JP2003053768A - リサイクルpetの成形方法 - Google Patents
リサイクルpetの成形方法Info
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Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 リサイクル用PET材料のみを用いて充分な
強度のリサイクル成型品を成形することができるリサイ
クルPETの成形方法を提供すること。 【解決手段】 リサイクルPETの非結晶フレーク状片
を加熱処理し、フレーク状片に含まれる水分を除去する
とともに、このフレーク状片を結晶化させる加熱工程S
1と、加熱処理した結晶フレーク状片を成形材料として
用いて射出成形する射出成形工程S5と、を有するリサ
イクルPETの成形方法。必要に応じて、加熱工程の後
に、フレーク状片の塊を粉砕して結晶フレーク状片にす
る粉砕工程を遂行する。また、必要に応じて、粉砕工程
と成形工程との間に、結晶フレーク状片を再加熱してそ
れに含まれる水分を除去する再加熱工程を遂行する。
強度のリサイクル成型品を成形することができるリサイ
クルPETの成形方法を提供すること。 【解決手段】 リサイクルPETの非結晶フレーク状片
を加熱処理し、フレーク状片に含まれる水分を除去する
とともに、このフレーク状片を結晶化させる加熱工程S
1と、加熱処理した結晶フレーク状片を成形材料として
用いて射出成形する射出成形工程S5と、を有するリサ
イクルPETの成形方法。必要に応じて、加熱工程の後
に、フレーク状片の塊を粉砕して結晶フレーク状片にす
る粉砕工程を遂行する。また、必要に応じて、粉砕工程
と成形工程との間に、結晶フレーク状片を再加熱してそ
れに含まれる水分を除去する再加熱工程を遂行する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PETをフレーク
状片に粉砕した後にリサイクルするリサイクルPETの
成形方法に関する。
状片に粉砕した後にリサイクルするリサイクルPETの
成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、材料の有効的利用、環境保護等の
観点からリサイクルが見直され、例えば、飲料水等の容
器として広く用いられているPET(ポリエチレンテレ
フタレート)製ボトルは、リサイクルされて各種成型品
として利用されている。
観点からリサイクルが見直され、例えば、飲料水等の容
器として広く用いられているPET(ポリエチレンテレ
フタレート)製ボトルは、リサイクルされて各種成型品
として利用されている。
【0003】例えば、PET製ボトルをリサイクルする
ときには、まず、使用済みボトルを粉砕装置によってフ
レーク状片に粉砕し、粉砕したフレーク状片を成形材料
として用いている。しかし、粉砕したフレーク状片をそ
のまま用いたのでは、成形時に樹脂が結晶化し易く、結
晶化した場合、成形品の耐衝撃性が悪くなり、強度が大
きく低下し、成形品の用途が著しく制限される。また、
成形時の樹脂の流動性が悪く、成形品の成形不良が起こ
りやすいという問題がある。
ときには、まず、使用済みボトルを粉砕装置によってフ
レーク状片に粉砕し、粉砕したフレーク状片を成形材料
として用いている。しかし、粉砕したフレーク状片をそ
のまま用いたのでは、成形時に樹脂が結晶化し易く、結
晶化した場合、成形品の耐衝撃性が悪くなり、強度が大
きく低下し、成形品の用途が著しく制限される。また、
成形時の樹脂の流動性が悪く、成形品の成形不良が起こ
りやすいという問題がある。
【0004】そこで、このような問題を解消するため
に、成形材料の性質を改善するための改質剤が提案され
実用に供されている。この種の改質剤はパウダー状であ
り、リサイクルするフレーク状片(PET)に混合して
用いられる。このような改質剤を用いると、リサイクル
成型品の耐衝撃性及び成形時の樹脂流動性をある程度改
善することができる。
に、成形材料の性質を改善するための改質剤が提案され
実用に供されている。この種の改質剤はパウダー状であ
り、リサイクルするフレーク状片(PET)に混合して
用いられる。このような改質剤を用いると、リサイクル
成型品の耐衝撃性及び成形時の樹脂流動性をある程度改
善することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リサイ
クルするフレーク状片に改質剤を混合することは、改質
剤自体が高価である故に、リサイクル成形品の製造コス
トが上昇し、このコスト上昇がリサイクルが進まない原
因の一つになっている。また、改質剤を混合すること
は、リサイクル成型品におけるフレーク状片の使用量が
少なくなり、リサイクルするフレーク状片のリサイクル
率が低下し、PET製品を高効率でリサイクルすること
ができない。
クルするフレーク状片に改質剤を混合することは、改質
剤自体が高価である故に、リサイクル成形品の製造コス
トが上昇し、このコスト上昇がリサイクルが進まない原
因の一つになっている。また、改質剤を混合すること
は、リサイクル成型品におけるフレーク状片の使用量が
少なくなり、リサイクルするフレーク状片のリサイクル
率が低下し、PET製品を高効率でリサイクルすること
ができない。
【0006】本発明の目的は、リサイクル用PET材料
のみを用いて充分な強度のリサイクル成型品を成形する
ことができるリサイクルPETの成形方法を提供するこ
とである。
のみを用いて充分な強度のリサイクル成型品を成形する
ことができるリサイクルPETの成形方法を提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、リサイクル
するフレーク状片は非結晶状態であり、このような非結
晶状態のPTEは吸水性が高くて比較的多くの水分を含
んでいるが、リサイクル成形前に、フレーク状片に含ま
れている水分を除去することによって、リサイクル成形
時に樹脂が結晶化し難くなり、これによって、リサイク
ル成型品の耐摩耗性、成形時に樹脂の流動性等を著しく
改善できることを見出した。
するフレーク状片は非結晶状態であり、このような非結
晶状態のPTEは吸水性が高くて比較的多くの水分を含
んでいるが、リサイクル成形前に、フレーク状片に含ま
れている水分を除去することによって、リサイクル成形
時に樹脂が結晶化し難くなり、これによって、リサイク
ル成型品の耐摩耗性、成形時に樹脂の流動性等を著しく
改善できることを見出した。
【0008】即ち、本発明は、リサイクルPETの非結
晶フレーク状片を加熱処理し、フレーク状片に含まれる
水分を除去するとともに、このフレーク状片を結晶化さ
せる加熱工程と、前記加熱処理した結晶フレーク状片を
成形材料として用いて射出成形する射出成形工程と、を
有することを特徴とするリサイクルPETの成形方法で
ある。
晶フレーク状片を加熱処理し、フレーク状片に含まれる
水分を除去するとともに、このフレーク状片を結晶化さ
せる加熱工程と、前記加熱処理した結晶フレーク状片を
成形材料として用いて射出成形する射出成形工程と、を
有することを特徴とするリサイクルPETの成形方法で
ある。
【0009】本発明に従えば、リサイクルPETのフレ
ーク状片に加熱処理が施される。この加熱処理によっ
て、フレーク状片に含まれる水分が除去され、その含水
量が非常に少なくなり、その含水率をほとんど零(ゼ
ロ)にすることができる。また、かく加熱することによ
って、非結晶状態にあるフレーク状片が結晶化して水分
を吸収し難い状態となり、成形前における水分の吸収を
抑えることができる。その後、成形工程にて、結晶フレ
ーク状片を用いて成形、例えば射出成形を行う。成形段
階においては、結晶フレーク状片は水分をほとんど含ん
でいないので、成形時におけるリサイクル成形品の結晶
化が進まず、従って、非結晶状態のリサイクル成型品を
製造することができ、これによって、リサイクル成形品
の耐衝撃性が著しく改善され、充分な強度のリサイクル
成形品を得ることができる。また、結晶フレーク状片が
水分をほとんど含んでいないので、成形時の樹脂の流動
性も改善され、成形不良の発生も著しく低減することが
できる。
ーク状片に加熱処理が施される。この加熱処理によっ
て、フレーク状片に含まれる水分が除去され、その含水
量が非常に少なくなり、その含水率をほとんど零(ゼ
ロ)にすることができる。また、かく加熱することによ
って、非結晶状態にあるフレーク状片が結晶化して水分
を吸収し難い状態となり、成形前における水分の吸収を
抑えることができる。その後、成形工程にて、結晶フレ
ーク状片を用いて成形、例えば射出成形を行う。成形段
階においては、結晶フレーク状片は水分をほとんど含ん
でいないので、成形時におけるリサイクル成形品の結晶
化が進まず、従って、非結晶状態のリサイクル成型品を
製造することができ、これによって、リサイクル成形品
の耐衝撃性が著しく改善され、充分な強度のリサイクル
成形品を得ることができる。また、結晶フレーク状片が
水分をほとんど含んでいないので、成形時の樹脂の流動
性も改善され、成形不良の発生も著しく低減することが
できる。
【0010】また、本発明では、前記加熱工程の後に、
フレーク状片の塊を粉砕して結晶フレーク状片にする粉
砕工程が遂行されることを特徴とする。本発明に従え
ば、加熱工程の後に粉砕工程が遂行される。非結晶フレ
ーク状片を加熱して結晶化すると、フレーク状片がくっ
ついて塊状になりやすいが、このように粉砕工程を行う
と、塊状のフレーク状片が所定サイズの結晶フレーク状
片となり、成形材料としての結晶フレーク状片の流動性
が良くなる。従って、成形時に結晶フレーク状片をスム
ースに安定して供給することができ、成形不良を少なく
することができる。
フレーク状片の塊を粉砕して結晶フレーク状片にする粉
砕工程が遂行されることを特徴とする。本発明に従え
ば、加熱工程の後に粉砕工程が遂行される。非結晶フレ
ーク状片を加熱して結晶化すると、フレーク状片がくっ
ついて塊状になりやすいが、このように粉砕工程を行う
と、塊状のフレーク状片が所定サイズの結晶フレーク状
片となり、成形材料としての結晶フレーク状片の流動性
が良くなる。従って、成形時に結晶フレーク状片をスム
ースに安定して供給することができ、成形不良を少なく
することができる。
【0011】また、本発明では、前記粉砕工程と前記成
形工程との間にて、結晶フレーク状片を再加熱してそれ
に含まれる水分を除去する再加熱工程が遂行されること
を特徴とする。
形工程との間にて、結晶フレーク状片を再加熱してそれ
に含まれる水分を除去する再加熱工程が遂行されること
を特徴とする。
【0012】本発明に従えば、成形工程の前に再加熱工
程を行うので、結晶フレーク状片に含まれている水分を
除去することができ、これによって、リサイクル成形品
の耐衝撃性を一層改善することができるとともに、成形
不良の発生も更に低減することができる。加熱工程後に
結晶フレーク状片を放置する(又は粉砕工程後の結晶フ
レーク状片を放置する)と、結晶フレーク状片が水分を
少し吸収するようになるため、このようなときには、再
加熱工程を行うようにするのが望ましい。
程を行うので、結晶フレーク状片に含まれている水分を
除去することができ、これによって、リサイクル成形品
の耐衝撃性を一層改善することができるとともに、成形
不良の発生も更に低減することができる。加熱工程後に
結晶フレーク状片を放置する(又は粉砕工程後の結晶フ
レーク状片を放置する)と、結晶フレーク状片が水分を
少し吸収するようになるため、このようなときには、再
加熱工程を行うようにするのが望ましい。
【0013】また、本発明では、前記加熱工程において
は、非結晶フレーク状片を攪拌しながら110〜180
℃の熱風を2〜5時間吹き付けることを特徴する。本発
明に従えば、非結晶フレーク状片を撹拌しながら熱風を
吹き付けるので、これらを実質上均一に加熱処理するこ
とができる。非結晶フレーク状片の撹拌は、例えば撹拌
部材を回動するようにしてもよく、或いはこれらを収容
する容器ハウジング自体を回動するようにしてもよい。
また、加熱処理は、110〜180℃の熱風を2〜5時
間吹き付けることによって行うので、フレーク状片に含
まれた水分をほとんど除去することができるとともに、
非結晶状態のフレーク状片を結晶化することができる。
は、非結晶フレーク状片を攪拌しながら110〜180
℃の熱風を2〜5時間吹き付けることを特徴する。本発
明に従えば、非結晶フレーク状片を撹拌しながら熱風を
吹き付けるので、これらを実質上均一に加熱処理するこ
とができる。非結晶フレーク状片の撹拌は、例えば撹拌
部材を回動するようにしてもよく、或いはこれらを収容
する容器ハウジング自体を回動するようにしてもよい。
また、加熱処理は、110〜180℃の熱風を2〜5時
間吹き付けることによって行うので、フレーク状片に含
まれた水分をほとんど除去することができるとともに、
非結晶状態のフレーク状片を結晶化することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に従うリサイクルPETの成形方法について説明す
る。図1は、リサイクルPETの成形方法の各工程を簡
略的に示す工程図であり、図2は、図1の成形方法の加
熱工程で用いる加熱装置の一例を示す簡略図であり、図
3は、図1の成形方法の再加熱工程で用いる再加熱装置
の一例を示す簡略図であり、図4は、図1の成形方法の
成形工程で用いる成形装置の一例を示す簡略図であり、
図5は成形工程で用いる成形装置の他の例を示す簡略図
である。
明に従うリサイクルPETの成形方法について説明す
る。図1は、リサイクルPETの成形方法の各工程を簡
略的に示す工程図であり、図2は、図1の成形方法の加
熱工程で用いる加熱装置の一例を示す簡略図であり、図
3は、図1の成形方法の再加熱工程で用いる再加熱装置
の一例を示す簡略図であり、図4は、図1の成形方法の
成形工程で用いる成形装置の一例を示す簡略図であり、
図5は成形工程で用いる成形装置の他の例を示す簡略図
である。
【0015】図1において、この成形方法は、PET部
材粉砕工程S1、加熱工程S2、粉砕工程S3、再加熱
工程S4及び成形工程S5から構成される。PET部材
粉砕工程S1では、PET製品として広く使用されてい
る例えばPET製ボトルを回収し、回収したPET製ボ
トルをそれ自体周知の粉砕装置(図示せず)を用いてフ
レーク状片に粉砕する。この粉砕工程S1では、PET
製ボトルが例えば5〜7mm程度のフレーク状片に粉砕
される。このようなPETのフレーク状片は、リサイク
ル用の樹脂材料として市販されており、このような市販
のフレーク状片を用いるようにしてもよい。この成形方
法では、PETのフレーク状片(換言すると、リサイク
ル用PET材料)を実質上100%用い、他の物質、例
えば改質剤、新しいPET材料等を含むことなくリサイ
クル成形するものである。
材粉砕工程S1、加熱工程S2、粉砕工程S3、再加熱
工程S4及び成形工程S5から構成される。PET部材
粉砕工程S1では、PET製品として広く使用されてい
る例えばPET製ボトルを回収し、回収したPET製ボ
トルをそれ自体周知の粉砕装置(図示せず)を用いてフ
レーク状片に粉砕する。この粉砕工程S1では、PET
製ボトルが例えば5〜7mm程度のフレーク状片に粉砕
される。このようなPETのフレーク状片は、リサイク
ル用の樹脂材料として市販されており、このような市販
のフレーク状片を用いるようにしてもよい。この成形方
法では、PETのフレーク状片(換言すると、リサイク
ル用PET材料)を実質上100%用い、他の物質、例
えば改質剤、新しいPET材料等を含むことなくリサイ
クル成形するものである。
【0016】加熱工程S2では、PETのフレーク状片
に対して加熱処理が行われる。この加熱処理は、110
〜180℃の温度で2〜5時間行われ、非結晶フレーク
状片に例えば熱風を吹き付けることによって行われる。
非結晶状態のPETのフレーク状片は水分を吸収し易
く、空気中に放置すると空気中の水分を吸収し、その含
水率が大きくなる。このような非結晶のフレーク状片を
上述したように加熱処理すると、フレーク状片に含まれ
た水分が除去され、その含水率が著しく低下してほぼ零
(ゼロ)になる。また、このように加熱することによっ
て、非結晶状態のフレーク状片が結晶化し、結晶化する
と水分をほとんど吸収しなくなり、その後の水分吸収を
著しく抑えることができる。
に対して加熱処理が行われる。この加熱処理は、110
〜180℃の温度で2〜5時間行われ、非結晶フレーク
状片に例えば熱風を吹き付けることによって行われる。
非結晶状態のPETのフレーク状片は水分を吸収し易
く、空気中に放置すると空気中の水分を吸収し、その含
水率が大きくなる。このような非結晶のフレーク状片を
上述したように加熱処理すると、フレーク状片に含まれ
た水分が除去され、その含水率が著しく低下してほぼ零
(ゼロ)になる。また、このように加熱することによっ
て、非結晶状態のフレーク状片が結晶化し、結晶化する
と水分をほとんど吸収しなくなり、その後の水分吸収を
著しく抑えることができる。
【0017】加熱温度が110℃より低くなると、非結
晶フレーク状片の結晶化が進まず、また含んだ水分を効
率良く除去することができない。また、加熱温度が18
0℃を超えると、異常加熱となって水分が蒸発して樹脂
が劣化するようになる。更にまた、加熱時間が2時間よ
り短くなると、非結晶フレーク状片を充分に加熱処理す
ることができず、フレーク状片の結晶化、含有水分の除
去を充分に行うことができない。また、加熱時間が5時
間を超えると、フレーク状片を必要以上に加熱するよう
になり、それ故に、加熱エネルギーを無駄に消費するよ
うになる。
晶フレーク状片の結晶化が進まず、また含んだ水分を効
率良く除去することができない。また、加熱温度が18
0℃を超えると、異常加熱となって水分が蒸発して樹脂
が劣化するようになる。更にまた、加熱時間が2時間よ
り短くなると、非結晶フレーク状片を充分に加熱処理す
ることができず、フレーク状片の結晶化、含有水分の除
去を充分に行うことができない。また、加熱時間が5時
間を超えると、フレーク状片を必要以上に加熱するよう
になり、それ故に、加熱エネルギーを無駄に消費するよ
うになる。
【0018】この加熱工程S2においては、例えば、図
2に示す加熱装置が用いられる。図2を参照して、図示
の加熱装置2は、加熱処理する非結晶フレーク状片4が
収容される容器ハウジング6を備え、その下端部に排出
部8が設けられ、その上端部に投入部10が設けられて
いる。この容器ハウジング6の下部には、仕切りプレー
ト12によって熱風空間14が形成され、仕切りプレー
ト12の中央部には吹出し口16が設けられている。
2に示す加熱装置が用いられる。図2を参照して、図示
の加熱装置2は、加熱処理する非結晶フレーク状片4が
収容される容器ハウジング6を備え、その下端部に排出
部8が設けられ、その上端部に投入部10が設けられて
いる。この容器ハウジング6の下部には、仕切りプレー
ト12によって熱風空間14が形成され、仕切りプレー
ト12の中央部には吹出し口16が設けられている。
【0019】容器ハウジング6内には、収容されたフレ
ーク状片4を撹拌するするための撹拌手段18が設けら
れている。図示の撹拌手段18は、容器ハウジング6の
天壁に回転自在に支持された回転軸20を有し、この回
転軸20の一端側は天壁から実質上垂直下方に延び、そ
の中間部及び下端部に撹拌部材22,24が設けられて
いる。回転軸20の他端部はこの天壁から外部に突出
し、この突出端部が駆動源としての電動モータ26に駆
動連結されている。
ーク状片4を撹拌するするための撹拌手段18が設けら
れている。図示の撹拌手段18は、容器ハウジング6の
天壁に回転自在に支持された回転軸20を有し、この回
転軸20の一端側は天壁から実質上垂直下方に延び、そ
の中間部及び下端部に撹拌部材22,24が設けられて
いる。回転軸20の他端部はこの天壁から外部に突出
し、この突出端部が駆動源としての電動モータ26に駆
動連結されている。
【0020】容器ハウジング6の投入部10に関連し
て、投入ホッパ28が設けられている。投入ホッパ28
の排出部には投入弁30が設けられ、この投入弁30及
び投入ライン32を介して容器ハウジング6の投入部1
0に接続されている。加熱処理すべき非結晶フレーク状
片4は投入ホッパ28内に投入され、投入弁30を開状
態にすることによって、投入ホッパ28内のフレーク状
片4が投入ライン32及び投入部10を通して容器ハウ
ジング6内に投入される。
て、投入ホッパ28が設けられている。投入ホッパ28
の排出部には投入弁30が設けられ、この投入弁30及
び投入ライン32を介して容器ハウジング6の投入部1
0に接続されている。加熱処理すべき非結晶フレーク状
片4は投入ホッパ28内に投入され、投入弁30を開状
態にすることによって、投入ホッパ28内のフレーク状
片4が投入ライン32及び投入部10を通して容器ハウ
ジング6内に投入される。
【0021】容器ハウジング6に関連して、熱風循環ラ
イン34が設けられ、この熱風循環ライン34に、ダス
ト除去装置36、送風装置38、微細ダスト・水分除去
装置40及び加熱ヒータ装置42が設けられている。ダ
スト除去装置36はダスト除去用ホッパ44を備え、こ
のダスト除去用ホッパ44によって、熱風循環ライン3
4を流れる熱風に含まれたダストが除去され、除去され
たダストは回収ボックス46に回収される。送風装置3
8は電動モータ48によって回転駆動される送風ファン
(図示せず)を備え、この送風ファンは熱風を循環ライ
ン34を通して循環する。微細ダスト・水分除去装置4
0は、水分を吸着する吸着剤を含むフィルタ50を備
え、熱風が通過することによって、熱風に含まれた微細
なダストがフィルタ50によって除去されるとともに、
熱風に含まれた水分が吸着剤に吸着され、これによって
熱風中の水分が除去される。加熱ヒータ装置42は電気
ヒータ52を備え、加熱ヒータ装置42を流れる熱風
は、この電気ヒータ52により加熱され、上述した所定
温度に加熱された熱風が容器ハウジング6の熱風空間1
4に送給される。
イン34が設けられ、この熱風循環ライン34に、ダス
ト除去装置36、送風装置38、微細ダスト・水分除去
装置40及び加熱ヒータ装置42が設けられている。ダ
スト除去装置36はダスト除去用ホッパ44を備え、こ
のダスト除去用ホッパ44によって、熱風循環ライン3
4を流れる熱風に含まれたダストが除去され、除去され
たダストは回収ボックス46に回収される。送風装置3
8は電動モータ48によって回転駆動される送風ファン
(図示せず)を備え、この送風ファンは熱風を循環ライ
ン34を通して循環する。微細ダスト・水分除去装置4
0は、水分を吸着する吸着剤を含むフィルタ50を備
え、熱風が通過することによって、熱風に含まれた微細
なダストがフィルタ50によって除去されるとともに、
熱風に含まれた水分が吸着剤に吸着され、これによって
熱風中の水分が除去される。加熱ヒータ装置42は電気
ヒータ52を備え、加熱ヒータ装置42を流れる熱風
は、この電気ヒータ52により加熱され、上述した所定
温度に加熱された熱風が容器ハウジング6の熱風空間1
4に送給される。
【0022】容器ハウジング6の排出部8には排出弁5
4が設けられ、この排出弁54の下方に収容ボックス5
6が配設され、排出弁54を開状態にすることによっ
て、加熱処理された結晶フレーク状片4が排出部8から
収容ボックス56内に排出される。また、図示していな
いが、微細ダスト・水分除去装置40に関連してパージ
手段が設けられており、熱風循環ライン34による熱風
の循環を停止する一方、このパージ手段を作動させるこ
とによって、フィルタ50を通過する空気(又は熱風)
により、フィルタ50に付着した微細なダスト及び吸着
剤に吸着された水分が除去され、フィルタ50及び吸着
剤が元の状態に再生される。
4が設けられ、この排出弁54の下方に収容ボックス5
6が配設され、排出弁54を開状態にすることによっ
て、加熱処理された結晶フレーク状片4が排出部8から
収容ボックス56内に排出される。また、図示していな
いが、微細ダスト・水分除去装置40に関連してパージ
手段が設けられており、熱風循環ライン34による熱風
の循環を停止する一方、このパージ手段を作動させるこ
とによって、フィルタ50を通過する空気(又は熱風)
により、フィルタ50に付着した微細なダスト及び吸着
剤に吸着された水分が除去され、フィルタ50及び吸着
剤が元の状態に再生される。
【0023】この加熱装置2においては、加熱ヒータ装
置42からの熱風が熱風循環ライン34を通して容器ハ
ウジング6の熱風空間14に送給され、吹出し口16か
ら容器ハウジング6内のフレーク状片4に向けて吹き付
けられる。このとき、攪拌手段18は所定方向に回動さ
れ、この攪拌手段18によってフレーク状片4が攪拌さ
れ、吹出し口16からの熱風が容器ハウジング6内のフ
レーク状片4に実質上均一に作用する。このように熱風
が作用するので、非結晶フレーク状片4に含まれた水分
が除去され、その含水率がほぼ零(ゼロ)になるととも
に、非結晶フレーク状片4が結晶化し、水分を吸収し難
くい特性に変わる。容器ハウジング6内に噴出した熱風
は、熱風循環ライン34を循環し、ダスト除去装置36
にてダストが除去され、微細ダスト・水分除去装置40
にて微細ダスト及び水分が除去された後に加熱ヒータ装
置42に流れる。このようにして容器ハウジング6内の
フレーク状片4に対して加熱処理が行われる。
置42からの熱風が熱風循環ライン34を通して容器ハ
ウジング6の熱風空間14に送給され、吹出し口16か
ら容器ハウジング6内のフレーク状片4に向けて吹き付
けられる。このとき、攪拌手段18は所定方向に回動さ
れ、この攪拌手段18によってフレーク状片4が攪拌さ
れ、吹出し口16からの熱風が容器ハウジング6内のフ
レーク状片4に実質上均一に作用する。このように熱風
が作用するので、非結晶フレーク状片4に含まれた水分
が除去され、その含水率がほぼ零(ゼロ)になるととも
に、非結晶フレーク状片4が結晶化し、水分を吸収し難
くい特性に変わる。容器ハウジング6内に噴出した熱風
は、熱風循環ライン34を循環し、ダスト除去装置36
にてダストが除去され、微細ダスト・水分除去装置40
にて微細ダスト及び水分が除去された後に加熱ヒータ装
置42に流れる。このようにして容器ハウジング6内の
フレーク状片4に対して加熱処理が行われる。
【0024】この加熱装置2では、容器ハウジング6内
に攪拌手段18を配設し、この攪拌手段18を回動させ
てフレーク状片4の攪拌を行っているが、このような構
成に代えて、容器ハウジング自体を回転自在に支持する
とともに、この容器ハウジングの内面に攪拌部材を設
け、容器ハウジングを所定方向に回動させて攪拌部材に
よってフレーク状片を攪拌するようにしてもよい。
に攪拌手段18を配設し、この攪拌手段18を回動させ
てフレーク状片4の攪拌を行っているが、このような構
成に代えて、容器ハウジング自体を回転自在に支持する
とともに、この容器ハウジングの内面に攪拌部材を設
け、容器ハウジングを所定方向に回動させて攪拌部材に
よってフレーク状片を攪拌するようにしてもよい。
【0025】次に、粉砕工程S3では、加熱処理された
結晶フレーク状片4に対して、粉砕加工が施される。フ
レーク状片4を加熱処理して結晶化すると、フレーク状
片4がくっついて塊になり易く、それ故に、加熱工程S
2にて加熱処理した結晶フレーク状片4をそのまま成形
材料として用いると、リサイクル成形時にその流動性が
悪くなって成形材料(フレーク状片4)をスムースに安
定供給することができず、成形不良の原因となる。これ
に対して、粉砕工程S3にて塊になった結晶フレーク状
片4に破砕加工を施して結晶フレーク状片にすると、そ
の大きさが小さくなって所定サイズになるとともに、そ
れらの突出部も少なくなる。それ故に、結晶フレーク状
片の流動性が良くなり、成形時に安定供給することがで
き、これによって、成形不良の発生を少なくすることが
できる。
結晶フレーク状片4に対して、粉砕加工が施される。フ
レーク状片4を加熱処理して結晶化すると、フレーク状
片4がくっついて塊になり易く、それ故に、加熱工程S
2にて加熱処理した結晶フレーク状片4をそのまま成形
材料として用いると、リサイクル成形時にその流動性が
悪くなって成形材料(フレーク状片4)をスムースに安
定供給することができず、成形不良の原因となる。これ
に対して、粉砕工程S3にて塊になった結晶フレーク状
片4に破砕加工を施して結晶フレーク状片にすると、そ
の大きさが小さくなって所定サイズになるとともに、そ
れらの突出部も少なくなる。それ故に、結晶フレーク状
片の流動性が良くなり、成形時に安定供給することがで
き、これによって、成形不良の発生を少なくすることが
できる。
【0026】粉砕加工は、例えば、切断カッタ部を有す
る一対のカッタローラを備えたそれ自体周知の粉砕装置
(図示せず)が用いられ、この粉砕装置によって、塊っ
た結晶フレーク状片は、例えば4〜8mm程度の大きさ
の結晶フレーク状片に粉砕される。結晶フレーク状片の
大きさが4mmより小さくなると、それ自体が粉体状と
なるために、後の成形工程において計量が難しくなり、
成形不良の原因になる。また、結晶フレーク状片の大き
さが8mmを超えると、結晶フレーク状片の安定供給が
難しくなる。
る一対のカッタローラを備えたそれ自体周知の粉砕装置
(図示せず)が用いられ、この粉砕装置によって、塊っ
た結晶フレーク状片は、例えば4〜8mm程度の大きさ
の結晶フレーク状片に粉砕される。結晶フレーク状片の
大きさが4mmより小さくなると、それ自体が粉体状と
なるために、後の成形工程において計量が難しくなり、
成形不良の原因になる。また、結晶フレーク状片の大き
さが8mmを超えると、結晶フレーク状片の安定供給が
難しくなる。
【0027】次に、再加熱工程S4では、PETの結晶
フレーク状片に対して再加熱処理が行われる。この再加
熱処理は、110〜180℃の温度で2〜5時間行わ
れ、結晶フレーク状片に例えば熱風を吹き付けることに
よって行われる。結晶フレーク状片を上述したように再
加熱処理すると、加熱処理後に吸収した水分が除去さ
れ、結晶フレーク状片の含水率がほぼ零(ゼロ)にな
る。
フレーク状片に対して再加熱処理が行われる。この再加
熱処理は、110〜180℃の温度で2〜5時間行わ
れ、結晶フレーク状片に例えば熱風を吹き付けることに
よって行われる。結晶フレーク状片を上述したように再
加熱処理すると、加熱処理後に吸収した水分が除去さ
れ、結晶フレーク状片の含水率がほぼ零(ゼロ)にな
る。
【0028】加熱温度が110℃より低くなると、含ま
れた水分を効率良く除去することができず、再加熱時間
を長くする必要があり、また加熱温度が180℃を超え
ると、異常加熱となって水分が蒸発して樹脂が劣化する
ようになる。更にまた、加熱時間が2時間より短くなる
と、結晶フレーク状片に対する再加熱処理が不充分とな
り、含有水分の除去を充分に行うことができず、また加
熱時間が5時間を超えると、結晶フレーク状片を必要以
上に加熱するようになり、加熱エネルギーを無駄に消費
するようになる。
れた水分を効率良く除去することができず、再加熱時間
を長くする必要があり、また加熱温度が180℃を超え
ると、異常加熱となって水分が蒸発して樹脂が劣化する
ようになる。更にまた、加熱時間が2時間より短くなる
と、結晶フレーク状片に対する再加熱処理が不充分とな
り、含有水分の除去を充分に行うことができず、また加
熱時間が5時間を超えると、結晶フレーク状片を必要以
上に加熱するようになり、加熱エネルギーを無駄に消費
するようになる。
【0029】この再加熱工程S4においては、例えば、
図3に示す再加熱装置が用いられる。図3を参照して、
図示の再加熱装置3の基本的構成は、図2に示す加熱装
置2と同一であり、図2の加熱装置と実質上同一の部材
には同一の番号を付し、その説明を省略する。この再加
熱装置62では、加熱処理済みの結晶フレーク状片4を
収容するための収容ボックス56に代えて、スクリュー
搬送機構64が用いられている。スクリュー搬送機構6
4は、細長い円筒状ハウジング66と、このハウジング
66内に回転自在に配設された搬送スクリュー68とを
備えており、搬送スクリュー68が所定方向に回動する
ことによって、容器ハウジング6から排出部8及び排出
弁54を通して排出された再加熱処理済み結晶フレーク
状片70が、矢印72で示す方向に送給される。また、
この再加熱装置62では、ダストを除去するためのダス
ト除去装置が省略されている。再加熱装置62のその他
の構成は、図2に示す加熱装置2の構成と実質上同一で
ある。尚、再加熱装置62においてもダスト除去装置を
設けるようにしてもよい。
図3に示す再加熱装置が用いられる。図3を参照して、
図示の再加熱装置3の基本的構成は、図2に示す加熱装
置2と同一であり、図2の加熱装置と実質上同一の部材
には同一の番号を付し、その説明を省略する。この再加
熱装置62では、加熱処理済みの結晶フレーク状片4を
収容するための収容ボックス56に代えて、スクリュー
搬送機構64が用いられている。スクリュー搬送機構6
4は、細長い円筒状ハウジング66と、このハウジング
66内に回転自在に配設された搬送スクリュー68とを
備えており、搬送スクリュー68が所定方向に回動する
ことによって、容器ハウジング6から排出部8及び排出
弁54を通して排出された再加熱処理済み結晶フレーク
状片70が、矢印72で示す方向に送給される。また、
この再加熱装置62では、ダストを除去するためのダス
ト除去装置が省略されている。再加熱装置62のその他
の構成は、図2に示す加熱装置2の構成と実質上同一で
ある。尚、再加熱装置62においてもダスト除去装置を
設けるようにしてもよい。
【0030】この再加熱装置62では、加熱ヒータ装置
42からの熱風が熱風循環ライン34を通して容器ハウ
ジング6の熱風空間14に送給され、吹出し口16から
容器ハウジング6内の結晶フレーク状片70に向けて吹
き付けられる。このとき、攪拌手段18は結晶フレーク
状片70を攪拌するので、吹出し口16からの熱風は容
器ハウジング6内の結晶フレーク状片70に実質上均一
に作用し、これによって、結晶フレーク状片70に含ま
れた水分を除去し、その含水率がほぼ零(ゼロ)にな
る。
42からの熱風が熱風循環ライン34を通して容器ハウ
ジング6の熱風空間14に送給され、吹出し口16から
容器ハウジング6内の結晶フレーク状片70に向けて吹
き付けられる。このとき、攪拌手段18は結晶フレーク
状片70を攪拌するので、吹出し口16からの熱風は容
器ハウジング6内の結晶フレーク状片70に実質上均一
に作用し、これによって、結晶フレーク状片70に含ま
れた水分を除去し、その含水率がほぼ零(ゼロ)にな
る。
【0031】この再加熱工程S4の後に成形工程S5が
行われる。成形工程S5では、再加熱処理された結晶フ
レーク状片が成形材料として用いられ、この結晶フレー
ク状片を溶融(可塑化)して、例えば射出成形によって
所定形状に成形される。成形材料が所定大きさのフレー
ク状片であるので、その送給がスムースに安定して行わ
れ、これによって、成形不良の発生を少なくすることが
できる。また、成形材料の結晶フレーク状片は水分をほ
とんど含んでいないので、成形時における成形品の結晶
化が進まず、非結晶状態の成形品を得ることができる。
従って、耐衝撃性の低下を改善し、充分な硬度のリサイ
クル成形品を得ることができるとともに、成型品の全体
が非結晶状態であるので、美しい外観のリサイクル成形
品を得ることができる。また、結晶フレーク状片が水分
をほとんど含んでいないので、可塑化したときの樹脂の
流動性も改善され、これによっても成形不良の発生を低
減することができる。
行われる。成形工程S5では、再加熱処理された結晶フ
レーク状片が成形材料として用いられ、この結晶フレー
ク状片を溶融(可塑化)して、例えば射出成形によって
所定形状に成形される。成形材料が所定大きさのフレー
ク状片であるので、その送給がスムースに安定して行わ
れ、これによって、成形不良の発生を少なくすることが
できる。また、成形材料の結晶フレーク状片は水分をほ
とんど含んでいないので、成形時における成形品の結晶
化が進まず、非結晶状態の成形品を得ることができる。
従って、耐衝撃性の低下を改善し、充分な硬度のリサイ
クル成形品を得ることができるとともに、成型品の全体
が非結晶状態であるので、美しい外観のリサイクル成形
品を得ることができる。また、結晶フレーク状片が水分
をほとんど含んでいないので、可塑化したときの樹脂の
流動性も改善され、これによっても成形不良の発生を低
減することができる。
【0032】この成形工程S5においては、例えば、図
4に示す成形装置が用いられる。図4を参照して、図示
の射出成形装置82は二軸タイプのものであり、結晶フ
レーク状片を可塑化するための可塑化部84と、可塑化
した樹脂(PET)を射出するための射出部86と、所
定形状の成形品を成形するための固定金型88及び可動
金型90とから構成されている。可塑化部84は所定方
向に延びる可塑化バレル92を備え、この可塑化バレル
92内に可塑化スクリュー94が回転自在に配設され、
この可塑化スクリュー94が、例えば電動モータ(図示
せず)で矢印96で示す方向に回動される。可塑化バレ
ル92の一端部には供給ホッパ98が設けられ、また可
塑化バレル92の周囲には加熱ヒータ100が配設され
ている。
4に示す成形装置が用いられる。図4を参照して、図示
の射出成形装置82は二軸タイプのものであり、結晶フ
レーク状片を可塑化するための可塑化部84と、可塑化
した樹脂(PET)を射出するための射出部86と、所
定形状の成形品を成形するための固定金型88及び可動
金型90とから構成されている。可塑化部84は所定方
向に延びる可塑化バレル92を備え、この可塑化バレル
92内に可塑化スクリュー94が回転自在に配設され、
この可塑化スクリュー94が、例えば電動モータ(図示
せず)で矢印96で示す方向に回動される。可塑化バレ
ル92の一端部には供給ホッパ98が設けられ、また可
塑化バレル92の周囲には加熱ヒータ100が配設され
ている。
【0033】射出部86は、固定金型88に向けて延び
る射出部バレル104を備え、この射出部バレル104
内に射出プランジャ106が矢印108,110で示す
方向に移動自在に装着され、例えば油圧シリンダ機構、
電動モータ等によって往復移動される。射出プランジャ
106の先端側(固定金型88側)には射出室112が
形成され、この射出室112が連通流路114を介して
可塑化部82の可塑化バレル92の先端部に連通され、
この連通流路114に、射出室112内の溶融樹脂が連
通流路114を通して可塑化バレル92側に逆流するの
を防止するための逆止弁116が配設されている。射出
バレル104の先端部にはノズル118が設けられ、こ
のノズル118は固定金型88と所定の位置関係に保た
れ、また、射出バレル104の周囲には、射出室112
内の溶融樹脂を所定温度に維持するための加熱ヒータ1
20が設けられている。
る射出部バレル104を備え、この射出部バレル104
内に射出プランジャ106が矢印108,110で示す
方向に移動自在に装着され、例えば油圧シリンダ機構、
電動モータ等によって往復移動される。射出プランジャ
106の先端側(固定金型88側)には射出室112が
形成され、この射出室112が連通流路114を介して
可塑化部82の可塑化バレル92の先端部に連通され、
この連通流路114に、射出室112内の溶融樹脂が連
通流路114を通して可塑化バレル92側に逆流するの
を防止するための逆止弁116が配設されている。射出
バレル104の先端部にはノズル118が設けられ、こ
のノズル118は固定金型88と所定の位置関係に保た
れ、また、射出バレル104の周囲には、射出室112
内の溶融樹脂を所定温度に維持するための加熱ヒータ1
20が設けられている。
【0034】このような成形装置82においては、成形
材料としての結晶フレーク状片は、供給ホッパ98に供
給され、供給ホッパ98から可塑化バレル92内に送給
される。この結晶フレーク状片70の投入については、
再加熱装置62のスクリュー搬送機構64の排出側を成
形装置82の供給ホッパ98の上方に配置し、再加熱装
置62によって再加熱処理した結晶フレーク状片70を
スクリュー搬送機構64により搬送してこの供給ホッパ
98に直接的に投入するようにしてもよい。
材料としての結晶フレーク状片は、供給ホッパ98に供
給され、供給ホッパ98から可塑化バレル92内に送給
される。この結晶フレーク状片70の投入については、
再加熱装置62のスクリュー搬送機構64の排出側を成
形装置82の供給ホッパ98の上方に配置し、再加熱装
置62によって再加熱処理した結晶フレーク状片70を
スクリュー搬送機構64により搬送してこの供給ホッパ
98に直接的に投入するようにしてもよい。
【0035】このようにして送給された結晶フレーク状
片は、可塑化スクリュー94によって矢印102で示す
方向に送給され、粉砕されて所定大きさである故にスム
ースに安定して送給され、かく送給される間に、加熱ヒ
ータ100によって加熱されて可塑化(溶融)される。
片は、可塑化スクリュー94によって矢印102で示す
方向に送給され、粉砕されて所定大きさである故にスム
ースに安定して送給され、かく送給される間に、加熱ヒ
ータ100によって加熱されて可塑化(溶融)される。
【0036】このように可塑化された樹脂(PET)
は、連通流路114及び逆止弁116を通して射出部8
6の射出室112に送給され、射出室112への流入に
応じて射出プランジャ106が矢印110で示す方向
(固定金型88から離れる方向)に移動する。このよう
にして所定量の樹脂が射出室112に流入すると、射出
プランジャ106が矢印108で示す方向(固定金型8
8に近接する方向)に移動され、この射出プランジャ1
06の作用によって、射出室112内の溶融樹脂はノズ
ル118及び固定金型88のゲート122を通して金型
空間124(固定金型88と可動金型90によって規定
される空間)内に供給される。そして、この樹脂が冷却
されて固化することによって、所定形状のリサイクル成
型品が形成される。
は、連通流路114及び逆止弁116を通して射出部8
6の射出室112に送給され、射出室112への流入に
応じて射出プランジャ106が矢印110で示す方向
(固定金型88から離れる方向)に移動する。このよう
にして所定量の樹脂が射出室112に流入すると、射出
プランジャ106が矢印108で示す方向(固定金型8
8に近接する方向)に移動され、この射出プランジャ1
06の作用によって、射出室112内の溶融樹脂はノズ
ル118及び固定金型88のゲート122を通して金型
空間124(固定金型88と可動金型90によって規定
される空間)内に供給される。そして、この樹脂が冷却
されて固化することによって、所定形状のリサイクル成
型品が形成される。
【0037】この成形工程S5においては、図4に示す
二軸タイプの成形装置82に代えて、図5に示す同軸タ
イプ(インラインタイプ)の成形装置を用いることもで
きる。図5を参照して、図示の射出成形装置132で
は、射出プランジャ134と可塑化スクリュー136と
が同軸状に配設され、射出プランジャ134の内側に可
塑化スクリュー136が配設されている。装置本体13
8の上端部には、供給ホッパ140が設けられ、供給ホ
ッパ140に投入された結晶フレーク状片は、射出プラ
ンジャ134と可塑化スクリュー136との間の空間を
通して矢印142で示す方向に送給される。可塑化スク
リュー136の先端部には逆止弁(図示せず)が配設さ
れ、この空間は、逆止弁を介して射出室(射出プランジ
ャ134が矢印144で示す方向に後退することによっ
て、この射出室が形成される)に連通される。射出プラ
ンジャ134はバレル146内に移動自在に装着されて
いる。バレル146の先端部には先端部材148が装着
され、この先端部材148にノズル150が取り付けら
れ、このノズル150は固定金型152と所定の位置関
係に保たれる。固定金型152は、図示していない可動
金型とともに金型空間153を規定する。また、バレル
146の周囲には、結晶フレーク状片を可塑化するとと
もに、射出室112内に流入した溶融樹脂を所定温度に
維持するための加熱ヒータ154が設けられている。
二軸タイプの成形装置82に代えて、図5に示す同軸タ
イプ(インラインタイプ)の成形装置を用いることもで
きる。図5を参照して、図示の射出成形装置132で
は、射出プランジャ134と可塑化スクリュー136と
が同軸状に配設され、射出プランジャ134の内側に可
塑化スクリュー136が配設されている。装置本体13
8の上端部には、供給ホッパ140が設けられ、供給ホ
ッパ140に投入された結晶フレーク状片は、射出プラ
ンジャ134と可塑化スクリュー136との間の空間を
通して矢印142で示す方向に送給される。可塑化スク
リュー136の先端部には逆止弁(図示せず)が配設さ
れ、この空間は、逆止弁を介して射出室(射出プランジ
ャ134が矢印144で示す方向に後退することによっ
て、この射出室が形成される)に連通される。射出プラ
ンジャ134はバレル146内に移動自在に装着されて
いる。バレル146の先端部には先端部材148が装着
され、この先端部材148にノズル150が取り付けら
れ、このノズル150は固定金型152と所定の位置関
係に保たれる。固定金型152は、図示していない可動
金型とともに金型空間153を規定する。また、バレル
146の周囲には、結晶フレーク状片を可塑化するとと
もに、射出室112内に流入した溶融樹脂を所定温度に
維持するための加熱ヒータ154が設けられている。
【0038】このような成形装置132においては、成
形材料としての結晶フレーク状片は、供給ホッパ140
に供給され、供給ホッパ140から射出プランジャ13
4と可塑化スクリュー136との間の空間に供給され、
可塑化スクリュー94の回転によって矢印142で示す
方向に送給され、かく送給される間に、加熱ヒータ15
4によって加熱されて可塑化(溶融)される。
形材料としての結晶フレーク状片は、供給ホッパ140
に供給され、供給ホッパ140から射出プランジャ13
4と可塑化スクリュー136との間の空間に供給され、
可塑化スクリュー94の回転によって矢印142で示す
方向に送給され、かく送給される間に、加熱ヒータ15
4によって加熱されて可塑化(溶融)される。
【0039】このように可塑化された樹脂(PET)
は、逆止弁(図示せず)を通して射出室に送給され、射
出室への流入に応じて射出プランジャ134が矢印14
4で示す方向(固定金型152から離れる方向)に移動
する。このようにして所定量の樹脂が射出室に流入する
と、射出プランジャ134が射出シリンダ156によっ
て矢印142で示す方向に移動され、この射出プランジ
ャ134の作用によって、射出室内の溶融樹脂はノズル
150及び固定金型152のゲート158を通して金型
空間153内に供給される。そして、この樹脂が冷却さ
れて固化することによって、所定形状のリサイクル成型
品が形成される。このように図5に示す成形装置132
を用いても図4に示す成形装置82を用いた場合と同様
にリサイクル成形することができる。
は、逆止弁(図示せず)を通して射出室に送給され、射
出室への流入に応じて射出プランジャ134が矢印14
4で示す方向(固定金型152から離れる方向)に移動
する。このようにして所定量の樹脂が射出室に流入する
と、射出プランジャ134が射出シリンダ156によっ
て矢印142で示す方向に移動され、この射出プランジ
ャ134の作用によって、射出室内の溶融樹脂はノズル
150及び固定金型152のゲート158を通して金型
空間153内に供給される。そして、この樹脂が冷却さ
れて固化することによって、所定形状のリサイクル成型
品が形成される。このように図5に示す成形装置132
を用いても図4に示す成形装置82を用いた場合と同様
にリサイクル成形することができる。
【0040】以上、本発明に従う成形方法の一実施形態
について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種
々の変形乃至修正が可能である。
について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種
々の変形乃至修正が可能である。
【0041】例えば、図示の実施形態では、粉砕工程S
3と成形工程S5との間に再加熱工程S4を設けている
が、加熱工程S2、粉砕工程S3及び成形工程S5を実
質上連続して行う場合には、加熱工程S2後にフレーク
状片4が水分を吸収することがほとんどなく、従って、
このような場合、再加熱工程S4を省略することができ
る。
3と成形工程S5との間に再加熱工程S4を設けている
が、加熱工程S2、粉砕工程S3及び成形工程S5を実
質上連続して行う場合には、加熱工程S2後にフレーク
状片4が水分を吸収することがほとんどなく、従って、
このような場合、再加熱工程S4を省略することができ
る。
【0042】また、図示の実施形態では、加熱工程S2
の後に粉砕工程S3を設けているが、加熱工程S2にお
ける加熱処理時の結晶フレーク状片4のくっつきを防止
することができるときには、この粉砕工程S3を省略す
ることができる。例えば、加熱装置6の容器ハウジング
6を斜めに回転自在に配置し、この容器ハウジング6内
にフレーク状片4とともに例えば金属製攪拌部材、例え
ばアルミニウム製の球状部材をいれた場合、容器ハウジ
ングの回動によって金属製攪拌部材がフレーク状片とと
もに攪拌され、これによって結晶化に伴うフレーク状片
のくっつきを防止することができる。
の後に粉砕工程S3を設けているが、加熱工程S2にお
ける加熱処理時の結晶フレーク状片4のくっつきを防止
することができるときには、この粉砕工程S3を省略す
ることができる。例えば、加熱装置6の容器ハウジング
6を斜めに回転自在に配置し、この容器ハウジング6内
にフレーク状片4とともに例えば金属製攪拌部材、例え
ばアルミニウム製の球状部材をいれた場合、容器ハウジ
ングの回動によって金属製攪拌部材がフレーク状片とと
もに攪拌され、これによって結晶化に伴うフレーク状片
のくっつきを防止することができる。
【0043】
【実施例及び比較例】発明の効果を確認するために、次
の通りの実験を行った。市販されているリサイクル用P
ET用材料(大きさ:約5〜6mm)を用いてリサイク
ル成形を行った。実施例1として、カワタ株式会社が販
売する加熱装置を用い、この容器ハウジング内に70k
gのリサイクル用PET材料を投入し、130℃の熱風
でもって3時間加熱して加熱処理を行った。次いで、ダ
イコー精機株式会社が販売する粉砕装置を用いてくっつ
いた結晶フレーク状片を約5mmの大きさに粉砕し、粉
砕した後、約2時間空気中に放置した。その後、カワタ
株式会社が販売する加熱装置を用い、容器ハウジング内
に、粉砕後の結晶フレーク状片を投入し、130℃の熱
風でもって3時間加熱して再加熱処理を行った。そし
て、再加熱後の結晶フレーク状片を成形材料として射出
成形によってフロアユニットを形成した。射出成形は、
東芝機械株式会社が販売する射出成形装置(型番:IS
220E)を用い、バレル温度:250〜280℃、射
出速度:中速、射出圧力:中圧の成形条件で行った。ま
た、実施例2として、加熱工程の加熱条件を150℃の
熱風で3時間加熱した以外は、実施例1と同様にしてフ
ロアユニットを射出成形した。実施例1及び2の結果
は、表1に示す通りであり、リサイクル成形品におい
て、所定形状に成形でき、結晶化による白色部分も見ら
れず、また耐衝撃性も充分満足なものであった。
の通りの実験を行った。市販されているリサイクル用P
ET用材料(大きさ:約5〜6mm)を用いてリサイク
ル成形を行った。実施例1として、カワタ株式会社が販
売する加熱装置を用い、この容器ハウジング内に70k
gのリサイクル用PET材料を投入し、130℃の熱風
でもって3時間加熱して加熱処理を行った。次いで、ダ
イコー精機株式会社が販売する粉砕装置を用いてくっつ
いた結晶フレーク状片を約5mmの大きさに粉砕し、粉
砕した後、約2時間空気中に放置した。その後、カワタ
株式会社が販売する加熱装置を用い、容器ハウジング内
に、粉砕後の結晶フレーク状片を投入し、130℃の熱
風でもって3時間加熱して再加熱処理を行った。そし
て、再加熱後の結晶フレーク状片を成形材料として射出
成形によってフロアユニットを形成した。射出成形は、
東芝機械株式会社が販売する射出成形装置(型番:IS
220E)を用い、バレル温度:250〜280℃、射
出速度:中速、射出圧力:中圧の成形条件で行った。ま
た、実施例2として、加熱工程の加熱条件を150℃の
熱風で3時間加熱した以外は、実施例1と同様にしてフ
ロアユニットを射出成形した。実施例1及び2の結果
は、表1に示す通りであり、リサイクル成形品におい
て、所定形状に成形でき、結晶化による白色部分も見ら
れず、また耐衝撃性も充分満足なものであった。
【0044】
【表1】
比較例1として、加熱工程の加熱条件を130℃の熱風
で1時間加熱した以外は、実施例1と同様にしてフロア
ユニットを射出成形した。また、比較例2として、加熱
工程の加熱条件を100℃の熱風で3時間加熱した以外
は、実施例1と同様にしてフロアユニットを射出成形し
た。更に、比較例3として、リサイクル用PET材料を
そのまま成形材料として用い、射出成形条件を実施例1
と同様にしてフロアユニットを射出成形した。比較例1
〜3の結果は、表1に示す通りであり、いずれも、所定
形状の成形することができず、また成形品に結晶化の白
色部分が存在し、特に比較例3にあっては成形性が非常
に悪く、成形品のほぼ全域に白色部分が現れた。また、
これらにおいては、いずれも、耐衝撃性も弱く、強度的
に満足できるものではなかった。
で1時間加熱した以外は、実施例1と同様にしてフロア
ユニットを射出成形した。また、比較例2として、加熱
工程の加熱条件を100℃の熱風で3時間加熱した以外
は、実施例1と同様にしてフロアユニットを射出成形し
た。更に、比較例3として、リサイクル用PET材料を
そのまま成形材料として用い、射出成形条件を実施例1
と同様にしてフロアユニットを射出成形した。比較例1
〜3の結果は、表1に示す通りであり、いずれも、所定
形状の成形することができず、また成形品に結晶化の白
色部分が存在し、特に比較例3にあっては成形性が非常
に悪く、成形品のほぼ全域に白色部分が現れた。また、
これらにおいては、いずれも、耐衝撃性も弱く、強度的
に満足できるものではなかった。
【0045】
【発明の効果】本発明の請求項1の成形方法によれば、
リサイクルPETのフレーク状片に加熱処理を施すの
で、フレーク状片に含まれる水分が除去され、その含水
率をほとんど零(ゼロ)にすることができ、また、非結
晶状態にあるフレーク状片が結晶化して水分を吸収し難
い状態となり、成形前における水分の吸収を抑えること
ができる。そして、このような結晶フレーク状片を用い
て成形するので、成形時におけるリサイクル成形品の結
晶化が進まず、従って、非結晶状態のリサイクル成型品
を製造することができ、これによって、リサイクル成形
品の耐衝撃性を著しく改善し、充分な強度のリサイクル
成形品を得ることができる。
リサイクルPETのフレーク状片に加熱処理を施すの
で、フレーク状片に含まれる水分が除去され、その含水
率をほとんど零(ゼロ)にすることができ、また、非結
晶状態にあるフレーク状片が結晶化して水分を吸収し難
い状態となり、成形前における水分の吸収を抑えること
ができる。そして、このような結晶フレーク状片を用い
て成形するので、成形時におけるリサイクル成形品の結
晶化が進まず、従って、非結晶状態のリサイクル成型品
を製造することができ、これによって、リサイクル成形
品の耐衝撃性を著しく改善し、充分な強度のリサイクル
成形品を得ることができる。
【0046】また、本発明の請求項2の成形方法によれ
ば、加熱工程の後に粉砕工程を遂行するので、結晶化に
よりフレーク状片がくっついて塊状になった場合、塊状
のフレーク状片を所定サイズの結晶フレーク状片にする
ことができ、成形材料としての結晶フレーク状片の流動
性を良くすることができる。
ば、加熱工程の後に粉砕工程を遂行するので、結晶化に
よりフレーク状片がくっついて塊状になった場合、塊状
のフレーク状片を所定サイズの結晶フレーク状片にする
ことができ、成形材料としての結晶フレーク状片の流動
性を良くすることができる。
【0047】また、本発明の請求項3の成形方法によれ
ば、成形工程の前に再加熱工程を行うので、結晶フレー
ク状片に含まれている水分を除去することができ、これ
によって、リサイクル成形品の耐衝撃性を一層改善する
ことができるとともに、成形不良の発生も更に低減する
ことができる。
ば、成形工程の前に再加熱工程を行うので、結晶フレー
ク状片に含まれている水分を除去することができ、これ
によって、リサイクル成形品の耐衝撃性を一層改善する
ことができるとともに、成形不良の発生も更に低減する
ことができる。
【0048】更に、本発明の請求項4の成形方法では、
非結晶フレーク状片を撹拌しながら熱風を吹き付けるの
で、これらを実質上均一に加熱処理することができる。
また、加熱処理は、110〜180℃の熱風を2〜5時
間吹き付けることによって行うので、フレーク状片に含
まれた水分をほとんど除去することができるとともに、
非結晶状態のフレーク状片を結晶化することができる。
非結晶フレーク状片を撹拌しながら熱風を吹き付けるの
で、これらを実質上均一に加熱処理することができる。
また、加熱処理は、110〜180℃の熱風を2〜5時
間吹き付けることによって行うので、フレーク状片に含
まれた水分をほとんど除去することができるとともに、
非結晶状態のフレーク状片を結晶化することができる。
【図1】リサイクルPETの成形方法の各工程を簡略的
に示す工程図である。
に示す工程図である。
【図2】図1の成形方法の加熱工程で用いる加熱装置の
一例を示す簡略図である。
一例を示す簡略図である。
【図3】図1の成形方法の再加熱工程で用いる再加熱装
置の一例を示す簡略図である。
置の一例を示す簡略図である。
【図4】図1の成形方法の成形工程で用いる成形装置の
一例を示す簡略図である。
一例を示す簡略図である。
【図5】成形工程で用いる成形装置の他の例を示す簡略
図である。
図である。
2 加熱装置
4 非結晶フレーク状片
6 容器ハウジング
18 攪拌手段
34 熱風循環ライン
36 ダスト除去装置
40 微細ダスト・水分除去装置
42 加熱ヒータ装置
62 再加熱装置
64 スクリュー搬送機構
82,132 成形装置
84 可塑化部
86 射出部
88,90,152 金型
94,136 可塑化スクリュー
100,120,154 加熱ヒータ
106,134 射出プランジャ
112 射出室
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
B29K 105:26 B29K 105:26
Fターム(参考) 4F100 AT00A
4F201 AA17 AA50 BA03 BC01 BC07
BC12 BC17 BC25 BD04 BN03
BN22 BN24 BN31 BQ45
4F206 AA24 AA50 AC02 AH48 AK01
JA07 JD04 JF01 JF23 JF51
JL02 JQ33
Claims (4)
- 【請求項1】 リサイクルPETの非結晶フレーク状片
を加熱処理し、フレーク状片に含まれる水分を除去する
とともに、このフレーク状片を結晶化させる加熱工程
と、前記加熱処理した結晶フレーク状片を成形材料とし
て用いて射出成形する射出成形工程と、を有することを
特徴とするリサイクルPETの成形方法。 - 【請求項2】 前記加熱工程の後に、フレーク状片の塊
を粉砕して結晶フレーク状片にする粉砕工程が遂行され
ることを特徴とする請求項1記載のリサイクルPETの
成形方法。 - 【請求項3】 前記粉砕工程と前記成形工程との間に
て、結晶フレーク状片を再加熱してそれに含まれる水分
を除去する再加熱工程が遂行されることを特徴とする請
求項2記載のリサイクルPETの成形方法。 - 【請求項4】 前記加熱工程においては、非結晶フレー
ク状片を攪拌しながら110〜180℃の熱風を2〜5
時間吹き付けることを特徴する請求項1〜3のいずれか
に記載のリサイクルPETの成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001243762A JP2003053768A (ja) | 2001-08-10 | 2001-08-10 | リサイクルpetの成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001243762A JP2003053768A (ja) | 2001-08-10 | 2001-08-10 | リサイクルpetの成形方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003053768A true JP2003053768A (ja) | 2003-02-26 |
Family
ID=19073803
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001243762A Pending JP2003053768A (ja) | 2001-08-10 | 2001-08-10 | リサイクルpetの成形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003053768A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007152620A (ja) * | 2005-12-01 | 2007-06-21 | Star Seiki Co Ltd | 樹脂ペレット乾燥装置の残留樹脂ペレット除去方法 |
JP2008528325A (ja) * | 2005-01-28 | 2008-07-31 | エレマ エンジニアリング リサイクリング マシネン ウント アンラーゲン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトフング | 予備処理された熱可塑性合成樹脂材料を押出機に充填する装置 |
CN110406059A (zh) * | 2019-07-12 | 2019-11-05 | 广东科龙模具有限公司 | 一种回收pet材料冷却结晶的注塑工艺 |
AT526872A1 (de) * | 2023-01-30 | 2024-08-15 | Engel Austria Gmbh | Formgebungsmaschine zum Herstellen von Formteilen |
JP7538763B2 (ja) | 2021-03-25 | 2024-08-22 | 住友重機械工業株式会社 | 材料予熱装置及び、射出装置 |
-
2001
- 2001-08-10 JP JP2001243762A patent/JP2003053768A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008528325A (ja) * | 2005-01-28 | 2008-07-31 | エレマ エンジニアリング リサイクリング マシネン ウント アンラーゲン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトフング | 予備処理された熱可塑性合成樹脂材料を押出機に充填する装置 |
JP2007152620A (ja) * | 2005-12-01 | 2007-06-21 | Star Seiki Co Ltd | 樹脂ペレット乾燥装置の残留樹脂ペレット除去方法 |
CN110406059A (zh) * | 2019-07-12 | 2019-11-05 | 广东科龙模具有限公司 | 一种回收pet材料冷却结晶的注塑工艺 |
JP7538763B2 (ja) | 2021-03-25 | 2024-08-22 | 住友重機械工業株式会社 | 材料予熱装置及び、射出装置 |
AT526872A1 (de) * | 2023-01-30 | 2024-08-15 | Engel Austria Gmbh | Formgebungsmaschine zum Herstellen von Formteilen |
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