JP2003053755A - Frp成形体及びその成形方法 - Google Patents

Frp成形体及びその成形方法

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JP2003053755A JP2001242098A JP2001242098A JP2003053755A JP 2003053755 A JP2003053755 A JP 2003053755A JP 2001242098 A JP2001242098 A JP 2001242098A JP 2001242098 A JP2001242098 A JP 2001242098A JP 2003053755 A JP2003053755 A JP 2003053755A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】柄層の型の凹凸形状への追従が良好となってク
ラックや破断等の発生のないFRP成形体及びその成形
方法を提供する。 【解決手段】凹凸形状を有するFRP成形体であって、
成形型にセットされる離型フィルムを前記凹凸形状に対
応した凹凸部を有する型形状に形成すると共に、この型
形状の離型フィルム上に柄層を形成し、この柄層と成形
材料とを同時成形してなることを特徴とする。前記離型
フィルムは、そのガラス転移温度が−5℃〜120℃に
設定され、その厚さが50μm〜300μmに設定され
る。また、前記凹凸部は、その深さhと幅wの関係がh
/w>0.1に設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加飾面側に凹凸形
状を有するFRP成形体であって、例えばユニットバス
の防水パンや壁パネル等として使用されるFRP成形体
及びその成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、防水パン等のFRP成形体の成形
方法としては、例えば特開平11−130881号公報
あるいは特開2001−26026号公報に開示されて
いる。前者(特開平11−130881号公報)の成形
方法は、透明性を有する熱硬化性樹脂を重合開始剤の工
夫により半硬化させて加飾プリプレグシートを作成し、
このシートを成形型の所定位置に置き、シート上にSM
CまたはBMCの成形材料を置いて、加熱加圧して一体
成形するようにしたものである。また、後者(特開20
01−26026号公報)の成形方法は、織布や不織布
で補強された硬化したゲルコートシートを型側に挿入し
て、成形材料と同時に成形するようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のFRP成形体の成形方法にあっては、FRP成形体の
表面に凹凸形状があり、例えば凹部の深さが0.2mm
以上の場合に、加飾プリプレグシートやゲルコートシー
トが成形型の型形状(凹凸形状)に追従せず、凹凸部に
おいてクラックや破断が発生し易いという問題点を有し
ている。そのため、上記成形方法で、例えば図1に示す
ようなデザイン性及び排水性向上のためにその加飾面側
に深さh=0.2mmで幅w=2mmの直線状の凹部5
が設けられた防水パン1を成形すると、凹部5部分に前
記問題点が現れ易い。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、その第1の目的は、柄層の型の凹凸形状への
追従が良好となってクラックや破断等の発生のないFR
P成形体を提供することにある。また、第2の目的は、
柄層の型の凹凸形状への追従を良好にし得て、クラック
や破断等の発生のない高品質の成形品が容易に得られる
FRP成形体の成形方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成すべ
く、本発明のうち請求項1記載のFRP成形体は、凹凸
形状を有するFRP成形体であって、成形型にセットさ
れる離型フィルムを前記凹凸形状に対応した凹凸部を有
する型形状に形成すると共に、この型形状の離型フィル
ム上に柄層を形成し、この柄層と成形材料とを同時成形
してなることを特徴とする。
【0006】このように構成することにより、FRP成
形体は、成形型上に予めFRP成形体の凹凸形状に対応
した凹凸部を有する型形状の離型フィルムをセットし、
この離型フィルム上に例えばゲルコートを塗布硬化して
柄層を形成し、この柄層とSMC、BMC等の成形材料
とを同時成形することで成形される。この成形時に、離
型フィルムに予め凹凸部が形成されていることから、柄
層の凹凸部への追従が良好となって、該部分における成
形品のクラックの発生等が確実に防止される。
【0007】そして、前記離型フィルムは、請求項2記
載の発明のように、そのガラス転移温度が−5℃〜12
0℃であったり、請求項3記載の発明のように、その厚
さが50μm〜300μmであることが好ましい。この
ように構成することにより、適正なガラス転移温度や適
正な厚さの離型フィルムが使用されることから、型形状
を有する離型フィルムの形状保持が良好になったり所定
の剛性を確保できて、型形状を有する離型フィルムが容
易に得られる。
【0008】また、前記凹凸部は、請求項4記載の発明
のように、その深さhと幅wの関係がh/w>0.1で
あることが好ましい。このように構成することにより、
凹凸部の深さ形状と幅形状が所定に設定されることか
ら、この所定形状の凹凸部に対する離型フィルムの追従
性がより良好となって、成形品のクラック発生等が一層
確実に防止される。
【0009】また、請求項5記載のFRP成形体の成形
方法は、凹凸形状を有するFRP成形体の成形方法であ
って、前記凹凸形状に対応した凹凸部を有する型形状の
離型フィルムを形成し、この離型フィルムを成形型上に
セットして該離型フィルム上に柄層を形成し、その後、
該柄層上に成形材料をセットして加熱加圧することを特
徴とする。
【0010】このように構成することにより、成形型上
に予め成形体の凹凸形状に対応した凹凸部を有する型形
状の離型フィルムがセットされ、この離型フィルム上に
例えばゲルコートが塗布硬化されて柄層が形成され、そ
の後、この柄層上にSMC、BMC等の成形材料がセッ
トされて同時成形されることでFRP成形体が成形され
る。これにより、柄層の離型フィルムの凹凸部への追従
が良好となり、成形品のクラック発生等が確実に防止さ
れて、高品質のFRP成形体が容易に得られる。
【0011】そして、前記離型フィルムは、請求項6記
載の発明のように、型にセットされた状態で柄層と成形
材料との同時成形によって、あるいは型にセットされた
状態で真空成型によって型形状に形成されることが好ま
しい。このように構成することにより、凹凸部を有さな
い離型フィルムを例えば成形型にセットして柄層と成形
材料を同時成形することで型形状の離型フィルムを形成
すれば、離型フィルムのリサイクルが可能になる。ま
た、凹凸部を有さない離型フィルムを例えば成形型にセ
ットして真空成形で型形状の離型フィルムを形成すれ
ば、該離型フィルムの製造を短時間かつ簡単に行え、安
価な離型フィルムが得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1〜図5は、本発明に係
わるFRP成形体をユニットバスの防水パンに適用した
場合の一実施の形態を示し、図1がその防水パンの平面
図、図2がその成形方法の基本説明図、図3が具体的な
成形方法の第1の実施例を示す工程図、図4がその型形
状離型フィルムの形成方法の工程図、図5が成形方法の
第2の実施例を示す工程図である。
【0013】図1において、防水パン1は、例えば幅W
(例えばW=850mm)と長さL(例えばL=160
0mm)を有する平面視長方形状に形成され、その一方
の短辺側の中央部分には、排水口を形成する半円弧形状
の凹部2が形成されると共に、その表面には石目調の模
様部3と、該模様部3の外側である外周縁部に成形材料
自体の色による無模様部4が形成されている。
【0014】また、防水パンの模様部3には、デザイン
性向上及び排水性向上等の目的で、深さh(図2参照)
が0.2mmで幅wが2mm程度の直線状の凹部5が、
例えば横方向に4本で縦方向に5本一体成形されてい
る。なお、防水パン1の裏面側には、前後及び左右方向
に平面視格子状の図示しないリブが形成されており、こ
のリブで防水パン1に所定の剛性が確保されている。
【0015】この防水パン1は、図2に示すようにして
成形される。すなわち、下方の金型6の上面に離型フィ
ルム7を載置し、この離型フィルム7上に柄層8を形成
し、この柄層8上に成形材料9を載置する。そして、こ
の状態で上方の金型10を下降させて加熱加圧すること
により、防水パン1が成形される。なお、金型6の表面
には前記凹部5に対応して格子状の凸部6aが形成され
ている。
【0016】(第1の実施例)ここで、この防水パン1
の具体的な成形方法の実施例を図3〜図5の工程図に基
づいて説明する。先ず、第1の実施例は、図3に示すよ
うに、後述する方法によって金型6の凸部6aの形状に
対応した凹部(図示せず)を有する離型フィルム(以
下、これを型形状離型フィルムという)を形成(K10
1)し、この型形状離型フィルムの表面にゲルコートを
スプレー塗布(K102)し、これを硬化処理(K10
3)して前記柄層8を形成する。この時の硬化処理は、
完全硬化でも良いし未硬化でも良い。
【0017】ゲルコートが硬化処理されて柄層8が形成
されると、この柄層8を有する型形状離型フィルムを前
記金型6の所定位置に載置してセット(K104)し、
この型形状離型フィルム上に成形材料9としてSMC
(もしくはBMC)をセット(K105)して、金型1
0を下降させて加熱加圧(K106)する。この加熱加
圧時の圧力は、1〜20MPa(10〜200kgf/
cm)で、金型6の温度は100〜160℃で、金型
10の温度は80〜150℃に設定される。
【0018】そして、所定時間加熱加圧すると、金型1
0を上昇させて型形状離型フィルムを成形品より離型
(K107)させることにより、表面(加飾面)側に柄
層8(前記模様部3)を有すると共に、金型6の凸部6
aによって成形された深さhで幅wの平面視格子状の凹
部5を有する防水パン1が成形される。
【0019】図4は、前記工程K101における型形状
離型フィルムの形成方法の工程図であり、例えば2つの
方法が採用される。先ず、図4(a)に示す形成方法
は、平板状の離型フィルムを成形型である前記金型6に
セット(K1011)し、この離型フィルム上に例えば
ゲルコートをスプレー塗布して柄層8を形成(K101
2)し、この柄層8上にSMC(もしくはBMC)をセ
ット(K1013)して、これらを金型10の下降で加
熱加圧(K1014)する。
【0020】これにより、離型フィルムが型形状に成形
され、この離型フィルムを成形品から離型(K101
5)することにより、型形状離型フィルムが形成され
る。そして、この型形状離型フィルムに前記工程K10
2のゲルコートのスプレー塗布が施されることになる。
つまり、この形成方法は、防水パン1の成形に使用した
離型フィルムを次の防水パン1の成形に使用する、すな
わち型形状離型フィルムがリサイクル(再利用)される
ことになる。
【0021】一方、図4(b)に示す型形状離型フィル
ムの形成方法は、先ず平板状の離型フィルムを成形型で
ある前記金型6、10(もしくは金型6、10と同一意
匠の型形状離型フィルム形成用金型)にセット(K10
17)し、このセットされた離型フィルムを真空成形
(K1018)して、型形状離型フィルムを形成する。
この形成方法によれば、型形状離型フィルムを短時間か
つ簡単に形成できて、そのコストの低減化を図ることが
可能になる。
【0022】(第2の実施例)図5は、防水パン1の成
形方法の第2の実施例を示し、この実施例の特徴は、柄
層8を織布等で補強した点にある。すなわち、先ず、平
板状の離型フィルムを前記金型6と同一意匠の型にセッ
ト(K201)し、この離型フィルムの表面にゲルコー
ト樹脂をスプレー塗布(K202)する。そして、この
ゲルコート樹脂を織布や不織布等で補強(K203)
し、これを適宜に硬化処理(K204)して、型形状に
形成された離型フィルムを意匠型から離型(K205)
する。これにより、型形状離型フィルムが形成され、こ
の型形状離型フィルムを使用して、図3の工程K104
〜K107と同様の工程K206〜K209を行うこと
により、防水パン1が成形される。この時に使用された
型形状離型フィルムも必要に応じてリサイクルされる。
【0023】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。下
記表1は、離型フィルム7としてPETフィルム(ガラ
ス転移温度Tg=70℃)を使用してその厚さを変化さ
せると共に、該離型フィルム7を型形状とフラット形状
に設定し、前記防水パン1を実際に成形してその成形性
について確認した結果を示している。ここで、成形性の
確認は、ゲルコート(柄層8)の割れの有無と離型フィ
ルム7の成形品(防水パン1)からの剥離性について行
ったが、実施例1については、共に良好な結果となり凹
部5部分にクラック等の発生のない防水パン1が得られ
た。
【0024】これに対して、離型フィルム7の厚さが4
0μmの比較例1においては、フィルム切れが発生する
と共に、該離型フィルム7が剥がし難く、成形性の面で
問題があることが判明した。また、厚さ100μmの離
型フィルムをフラット形状にして成形した比較例2の場
合は、離型フィルム7が前記凹部5の形状に追従せず、
ゲルコート割れが発生し、成形性の面で問題あることが
判明した。
【0025】したがって、離型フィルム7の厚さが例え
ば40μmと薄すぎると離型フィルム7自体に剛性を確
保することが困難で破れ等が発生し、逆に例えば300
μmを越える厚さで厚すぎると凹部5等の成形自体が困
難になり、離型フィルム7の厚さは、50μm〜300
μmが好適で好ましくは70μm〜150μmがより好
適であると言える。
【0026】
【表1】
【0027】また、下記表2は、離型フィルム7の厚さ
を100μmと一定とし、離型フィルム7のガラス転移
温度Tgを変化させて前記図4(a)に示す方法で型形
状離型フィルムを形成した際の、該離型フィルム7の型
賦形性について確認した結果を示している。この表2か
ら、ガラス転移温度Tgが70℃(PET)の実施例2
においては、型賦形性が良好であるのに対し、ガラス転
移温度Tgが−10℃(PP)の比較例3は、形状保持
が困難で元の形状に戻ってしまい、また、ガラス転移温
度が140℃〜150℃(PC)の比較例4は、型形状
に追従しないことが判明した。
【0028】したがって、使用される離型フィルム7の
ガラス転移温度が例えば−10℃以下と低すぎると離型
フィルム7の成形自体が困難になり、逆に例えば120
℃以上と高すぎると130℃〜150℃の成形温度での
成形が不可能になり、ガラス転移温度は、−5℃〜12
0℃が好適で好ましくは40℃〜100℃がより好適で
あると言える。
【0029】
【表2】
【0030】また、前記凹部5の深さhと幅wの関係
が、防水パン1の凹部5部分における外観不良にどのよ
うに影響するかを実験したところ、深さhと幅wの関係
がh/w>0.1以上であれば、クラック等の外観不良
の発生が防止できることが確認されている。つまり、凹
部5の深さhが例えば100μmで幅wが3mmだと平
板状の離型フィルム7を使用しても外観不良は発生せ
ず、凹部5の深さhが200μmで幅wが2mm以下だ
と、平板状の離型フィルムでは外観不良が発生し上記実
施例の型形状離型フィルムでは外観不良が発生しないこ
とが確認されており、前記数値が好適であると言える。
【0031】このように、上記実施例の防水パン1によ
れば、離型フィルム7を予め金型6形状に対応した形状
に形成して型形状離型フィルムとし、この型形状離型フ
ィルムにゲルコートをスプレー塗布して柄層8を形成
し、この柄層付き離型フィルムを金型6にセットしてS
MC等の成形材料9と同時成形するため、成形時にゲル
コートが型形状離型フィルムの凹部形状に追従する状態
となり、例えばh=0.2mm以上の深さの凹部5を有
する防水パン1であっても、凹部5部分におけるクラッ
クや破断等の発生がなくなり、高品質の防水パン1を得
ることができる。
【0032】特に、第2の実施例のように、ゲルコート
を織布や不織布で補強すれば、柄層8におけるクラック
等の発生がより確実に防止されて、より高品質でかつ性
能的に優れた防水パン1を得ることが可能になる。
【0033】また、型形状離型フィルムとして、前記図
4(a)に示す方法で離型フィルム7を形成すれば、離
型フィルム7の再利用が可能になって、従来のように廃
棄する必要がなく高価な離型フィルム7の有効活用が図
れ、また、型形状離型フィルムを図4(b)に示す方法
で形成すれば、その形成を短時間かつ簡単に行うことが
でき、これらのことから、結果として、防水パン1の成
形に係わるコストを低減させて、安価な防水パン1を得
ることが可能になる。
【0034】さらに、離型フィルムのガラス転移温度を
所定範囲に設定したり、離型フィルムの厚さを所定範囲
に設定することで、型形状離型フィルムの形成が容易に
なったり、形成された型形状離型フィルムの形状を確実
に維持することができ、防水パン1の成形作業の効率化
や成形品質の一層の向上あるいは成形コストの一層の低
減化を図ることができる。またさらに、予め型形状に形
成された型形状離型フィルムにゲルコートをスプレー塗
布して柄層8を形成するため、成形される防水パン1の
柄層8の加飾状態に個々に変化を与えることができて、
少量多品種の防水パン1であっても容易に成形できて、
各種ユーザーの趣向に沿った個別対応を容易に行うこと
が可能になる。
【0035】なお、以上の説明においては、型形状離型
フィルムに形成される柄層8をゲルコートのスプレー塗
布が行ったが、柄層8の形成はこれに限定されず、他の
適宜の加飾方法を採用することができる。また、以上の
説明においては、FRP成形体が防水パン1である場合
について説明したが、例えばユニットバスの壁パネル及
びミラーパネルやシャワーパネル、あるいは水廻り空間
以外の他のパネル等の、加飾面側に所定深さと幅の凹凸
形状を有する全てのFRP成形体に適用することができ
る。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の発
明によれば、成形型上に予め凹凸部を有する型形状離型
フィルムをセットし、この離型フィルム上に形成した柄
層と成形材料とを同時成形するため、型形状離型フィル
ムに予め形成されている凹凸部への柄層の追従が良好と
なって、成形品のクラック、破断等の発生を確実に防止
し、高品質のFRP成形体を容易に得ることができる。
【0037】また、請求項2記載の発明によれば、請求
項1記載の発明の効果に加え、離型フィルムのガラス転
移温度が−5℃〜120℃であるため、型形状に形成さ
れた離型フィルムの形状を所定形状に良好に維持するこ
とができる。
【0038】また、請求項3記載の発明によれば、請求
項1または2記載の発明の効果に加え、離型フィルムの
厚さが50μm〜300μmであるため、離型フィルム
に所定の剛性を確保することができて、型形状の離型フ
ィルムの形成を容易かつ確実に行うことができる。
【0039】また、請求項4記載の発明によれば、請求
項1ないし3記載の発明の効果に加え、凹凸部の深さh
と幅wの関係がh/w>0.1であるため、その形状が
所定に設定された凹凸部に離型フィルムがより良好に追
従して、FRP成形体のクラック発生等を一層確実に防
止することができる。
【0040】また、請求項5記載の発明によれば、成形
型に型形状離型フィルムがセットされ、この離型フィル
ム上に柄層が形成され、その後、この柄層上に成形材料
がセットされて加熱加圧されるため、離型フィルムに予
め形成された凹凸部への柄層の追従が良好となり、成形
品のクラックや破断発生等を確実に防止することができ
て、高品質のFRP成形体を容易かつ安価に得ることが
できる。
【0041】また、請求項6記載の発明によれば、請求
項5記載の発明の効果に加え、凹凸部を有さない離型フ
ィルムを型にセットして柄層と成形材料とを同時成形す
れば、成形品の成形時に得られる型形状離型フィルムの
再利用が可能になり、また、凹凸部を有さない離型フィ
ルムを型にセットして真空成形で型形状離型フィルムを
形成すれば、該離型フィルムの形成を短時間かつ簡単に
行うことができ、安価な型形状離型フィルムを容易に得
ることができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるFRP成形体としてのユニット
バス用の防水パンの平面図
【図2】同その成形方法の基本説明図
【図3】同その具体的な成形方法の工程図
【図4】同その型形状離型フィルムの形成方法の工程図
【図5】同防水パンの他の成形方法の工程図
【符号の説明】
1・・・・・・・・・防水パン(FRP成形体) 3・・・・・・・・・模様部 5・・・・・・・・・凹部 6・・・・・・・・・金型 6a・・・・・・・・凸部 7・・・・・・・・・離型フィルム 8・・・・・・・・・柄層 9・・・・・・・・・成形材料 10・・・・・・・・金型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F204 AD05 AD11 AD16 AF01 AG03 AH49 FA01 FA15 FB01 FB13 FB24 FN11 FN15 FQ38

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】凹凸形状を有するFRP成形体であって、
    成形型にセットされる離型フィルムを前記凹凸形状に対
    応した凹凸部を有する型形状に形成すると共に、この型
    形状の離型フィルム上に柄層を形成し、この柄層と成形
    材料とを同時成形してなることを特徴とするFRP成形
    体。
  2. 【請求項2】前記離型フィルムは、そのガラス転移温度
    が−5℃〜120℃であることを特徴とする請求項1記
    載のFRP成形体。
  3. 【請求項3】前記離型フィルムは、その厚さが50μm
    〜300μmであることを特徴とする請求項1または2
    記載のFRP成形体。
  4. 【請求項4】前記凹凸部は、その深さhと幅wの関係が
    h/w>0.1であることを特徴とする請求項1ないし
    3のいずれかに記載のFRP成形体。
  5. 【請求項5】凹凸形状を有するFRP成形体の成形方法
    であって、前記凹凸形状に対応した凹凸部を有する型形
    状の離型フィルムを形成し、この離型フィルムを成形型
    上にセットして該離型フィルム上に柄層を形成し、その
    後、該柄層上に成形材料をセットして加熱加圧すること
    を特徴とするFRP成形体の成形方法。
  6. 【請求項6】前記離型フィルムは、型にセットされた状
    態で柄層と成形材料との同時成形によって、あるいは型
    にセットされた状態で真空成型によって型形状に形成さ
    れることを特徴とする請求項5記載のFRP成形体の成
    形方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011025660A (ja) * 2009-07-27 2011-02-10 Meian Kokusai Gigyo Kofun Yugenkoshi 複合材成形品の成形方法

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