることを特徴
    とする請求項1に記載の模型用材料。
JP2001243529A 2001-08-10 2001-08-10 模型用材料 Pending JP2003055421A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001243529A JP2003055421A (ja) 2001-08-10 2001-08-10 模型用材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001243529A JP2003055421A (ja) 2001-08-10 2001-08-10 模型用材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003055421A true JP2003055421A (ja) 2003-02-26

Family

ID=19073613

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001243529A Pending JP2003055421A (ja) 2001-08-10 2001-08-10 模型用材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003055421A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006090527A1 (ja) * 2005-02-25 2006-08-31 Toyoda Van Moppes Ltd. ビトリファイドボンド砥石およびその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006090527A1 (ja) * 2005-02-25 2006-08-31 Toyoda Van Moppes Ltd. ビトリファイドボンド砥石およびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2002059172A1 (fr) Procede relatif a l'elaboration de fines particules de resine durcie
KR19980701757A (ko) 몰드재 및 몰드모터
JP2003055421A (ja) 模型用材料
JPH04227647A (ja) 硬化樹脂発泡体
US3579477A (en) Polyester coating and molding composition
JP4564209B2 (ja) 加熱成型用表面材
JPH1095904A (ja) モールド材、およびモールドモータ
US3806563A (en) Method of formulating and molding rapidly dehydratable water extended polyester article
JPH0716850A (ja) 人工石化粧パネルの製法
JP3509247B2 (ja) 多孔性材料用樹脂組成物、多孔性材料及びその製造方法
JP3518931B2 (ja) 熱硬化性組成物、モールド材、およびモールド材成形体の分解処理方法
JPH069257A (ja) 人工大理石およびその製法
JP3697672B2 (ja) モールド材、モールドモータおよびモールド材の分解処理方法
JP2002265803A (ja) 多孔質硬化物およびその製造方法
JP4913959B2 (ja) 空洞を有する繊維強化多孔質硬化物成形体の製造方法
JP4833423B2 (ja) 多孔質硬化物の製造方法
JPH06183808A (ja) 人造大理石用不飽和ポリエステルモールディングコンパウンド及び人造大理石
JPH09151222A (ja) モールド材
JP2004050731A (ja) 熱硬化性樹脂水性分散体の硬化成型方法
JPH02124752A (ja) 御影石調人工石およびその製造方法
JPS6137098B2 (ja)
JP4495389B2 (ja) 多孔質成形物の製造方法
JPS631332B2 (ja)
JP3476325B2 (ja) 耐水性生分解性成形物およびその製造方法
JPH0676544B2 (ja) 人造大理石の製造法